JP2013139764A - スタータ - Google Patents

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朋彦 池守
Hiroshi Ooka
博 大岡
Masaaki Oya
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Narihiro Kanbe
成広 神戸
Masataka Odagiri
昌貴 小田切
Mitsuhiro Kogure
光裕 小暮
Hiroki Yamada
宏樹 山田
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Abstract

【課題】良好な噛合性を確保しつつ、既存の加工設備や切削工具、また加工方法で歯面取り部を形成できる、ヘリカル噛合可能なピニオンギヤを備えたスタータを提供する。
【解決手段】モータ部の回転力を受けて回転する出力軸上にスライド移動可能に設けられ、エンジンのリングギヤとヘリカル噛合可能なピニオンギヤ74と、ピニオンギヤ74にリングギヤ側へ向かう押圧力を付勢する電磁装置とを備え、ピニオンギヤ74の歯部66には、軸方向のギヤ端面67を面取り加工することにより歯面取り部68が形成され、歯面取り部68の出力軸に対する傾斜角をαとし、歯部66の出力軸に対する傾斜角をβとしたとき、歯面取り部68の出力軸に対する傾斜角α、および歯部66の出力軸に対する傾斜角βは、α≧90°−βを満たすように設定されていることを特徴としている。
【選択図】図2

Description

この発明は、例えば自動車に搭載されるスタータに関するものである。
従来から、自動車の始動用に用いられるスタータとして、エンジン始動時にピニオンギヤをリングギヤ側に飛び込ませてリングギヤに噛み合わせ、ピニオンギヤによりリングギヤを駆動することによりエンジンの始動を行う飛び込み式のスタータが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、近年、車両の静粛性向上や燃費性改善のために、車両の一時停止時にエンジンを一旦オフする、所謂アイドルストップ機能を備えた車両が増えてきている。
特許文献1に記載のスタータは、上述のアイドルストップ機能を備えた車両にも適用可能とされており、始動用モータのロータ軸に遊星歯車式減速機を介して駆動軸(出力軸)が連結されている。駆動軸には、マグネットスイッチ(電磁装置)によりレバーを介して軸方向に進退移動する可動子がスプライン噛合されている。また、駆動軸には、ピニオンギヤがリングギヤに向けて軸方向にスライド移動可能に設けられている。
リングギヤおよびピニオンギヤは、はすば歯車(ヘリカルギヤ)で構成されており、リングギヤとピニオンギヤとの歯のねじれ方向は、ピニオンギヤがリングギヤを駆動する状態でピニオンギヤに飛び込み方向のスラスト荷重が作用するように設定されている。そして、ピニオンギヤがリングギヤ側にスライド移動して噛合し、ピニオンギヤによりリングギヤを駆動することでエンジンが始動する。
ところで、ピニオンギヤがリングギヤ側にスライド移動したとき、ピニオンギヤとリングギヤとの噛合位相がずれている場合には、ピニオンギヤの軸方向の端面とリングギヤの軸方向の端面とが当接する。その後、ピニオンギヤが回転して噛合位相が一致したとき、ピニオンギヤがリングギヤに入り込んで噛合する。
ここで、ピニオンギヤの歯部の軸方向端には、噛合位相が一致したときにピニオンギヤがリングギヤにスムーズに入り込めるように、軸方向に沿うように傾斜した歯面取り部を設けることが広く知られている。歯面取り部は、出力軸に対する傾斜角を小さく形成することで、ピニオンギヤの進行方向に沿うように形成される。したがって、ピニオンギヤは、歯面取り部の出力軸に対する傾斜角が小さいほどリングギヤに入り込みやすくなり、噛合性が向上する。
ここで、一般的に歯面取り部は、機械加工により形成される。具体的には、歯面取り部に対応した傾斜角度でエンドミル等の切削工具を歯部の軸方向端面に当接させ、切削加工することにより形成される。
特開2002−130097号公報
しかしながら、上述の技術にあっては、ピニオンギヤはヘリカルギヤで構成されており、ピニオンギヤの歯部は軸方向に対して所定の傾斜角を有している。このため、歯面取り部に対応した傾斜角度で切削工具を歯部の軸方向端面に当接させたとき、隣接する歯部と切削工具とが干渉するおそれがある。特に、ピニオンギヤとリングギヤとの噛合性を向上させるために、歯面取り部の出力軸に対する傾斜角を小さく設定した場合や、歯部の傾斜角を大きく設定した場合には、隣接する歯部と切削工具とがさらに干渉しやすくなる。
このように、歯面取り部の傾斜角および歯部の傾斜角によっては、既存の加工設備や切削工具、また加工方法により歯面取り部を形成できないおそれがある。ここで、加工設備や切削工具を新規に設定したり、加工方法を変更すれば所望の加工を行うことも可能とできるが、そうすると、設備や工具の新規投資が発生し、製造コストの高騰につながるという課題があった。したがって、ピニオンギヤには、良好な噛合性を確保しつつ、既存の加工設備や切削工具、また加工方法で形成できるように、歯面取り部の傾斜角および歯部の傾斜角を適切に設定することが要求される。
そこで本発明は、良好な噛合性を確保しつつ既存の加工設備や切削工具、また加工方法で歯面取り部を形成できる、ヘリカル噛合可能なピニオンギヤを備えたスタータの提供を課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明の請求項1に係るスタータは、モータ部の回転力を受けて回転する出力軸と、前記出力軸上にスライド移動可能に設けられ、エンジンのリングギヤとヘリカル噛合可能なピニオンギヤと、前記モータ部への通電、遮断を行うと共に、前記ピニオンギヤに前記リングギヤ側へ向かう押圧力を付勢する電磁装置とを備え、前記ピニオンギヤの歯部には、軸方向のギヤ端面を面取り加工することにより歯面取り部が形成され、前記歯面取り部の前記出力軸に対する傾斜角をαとし、前記歯部の前記出力軸に対する傾斜角をβとしたとき、前記歯面取り部の前記出力軸に対する傾斜角α、および前記歯部の前記出力軸に対する傾斜角βは、α≧90°−βを満たすように設定されていることを特徴としている。
本発明によれば、歯面取り部の出力軸に対する傾斜角α、および歯部の出力軸に対する傾斜角βとしたとき、
α≧90°−β・・・(1)
を満たすように設定することで、歯面取り部と直交する方向から歯面取り部を見たとき、歯面取り部と、この歯面取り部が面する側に設けられた隣の歯部とが重ならないように配置される。ここで、歯面取り部と直交する方向は、既存の加工設備や切削工具、また加工方法で歯面取り部を形成するときの切削工具の挿入方向に相当する。したがって、既存の加工設備や切削工具、また加工方法により、隣の歯部と切削工具とが干渉することなく歯面取り部を形成できる。
