JP4871314B2 - スタータ - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等のエンジンに取り付けられ該エンジンの始動に使用されるスタータに関し、特に、電動モータによって回転駆動されるスタータのモータリヤブラケット構造に関する。
自動車や自動二輪車、大型発電機等に使用されるエンジンでは、エンジンに取り付けられた電動のスタータによって始動動作が行われるのが一般的である。図5は、このようなスタータの構成を示す説明図である。図5のスタータ101では、電動のスタータモータ102が使用され、図示しない減速機構やオーバーランニングクラッチを介して、ピニオンギヤ103が回転駆動される。ピニオンギヤ103は軸方向に移動可能に取り付けられており、図示しないレバー(図示せず)によって軸方向に移動し、エンジンのリングギヤ104と噛合する。
スタータ101に使用されるスタータモータ102では、ヨーク105の端部にリヤブラケット106とフロントブラケット107が取り付けられている。リヤブラケット106は円板状に形成され、円筒形状のヨーク105の後端(エンジンから遠い方の端部)に、セットボルト108にて固定される。セットボルト108はヨーク105の外側に設置され、リヤブラケット106の外周部には、セットボルト108を挿通するためのボルト装着部109が突設されている。セットボルト108は、ボルト装着部109側から取り付けられ、フロントブラケット107に形成されたボルト孔にねじ込み固定される。
特開2004-194375号公報 国際公開WO2006/137493A1号公報
一方、図5のようなスタータモータ102では、図6(a)のように、リヤブラケット106をヨーク105の端部にスムーズに装着するため、ボルト装着部109の脚部111とヨーク105との間にクリアランスC0が設けられている。ところが、このクリアランスC0のため、セットボルト108を締め付けると、締め付け力によってボルト装着部109の座面部112が変形し、脚部111がヨーク105側に倒れてしまう座面倒れ現象が生じるおそれがある。このような「座面倒れ」が生じると、図6(b)に示すように、脚部111がヨーク105に当接し、さらに座面部112の変形量が大きくなると、図6(c)に破線にて示したように、ヨーク105の円筒面に沿って脚部111が周方向に開いてしまうおそれがある。このように、脚部111がヨーク外周面方向に開いてしまうと、ボルト装着部109が大きく変形し座面部112がフラットとならず、セットボルト108の締め付け力(軸力)が低下するおそれがあるという問題があった。また、ボルト装着部109が大きく変形すると、外観的に不良品扱いとなる場合もあり、その対策が求められていた。
本発明の目的は、セットボルト締め付け時のボルト装着部の変形を抑え、ボルト締め付け後においても座面部をフラットに維持してボルトの軸力低下や外観不良を防止することにある。
本発明のスタータは、筒状のヨークと、前記ヨークの端部に装着されるブラケットと、前記ブラケットの外周部から外方に向かって突設されたボルト装着部に取り付けられ、前記ブラケットと前記ヨークとを接合させるボルト部材とを備えたモータを有するスタータであって、前記ブラケットの前記ボルト装着部は、前記ブラケットの外周部から径方向外側に向かって延び先端部側に向かって前記ボルト部材の締め付け方向とは逆方向に傾斜した座面部と、前記座面部から軸方向に延びる脚部とを有し、前記座面部には、軸方向に沿って前記ボルト部材が取り付けられ、前記脚部は、その先端部と前記ヨークの外周面との間にクリアランスを有し、前記ボルト部材の締め付けにより、前記ヨークの外周面方向に移動可能に形成され、前記ボルト部材を締め付け、前記脚部が前記ヨークの外周面に当接した状態において、前記座面部は、前記ブラケットの端面に対し、前記ボルト部材の締め付け方向とは逆方向に傾斜してなることを特徴とする。
本発明にあっては、前記ボルト部材を締め付けると、前記ボルト装着部がボルト締め付け方向に変形する。前記ボルト装着部は、予めボルト締め付け方向とは逆方向に変形されているので、ボルト部材締め付け後、前記ボルト装着部が座面倒れ状態とならず、ボルトの軸力低下や外観不良の防止が図られる。
