JP2012206507A - ガスバリア性フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、透明性及びガスバリア性が高く、かつ耐屈曲性に優れたガスバリア性フィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】
本発明のガスバリア性フィルムは、透明基材の少なくとも片面に、以下の[A]層と[B]層を含む複合層が配されたことを特徴とするガスバリア性フィルムである。
[A]層:酸化亜鉛−二酸化ケイ素−酸化アルミニウムの共存相からなる層
[B]層:硫化亜鉛と二酸化ケイ素の共存相からなる層
【選択図】なし

Description

本発明は、高いガスバリア性および透明性に優れ、さらに基材の曲げや変形に対してもガスバリア性が悪化しない耐屈曲性に優れた透明ガスバリア性フィルムに関する。
高分子フィルム基材の表面に、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム等の無機物(無機酸化物を含む)を使用し、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理気相成長法(PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(CVD法)等を利用して、その無機物の蒸着膜を形成してなる透明ガスバリア性フィルムは、水蒸気や酸素などの各種ガスの遮断を必要とする食品や医薬品などの包装材および薄型テレビ、太陽電池などの電子デバイス部材として用いられている。
ガスバリア性向上技術としては、例えば、有機珪素化合物の蒸気と酸素を含有するガスを用いてプラズマCVD法により基材上に、珪素酸化物を主体とし、炭素、水素、珪素及び酸素を少なくとも1種類含有した化合物とすることによって、透明性を維持しつつガスバリア性を向上させる方法が用いられている(特許文献1)。また、プラズマCVD法以外のガスバリア性向上技術としては、シランガス、アンモニアガス、水素ガスを高温加熱したタングステンワイヤに接触分解させ、フィルム表面に窒化シリコン膜を形成する触媒CVD法が用いられている(特許文献2)。
特開平8-142252号公報(特許請求の範囲) 特開2006-57121号公報(特許請求の範囲)
しかしながら、プラズマCVD法によりケイ素酸化物を主成分としたガスバリア性の層を形成する方法では、形成されたガスバリア性の層が非常に緻密かつ高硬度な層であるため、温度60℃以上の高温環境や屈曲に対する基材の変形に追従できず、ケイ素酸化物層にクラックが発生し、ガスバリア性が低下するという課題があった。さらに、プラズマCVD法により形成されるケイ素酸化物層は、波長400nm付近における光吸収が起因して色調が黄色いため、フィルムが黄色に着色するという問題があった。
一方、触媒CVD法により窒化シリコン膜を形成する方法は、タングステン、白金線など触媒体を1000℃以上に加熱するプロセスであるため、触媒体の輻射熱による基材へのダメージが大きく、高分子フィルム基材が熱負けによる反りを発生し、後工程の加工で作業性が悪くなるなどの問題があった。さらに、光学特性においても窒化シリコン膜の屈折率は波長550nmにおいて1.9以上と高いため光学反射率の増加に伴う平均光線透過率の低下や干渉縞などの問題があった。
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、高温環境や屈曲に対してもガスバリア性が悪化しない、高透明かつ高度なガスバリア性を有するガスバリア性フィルムを提供せんとするものである。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用する。すなわち、
(1)透明基材の少なくとも片面に、以下の[A]層と[B]層を含む複合層が配された、ガスバリア性フィルムである。
[A]層:酸化亜鉛−二酸化ケイ素−酸化アルミニウムの共存相からなる層
[B]層:硫化亜鉛と二酸化ケイ素の共存相からなる層
(2)前記[A]層は、ICP発光分光分析法により測定される亜鉛(Zn)原子濃度が20.0〜40.0atom%、ケイ素(Si)原子濃度が5.0〜20.0atom%、アルミニウム(Al)原子濃度が0.5〜5.0atom%、酸素(O)原子濃度が35.0〜70.0atom%であること
(3)前記[B]層は、硫化亜鉛と二酸化ケイ素の合計に対する硫化亜鉛のモル分率が0.7〜0.9であること
(4)前記[A]層の屈折率が波長550nmにおいて、1.5〜1.8の範囲であり、かつ、前記[B]層の屈折率が波長550nmにおいて、2.0〜2.4の範囲であること
(5)前記複合層が、前記[A]層および/または前記[B]層に接するように以下の[C]層を有する層であること
[C]層:酸化ケイ素層
(6)前記[C]層の厚みが、前記[A]層、前記[B]層および前記[C]層の厚みの合計の5〜40%であること
(7)前記[C]層の厚みが、5〜300nmであること
(8)前記[C]層の屈折率が、波長550nmにおいて、1.43〜1.50の範囲であること
(9)前記透明基材が少なくとも前記複合層を有する側に樹脂層を有するものであること
(10)前記複合層が、透明基材と接しない側の表面に、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、アルミニウム含有酸化亜鉛(Al/ZnO)のいずれかを含む透明導電層を形成したものであることを好ましい態様とする。
本発明によれば、高温環境や屈曲に対しても、酸素ガス、水蒸気等に対する高いガスバリア性が悪化しない、透明性を有するガスバリア性フィルムを提供することができる。
本発明のガスバリア性フィルムの一例を示した断面図である。 本発明のガスバリア性フィルムの構造を示した断面図の一例である。 本発明のガスバリア性フィルムの構造を示した断面図の一例である。 本発明のガスバリア性フィルムの構造を示した断面図の一例である。 本発明のガスバリア性フィルムの構造を示した断面図の一例である。 耐屈曲性試験の概略図である。 本発明のガスバリア性フィルムを製造するための巻き取り式スパッタリング装置を模式的に示す概略図である。
