JP5953921B2 - ガスバリア性フィルム - Google Patents
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(1)高分子フィルム基材の少なくとも片側に厚みが25〜500nmの無機物層を有するガスバリアフィルムであって、前記無機物層は、該無機物層の全体の厚み範囲に8atom%以上含まれる元素の個々の元素の濃度に対して、該無機物層の前記高分子フィルム基材の側から10nmまでの厚み範囲に含まれる、対応する元素の濃度が、それぞれ0.87〜1.15倍の範囲にあり、前記無機物層の全体の厚み範囲における密度に対して、前記高分子フィルム基材の側から10nmまでの厚み範囲における密度が、0.95〜0.998倍であって、かつ前記無機物層が下記[A1]層であることを特徴とするガスバリア性フィルム。
[A1]層
酸化亜鉛−二酸化ケイ素−酸化アルミニウムの共存相からなる層であり、ICP発光分光分析法により測定される亜鉛(Zn)元素の濃度が20〜40atom%、ケイ素(Si)元素の濃度が10〜20atom%、アルミニウム(Al)元素の濃度が0.5〜5atom%、酸素(O)元素の濃度が35〜70atom%である。
(2)前記無機物層の表面の平均表面粗さRaが0.5nm以下であること
(3)前記高分子フィルム基材と無機物層の間に無機物層と接して、無機物層との界面の平均表面粗さRaが0.5nm以下の架橋樹脂層を有すること
(4)前記無機物層の全体の厚み範囲における密度が3.0〜5.6g/cm3であること。
本発明のガスバリア性フィルムは、高分子フィルム基材の少なくとも片側に厚みが25〜500nmの無機物層を有するガスバリアフィルムであって、該無機物層の全体の厚み範囲に8atom%以上含まれる元素の個々の元素の濃度に対して、該無機物層の前記高分子フィルム基材の側から10nmまでの厚み範囲に含まれる、対応する元素の濃度が、それぞれ0.87〜1.15倍の範囲にあり、前記無機物層の全体の厚み範囲における密度に対して、前記高分子フィルム基材の側から10nmまでの厚み範囲における密度が、0.95〜0.998倍であって、かつ前記無機物層が[A1]層であるとしたところ、従来のガスバリアフィルムでは達成できない薄い無機物層の厚みにおいても高い酸素ガス、水蒸気等に対する遮断性を有するガスバリア性フィルムが得られることを見出したものである。ここで、元素の濃度とは、後述するICP発光分光分析法により特定される。無機物層の全体の厚み範囲に8atom%以上含まれる元素の個々の元素の濃度に対して、該無機物層の前記高分子フィルム基材の側から10nmまでの厚み範囲に含まれる、対応する元素の濃度が、それぞれ0.87〜1.15倍の範囲にあるとは、組成が無機物層の厚み方向の全体にわたって大きくは変動していないということを示している。前記元素の濃度の数値範囲の幅は、無機物層形成時における減圧度、プラズマ強度など、組成を均一に制御するには困難な因子が影響し、多少の組成の変動が生じるのが不可避であることを考慮したものである。また、[A1]層は、酸化亜鉛−二酸化ケイ素−酸化アルミニウムの共存相からなる層であり、ICP発光分光分析法により測定される亜鉛(Zn)元素の濃度が20〜40atom%、ケイ素(Si)元素の濃度が10〜20atom%、アルミニウム(Al)元素の濃度が0.5〜5atom%、酸素(O)元素の濃度が35〜70atom%である。
(i)測定試料の透過型電子顕微鏡(以降、TEMと略記する)による断面観察により、対象となるサンプルの層構成を特定する。
(ii)(a)無機物からなる層が、1層の場合はその層を無機物層として、(b)無機物からなる層が2層以上確認された場合は、最も高分子フィルム基材側にある無機物からなる層を、無機物層として以下のX線反射率法による測定を実施する。
(X線反射率法による無機物層の密度測定)