また、本発明のスタータは、筒状のヨークと、前記ヨークの端部に装着されるブラケットと、前記ブラケットの外周部から外方に向かって突設されたボルト装着部に取り付けられ、前記ブラケットと前記ヨークとを接合させるボルト部材とを備えたモータを有するスタータであって、前記ブラケットの前記ボルト装着部は、前記ブラケットの外周部から径方向外側に向かって延び先端部側に向かって前記ボルト部材の締め付け方向とは逆方向に傾斜した座面部と、前記座面部から軸方向に延びる脚部とを有し、前記座面部には、軸方向に沿って前記ボルト部材が取り付けられ、前記脚部は、その先端部と前記ヨークの外周面との間にクリアランスを有し、前記ボルト部材の締め付けにより、前記ヨークの外周面方向に移動可能に形成されると共に、前記座面部が前記ブラケット端面と略面一となる以前に前記ヨークの外周面に当接することを特徴とする。さらに、本発明のスタータでは、前記脚部が前記ヨーク外周面に当接した後、前記ボルトをさらに締め付け、前記脚部を前記ヨーク外周面に沿って変形させて前記座面部を前記ブラケット端面と略面一としても良い。
本発明のスタータによれば、ブラケット外周部に突設されたボルト装着部を、予めボルト部材の締め付け方向とは逆方向に傾斜形成したので、ボルト部材締め付け後にボルト装着部が座面倒れ状態になってしまうのを防止することができる。このため、ボルト部材装着後においても、ボルト装着部をフラットな状態とすることができ、ボルトの軸力低下や外観不良による不良品の発生を抑えることが可能となる。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施例であるスタータの構成を示す一部断面の側面図である。図1のスタータ1は、自動車用エンジンの始動に使用され、停止しているエンジンに対して、燃料の吸入、微粒化、圧縮、点火に必要な回転を与える。
スタータ1は、大別すると、モータ部2、ギヤ部3、マグネットスイッチ部4及びケース部5とから構成されている。モータ部2には駆動源である電動モータ11(以下、モータ11と略記する)が配設され、ギヤ部3には減速装置である遊星歯車機構12やオーバーランニングクラッチ13、ピニオン14などが配設されている。ピニオン14は、軸方向(図中左右方向)に移動可能に取り付けられており、図中左方向(以下、左右方向は図1を基準とし「図中」の記載は省略する)に移動すると、エンジンのリングギヤ16と噛合する。モータ11の回転力は、遊星歯車機構12及びオーバーランニングクラッチ13を介してピニオン14に伝わり、リングギヤ16へと伝達されエンジンが始動される。
モータ11は、円筒形状のモータハウジング21内にアーマチュア22を回動自在に配置した構成となっている。モータハウジング21はモータ11のヨークを兼ねており、鉄等の磁性体金属によって形成されている。モータハウジング21の右端開口部には金属製のリヤブラケット23が、左端開口部にはケース部5のギヤカバー24がそれぞれ装着される。リヤブラケット23の外周部には、外方に向かってボルト装着部28が突設されており、ボルト装着部28にはボルト孔29が形成されている。ボルト孔29にはセットボルト(ボルト部材)25が挿通される。セットボルト25はギヤカバー24に設けられた図示しないボルト孔に螺入固定される。リヤブラケット23は、セットボルト25によってモータハウジング21に接合され、モータハウジング21はリヤブラケット23とギヤカバー24との間に固定される。
ここで、当該スタータ1では、ボルト装着部28がセットボルト締付方向(セットボルトを締め付けたとき、ボルトが進む方向)とは逆方向に予め変形されており、ボルト装着時における座面倒れ現象の抑制が図られている。図2はリヤブラケット23の正面図、図3はその側面図である。前述のように、従来のスタータでは、セットボルト25の装着時にボルト装着部28が屈曲し、その座面部28aがフラットにならない場合がある。これに対し当該スタータ1では、図3に示すように、ボルト装着部28は、セットボルト締付方向Xとは逆方向に変形加工されており、ボルト締め付け後に座面部28aがフラットとなるよう設定されている。
