JP2012198415A - 光偏向器の駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ミラー部の偏向角を直線的に変化させ得る期間が短くなりすぎないようにしつつ、ミラー部の高周波振動の発生が抑制されるように該ミラー部の揺動を行なうことができる光偏向器の駆動装置を提供する。
【解決手段】ミラー部1を揺動軸X2の周りに揺動させる圧電アクチュエータ10a,10bは、複数の圧電カンチレバー3(i)(i=1,2,3,4)を連結して構成され、圧電アクチュエータ10a,10bの一端及び他端のいずれか一方側から偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)と、奇数番目の圧電カンチレバー3(奇数)とのいずれか一方を圧電駆動する駆動電圧は、ノコギリ波状の2つの電圧信号を、所定の位相差だけ位相をずらした状態で合成することにより得られる波形の電圧信号である。圧電カンチレバー3(偶数)及び圧電カンチレバー3(奇数)の他方を圧電駆動する駆動電圧は一方を圧電駆動する駆動電圧の逆位相の波形とされる。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電アクチュエータにより揺動されるミラー部を備える光偏向器の駆動装置に関する。
従来、圧電アクチュエータにより揺動されるミラー部を備える光偏向器としては、例えば特許文献1に見られるものが本願出願人により提案されている。
この光偏向器は、反射面を有するミラー部と、該ミラー部が搭載された可動部を支持基体に対して所定の揺動軸周りに揺動させるアクチュエータとして該可動部に一端が連結されると共に該支持基体に他端が連結された圧電アクチュエータとを備えている。
この場合、上記圧電アクチュエータは、圧電駆動によって屈曲変形するようにそれぞれ構成されると共に上記揺動軸の方向に並ぶように配置された複数の圧電カンチレバーを、そのそれぞれが隣合う圧電カンチレバーに対して折り返されるように連結することにより構成される。
このような圧電アクチュエータを有する光偏向器では、隣合う圧電カンチレバーを逆向きに屈曲させるようにすることで、比較的大きな偏向角でミラー部を揺動させることができる。また、MEMS技術を使用して、比較的容易に光偏向器を量産できるという利点がある。
特開2009−223165号公報
前記特許文献1には、上記圧電アクチュエータを構成する圧電カンチレバーのうち、該圧電アクチュエータの一端側から偶数番目の圧電カンチレバーと、奇数番目の圧電カンチレバーとに互いに逆極性のノコギリ波状の駆動電圧を付与することで、該駆動電圧の大きさに応じた偏向角でミラー部を揺動させることが記載されている。
しかしながら、本願発明者のさらなる実験、検討によって、偶数番目の圧電カンチレバーと、奇数番目の圧電カンチレバーとに、単に、互いに逆極性のノコギリ波状の駆動電圧を付与するようにした場合には、駆動電圧よりも高周波の振動成分がミラー部の偏向角(揺動量)の波形に含まれることが判明した。
これは、次のような理由によるものと考えられる。すなわち、ノコギリ波状の駆動電圧には、その周波数の整数倍(2倍、3倍等)の多くの高調波成分が含まれる。このため、各圧電カンチレバーに付与するノコギリ波状の駆動電圧の周波数が、ミラー部の揺動駆動機構の機械的な固有振動数(圧電アクチュエータ等の構造に依存する機械的な固有振動数)よりも小さくても、該駆動電圧の比較的低次側の高調波成分の周波数が、上記機械的な固有振動数に一致もしくは近い周波数となりやすい。そして、このような場合には、駆動電圧の高調波成分によって、ミラー部の共振現象が発生し、それによって、ミラー部の高周波振動が発生すると考えられる。
このようなミラー部の高周波振動の発生を防止するための手法としては、例えば、上記固有振動数が、圧電カンチレバーに付与するノコギリ波状の駆動電圧の周波数よりも十分に高い周波数になるように圧電アクチュエータを構成することが考えられる。あるいは、例えば、各圧電カンチレバーに付与する駆動電圧を、上記固有振動数と乖離した周波数の正弦波の駆動電圧にすることが考えられる。
しかしながら、前者の手法では、ミラー部の揺動駆動機構(圧電アクチュエータ等)を硬くすることとなるために、ミラー部を比較的大きな偏向角で揺動させることが困難となる。また、後者の手法では、駆動電圧の1周期の期間内(全走査期間内)で、ミラー部の偏向角を直線的に変化させ得る期間、すなわち、画像表示等に実際に利用し得る有効走査期間が短くなり過ぎて、光偏向器の実用性が損なわれてしまう。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、ミラー部を揺動駆動するための圧電アクチュエータを構成する圧電カンチレバーを圧電駆動するための駆動電圧の波形を適切な波形に設定することで、ミラー部の偏向角を直線的に変化させ得る期間が短くなりすぎないようにしつつ、ミラー部の高周波振動の発生が抑制されるように該ミラー部の揺動を行なうことができる光偏向器の駆動装置を提供することを目的とする。
本発明の光偏向器の駆動装置は、反射面を有するミラー部と、該ミラー部が搭載された可動部を支持基体に対して第1揺動軸周りに揺動させるアクチュエータとして該可動部に一端が連結されると共に該支持基体に他端が連結された第1圧電アクチュエータを備えており、該第1圧電アクチュエータが、圧電駆動によって屈曲変形するようにそれぞれ構成されると共に前記第1揺動軸の方向に並ぶように配置された複数の圧電カンチレバーを、そのそれぞれが隣合う圧電カンチレバーに対して折り返されるように連結することにより構成された光偏向器の駆動装置であって、
前記第1圧電アクチュエータを構成する複数の圧電カンチレバーのうち、該第1圧電アクチュエータの一端及び他端のいずれか一方側から偶数番目の各圧電カンチレバーを圧電駆動するための所定周波数の駆動電圧と、該一方側から奇数番目の各圧電カンチレバーを圧電駆動するための所定周波数の駆動電圧とのうちの少なくともいずれか一方を出力する駆動電圧出力手段を備え、
前記駆動電圧は、互いに同一の波形形状を有するノコギリ波状の2つの電圧信号を、所定の位相差だけ位相をずらした状態で合成することにより得られる波形の電圧信号であると共に、その振幅の最大値及び最小値の一方から他方まで電圧値が直線的に変化する期間の時間幅が、該駆動電圧の半周期よりも長い時間幅となる電圧信号であり、
前記所定の位相差は、該駆動電圧により前記偶数番目の各圧電カンチレバー又は前記奇数番目の各圧電カンチレバーを圧電駆動した場合に、前記ミラー部及び可動部の前記第1揺動軸周りの揺動に関する機械的な固有振動数に依存して該駆動電圧よりも高周波で発生する該ミラー部の機械的な高周波振動成分を、前記ノコギリ波状の2つの電圧信号の一方のみにより前記偶数番目の各圧電カンチレバー又は前記奇数番目の各圧電カンチレバーを圧電駆動した場合よりも抑制するようにあらかじめ設定された位相差であることを特徴とする(第1発明)。
なお、本発明において、ノコギリ波状の2つの電圧信号の位相差というのは、一方の電圧信号の電圧値が振幅の最大値(又は最小値)となるタイミングと、他方の電圧信号の電圧値が振幅の最大値(又は最小値)となるタイミングとの間の時間軸方向のずれ量を意味する。