X線反射率法による無機物層の密度測定の方法は、まず測定試料を試料台の上に配置し、X線源からX線を発生させ、多層膜ミラーにて平行ビームにした後、入射スリットを通してX線角度を制限し、測定試料に入射させる。X線の試料への入射角度を測定する試料表面とほぼ平行な浅い角度で入射させることによって、試料の無機物層、高分子フィルム基材界面で反射、干渉したX線の反射ビームが発生する。発生した反射ビームを受光スリットに通して必要なX線角度に制限した後、ディテクタに入射させることでX線強度を測定する。本方法を用いて、X線の入射角度を連続的に変化させて測定を行うことによって、各入射角度におけるX線強度プロファイルを得ることができる。
本発明に用いられる高分子フィルム基材としては、有機高分子化合物からなるフィルムであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートあるいはポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、エチレン酢酸ビニル共重合体のケン化物、ポリアクリロニトリル、ポリアセタール等の各種ポリマーからなるフィルムなどを用いることができる。これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートからなるフィルムであることが好ましい。高分子フィルム基材を構成するポリマーは、ホモポリマー、コポリマーのいずれでもよいし、また、単独のポリマーであってもよいし複数のポリマーをブレンドして用いてもよい。
次に、高分子フィルム基材の上に配置される無機物層について詳細を説明する。本発明に用いられる無機物層の材質としては、例えば、Zn、Si、Al、Ti、Zr、Sn、In、Nb、Mo、Taからなる群より選ばれる1種以上の元素を含む酸化物、窒化物、酸窒化物、硫化物、または、それらの混合物等が挙げられる。高いガスバリア性や柔軟性の層が得られることから、亜鉛の酸化物、窒化物、酸窒化物、あるいは硫化物を主成分とした亜鉛化合物が好ましく用いられる。ここで、主成分とは無機物層全体の60質量%以上であることを意味し、80質量%以上であれば好ましい(以降、主成分についてはこれと同様とする)。なお、前記の主成分となる化合物は、後述するX線光電子分光法(XPS法)、ICP発光分光分析、ラザフォード後方散乱法等により成分を特定される。そして、前記化合物を構成する各元素の組成比は、無機物層を形成する際の条件に依存して、量論比から若干のずれた組成比となる場合もあるが、組成比が整数で表される組成式を有する化合物として扱う。(以下同じ)
無機物層として、亜鉛化合物とケイ素化合物の混合物からなる無機物層が高い酸素ガス、水蒸気等に対する遮断性が得られることから好ましく用いられる。かかる混合物からなる無機物層の具体例としては、酸化亜鉛−二酸化ケイ素−酸化アルミニウムの共存相からなる層(以降[A1]層と略記する)または硫化亜鉛と二酸化ケイ素の共存相からなる層(以降[A2]層と略記する)(参考例)が好適に用いられる。(なお、[A1]層と[A2]層のそれぞれの詳細説明は後述する。)
本発明に用いられる無機物層の厚みは、25nm以上であり、50nm以上が好ましい。無機物層の厚みが25nmより薄くなると、ガスバリア性が十分に確保できにくい箇所が発生し、高分子フィルム基材の面内でガスバリア性がばらつくなどの問題が生じる場合がある。また、本発明に用いられる無機物層の厚みは、500nm以下であり、300nm以下がより好ましい。無機物層の厚みが500nmより厚くなると、無機物層の形成後に層内に残留する応力が大きくなるため、曲げや外部からの衝撃によって無機物層にクラックが発生しやすくなり、使用に伴いガスバリア性が低下する場合がある。
高分子フィルム基材と無機物層の間に無機物層と接して、無機物層との界面の平均表面粗さRaが0.5nm以下の架橋樹脂層を有することが好ましい。架橋樹脂層とは、架橋点間の構造式に基づく分子量が20000以下である樹脂(以降、架橋樹脂と略記する)の層であり、本発明において架橋樹脂層に適用できる架橋樹脂の例としては、アクリル系、ウレタン系、有機シリケート系の重合体、シリコーン系の重合体などが挙げられる。架橋樹脂層の平均表面粗さRaは0.5nmより大きいと、無機物層の高分子フィルム基材の側から厚み10nm以下の範囲の初期成長過程において、架橋樹脂層表面の凹凸が気相成長時の無機化合物粒子の表面拡散の妨げとなることから、無機物層の高分子フィルム基材の側から厚み10nm以下の範囲が不均質で空隙が大きい密度の低い状態となる場合がある。従って、架橋樹脂層表面で、気相成長時の無機化合物粒子の表面拡散を妨げず、均質で緻密な密度の高い構造の無機物層を形成できる観点から、架橋樹脂層の平均表面粗さRaは0.5nm以下が好ましく、0.3nm以下がより好ましい。