本発明者らは、透明性および水蒸気遮断性が高く、かつ耐屈曲性の良好なガスバリア性フィルムを得ることを目的として鋭意検討を重ね、酸化亜鉛(以下ZnOと略記する場合もある)と二酸化ケイ素(以下SiOと略記する場合もある)と酸化アルミニウム(以下Alと略記する場合もある)が含まれる酸化亜鉛−二酸化ケイ素−酸化アルミニウム共存相からなる[A]層と、硫化亜鉛(以下ZnSと略記する場合もある)と二酸化ケイ素(以下SiOと略記する場合もある)とが含まれる硫化亜鉛−二酸化ケイ素共存相からなる[B]層とを積層した複合層をガスバリア層として用いたところ、前記課題を一挙に解決することを究明したものである。なお、本発明において耐屈曲性とは、単に屈曲時に破壊しにくいというだけではなく、屈曲後においても水蒸気遮断性が低下しないことをいうものとする。
図1は、本発明のガスバリア性フィルムの一例を示す断面図である。本発明のガスバリア性フィルムは、図1に示すように、透明基材1の表面に、[A]層2として酸化亜鉛−二酸化ケイ素−酸化アルミニウムの共存相からなる層と[B]層3として硫化亜鉛と二酸化ケイ素の共存相からなる層を含む複合層を配置したものである。なお、図1では透明基材1の側に[A]層2を形成しているが、[B]層3を透明基材1の側に設けても構わない(図2)。
[ガスバリア性フィルム]
本発明のガスバリア性フィルムは、透明基材の少なくとも片面上に[A]層と[B]層を含む複合層がガスバリア層として配置されたガスバリア性フィルムである。また、本発明のガスバリア性フィルムは前記ガスバリア層が、前記[A]層および/または前記[B]層に接するように酸化ケイ素層([C]層)を有する複合層であることが好ましい。
各層の詳細は後述するが、[A]層および[B]層は、単独でも、比較的高い水蒸気遮断性と、比較的高い柔軟性とを有するガスバリア性の層であり、これらの層を併せ持つことで、これまでにない高い柔軟性を有するガスバリア性を達成したものである。さらに、両者を接するように配置したところ、[A]層または[B]層の単層構成では達成できない高い水蒸気遮断性と柔軟性を兼ね備えたガスバリアフィルムを得ることができた。かかる顕著な効果が得られる理由は、以下のように推定している。両者はいずれも共通の組成として、ケイ素酸化物を含有するため親和性が良く、これらを接して配置した積層構成とすることにより、強く結合して、高い柔軟性を保ちつつ酸素および水蒸気の遮断性を向上したものと考えている。このように、[A]層と[B]層は互いに接して配置された積層構成が好ましく、柔軟性が確保できる範囲であれば[A]層と[B]層とを繰り返し積層する多層積層構成としても構わない。また、さらにガスバリア性を向上させる観点から、[A]層および/または前記[B]層に接するように[C]層を積層することが好ましい。この理由については次のように推定している。すなわち、[C]層が先に述べた[A]層および[B]層と共通の組成としてケイ素酸化物を含有することに加えて、[C]層を構成するケイ素酸化物の粒子が微細であることから、[A]層および/または前記[B]層に接するように積層することにより、[A]層及び[B]層の表層に存在する欠陥部分を[C]層を構成するケイ素酸化物の粒子が穴埋めする効果が働くことによると考えられる。かかる理由から、[C]層を積層することにより、柔軟性を悪化させることなく、さらにガスバリア性を向上させることができたものと考えている。[C]層を[A]層および/または前記[B]層に接するように積層する態様としては、例えば、図3に示すように、透明基材1の表面に[A]層2と[B]層3とを積層した上に[C]層4を配置(この場合[C]層は[B]層と接している)することもできるし、図4に示すように、透明基材1の表面に[B]層3を積層した上に[C]層4を積層し、さらに[A]層2を配置(この場合[C]層は[A]層および[B]層と接している)することもできる。また、図5に示すように、[C]層は[B]層3および[A]層2のそれぞれの上に積層しても、これらをさらに繰り返しても構わない。
なお、ガスバリア層は透明基材1の片側に配置しても良いし、片側のみではガスバリア層側と反対側の応力バランスが崩れガスバリア性フィルムに反りや変形が生じる場合などには、応力調整を目的として透明基材の両面に、ガスバリア層を設けても構わない。
また、本発明に用いる[A]層は、[B]層より波長550nmの屈折率(以降、単に屈折率と記した場合は、波長550nmの屈折率を示すものとする)が低い層であるため、[A]層と[B]層の膜厚を調整して積層することによって、光反射を低減して光透過率を向上させることが可能であり、透明性および水蒸気遮断性の高いガスバリア性フィルムを得ることができる。例えば、[A]層と[B]層から形成される複合層の構成の場合、複合層の最表層には、外気の屈折率に近い[A]層を用いる方が外光からの光反射が低減されるため、光透過性を向上することができるため好ましい。[A]層および[B]層、[C]層で複合層を構成する場合は、最表層には、[A]層より外気の屈折率に近い[C]層を外層に用いる方が光透過性の観点から好ましい。最表層より基材側に積層される層の積層順位は、特に限定されず、各層の膜厚を調整することで光透過性を向上することができる。
また、ガスバリア層を透明基材1の片側に配置してガスバリア性フィルムに反りや変形が生じる場合において、ガスバリア層が透明基材の反りや変形に追従できず、クラックが発生し、ガスバリア性が悪くなるような場合には、[A]層と[B]層を含む複合層の各層の間に樹脂層を積層してもよい。樹脂層を積層することにより、ガスバリア層の応力を緩和することができ、透明基材の反りや変形に対する柔軟性を向上することができる。
また、本発明品はガスバリア層の表面保護の観点から、最外層に樹脂層を形成してもよい。
また、本発明品は透明性および柔軟性が低下しない範囲でガスバリア層の最表層側に配置される[A]層または[B]層の上に、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、アルミニウム含有酸化亜鉛(Al/ZnO)のいずれかを含む透明導電層を形成しても良い。
[透明基材]
本発明に使用する透明基材としては、有機高分子化合物からなるフィルムであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートあるいはポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、エチレン酢酸ビニル共重合体のケン化物、ポリアクリロニトリル、ポリアセタール等の各種ポリマーからなるフィルムなどを使用することができる。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートからなるフィルムであることが好ましい。透明基材を構成するポリマーは、ホモポリマー、コポリマーのいずれでもよいし、また、単独のポリマーであっても良いし複数のポリマーをブレンドして用いても良い。