上記第1発明によれば、前記駆動電圧は、ノコギリ波状の2つの電圧信号を合成することにより得られる波形の電圧信号であるので、該駆動電圧によって、前記偶数番目の各圧電カンチレバー又は前記奇数番目の各圧電カンチレバーを圧電駆動した場合に得られる前記ミラー部の偏向角(揺動量)の振動波形は、ノコギリ波状の2つの電圧信号のそれぞれを個別に使用して、前記偶数番目の各圧電カンチレバー又は前記奇数番目の各圧電カンチレバーを圧電駆動した場合に得られる前記ミラー部の偏向角の振動波形を合成したものになると考えられる。
そして、ノコギリ波状の2つの電圧信号のそれぞれを個別に使用して、前記偶数番目の各圧電カンチレバー又は前記奇数番目の各圧電カンチレバーを圧電駆動した場合に得られる前記ミラー部の偏向角の振動波形には、ミラー部の揺動に関する固有振動数(ミラー部を第1揺動軸周りに揺動させる機構(前記第1圧電アクチュエータ等により構成される機構)の機械的な固有振動数)もしくはその近辺の周波数での共振現象に起因する高周波振動成分が含まれることがあるものの、それらの振動波形を、適切な位相差だけ位相をずらして合成することで、それぞれのノコギリ波状の電圧信号による圧電駆動によって発生するミラー部の高周波振動を相互に打ち消し合うようにすることができると考えられる。
そこで、第1発明では、前記駆動電圧を、互いに同一の波形形状を有するノコギリ波状の2つの電圧信号を、所定の位相差だけ位相をずらした状態で合成することにより得られる波形の電圧信号とした。そして、前記所定の位相差は、該駆動電圧により前記偶数番目の各圧電カンチレバー又は前記奇数番目の各圧電カンチレバーを圧電駆動した場合に発生するミラー部の機械的な高周波振動成分を、前記ノコギリ波状の2つの電圧信号の一方のみにより前記偶数番目の各圧電カンチレバー又は前記奇数番目の各圧電カンチレバーを圧電駆動した場合よりも抑制するようにあらかじめ設定した。
これにより、第1発明によれば、ミラー部の偏向角の振動波形に、駆動電圧よりも高周波の高周波振動成分が含まれるのを抑制することができる。
また、駆動電圧は、ノコギリ波状の2つの電圧信号を合成することにより得られる波形の電圧信号であるので、各ノコギリ波状の電圧信号の、電圧値が増加していく立ち上がり期間の時間幅と、該電圧値が減少していく立ち下がり期間の時間幅との比率を適切に設定しておくことで、駆動電圧の電圧値が、該駆動電圧の振幅の最大値及び最小値の一方から他方まで電圧値が直線的に変化する期間の時間幅を、該駆動電圧の半周期よりも長い時間幅となるようにすることができる。
よって、第1発明によれば、ミラー部の偏向角を直線的に変化させ得る期間が短くなりすぎないようにしつつ、ミラー部の高周波振動の発生が抑制されるように該ミラー部の揺動を行なうことができる。
かかる第1発明では、前記所定の位相差は、前記ノコギリ波状の2つの電圧信号の一方のみにより前記偶数番目の各圧電カンチレバー又は前記奇数番目の各圧電カンチレバーを圧電駆動した場合に発生する前記ミラー部の機械的な高周波振動成分の半周期分の位相差にあらかじめ設定されていることが好適である(第2発明)。
この第2発明によれば、ノコギリ波状の2つの電圧信号のそれぞれを個別に使用して、前記偶数番目の各圧電カンチレバー又は前記奇数番目の各圧電カンチレバーを圧電駆動した場合に得られる前記ミラー部の偏向角の振動波形に含まれる高周波振動成分がその半周期分、ずれることとなるため、それらの高周波振動成分の相互の打ち消しが効果的になされる。このため、前記駆動電圧により前記偶数番目の各圧電カンチレバー又は前記奇数番目の各圧電カンチレバーを圧電駆動した場合に、ミラー部の偏向角の振動波形に高周波振動成分が含まれるのを効果的に抑制することができる。
また、前記第1発明又は第2発明では、前記駆動電圧出力手段は、前記偶数番目圧電カンチレバーを圧電駆動するための駆動電圧である第1駆動電圧と、前記奇数番目圧電カンチレバーを圧電駆動するための駆動電圧である第2駆動電圧とを出力する手段であってもよく、この場合には、該第1駆動電圧と第2駆動電圧とは、互いに逆位相の波形の駆動電圧とされる(第3発明)。
補足すると、第3発明において、前記第1駆動電圧と第2駆動電圧とが、互いに逆位相の波形の駆動電圧であるということは、第1駆動電圧及び第2駆動電圧の一方の波形が、他方の波形をその振幅方向で反転させた形状の波形となることを意味する。
この場合、第1駆動電圧の電圧値が、振幅の最小値から次の最小値まで変化する1周期の期間のうち、該電圧値が振幅の最小値から最大値まで変化する期間の期間幅をT1a、該電圧値が振幅の最大値から最小値まで変化していく期間の時間幅をT1b(≠T1a)とし、第2駆動電圧の電圧値が、振幅の最小値から次の最小値まで変化する1周期の期間のうち、該電圧値が振幅の最小値から最大値まで変化する期間の時間幅をT2a、該電圧値が振幅の最大値から最小値まで変化する期間の時間幅をT2b(≠T2a)としたとき、T1a=T2b、T1b=T2aとなる。なお、第1駆動電圧の振幅値と第2駆動電圧の振幅値とは、互いに同一でなくてもよい。
上記第3発明によれば、前記偶数番目の圧電カンチレバーを圧電駆動するための前記第1駆動電圧と、前記奇数番目の圧電カンチレバーを圧電駆動するための第2駆動電圧とが、互いに逆位相の波形の駆動電圧であるので、前記ミラー部を比較的大きな振幅の偏向角で揺動させることができる。
なお、以上説明した第1〜第3発明の光偏向器では、前記ミラー部は、前記可動部に対して固定されていてもよいが、該ミラー部を、可動部に対して、前記第1揺動軸と異なる方向の第2揺動軸(例えば第1揺動軸と直交する方向の第2揺動軸)の周りに揺動し得るように該可動部に搭載しておくと共に、該可動部に対してミラー部を第2揺動軸周りに揺動させる第2圧電アクチュエータをさらに備えるようにしてもよい。
本発明の第1実施形態及び第実施形態の光偏向器の構成を示す斜視図。 図1の光偏向器に備える圧電カンチレバー等の構造を模式的に示す断面図。 図1の光偏向器の圧電アクチュエータ10a,10bの作動を示す説明図。 図4(a)〜(c)は、それぞれ実施形態において合成するノコギリ波電圧を示すグラフ、第1駆動電圧の波形を示すグラフ、第2駆動電圧の波形を示すグラフ。 図5(a),(b)は図4(a)に示す位相差Φxの設定指針を説明するためのグラフ。 図4(b)に示す合成駆動電圧(第1駆動電圧)の周波数特性を示すグラフ。 第1実施例におけるミラー部の揺動に関する機械的な周波数特性を示すグラフ。 図8(a),(b)は、第1実施例において図1の光偏向器の圧電アクチュエータ10a,10bを圧電駆動するための第1駆動電圧と、ミラー部の偏向角の変化の波形とを例示するグラフ。 図8(a)に示す第1駆動電圧の周波数特性を示すグラフ。 図10(a),(b)は、第1実施例に対応する第1比較例において図1の光偏向器の圧電アクチュエータ10a,10bを圧電駆動するための第1駆動電圧と、ミラー部の偏向角の変化の波形とを例示するグラフ。 第2実施例におけるミラー部の揺動に関する機械的な周波数特性を示すグラフ。 図12(a),(b)は、第2実施例において図1の光偏向器の圧電アクチュエータ10a,10bを圧電駆動するための第1駆動電圧と、ミラー部の偏向角の変化の波形とを例示するグラフ。 図12(a)に示す第1駆動電圧の周波数特性を示すグラフ。 図14(a),(b)は、第2実施例に対応する第2比較例において図1の光偏向器の圧電アクチュエータ10a,10bを圧電駆動するための第1駆動電圧と、ミラー部の偏向角の変化の波形とを例示するグラフ。
