JP4699471B2 - 始動電動機 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等のエンジンに取り付けられる始動電動機に関し、特に、エンジンのリングギヤと噛合するアイドルギヤを軸支するアイドルシャフトの位置決め構造に関する。
自動車や自動二輪車、大型発電機等に使用されるエンジンでは、エンジンに取り付けられた始動電動機(スタータモータ)によって始動動作が行われるのが一般的である。図7は、このような始動電動機151の全体構成を示す斜視図である。始動電動機151は、図中手前側のエンジン取付面166にて図示しないエンジンに取り付けられる。始動電動機151には、軸方向に移動可能なアイドルギヤ(中間歯車)152を備えており、エンジンのリングギヤ(図示せず)と噛合・離脱可能に設けられている。アイドルギヤ152は、アイドルシャフト153に回転自在かつ軸方向に移動自在に軸支されており、モータ154によって回転駆動されるピニオン(図示せず)と噛合している。ピニオンはオーバーランニングクラッチを介してモータ154の回転軸に接続されている。
アイドルギヤ152は、エンジン始動時にリングギヤと噛合する。イグニッションキースイッチONに伴い、アイドルギヤ152は静止位置から軸方向(図7において上方向)に移動してリングギヤと噛合し、エンジンのクランクシャフトを回転させる。エンジンが始動し、ピニオンの回転数がモータ154の回転数よりも高くなった場合には、オーバーランニングクラッチがオーバーラン状態となり、アイドルギヤ152とピニオンは空転状態となる。エンジン始動後、アイドルギヤ152は軸方向に移動し、リングギヤから離脱する。これにより、両ギヤの噛合が解除され、アイドルギヤ152は静止位置に復帰する。
一方、このような始動電動機151では、アイドルシャフト153は、図7に示すように、ギヤカバー155に形成された軸受部156,157に支持され、アイドルシャフト固定ネジ158(以下、固定ネジ158と略記する)によってギヤカバー155に固定される。また、アイドルシャフト153の上端部には、ゴム製の防塵キャップ159が取り付けられる。図8は、アイドルシャフト153のネジ固定部の構成を示す説明図である。図8に示すように、ギヤカバー155の軸受部157には、同一軸線上に雌ネジ部161とネジ取付孔162が形成されている。アイドルシャフト153には、雌ネジ部161やネジ取付孔162に合わせて、ネジ挿通孔163が形成されている。このネジ取付孔162から、ネジ挿通孔163を介して雌ネジ部161に固定ネジ158をねじ込むことにより、アイドルシャフト153はギヤカバー155に固定される。
図9,10は、アイドルシャフト153をギヤカバー155に組付・固定する工程を示す説明図、図11は、その場合の主な組付工程を示す工程図である。始動電動機151では、まず、ギヤカバー155のアイドルギヤ取付部164に、アイドルギヤ152を含むアイドルギヤアッセンブリ165を配置する。その状態で、ギヤカバー155の図中上端側から、軸受部156に形成された軸孔にアイドルシャフト153を挿通する。この際、ギヤカバー155のネジ取付孔162と、アイドルシャフト153のネジ挿通孔163がある程度一致するようにアイドルシャフト153をギヤカバー155に挿入する(工程(1))。
続いて、アイドルシャフト153をアイドルギヤアッセンブリ165に挿通し、その後、軸受部157に形成された軸穴に挿入する。そして、ネジ取付孔162とネジ挿通孔163の位置を確認し、両者がずれている場合には、アイドルシャフト153を回転させて孔を一致させる(工程(2))。その後、図9に示すように、ネジ取付孔162から固定ネジ158を挿入し、それをネジ挿通孔163を介して雌ネジ部161にねじ込む(工程(3))。このようにして、アイドルシャフト153をギヤカバー155に固定した後、防塵キャップ159を取り付ける(工程(4))。
特開2003-239834号公報
しかしながら、前述の始動電動機151では、アイドルシャフト153の挿入時に、ネジ取付孔162とネジ挿通孔163の位置をある程度合わせて作業が行われるものの、アイドルシャフト153の組み付けに際しては、シャフトのネジ固定のために、両孔の位置合わせが必要となる。そして、ネジ締めの際に多少なりとも位置ずれがあると、アイドルシャフト153を挿入した状態で再度孔位置を合わせる必要がある。すなわち、シャフト固定に際し、孔位置の確認や孔の位置合わせが必要となり、作業性が良くない上に、その分、工数が嵩み製造コストが増大するという問題があった。特に、図7の始動電動機151では、他の部品との干渉を考慮して、ネジ挿通孔163がエンジン取付面166から30°の位置にあり、直角位置など、基準を取りやすい位置に孔がある場合に比して位置合わせが行いにくく、その改善が求められていた。
また、前述の孔位置合わせは、ネジ取付孔162を覗きながら図10のP部を持ってアイドルシャフト153を回転させ、ネジ挿通孔163とネジ取付孔162とを合わせる、という形で行われる。このため、アイドルシャフト153の挿入後では、P部の幅が狭く回転しづらい上に、アイドルギヤ152とアイドルシャフト153の間はグリス塗布部であり、そこを作業者が触れるのは品質上好ましくない。さらに、位置合わせ際に作業者の手も汚れるため、作業環境的にも好ましくない。加えて、アイドルシャフト153の挿入とネジ締めを自動ラインで行う場合、孔が一致しているかどうかを検出する工程を設定するのは困難であり、始動電動機151の組み付け自動化の妨げともなっていた。