また、透明基材として、単層フィルム、あるいは、2層以上の、例えば、共押し出し法で製膜したフィルムや、一軸方向あるいは二軸方向に延伸されたフィルム等を使用しても良い。ガスバリア層を形成する側の基材表面には、密着性を良くするために、コロナ処理、イオンボンバード処理、溶剤処理、粗面化処理、および、有機物または無機物あるいはそれらの混合物で構成されるアンカーコート層の形成処理、といった前処理が施されていても構わない。また、ガスバリア層を形成する側の反対面には、フィルムの巻き取り時の滑り性の向上および、ガスバリア層を形成した後にフィルムを巻き取る際にガスバリア層との摩擦を軽減することを目的として、有機物や無機物あるいはこれらの混合物のコーティング層が施されていても構わない。
本発明に使用する透明基材の厚さは特に限定されないが、柔軟性を確保する観点から500μm以下が好ましく、引張りや衝撃に対する強度を確保する観点から5μm以上が好ましい。さらに、フィルムの加工やハンドリングの容易性から下限は10μm以上が、上限は200μm以下がより好ましい。
[酸化亜鉛−二酸化ケイ素−酸化アルミニウムの共存相からなる層]
次に、酸化亜鉛−二酸化ケイ素−酸化アルミニウムの共存相からなる層(以降[A]層と略記する)について詳細を説明する。なお、「酸化亜鉛−二酸化ケイ素−酸化アルミニウムの共存相」を「ZnO−SiO−Al」と略記することもある。また、二酸化ケイ素(SiO)は、生成時の条件によって、左記組成式のケイ素と酸素の組成比率から若干ずれたもの(SiO〜SiO)が生成することがあるが、本明細書においては二酸化ケイ素あるいはSiOと表記することとする。かかる組成比の化学式からのずれに関しては、酸化亜鉛、酸化アルミニウムについても同様の扱いとし、それぞれ、本明細書においては、生成時の条件に依存する組成比のずれに関わらず、酸化亜鉛またはZnO、酸化アルミニウムまたはAlと表記することとする。
発明者らの検討の結果、[A]層を使用すると、ガスバリア性が良好かつ外部応力によって生じる機械的な曲げに対する柔軟性に優れたガスバリア性フィルムを得ることが可能であることを見出した。
本発明に使用する[A]層の厚みは、[A]層のガスバリア性が発現する層の厚みとして10nm以上、500nm以下が好ましい。層の厚みが10nmより薄くなると、十分にガスバリア性が確保できない箇所が発生し、基材面内でガスバリア性がばらつくなどの問題が生じる場合がある。層の厚みが500nmより厚くなると、[A]層の層内に残留する応力が大きくなるため、高温高湿環境下で[A]層にクラックが発生し、ガスバリア性が低下する問題が生じる場合がある。柔軟性を確保する観点から下限は20nm以上、上限は300nm以下がより好ましい。[A]層の厚みは、通常は透過型電子顕微鏡(TEM)による断面観察により測定することが可能である。(なお、[A]層と[B]層または[C]層との層の境界領域において、組成が傾斜的に変化して明確な界面が、視認できない場合についての層の境界および層の厚みについての定義および、確認方法は後述する。)
本発明のガスバリア性フィルムにおいて[A]層を適用することによりガスバリア性が良好となる理由は、酸化亜鉛−二酸化ケイ素−酸化アルミニウム共存相においては酸化亜鉛に含まれる結晶質成分と二酸化ケイ素のガラス質成分とを共存させることによって、微結晶を生成しやすい酸化亜鉛の結晶成長が抑制され粒子径が小さくなるため層が緻密化し、酸素および水蒸気の透過が抑制されるためと推測している。
また、耐屈曲性が良好となる理由は、酸化アルミニウムを共存させることによって、酸化亜鉛と二酸化ケイ素を共存させる場合に比べて、より結晶成長を抑制することができるため、クラックの生成に起因するガスバリア性低下が抑制できたものと考えられる。
[A]層の組成は、後述するようにICP発光分光分析法により測定することができる。ICP発光分光分析法により測定されるZn原子濃度は20.0〜40.0atom%、Si原子濃度は5.0〜20.0atom%、Al原子濃度は0.5〜5.0atom%、O原子濃度は35.0〜70.0atom%であることが、好ましい。Zn原子濃度が40.0atom%より大きくなる、またはSi原子濃度が5.0atom%より小さくなると、酸化亜鉛の結晶成長を抑制する酸化物が不足するため、空隙部分や欠陥部分が増加し、十分なガスバリア性が得られない場合がある。Zn原子濃度が20.0atom%より小さくなる、またはSi原子濃度が20.0atom%より大きくなると、層内部の二酸化ケイ素のガラス質成分が増加して層の柔軟性が低下する場合がある。また、Al原子濃度が5.0atom%より大きくなると、酸化亜鉛と二酸化ケイ素の親和性が過剰に高くなるため膜硬度が上昇し、熱や外部からの応力に対してクラックが生じやすくなる場合がある。Al原子濃度が0.5atom%より小さくなると、酸化亜鉛と二酸化ケイ素の親和性が不十分となり、層を形成する粒子間の結合力が向上できないため、柔軟性が低下する場合がある。また、O原子濃度が70.0atom%より大きくなると、[A]層内の欠陥量が増加するため、所定のガスバリア性が得られない場合がある。O原子濃度が35.0atom%より小さくなると、亜鉛、ケイ素、アルミニウムの酸化状態が不十分となり、波長380〜780nmの可視光域における光吸収を生じるため、着色や光線透過率の低下が発生する場合がある。かかる観点から、Zn原子濃度が25.0〜35.0atom%、Si原子濃度が10.0〜15.0atom%、Al原子濃度が1.0〜3.0atom%、O原子濃度が50.0〜65.0atom%であることがより好ましい。
[A]層に含まれる成分は酸化亜鉛および二酸化ケイ素および酸化アルミニウムが上記組成の範囲でかつ主成分であれば特に限定されず、例えば、Al、Ti、Zr、Sn、In、Nb、Mo、Ta、Pd等から形成された金属酸化物を含んでも構わない。ここで主成分とは、通常[A]層の組成の60質量%以上であることを意味し、80質量%以上であれば好ましい。