本発明の一実施形態を図1〜図6を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の光偏向器A1は、入射された光を反射するミラー部1と、ミラー部1が搭載された可動部9と、ミラー部1を可動部9に対して揺動軸X1の周りに揺動させるための圧電アクチュエータ8a,8b,8c,8dと、ミラー部1及び可動部9を支持基体11に対して揺動軸X2の周りに揺動させるための圧電アクチュエータ10a,10bとを備えている。
ミラー部1は、円板状のミラー部基体1aと、このミラー部基体1a上に光の反射面として形成された金属薄膜1bとを備え、ミラー部基体1aの直径方向の両端から外側へ向かって1対のトーションバー2a,2bが延設されている。そして、ミラー部1は、これらのトーションバー2a,2bを介して可動部9に連結されて、該可動部9に搭載されている。
具体的には、可動部9は、方形枠状に形成されており、ミラー部1の周囲を囲むように設けられている。そして、ミラー部基体1aから延設されたトーションバー2a,2bのそれぞれの先端部が、可動部9の内周部に連結されている。これにより、ミラー部1は、トーションバー2a,2bを介して可動部9に連結されていると共に、トーションバー2a,2bの捩れによって、該トーションバー2a,2bの軸心たる揺動軸X1の周りに揺動可能となっている。
ミラー部1を可動部9に対して揺動させる圧電アクチュエータ8a〜8dは、本実施形態では、2対備えられている。その一方の対の圧電アクチュエータ8a,8cは、可動部9の内側でトーションバー2aを挟んで対向するように配置され、他方の対の圧電アクチュエータ8b,8dは、可動部9の内側でトーションバー2bを挟んで対向するように配置されている。
以降、これらの圧電アクチュエータ8a〜8dを内側圧電アクチュエータ8a〜8dという。また、これらの内側圧電アクチュエータ8a〜8dを区別する必要が無いときは、それぞれを総称的に内側圧電アクチュエータ8という。
各内側圧電アクチュエータ8は、圧電駆動によって屈曲変形するように構成された圧電カンチレバーにより構成されている。そして、一方の対の内側圧電アクチュエータ8a,8cは、トーションバー2aと直交する方向(揺動軸X1と直交する方向)に延在しており、それぞれの先端部がトーションバー2aに連結されると共に、それぞれの基端部が可動部9の内周部に連結されている。
同様に、圧電アクチュエータ8b,8dは、トーションバー2bと直交する方向(揺動軸X1と直交する方向)に延在しており、それぞれの先端部がトーションバー2bに連結されると共に、それぞれの基端部が可動部9の内周部に連結されている。
支持基体11は、方形枠状に形成されており、可動部9の周囲を囲むように設けられている。そして、ミラー部1及び可動部9を支持基体11に対して揺動させる一対の圧電アクチュエータ10a,10bが、支持基体11の内周部と可動部9の外周部との間で、可動部9を挟んで揺動軸X2の方向(揺動軸X1と直交する方向)に対向するようにして配置されており、これらの圧電アクチュエータ10a,10bを介して、可動部9が支持基体11に支持されている。
以降、これらの圧電アクチュエータ10a,10bを外側圧電アクチュエータ10a,10bという。また、これらの外側圧電アクチュエータ10a,10bを区別する必要が無いときは、それぞれを総称的に外側圧電アクチュエータ10という。
各外側圧電アクチュエータ10は、圧電駆動によって屈曲変形するようにそれぞれ構成された複数(図示例では4つ)の圧電カンチレバー3(i)(i=1,2,3,4)を連結して構成されている。この場合、各外側圧電アクチュエータ10を構成する複数の圧電カンチレバー3(i)(i=1,2,3,4)は、支持基体11の内周部と可動部9の外周部との間で、揺動軸X2と直交する方向(揺動軸X1と同方向)に延在して、該揺動軸X2の方向に間隔を存して並ぶように配置されていると共に、そのそれぞれの圧電カンチレバーが隣合う圧電カンチレバーに対して折り返されるように連結されている。従って、各外側圧電アクチュエータ10は、揺動軸X2と直交する方向を振幅方向として蛇行するようにして延在している。
そして、各外側圧電アクチュエータ10の一端部(最も支持基体11寄りの圧電カンチレバー3(4)の基端部)が、支持基体11の内周部に連結されると共に、他端部(最も可動部9寄りの圧電カンチレバー3(1)の先端部)が、可動部9の外周部に連結されている。
これにより、可動部9が、外側圧電アクチュエータ10a,10bを介して支持基体11に支持されていると共に、各外側圧電アクチュエータ10を構成する圧電カンチレバー3(i)(i=1,2,3,4)の屈曲変形によって支持基体11に対して揺動軸X2の周りに揺動可能となっている。
以降の説明では、各外側圧電アクチュエータ10を構成する圧電カンチレバー3(i)(i=1,2,3,4)をそれぞれ、可動部9側から順番に1番目、2番目、3番目、4番目の圧電カンチレバーとし、圧電カンチレバー3(1),3(3)を奇数番目の圧電カンチレバー3(奇数)、圧電カンチレバー3(2),3(4)をそれぞれ偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)ということがある。
なお、図示例の光偏向器A1では、各外側圧電アクチュエータ10を構成する圧電カンチレバー3(i)の個数は4個であるが、より多くの圧電カンチレバー3(i)により各外側圧電アクチュエータ10を構成するようにしてもよいことはもちろんである。
内側圧電アクチュエータ8a〜8dのそれぞれと、外側圧電アクチュエータ10a,10bを構成する圧電カンチレバー3(i)(i=1,2,3,4)のそれぞれとは、図2に模式的な断面図で示すように、起歪体(カンチレバー本体)としての支持体4の層上に下部電極5、圧電体6及び上部電極7の層を積層した構造の圧電カンチレバーであり、下部電極5と上部電極7との間で圧電体6に駆動電圧を印加することで、圧電体6と共に支持体4が屈曲変形するようになっている。
なお、外側圧電アクチュエータ10a,10bのそれぞれの隣合う圧電カンチレバー3(k),3(k+1)(k=1,2,3)の連結部は、その隣合う圧電カンチレバー3(k),3(k+1)のそれぞれの支持体4を一体に連結した部分となっており、その連結部には、圧電体6及び上部電極7の層(あるいは下部電極5、圧電体6及び上部電極7の層)は設けられていない。
光偏向器A1は、内側圧電アクチュエータ8a,8bの上部電極7と下部電極5との間にそれぞれ駆動電圧を印加するための上部電極パッド12a及び下部電極パッド13aと、内側圧電アクチュエータ8c,8dの上部電極7と下部電極5との間にそれぞれ駆動電圧を印加するための上部電極パッド12b及び下部電極パッド13bとを支持基体11上に備えている。
また、光偏向器A1は、外側圧電アクチュエータ10aの奇数番目の圧電カンチレバー3(奇数)の上部電極7と下部電極5との間に駆動電圧を印加するための上部電極パッド12cと、外側圧電アクチュエータ10aの偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)の上部電極7と下部電極5との間に駆動電圧を印加するための上部電極パッド12eと、上部電極パッド12c,12eに対して共通の下部電極パッド13cと、外側圧電アクチュエータ10bの奇数番目の圧電カンチレバー3(奇数)の上部電極7と下部電極5との間に駆動電圧を印加するための上部電極パッド12dと、外側圧電アクチュエータ10bの偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)の上部電極7と下部電極5との間に駆動電圧を印加するための上部電極パッド12fと、上部電極パッド12d,12fに対して共通の下部電極パッド13dとを支持基体11上に備えている。