本発明の目的は、アイドルシャフト取付時の孔位置合わせが容易かつ正確にでき、再度の位置合わせを行うことなく、アイドルシャフトをギヤカバーにネジ固定可能な始動電動機を提供することにある。
本発明の始動電動機は、電動機によって回転駆動され、軸方向に移動することによりエンジンのリングギヤと噛合するアイドルギヤと、前記アイドルギヤを回転自在かつ軸方向に移動可能に支持するアイドルシャフトと、前記エンジンに取り付けられ、前記アイドルシャフトの両端部を支持するカバー部材と、前記カバー部材に形成された取付孔から挿入され、前記アイドルシャフトに設けられた挿通孔に挿入されるシャフト固定部材とを有してなる始動電動機であって、所定位置に配することにより前記取付孔と前記挿通孔が前記シャフト固定部材を挿通可能な状態で対向する位置合わせ部を前記アイドルシャフトに設けることを特徴とする
本発明にあっては、アイドルシャフトに位置合わせ部を設け、この位置合わせ部を所定位置に配することにより、カバー部材側の取付孔とアイドルシャフト側の挿通孔が対向した状態でアイドルシャフトを取り付けることができるので、アイドルシャフト取り付け時に取付孔と挿通孔の位置決めを容易かつ正確に行える。このため、取付孔と挿通孔が一致しているかどうかを確認することなく、シャフト固定部材を取り付けることができ、シャフト固定部材の取り付けに際して、孔位置の確認や孔の位置合わせが不要となる。また、アイドルシャフトを持って孔位置を調整する作業も不要となる。
前記始動電動機において、前記位置合わせ部を、前記挿通孔と所定の位置関係の下、前記アイドルシャフトの端面に設けても良い。また、前記位置合わせ部を、前記ギヤカバーのエンジン取付面に対し所定の位置関係にて配することにより、前記取付孔と前記挿通孔とが対向するようにしても良い。この場合、前記位置合わせ部を前記ギヤカバーのエンジン取付面に対し直角位置に配することにより、前記取付孔と前記挿通孔とが対向するようにしても良い。なお、前記位置合わせ部を前記ギヤカバーのエンジン取付面に対し平行位置に配することにより、前記取付孔と前記挿通孔とが対向するようにしても良い。さらに、前記位置合わせ部として、前記アイドルシャフトの端面に径方向に延びる溝又は突起を形成し、この溝又は突起を前記アイドルシャフトの中心軸線を中心として、前記挿通孔の位置から周方向に所定角度回転した位置に設けるようにしても良い。
前記始動電動機において、前記アイドルシャフトの一端側に取り付けられる被覆部材をさらに設け、前記被覆部材に前記位置合わせ部と所定の位置関係にて接合される接合部を設けるようにしても良い。また、前記被覆部材を前記接合部を介して前記位置合わせ部に取り付けたとき、前記ギヤカバーのエンジン取付面と面一となる位置合わせ面を前記被覆部材に設けても良く、これにより、被覆部材を用いて取付孔と挿通孔の位置合わせを行うことも可能となる。この場合、前記位置合わせ面を前記エンジン取付面と面一に配したとき、前記取付孔と前記挿通孔とが対向するようにしても良い。
本発明の始動電動機によれば、エンジンのリングギヤと噛合しアイドルシャフトに回転自在かつ軸方向に移動可能に支持されたアイドルギヤと、アイドルシャフトの両端部を支持するカバー部材と、カバー部材に形成された取付孔から挿入されアイドルシャフトに設けられた挿通孔に挿入されるシャフト固定部材とを有してなる始動電動機にて、所定位置に配することにより取付孔と挿通孔がシャフト固定部材を挿通可能な状態で対向する位置合わせ部をアイドルシャフトに設けたので、アイドルシャフトを取り付ける際に取付孔と挿通孔の間の位置決めを行うことが可能となる。このため、その後の工程において、孔位置の確認や孔の位置合わせが不要となり、組付工程における作業性が向上すると共に、工数削減を図ることが可能となる。また、アイドルシャフトを持って孔位置を調整する作業も不要となり、グリス塗布部へ作業者が接触することがなくなり、製品品質も向上すると共に、作業者の手も汚れず、作業環境の改善を図ることも可能となる。
本発明によるアイドルシャフト位置決め構造を採用した始動電動機の構成を示す断面図である。 図1の始動電動機の底面図(図1の矢視X)である。 図1の始動電動機におけるアイドルシャフトと防塵キャップの形状を従来の形状と比較して示した説明図であり、(a)はアイドルシャフト、(b)は防塵キャップの構成をそれぞれ示している。 アイドルシャフトをギヤカバーに取り付けた状態を示す説明図である。 アイドルシャフトをギヤカバーに組付・固定する工程を示す説明図である。 アイドルシャフトをギヤカバーに組付・固定する場合の主な組付工程を示す工程図である。 従来の始動電動機の全体構成を示す斜視図である。 図7の始動電動機におけるアイドルシャフトのネジ固定部の構成を示す説明図である。 アイドルシャフトをギヤカバーに組付・固定する従来の工程を示す説明図である。 アイドルシャフトをギヤカバーに組付・固定する従来の工程を示す説明図である。 従来の始動電動機においてアイドルシャフトをギヤカバーに組付・固定する場合の主な組付工程を示す工程図である。
符号の説明
1 始動電動機 2 モータ部
3 ギヤ部 4 マグネットスイッチ部
5 ケース部 6 アイドル部
11 モータ 12 遊星歯車機構
13 オーバーランニングクラッチ 14 ピニオン
15 アイドルギヤ 16 リングギヤ
21 モータハウジング 22 アーマチュア
23 エンドカバー 24 ギヤカバー(カバー部材)
25 セットボルト 26 永久磁石
27 モータ軸 28 アーマチュアコア
29 アーマチュアコイル 31 メタル軸受
32 ドライブシャフト 33 軸受部
34 メタル軸受 35 コンミテータ