また、(1)式から、歯部の出力軸に対する傾斜角βに対応した、歯面取り部の出力軸に対する傾斜角αの最小値を設定できる。ここで、歯面取り部は、出力軸に対する傾斜角αが小さいほど、ピニオンギヤの進行方向に沿うように形成されて噛合性が向上する。したがって、歯面取り部の出力軸に対する傾斜角αを小さく設定することで、ピニオンギヤの良好な噛合性を確保できる。
また、本発明の請求項2に係るスタータは、前記歯部の前記出力軸に対する傾斜角βは、β≦20°を満たすように設定されていることを特徴としている。
本発明によれば、歯部の出力軸に対する傾斜角βが、
β≦20°・・・(2)
に設定されているので、歯部を形成する金型の歯成型部の傾斜角を、ピニオンギヤの材料の移動方向に対して20°以下に設定できる。これにより、ピニオンギヤの材料は金型の歯成型部に沿って良好に移動できるので、ピニオンギヤを金型により成型できる。したがって、低コストにピニオンギヤを製造できる。
また、本発明の請求項3に係るスタータは、前記ピニオンギヤが、冷間鍛造により形成されていることを特徴としている。
本発明によれば、冷間鍛造によりピニオンギヤを精度良くかつ低コストに形成できる。また、(2)式を満たすように設定されているので、冷間鍛造においてもピニオンギヤの材料は金型の歯成型部に沿って良好に移動できる。したがって、精度良くかつ低コストにピニオンギヤを形成できるとともに、金型の耐久性を向上できる。
また、本発明の請求項4に係るスタータは、前記電磁装置は、励磁コイルと、前記励磁コイルへの通電に基づいて前記出力軸に沿ってスライド移動し、前記クラッチ機構に押圧力を付勢するギヤプランジャと、を備え、前記出力軸と同軸的に設けられていることを特徴としている。
本発明によれば、電磁装置と出力軸とが同軸的に設けられた、いわゆる一軸式のスタータに好適に採用できる。すなわち、良好な噛合性を確保しつつ、既存の加工設備や切削工具、また加工方法で歯面取り部を形成できるピニオンギヤを一軸式のスタータに好適に適用できる。
本発明によれば、歯面取り部の出力軸に対する傾斜角α、および歯部の出力軸に対する傾斜角βとしたとき、
α≧90°−β・・・(1)
を満たすように設定することで、歯面取り部と直交する方向から歯面取り部を見たとき、歯面取り部と、この歯面取り部が面する側に設けられた隣の歯部とが重ならないように配置される。ここで、歯面取り部と直交する方向は、既存の加工設備や切削工具、また加工方法で歯面取り部を形成するときの切削工具の挿入方向に相当する。したがって、既存の加工設備や切削工具、また加工方法により、隣の歯部と切削工具とが干渉することなく歯面取り部を形成できる。
また、(1)式から、歯部の出力軸に対する傾斜角βに対応した、歯面取り部の出力軸に対する傾斜角αの最小値を設定できる。ここで、歯面取り部は、出力軸に対する傾斜角αが小さいほど、ピニオンギヤの進行方向に沿うように形成されて噛合性が向上する。したがって、歯面取り部の出力軸に対する傾斜角αを小さく設定することで、ピニオンギヤの良好な噛合性を確保できる。
さらに、歯部の出力軸に対する傾斜角βは、
β≦20°・・・(2)
に設定されているので、歯部を形成する金型の歯成型部の傾斜角を、ピニオンギヤの材料の移動方向に対して20°以下に設定できる。これにより、ピニオンギヤの材料は金型の歯成型部に沿って良好に移動できるので、ピニオンギヤを金型により成型できる。したがって、低コストにピニオンギヤを製造できる。
本発明の実施形態におけるスタータの断面図である。 ピニオンギヤを径方向から見たときの側面図である。 スイッチプランジャ移動直後の説明図であり、図3(a)は、スタータの動作説明図であり、図3(b)は、ピニオンギヤの動作説明図である。 可動接点板と固定接点板とが当接したときの説明図であり、図4(a)は、スタータの動作説明図であり、図4(b)は、ピニオンギヤの動作説明図である。 ピニオンギヤとリングギヤとが噛合したときの説明図であり、図5(a)は、スタータの動作説明図であり、図5(b)は、ピニオンギヤの動作説明図である。 ピニオンギヤを成型する金型の説明図である。
続いて、本発明の実施形態に係るスタータについて、図面を参照して説明をする。
図1は、本発明の実施形態におけるスタータ1の断面図である。なお、図1では、中心線より上側にスタータ1の静止状態を示し、下側にスタータ1の通電状態(ピニオンギヤ74とリングギヤ23とが噛合した状態)を示している。
図1に示すように、スタータ1は、不図示のエンジンの始動に必要な回転力を発生するためのものであって、モータ部3と、モータ部3の一方側(図1における左側)に連結されている出力軸4と、出力軸4上にスライド移動可能に設けられたクラッチ機構5およびピニオン機構70と、モータ部3に対する電源供給路を開閉するスイッチユニット7と、スイッチユニット7の可動接点板8およびピニオン機構70を軸方向に沿って移動させるための電磁装置9とを有している。
モータ部3は、ブラシ付直流モータ51と、ブラシ付直流モータ51の回転軸52に連結され、この回転軸52の回転力を出力軸4に伝達するための遊星歯車機構2とにより構成されている。
ブラシ付直流モータ51は、略円筒状のモータヨーク53と、モータヨーク53の径方向内側に配置され、モータヨーク53に対して回転自在に設けられているアーマチュア54とを有している。モータヨーク53の内周面には、複数(本実施形態では6個)の永久磁石57が、周方向に磁極が交互となるように設けられている。
モータヨーク53の他方側(図1における右側)の端部には、モータヨーク53の開口部53aを閉塞するエンドプレート55が設けられている。エンドプレート55の径方向中央には、回転軸52の他方側端を回転自在に支持するための滑り軸受56a、およびスラスト軸受56bが設けられている。
アーマチュア54は、回転軸52と、回転軸52の永久磁石57に対応する位置に外嵌固定されているアーマチュアコア58と、回転軸52のアーマチュアコア58よりも遊星歯車機構2側(図1における左側)に外嵌固定されているコンミテータ61とにより構成されている。
アーマチュアコア58は、放射状に形成された複数のティース(不図示)と、周方向に隣接する各ティース間に形成された複数のスロット(不図示)とを有している。周方向に所定間隔をあけた各スロット間には、コイル59が例えば波巻により巻装されている。コイル59の端末部は、コンミテータ61に向かって引き出されている。
コンミテータ61には、複数枚(例えば、この実施形態では26枚)のセグメント62が周方向に沿って、かつ互いに電気的に絶縁されるように所定間隔を空けた状態で設けられている。
各セグメント62のアーマチュアコア58側端には、折り返すように曲折形成されたライザ63が設けられている。ライザ63には、アーマチュアコア58に巻装されているコイル59の端末部が接続されている。
モータヨーク53のエンドプレート55とは反対側には、有底筒状のトッププレート12が設けられている。トッププレート12には、アーマチュアコア58側の内面に、遊星歯車機構2が設けられている。