次に、本発明における亜鉛化合物とケイ素化合物の混合物からなる層として好適に用いられる酸化亜鉛−二酸化ケイ素−酸化アルミニウムの共存相からなる層([A1]層)について詳細を説明する。なお、「酸化亜鉛−二酸化ケイ素−酸化アルミニウムの共存相」を「ZnO−SiO2−Al2O3」と略記することもある。また、二酸化ケイ素(SiO2)は、生成時の条件によって、左記組成式のケイ素と酸素の組成比率から若干ずれたもの(SiO〜SiO2)が生成することがあるが、本明細書においては二酸化ケイ素あるいはSiO2と表記し、その組成として扱うこととする。かかる組成比の化学式からのずれに関しては、酸化亜鉛、酸化アルミニウムについても同様の扱いとし、それぞれ、本明細書においては、生成時の条件に依存する組成比のずれに関わらず、酸化亜鉛またはZnO、酸化アルミニウムまたはAl2O3と表記し、それらの組成として扱うこととする。
次に、本発明における亜鉛化合物とケイ素化合物の混合物からなる層として参考例として用いられる硫化亜鉛と二酸化ケイ素の共存相からなる層([A2]層)について詳細を説明する。なお、「硫化亜鉛−二酸化ケイ素共存相」を、「ZnS−SiO2」と略記することもある。また、二酸化ケイ素(SiO2)は、その生成時の条件によって、左記組成式のケイ素と酸素の組成比率から若干ずれたもの(SiO〜SiO2)が生成することがあるが、本明細書においては二酸化ケイ素あるいはSiO2と表記し、その組成として扱うこととすることは、[A1]層と同様であり、かかる組成比の化学式からのずれに関しては、硫化亜鉛についても同様の扱いとし、本明細書においては、生成時の条件に依存する組成比のずれに関わらず、硫化亜鉛またはZnSと表記し、その組成として扱うこととする。(以下同じ)
本発明のガスバリア性フィルムにおいて[A2]層を適用することによりガスバリア性が良好となる理由は、硫化亜鉛−二酸化ケイ素共存相においては硫化亜鉛に含まれる結晶質成分と二酸化ケイ素の非晶質成分とを共存させることによって、微結晶を生成しやすい硫化亜鉛の結晶成長が抑制され粒子径が小さくなるため層が緻密化し、酸素および水蒸気の透過が抑制されるためと推測している。また、結晶成長が抑制された硫化亜鉛を含む硫化亜鉛−二酸化ケイ素共存相は、無機酸化物または金属酸化物だけで形成された層よりも柔軟性が優れるため、熱や外部からの応力に対してクラックが生じにくいため、かかる[A2]層を適用することによりクラックの生成に起因するガスバリア性低下が抑制できたものと考えられる。
[評価方法]
まず、各実施例および比較例における評価方法を説明する。評価n数は、特に断らない限り、n=5とし平均値を求めた。
(1−1)TEMによる断面観察
断面観察用サンプルをマイクロサンプリングシステム(日立製FB−2000A)を使用してFIB法により(具体的には「高分子表面加工学」(岩森暁著)p.118〜119に記載の方法に基づいて)作製した。透過型電子顕微鏡(日立製H−9000UHRII)により、加速電圧300kVとして、観察用サンプルの断面を観察し、サンプルの層構成を特定し、無機物層の厚み(t0)を測定した。
(1−2)X線反射率法による無機物層の密度の測定
X線反射率法により、無機物層の全体の厚み範囲における密度(d1)は以下の手順にて測定を行った。高分子フィルム基材の上に形成された無機物層を、斜方向からX線を照射し、入射X線強度に対する全反射X線強度の無機物層表面への入射角度依存性を測定することにより、得られた反射波のX線強度プロファイルを得た。次いで(1−1)の断面観察により特定した層のデータ、および、(4)及び(5)の評価により得た組成(元素濃度)情報から計算される密度を初期値として、本文に記載したX線強度プロファイルのフィッティング方法を用いて無機物層全体の厚み範囲における密度を測定した。