また、[A]層の屈折率を波長550nmにおいて、1.5〜1.8の範囲とすることにより、さらに優れたガスバリア性及び耐屈曲性を維持しつつガスバリア性フィルムの光線透過性を向上させることができるため好ましい。波長550nmにおける屈折率が1.5より小さくなると、[A]層を構成する成分の粒子間の空隙が大きい膜質となるため、ガス及び水蒸気が透過しやすい構造となり、ガスバリア性が低下するなどの問題が発生する場合がある。また、屈折率が1.8より大きくなると、[A]層の光反射が大きくなり、ガスバリアフィルムの光線透過性が低下する場合がある。さらに好ましくは1.6〜1.7の範囲である。
[A]層の組成は、層の形成時に使用した混合焼結材料と同等の組成で形成されるため、目的に合わせた組成の混合焼結材料を使用することで[A]層の組成を調整することが可能である。
[A]層の組成分析は、ICP発光分光分析法を使用して、亜鉛、ケイ素、アルミニウムの各元素を定量分析し、酸化亜鉛と二酸化ケイ素、酸化アルミニウムおよび含有する無機酸化物の組成比を知ることができる。なお、酸素原子は亜鉛原子、ケイ素原子、アルミニウム原子が、それぞれ酸化亜鉛(ZnO)、ニ酸化ケイ素(SiO)、酸化アルミニウム(Al)として存在すると仮定して算出する。ICP発光分光分析は、試料をアルゴンガスとともにプラズマ光源部に導入した際に発生する発光スペクトルから、多元素の同時計測が可能な分析手法であり、組成分析に適用することができる。[A]層上に無機層や樹脂層が積層されている場合、必要に応じてイオンエッチングや薬液処理により層を除去した後、ICP発光分光分析することができる。
透明基材上に[A]層を形成する方法は特に限定されず、酸化亜鉛と二酸化ケイ素と酸化アルミニウムの混合焼結材料を使用して、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等によって形成することができる。酸化亜鉛と二酸化ケイ素と酸化アルミニウムの単体材料を使用する場合は、酸化亜鉛と二酸化ケイ素と酸化アルミニウムをそれぞれ別の蒸着源またはスパッタ電極から同時に成膜し、所望の組成となるように混合させて形成することができる。これらの方法の中でも、本発明に使用する[A]層の形成方法は、ガスバリア性と形成した層の組成再現性の観点から、混合焼結材料を使用したスパッタリング法がより好ましい。
[硫化亜鉛と二酸化ケイ素の共存相からなる層]
次に、硫化亜鉛と二酸化ケイ素の共存相からなる層(以降[B]層と略記する)について詳細を説明する。[B]層において、硫化亜鉛と二酸化ケイ素の合計に対する硫化亜鉛のモル分率は、0.7〜0.9であることが好ましい。なお、「硫化亜鉛−二酸化ケイ素共存相」を、「ZnS−SiO」と略記することもある。また、二酸化ケイ素(SiO)は、その生成時の条件によって、左記組成式のケイ素と酸素の組成比率から若干ずれたもの(SiO〜SiO)が生成することがあるが、本明細書においては二酸化ケイ素あるいはSiOと表記する。
本発明に使用する[B]層の厚みは、[B]層のガスバリア性が発現する層の厚みとして10nm以上、500nm以下が好ましい。層の厚みが10nmより薄くなると、十分にガスバリア性が確保できない箇所が発生し、基材面内でガスバリア性がばらつく場合がある。層の厚みが500nmより厚くなると、[B]層の層内に残留する応力が大きくなるため、高温高湿環境下で[B]層にクラックが発生し、ガスバリア性が低下する場合がある。柔軟性を確保する観点から下限は20nm以上、上限は300nm以下がより好ましい。[B]層の厚みは、通常は透過型電子顕微鏡(TEM)による断面観察により測定することが可能である。(なお、[B]層と[A]層または[C]層との層の境界領域において、組成が傾斜的に変化して明確な界面が、視認できない場合の層の境界および層の厚みについての定義および、確認方法は後述する。)
本発明の透明導電積層体において[B]層を適用することによりガスバリア性が良好となる理由は、硫化亜鉛−二酸化ケイ素共存相においては硫化亜鉛に含まれる結晶質成分と二酸化ケイ素のガラス質成分とを共存させることによって、微結晶を生成しやすい硫化亜鉛の結晶成長が抑制され粒子径が小さくなるため層が緻密化し、酸素および水蒸気の透過が抑制されるためと推測している。また、結晶成長が抑制された硫化亜鉛を含む硫化亜鉛−二酸化ケイ素共存相は、無機酸化物または金属酸化物だけで形成された層よりも柔軟性が優れるため、熱や外部からの応力に対してクラックが生じにくいため、かかる[B]層を適用することによりクラックの生成に起因するガスバリア性低下が抑制できたものと考えられる。
[B]層の組成は、硫化亜鉛と二酸化ケイ素の合計に対する硫化亜鉛のモル分率が0.7〜0.9であることが好ましい。硫化亜鉛と二酸化ケイ素の合計に対する硫化亜鉛のモル分率が0.9より大きくなると、硫化亜鉛の結晶成長を抑制する酸化物が不足するため、空隙部分や欠陥部分が増加し、所定のガスバリア性が得られない場合がある。また、硫化亜鉛と二酸化ケイ素の合計に対する硫化亜鉛のモル分率が0.7より小さくなると、[B]層内部の二酸化ケイ素のガラス質成分が増加して層の柔軟性が低下するため、機械的な曲げに対するガスバリア性フィルムの柔軟性が低下する場合がある。さらに好ましくは0.75〜0.85の範囲である。
[B]層に含まれる成分は硫化亜鉛および二酸化ケイ素が上記組成の範囲でかつ主成分であれば特に限定されず、例えば、Al、Ti、Zr、Sn、In、Nb、Mo、Ta、Pd等から形成された金属酸化物を含んでも構わない。ここで主成分とは、通常[B]層の組成の60質量%以上であることを意味し、80質量%以上であれば好ましい。
また、[B]層の屈折率を波長550nmにおいて、2.0〜2.4の範囲とすることにより、さらに優れたガスバリア性及び耐屈曲性を得ることができるため好ましい。波長550nmにおける屈折率が2.0より小さくなると、[B]層を構成する成分の粒子間の空隙が大きい膜質となるため、ガス及び水蒸気が透過しやすい構造となり、ガスバリア性が低下する場合がある。また、屈折率が2.4より大きくなると、[B]層の光反射が大きくなり、ガスバリアフィルムの光線透過性が低下する場合がある。さらに好ましくは2.2〜2.3の範囲である。
[B]層の組成は、層の形成時に使用した混合焼結材料と同等の組成で形成されるため、目的に合わせた組成の混合焼結材料を使用することで[B]層の組成を調整することが可能である。