下部電極5と下部電極パッド13a〜13dとは、支持体4を構成する半導体基板(例えばシリコン基板)上の金属薄膜(本実施形態では2層の金属薄膜。以下、下部電極層ということがある)を、半導体プレーナプロセスを用いて形状加工することにより形成されている。この金属薄膜の材料としては、例えば、1層目(下層)にはチタン(Ti)を用い、2層目(上層)には、白金(Pt)が用いられる。
この場合、各内側圧電アクチュエータ8(圧電カンチレバー)の下部電極5は、該内側圧電アクチュエータ8の支持体4上のほぼ全面に形成され、各外側圧電アクチュエータ10の圧電カンチレバー3(i)(i=1,2,3,4)の下部電極5は、それぞれ、支持体4(直線部(各圧電カンチレバー3(i)が延在する部分)と連結部とを合わせた全体)上のほぼ全面に形成されている。そして、下部電極パッド13a〜13dは、支持基体11上及び可動部9上に形成された下部電極層を介して、それぞれ、内側圧電アクチュエータ8a,8bの下部電極5、内側圧電アクチュエータ8c,8dの下部電極5、外側圧電アクチュエータ10aの下部電極5、外側圧電アクチュエータ10bの下部電極5に導通される。
各内側圧電アクチュエータ8(圧電カンチレバー)及び各外側圧電アクチュエータ10の圧電カンチレバー3(i)(i=1,2,3,4)のそれぞれの圧電体6は、半導体プレーナプロセスを用いて、下部電極層上の1層の圧電膜(以下、圧電体層ということがある)を形状加工することにより、それぞれの圧電カンチレバーの下部電極5上に互いに分離して形成されている。この圧電膜の材料としては、例えば、圧電材料であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)が用いられる。
この場合、各内側圧電アクチュエータ8の圧電体6は、各内側圧電アクチュエータ8毎に、下部電極5上のほぼ全面に形成されている。また、各外側圧電アクチュエータ10a,10bの圧電体6は、各圧電カンチレバー3(i)(i=1,2,3,4)の延在部分(直線部)において、下部電極5上のほぼ全面に形成されている。
各上部電極7と、上部電極パッド12a〜12fと、これらを導通する上部電極配線(図示せず)は、半導体プレーナプロセスを用いて、圧電体層上の金属薄膜(本実施形態では1層の金属薄膜。以下、上部電極層ということがある)を形状加工することにより形成されている。この金属薄膜の材料としては、例えば白金(Pt)又は金(Au)が用いられる。
この場合、内側圧電アククチュエータ8及び外側圧電アクチュエータ10のそれぞれの上部電極7は、各圧電カンチレバー毎に、圧電体6上のほぼ全面に形成されている。そして、上部電極パッド12a,12bは、それぞれ、内側圧電アクチュエータ8a,8bの上部電極7、内側圧電アクチュエータ8c,8dの上部電極7に、上部電極配線(図示せず)を介して導通される。また、上部電極パッド12c〜12fは、それぞれ、外側圧電アクチュエータ10aの奇数番目の圧電カンチレバー3(奇数)の上部電極7、外側圧電アクチュエータ10bの奇数番目の圧電カンチレバー3(奇数)の上部電極7、外側圧電アクチュエータ10aの偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)の上部電極7、外側圧電アクチュエータ10bの偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)の上部電極7に、上部電極配線(図示せず)を介して導通される。
ミラー部1の反射面を構成する金属薄膜1bは、半導体プレーナプロセスを用いて、ミラー部基体1a上の金属薄膜(本実施形態では1層の金属薄膜)を形状加工して形成されている。その金属薄膜の材料としては、例えばAu,Pt,銀(Ag),アルミニウム(Al)等が用いられる。
また、ミラー部基体1aと、トーションバー2a,2bと、支持体4と、可動部9と、支持基体11とは、複数の層から構成される半導体基板(シリコン基板)を形状加工することにより一体的に形成されている。半導体基板を形状加工する手法としては、フォトリソグラフィ技術やドライエッチング技術等を利用した半導体プレーナプロセス及びMEMSプロセスが用いられる。
さらに、光偏向器A1は、ミラー部1の揺動(偏向・走査)を制御する制御回路20に接続されている。制御回路20は、CPU、プロセッサ等を含む電子回路ユニットであり、その機能として、内側圧電アクチュエータ8を圧電駆動するための駆動電圧を制御することで、ミラー部1の揺動軸X1周りでの揺動(偏向・走査)を行なわせる第1制御手段21と、外側圧電アクチュエータ10を圧電駆動するための駆動電圧を制御することで、ミラー部1の揺動軸X2周りでの揺動(偏向・走査)を行なわせる第2制御手段22とを備えている。
補足すると、以上説明した光偏向器A1においては、外側圧電アクチュエータ10a,10bが本発明における第1圧電アクチュエータに相当し、揺動軸X2が本発明における第1揺動軸に相当する。また、制御回路20が、本発明における光偏向器の駆動装置に相当する。
次に、本実施形態の光偏向器A1の作動を以下に説明する。
光偏向器A1は、例えば、電子写真の画像形成装置や、走査型ディスプレイ等の画像表示装置に備えられ、ミラー部1に入射する光を、画像投影面等に対して偏向・走査する。
この場合、内側圧電アクチュエータ8a〜8dを第1制御手段21により圧電駆動することで、ミラー部1の揺動軸X1周りの揺動が行なわれ、外側圧電アクチュエータ10a,10bを第2制御手段22により圧電駆動することで、ミラー部1の揺動軸X2周りの揺動が行なわれる。ミラー部1の揺動軸X1周りの揺動と、揺動軸X2周りの揺動とは、それぞれ、例えば水平方向の偏向・走査、垂直方向の偏向・走査のための揺動である。
ミラー部1の揺動軸X1周りの揺動は、前記特許文献1に記載されているものと同様に行なわれる。すなわち、内側圧電アクチュエータ8a,8bのそれぞれの上部電極7と下部電極5との間に第1の電圧を印加すると共に、内側圧電アクチュエータ8c,8dのそれぞれ上部電極7と下部電極5との間に第2の電圧を印加する。この場合、第1の電圧と第2の電圧とは、互いに逆位相、あるいは位相のずれた所定周波数の交流電圧(例えば正弦波)とされる。
これにより、一方の対の内側圧電アクチュエータ8a,8cが、互いに逆方向に屈曲変形するように圧電駆動されると共に、他方の対の内側圧電アクチュエータ8b,8dも、互いに逆方向に屈曲変形するように圧電駆動される。これらの屈曲変形により、トーションバー2a,2bの捩れ変形が発生する。ひいては、ミラー部1は、揺動軸X1周りに揺動する。これにより、揺動軸X1周りでの光の偏向・走査が行なわれる。
一方、ミラー部1の揺動軸X2周りの揺動は、本実施形態では、次のように行なわれる。