すなわち、ボルト装着部28は、リヤブラケット23の端面23aに対し、角度θ1(例えば、4.5°程度)図中左方側に折り曲げられている。この場合、ボルト装着部28の脚部28bの内径寸法D1’は、図3に破線にて示したように、曲げ加工前は、モータハウジング21の外径D2よりも小さく形成されている(曲げ加工前:D1’<D2)。そして、角度θ1の折り曲げ加工により、脚部28bの内径寸法D1は、モータハウジング21の外径D2よりも大きくなる(曲げ加工後:D1>D2)。これにより、リヤブラケット23をモータハウジング21に装着すると、脚部28bとモータハウジング21の外周面21aとの間には、クリアランスC1が生じる。
このようなリヤブラケット構成を備えたスタータ1では、セットボルト25を締め付けると、ボルト装着部28は次のような形となる。図4は、セットボルト締付時におけるボルト装着部28の状態を示す説明図であり、(a)はボルト締め付け前の状態、(b)は締め付け時の状態、(c)は締め付け後の状態をそれぞれ示している。ここではまず、セットボルト25は、リヤブラケット端面23aから角度θ1だけ曲げられた状態のボルト装着部28に挿通される。この際、ボルト装着部28の脚部28bとモータハウジング21との間には、図4(a)に示すように、クリアランスC1が存在している。
次に、セットボルト25を締め付けて行くと、ボルト装着部28がボルト締付方向Xの力を受けて図中下方側に変形し、脚部28bがモータハウジング外周面21aに当接する。この場合、脚部28bは、座面部28aがフラットとなる前に外周面21aに当接する。つまり、当接時、脚部28bは、リヤブラケット端面23aに対し未だ角度θ2にて傾斜した状態となっている。その後、さらにセットボルト25を所定位置まで締め付けると、図4(c)に破線にて示したように、円筒状の外周面21aに沿って脚部28bが周方向に開く。このとき、ボルト装着部28の座面部28aはフラット、すなわち、リヤブラケット端面23aと略面一状態となり、セットボルト25を締め付けた状態でもボルト装着部28が座面倒れ状態とならず、フラット状態で組み付け作業が完了する。
このように、当該スタータ1では、ボルト装着部28をボルト締め付け方向とは逆方向に予め曲げておくことにより、セットボルト25の締め付けによりボルト装着部28が曲げ変形を受けても、締め付け後にボルト装着部28が座面倒れ状態となるのを防止することができる。このため、セットボルト装着後においても、ボルト装着部28をフラットな状態とすることができ、セットボルト25の締め付け力の低下や、製品が外観不良となるのを防止することが可能となる。従って、製品の信頼性向上を図ることが可能となると共に、外観を理由とする不良品が減少し、製品コストの低減を図ることが可能となる。
モータハウジング21の内周面には、周方向に複数個の永久磁石26が固定されている。永久磁石26の内側には、モータ軸27に固定されたアーマチュア22が配設される。モータ軸27の右端部は、リヤブラケット23に取り付けられたメタル軸受31によって回動自在に支持されている。モータ軸27の左端部は、ピニオン14等が取り付けられたドライブシャフト32の端部に回動自在に支持されている。ドライブシャフト32の右端部には軸受部33が凹設されており、モータ軸27はそこに取り付けられたメタル軸受34によって回動自在に支持される。
アーマチュア22には、モータ軸27に外嵌固定されたコンミテータ35が取り付けられている。コンミテータ35の外周面には、導電材にて形成されたコンミテータ片36が複数個取り付けられており、各コンミテータ片36には図示しないアーマチュアコイルの端部が固定されている。モータハウジング21の左端部には、ブラシホルダ37が取り付けられている。ブラシホルダ37には、周方向に間隔をあけてブラシ収容部38が設けられており、各ブラシ収容部38にはそれぞれブラシ39が出没自在に内装されている。ブラシ39の突出先端部(内径側先端部)は、コンミテータ35の外周面に摺接している。
ブラシ39は、ブラシホルダ37に設けられた導電プレート41と電気的に接続されている。導電プレート41にはスイッチ部42が設けられており、スイッチプレート43が導電プレート41に接触すると電源ターミナル44とブラシ39との間が電気的に接続され、コンミテータ35に電源が供給される。スイッチプレート43はスイッチシャフト45に取り付けられており、マグネットスイッチ部4が通電されると、スイッチシャフト45が左方に移動し、スイッチプレート43が導電プレート41に接触する。