遊星歯車機構2は、回転軸52と一体成型されたサンギヤ13と、サンギヤ13に噛合され、サンギヤ13を中心に公転する複数のプラネタリギヤ14と、これらプラネタリギヤ14の外周側に設けられた環状の内歯リングギヤ15とにより構成されている。
複数のプラネタリギヤ14は、キャリアプレート16により連結されている。キャリアプレート16には、各プラネタリギヤ14に対応する位置に複数の支持シャフト16aが立設されており、ここにプラネタリギヤ14が回転自在に支持されている。また、キャリアプレート16の径方向中央には、出力軸4がセレーション係合により噛合っている。
内歯リングギヤ15は、トッププレート12のアーマチュアコア58側の内面に一体成形されている。トッププレート12の内周面における径方向中央には、滑り軸受12aが設けられている。滑り軸受12aは、回転軸52と同軸上に配置されている出力軸4の他方側端(図1における右側端)を回転自在に支持している。
また、トッププレート12には、出力軸4とクラッチ機構5とピニオン機構70と電磁装置9等が内装され、不図示のエンジンにスタータ1を固定するためのアルミニウム製のハウジング17が装着されている。ハウジング17は、一方側(図1における左側)に底部17cを有し、他方側(図1における右側)に開口部17aを有する有底筒状にダイカスト鋳造にて形成されている。
ハウジング17の開口部17a側には、トッププレート12が開口部17aを閉塞するように接合されている。
ハウジング17の開口部17a側の外周面には、軸方向に沿うように雌ネジ部17bが刻設されている。また、モータヨーク53の他方側(図1における右端側)に配置されたエンドプレート55には、雌ネジ部17bに対応する位置にボルト孔55aが形成されている。このボルト孔55aにボルト95を挿入し、雌ネジ部17bにボルト95を螺入することによって、モータ部3とハウジング17とが一体化される。
ハウジング17の内壁には、後述するクラッチアウタ18のモータ部3側への変位を規制するリング状のストッパ94が設けられている。このストッパ94は、樹脂やゴム等により形成され、クラッチアウタ18が当接した際の衝撃を緩和できるようになっている。
ハウジング17の底部17cには、出力軸4と同軸に、有底の軸受孔47が形成されている。軸受孔47は、内径が出力軸4の外径よりも大きく形成されている。軸受孔47には、出力軸4の一方側端(図1における左側端)を回転自在に支持するための滑り軸受17dが圧入固定されている。この滑り軸受17dには所望の基油からなる潤滑油が含浸されており、出力軸4を円滑に摺接させることができるようになっている。
また、軸受孔47の底部には、ハウジング17の底部17cと出力軸4の一方側端面4cとの間に、荷重受部材50が配置されている。
荷重受部材50は、平板状の金属部材であり、例えばプレスにより形成されたリング状のワッシャが採用される。荷重受部材50は、硬度が出力軸4よりも高く耐摩耗性に優れた材料により形成されている。荷重受部材50の材料としては、例えばSK85等の炭素工具鋼が好適である。
荷重受部材50を配置することにより、一方側(図1における左側)に向かって出力軸4にスラスト荷重が発生したときでも、ハウジング17に設けた荷重受部材50で出力軸4の移動を規制しつつ、出力軸4のスラスト荷重を受けることができる。また、出力軸4の回転時には、出力軸4の一方側端面4cと荷重受部材50とが摺接するので、出力軸4の一方側端面4cとハウジング17とが直接摺接するのを防止できる。したがって、ハウジング17の耐久性を向上できる。
なお、荷重受部材50の周囲には、出力軸4の一方側端面4cとの摺接時の摩擦を軽減するためのグリスが塗布されるが、このグリスに、滑り軸受17dに含浸される潤滑油と同種の基油を含むものが採用されているため、滑り軸受17dの潤滑油を長期間保持できるようになっている。
出力軸4の他方側端(図1における右側端)には、回転軸52の一方側端(図1における左側端)を挿入可能な凹部4aが形成されている。凹部4aの内周面には、滑り軸受4bが圧入されており、出力軸4と回転軸52とが相対回転可能に連結されるようになっている。
(クラッチ機構)
出力軸4の軸方向略中央には、ヘリカルスプライン19が形成されている。ヘリカルスプライン19には、クラッチ機構5がヘリカル噛合されている。
クラッチ機構5は、略円筒状のクラッチアウタ18と、このクラッチアウタ18と同軸に形成されたクラッチインナ22とを有している。このクラッチ機構5には、クラッチアウタ18側からの回転力はクラッチインナ22に動力を伝達するが、クラッチインナ22側からの回転力はクラッチアウタ18に伝達しない、所謂公知のワンウェイクラッチ機能が設けられており、これにより、エンジン始動時に、クラッチアウタ18よりもクラッチインナ22の方が速くなるオーバーラン状態になった際には、エンジンのリングギヤ23側からの回転力を遮断するよう構成されている。また、クラッチ機構5は、クラッチアウタ18とクラッチインナ22との間に生じるトルク差、および回転速度差が所定値以内の場合、互いに回転力を伝達する一方、トルク差および回転速度差が所定値を越えた場合、回転力の伝達が遮断される所謂トルクリミッタ機能も備えている。
クラッチアウタ18の他方側(図1における右側)には、縮径されたスリーブ18aが一体形成されており、この内周面に、出力軸4のヘリカルスプライン19に噛合するヘリカルスプライン18bが形成されている。これにより、クラッチ機構5は、出力軸4に対して軸方向にスライド移動可能に設けられる。なお、出力軸4のヘリカルスプライン19およびクラッチアウタ18のヘリカルスプライン18bの傾斜角度は、軸方向に対して例えば16°程度に設定されている。
また、クラッチアウタ18の内周面におけるスリーブ18aの一方側には、段部18cが形成されている。段部18cの内周面は、スリーブ18aの内周面よりも大径に形成されており、段部18cの内周面と出力軸4の外周面との間には空間が形成される。この空間には、後述するリターンスプリング21が配置されている。
出力軸4のヘリカルスプライン19よりも一方側(図1における左側)には、移動規制部20が設けられている。
移動規制部20は、出力軸4に外嵌された略リング状の部材であり、サークリップ20aによって軸方向一方側への移動が規制された状態に設けられるとともに、クラッチアウタ18に形成された段部18cと干渉可能なように、段部18cの内周面よりも大径に形成されている。後述するようにクラッチ機構5が一方側にスライド移動したときには、クラッチアウタ18の段部18cと移動規制部20とが干渉する。これにより、クラッチ機構5の一方側へのスライド移動量が規制される。
移動規制部20とクラッチアウタ18のスリーブ18aとの間であって、段部18cの内周面と出力軸4の外周面との間には、出力軸4を取り囲むように形成されたリターンスプリング21が圧縮変形した状態で設けられている。これにより、クラッチアウタ18は、常時モータ部3側へ向かって押し戻されるように付勢された状態になる。