本実施形態では、外側圧電アクチュエータ10a,10bを圧電駆動する第2制御手段22は、その機能として、外側圧電アクチュエータ10a,10bのそれぞれの偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)を圧電駆動するための第1駆動電圧を出力する第1駆動電圧出力手段22aと、外側圧電アクチュエータ10a,10bのそれぞれの奇数番目の圧電カンチレバー3(奇数)を圧電駆動するための第2駆動電圧を出力する第2駆動電圧出力手段22bとを備えている。従って、第2制御手段22は、本発明における駆動電圧出力手段に相当するものである。
そして、第2制御手段22は、外側圧電アクチュエータ10a,10bのそれぞれの偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)のそれぞれの下部電極5と上部電極7と間に、第1駆動電圧を印加することで、各圧電カンチレバー3(偶数)を圧電駆動して屈曲変形させる。同時に、第2制御手段22は、外側圧電アクチュエータ10a,10bのそれぞれの奇数番目の圧電カンチレバー3(奇数)のそれぞれの下部電極5と上部電極7と間に、第2駆動電圧を印加することで、各圧電カンチレバー3(奇数)を圧電駆動して屈曲変形させる。
上記第1駆動電圧及び第2駆動電圧は、例えば図4(b),(c)にそれぞれ示すように、所定の波形パターンでの電圧値の増減を一定振幅で周期的に繰り返す所定周波数fdの電圧信号である。これらの第1駆動電圧及び第2駆動電圧の周波数fdは互いに同じであり、例えば60Hzである。
そして、第1駆動電圧及び第2駆動電圧の一方、例えば第1駆動電圧は、図4(a)に示すノコギリ波状の2つの電圧信号A,B(以降、合成元ノコギリ波電圧A,Bという)を合成することにより得られる波形の電圧信号(以降、合成駆動電圧ということがある)である。
上記合成元ノコギリ波電圧A,Bは、より詳しくは、互いに同一の波形形状を有するノコギリ波状の電圧信号である。すなわち、図4(a)に示す如く、合成元ノコギリ波電圧A,Bは、その振幅値が互いに同一であると共に、電圧値が振幅の極小値(最小値)から極大値(最大値)まで直線的に増加していく立ち上がり期間の時間幅Txaと、極大値から極小値まで直線的に減少していく立ち下り期間の時間幅Txbとがそれぞれ互いに同一となる電圧信号である。また、合成元ノコギリ波電圧A,Bの周波数は、第1駆動電圧と同一の周波数fdである。
なお、立ち上がり期間の時間幅Txaと立ち下がり期間の時間幅Txbとのうちの一方は、他方よりも長い時間幅とされ、図示例では、Txa>Txbとされている。
そして、合成駆動電圧は、これらの2つの合成元ノコギリ波電圧A,Bを、時間軸方向で所定の位相差Φxだけ位相をずらした状態で合成することにより得られる波形の電圧信号とされている。この場合、合成元ノコギリ波電圧A,Bを合成することにより得られる波形の電圧信号というのは、任意の時刻tでの合成元ノコギリ波電圧A,Bのそれぞれの電圧値をVa(t)、Vb(t)としたとき、合成後の波形の時刻tでの電圧値V(t)が(Va(t)、Vb(t))の一次関数値となるような波形の電圧信号、すなわち、V(t)=α×(Va(t)+Vb(t))+βとなるような波形の電圧信号である。
なお、αは合成駆動電圧の振幅値を調整するための正の定数、βは合成駆動電圧の振幅の最小値又は最大値を調整するためのオフセット値(定数)である。オフセット値βは、例えば合成駆動電圧の波形の振幅の最小値がゼロとなるように設定される。
また、2つの合成元ノコギリ波電圧A,Bの間の位相差Φxは、次のような指針で設定される。
光偏向器A1の外側圧電アクチュエータ10a,10bのそれぞれの偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)と奇数番目の圧電カンチレバー3(奇数)とのうちの一方だけを、図5(a)に例示するようなノコギリ波状の駆動電圧により圧電駆動した場合を想定する。この場合には、一般に、ミラー部1の揺動軸X2周りの偏向角(揺動量)は、例えば、図5(b)に示すように、ノコギリ波状の駆動電圧よりも高周波の機械的な振動成分がノコギリ波状の波形に重畳されたような形の波形となる。
このようにミラー部1の偏向角に含まれることとなる高周波振動成分は、ノコギリ波状の駆動電圧の高調波成分(ノコギリ波状の駆動電圧の周波数の整数倍の周波数の成分)のうち、光偏向器A1のミラー部1の揺動軸X2周りの揺動に関する固有振動数(詳しくは、外側圧電アクチュエータ10a,10b、可動部9、トーションバー2a,2bにより構成される機構の一次の固有振動数。以降、ミラー部揺動固有振動数f0という)に一致もしくは近い周波数となる高調波成分(振幅値がある程度の大きさを有する高調波成分)によって引き起こされる共振現象に起因するものである。
このように、光偏向器A1の外側圧電アクチュエータ10a,10bのそれぞれの偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)又は奇数番目の圧電カンチレバー3(奇数)だけをノコギリ波状の駆動電圧により圧電駆動した場合には、ミラー部1の偏向角の波形には、一般に、ミラー部揺動固有振動数f0にほぼ一致する周波数を有する高周波振動成分が含まれる。そして、ミラー部1の偏向角は、基本的には、ノコギリ波状の駆動電圧に追従するように変化するので、ノコギリ波状の駆動電圧の時間軸方向の位相を変化させると、それに応じて、ミラー部1の偏向角の波形(高調波振動成分を含む)の時間軸方向の位相も変化する。
そこで、本実施形態では、偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)と奇数番目の圧電カンチレバー3(奇数)とのうちの一方、例えば偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)を、合成元ノコギリ波電圧Aのみにより圧電駆動した場合に発生するミラー部1の高周波振動成分と、合成元ノコギリ波電圧Bのみにより圧電駆動した場合に発生するミラー部1の高周波振動成分とが互いに打ち消し合うように、合成元ノコギリ波電圧A,Bの間の位相差Φxを設定するようにした。
さらに詳細には、ミラー部1の共振現象に起因して発生するミラー部1の高周波振動成分(ミラー部揺動固有振動数f0に対応して発生する高周波振動成分)の1周期分の位相差を図5(b)に示す如くΦyとおくと、合成元ノコギリ波電圧A,Bの間の位相差Φxの大きさが、上記高周波振動成分の半周期分の位相差(=Φy/2)に一致もしくはほぼ一致する場合に、合成元ノコギリ波電圧A,Bのそれぞれに応じて上記の如く発生するミラー部1の高周波振動成分が互いに打ち消し合うと考えられる。
そこで、本実施形態では、合成元ノコギリ波電圧A,Bの間の位相差Φxが、上記高周波振動成分の半周期分の位相差Φy/2に一致もしくはほぼ一致するように、合成元ノコギリ波電圧A,Bの間の位相差Φxをあらかじめ設定した。
具体的には、ミラー部1の共振現象に起因して発生するミラー部1の高周波振動成分の周波数は、ミラー部揺動固有振動数f0にほぼ一致するので、合成元ノコギリ波電圧A,Bの1周期分の位相差(=合成駆動電圧の1周期分の位相差)を360[deg]としたとき、Φy=360×(fd/f0)[deg]である。従って、位相差Φxは次式(1)の右辺により算出される値に設定される。

Φx=Φy/2
=360×(fd/f0)×(1/2) ……(1)