ギヤ部3の遊星歯車機構12には、インターナルギヤユニット46とドライブプレートユニット47が設けられている。インターナルギヤユニット46は、ギヤカバー24の右端部に固定されており、その内周側には内歯歯車48が形成されている。インターナルギヤユニット46の中央にはメタル軸受49が内装されており、ドライブシャフト32の右端側が回動自在に支持されている。ドライブプレートユニット47は、ドライブシャフト32の右端部に固定されており、遊星歯車51が3個等分間隔で取り付けられている。遊星歯車51は、ベースプレート52に固定された支持ピン53に、メタル軸受54を介して回動自在に支持されている。遊星歯車51は内歯歯車48と噛合している。
モータ軸27の左端部には、太陽歯車55が形成されている。太陽歯車55は遊星歯車51と噛合しており、遊星歯車51は、太陽歯車55と内歯歯車48との間で、自転しつつ公転する。モータ11が作動すると、モータ軸27と共に太陽歯車55が回転し、太陽歯車55の回転に伴い、遊星歯車51が内歯歯車48と噛み合いながら太陽歯車55の周りを公転する。これにより、ドライブシャフト32に固定されたベースプレート52が回転し、モータ軸27の回転が減速されてドライブシャフト32に伝達される。
オーバーランニングクラッチ13は、遊星歯車機構12によって減速された回転をピニオン14に対し一回転方向に伝達する。オーバーランニングクラッチ13は、クラッチアウタ56とクラッチインナとの間に、ローラとクラッチスプリング(何れも図示せず)を配した構成となっている。クラッチアウタ56は、ボス部56aとクラッチ部56bとからなり、ボス部56aは、ドライブシャフト32のヘリカルスプライン部61に取り付けられている。ボス部56aの内周側には、ヘリカルスプライン部61と噛み合うスプライン部62が形成されており、クラッチアウタ56は、ドライブシャフト32上をヘリカルスプライン部61に沿って軸方向に移動可能となっている。
ドライブシャフト32にはストッパ63が取り付けられている。ストッパ63は、ドライブシャフト32に装着されたサークリップ64によって軸方向の移動が規制されている。ストッパ63には、ギヤリターンスプリング65の一端側が取り付けられている。ギヤリターンスプリング65の他端側は、ボス部56aの内端壁66に当接している。クラッチアウタ56は、このギヤリターンスプリング65によって右方向に付勢されており、通常時(非通電時)には、クラッチアウタ56はギヤカバー24に固定されたクラッチストッパ67に当接した位置で保持される。
クラッチアウタ56のクラッチ部56b内周には、ピニオン14と一体に形成されたクラッチインナ57が配設されている。クラッチアウタ56とクラッチインナ57の間には、ローラ58及びクラッチスプリング(図示せず)が複数組配置されている。また、クラッチ部56bの外周にはクラッチカバー68が外装されており、クラッチ部56bの左端面とクラッチカバー68との間には、クラッチワッシャ69が取り付けられている。このクラッチワッシャ69によって、ローラ58及びクラッチスプリングは、クラッチ部56bの内周側に、軸方向の移動を規制された状態で収容される。
クラッチ部56bの内周壁はカム面となっており、楔状斜面部と曲面部が形成されている。ローラ58は、通常、クラッチスプリングによって曲面部側に押されている。クラッチアウタ56が回転し、クラッチスプリング59の付勢力に抗して、ローラ58が楔状斜面部とクラッチインナ57の外周面との間に挟持されると、クラッチインナ57はローラ58を介してクラッチアウタ56と一体に回転する。これにより、モータ11が作動しドライブシャフト32が回転すると、その回転はクラッチアウタ56からローラ58を介してクラッチインナ57に伝達され、ピニオン14が回転する。
これに対し、エンジンが始動し、クラッチインナ57がクラッチアウタ56よりも早く回転すると、ローラ58は曲面部側に移動し、クラッチインナ57はクラッチアウタ56に対し空転状態となる。すなわち、クラッチインナ57がオーバーラン状態となると、ローラ58が楔状斜面部とクラッチインナ外周面との間には挟持されず、クラッチインナ57の回転はクラッチアウタ56には伝達されない。従って、エンジン始動後、エンジン側からより高い回転数でクラッチインナ57が回されても、その回転はオーバーランニングクラッチ13にて遮断され、モータ11側には伝達されない。