36 コンミテータ片 37 ブラシホルダ
38 ブラシ収容部 39 ブラシ
41 導電プレート 42 スイッチ部
43 スイッチプレート 44 電源ターミナル
45 スイッチシャフト 46 インターナルギヤユニット
47 ドライブプレートユニット 48 内歯歯車
49 メタル軸受 51 遊星歯車
52 ベースプレート 53 支持ピン
54 メタル軸受 55 太陽歯車
56 クラッチアウタ 56a ボス部
56b クラッチ部 57 クラッチインナ
58 ローラ 59 クラッチスプリング
61 ヘリカルスプライン部 62 スプライン部
63 ストッパ 64 サークリップ
65 ギヤリターンスプリング 66 内端壁
67 クラッチストッパ 68 クラッチカバー
69 クラッチワッシャ 71 ギヤ部
72 ピニオンワッシャ 73 Cリング
74 シャフト孔 75 スプリング収容部
76 ピニオンギヤメタル 77 固定部
78 可動部 79 ケース
81 コイル 82 固定鉄心
83 可動鉄心 84 ギヤプランジャ
85 ブラケットプレート 86 プランジャスプリング
87 摺動軸受 88 メタル軸受
89 アイドルシャフト 90 スイッチリターンスプリング
91 メタル軸受 92 ギヤ部
93 ボス部 94 ボス部
95 カラー 95a フランジ部
95b ボス部 96 Cリング
97 アイドルギヤアッセンブリ 98 軸受部
99 軸受部 100 アイドルギヤ取付部
101 軸孔 102 軸穴
103 防塵キャップ(被覆部材) 104 ネジ挿通孔
105 雌ネジ部 106 ネジ取付孔
107 アイドルシャフト固定ネジ(アイドルシャフト固定部材)
108 位置合わせ溝(位置合わせ部) 109 嵌合突起(接合部)
111 エンジン取付面 112 切欠面(位置合わせ面)
151 始動電動機 152 アイドルギヤ
153 アイドルシャフト 154 モータ
155 ギヤカバー 156 軸受部
157 軸受部 158 アイドルシャフト固定ネジ
159 防塵キャップ 161 雌ネジ部
162 ネジ取付孔 163 ネジ挿通孔
164 アイドルギヤ取付部 165 アイドルギヤアッセンブリ
166 エンジン取付面
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明によるアイドルシャフト位置決め構造を採用した始動電動機の構成を示す断面図、図2は、図1の始動電動機の底面図(図1の矢視X)である。図1の始動電動機1は、自動車用エンジンの始動に使用され、停止しているエンジンに対して、燃料の吸入、微粒化、圧縮、点火に必要な回転を与える。
始動電動機1は、大別すると、モータ部2、ギヤ部3、マグネットスイッチ部4、ケース部5及びアイドル部6とから構成されている。モータ部2には駆動源であるモータ(電動機)11が配設され、ギヤ部3には減速装置である遊星歯車機構12やオーバーランニングクラッチ13、ピニオン14などが配設されている。アイドル部6には、ピニオン14と噛合するアイドルギヤ15が配設されている。アイドルギヤ15は、軸方向(図中左右方向)に移動可能に取り付けられており、図中左方向に移動すると、エンジンのリングギヤ16と噛合する。モータ11の回転力は、遊星歯車機構12及びオーバーランニングクラッチ13を介してピニオン14に伝わり、アイドルギヤ15からリングギヤ16へと伝達され、エンジンが始動される。
モータ11は、円筒形状のモータハウジング21内にアーマチュア22を回動自在に配置した構成となっている。モータハウジング21はモータ11のヨークを兼ねており、鉄等の磁性体金属によって形成されている。モータハウジング21の右端部には、金属製のエンドカバー23が取り付けられる。一方、モータハウジング21の左端部は、ケース部5のギヤカバー(カバー部材)24に取り付けられる。エンドカバー23はセットボルト25によってギヤカバー24に固定され、モータハウジング21はエンドカバー23とギヤカバー24との間に固定される。
モータハウジング21の内周面には、周方向に複数個の永久磁石26が固定されており、永久磁石26の内側にはアーマチュア22が配設される。アーマチュア22は、モータ軸27に固定されたアーマチュアコア28と、アーマチュアコア28に巻装されたアーマチュアコイル29とから構成されている。モータ軸27の右端部は、エンドカバー23に取り付けられたメタル軸受31によって回動自在に支持されている。一方、モータ軸27の左端部は、ピニオン14等が取り付けられたドライブシャフト(出力軸)32の端部に回動自在に支持されている。ドライブシャフト32の右端部には軸受部33が凹設されており、モータ軸27はそこに取り付けられたメタル軸受34によって回動自在に支持される。
アーマチュアコア28の一端側には、モータ軸27に外嵌固定されたコンミテータ35が隣接配置されている。コンミテータ35の外周面には、導電材にて形成されたコンミテータ片36が複数個取り付けられており、各コンミテータ片36にはアーマチュアコイル29の端部が固定されている。モータハウジング21の左端部には、ブラシホルダ37が取り付けられている。ブラシホルダ37には、周方向に間隔をあけて、ブラシ収容部38が4個配置されている。各ブラシ収容部38にはそれぞれブラシ39が出没自在に内装されている。ブラシ39の突出先端部(内径側先端部)は、コンミテータ35の外周面に摺接している。