[B]層の組成分析は、ICP発光分光分析によりまず亜鉛及びケイ素の組成比を求め、この値を基にラザフォード後方散乱法を使用して、各元素を定量分析し硫化亜鉛と二酸化ケイ素および含有する他の無機酸化物の組成比を知ることができる。ICP発光分光分析は、試料をアルゴンガスとともにプラズマ光源部に導入した際に発生する発光スペクトルから、多元素の同時計測が可能な分析手法であり、組成分析に適用することができる。また、ラザフォード後方散乱法は高電圧で加速させた荷電粒子を試料に照射し、そこから跳ね返る荷電粒子の数、エネルギーから元素の特定、定量を行い、各元素の組成比を知ることができる。なお、[B]層は硫化物と酸化物の複合層であるため、硫黄と酸素の組成比分析が可能なラザフォード後方散乱法による分析を実施する。[B]層上に無機層や樹脂層が積層されている場合、必要に応じてイオンエッチングや薬液処理により層を除去した後、ICP発光分光分析及び、ラザフォード後方散乱法にて分析することができる。
透明基材上に[B]層を形成する方法は特に限定されず、硫化亜鉛と二酸化ケイ素の混合焼結材料を使用して、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等によって形成することができる。硫化亜鉛と二酸化ケイ素の単体材料を使用する場合は、硫化亜鉛と二酸化ケイ素をそれぞれ別の蒸着源またはスパッタ電極から同時に成膜し、所望の組成となるように混合させて形成することができる。これらの方法の中でも、本発明に使用する[B]層の形成方法は、ガスバリア性と形成した層の組成再現性の観点から、混合焼結材料を使用したスパッタリング法がより好ましい。
[酸化ケイ素層]
次に、酸化ケイ素層(以降[C]層と略記する)について詳細を説明する。[A]層および/または[B]層に接するように[C]層を積層することによって、複合層の柔軟性を確保しつつ飛躍的にガスバリア性を向上させることができる。ガスバリア性が向上する理由は明確ではないが、おそらく、[C]層を形成する際に、[C]層の下にある[A]層または[B]層に存在する欠陥部分にケイ素化合物が充填されるため、[C]層の下にある[A]層または[B]層の表層部分が緻密化し、結果としてガスバリア性が向上するものと考えられる。
[C]層の組成は、ケイ素原子に対する酸素原子の原子数比が1.5〜2.0であることが好ましい。ケイ素原子に対する酸素原子の原子数比が2.0より大きくなると、含まれる酸素原子量が多くなるため、空隙部分や欠陥部分が増加し、所定のガスバリア性が得られない場合がある。また、ケイ素原子に対する酸素原子の原子数比が1.5より小さくなると、酸素原子が減少し緻密な膜質になるが、柔軟性が低下する場合がある。さらに好ましくは1.4〜1.8の範囲である。
[C]層の組成分析は、X線光電子分光法(XPS法)を使用して、各元素の原子量を定量分析し、ケイ素原子に対する酸素原子の原子数比の組成比を知ることができる。
[C]層は、[A]層、[B]層および[C]層の厚みの合計の40%より大きくなると、ガスバリア層全体の柔軟性が低下するため、機械的な曲げに対するガスバリア性フィルムの柔軟性が低下する場合がある。また、[C]層は、[A]層、[B]層および[C]層の厚みの合計の5%より小さくなると、十分なガスバリア性向上効果が得られない場合がある。従って、[C]層は、[A]層、[B]層および[C]層の厚みの合計の5〜40%の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは15〜30%の範囲である。また、[C]層は、ケイ素酸化物の特徴である波長400nm付近における光吸収に起因して色調が黄色いため、フィルムが黄色に着色する場合があるので、膜厚は300nm以下が好ましい。また、膜厚が5nmより小さくなるとガスバリア性を向上する効果が不十分となる場合があるため、5nm以上が好ましい。従って、[C]層の膜厚は、5〜300nmの範囲が好ましく、さらに好ましくは50〜200nmの範囲である。[C]層の厚みは、通常は透過型電子顕微鏡(TEM)による断面観察により測定することが可能である。(なお、[C]層と[A]層または[B]層との層の境界領域において、組成が傾斜的に変化して明確な界面が、視認できない場合の層の境界および層の厚みについての定義および、確認方法は後述する。)
本発明に使用される[C]層の屈折率は形成方法、条件によって変化するが、光反射を低減し、ガスバリアフィルム全体の光線透過性を向上させる観点から、[A]層および[B]層より低い屈折率が好ましい。波長550nmにおける屈折率は1.43〜1.50が好ましく、より好ましくは1.45〜1.47である。屈折率が1.43より小さくなると、[C]層の成分の粒子の粒界が大きい膜質となるため、ガス及び水蒸気が透過しやすい構造となり、ガスバリア性が低下する場合がある。また、屈折率が1.50より大きくなると、波長400nm付近における光吸収が大きくなり、ガスバリアフィルムの色調が悪化する場合がある。
[C]層を形成する方法は特に限定されず、例えば、CVD法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等によって形成することができる。これらの方法の中でも、本発明に使用するケイ素化合物層の形成方法として、シラン化合物のモノマー気体をプラズマにより活性化し、重合反応によって[C]層を形成するCVD法を適用すると、[A]層または[B]層の表面の欠陥を効率よく充填させて飛躍的にガスバリア性を向上させることができるので好ましい。かかるCVD法に適用することができるシラン化合物としては、例えば、シラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、テトラメチルシラン、エチルシラン、ジエチルシラン、トリエチルシラン、テトラエチルシラン、プロポキシシラン、ジプロポキシシラン、トリプロポキシシラン、テトラプロポキシシラン、ジメチルジシロキサン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ウンデカメチルシクロヘキサシロキサン、ジメチルジシラザン、トリメチルジシラザン、テトラメチルジシラザン、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン、オクタメチルシクロテトラシラザン、デカメチルシクロペンタシラザン、ウンデカメチルシクロヘキサシラザンなどがあげられる。中でも取り扱い上の安全性からヘキサメチルジシロキサン、テトラエトキシシランが好ましい。
