JP2011123245A - 光学反射素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電駆動式光学素子において、投影画像面積を拡大することを目的とする。
【解決手段】光学反射素子において、支持枠1と、この支持枠1の内側の対向する部分にそれぞれの外端が支持された一対の第一のミアンダ形状梁2と、この第一のミアンダ形状梁2のそれぞれの内端で支持した一対の音叉型振動子3と、この音叉型振動子3の振動中心をそれぞれの外端で支持した一対の第二のミアンダ形状梁4と、この第二のミアンダ形状梁4のそれぞれの内端で支持したミラー部5とを備え、前記第二のミアンダ形状梁4は、前記ミラー部5の中心と前記音叉型振動子3の振動中心とを結ぶ中心軸Xに直交する一方側へ湾曲した第一の湾曲部4aと、前記中心軸Xを通過し他方側へ湾曲した第二の湾曲部4bとを有し、前記第一の湾曲部4a及び前記第二の湾曲部4bから前記中心軸Xまでの距離をそれぞれ異ならせたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヘッドアップディスプレイやヘッドマウントディスプレイ等の画像投影装置に用いられる光学反射素子に関するものである。
従来、圧電駆動式光学素子において、投影画像の高解像度化のためには、二軸を中心とする反復回動振動のそれぞれの周波数比を増加させる必要があった。それには、低速側駆動部の駆動周波数をさらに低周波化する、もしくは高速側駆動部の駆動周波数を高周波化する必要がある。
しかしながら、前者の方法では、駆動周波数を低周波とすると素子サイズの大型化を招くため、素子の使用用途が限定され使用が困難となっていた。例えばヘッドアップディスプレイ、携帯プロジェクタ搭載などの用途での使用が困難となっていた。また、低周波駆動の場合は環境振動の影響を受けやすく、画像品質劣化を招きやすかった。
以上の理由から、周波数比増加のためには高速側駆動部の駆動周波数高周波化が必要となる。
一方で、駆動周波数を高周波化した場合、一般に十分な素子変位を得ることが困難となるため、光学反射素子としては大画面投影のために圧電振動板への印加電圧を増大する必要が生じ、圧電体の耐電圧を越えて圧電体の破壊を招く可能性があった。
そこで、高周波駆動でも素子変位を確保可能な構造としては音叉型素子構造があった。
音叉型素子構造の圧電駆動式光学反射素子の一例を図7、その高周波駆動部の動作原理を図8に示す。
この光学反射素子は、ミラー部21と、このミラー部21を介して対向し、このミラー部21とそれぞれ第一の梁22で連結された一対の音叉型振動子23と、これらの音叉型振動子23の振動中心とそれぞれ第二の梁24で連結された支持枠25とを備えている。
また、前記音叉型振動子23は、それぞれ前記第一の梁22の両側に第一のアーム23aと第二のアーム23bとを有する構成とするものである。
この音叉型光学素子では、第一のアーム23aおよび第二のアーム23b上に圧電体が形成され、それらにそれぞれ位相が180度異なり、素子の共振周波数と等しい周波数の交流電圧を印加することで図8に示したように第一のアーム23aおよび第二のアーム23bが互いに逆方向に変位する。
音叉と第一及び第二の梁22、24との連結部付近にはアーム変位に伴って発生するねじれのエネルギーが集中し、これをキャンセルするようにミラー部21がアーム変位とは逆の方向に回動する(例えば、特許文献1参照)。
このような光学反射素子に、レーザー光源等からの光を照射し、ミラー部21で反射させた光をスクリーンの垂直、水平方向に走査することによって、スクリーン上に二次元の描画を投影することが可能となる。
これにより、二軸を中心とする反復回動振動のそれぞれの周波数比を増加でき、投影画像の高解像度化が可能となった。
特開2005−148459号公報