ブラシ39の後端側には図示しないピグテールが取り付けられており、ブラシホルダ37の導電プレート41と電気的に接続されている。導電プレート41にはスイッチ部42が設けられており、スイッチプレート43が導電プレート41に接触すると電源ターミナル44とブラシ39との間が電気的に接続され、コンミテータ35に電源が供給される。スイッチプレート43はスイッチシャフト45に取り付けられており、マグネットスイッチ部4が通電されると、スイッチシャフト45が左方に移動し、スイッチプレート43が導電プレート41に接触するようになっている。
ギヤ部3の遊星歯車機構12には、インターナルギヤユニット46とドライブプレートユニット47が設けられている。インターナルギヤユニット46は、ギヤカバー24の右端部に固定されており、その内周側には内歯歯車48が形成されている。インターナルギヤユニット46の中央にはメタル軸受49が内装されており、ドライブシャフト32の右端側が回動自在に支持されている。ドライブプレートユニット47は、ドライブシャフト32の右端部に固定されており、遊星歯車51が3個等分間隔で取り付けられている。遊星歯車51は、ベースプレート52に固定された支持ピン53に、メタル軸受54を介して回動自在に支持されている。遊星歯車51は内歯歯車48と噛合している。
モータ軸27の左端部には、太陽歯車55が形成されている。太陽歯車55は遊星歯車51と噛合しており、遊星歯車51は、太陽歯車55と内歯歯車48との間で、自転しつつ公転する。モータ11が作動すると、モータ軸27と共に太陽歯車55が回転し、太陽歯車55の回転に伴い、遊星歯車51が内歯歯車48と噛み合いながら太陽歯車55の周りを公転する。これにより、ドライブシャフト32に固定されたベースプレート52が回転し、モータ軸27の回転が減速されてドライブシャフト32に伝達される。
オーバーランニングクラッチ13は、遊星歯車機構12によって減速された回転をピニオン14に対し一回転方向に伝達する。オーバーランニングクラッチ13は、クラッチアウタ56とクラッチインナ57との間に、ローラ58及びクラッチスプリング59を配した構成となっている。クラッチアウタ56は、ボス部56aとクラッチ部56bとからなり、ボス部56aは、ドライブシャフト32のヘリカルスプライン部61に取り付けられている。ボス部56aの内周側には、ヘリカルスプライン部61と噛み合うスプライン部62が形成されている。これにより、クラッチアウタ56は、ドライブシャフト32上をヘリカルスプライン部61に沿って軸方向に移動可能となっている。
ドライブシャフト32にはストッパ63が取り付けられている。ストッパ63は、ドライブシャフト32に装着されたサークリップ64によって軸方向の移動が規制されている。ストッパ63には、ギヤリターンスプリング65の一端側が取り付けられている。ギヤリターンスプリング65の他端側は、ボス部56aの内端壁66に当接している。クラッチアウタ56は、このギヤリターンスプリング65によって右方向に付勢されており、通常時(非通電時)には、クラッチアウタ56はギヤカバー24に固定されたクラッチストッパ67に当接した位置で保持される。
クラッチアウタ56のクラッチ部56b内周には、ピニオン14と一体に形成されたクラッチインナ57が配設されている。クラッチアウタ56とクラッチインナ57の間には、ローラ58及びクラッチスプリング59が複数組配置されている。また、クラッチ部56bの外周にはクラッチカバー68が外装されており、クラッチ部56bの左端面とクラッチカバー68との間には、クラッチワッシャ69が取り付けられている。このクラッチワッシャ69によって、ローラ58及びクラッチスプリング59は、クラッチ部56bの内周側に、軸方向の移動を規制された状態で収容される。
クラッチ部56bの内周壁はカム面となっており、楔状斜面部と曲面部が形成されている。ローラ58は、通常、クラッチスプリング59によって曲面部側に押されている。クラッチアウタ56が回転し、クラッチスプリング59の付勢力に抗して、ローラ58が楔状斜面部とクラッチインナ57の外周面との間に挟持されると、クラッチインナ57はローラ58を介してクラッチアウタ56と一体に回転する。これにより、モータ11が作動しドライブシャフト32が回転すると、その回転はクラッチアウタ56からローラ58を介してクラッチインナ57に伝達され、ピニオン14が回転する。
これに対し、エンジンが始動し、クラッチインナ57がクラッチアウタ56よりも早く回転すると、ローラ58は曲面部側に移動し、クラッチインナ57はクラッチアウタ56に対し空転状態となる。すなわち、クラッチインナ57がオーバーラン状態となると、ローラ58が楔状斜面部とクラッチインナ外周面との間には挟持されず、クラッチインナ57の回転はクラッチアウタ56には伝達されない。従って、エンジン始動後、エンジン側からより高い回転数でクラッチインナ57が回されても、その回転はオーバーランニングクラッチ13にて遮断され、モータ11側には伝達されない。
ピニオン14は冷間鍛造によって形成された鋼製部材であり、アイドルギヤ15と噛合している。ピニオン14はクラッチインナ57と一体に成形されており、クラッチインナ57の左方には、ギヤ部71とボス部94が形成されている。ボス部94の外径はギヤ部71の歯底外径よりも小径となっており、ピニオン14を容易に冷鍛加工できるようになっている。ピニオン14を冷鍛加工することにより、ギヤ部71の軸方向寸法の精度が向上し、ピニオン14とアイドルギヤ15間など、部品間のガタを小さくすることができ、部品の摩耗や破損を防止できる。また、冷間鍛造によってギヤ部71を形成することにより、加工硬化が生じ、ギヤ部71の強度が増大し、ギヤ連結部の強度アップを図ることが可能となる。