[A〜Cの各層の境界がTEMのみで視認できない場合の層構成の確認方法]
本発明のガスバリア性フィルムの複合層において、[A]層、[B]層、[C]層の各層の境界領域の組成が傾斜的に変化している等の理由によりTEMで明確な界面が視認できない場合には、まず、厚み方向の組成分析を行い厚み方向の元素の濃度分布を求めた上で、濃度分布の情報を基に層の境界および、層の厚さを求めるものとする。厚み方向の組成分析の手順および各層の層の境界ならびに層の厚さの定義を以下に記す。
(1)厚み方向の組成分析
まず、透過型電子顕微鏡によりガスバリア性フィルムの断面を観察し、複合層の総厚みを測定する。次いで、深さ方向に元素の組成分析が可能な以下の測定を適用して、複合層の厚み位置に対応する元素の濃度の分布(厚み方向の濃度プロファイル)をえる。このときに適用する組成分析方法としては、電子エネルギー損失分光法(以降EELS分析と記す)、エネルギー分散型X線分光法(以降EDX分析と記す)、二次イオン質量分析法(以降SIMS分析と記す)、X線光電子分光法(XPS分析と記す)、オージェ電子分光法(以降AES分析分析と記す)、が挙げられるが、感度および精度の観点から、EELS分析がもっとも好ましい。従って、まず、EELS分析を行い、以降先にあげた順(EELS分析→SIMS分析→AES分析→XPS分析→EDX分析)で分析を行って、より上位の分析で特定できない成分について、下位の分析のデータを適用するようにする。
(2)各層の境界
(2−1)[A]層と[B]層の境界
[A]層の成分として含まれるAl原子の濃度と、[B]層の成分として含まれるS原子の濃度とのそれぞれの濃度の厚み方向の濃度プロファイルから、Al原子の濃度とS原子の濃度とが等しくなる位置を層の境界と定義する。
(2−2)[A]層または[B]層と[C]層の境界
[A]層または[B]層の成分として含まれるZn原子の厚み方向の濃度プロファイルにおいて、[A]層中または[B]層中のZn原子の濃度の最大の濃度に対して10%以下となる位置を層の境界と定義する。
なお、[A]層に、[B]層または[C]層以外であって、Znを含まない層が隣接する場合(2−2’)、[B]層に、[A]層または[C]層以外であって、Znを含まない層が隣接する場合(2−2”)についても、同様にして層の境界を定義するものとする。
(3)各層の厚さの定義
(2)各層の境界で求めた各層の境界の間の距離を厚さとする。
以下、本発明を実施例に基づき、具体的に説明する。ただし、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[評価方法]
まず、各実施例および比較例における評価方法を説明する。評価n数は、特に断らない限り、n=5とし平均値を求めた。
(1)層の厚み
断面観察用サンプルをマイクロサンプリングシステム(日立製FB−2000A)を使用してFIB法により(具体的には「高分子表面加工学」(岩森暁著)p.118〜119に記載の方法に基づいて)作製した。透過型電子顕微鏡(日立製H−9000UHRII)により、加速電圧300kVとして、観察用サンプルの断面を観察し、カスバリア層の[A]層及び[B]層、[C]層の厚みを測定した。
(2)平均光線透過率
分光光度計UV―3150((株)島津製作所製)を用いて、光線透過率を波長380〜780nmの範囲で5nm毎に測定し、得られた値の平均値を平均光線透過率とした。
(3)色調
CIE規格(1976年)に基づき、分光測色計CM−2600d(コニカミノルタセンシング(株)製)を用いて反射色のb*値を測定した。光源はD65を使用し、角度2°の条件で測定した。
(4)波長550nmの屈折率
シリコンウエハーまたは石英ガラス上にコーターにて形成された塗層について、高速分光メーターM−2000(J.A.Woollam 社製)を用い、塗層の反射光の偏光状態の変化を入射角度60度、65度、70度で測定、解析ソフトWVASE32にて、波長550nmの屈折率を算出した。
(5)水蒸気透過率
温度40℃、湿度90%RH、測定面積50cmの条件で、英国、テクノロックス(Technolox)社製の水蒸気透過率透過率測定装置(機種名:DELTAPERM(登録商標) )を使用して測定した。サンプル数は水準当たり2検体とし、測定回数は同一サンプルについて各10回とし、その平均値を水蒸気透過率とした。
(6)[A]層の組成
[A]層の組成分析はICP発光分光分析(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、SPS4000)により行った。試料中の亜鉛原子、ケイ素原子、アルミニウム原子の含有量を測定し、原子数比に換算した。なお、酸素原子は亜鉛原子、ケイ素原子、アルミニウム原子が、それぞれ酸化亜鉛(ZnO)、ニ酸化ケイ素(SiO)、酸化アルミニウム(Al)として存在する仮定で求めた計算値とした。
(7)[B]層の組成
[B]層の組成分析はICP発光分光分析(セイコー電子工業(株)製、SPS4000)により行い、この値をもとにさらにラザフォード後方散乱法(日新ハイボルテージ(株)製AN−2500)を使用して、各元素を定量分析し硫化亜鉛と二酸化ケイ素の組成比を求めた
(8)[C]層および酸化アルミニウム層の組成
X線光電子分光法(XPS法)を用いることにより、[C]層はケイ素原子に対する酸素原子の原子数比(O/Si比率)、酸化アルミニウム層(比較例)はアルミニウム原子に対する酸素原子の原子数比(O/Al比率)を測定した。
測定条件は下記の通りとした。
・装置:Quantera SXM (PHI社製)
・励起X線:monochromatic AlKα1,2
・X線径100μm ・光電子脱出角度:10°
(9)耐屈曲性
図6参照。ガスバリア性フィルムを100mm×140mmにサンプリングし、ガスバリア性フィルム6のガスバリア層を形成した面上の中央部に直径30mmの金属円柱5を固定し、この円柱に沿って、円柱の抱き角0°(サンプルが平面の状態)から、円柱への抱き角が180°(円柱で折り返した状態)となる範囲で、100回折り曲げ動作を行った。耐屈曲性は、曲げ動作前後の水蒸気透過率を指標とした。水蒸気透過率は、曲げ動作前後について(5)に示す方法で評価を行った。