測定条件は下記の通りとした。
・装置:Rigaku製SmartLab
・解析ソフト:Rigaku製Grobal Fit
・測定範囲(試料表面とのなす角):0〜8.0°、0.01°ステップ
・入射スリットサイズ:0.05mm×10.0mm
・受光スリットサイズ:0.15mm×20.0mm。
原子間力顕微鏡を用いて、以下の条件で測定した。
システム:NanoScopeIII/MMAFM(デジタルインスツルメンツ社製)
スキャナ:AS−130(J−Scanner)
プローブ:NCH−W型、単結晶シリコン(ナノワールド社製)
走査モ−ド:タッピングモ−ド
走査範囲:1μm×1μm
走査速度:0.5Hz
測定環境:温度23℃、相対湿度65%、大気中。
温度40℃、湿度90%RH、測定面積50cm2の条件で、英国、テクノロックス(Technolox)社製の水蒸気透過率測定装置(機種名:DELTAPERM(登録商標))を使用して測定した。サンプル数は水準当たり2検体とし、測定回数は同一サンプルについて各10回とし、その平均値を水蒸気透過率(g/m2・24h・atm)とした。
後述する[A1]層の組成分析はICP発光分光分析(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、SPS4000)により行った。試料を、硝酸および硫酸で加熱分解し、希硝酸で加温溶解してろ別した。不溶解分は加熱灰化したのち、炭酸ナトリウムで融解し、希硝酸で溶解して、先のろ液とあわせて定容とした。この溶液について、亜鉛原子、ケイ素原子、アルミニウム原子の含有量を測定し、元素比率に換算した。なお、酸素原子は亜鉛原子、ケイ素原子、アルミニウム原子が、それぞれ酸化亜鉛(ZnO)、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)として存在すると仮定して求めた計算値とした。
後述する[A2]層の組成分析はICP発光分光分析(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、SPS4000)およびラザフォード後方散乱法(日新ハイボルテージ(株)製AN−2500)により行った。試料を、硝酸および硫酸で加熱分解し、希硝酸で加温溶解してろ別した。不溶解分は加熱灰化したのち、炭酸ナトリウムで融解し、希硝酸で溶解して、先のろ液とあわせて定容とした。この溶液について、亜鉛原子、ケイ素原子の含有量をICP発光分光分析により測定した。次に、この値をもとにさらにラザフォード後方散乱法により各元素を定量分析し硫化亜鉛と二酸化ケイ素の元素比率を求めた。
([A1]層)
図2に示す構造の巻き取り式のスパッタリング装置を使用し、酸化亜鉛と二酸化ケイ素と酸化アルミニウムで形成された混合焼結材であるスパッタターゲットをスパッタ電極11に設置してアルゴンガスおよび酸素ガスによるスパッタリングを実施し、高分子フィルム基材3のスパッタ電極11側の面(架橋樹脂層が形成されている場合は架橋樹脂層の形成された面、または、架橋樹脂層を形成していない場合には高分子フィルム基材の面)の上に[A1]層を設けた。
図2に示す構造の巻き取り式のスパッタリング装置を使用し、硫化亜鉛および二酸化ケイ素で形成された混合焼結材であるスパッタターゲットをスパッタ電極11に設置してアルゴンガスプラズマによるスパッタリングを実施し、高分子フィルム基材3のスパッタ電極11側の面(架橋樹脂層が形成されている場合は架橋樹脂層の形成された面、または、架橋樹脂層を形成していない場合には高分子フィルム基材の面)の上に、[A2]層を設けた。
高分子フィルム基材として厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製“ルミラー(登録商標)”U48)を使用した。
架橋樹脂層を形成したフィルムから縦100mm、横100mmの試験片を切り出し、架橋樹脂層の平均表面粗さRaを測定した。結果を表1に示す。