ボス部94には、鋼製のピニオンワッシャ72が外挿されている。ピニオンワッシャ72は、ボス部94に装着されたCリング73によって軸方向に抜け止め固定されている。ピニオンワッシャ72の外周部は、アイドルギヤ15の左側面に当接している。これにより、ピニオン14が右方に移動すると、それと共にアイドルギヤ15も右方に移動し、エンジン始動後にアイドルギヤ15がリングギヤ16から離脱する。
ピニオン14の内径側には、シャフト孔74とスプリング収容部75が形成されている。シャフト孔74にはピニオンギヤメタル76が取り付けられており、ピニオン14は、ピニオンギヤメタル76を介してドライブシャフト32に回動自在に支持される。スプリング収容部75はクラッチインナ57の内周側に形成されており、そこには、ストッパ63やギヤリターンスプリング65が収容される。
マグネットスイッチ部4は、遊星歯車機構12の左方にモータ11や遊星歯車機構12と同心状に配設されている。マグネットスイッチ部4は、ギヤカバー24に固定された鋼製の固定部77と、ドライブシャフト32にそって左右方向に移動自在に配置された可動部78とからなる。固定部77には、ギヤカバー24に固定されたケース79と、ケース79内に収容されたコイル81及びケース79の内周側に取り付けられた固定鉄心82が設けられている。可動部78には、スイッチシャフト45が取り付けられた可動鉄心83が設けられ、可動鉄心83の内周側にはギヤプランジャ84が取り付けられている。可動鉄心83の外周側(図中下端側)には、スイッチリターンスプリング90が取り付けられている。スイッチリターンスプリング90の他端側はギヤカバー24に当接しており、可動鉄心83は右方に付勢されている。
可動鉄心83の内周にはさらに、ブラケットプレート85が固定されている。ブラケットプレート85には、プランジャスプリング86の一端がカシメ固定されている。プランジャスプリング86の他端側は、イグニッションキースイッチがOFFのとき(図1の状態のとき)は、ギヤプランジャ84に当接しており、ギヤプランジャ84はプランジャスプリング86によって左方に付勢されている。ギヤプランジャ84はドライブシャフト32に軸方向に移動可能取り付けられており、可動鉄心83の内周面との間には摺動軸受87が介設されている。
ケース部5はアルミダイカスト製のギヤカバー24を備えており、ギヤカバー24には、メタル軸受88を介してドライブシャフト32の左端側が回動自在に支持されている。ギヤカバー24にはまた、アイドルギヤ15を支持するアイドルシャフト89が取り付けられている。アイドルシャフト89の左端側は、図示しないアイドルシャフトストッパにて抜け止めされている。ギヤカバー24内には、前述のように、合成樹脂製(例えば、ガラス繊維強化ポリアミド)のクラッチストッパ67やケース79等が固定され、右端面側には、モータハウジング21やエンドカバー23がセットボルト25によって固定されている。
アイドル部6には、アイドルギヤ15が配設されている。ギヤカバー24にはアイドルギヤ取付部100が設けられており、そこにアイドルギヤ15がアイドルシャフト89に軸支された状態で配設される。アイドルギヤ15には、ギヤ部92とボス部93が設けられており、ギヤ部92はピニオン14のギヤ部71と噛合している。ボス部93には、合成樹脂製(例えば、ガラス繊維強化ポリアミド)のカラー95が外装されている。カラー95はフランジ部95aとボス部95bとからなり、フランジ部95aの外周部は、アイドルギヤ15の端面とクラッチカバー68との間に介設されている。カラー95と、クラッチカバー68及びアイドルギヤ15との間には、摺動性向上のため潤滑剤としてグリスが塗布される。ボス部95bの端部には、ボス部93に取り付けられたCリング96が当接している。カラー95は、このCリング96によって軸方向に抜け止め固定されており、アイドルギヤ15と共にアイドルギヤアッセンブリ97を形成する。
アイドルギヤ15は、アイドルシャフト89にメタル軸受91を介して回動自在に支持されている。アイドルシャフト89は、ギヤカバー24に設けられた軸受部98,99に軸支されている。軸受部98,99にはそれぞれ軸孔101,軸穴102が形成されており、アイドルシャフト89は、アイドルギヤ15を軸支した状態で軸孔101に挿通され、軸穴102に挿入される。アイドルシャフト89の軸受部98側の端部には、ゴム製の防塵キャップ(被覆部材)103が取り付けられる。アイドルシャフト89の軸受部99側の端部には、ネジ挿通孔104が形成されている。軸受部99には、図8と同様に、同一軸線上に雌ネジ部105とネジ取付孔106が形成されている。ネジ取付孔106から、ネジ挿通孔104を介して雌ネジ部105にアイドルシャフト固定ネジ107(アイドルシャフト固定部材、以下、固定ネジ107と略記する)をねじ込むことにより、アイドルシャフト89はギヤカバー24に固定される。
アイドルシャフト89の軸受部98側の端面(図中左端面)には、ネジ取付孔106とネジ挿通孔104との間の位置決め用に、位置合わせ溝(位置合わせ部)108が没設されている。また、防塵キャップ103には、位置合わせ溝108に合わせて、嵌合突起109(接合部)が突設されている。図3は、アイドルシャフト89と防塵キャップ103の形状を従来の形状と比較して示した説明図であり、(a)はアイドルシャフト89、(b)は防塵キャップ103の構成を示している。なお、図3の図中左側が従来の構成、右側が本発明による構成である。また、図4は、アイドルシャフト89をギヤカバー24に取り付けた状態を示す説明図である(アイドルシャフト89の取付構造を明確に示すため、アイドルギヤアッセンブリ97を省いて示している)。