このように形成されたクラッチ機構5には、クラッチインナ22の先端に、ピニオン機構70が一体的に設けられている。
(ピニオン機構)
ピニオン機構70は、クラッチインナ22の先端に一体成形された筒状のピニオンインナ71を有している。ピニオンインナ71の内周面には、軸方向両側にそれぞれ出力軸4にピニオンインナ71を摺動可能に支持するための2つの滑り軸受72,72が設けられている。
ピニオンインナ71の外周面には、クラッチ機構5とは反対側である先端側に、スプライン73が形成されている。このスプライン73には、エンジン(不図示)のリングギヤ23に噛合可能なピニオンギヤ74がスプライン噛合されている。
ここで、リングギヤ23およびピニオンギヤ74は、はすば歯車(ヘリカルギヤ)で構成されており、リングギヤ23とピニオンギヤ74との歯のねじれ方向は、ピニオンギヤ74がリングギヤ23を駆動する状態でピニオンギヤ74に飛び込み方向のスラスト荷重が作用するように設定されている。
(ピニオンギヤ)
図2は、ピニオンギヤ74を径方向から見たときの側面図である。なお、図2において、切削工具96を二点鎖線で図示している。
図2に示すように、ピニオンギヤ74は、円筒部65の外周面に複数の歯部66が形成されたものである(本実施形態においては、歯部66は16枚からなる)。上述したように、歯部66は、径方向から見て、出力軸4(図1参照)の中心軸Oに対して傾斜角βのねじれ角を有する、いわゆるヘリカルギヤとして形成されている。歯部66は、他方側から一方側(図2における下側から上側)に向かって、出力軸4の回転方向と同一方向に傾斜して形成されている。
各歯部66には、軸方向の一方側(図2における上側)のギヤ端面67に、歯面取り部68が形成されている。歯面取り部68は、例えばエンドミル等の切削工具96によりギヤ端面67を切削加工することで形成される。歯面取り部68は、歯部66と同様に他方側から一方側(図2における下側から上側)に向かって、出力軸4の回転方向と同一方向に傾斜した平面となっており、出力軸4(図1参照)の中心軸Oに対して傾斜角αを有している。
ここで、歯面取り部68の出力軸4に対する傾斜角α、および歯部66の出力軸4に対する傾斜角βは、
α≧90°−β・・・(1)
を満たすように設定されている。
(1)式を満たすように設定することで、歯面取り部68と直交する方向Sから歯面取り部68を見たとき、歯面取り部68と、この歯面取り部68が面する側(図2における右側)に設けられた隣の歯部66とが重ならないように配置される。
また、歯部66には、軸方向の一方側(図2における上側)のギヤ端面67であって、径方向外側に、歯面取り部68と交差する歯先面取り部69が形成されている。歯先面取り部69は、歯面取り部68と同様に、歯部66を切削加工することで形成される。歯先面取り部69を備えることで、エンジン始動後にリングギヤ23からピニオンギヤ74が離脱する際、リングギヤ23に引っ掛かることなくスムーズに離脱できるとともに、騒音の発生が抑制される。
図1に示すように、ピニオンギヤ74の内周面の先端側(図1における左側)には、ピニオンインナ71のスプライン73に噛合うスプライン74aが形成されている。これにより、ピニオンインナ71とピニオンギヤ74とは、互いに相対回転不能かつ軸方向にスライド移動可能に設けられた状態になる。
また、ピニオンギヤ74の内周面には、スプライン74aの後端側に、段差部74cを介して拡径された拡径部75が形成されており、ピニオンインナ71とピニオンギヤ74との間に収納部76が形成されるようになっている。
収納部76のクラッチ機構5側に形成されている開口部は、クラッチインナ22の基端側に設けられた段差部71aによって閉塞された状態になっている。すなわち、ピニオンギヤ74は、ピニオンインナ71によって軸方向に摺動可能に支持された状態になっている。これにより、ピニオンギヤ74は、ピニオンインナ71に対して大きくがたつくことなく軸方向にスライド移動する。
収納部76には、ピニオンインナ71の外周面を取り囲むように形成されたピニオンスプリング11が収納されている。ピニオンスプリング11は、収納部76に収納された状態で、ピニオンギヤ74の拡径部75の段差部74cと、ピニオンインナ71の段差部71aとにより圧縮変形されている。これによりピニオンギヤ74は、ピニオンインナ71に対してリングギヤ23側に向かって付勢された状態になる。
また、ピニオンインナ71の一方側(図1における左側)の外周面には、止め輪77が設けられている。これにより、ピニオンインナ71に対して出力軸4の一方側にピニオンギヤ74が抜けるのを規制している。
(電磁装置)
ハウジング17の内周面には、クラッチ機構5よりもモータ部3側に、電磁装置9を構成するヨーク25が内嵌固定されている。ヨーク25は磁性材からなる有底筒状に形成されており、底部25aの径方向中央の大部分が大きく開口されている。
また、ヨーク25の底部25aとは反対側端には、磁性材からなる円環状のプランジャホルダ26が設けられている。プランジャホルダ26の径方向内側は、軸方向の他方側に向かって延出された円筒部26aとなっている。これにより、後述するギヤプランジャ80の鉄心88との離間距離が狭くなるので、プランジャホルダ26による鉄心88の吸引力を上げることができる。
これらヨーク25、およびプランジャホルダ26によって径方向内側に形成される収納凹部25bに、略円筒状に形成された励磁コイル24が収納されている。励磁コイル24は、コネクタを介してイグニションスイッチ(いずれも不図示)に電気的に接続されている。
励磁コイル24の内周面と出力軸4の外周面との間の空隙には、プランジャ機構37が励磁コイル24に対して軸方向にスライド移動可能に設けられている。
プランジャ機構37は、磁性材で形成された略円筒状のスイッチプランジャ27と、このスイッチプランジャ27と出力軸4の外周面との間の空隙に配置されたギヤプランジャ80とを有している。これらスイッチプランジャ27とギヤプランジャ80とは、互いに同心円上に設けられ、軸方向に相対移動可能に設けられている。また、プランジャホルダ26とスイッチプランジャ27との間には、両者を離反方向に付勢する板ばね材からなるスイッチリターンスプリング27aが配設されている。
スイッチプランジャ27のモータ部3側端には、外フランジ部29が一体成形されている。この外フランジ部29の外周部側には、スイッチシャフト30がホルダ部材30aを介して軸方向に沿って立設されている。このスイッチシャフト30は、モータ部3のトッププレート12および後述するブラシホルダ33を貫通している。スイッチシャフト30のトッププレート12から突出した端部には、ブラシ付直流モータ51のコンミテータ61に隣接配置された、スイッチユニット7の可動接点板8が連結されている。