しかしながら、従来の高周波駆動部の構成を有する構成の光学反射素子では、投影画像面積の拡大が困難であった。
その理由は、従来の高周波駆動部の構造では第一の梁22、第二の梁24がともに直線形状のトーションバー構造であり、素子駆動時にはこれらの梁22、24はねじれ振動を行うため、それらの梁22、24が耐えられるねじれの可動限界までしか、印加電圧を増大できないからである。
仮にその可動限界を超えるほど印加電圧を増大させた場合には、それらの梁22、24は破壊してしまう恐れがある。
さらに、ねじれ振動を繰り返すことで、それらの梁22、24の劣化により、破壊しやすくなる可能性もある。
しかし、近年、電子機器の小型化、高機能化が進み、電子部品はより軽薄短小であることが求められており、光学反射素子において、例えばヘッドアップディスプレイ、携帯プロジェクタ搭載などの用途での使用では、素子からスクリーンまでの距離をより短くしつつも、投影画像面積を拡大することが求められている。
そこで本発明は、圧電駆動式光学素子において、投影画像面積を拡大することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明は、光学反射素子において、支持枠と、この支持枠の内側の対向する部分にそれぞれの外端が支持された一対の第一のミアンダ形状梁と、この第一のミアンダ形状梁のそれぞれの内端で支持した一対の音叉型振動子と、この音叉型振動子の振動中心をそれぞれの外端で支持した一対の第二のミアンダ形状梁と、この第二のミアンダ形状梁のそれぞれの内端で支持したミラー部とを備え、前記第二のミアンダ形状梁は、前記ミラー部の中心と前記音叉型振動子の振動中心とを結ぶ中心軸に直交する一方側へ湾曲した第一の湾曲部と、前記中心軸を通過し他方側へ湾曲した第二の湾曲部とを有し、前記第一の湾曲部及び前記第二の湾曲部から前記中心軸までの距離をそれぞれ異ならせたことを特徴とし、これにより、所期の目的を達成するものである。
以上のように本発明は、光学反射素子において、支持枠と、この支持枠の内側の対向する部分にそれぞれの外端が支持された一対の第一のミアンダ形状梁と、この第一のミアンダ形状梁のそれぞれの内端で支持した一対の音叉型振動子と、この音叉型振動子の振動中心をそれぞれの外端で支持した一対の第二のミアンダ形状梁と、この第二のミアンダ形状梁のそれぞれの内端で支持したミラー部とを備え、前記第二のミアンダ形状梁は、前記ミラー部の中心と前記音叉型振動子の振動中心とを結ぶ中心軸に直交する一方側へ湾曲した第一の湾曲部と、前記中心軸を通過し他方側へ湾曲した第二の湾曲部とを有し、前記第一の湾曲部及び前記第二の湾曲部から前記中心軸までの距離をそれぞれ異ならせたものであるので、梁の変位の自由度を上げ、ミラー部の変位量を大きくできるため、この結果として、投影画像面積を拡大することができる。
その理由は、ミアンダ形状梁構造によってミラー部と音叉型振動子と繋ぐ梁の全長が増加できるため、ミラー部の変位量に対して梁の単位長さあたりの変位量を小さくできるからである。また、ミアンダ形状梁では湾曲部以外での梁の変位はねじれ振動ではなく、屈曲振動となるため、ミラー部回動運動時に梁に集中する応力を緩和でき、梁の変位の自由度を上げることができるからである。
さらに、二軸駆動光学反射素子において、高速側駆動部の駆動周波数を高周波化しても、大きな素子変位を確保したまま、ミラー部の振動軸をミラー部の中心付近に調整することも可能となる。
ミアンダ形状梁の内外の両端をミラー部の中心軸と同一直線状に支持したミアンダ形状梁構造を導入した場合、条件によって、ミラー部の振動軸がミラー部の中心軸から大きくずれることがある。特に連結するミアンダ形状梁の湾曲の数が少ない場合にその傾向が強い。