図3(a)右図上部に示した平面図から分かるように、位置合わせ溝108(中心線O)とネジ挿通孔104(中心線O)は、アイドルシャフト89の中心軸線Osを中心として、互いに角度θ(ここでは60°)だけずれた位置に形成されている。ここで、ネジ取付孔106は、ギヤカバー24のエンジン取付面111(Y)に対し30°(θ)の位置にある。従って、このアイドルシャフト89をギヤカバー24に取り付け、図4に示すように、位置合わせ溝108をエンジン取付面111に対し直角(θ)に配すると、ネジ取付孔106とネジ挿通孔104がちょうど対向する形となる(θ=θ+θ;90°=60°+30°)。
また、図3(b)右図下部に示した平面図から分かるように、防塵キャップ103の切欠面(位置合わせ面)112は、嵌合突起109に対して90°(θ)の位置に形成されている。従って、嵌合突起109を位置合わせ溝108に嵌合させる形で、防塵キャップ103をアイドルシャフト89に取り付けると、防塵キャップ103の切欠面112はエンジン取付面111と面一となる(θ=θ)。
次に、このような始動電動機1を用いたエンジン始動動作について説明する。まず、自動車のイグニッションキースイッチがOFFされているときは、図1のように、ギヤリターンスプリング65の付勢力によって、クラッチアウタ56はクラッチストッパ67に当接した状態にある。このとき、スイッチプレート43は導電プレート41から離れており、モータ11への給電は行われない。また、アイドルギヤ15は、右方の離脱位置にあり、リングギヤ16とは噛み合っていない状態にある。これに対し、イグニッションキースイッチをONすると、アイドルギヤ15が左方へ移動し、リングギヤ16に噛み合う。
すなわち、イグニッションキースイッチをONすると、まず、コイル81に電流が流れ、マグネットスイッチ部4に吸引力が発生する。コイル81が励磁されると、ケース79及び固定鉄心82を通る磁路が形成され、可動鉄心83が左方に吸引される。可動鉄心83がスイッチリターンスプリング90の付勢力に抗して左方に移動すると、スイッチシャフト45も左方へ移動し、スイッチプレート43が導電プレート41に接触して接点が閉じる。これにより、電源ターミナル44とブラシ39との間が電気的に接続され、コンミテータ35に電源が供給されてモータ11が起動しアーマチュア22が回転する。また、ブラケットプレート85も左方へ移動し、それに伴って、プランジャスプリング86も押し縮められる。
アーマチュア22が回転すると、遊星歯車機構12を介してドライブシャフト32が回転する。ドライブシャフト32の回転に伴い、ヘリカルスプライン部61に取り付けられたクラッチアウタ56もまた回転する。ヘリカルスプライン部61は、ドライブシャフト32の回転方向を考慮してねじり方向が設定されており、クラッチアウタ56の回転数が増大すると、その慣性マスによって、クラッチアウタ56がヘリカルスプライン部61に沿って左方に移動する(静止位置→作動位置)。クラッチアウタ56が左方へ飛び出すと、ピニオン14もクラッチアウタ56と共に左方に移動する。このとき、ギヤリターンスプリング65もクラッチアウタ56に押されて縮められる。
クラッチアウタ56が左方へ移動すると、アイドルギヤ15もまたクラッチアウタ56に押されて左方へ移動し、リングギヤ16に噛み合う。アイドルギヤ15がリングギヤ16と噛み合うと、モータ11の回転がリングギヤ16に伝達され、リングギヤ16が回転する。リングギヤ16はエンジンのクランク軸に接続されており、リングギヤ16の回転に伴ってクランク軸が回転され、エンジンが始動される。エンジンが始動すると、リングギヤ16からアイドルギヤ15を介してピニオン14が高回転で回転されるが、オーバーランニングクラッチ13の作用によって、その回転はモータ11側には伝達されない。
また、エンジンが始動しアイドルギヤ15が高速で回転すると、クラッチカバー68と、アイドルギヤ15及びピニオン14との間にはオーバーランに伴う回転数差が生じる。この回転数差により、クラッチカバー68とアイドルギヤ15との間に介設されたカラー95は、クラッチカバー68やアイドルギヤ15と摺接する。その際、カラー95は、合成樹脂にて形成されグリスが塗布されていることから、クラッチカバー68の摩耗や各部材の焼き付きも発生しにくい。
クラッチアウタ56が左方に移動すると、押し縮められていたプランジャスプリング86の付勢力によってギヤプランジャ84が左方に移動し、ギヤプランジャ84はクラッチアウタ56の右端面に当接する。このとき、プランジャスプリング86は自然長状態となり、クラッチアウタ56に当接した状態のギヤプランジャ84とプランジャスプリング86との間には、若干の隙間が生じる。
ここで、エンジンが始動するとピニオン14は高回転で回転され、オーバーランニングクラッチ13は空転方向に回転される。オーバーランニングクラッチ13が空転方向に回されるとクラッチ内に空転トルクが生じ、クラッチアウタ56には切れトルクと呼ばれる回転力が働く。この回転力により、クラッチアウタ56にはヘリカルスプライン部61を介して右方へのスラスト力が生じ、クラッチアウタ56が右方へ移動しアイドルギヤ15がリングギヤ16から離脱するおそれがある。そこで、当該始動電動機1では、ギヤプランジャ84によってクラッチアウタ56を作動位置にて保持し、アイドルギヤ15の右方への移動を規制してアイドルギヤ15の離脱を防止している。