図4(b)に示す合成駆動電圧は、上記の如く位相差Φxを設定した2つの合成元ノコギリ波電圧A,Bを合成してなる波形の電圧信号である。この合成駆動電圧は、合成元ノコギリ波電圧A,Bと同一の周波数で一定の振幅を有する電圧信号となる。
さらに、合成駆動電圧の電圧値が振幅の最小値から次の最小値まで変化する1周期の期間のうち、電圧値が振幅の最小値から最大値まで変化する期間(時間幅T1aの期間)を合成駆動電圧の立ち上がり期間、振幅の最大値から最小値まで変化する期間(時間幅T1bの期間)を合成駆動電圧の立ち下がり期間としたとき、図4(b)に示す合成駆動電圧の波形は、立ち上がり期間では、電圧値が直線的に増加し、立ち下がり期間では、その途中の一時的な期間で電圧値の増加を生じると共に、その一時的な期間の前後で電圧値が直線的に減少するような波形となっている。
この場合、図4(b)から判るように、合成駆動電圧の立ち上がり期間の時間幅T1a及び立ち下がり期間の時間幅T1bのそれぞれとΦx及びfdとの間の関係は、T1a=Txa−(Φx/360)×(1/fd)、T1b=Txb+(Φx/360)×(1/fd)となる。そして、本実施形態では、T1a>T1bとなるように、位相差Φxと合成駆動電圧の周波数fdとに応じて、合成元ノコギリ波電圧A,Bの立ち上がり期間の時間幅Txaと、立ち下がり期間の時間幅Txbとの比率が設定される。
この場合、合成駆動電圧の1周期(=1/fd)に対するTxaの比率(=fd×Txa)が、fd×Txa>(1/2)+(Φx/360)となるか、あるいは、合成駆動電圧の1周期(=1/fd)に対するTxbの比率(=fd×Txb)が、fd×Txb>(1/2)−(Φx/360)となるようにTxaとTxbとの比率を設定することで、T1a>T1bとなる。
例えば、fd=60Hz、f0=242Hzとした場合、Φx≒45degであるので、fd×Txa>5/8又はfd×Txb<3/8となるように、TxaとTxbとの比率を設定しておくことによって、T1a>T1bとなるようにすることができる。
補足すると、合成元ノコギリ波電圧A,Bのそれぞれの各高調波成分の振幅は、TxaとTxbとの比率に応じて変化し、TxaとTxbとの比率によっては、前記ミラー部揺動固有振動f0に一致もしくは近い周波数成分の振幅が微小となる場合もある。そして、その場合には、偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)と奇数番目の圧電カンチレバー3(奇数)とのうちの一方を、合成元ノコギリ波電圧A又はBにより圧電駆動した場合に、ミラー部揺動固有振動数f0に対応するミラー部1の高周波振動が発生しないものとなる。
従って、本実施形態における合成元ノコギリ波電圧A,BのTxaとTxbとの比率は、合成元ノコギリ波電圧A,Bのそれぞれの高調波成分のうち、前記ミラー部揺動固有振動f0に一致もしくは近い周波数の成分の振幅がある程度の大きさの振幅を有する(ひいては合成元ノコギリ波電圧A又はBによる圧電駆動時にミラー部1の高周波振動が発生する)こととなるような比率である。
本実施形態では、以上の如く合成元ノコギリ波電圧A,Bの合成によって作成された合成駆動電圧が、第1駆動電圧として使用される。この場合、この合成駆動電圧(第1駆動電圧)の周波数特性は、例えば図6に模式的に示すような周波数特性(スペクトル分布特性)となる。すなわち、合成駆動電圧の周波数特性は、ミラー部揺動固有振動数f0に一致もしくは近い周波数成分を持たないような周波数特性となる。
一方、第2駆動電圧は、図4(c)に示す如く、第1駆動電圧の波形の逆位相の波形、すなわち、第1駆動電圧の波形をその振幅方向で反転させた波形の電圧信号とされている。
従って、第2駆動電圧の電圧値が振幅の最大値から次の最大値まで変化する1周期の期間のうち、電圧値が振幅の最大値から最小値まで変化する期間(時間幅T2bの期間)を第2駆動電圧の立ち下がり期間、振幅の最小値から最大値まで変化する期間(時間幅T2aの期間)を第2駆動電圧の立ち上がり期間としたとき、第2駆動電圧の波形は、立ち下がり期間では、電圧値が直線的に減少し、立ち上がり期間では、その途中の一時的な期間で電圧値の減少を生じると共に、その一時的な期間の前後で電圧値が直線的に増加するような波形となる。
なお、この第2駆動電圧の周波数特性も、第1駆動電圧(合成駆動電圧)と同様に、ミラー部揺動固有振動数f0に一致もしくは近い周波数成分を持たないような周波数特性となる。
本実施形態では、制御回路20の第2制御手段22は、上記の如く波形が設定された第1駆動電圧及び第2駆動電圧のうちの第1駆動電圧を、第1駆動電圧出力手段22aから外側圧電アクチュエータ10a,10bのそれぞれの偶数番目の各圧電カンチレバー3(偶数)の上部電極7と下部電極5との間に印加することで、圧電カンチレバー3(偶数)のそれぞれを圧電駆動すると共に、第2駆動電圧を外側圧電アクチュエータ10a,10bのそれぞれの奇数番目の各圧電カンチレバー3(奇数)の上部電極7と下部電極5との間に印加することで、圧電カンチレバー3(奇数)のそれぞれを圧電駆動する。
なお、このとき、本実施形態では、第1駆動電圧と第2駆動電圧とは、第1駆動電圧の振幅の最小値(又は最大値)のタイミングと、第2駆動電圧の振幅の最大値(又は最小値)のタイミングとが一致するように同期される。
外側圧電アクチュエータ10a,10bのそれぞれの偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)を上記のような第1駆動電圧により圧電駆動することで、基本的には、該第1駆動電圧の電圧値の立ち上がり期間において、圧電カンチレバー3(4)の先端部(可動部9との連結部分)と、圧電カンチレバー3(2)の先端部(圧電カンチレバー3(3)との連結部分)とが、図3に例示する如く、それぞれの圧電カンチレバー3(4),3(2)の基端部に対して同じ向き(図示例では上向き)に変位するように、偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)が屈曲変形する。
また、外側圧電アクチュエータ10a,10bのそれぞれの奇数番目の圧電カンチレバー3(奇数)を上記のような第2駆動電圧により圧電駆動することで、基本的には、該第2駆動電圧の電圧値の立ち下がり期間において、外側圧電カンチレバー3(3)の先端部(圧電カンチレバー3(4)との連結部分)と、圧電カンチレバー3(1)の先端部(圧電カンチレバー3(2)との連結部分)とが、図3に例示する如く、それぞれの圧電カンチレバー3(3),3(1)の基端部に対して、圧電カンチレバー3(偶数)の場合と逆向き(図示例では下向き)に変位するように、奇数番目の圧電カンチレバー3(奇数)が屈曲変形する。
これにより、ミラー部1が揺動軸X2の周りに揺動する。この場合、前記した如く、合成駆動電圧である第1駆動電圧と、これと逆位相の第2駆動電圧とは、前記したと如く、ミラー部揺動固有振動数f0に一致もしくは近い周波数成分を持たない。このため、第1駆動電圧の立ち上がり期間(又は第2駆動電圧の立ち下がり期間)において、後述する図8(b),図12(b)に例示する如く、ミラー部揺動固有振動数f0に対応する高周波振動を生じることなく、ミラー部1の偏向角(揺動量)を概ね直線的に変化させることができる。