それは、ミアンダ形状梁構造では、ミラー部の中心を通り振動軸と平行な中心軸に対して、梁の形状が線対称ではないからである。このため、中心軸で対向するそれぞれの梁の屈曲振動による変位量が異なることで、梁全体の変位は中心軸に対し非対称になる。これにより、ミアンダ形状梁の振動軸がミラー部の中心軸からずれることが理由であると考えられる。
振動中心がミラー部の中心からずれた場合、画像投影するために光源からの光をミラー部の振動中心に照射し、反射させる際に、ミラー部への光源光照射位置マージンの減少や反射してスクリーンに投影されるレーザーの光が垂直方向及び水平方向において均等に投影されないことによる投影画像の有効面積の減少、画像劣化の発生といった問題が生じる。また、特にずれ量が大きくなる場合に生じたミラー部の振動効率低下という問題も生じる。
しかし、ミラー部と音叉型振動子とを繋ぐ第二のミアンダ形状梁のそれぞれの湾曲部から中心軸までの距離を調節して異ならせることで、ミラー部の振動軸をミラー部の中心付近に調整することが可能となる。
その理由は、第二のミアンダ形状梁のそれぞれの湾曲部から中心軸までの距離を異ならせることで、ミラー部の中心軸に対して非対称なミアンダ形状の屈曲振動の変位量の差のバランスを調節し、ずれていたミラー部の振動軸を中心付近に調節することができるからである。
これにより、振動中心がミラー部の中心からずれた場合に生じた問題も解消でき、結果として、高解像度画像の投影面積を拡大することができる。
本発明の実施の形態1における光学反射素子高周波駆動部の斜視図 図1のA−A断面における光学反射素子高周波駆動部の断面図 本実施の形態に対する比較例として示すミアンダ形状梁を有する光学反射素子高周波駆動部の上面図 第二のミアンダ形状梁の湾曲部から中心軸までの距離を異ならせた光学反射素子高周波駆動部の上面図 ミアンダ形状梁を有する二軸光学反射素子の斜視図 図5のB−B断面における二軸光学反射素子の断面図 従来の圧電駆動式光学反射素子の一例を示す上面図 音叉型素子の駆動状態を示す斜視図
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における光学反射素子に関して、図面を用いて説明する。
図1は、本実施の形態における光学反射素子高周波駆動部の構成を示すもので、長方形の枠状をした支持枠1と、この支持枠1の短辺内側の対向する部分に、それぞれの外端が支持された一対の第一のミアンダ形状梁2と、この第一のミアンダ形状梁2のそれぞれの内端で支持した一対の音叉型振動子3と、この音叉型振動子3の振動中心をそれぞれの外端で支持した一対の第二のミアンダ形状梁4と、この第二のミアンダ形状梁4のそれぞれの内端で支持したミラー部5を有した構成としている。
また、前記一対の音叉型振動子3は、それぞれ第二のミアンダ形状梁4の両側に、それぞれ第一のアーム3aと第二のアーム3bを有している。
図1のA−A断面における光学反射素子高周波駆動部の断面図を図2に示す。
図2に示すように、音叉型振動子3の第一のアーム3a上には下部電極7a、圧電体6a、上部電極8aが下方から上方に向けて順次形成され、第二のアーム3b上には下部電極7b、圧電体6b、上部電極8bが下方から上方に向けて順次形成されている。
本実施の形態1において、光学反射素子を構成する支持枠1、第一のミアンダ形状梁2、音叉型振動子3、第二のミアンダ形状梁4、ミラー部5は、金属、セラミック基板またはガラスなどの、高い機械的強度を有する材料を用いることが望ましい。例えばステンレス、シリコン、水晶などがこれに当てはまる。
また、本実施の形態1では、図2に示すようにシリコンなどの基材で構成された第一のアーム3a、第二のアーム3bのそれぞれの少なくとも一面に、たわみ振動を起こすための圧電アクチュエータを形成している。この圧電アクチュエータは下部電極7a、7b、圧電体6a、6b、上部電極8a、8bの積層圧電薄膜型構造としている。