一方、エンジンが始動しイグニッションキースイッチがOFFされると、マグネットスイッチ部4への通電も停止され、その吸引力も消滅する。すると、スイッチリターンスプリング90の付勢力によってブラケットプレート85が右方に押され、それまで固定鉄心82による吸引力にて左方に保持されていた可動鉄心83が右方に移動する。可動鉄心83が右方に移動すると、スイッチシャフト45も右方へ移動し、スイッチプレート43が導電プレート41から離れ接点が開く。これにより、モータ11に対する給電が遮断され、ドライブシャフト32の回転が停止し、クラッチアウタ56の回転も停止する。
クラッチアウタ56の回転が停まると、その慣性マスによる軸方向への移動力も消滅する。このため、押し縮められていたギヤリターンスプリング65の付勢力によって、クラッチアウタ56は、ヘリカルスプライン部61に沿って作動位置から静止位置へと右方へ移動する。このとき、ギヤプランジャ84もクラッチアウタ56に押されて図1の状態に戻る。なお、ギヤリターンスプリング65の付勢力は、この時点におけるプランジャスプリング86の付勢力よりも大きくなるように設定されている。
クラッチアウタ56が右方に移動すると、ピニオン14もまた右方に移動する。ピニオン14が右方に移動すると、ピニオンワッシャ72がアイドルギヤ15の左端面に当接する。これにより、アイドルギヤ15はピニオンワッシャ72によって右方に移動し、アイドルギヤ15がリングギヤ16から離脱する。
ところで、このような構成を備えた始動電動機1では、次のようにしてアイドルシャフト89が組み付けられる。図5は、アイドルシャフト89をギヤカバー24に組付・固定する工程を示す説明図、図6は、その場合の主な組付工程を示す工程図である。図5に示すように、始動電動機1では、まず、ギヤカバー24のアイドルギヤ取付部100に、アイドルギヤ15を含むアイドルギヤアッセンブリ97を配置する。その状態で、ギヤカバー24の図5において上方側から、軸受部98に形成された軸孔101にアイドルシャフト89を挿通する。この際、アイドルシャフト89の位置合わせ溝108が、エンジン取付面111に対し直角(90°)となるように、アイドルシャフト89を軸孔101に挿入する(図6(a)工程(1))。これにより、ネジ取付孔106とネジ挿通孔104がちょうど対向する形で、アイドルシャフト89がギヤカバー24に取り付けられる。
続いて、アイドルシャフト89をアイドルギヤアッセンブリ97に挿通し、その後、軸受部99に形成された軸穴102に挿入する。前述のように、この際、ネジ取付孔106とネジ挿通孔104は、位置合わせ溝108とエンジン取付面111を直角位置としたことにより、両者が一致した状態となっている。このため、孔位置を確認することなく、ネジ取付孔106から固定ネジ107を挿入でき、ネジ挿通孔104を介して固定ネジ107を雌ネジ部105にねじ込むことができる(図6(a)工程(2))。このようにして、アイドルシャフト89をギヤカバー24に固定した後、防塵キャップ103を取り付ける(図6(a)工程(3))。防塵キャップ103は、その嵌合突起109を位置合わせ溝108に嵌合させる形でアイドルシャフト89に取り付けられ、このとき、防塵キャップ103の切欠面112はエンジン取付面111と面一となる。
このように、本発明による始動電動機1では、アイドルシャフト89の上端面にネジ挿通孔104の位置を示す位置合わせ溝108を設けたので、それを所定方向(本実施例では、エンジン取付面111と直角)に取り付けることにより、ネジ取付孔106とネジ挿通孔104がちょうど対向するようにアイドルシャフト89をギヤカバー24に取り付けることができる。すなわち、アイドルシャフト89挿入前に、アイドルシャフト固定用のネジ孔の位置決めが可能となる。このため、ネジ取付孔106とネジ挿通孔104が一致しているかどうかを確認することなく、ネジ取付孔106から固定ネジ107を挿入でき、後の工程において、孔位置の確認や孔の位置合わせが不要となる。従って、組付工程における作業性が向上すると共に、工数の削減が図られ製造コストを低減させることが可能となる。
また、孔位置合わせが不要のため、図9のP部を持った作業性の良くない調整も不要となる。このため、グリス塗布部へ作業者が接触することがなくなり、製品品質も向上すると共に、作業者の手も汚れず、作業環境も改善される。さらに、孔の一致を確認する必要がなくなるため、アイドルシャフト89の挿入とネジ締めを自動ラインで行うことも容易となり、始動電動機1の組み付けを自動化することも可能となる。
一方、防塵キャップ103を用いて、ネジ取付孔106とネジ挿通孔104の位置合わせをすることも可能である。すなわち、防塵キャップ103をアイドルシャフト89に取り付け、その切欠面112をエンジン取付面111と面一にすれば、両孔が対向する形でアイドルシャフト89を挿入することができる。従って、アイドルシャフト89の組付工程を、図6(b)のような形にすることも可能である。ここでは、まず、防塵キャップ103を取り付けた状態でアイドルシャフト89を軸孔101及び軸穴102に挿入し、その際、切欠面112をエンジン取付面111と面一にする(図6(b)工程(1))。これにより、ネジ取付孔106とネジ挿通孔104がちょうど対向する形で、アイドルシャフト89がギヤカバー24に取り付けられる。