また、このとき、外側圧電アクチュエータ10a,10bのそれぞれにおいて、偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)の基端部に対する先端部の屈曲方向と、偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)の基端部に対する先端部の屈曲方向とが図3に例示した如く、逆向きになることで、ミラー部1を、比較的大きな偏向角(揺動量)の振幅で、揺動軸X2周りに揺動させることができる。
また、第1駆動電圧の立ち上がり期間及び第2駆動電圧の立ち下がり期間の時間幅T1a,T2bが、第1駆動電圧の立ち下がり期間及び第2駆動電圧の立ち上がり期間の時間幅T1b,T2aよりも長いので、第1駆動電圧及び第2駆動電圧を単一周波数の正弦波電圧とした場合に較べて、該第1駆動電圧及び第2駆動電圧の1周期内で、ミラー部1の偏向角をほぼ直線状に変化させ得る時間幅、すなわち、有効走査期間として活用し得る時間幅を長くできる。
従って、本実施形態の光偏向器A1を例えば画像表示装置に使用した場合、高品質の精細な画像表示を実現できることとなる。
次に、本発明のより具体的な実施例(第1実施例、第2実施例)を以下に説明する。
[第1実施例]
第1実施例では、各外側圧電アクチュエータ10a,10bの厚さ、全長、幅が、それぞれ35μm、35mm、0.2mmであり、また、そのバネ定数が、4.5×10-3N/m2である光偏向器A1を作成した。
図7は、この光偏向器A1のミラー部1を揺動軸X2周りに揺動させる機構の機械的な振動の周波数特性の計測結果を示している。図示の如く、第1実施例におけるミラー部1の機械的な振動に関する一次の固有振動数であるミラー部揺動固有振動数f0は242Hzである。なお、図7の縦軸のゲインは、横軸の各周波数に対するミラー部1の揺動軸X2周りの偏向角の振幅の大きさに相当するものである。
また、第1実施例では、第1及び第2駆動電圧の周波数fd(=合成駆動電圧の周波数)を60Hz、合成元ノコギリ波電圧A,Bの立ち上がり期間の時間幅Taxと立ち下がり期間の時間幅Txbとの比率を、例えばTxa:Txb=9:1とし、これらの合成元ノコギリ波電圧A,Bを前記した如く合成することによって合成駆動電圧の波形を設定した。
この合成駆動電圧の波形と、その周波数特性(スペクトル分布特性)とをそれぞれ、図8(a)及び図9に示す。この場合、前記式(1)によりΦx≒45degである。また、前記したように、T1a=Txa−(Φx/360)×(1/fd)、T1b=Txb+(Φx/360)×(1/fd)であるから、図8(a)における合成駆動電圧の立ち上がり期間の時間幅T1aと、立ち下がり期間の時間幅T1bとの比率は、T1a:T1b≒8:2である。
また、図9に示す如く、合成駆動電圧は、ミラー部揺動固有振動数f0(=242Hz)に一致もしくはそれに近い周波数成分を持たない(該周波数成分の振幅値が十分に微小である)ことが確認された。
第1実施例では、かかる合成駆動電圧を第1駆動電圧として使用し、この第1駆動電圧により、外側圧電アクチュエータ10a,10bのそれぞれの偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)だけを圧電駆動した。そして、この圧電駆動に伴うミラー部1の偏向角の振動波形を観測した。図8(b)は、この観測により得られたミラー部1の偏向角の振動波形を示している。
図8(b)に示す如く、ミラー部1の偏向角(揺動量)は、ミラー部揺動固有振動数f0に対応する高周波振動を生じることなく、合成駆動電圧にほぼ追従するようにして滑らかに変化する。なお、この場合、ミラー部1の偏向角が直線的に増加していく期間の時間幅Taと、該偏向角が減少していく期間の時間幅Tbとの比率は、Ta:Tb≒8.1:1.9となることが確認された。従って、第1実施例では、ミラー部1の偏向角の振動の1周期の81%程度の期間を有効走査期間として活用できる。
図10(a),(b)は、第1実施例に対応する第1比較例に関する図である。図10(a)は、この第1比較例で使用した第1駆動電圧の波形を示している。図示の如く、第1比較例における第1駆動電圧は、ノコギリ波状の駆動電圧である。この場合、このノコギリ波状の第1駆動電圧では、電圧値が増加していく立ち上がり期間の時間幅T1a’と、電圧値が減少していく立ち下がり期間の時間幅T1b’との比率を、第1実施例における合成駆動電圧の立ち上がり期間の時間幅T1aと、立下り期間の時間幅T1bとの比率と同一とされている(T1a’:T1b’≒8:2)。
そして、第1比較例では、このノコギリ波状の第1駆動電圧により、外側圧電アクチュエータ10a,10bのそれぞれの偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)だけを圧電駆動した。そして、この圧電駆動に伴うミラー部1の偏向角の振動波形を観測した。図10(b)は、この観測により得られたミラー部1の偏向角の振動波形を示している。
図10(b)に示す如く、第1駆動電圧をノコギリ波状の駆動電圧とした第1比較例では、ミラー部1の偏向角の振動波形には、ミラー部揺動固有振動数f0に対応する高周波振動成分が含まれ、第1駆動電圧の立ち上がり期間での波形に応じて、ミラー部1の偏向角を直線的に変化させることができないものとなっている。
これに対して、第1実施例によれば、図8(a)に示す合成駆動電圧を使用することで、該合成駆動電圧の立ち上がり期間での波形に応じて、ミラー部1の偏向角を滑らかに直線的に変化させることができる。
[第2実施例]
次に、第2実施例では、各外側圧電アクチュエータ10a,10bの厚さ、全長、幅が、それぞれ40μm、35mm、0.2mmであり、また、そのバネ定数が、1.0×10-3N/m2である光偏向器A1を作成した。
図11は、この光偏向器A1のミラー部1を揺動軸X2周りに揺動させる機構の機械的な振動の周波数特性の計測結果を示している。図示の如く、第1実施例におけるミラー部1の機械的な振動に関する一次の固有振動数であるミラー部揺動固有振動数f0は355Hzである。なお、図11の縦軸のゲインは、横軸の各周波数に対するミラー部1の揺動軸X2周りの偏向角の振幅の大きさに相当するものである。
また、第1実施例では、第1及び第2駆動電圧の周波数fd(=合成駆動電圧の周波数)を60Hz、合成元ノコギリ波電圧A,Bの立ち上がり期間の時間幅Taxと立ち下がり期間の時間幅Txbとの比率を、例えばTxa:Txb=9.8:0.2とし、これらの合成元ノコギリ波電圧A,Bを前記した如く合成することによって合成駆動電圧の波形を設定した。
この合成駆動電圧の波形と、その周波数特性(スペクトル分布特性)とをそれぞれ、図12(a)及び図13に示す。この場合、前記式(1)によりΦx≒30degである。また、前記したように、T1a=Txa−(Φx/360)×(1/fd)、T1b=Txb+(Φx/360)×(1/fd)であるから、図12(a)における合成駆動電圧の立ち上がり期間の時間幅T1aと、立下り期間の時間幅T1bとの比率は、T1a:T1b≒9:1である。
また、図13に示す如く、合成駆動電圧は、ミラー部揺動固有振動数f0(=355Hz)に一致もしくはそれに近い周波数成分を持たない(該周波数成分の振幅値が十分に微小である)ことが確認された。