[[A]〜[C]層の形成]
([A]層)
図7に示す構造の巻き取り式のスパッタリング装置を使用し、ポリエチレンレテフタレートフィルム7の面(ポリエチレンテレフタレートが露出している面、または、[B]層もしくは[C]層の形成された面)上に、酸化亜鉛と二酸化ケイ素と酸化アルミニウムで形成された混合焼結材であるスパッタターゲットを用いて、アルゴンガスおよび酸素ガスによるスパッタリングを実施し表1に示す[A]層を設けた。
具体的な操作は以下のとおりである。まず、プラズマ電極15に酸化亜鉛/二酸化ケイ素/酸化アルミニウムの組成質量比が77.0/20.0/3.0(表1のA(a))または62.0/35.0/3.0(表1のA(b))で焼結されたスパッタターゲットを設置した巻き取り式スパッタ装置8の巻き取り室9の中で、巻き出しロール10に前記ポリエチレンテレフタレートフィルム7をセットし、巻き出し、ガイドロール11,12,13を介して、クーリングドラム14に通した。真空度2×10−1Paとなるように酸素ガス分圧10%としてアルゴンガスおよび酸素ガスを導入し、直流電源により投入電力4000Wを印加することにより、アルゴン・酸素ガスプラズマを発生させ、スパッタリングにより前記ポリエチレンテレフタレートフィルム7の表面上に[A]層を形成した。厚みは、フィルム搬送速度により調整した。その後、ガイドロール16,17,18を介して巻き取りロール19に巻き取った。
([B]層)
図7に示す構造の巻き取り式のスパッタリング装置を使用し、ポリエチレンレテフタレートフィルム7の面(ポリエチレンテレフタレートが露出している面、または、[A]層もしくは[C]層の形成された面)上に、硫化亜鉛および二酸化ケイ素で形成された混合焼結材であるスパッタターゲットを用いて、アルゴンガスプラズマによるスパッタリングを実施し表2に示す[B]層を設けた。
具体的な操作は以下のとおりである。まず、プラズマ電極15に硫化亜鉛/二酸化ケイ素のモル組成比が85/15(表2のB(a))または75/25(表2のB(b))で焼結されたスパッタターゲットを設置した巻き取り式スパッタ装置8の巻き取り室9の中で、巻き出しロール10に前記ポリエチレンテレフタレートフィルム7をセットし、巻き出し、ガイドロール11,12,13を介して、クーリングドラム14に通した。真空度2×10−1Paとなるようにアルゴンガスを導入し、高周波電源により投入電力500Wを印加することにより、アルゴンガスプラズマを発生させ、スパッタリングにより前記ポリエチレンテレフタレートフィルム7の表面上に[B]層を形成した。厚みは、フィルム搬送速度により調整した。その後、ガイドロール16,17,18を介して巻き取りロール19に巻き取った。
([C]層)
図7に示すのと同様の構造の巻き取り式の化学気相蒸着(以降CVDと略す)装置を使用し、ポリエチレンレテフタレートフィルム7の面([A]層または[B]層の形成された面)上に、ヘキサメチルジシロキサンを原料とした化学気相蒸着を実施し表3に示す[C]層を設けた。(以下図7の装置をCVD装置と読み替えて説明する。ただしスパッタターゲットは設置しない。)
具体的な操作は以下のとおりである。巻き取り式CVD装置8の巻き取り室9の中で、巻き出しロール10に前記ポリエチレンテレフタレートフィルム7をセットし、巻き出し、ガイドロール11,12,13を介して、クーリングドラム14に通した。真空度2×10−1Paとなるようにアルゴンガス0.5L/minとヘキサメチルジシロキサン70cc/minを導入し、高周波電源により投入電力500Wを印加することにより、プラズマを発生させ、CVDにより前記ポリエチレンテレフタレートフィルム7の表面上に[C]層を形成した。厚みは、フィルム搬送速度により調整した。その後、ガイドロール16,17,18を介して巻き取りロール19に巻き取った。
(実施例1)
透明基材として、厚み188μmのポリエチレンレテフタレートフィルム7(東レ株式会社製“ルミラー(登録商標)”U35:一方の面に易接着層が形成され、もう一方の面はポリエチレンテレフタレートが露出している)を用い、該透明基材のポリエチレンテレフタレートが露出している面に、硫化亜鉛のモル分率が0.85であるB(a)層を設けた(B(a)層の厚み:200nmとした)。
次いで、A(a)層を前記B(a)層上に1層積層し(A(a)層の厚み:270nmとした)、ガスバリア性フィルムを得た。A(a)層の組成は、Zn原子濃度が27.5atom%、Si原子濃度が13.1atom%、Al原子濃度が2.3atom%、O原子濃度が57.1atom%であった。
次いで、得られたガスバリア性フィルムを縦100mm、横140mmの試験片を切り出し、平均光線透過率、色調、耐屈曲性の評価を実施した。結果を表4に示す。
(実施例2)
B(a)層に代えてB(b)層を形成した以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
B(b)層の組成は、硫化亜鉛のモル分率が0.75であった。
(実施例3)
B(a)層に代えてA(b)層を形成(A(b)層の厚み:240nmとした)し、A(a)層に代えてB(a)を形成(B(a)層の厚み:120nmとした)した以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
A(b)層の組成は、Zn原子濃度が21.8atom%、Si原子濃度が17.1atom%、Al原子濃度が2.1atom%、O原子濃度が59.0atom%であった。
(実施例4)
A(a)層に代えてA(b)層を形成(A(b)層の厚み:270nmとした)した以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
(実施例5)
A(a)層に代えてA(b)層を形成(A(b)層の厚み:280nmとした)した以外は、実施例2と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
(実施例6)
A(a)層の厚みを270nmから120nmに変更し、次いで、C層をA(a)層上に1層積層(C層の厚み:40nmとした)した以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。SiO層の組成(O/Si比率)は、1.6であった。
(実施例7)