これによって音叉型振動子3をより薄型にすることが可能となり、それに伴って大振幅を得ることが可能となる。
ここで、本実施の形態1における光学反射素子の製造方法について図2を用いて説明する。
まず始めに、シリコン基板上にスパッタリング法または蒸着法などの薄膜プロセスを用いて白金電極からなる下部電極7a、7bを形成する。
次に、この下部電極7a、7bの上にチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの圧電材料を用いてスパッタリング法などによって圧電体6a、6bを形成する。
その後、この圧電体6a、6bの上に上部電極8a、8bを形成する。
次に、下部電極7a、7b、圧電体6a、6b、上部電極8a、8bとをフォトリソグラフィー技術を用いてエッチングし、パターン形成を行う。
最後に、シリコン基板の、電極形成を行っていない側の面からフォトリソグラフィー技術を用いてエッチング、パターン形成を行うことにより、図2に示した構造体を得ることができる。
また、本実施の形態における光学反射素子の動作原理について説明する。
駆動時には下部電極7a、7bがグラウンド、上部電極8a、8bに印加される電圧がお互いに逆位相となるように、素子共振周波数での交流電圧を印加することによって図8で示したような音叉アームの振動および、それに伴うミラー部5の回動反復運動が発生する。
ここで、本実施の形態における光学反射素子の効果を性能解析結果で説明する。つまり、第二のミアンダ形状梁4において、ミラー部5の中心と音叉型振動子3の振動中心とを結ぶ中心軸Xに直交する一方側へ湾曲した第一の湾曲部4aと、中心軸Xを通過し他方側へ湾曲した第二の湾曲部4bのそれぞれから中心軸Xまでのそれぞれの距離を異ならせた場合の効果について説明する。
まず、実施の形態の比較例として示す図3の素子構造においては、第二のミアンダ形状梁4のミラー部5に近い内側の第一の湾曲部4aとそれより外側の第二の湾曲部4bのそれぞれから中心軸Xまでの距離は、同じ長さである構造となっている。また、第一のミアンダ形状梁2も同様である。
この場合、以下の式により振動軸ずれを計算した。
Figure 2011123245
ここで、xは軸ずれ率、Δdは軸ずれ量、Lはミラーの振動軸直交方向におけるサイズである。
図3における構造、つまり実施の形態に対する比較例では、上記の計算式による軸ずれ率は8.39%であった。
これに対して、図4(図1の光学反射素子高周波駆動部の上面図)は、本発明の実施の形態であり、比較例の図3から第二のミアンダ形状梁4のそれぞれの湾曲部4a、4bの長さを調節した構造である。
つまり、第二のミアンダ形状梁4において、ミラー部5に近い内側の第一の湾曲部4aから中心軸Xまでの距離を、それより外側の第二の湾曲部4bから中心軸までの距離より長くした構造としたものである。
この場合について性能解析を行ったところ、軸ずれ率は3.29%であり、図3の構造よりも改善されることが確認できた。これは、例えば、ヘッドアップディスプレイに利用する際に、投影画像面積の拡大を確保しつつ、今まで以上に高解像度画像の投影が可能となる。つまり、有効面積が拡大することになる。
このように、本実施の形態により、第二のミアンダ形状梁4のそれぞれの湾曲部4a、4bから中心軸Xまでの距離を調節して異ならすことで光学反射素子の振動軸ずれを調整可能であることがわかる。
次に、上述の本実施の形態における光学反射素子の構造による効果について詳細に説明する。
まず始めに、実施の形態の比較例である図3について説明する。
図3の構造は、第二のミアンダ形状梁4の第一の湾曲部4aと第二の湾曲部4bのそれぞれから中心軸Xまでのそれぞれの距離は同じ長さである構造である。また、第一のミアンダ形状梁2も同様である。