そして、アイドルシャフト89をアイドルギヤアッセンブリ97に挿通し、その後、軸受部99に形成された軸穴102に挿入する。この際、ネジ取付孔106とネジ挿通孔104は一致した状態となっており、孔位置を確認することなく、ネジ取付孔106から固定ネジ107を挿入でき、ネジ挿通孔104を介して固定ネジ107を雌ネジ部105にねじ込むことができる(図6(b)工程(2))。このように、予め防塵キャップ103をアイドルシャフト89に取り付け、防塵キャップ103を位置決めの指標に用いてアイドルシャフト89を組み付ければ、図6(b)に示すように、組付工程をさらに簡略化することができる。なお、アイドルシャフト89を特に位置合わせすることなく軸孔101及び軸穴102に挿入し、その後、防塵キャップ103を取り付け、その際に防塵キャップ103を適宜回転させて孔位置を合わせても良い。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
前述の実施例では、位置合わせ溝108をエンジン取付面111と直角に取り付けることにより、ネジ取付孔106とネジ挿通孔104がちょうど対向する構成としたが、位置決めが容易に可能な構成であれば直角位置には限定されず、エンジン取付面111と一致する方向(平行位置)など、適宜設定可能である。例えば、ネジ挿通孔104と同じ方向に位置合わせ溝108を設け、ギヤカバー24や軸受部98の図5において上端面に、取付位置を示す表示(矢印等)を設けても良い。また、孔位置表示は、溝には限定されず、作業者が容易に視認できる形態であれば、突起や切欠でも良く、シールやペイントなどによる矢印表示などでも良い。さらに、アイドルシャフト89の位置合わせのために、軸孔101とアイドルシャフト89に凹凸嵌合部を設けても良い。
また、前述の実施例では、アイドルシャフト固定部材として固定ネジ107を用いた構成を示したが、例えば、ピンなどのネジ以外の固定部材を用いることも可能である。さらに、前述の実施例では、遊星歯車機構12を介してモータ11によって回転されるドライブシャフト32にオーバーランニングクラッチ13を取り付ける形態の始動電動機を示したが、始動電動機の形態には特に制限はなく、モータ軸27の先端部にオーバーランニングクラッチを装着した形態の始動電動機など種々の形態の始動電動機にも本発明は適用可能である。

Claims (7)

  1. 電動機によって回転駆動され、軸方向に移動することによりエンジンのリングギヤと噛合するアイドルギヤと、
    前記アイドルギヤを回転自在かつ軸方向に移動可能に支持するアイドルシャフトと、
    前記エンジンに取り付けられ、前記アイドルシャフトの両端部を支持するカバー部材と、
    前記カバー部材に形成された取付孔から挿入され、前記アイドルシャフトに設けられた挿通孔に挿入されるシャフト固定部材とを有してなる始動電動機であって、
    前記アイドルシャフトは、所定位置に配することにより、前記取付孔と前記挿通孔が前記シャフト固定部材を挿通可能な状態で対向する位置合わせ部を有し、
    前記位置合わせ部は、前記アイドルシャフトの端面に設けられ、前記挿通孔と所定の位置関係を有することを特徴とする始動電動機。
  2. 請求項1記載の始動電動機において、前記位置合わせ部は、前記カバー部材のエンジン取付面に対し該位置合わせ部を所定の位置関係に配することにより、前記取付孔と前記挿通孔とが対向することを特徴とする始動電動機。
  3. 請求項記載の始動電動機において、前記位置合わせ部を前記カバー部材のエンジン取付面に対し直角位置に配することにより、前記取付孔と前記挿通孔とが対向することを特徴とする始動電動機。
  4. 電動機によって回転駆動され、軸方向に移動することによりエンジンのリングギヤと噛合するアイドルギヤと、
    前記アイドルギヤを回転自在かつ軸方向に移動可能に支持するアイドルシャフトと、
    前記エンジンに取り付けられ、前記アイドルシャフトの両端部を支持するカバー部材と、
    前記カバー部材に形成された取付孔から挿入され、前記アイドルシャフトに設けられた挿通孔に挿入されるシャフト固定部材とを有してなる始動電動機であって、
    前記アイドルシャフトは、所定位置に配することにより、前記取付孔と前記挿通孔が前記シャフト固定部材を挿通可能な状態で対向する位置合わせ部を有し、
    前記位置合わせ部は、前記アイドルシャフトの端面に設けられた径方向に延びる溝又は突起であり、前記アイドルシャフトの中心軸線を中心として、前記挿通孔の位置から周方向に所定角度回転した位置に設けられることを特徴とする始動電動機。
  5. 電動機によって回転駆動され、軸方向に移動することによりエンジンのリングギヤと噛合するアイドルギヤと、
    前記アイドルギヤを回転自在かつ軸方向に移動可能に支持するアイドルシャフトと、
    前記エンジンに取り付けられ、前記アイドルシャフトの両端部を支持するカバー部材と、
    前記カバー部材に形成された取付孔から挿入され、前記アイドルシャフトに設けられた挿通孔に挿入されるシャフト固定部材とを有してなる始動電動機であって、
    前記アイドルシャフトは、所定位置に配することにより、前記取付孔と前記挿通孔が前記シャフト固定部材を挿通可能な状態で対向する位置合わせ部を有し、
    前記始動電動機はさらに、前記アイドルシャフトの一端側に取り付けられる被覆部材を有し、前記被覆部材は前記位置合わせ部と所定の位置関係にて接合される接合部を備えることを特徴とする始動電動機。
  6. 請求項記載の始動電動機において、前記被覆部材は、該被覆部材を前記接合部を介して前記位置合わせ部に取り付けたとき、前記カバー部材のエンジン取付面と面一となる位置合わせ面を有することを特徴とする始動電動機。
  7. 請求項6記載の始動電動機において、前記位置合わせ面を前記エンジン取付面と面一に配したとき、前記取付孔と前記挿通孔とが対向することを特徴とする始動電動機。
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