B(a)層の厚みを200nmから135nmに変更し、次いで、C層をA(a)層上に1層積層(C層の厚み:45nmとした)し、さらに、A(b)層を第2層のC層上に1層積層(A(b)層:120nmとした)し、次いで、第4層としてC層をA(b)層上に1層積層(C層の厚み:30nmとした)した以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
(比較例1)
B(a)層の厚みを200nmから680nmに変更し、A(a)層を形成しない以外は実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
(比較例2)
B(a)層に代えてA(a)層を形成(A(a)層の厚み:690nmとした)し、A(a)層を形成しない以外は実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
(比較例3)
B(a)層に代えてC層を形成(C層の厚み:750nmとした)し、A(a)層形成しない以外は実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
(比較例4)
酸化亜鉛/二酸化ケイ素/酸化アルミニウムの組成質量比が77.0/20.0/3.0(表1のA(a))で焼結されたスパッタターゲットに代えて、酸化亜鉛/酸化アルミニウムの組成質量比が97.0/3.0(表1のA(a))で焼結されたスパッタターゲットを用い形成する層の厚みを640nmとした以外は実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。スパッタにより得られた膜の組成(原子濃度)は、Zn原子濃度が46.5atom%、Al原子濃度が2.8atom%、O原子濃度が50.7atom%であった。
(比較例5)
A(a)層に代えてC層を形成(C層の厚み:350nmとした)した以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
(比較例6)
B(a)層に代えてA(a)層を形成(A(a)層の厚み:200nmとした)し、A(a)層に代えてC層を形成(C層の厚み:150nmとした)した以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
(比較例7)
硫化亜鉛/二酸化ケイ素のモル組成比が85/15(表2のB(a))で焼結されたスパッタターゲットに代えて、純度99.99質量%の酸化アルミニウム(Al)スパッタターゲットを用い形成する層の厚みを200nmとした以外は実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。酸化アルミニウム層の組成(O/Al比率)は、1.45であった。
(比較例8)
硫化亜鉛/二酸化ケイ素のモル組成比が85/15(表2のB(a))で焼結されたスパッタターゲットに代えて、純度99.99質量%の酸化アルミニウム(Al)スパッタターゲットを用い形成する層の厚みを200nmとした以外は実施例3と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。酸化アルミニウム層の組成(O/Al比率)は、1.45であった。
Figure 2012206507
Figure 2012206507
Figure 2012206507
Figure 2012206507
本発明のガスバリア性フィルムは、酸素ガス、水蒸気等に対する高いガスバリア性、透明性、耐熱性に優れているので、例えば、食品、医薬品などの包装材および薄型テレビ、太陽電池などの電子デバイス部材として有用なに用いることができるが、用途がこれらに限定されるものではない。
1 透明基材
2 [A]層
3 [B]層
4 [C]層
5 金属円柱
6 ガスバリア性フィルム
8 巻き取り式スパッタリング装置
9 巻き取り室
10 巻き出しロール
11 12、13 巻き出し側ガイドロール
14 クーリングドラム
15 スパッタ電極
16、17、18 巻き取り側ガイドロール
19 巻き取りロール

Claims (10)

  1. 透明基材の少なくとも片面に、以下の[A]層と[B]層を含む複合層が配された、ガスバリア性フィルム。
    [A]層:酸化亜鉛−二酸化ケイ素−酸化アルミニウムの共存相からなる層
    [B]層:硫化亜鉛と二酸化ケイ素の共存相からなる層
  2. 前記[A]層は、ICP発光分光分析法により測定される亜鉛(Zn)原子濃度が20.0〜40.0atom%、ケイ素(Si)原子濃度が5.0〜20.0atom%、アルミニウム(Al)原子濃度が0.5〜5.0atom%、酸素(O)原子濃度が35.0〜70.0atom%である請求項1に記載のガスバリア性フィルム。
  3. 前記[B]層は、硫化亜鉛と二酸化ケイ素の合計に対する硫化亜鉛のモル分率が0.7〜0.9である請求項1または2に記載のガスバリア性フィルム。
  4. 前記[A]層の屈折率が波長550nmにおいて、1.5〜1.8の範囲であり、かつ、前記[B]層の屈折率が波長550nmにおいて、2.0〜2.4の範囲である請求項1〜3のいずれかに記載のガスバリア性フィルム。
  5. 前記複合層が、前記[A]層および/または前記[B]層に接するように以下の[C]層を有する層である請求項1〜4のいずれかに記載のガスバリア性フィルム。
    [C]層:酸化ケイ素層
  6. 前記[C]層の厚みが、前記[A]層、前記[B]層および前記[C]層の厚みの合計の5〜40%である請求項5に記載のガスバリア性フィルム。
  7. 前記[C]層の厚みが、5〜300nmである請求項5または6に記載のガスバリア性フィルム。
  8. 前記[C]層の屈折率が、波長550nmにおいて、1.43〜1.50の範囲である請求項5〜7のいずれかに記載のガスバリア性フィルム。
  9. 前記透明基材が少なくとも前記複合層を有する側に樹脂層を有するものである請求項1〜8のいずれかに記載のガスバリア性フィルム。
  10. 前記複合層が、透明基材と接しない側の表面に、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、アルミニウム含有酸化亜鉛(Al/ZnO)のいずれかを含む透明導電層を有するものである請求項1〜9のいずれかに記載のガスバリア性フィルム。
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