可動接点板8は、スイッチシャフト30に対して軸方向に沿ってスライド移動可能に取り付けられていると共に、スイッチスプリング32によって浮動的に支持されている。そして、可動接点板8は、後述のブラシホルダ33に固定されている、スイッチユニット7の固定接点板34に対して接近離反可能になっている。
固定接点板34は、スイッチシャフト30を挟んでコンミテータ61側である径方向内側に配置された第一固定接点板34aと、コンミテータ61とは反対側である径方向外側に配置された第二固定接点板34bとに分割構成されている。これら第一固定接点板34a、および第二固定接点板34bに、可動接点板8が跨るように当接するようになっている。可動接点板8が第一固定接点板34aおよび第二固定接点板34bに当接することにより、第一固定接点板34aおよび第二固定接点板34bが電気的に接続される。
また、スイッチプランジャ27の内周面には、後述するギヤプランジャ80と当接および離反するリング部材28が一体的に設けられている。リング部材28は、スイッチプランジャ27がリングギヤ23側へ向かって移動する際、初期的にギヤプランジャ80をリングギヤ23側に向かって押圧するためのものである。
ここで、クラッチ機構5のクラッチアウタ18は、リターンスプリング21によりプランジャインナ81へ向かって付勢されている。したがって、スタータ1の静止状態(図1における中心線より上側)において、クラッチ機構5は、ギヤプランジャ80およびリング部材28を介して、スイッチプランジャ27を他方側(図1における右側)に押圧している。これにより、可動接点板8は他方側に押圧されて、固定接点板34と離反した状態となっている。
スイッチプランジャ27の径方向内側に配置されたギヤプランジャ80は、径方向内側に配置されたプランジャインナ81と、径方向外側に配置されたプランジャアウタ85と、プランジャインナ81とプランジャアウタ85との間に配置されるプランジャスプリング91と、を備えている。
プランジャインナ81は、樹脂等により略円筒形状に形成されている。プランジャインナ81の内径は、出力軸4に外挿可能なように、出力軸4の外径よりも若干大きく形成されている。これにより、プランジャインナ81は、出力軸4に対して軸方向にスライド移動可能に設けられている。
プランジャインナ81の一方側端81a(図1における左側端)は、径方向外側に張り出した外フランジ部82が一体的に形成されている。後述するようにプランジャインナ81が一方側にスライド移動したとき、プランジャインナ81の一方側端81aがクラッチアウタ18の他方側端と当接し、クラッチ機構5およびピニオン機構70を一方側にスライド移動させている。
プランジャインナ81の他方側端81b(図1における右側端)には、他方側から一方側に向かって漸次外径が大きくなる爪部83が周方向に複数個所設けられている。また、爪部83の一方側(図1における左側)には、周方向に沿って溝部84が形成されている。
プランジャアウタ85は、プランジャインナ81と同様に樹脂等により略円筒形状に形成されている。プランジャアウタ85の内径は、プランジャインナ81の外フランジ部82の外径よりも若干大きく形成されており、プランジャインナ81に外挿されている。
プランジャアウタ85の他方側端85a(図1における右側端)には、径方向内側に張り出した内フランジ部86が一体的に形成されている。内フランジ部86の内径は、プランジャインナ81の爪部83の外径よりも小さく、かつプランジャインナ81の溝部84の底部の外径よりも大きくなるように形成されている。そして、プランジャインナ81の溝部84内にプランジャアウタ85の内フランジ部86を配置することで、プランジャインナ81とプランジャアウタ85とが一体化され、プランジャ機構37が構成される。
プランジャアウタ85の内フランジ部86の厚さは、プランジャインナ81の溝部84の幅よりも薄く形成されている。これにより、プランジャアウタ85の内フランジ部86とプランジャインナ81の溝部84との間にはクリアランスが設けられる。したがって、プランジャインナ81とプランジャアウタ85とは、プランジャアウタ85の内フランジ部86とプランジャインナ81の溝部84とのクリアランス分だけ、軸方向に相対的にスライド移動可能となっている。
プランジャアウタ85の他方側端85a(図1における右側端)には、径方向外側に張り出した外フランジ部87が一体的に形成されている。外フランジ部87は、スイッチプランジャ27のリング部材28と当接する当接部として機能している。
また、外フランジ部87の一方側(図1における左側)であって、プランジャアウタ85の外周面には、リング状の鉄心88が設けられている。鉄心88は、例えば樹脂モールドにより、プランジャアウタ85と一体成型されている。鉄心88は、後述するように励磁コイル24に電流が供給されたときに発生する磁束により吸引される。
プランジャインナ81の外フランジ部82と、プランジャアウタ85の内フランジ部86との間には、収納部90が形成されている。収納部90には、プランジャインナ81の外周面を取り囲むように形成されたプランジャスプリング91が収納されている。
プランジャスプリング91は、収納部90に収納された状態で、プランジャインナ81の外フランジ部82と、プランジャアウタ85の内フランジ部86とにより圧縮変形させられている。そして、プランジャインナ81は一方側(図1における左側)に向かって、プランジャアウタ85は他方側(図1における右側)に向かって、互いに付勢された状態となっている。
これにより、スタータ1の静止状態(図1における中心線より上側の状態)ではプランジャスプリング91により、プランジャインナ81は一方側(図1における左側)に向かって、プランジャアウタ85は他方側(図1における右側)に向かって、互いに付勢されており、プランジャインナ81の一方側端81aとクラッチアウタ18の他方側端とは接しておらず、これにより、クラッチアウタ18はリターンスプリング21のばね荷重によって、ストッパ94に押し付けられた状態となっている。これにより、スタータ1の静止状態では、プランジャスプリング91のばね荷重によって、クラッチ機構5を押出さない、つまり、ピニオン機構70を不用意に押出さないように設定されている。
また、スタータ1の通電状態(図1における中心線より上側の状態)では、ギヤプランジャ80が一方側(図1における左側)に最大変位したとき、プランジャインナ81の一方側端81aは常にクラッチ機構5のクラッチアウタ18の他方側端と当接した状態となっている。
すなわち、プランジャスプリング91は、クラッチ機構5とギヤプランジャ80との間における軸方向の空隙の発生を防止し、クラッチ機構5のガタつきを吸収するガタ吸収機構を構成している。