ピニオン14は冷間鍛造によって形成された鋼製部材であり、クラッチインナ57と一体に成形されている。ピニオン14の内径側には、シャフト孔74とスプリング収容部75が形成されている。シャフト孔74にはピニオンギヤメタル76が取り付けられており、ピニオン14は、ピニオンギヤメタル76を介してドライブシャフト32に回動自在に支持される。スプリング収容部75はクラッチインナ57の内周側に形成されており、そこには、ストッパ63やギヤリターンスプリング65が収容される。
マグネットスイッチ部4は、遊星歯車機構12の左方にモータ11や遊星歯車機構12と同心状に配設されている。マグネットスイッチ部4は、ギヤカバー24に固定された鋼製の固定部77と、ドライブシャフト32にそって左右方向に移動自在に配置された可動部78とからなる。固定部77には、ギヤカバー24に固定されたケース79と、ケース79内に収容されたコイル81及びケース79の内周側に取り付けられた図示しない固定鉄心82が設けられている。可動部78には、スイッチシャフト45が取り付けられた可動鉄心83が設けられ、可動鉄心83の内周側にはギヤプランジャ84が取り付けられている。可動鉄心83の外周側(図中下端側)には、スイッチリターンスプリング90が取り付けられている。スイッチリターンスプリング90の他端側はギヤカバー24に当接しており、可動鉄心83は右方に付勢されている。
可動鉄心83の内周にはさらに、ブラケットプレート85が固定されている。ブラケットプレート85には、プランジャスプリング86の一端がカシメ固定されている。プランジャスプリング86の他端側は、イグニッションキースイッチがOFFのとき(図1の状態のとき)は、ギヤプランジャ84に当接しており、ギヤプランジャ84はプランジャスプリング86によって左方に付勢されている。ギヤプランジャ84はドライブシャフト32に軸方向に移動可能取り付けられており、可動鉄心83の内周面との間には摺動軸受87が介設されている。
ケース部5はアルミダイカスト製のギヤカバー24を備えており、ギヤカバー24には、メタル軸受88を介してドライブシャフト32の左端側が回動自在に支持されている。ギヤカバー24内には、前述のように、合成樹脂製(例えば、ガラス繊維強化ポリアミド)のクラッチストッパ67やケース79等が固定され、右端面側には、モータハウジング21やリヤブラケット23がセットボルト25によって固定されている。
次に、このようなスタータ1を用いたエンジン始動動作について説明する。まず、自動車のイグニッションキースイッチがOFFされているときは、図1のように、ギヤリターンスプリング65の付勢力によって、クラッチアウタ56はクラッチストッパ67に当接した状態にある。このとき、スイッチプレート43は導電プレート41から離れており、モータ11への給電は行われない。また、ピニオン14も右方の離脱位置にあり、リングギヤ16とは噛み合っていない状態にある。
これに対し、イグニッションキースイッチをONすると、一点鎖線にて示すように、ピニオン14が左方へ移動し、リングギヤ16に噛み合う。すなわち、イグニッションキースイッチをONすると、まず、コイル81に電流が流れ、マグネットスイッチ部4に吸引力が発生する。コイル81が励磁されると、ケース79及び固定鉄心82を通る磁路が形成され、可動鉄心83が左方に吸引される。可動鉄心83がスイッチリターンスプリング90の付勢力に抗して左方に移動すると、スイッチシャフト45も左方へ移動し、スイッチプレート43が導電プレート41に接触して接点が閉じる。これにより、電源ターミナル44とブラシ39との間が電気的に接続され、コンミテータ35に電源が供給されてモータ11が起動しアーマチュア22が回転する。また、ブラケットプレート85も左方へ移動し、それに伴って、プランジャスプリング86も押し縮められる。
アーマチュア22が回転すると、遊星歯車機構12を介してドライブシャフト32が回転する。ドライブシャフト32の回転に伴い、ヘリカルスプライン部61に取り付けられたクラッチアウタ56もまた回転する。ヘリカルスプライン部61は、ドライブシャフト32の回転方向を考慮してねじり方向が設定されており、クラッチアウタ56の回転数が増大すると、その慣性マスによって、クラッチアウタ56がヘリカルスプライン部61に沿って左方に移動する(静止位置→作動位置)。クラッチアウタ56が左方へ飛び出すと、ピニオン14もクラッチアウタ56と共に左方に移動し、リングギヤ16に噛み合う。このとき、ギヤリターンスプリング65もクラッチアウタ56に押されて縮められる。
