JP2009122293A - 揺動体装置、光偏向器、及びそれを用いた光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】弾性支持部の軸方向の応力が生じ難く、揺動運動による可動部の姿勢変化を抑制することができる揺動体装置を提供することである。
【解決手段】揺動体装置は、支持基板部102と、可動部101と、可動部を回転軸100回りで揺動可能に支持基板部に対して支持する弾性支持部104と、可動部を支持基板部に対し相対的にねじれ振動させる駆動手段とを有する。可動部101は、回転軸上にある一対の弾性支持部104を介して支持基板部102と結合される。支持基板部102は、弾性支持部104と支持基板部102との2つの結合点を通り且つ回転軸100に夫々垂直な2平面で挟まれた範囲内にある少なくとも1箇所で、固定部材105に位置決め固定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、揺動可能に支持された揺動体ないし可動部を有する共振型光偏向器などの揺動体装置、それを用いた画像形成装置、画像表示装置などの光学機器に関する。この共振型光偏向器などの光偏向装置は、例えば、光の偏向走査によって画像を投影するレーザビームプリンタ、デジタル複写機等の画像形成装置、投影型ディスプレイなどの画像表示装置などに好適に利用されるものである。
従来、ミラーが共振駆動される様々な共振型光偏向器が提案されている。特に、半導体プロセスを用いたマイクロメカニクス技術によるマイクロマシンデバイス(例えば、回転軸中心にねじれ振動する走査ミラーを有するマイクロ光偏向器)は、小型化が可能であること、消費電力が少ないこと等の特徴がある。
ねじれ振動する走査ミラーを有する光偏向器の一例として、図7に示す様な構成を有するものが提案されている(特許文献1参照)。図7の断面図に示す上記光偏向器は次の構成を有する。単結晶シリコン材料で形成されたプレート1001に穿設された窓1002内に、プレート1001と同一材料で形成された可動部1003が設けられる。プレート1001及び可動部1003と同一材料で一体形成された一対の弾性支持部により、可動部1003は、窓1002の互いに対向する窓枠に支持される。可動部1003の駆動手段は、可動部1003に設けられた磁性体1004と、可動部1003にその共振周波数f0に対応した周波数の交流磁場を印加する磁場発生手段1005とで構成される。可動部1003の表面に形成された反射面1006が、光源1008から照射される光1007を反射・偏向する。
この様に構成された光偏向器においては、単結晶シリコン材料で形成されたプレート1001の窓1002内に形成された可動部1003は、一対の弾性支持部で窓枠に支持されている。従って、この可動部1003は、弾性支持部のねじればね定数Kと可動部1003の質量や形状で定まる慣性モーメントLとを用いて、式(1)で示される共振周波数f0を有する。
f0=(1/2π)(K/L)1/2 式(1)
可動部1003には磁性体1004が設けられているので、可動部1003のねじれ共振周波数f0に対応した周波数の交流磁場を磁性体1004に印加すれば、磁性体1004に磁力が作用し、そして弾性支持部の弾性的復元力が働く。こうして、可動部1003は少ないエネルギでねじれ振動する。
可動部1003には反射面1006が形成されているので、この反射面に光源1008から光を照射することによって、光を前記共振周波数でスキャンすることが可能となる。上記提案例では固定部材への固定方法が示されていないが、一般的な固定方法として、図4(a)、(b)に示す方法が考えられる。図4において、401は反射面を有する可動部であり、背面に棒磁石401aが設けられている。支持基板部402は、弾性支持部404近傍の部分において固定部材405に位置決め固定されている。また、棒磁石401aと適切なギャップを保って、磁気発生手段406が配置されていて、回転軸400回りで可動部401を共振周波数でねじれ共振駆動させることが可能となる。