第2実施例では、かかる合成駆動電圧を第1駆動電圧として使用し、この第1駆動電圧により、外側圧電アクチュエータ10a,10bのそれぞれの偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)だけを圧電駆動した。そして、この圧電駆動に伴うミラー部1の偏向角の振動波形を観測した。図12(b)は、この観測により得られたミラー部1の偏向角の振動波形を示している。
図12(b)に示す如く、ミラー部1の偏向角(揺動量)は、第1実施例の場合と同様に、ミラー部揺動固有振動数f0に対応する高周波振動を生じることなく、合成駆動電圧にほぼ追従するようにして滑らかに変化する。なお、この場合、ミラー部1の偏向角が直線的に増加していく期間の時間幅Taと、該偏向角が減少していく期間の時間幅Tbとの比率は、Ta:Tb≒8.8:1.2となることが確認された。従って、第2実施例では、ミラー部1の振動の1周期の88%程度の期間を有効走査期間として活用できる。
図14(a),(b)は、第2実施例に対応する第2比較例に関する図である。図14(a)は、この第2比較例で使用した第1駆動電圧の波形を示している。図示の如く、第2比較例における第1駆動電圧は、ノコギリ波状の駆動電圧である。この場合、このノコギリ波状の第1駆動電圧では、電圧値が増加していく立ち上がり期間の時間幅T1a’と、電圧値が減少していく立下り期間の時間幅T1b’との比率を、第2実施例における合成駆動電圧の立ち上がり期間の時間幅T1aと、立下り期間の時間幅T1bとの比率と同一とされている(T1a’:T1b’≒9:1)。
そして、第2比較例では、このノコギリ波状の第1駆動電圧により、外側圧電アクチュエータ10a,10bのそれぞれの偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)だけを圧電駆動した。そして、この圧電駆動に伴うミラー部1の偏向角の振動波形を観測した。図14(b)は、この観測により得られたミラー部1の偏向角の振動波形を示している。
図14(b)に示す如く、第1駆動電圧をノコギリ波状の駆動電圧とした場合には、ミラー部1の偏向角の振動波形には、ミラー部揺動固有振動数f0に対応する高周波振動成分が含まれ、第1駆動電圧の立ち上がり期間での波形に応じて、ミラー部1の偏向角を直線的に変化させることができないものとなっている。
これに対して、第2実施例によれば、図12(a)に示す合成駆動電圧を使用することで、該合成駆動電圧の立ち上がり期間での波形に応じて、ミラー部1の偏向角を滑らかに直線的に変化させることができる。
なお、以上説明した実施形態では、第1駆動電圧の立ち上がり期間及び第2駆動電圧の立ち下がり期間の時間幅T1a,T2bが、T1a>T2bとなるようにしたが、T1a<T2bとなるように、合成元ノコギリ波電圧A,Bの立ち下がり期間及び立ち下がり期間の時間幅Txa,Txbの比率を設定するようにしてもよい。例えば、偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)を圧電駆動する第1駆動電圧を図4(b)に示した第2駆動電圧と同じ波形の駆動電圧とすると共に、奇数番目の圧電カンチレバー3(奇数)を圧電駆動する第2駆動電圧を図4(a)に示した第1駆動電圧と同じ波形の駆動電圧にしてもよい。
また、前記実施形態では、ミラー部1を揺動させるときに、各外側圧電アクチュエータ10の偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)と奇数番目の圧電カンチレバー3(奇数)との両方を圧電駆動する場合について説明したが、偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)だけを第1駆動電圧により圧電駆動したり、あるいは、奇数番目の圧電カンチレバー3(奇数)だけを第2駆動電圧により圧電駆動するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、外側圧電アクチュエータ10a,10bを構成する圧電カンチレバー3(i)(i=1,2,3,4)の番数を、可動部9側から数えた番数として説明したが、支持基体11側から数えた番数であってもよい。このようにした場合には、偶数番目の圧電カンチレバー3(偶数)と、奇数番目の圧電カンチレバー3(奇数)とが前記各実施形態と逆になる。
また、本発明の光偏向器は、画像表示装置に限らず、光スキャナ等の光偏向器として使用することもできる。
A1…光偏向器、10a,10b…圧電アクチュエータ(第1圧電アクチュエータ)、3(1)〜3(4)…圧電カンチレバー、20…制御回路(駆動装置)、22…第2制御手段(駆動電圧出力手段)。

Claims (3)

  1. 反射面を有するミラー部と、該ミラー部が搭載された可動部を支持基体に対して第1揺動軸周りに揺動させるアクチュエータとして該可動部に一端が連結されると共に該支持基体に他端が連結された第1圧電アクチュエータを備えており、該第1圧電アクチュエータが、圧電駆動によって屈曲変形するようにそれぞれ構成されると共に前記第1揺動軸の方向に並ぶように配置された複数の圧電カンチレバーを、そのそれぞれが隣合う圧電カンチレバーに対して折り返されるように連結することにより構成された光偏向器の駆動装置であって、
    前記第1圧電アクチュエータを構成する複数の圧電カンチレバーのうち、該第1圧電アクチュエータの一端及び他端のいずれか一方側から偶数番目の各圧電カンチレバーを圧電駆動するための所定周波数の駆動電圧と、該一方側から奇数番目の各圧電カンチレバーを圧電駆動するための所定周波数の駆動電圧とのうちの少なくともいずれか一方を出力する駆動電圧出力手段を備え、
    前記駆動電圧は、互いに同一の波形形状を有するノコギリ波状の2つの電圧信号を、所定の位相差だけ位相をずらした状態で合成することにより得られる波形の電圧信号であると共に、その振幅の最大値及び最小値の一方から他方まで電圧値が直線的に変化する期間の時間幅が、該駆動電圧の半周期よりも長い時間幅となる電圧信号であり、
    前記所定の位相差は、該駆動電圧により前記偶数番目の各圧電カンチレバー又は前記奇数番目の各圧電カンチレバーを圧電駆動した場合に、前記ミラー部及び可動部の前記第1揺動軸周りの揺動に関する機械的な固有振動数に依存して該駆動電圧よりも高周波で発生する該ミラー部の機械的な高周波振動成分を、前記ノコギリ波状の2つの電圧信号の一方のみにより前記偶数番目の各圧電カンチレバー又は前記奇数番目の各圧電カンチレバーを圧電駆動した場合よりも抑制するようにあらかじめ設定された位相差であることを特徴とする光偏向器の駆動装置。
  2. 請求項1記載の光偏向器の駆動装置において、
    前記所定の位相差は、前記ノコギリ波状の2つの電圧信号の一方のみにより前記偶数番目の各圧電カンチレバー又は前記奇数番目の各圧電カンチレバーを圧電駆動した場合に発生する前記ミラー部の機械的な高周波振動成分の半周期分の位相差にあらかじめ設定されていることを特徴とする光偏向器の駆動装置。
  3. 請求項1又は2記載の光偏向器の駆動装置において、
    前記駆動電圧出力手段は、前記偶数番目圧電カンチレバーを圧電駆動するための駆動電圧である第1駆動電圧と、前記奇数番目圧電カンチレバーを圧電駆動するための駆動電圧である第2駆動電圧とを出力する手段であり、該第1駆動電圧と第2駆動電圧とは、互いに逆位相の波形の駆動電圧であることを特徴とする光偏向器の駆動装置。
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