ピニオン14がリングギヤ16と噛み合うと、モータ11の回転がリングギヤ16に伝達され、リングギヤ16が回転する。リングギヤ16はエンジンのクランク軸に接続されており、リングギヤ16の回転に伴ってクランク軸が回転され、エンジンが始動される。エンジンが始動すると、リングギヤ16からアイドルギヤ15を介してピニオン14が高回転で回転されるが、オーバーランニングクラッチ13の作用によって、その回転はモータ11側には伝達されない。
また、クラッチアウタ56が左方に移動すると、押し縮められていたプランジャスプリング86の付勢力によってギヤプランジャ84が左方に移動し、ギヤプランジャ84はクラッチアウタ56の右端面に当接する。このとき、プランジャスプリング86は自然長状態となり、クラッチアウタ56に当接した状態のギヤプランジャ84とプランジャスプリング86との間には、若干の隙間が生じる。
ここで、エンジンが始動するとピニオン14は高回転で回転され、オーバーランニングクラッチ13は空転方向に回転される。オーバーランニングクラッチ13が空転方向に回されるとクラッチ内に空転トルクが生じ、クラッチアウタ56には切れトルクと呼ばれる回転力が働く。この回転力により、クラッチアウタ56にはヘリカルスプライン部61を介して右方へのスラスト力が生じ、クラッチアウタ56が右方へ移動しピニオン14がリングギヤ16から離脱するおそれがある。そこで、当該スタータ1では、ギヤプランジャ84によってクラッチアウタ56を作動位置にて保持し、ピニオン14の右方への移動を規制してリングギヤ16からの離脱を防止している。
一方、エンジンが始動しイグニッションキースイッチがOFFされると、マグネットスイッチ部4への通電も停止され、その吸引力も消滅する。すると、スイッチリターンスプリング90の付勢力によってブラケットプレート85が右方に押され、それまで固定鉄心82による吸引力にて左方に保持されていた可動鉄心83が右方に移動する。可動鉄心83が右方に移動すると、スイッチシャフト45も右方へ移動し、スイッチプレート43が導電プレート41から離れ接点が開く。これにより、モータ11に対する給電が遮断され、ドライブシャフト32の回転が停止し、クラッチアウタ56の回転も停止する。
クラッチアウタ56の回転が停まると、その慣性マスによる軸方向への移動力も消滅する。このため、押し縮められていたギヤリターンスプリング65の付勢力によって、クラッチアウタ56は、ヘリカルスプライン部61に沿って作動位置から静止位置へと右方へ移動する。このとき、ギヤプランジャ84もクラッチアウタ56に押されて図1の状態に戻る。なお、ギヤリターンスプリング65の付勢力は、この時点におけるプランジャスプリング86の付勢力よりも大きくなるように設定されている。そして、クラッチアウタ56が右方に移動すると、ピニオン14もまた右方に移動し、リングギヤ16から離脱する。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施例では、遊星歯車機構12を介してモータ11によって回転されるドライブシャフト32にオーバーランニングクラッチ13を取り付ける形態のスタータを示したが、モータ軸27の先端部にオーバーランニングクラッチを装着した形態のスタータなど、リヤブラケットを有するモータを用いた各種形態のスタータにも本発明は適用可能である。
本発明の一実施例であるスタータの構成を示す一部断面の側面図である。 図1のスタータにて使用されるリヤブラケットの正面図である。 図1のスタータにて使用されるリヤブラケットの側面図である。 図1のスタータにおけるセットボルト締付時のボルト装着部の状態を示す説明図である。 従来のスタータの構成を示す説明図である。 図5のスタータにおけるセットボルト締付時のボルト装着部の状態を示す説明図である。
符号の説明
1 スタータ
2 モータ部
3 ギヤ部
4 マグネットスイッチ部
5 ケース部
11 電動モータ
12 遊星歯車機構
13 オーバーランニングクラッチ