この構造において、上述のように、音叉型振動子3の上部電極8に電圧を印加すると、第一のミアンダ形状梁2及び第二のミアンダ形状梁4はそれぞれが屈曲振動し、ミラー部5は、図8のように回動反復運動する。すなわち、第一及び第二のミアンダ形状梁2、4は、音叉型振動子3の共振周波数に共振して、湾曲部以外を屈曲変位させながら梁全体が波打つように振動する。
そして、音叉型振動子3の振動に共振してミラー部5も振動することで、光学反射素子の高周波駆動部を動作させている。これにより、ミラー部5の変位量を大きくできるため、投影画像面積を拡大することができる。
その理由は二つある。一つは、ミアンダ形状梁構造にすることよって梁の全長が増加できるため、ミラー部5の変位量に対して第一及び第二のミアンダ形状梁2、4の単位長さあたりの変位量を小さくできることである。もう一つは、第一及び第二のミアンダ形状梁2、4では湾曲部以外での変位はねじれ振動ではなく、屈曲振動となるため、第一及び第二のミアンダ形状梁2、4に集中する応力を緩和し梁への負担を軽減できることである。これらの理由より、梁の自由度が高くなり、ミラー部5の変位量を増大することができ、結果として投影画像面積の拡大が可能となる。
しかし、条件によって、例えばミアンダ形状梁2、4の湾曲の数が少ない場合等において、ミラー部5の振動軸は、ミラー部5の中心から大きくずれてしまうことがある。
それは、ミアンダ形状梁構造では、ミラー部5の中心軸Xに対して、第一及び第二のミアンダ形状梁2、4の形状が線対称ではないため、中心軸Xで対向するそれぞれの湾曲部4a、4bにおける変位量が異なることで、第一及び第二のミアンダ形状梁2、4全体の振動軸がミラー部5の中心軸Xからずれることが理由であると考えられる。
ミラー部5の振動軸がずれた場合、ミラー部5への光源光照射位置マージンは減少する。また、ミラー部5にレーザーを照射し反射された光がスクリーンに投影される際に、レーザーの光が垂直方向及び水平方向において均等に投影されないことにより、投影画像の有効面積の減少や画像劣化が発生してしまう。
そこで、本実施の形態では、ミラー部5の振動軸がミラー部5の中心近傍になるようにするために、図4(図1の光学反射素子高周波駆動部の上面図)に示すような構造とする。
つまり、第二のミアンダ形状梁4において、ミラー部5に近い内側の第一の湾曲部4aから中心軸Xまでの距離を、それより外側の第二の湾曲部4bから中心軸Xまでの距離より長くしている。このような構造にすることで、たとえミアンダ形状梁2、4の湾曲の数を減らしても、図3に比べ、ミラー部の振動軸が中心付近で安定する。
それは、第二のミアンダ形状梁4における第一の湾曲部4aから中心軸Xまでの距離を、第二の湾曲部4bから中心軸Xまでの距離より長くしたことで、上記のミラー部5のずれの理由を解消できるからである。つまり、第二のミアンダ形状梁4がミラー部5の中心軸Xに対して非線対称であることで生じる各湾曲部4a、4bの屈曲変位の差異のバランスをとることができるからであると考える。
したがって、このような構造にすることで、ミラー部5の変位を大きくしても、ミラー部5の振動軸が中心付近で安定するため、ミラー部5への光源光照射位置マージンは確保される。また、ミラー部5にレーザーを照射しても、ミラー部5で反射された光は、スクリーンに均等に投影される。このため、投影画像は画像劣化せず、結果として、高解像度の有効面積を保持しつつ、投影画像面積を拡大することができる。
すなわち、投影画像面積の拡大という所期の目的を達成できる。
以上のように、光学反射素子の第二のミアンダ形状梁4の第一の湾曲部4aと第二の湾曲部4bのそれぞれから中心軸Xまでの距離を異ならせることで、ミラー部5の振動軸のずれを調整可能である。この結果として、投影画像の画像劣化の防止や高解像度の有効面積の保持を可能としつつ、投影画像面積を拡大することができる。