無機物層を[A2]層に替えた以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。結果を表1に示す。なお、表1中の実施例2は参考例1を示す。
プラズマアシスト電極に直流電流により投入電力200wを印加した以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
無機物層を[A2]層に替えた以外は、実施例3と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。結果を表1に示す。なお、表1中の実施例4は参考例2を示す。
プラズマアシスト電極を使用しない以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
[A1]層を厚みが200nmとなるよう形成した以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
[A1]層を厚みが450nmとなるよう形成した以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
[A1]層を厚みが15nmとなるよう形成した以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
[A1]層に代えて[A2]層を厚みが15nmとなるよう形成した以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
架橋樹脂層を設けず、プラズマアシスト電極を使用しない以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
プラズマアシスト電極の直流電源の投入電力を1000Wから200Wに下げて印加した以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
無機物層を[A2]層に替え、高周波電源の投入電力を100Wに下げて印加した以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
[A1]層を厚みが650nmとなるよう形成した以外は、実施例1と同様にしてガスバリア性フィルムを得た。
2 無機物層
3 高分子フィルム基材
4 スパッタ装置
5 巻き取り室
6 巻き出しロール
7、8、9 巻き出し側ガイドロール
10 クーリングドラム
11 スパッタ電極
12 プラズマアシスト電極
13、14、15 巻き取り側ガイドロール
16 巻き取りロール
Claims (4)
- 高分子フィルム基材の少なくとも片側に厚みが25〜500nmの無機物層を有するガスバリアフィルムであって、前記無機物層は、該無機物層の全体の厚み範囲に8atom%以上含まれる元素の個々の元素の濃度に対して、該無機物層の前記高分子フィルム基材の側から10nmまでの厚み範囲に含まれる、対応する元素の濃度が、それぞれ0.87〜1.15倍の範囲にあり、前記無機物層の全体の厚み範囲における密度に対して、前記高分子フィルム基材の側から10nmまでの厚み範囲における密度が、0.95〜0.998倍であって、かつ前記無機物層が下記[A1]層であることを特徴とするガスバリア性フィルム。
[A1]層
酸化亜鉛−二酸化ケイ素−酸化アルミニウムの共存相からなる層であり、ICP発光分光分析法により測定される亜鉛(Zn)元素の濃度が20〜40atom%、ケイ素(Si)元素の濃度が10〜20atom%、アルミニウム(Al)元素の濃度が0.5〜5atom%、酸素(O)元素の濃度が35〜70atom%である。 - 前記無機物層の表面の平均表面粗さRaが0.5nm以下である請求項1に記載のガスバリア性フィルム。
- 前記高分子フィルム基材と無機物層の間に無機物層と接して、無機物層との界面の平均表面粗さRaが0.5nm以下の架橋樹脂層を有する請求項1または2に記載のガスバリア性フィルム。
- 前記無機物層の全体の厚み範囲における密度が3.0〜5.6g/cm3である請求項1〜3のいずれかに記載のガスバリア性フィルム。
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