電磁装置9および遊星歯車機構2よりも他方側(図1における右側)には、ブラシホルダ33が設けられている。ここで、第二固定接点板34bの外周側には、軸方向に折曲して一体形成された切起し部34cが設けられ、この切起し部34cの挿通孔を介して軸端子44aがブラシホルダ33の外壁33aを貫通してスタータ1の径方向外側に突出するよう設けられている。さらに、軸端子44aの突出側の先端には、バッテリの陽極が電気的に接続されるターミナルボルト44bが取付けられている。なお、このブラシホルダ33には、固定接点板34、スイッチシャフト30周りを保護するカバー45が装着されている。ブラシホルダ33およびカバー45は、モータヨーク53およびハウジング17に挟持された状態で固定されている。ブラシホルダ33には、コンミテータ61の周囲に4個のブラシ41が、径方向に沿って進退可能に配置されている。
各ブラシ41の基端側には、ブラシスプリング42が設けられている。このブラシスプリング42によって、各ブラシ41がコンミテータ61側に向かって付勢され、各ブラシ41の先端がコンミテータ61のセグメント62に摺接するようになっている。
4個のブラシ41は、2個の陽極側ブラシと2個の陰極側ブラシとで構成され、このうち2個の陽極側ブラシが不図示のピグテールを介して固定接点板34の第一固定接点板34aに接続されている。一方、固定接点板34の第二固定接点板34bには、ターミナルボルト44bを介して不図示のバッテリの陽極が電気的に接続される。
すなわち、固定接点板34に可動接点板8が当接した際、ターミナルボルト44b、固定接点板34、ピグテール(不図示)を介して4個のブラシ41のうちの2個の陽極側ブラシに電圧が印加され、コイル59に電流が供給されるようになっている。
また、4個のブラシ41のうち、2個の陰極側ブラシは、不図示のピグテールを介してリング状のセンタープレートに接続されている。そして、このセンタープレート、ハウジング17、および不図示の車体を介して、バッテリの陰極に4個のブラシ41のうちの2個の陰極側ブラシが電気的に接続されるようになっている。
(スタータの動作)
続いて、図面を用いてスタータ1の動作について説明をする。
図1における中心線の上側の状態に示すように、励磁コイル24に電流を供給する前のスタータ1の静止状態にあっては、リターンスプリング21に付勢されたクラッチアウタ18が、ピニオンギヤ74と一体化されているクラッチインナ22を引っ張った状態でモータ部3側(図1における右側)へ一杯に付勢されている。そして、クラッチ機構5のクラッチアウタ18がストッパ94に当接した位置で停止しており、ピニオンギヤ74とリングギヤ23との結合が断たれている。
また、スタータ1の静止状態では、プランジャインナ81の一方側端81aとクラッチアウタ18の他方側端とは僅かにクリアランスをもった状態とされ、これにより、クラッチアウタ18はリターンスプリング21のばね荷重によって、ストッパ94に押し付けられた状態となっている。これにより、スタータ1の静止状態では、プランジャスプリング91のばね荷重によって、クラッチ機構5を押圧しない、つまり、不用意にピニオン機構70をリングギヤ23側に押出さないように設定されている。
また、スイッチプランジャ27は、スイッチリターンスプリング27aにより押し戻され、モータ部3側(図1における右側)へ一杯に移動している。そして、スイッチプランジャ27の外フランジ部29がトッププレート12に当接した状態で停止している。さらに、外フランジ部29に立設されているスイッチシャフト30の可動接点板8は、固定接点板34に対して離間しており、電気的に切断されている。
図3は、スイッチプランジャ27の移動直後の説明図であり、図3(a)は、スタータ1の動作説明図であり、図3(b)は、ピニオンギヤ74の動作説明図である。なお、図3(b)は、ピニオンギヤ74およびリングギヤ23を径方向から見たときの模式図となっている。
この状態から車両のイグニションスイッチ(不図示)をオンすると、励磁コイル24に電流が供給されて励磁され、スイッチプランジャ27およびギヤプランジャ80を磁束が通る磁路が形成される。これにより、図3(a)に示すように、スイッチプランジャ27およびギヤプランジャ80がリングギヤ23側(図3における左側)へ向かってスライド移動する。
図1に示すように、スタータ1の静止状態において、スイッチプランジャ27とプランジャホルダ26とのギャップ(軸方向クリアランス)は、ギヤプランジャ80の鉄心88とプランジャホルダ26とのギャップ(軸方向クリアランス)よりも小さく設定されている。このため、スイッチプランジャ27に発生する吸引力は、ギヤプランジャ80に発生する吸引力よりも大きいので、ギヤプランジャ80に先行してスイッチプランジャ27がスライド移動しようとする。
このとき、スイッチプランジャ27の内周面にリング部材28が一体的に設けられていることから、このリング部材28がギヤプランジャ80を押圧し、初期的にギヤプランジャ80をリングギヤ23側に向かって押圧することで、スイッチプランジャ27およびギヤプランジャ80が一体となってリングギヤ23側へ向かってスライド移動する。
また、クラッチアウタ18は、出力軸4にヘリカルスプライン噛合されており、スリーブ18aがギヤプランジャ80のプランジャインナ81と当接している。ここで、出力軸4のヘリカルスプライン19およびクラッチアウタ18のヘリカルスプライン18bの傾斜角度は、軸方向に対して例えば16°程度に設定されている。したがって、図3(a)に示すように、クラッチアウタ18は、スイッチプランジャ27およびギヤプランジャ80がリングギヤ23側へスライド移動すると、出力軸4に対して、ヘリカルスプライン18bの傾斜角度分、若干相対回転しながら押出される。さらに、ピニオン機構70も、クラッチ機構5を介してギヤプランジャ80のスライド移動に連動し、リングギヤ23側へ押出される。
このとき、ピニオンギヤ74は、図3(b)に示すように、リングギヤ23側に所定距離移動する。そして、ピニオンギヤ74の一方側(図3(b)における左側)のギヤ端面67とリングギヤ23の他方側(図3(b)における右側)端面23aとが当接するか、または両者間の軸方向寸法距離がゼロの状態となっている。
図4は、可動接点板8と固定接点板34とが当接したときの説明図であり、図4(a)は、スタータ1の動作説明図であり、図4(b)は、ピニオンギヤ74の動作説明図である。
さらにスイッチプランジャ27が吸引されてリングギヤ23側へ向かってスライド移動すると、図4(a)に示すように、可動接点板8が固定接点板34に接触する。可動接点板8は、スイッチシャフト30に対して軸方向変位可能に浮動支持されているので、スイッチスプリング32の押圧力が可動接点板8および固定接点板34に加わることになる。