そして、ミラー部5の振動軸をミラー部5の中心軸Xに近づけるほど、ミラー部5の変位を大きくしても、上記効果を得ることができる。
補足として、本実施の形態の構造に加えて、第一及び第二のミアンダ形状梁2、4の外端や内端のうち少なくとも一端を、ミラー部5の中心軸Xから所定の位置に調節しても、効果が出ると考えられる。それは、このような構造にすることでも、ミラー部5の中心軸Xに対するミアンダ形状梁2、4の屈曲変位のバランスをとることができるからである。
これらの構造の組み合わせにより、さらに改善されれば、より高解像度画像の投影や有効投影面積の拡大が可能となり、極めて解像度の高い投影画像を要求する分野、例えば、医療分野における画像診断用の電子機器やプロジェクタなどにも応用できる可能性もある。
(実施の形態2)
本実施の形態で示した素子は高周波駆動に適したものであるが、低周波駆動に適した素子と組み合わせることで二軸駆動の画像投影用素子として用いることが可能となる。その一例を図5に、図5のB−B断面における光学反射素子の断面図を図6に示す。
図5に示す素子は、図1での構造に加え、高速側の支持枠1を介して対向するとともに、この支持枠1とそれぞれミアンダ型振動子10で連結された低速側の支持枠11を備えた構造としている。
また、図6に示すように、低周波駆動部も図2を用いて説明した高周波駆動部と同様の構造体であり、製造方法も高周波駆動部の製造方法と同様である。
この場合、ミアンダ型振動子10と支持枠11およびその内部に含まれる高速側駆動部構造体全体が低速側駆動部を構成している。図6で示すように、ミアンダ型振動子10を構成する下部電極12をグラウンドとし、上部電極13に低速側駆動部の共振周波数で交流電圧を印加することにより、ミアンダ型振動子10は屈曲振動を生じ、支持枠1ごと高速側駆動部構造体を、振動軸Yを中心として回動反復運動させる。高速側駆動部と低速側駆動部は独立して駆動されるため、図5に示した素子により二次元走査が可能となる。
なお、ここでは低速側駆動部にミアンダ型素子を用いた例を挙げたが、例えば音叉型構造などの別の構造を用いても良い。
本発明の光学反射素子は、従来に比べてミラー部の振幅角増大、解像度向上が可能であり、さらにミラー部の振動軸ずれ補正により、画像劣化の抑制が可能となり、ヘッドアップディスプレイやヘッドマウントディスプレイ等の画像投影装置に利用出来る。
1 支持枠
2 第一のミアンダ形状梁
3 音叉型振動子
3a 第一のアーム
3b 第二のアーム
4 第二のミアンダ形状梁
4a 第二のミアンダ形状梁における第一の湾曲部
4b 第二のミアンダ形状梁における第二の湾曲部
5 ミラー部
6,6a,6b 圧電体
7,7a,7b,12 下部電極
8,8a,8b,13 上部電極
9 反射面
10 ミアンダ型振動子
11 支持枠

Claims (1)

  1. 支持枠と、この支持枠の内側の対向する部分にそれぞれの外端が支持された一対の第一のミアンダ形状梁と、この第一のミアンダ形状梁のそれぞれの内端で支持した一対の音叉型振動子と、この音叉型振動子の振動中心をそれぞれの外端で支持した一対の第二のミアンダ形状梁と、この第二のミアンダ形状梁のそれぞれの内端で支持したミラー部とを備え、前記第二のミアンダ形状梁は、前記ミラー部の中心と前記音叉型振動子の振動中心とを結ぶ中心軸に直交する一方側へ湾曲した第一の湾曲部と、前記中心軸を通過し他方側へ湾曲した第二の湾曲部とを有し、前記第一の湾曲部及び前記第二の湾曲部から前記中心軸までの距離をそれぞれ異ならせたことを特徴とする光学反射素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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