特開2002−311372号公報
上記の様な光偏向器を用いて光走査を行うレーザビームプリンタ、ヘッドマウントディスプレイ等の画像表示装置、バーコードリーダなどの入力デバイスの光取り入れ装置等では、光を偏向する反射面などの姿勢や、光走査周波数の安定性が要求される。
こうした要求に対し、図4(a)、(b)に示す支持基板部402を外部の固定部材405に固定して揺動体装置を構成する場合、固定部材との固定方法が重要となってくる。従来、この固定方法に接着が多用されている。しかしながら、支持基板部全面を接着すると、支持基板部の平面度が不規則に変形し、反射面の面歪み、姿勢変化の発生を引き起こし易くなる。
また、弾性支持部と繋がる部分の近傍で支持基板部の離れた上下面に接着個所を限定しても、接着後に環境に温度変化があると、離れた2点の接着点間の固定部材と支持基板部の熱膨張率の差により、弾性支持部の軸方向に引っ張り或いは圧縮の応力がかかり易い。そのため、光偏向器のねじれ共振周波数やQ値の不安定な変動を生じ易い。
これらを回避するためには、図5(a)で示す様に、弾性支持部504と繋がる部分の近傍で支持基板部502の上または下のいずれか片面のみを固定部材505の突出部に接着する方法が考えられる。この場合、支持基板部502の側部503の剛性が十分に強ければ問題は殆ど回避することができる。しかし、揺動体装置を更に小さくするために側部503を細くしようとすると、図5(b)で示す様に、回転軸500回りの可動部501のねじれ運動によって側部503自体の弾性的な撓みが引き起こされ易くなる。その結果、Q値の劣化、ねじれ共振周波数の低下などが生じ易くなる。また、揺動運動により可動部501に形成された反射面の姿勢変化(面倒れ)を引き起こし、光の偏向走査に悪い影響が出易くなる。
上記課題に鑑み、本発明の揺動体装置は、次の特徴を有する。即ち、揺動体装置は、支持基板部と、少なくとも1つの可動部と、可動部を回転軸回りで揺動可能に支持基板部に対して支持する弾性支持部と、可動部を支持基板部に対し相対的にねじれ振動させる駆動手段と、を有する。可動部は、回転軸上にある一対の第1及び第2の弾性支持部を介して支持基板部と結合される。そして、支持基板部は、前記第1の弾性支持部と支持基板部との結合点を通り且つ回転軸に夫々垂直な第1の平面と、前記第2の弾性支持部と支持基板部との結合点を通り且つ回転軸に夫々垂直な第2の平面と、で挟まれた範囲内にある少なくとも1箇所で、固定部材に位置決め固定されている。
また、上記課題に鑑み、本発明の光偏向器は、上記揺動体装置を有し、少なくとも1つの可動部に光反射素子が配置され、光反射素子に入射する光ビームを反射・偏向することを特徴とする。
また、上記課題に鑑み、本発明の光学機器は、上記光偏向器を有し、光偏向器は、光源からの光ビームを反射・偏向し、該光ビームの少なくとも一部を画像表示体、感光体などの光照射対象物に入射させることを特徴とする。
本発明の揺動体装置によれば、支持基板部が、上記の如き2平面で挟まれた範囲内にある少なくとも1箇所で、固定部材に位置決め固定されるので、弾性支持部の軸方向の応力が生じ難くなり、また支持基板部の側部の弾性的な撓みが引き起こされ難くなる。よって、揺動運動による可動部の姿勢変化を抑制することができる。従って、揺動体装置を、例えば、光反射素子を持つ可動部を備える光偏向器として用いる場合、光の偏向走査における光学性能の劣化を防止ないし低減することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