このとき、ピニオンギヤ74のギヤ端面67とリングギヤ23の他方側端面23aとは、互いに当接するか、または両者間の軸方向寸法距離がゼロの状態となっている(図3(b)参照)。このため、ピニオンギヤ74のギヤ端面67とリングギヤ23の他方側端面23aとが互いに当接していた場合には、ピニオン機構70がスイッチプランジャ27によってさらに押出されると、ピニオンスプリング11が縮む。これにより、ピニオンギヤ74のギヤ端面67は、リングギヤ23の他方側端面23aに向かって付勢される。すなわち、ピニオンスプリング11は、ピニオンギヤ74とリングギヤ23とが当接したときのスラスト荷重を吸収するダンパ機構を構成している。したがって、ピニオンギヤ74のギヤ端面67とリングギヤ23の他方側端面23aとが互いに当接していた状態であっても、スイッチプランジャ27を所定の位置にまで押出すことができるとともに、ピニオンギヤ74のギヤ端面67およびリングギヤ23の他方側端面23aの摩耗を抑制でき、スタータ1の耐久性向上を図ることができる。
続いて、図4(a)に示すように、固定接点板34に可動接点板8が接触すると、4個のブラシ41のうちの2個の陽極側ブラシにバッテリ(不図示)の電圧が印加され、コンミテータ61のセグメント62を介してコイル59が通電される。
すると、アーマチュアコア58に磁界が発生し、この磁界とモータヨーク53に設けられている永久磁石57との間で磁気的な吸引力や反発力が生じる。これにより、アーマチュア54が回転し始める。そして、アーマチュア54が回転することにより、このアーマチュア54の回転軸52の回転力が遊星歯車機構2を介して出力軸4に伝達され、出力軸4が回転し始める。
出力軸4が回転し始めると、ピニオンギヤ74のギヤ端面67とリングギヤ23の他方側端面23aとが当接していた場合には、その当接状態(図3(b)参照)が解除される。そして、図4(b)に示すように、ピニオンスプリング11の付勢力により、ピニオンギヤ74がリングギヤ23側に押出され、ピニオンギヤ74とリングギヤ23とが噛合し始める。
ここで、ピニオンギヤ74のギヤ端面67には、出力軸4に対して傾斜角αを有する歯面取り部68が形成されている。ここで、歯面取り部68は、出力軸4に沿うように、すなわちピニオンギヤ74の進行方向に沿うように形成されているので、ピニオンギヤ74がリングギヤ23にスムーズに入り込むことができる。
図5は、ピニオンギヤ74とリングギヤ23とが噛合したときの説明図であり、図5(a)は、スタータ1の動作説明図であり、図5(b)は、ピニオンギヤ74の動作説明図である。
出力軸4の回転速度が上昇すると、出力軸4のヘリカルスプライン19に噛合されたクラッチアウタ18に慣性力が作用する。このとき、前述のように、ピニオンギヤ74とリングギヤ23とがヘリカル噛合していることから、ピニオンギヤ74にリングギヤ23方向(飛び込み方向)へのスラスト力が発生する。そして、このスラスト力によってピニオンギヤ74はヘリカルスプライン19に沿うように、リターンスプリング21の付勢力に抗してリングギヤ23側(図5における左側)へ向かって移動する。また、図5(a)に示すように、クラッチアウタ18も、慣性力によってヘリカルスプライン19に沿うように、リターンスプリング21の付勢力に抗してリングギヤ23側(図5における左側)へ向かって押し出される。
このとき、ギヤプランジャ80には、リングギヤ23側へ向かう吸引力が作用している。したがって、ギヤプランジャ80は、クラッチアウタ18のスライド移動に連動するように、クラッチアウタ18を押圧しつつリングギヤ23側へ向かってスライド移動する。
クラッチアウタ18が押出されると、これと一体化されているクラッチインナ22およびピニオン機構70がリングギヤ23側へと押出される。
ここで、ピニオンギヤ74は、歯部66が傾斜角β=20°以下で傾斜してリングギヤ23とヘリカル噛合している。このため、出力軸4の回転力がピニオンギヤ74からリングギヤ23に伝達すると、ピニオンギヤ74は一方側(図5における左側)に向かってスライド移動する。これに加え、出力軸4にヘリカルスプライン結合されているクラッチアウタ18に作用する慣性力、および電磁装置9によるギヤプランジャ80への吸引力が作用するので、リングギヤ23にピニオンギヤ74が十分に噛合う位置まで移動する。
これにより、図5(b)に示すように、ピニオンギヤ74とリングギヤ23とが所定の噛み合い位置で噛合する。
エンジンが始動し、ピニオンギヤ74の回転速度が出力軸4の回転速度を上回ると、クラッチ機構5のワンウェイクラッチ機能が作用してピニオンギヤ74が空転する。また、エンジンが始動に伴って励磁コイル24への通電を停止すると、クラッチアウタ18に対するリターンスプリング21の付勢力により、ピニオンギヤ74がリングギヤ23から離脱すると共に、可動接点板8が固定接点板34から離反してブラシ付直流モータ51が停止する。
(ピニオンギヤの形成)
図6は、ピニオンギヤ74(図2参照)を成型する金型97の説明図である。
図6に示すように、ピニオンギヤ74の形成工程では、まず、金型97を用いて冷間鍛造によりピニオンギヤ74の本体部を成型する。
金型97は略円筒形状をしており、内周面には、ピニオンギヤ74の複数の歯部66(図2参照)に対応した成型溝98aを有する歯成型部98が形成されている。歯成型部98の成型溝98aは、歯部66の出力軸4(図1参照)に対する傾斜角βに対応して、中心軸Oに対して同一の傾斜角βのねじれ角を有している。
ピニオンギヤ74を形成する金属材料は、加工前の状態では略円柱状となっており、金型97内の一方側から他方側(図6における上側から下側)に向かって押圧されて金型97内に充填することで、圧縮および成型される。
ここで、歯成型部98の成型溝98aの傾斜角βは、ピニオンギヤ74の歯部66と同様に20°以下に設定されている。このため、ピニオンギヤ74の材料は、金型97内の一方側から他方側(図6における上側から下側)に向かって押圧されたとき、金型97の歯成型部98の成型溝98aに沿って良好に移動する。したがって、精度良くピニオンギヤ74を成型できる。
冷間鍛造によりピニオンギヤ74の本体部を成型した後、図2に示すように、切削工具96により角の歯部66のギヤ端面67を切削加工し、歯面取り部68を形成する。このとき、図2において、切削工具96は図示しない加工設備上に矢印S方向に進退可能に設置されているとともに、ピニオンギヤ74を形成する金属材料は、加工設備上にサーボモータ等を動力源として回転可能に固定される。そして、切削工具96により、一の歯部66に対して歯面取り部68を形成したら、切削工具96を退避させ、サーボモータ等によりピニオンギヤ74を形成する金属材料をひと歯分回転させて、次の歯部66に対して歯面取り部68を形成する工程を歯数分(本実施形態においては16枚分)行うことで、全歯部66に対して歯面取り部68が形成される。
ここで、形成される歯面取り部68の出力軸4(図1参照)に対する傾斜角α、および歯部66の出力軸4に対する傾斜角βは、(1)式および(2)式を満たすように設定されている。したがって、歯面取り部68と直交する方向S、すなわち切削工具96の挿入方向Sから歯面取り部68を見たとき、歯面取り部68とこの歯面取り部68が面する側に設けられた隣の歯部66とが重ならないように、歯面取り部68が形成される。したがって、隣の歯部66と切削工具96とが干渉することなく、切削工具96の刃先96aをギヤ端面67に当接させて歯面取り部68を形成できる。