14 ピニオン
15 アイドルギヤ
16 リングギヤ
21 モータハウジング
21a 外周面
22 アーマチュア
23 リヤブラケット
23a 端面
24 ギヤカバー
25 セットボルト(ボルト部材)
26 永久磁石
27 モータ軸
28 ボルト装着部
28a 座面部
28b 脚部
29 ボルト孔
31 メタル軸受
32 ドライブシャフト
33 軸受部
34 メタル軸受
35 コンミテータ
36 コンミテータ片
37 ブラシホルダ
38 ブラシ収容部
39 ブラシ
41 導電プレート
42 スイッチ部
43 スイッチプレート
44 電源ターミナル
45 スイッチシャフト
46 インターナルギヤユニット
47 ドライブプレートユニット
48 内歯歯車
49 メタル軸受
51 遊星歯車
52 ベースプレート
53 支持ピン
54 メタル軸受
55 太陽歯車
56 クラッチアウタ
56a ボス部
56b クラッチ部
57 クラッチインナ
58 ローラ
59 クラッチスプリング
61 ヘリカルスプライン部
62 スプライン部
63 ストッパ
64 サークリップ
65 ギヤリターンスプリング
66 内端壁
67 クラッチストッパ
68 クラッチカバー
69 クラッチワッシャ
74 シャフト孔
75 スプリング収容部
76 ピニオンギヤメタル
77 固定部
78 可動部
79 ケース
81 コイル
82 固定鉄心
83 可動鉄心
84 ギヤプランジャ
85 ブラケットプレート
86 プランジャスプリング
87 摺動軸受
88 メタル軸受
90 スイッチリターンスプリング
101 スタータ
102 スタータモータ
103 ピニオンギヤ
104 リングギヤ
105 ヨーク
106 リヤブラケット
107 フロントブラケット
108 セットボルト
109 ボルト装着部
111 脚部
112 座面
C0 クリアランス
C1 クリアランス
X セットボルト締付方向
θ1 傾斜角度
θ2 傾斜角度

Claims (3)

  1. 筒状のヨークと、前記ヨークの端部に装着されるブラケットと、前記ブラケットの外周部から外方に向かって突設されたボルト装着部に取り付けられ、前記ブラケットと前記ヨークとを接合させるボルト部材とを備えたモータを有するスタータであって、
    前記ブラケットの前記ボルト装着部は、前記ブラケットの外周部から径方向外側に向かって延び先端部側に向かって前記ボルト部材の締め付け方向とは逆方向に傾斜した座面部と、前記座面部から軸方向に延びる脚部とを有し、
    前記座面部には、軸方向に沿って前記ボルト部材が取り付けられ、
    前記脚部は、その先端部と前記ヨークの外周面との間にクリアランスを有し、前記ボルト部材の締め付けにより、前記ヨークの外周面方向に移動可能に形成され、
    前記ボルト部材を締め付け、前記脚部が前記ヨークの外周面に当接した状態において、前記座面部は、前記ブラケットの端面に対し、前記ボルト部材の締め付け方向とは逆方向に傾斜してなることを特徴とするスタータ。
  2. 筒状のヨークと、前記ヨークの端部に装着されるブラケットと、前記ブラケットの外周部から外方に向かって突設されたボルト装着部に取り付けられ、前記ブラケットと前記ヨークとを接合させるボルト部材とを備えたモータを有するスタータであって、
    前記ブラケットの前記ボルト装着部は、前記ブラケットの外周部から径方向外側に向かって延び先端部側に向かって前記ボルト部材の締め付け方向とは逆方向に傾斜した座面部と、前記座面部から軸方向に延びる脚部とを有し、
    前記座面部には、軸方向に沿って前記ボルト部材が取り付けられ、
    前記脚部は、その先端部と前記ヨークの外周面との間にクリアランスを有し、前記ボルト部材の締め付けにより、前記ヨークの外周面方向に移動可能に形成されると共に、前記座面部が前記ブラケット端面と略面一となる以前に前記ヨークの外周面に当接することを特徴とするスタータ。
  3. 請求項1又は2記載のスタータにおいて、前記脚部が前記ヨーク外周面に当接した後、前記ボルトをさらに締め付け、前記脚部を前記ヨーク外周面に沿って変形させて前記座面部を前記ブラケット端面と略面一としたことを特徴とするスタータ。
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