揺動体装置ないし光偏向器の一実施形態は、支持基板部と、棒磁石を備えた可動部と、可動部に形成される反射面とを有する。更に、可動部を支持基板部に揺動可能に支持する対をなす第1及び第2の弾性支持部と、可動部を支持基板部に対して相対的にねじれ振動させる磁場発生部とを有し、対をなす弾性支持部が、揺動可能な可動部の回転軸を規定する。棒磁石とコイルなどの磁場発生部が駆動手段を構成する。また、支持基板部を少なくとも1箇所で位置決め固定する固定部材も設けられる。光偏向するための反射面(光反射素子)は、可動部の一方面側にアルミニウム、誘電体多層膜などの反射率の高い膜を成膜して形成される。なお、駆動手段は上記電磁式のものに限らない。駆動手段は、静電方式、圧電方式などのものにすることもできる。静電駆動の場合は、可動部に電極を形成し、この電極との間に静電力を働かせる様な電極を可動部の近傍に形成する。圧電駆動の場合は、圧電素子を振動系や固定部材などに設けて駆動力を印加する。例えば、ピエゾ素子に加える交番電圧によるピエゾ素子の伸縮をねじり運動に変換する手段で駆動手段を実現できる。
こうした光偏向器が、弾性支持部のねじればね定数Kと共振子(可動部)の重量や形状で定まる慣性モーメントLを用いて上記式(1)で示される共振周波数f0を有することは上述した通りである。
可動部は棒磁石を備えているので、この棒磁石に可動部のねじれ共振周波数に対応した周波数の交流磁場を印加することにより、可動部がねじれ振動し、光源からの光を反射面によって共振周波数で偏向できることも上述した通りである。
本実施形態の課題解決原理を説明する。
本実施形態においては、可動部などから構成される振動系を固定部材に固定する際に、例えば、一対の支持基板部の側部の中央の2点を固定している。この位置は、可動部の回転軸に垂直で且つ可動部の両側に並ぶ位置でもある。ここでは、支持基板部は、回転軸を挟んで、第1の弾性支持部と支持基板部との結合点を通り且つ回転軸に垂直な第1の平面と、第2の弾性支持部と支持基板部との結合点を通り且つ回転軸に垂直な第2の平面と、の間を繋ぐ2つの側部を有する。そして、上記回転軸を挟んで対称な位置にある上記2つの側部の各1箇所で、支持基板部は固定部材に位置決め固定される。更に、上記対をなす弾性支持部は各々等しい長さを有し、支持基板部は、上記2つの側部の各中央の1箇所で、固定部材に位置決め固定される。
この様に2点で固定することにより、各点の接着面積を小さくし、固定による支持基板部のひずみを抑制することができる。
また、固定後の環境温度の変動による支持基板部と固定部材の熱膨張係数の違いから、固定箇所間に熱応力が発生するが、固定個所の間隔は、図1(a)に示す様に、支持基板部の上下端を固定する図4(a)の比較例と比較して短い。また、応力の方向も弾性支持部に直交している。このため、弾性支持部の軸方向応力の発生が殆どなく、ねじれ共振周波数やQ値の変化を抑制することができ、弾性支持部への応力の影響を防止ないし減少できる。従って、共振周波数の温度特性のバラツキを減らし、可動部の純粋な材料特性での周波数温度特性が得られる。例えば、振動系がシリコンの場合では、共振周波数の温度特性は−45ppm/℃の理論値に近い値が実現できる。
また、回転軸に垂直で且つ可動部の反射面の両側に並ぶ位置の2点で、回転軸を挟んで対称的に支持基板部の側部を固定部材に固定するため、揺動運動による反射面の姿勢変化を抑制できる。更に、接着固定部を支持基板部の側部の中央にすることで、図5の他の比較例で示す支持基板部の下端のみを固定する方法と比較して、固定部から自由端までの実質的な側部の長さが半減する。そのため、支持基板部の側部の剛性が大幅に上がり、可動部の運動から惹起される支持基板部の枠部の強制振動の影響も減じることができる。逆の観点から言えば、支持基板部の側部のばね性の影響を無視でき、弾性支持部と可動部の慣性モーメントで決まる共振周波数で素直に運動させることができる。また、側部の剛性が高ければ、棒磁石等の位置ズレによる可動部の重心の回転軸に対するズレが反射面の姿勢に与える影響も減じることができ、この揺動体装置を用いた光偏向器の光学性能を良好に維持できる。