続いて、歯面取り部68と同様に、切削加工により歯先面取り部69を形成する。以上で、ピニオンギヤ74の形成工程が終了する。
(効果)
本実施形態によれば、歯面取り部68の出力軸4に対する傾斜角α、および歯部66の出力軸4に対する傾斜角βとしたとき、
α≧90°−β・・・(1)
を満たすように設定することで、歯面取り部68と直交する方向から歯面取り部68を見たとき、歯面取り部68と、この歯面取り部68が面する側に設けられた隣の歯部66とが重ならないように配置される。ここで、歯面取り部68と直交する方向Sは、既存の切削工具96および加工方法で歯面取り部68を形成するときの切削工具96の挿入方向Sに相当する。したがって、既存の加工設備や切削工具96、また加工方法により、隣の歯部66と切削工具96とが干渉することなく歯面取り部68を形成できる。
また、(1)式から、歯部66の出力軸4に対する傾斜角βに対応した、歯面取り部68の出力軸4に対する傾斜角αの最小値を設定できる。ここで、歯面取り部68は、出力軸4に対する傾斜角αが小さいほど、ピニオンギヤ74の進行方向に沿うように形成されて噛合性が向上する。したがって、歯面取り部68の出力軸4に対する傾斜角αを小さく設定することで、ピニオンギヤ74の良好な噛合性を確保できる。
さらに、歯部66の出力軸4に対する傾斜角βは、
β≦20°・・・(2)
に設定されているので、歯部66を形成する金型97の歯成型部98の傾斜角βを、ピニオンギヤ74の材料の移動方向に対して20°以下に設定できる。これにより、ピニオンギヤ74の材料は金型の歯成型部98に沿って良好に移動できるので、ピニオンギヤ74を金型97により成型できる。したがって、低コストにピニオンギヤ74を製造できる。
また、本実施形態によれば、冷間鍛造によりピニオンギヤ74を精度良くかつ低コストに形成できる。また、(2)式を満たすように設定されているので、冷間鍛造においてもピニオンギヤ74の材料は歯成型部98に沿って良好に移動できる。したがって、精度良くかつ低コストにピニオンギヤ74を形成できるとともに、金型97の耐久性を向上できる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
本実施形態では、スタータ1の構成部品であるピニオンギヤ74に本発明を適用した。しかし、本発明の適用は、スタータ1用のピニオンギヤ74に限られることはなく、ピニオンギヤ74以外のギヤであっても、歯部が中心軸に対して傾斜した種々のヘリカルギヤに適用することが可能である。
本実施形態では、電磁装置9を、励磁コイル24と、プランジャ機構37と、スイッチユニット7とを備えた構成とし、プランジャ機構37と出力軸4とを同軸的に配置した、いわゆる一軸式のスタータ1について説明した。
しかしながら、本発明の適用は一軸式のスタータ1に限られることはなく、ピニオン機構70を進退動作させることができる構成を含むスタータであれば、本発明を適用することが可能である。例えば、電磁装置(プランジャ機構37)と出力軸4とを異なる軸上に配置した、いわゆる二軸式のスタータや、電磁装置(プランジャ機構37)の軸と回転軸52と出力軸4とを異なる軸上に配置した、いわゆる三軸式のスタータ等、様々な形式のスタータに本発明を適用してもよい。
本実施形態では、出力軸4にヘリカルスプライン19を形成し、クラッチアウタ18にヘリカルスプライン18bを形成して、クラッチ機構5を出力軸4にヘリカルスプライン噛合することにより、クラッチ機構5を出力軸4に対して軸方向にスライド移動可能としている場合について説明した。このときの、出力軸4のヘリカルスプライン19およびクラッチアウタ18のヘリカルスプライン18bの傾斜角度は、軸方向に対して16°程度に設定されていたが、これに限定されることはない。出力軸4のヘリカルスプライン19およびクラッチアウタ18のヘリカルスプライン18bの軸方向に対する傾斜角度は、スイッチプランジャ27およびギヤプランジャ80がリングギヤ23側へスライド移動し始めたとき、クラッチアウタ18が出力軸4に対して若干相対回転しながら押出されるように設定されていればよい。
本実施形態では、ピニオンインナ71の先端側に、スプライン73が形成されている一方、ピニオンギヤ74の内周面の先端側に、スプライン73に噛合うスプライン74aが形成されていた。これにより、ピニオンインナ71とピニオンギヤ74とは、互いに相対回転不能かつ軸方向にスライド移動可能に設けられていた。
しかしながら、上述のように、ピニオンインナ71とピニオンギヤ74とをスプライン噛合によりスライド移動可能に形成する場合に限られない。例えば、ピニオンインナ71にキーを設ける一方、ピニオンギヤ74にキー溝を設け、ピニオンインナ71とピニオンギヤ74とをスライド移動可能に形成してもよい。
本実施形態では、自動車の始動用に用いられるスタータ1を例に挙げて説明をしているが、スタータ1の適用は自動車に限定されることはなく、例えば自動二輪車等に適用してもよい。
1 スタータ
3 モータ部
4 出力軸
9 電磁装置
23 リングギヤ
66 歯部
67 ギヤ端面
68 歯面取り部
74 ピニオンギヤ

Claims (4)

  1. モータ部の回転力を受けて回転する出力軸と、
    前記出力軸上にスライド移動可能に設けられ、エンジンのリングギヤとヘリカル噛合可能なピニオンギヤと、
    前記モータ部への通電、遮断を行うと共に、前記ピニオンギヤに前記リングギヤ側へ向かう押圧力を付勢する電磁装置とを備え、
    前記ピニオンギヤの歯部には、軸方向のギヤ端面を面取り加工することにより歯面取り部が形成され、
    前記歯面取り部の前記出力軸に対する傾斜角をαとし、
    前記歯部の前記出力軸に対する傾斜角をβとしたとき、
    前記歯面取り部の前記出力軸に対する傾斜角α、および前記歯部の前記出力軸に対する傾斜角βは、
    α≧90°−β
    を満たすように設定されていることを特徴とするスタータ。
  2. 前記歯部の前記出力軸に対する傾斜角βは、
    β≦20°
    を満たすように設定されていることを特徴とする請求項1に記載のスタータ。
  3. 前記ピニオンギヤは、冷間鍛造により形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のスタータ。
  4. 前記電磁装置は、
    励磁コイルと、
    前記励磁コイルへの通電に基づいて前記出力軸に沿ってスライド移動し、前記クラッチ機構に押圧力を付勢するギヤプランジャと、
    を備え、
    前記出力軸と同軸的に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のスタータ。
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