もし、支持基板部の側部の剛性が同じでよいなら、この側部を細くでき、揺動体装置を更に小型化できる。
上記実施形態の光偏向器を用いて光源からの光ビームを反射・偏向し、該光ビームの少なくとも一部を光照射対象物に入射させる画像形成装置、画像表示装置などの光学機器では、投射の対象面(光照射対象物)上での光スポットの変形を許容範囲に抑えられる。こうして、画質の劣化を防止することが可能となる。
以上に一実施形態を説明したが、可動部の数や形状、支持基板部の形状、固定箇所の数や位置、弾性支持部の形態、可動部の振動態様などは、上記のものに限定されない。本発明の範囲は、上記実施形態の他に種々の形態にも及ぶ。即ち、本発明の揺動体装置は、次の基本構成を有し、その範囲で種々に変更が可能である。まず、支持基板部と、少なくとも1つの可動部と、可動部を回転軸回りで揺動可能に支持基板部に対して支持する弾性支持部と、可動部を支持基板部に対し相対的にねじれ振動させる駆動手段とを有する。そして、可動部が回転軸上にある対をなす弾性支持部を介して支持基板部と結合され、支持基板部が、弾性支持部と支持基板部との2つの結合点を通り且つ回転軸に夫々垂直な2平面で挟まれた範囲内にある少なくとも1箇所で、固定部材に位置決め固定される。
上記基本構成において、支持基板部は、上記2平面間を繋ぐ少なくとも1つの側部を有し、側部の1箇所で、固定部材に位置決め固定してもよい。1点固定の場合は、支持基板部と固定部材の熱膨張係数の違いにより複数の固定箇所間に熱応力が発生することはないので、環境温度による周波数の変動等の影響を殆ど抑制できる。この場合、典型的には、上記対をなす弾性支持部が各々等しい長さを有し、支持基板部は、側部の中央の1箇所で、固定部材に位置決め固定される。
また、支持基板部は、回転軸を挟んで上記2平面間を繋ぐ2つの側部を有し、回転軸を挟んで対称な位置にある2つの側部の各1箇所で、固定部材に位置決め固定されてもよい。即ち、支持基板部は、2つの側部の各中央の1箇所で、固定部材に位置決め固定されるのが好適であるが、中央から外れた箇所で位置決め固定を行うこともできる。こうした場合でも、上述した効果である弾性支持部への応力の影響の防止ないし減少及び揺動運動による反射面の姿勢変化の抑制の効果を一定程度達成できる。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明の光偏向器などの揺動体装置、それを用いた光学機器を詳細に説明する。
(実施例1)
図1(a)は、本発明の揺動体装置を用いる光偏向器に係わる実施例1を説明する正面図である。また、図1(b)は、図1(a)の装置の駆動状態における支持基板部102の側部103の変形の例を示したものである。本実施例では、支持基板部102は、側部103の中央2点で固定部材105の突出部に位置決め固定されている。
この光偏向器において、シリコン単結晶の枠形状の支持基板部102の内側に可動部101が形成され、可動部101は一対の弾性支持部104でねじれ振動自在に支持されている。支持基板部102と可動部101と弾性支持部104は、シリコン単結晶基板をマイクロマシニング技術で加工することにより一体的に形成されている。一対の弾性支持部104は、可動部101の回転軸100上に配置されている。可動部101の一方面側には、表面に光反射率の高いアルミニウム、誘電体多層膜などがコーティングされて反射面が形成されている。また、可動部101の他方面側には、図4(a)に示すと同様に棒磁石が固着されている。本実施例でも、図4(b)に示すと同様に、支持基板部102は、固定部材105上に実装されていて、磁場発生部であるコイルが、棒磁石と対向する位置に配置されている。
上記構成において、コイルに交流電流を印加することによって、コイルから交番磁場が発生する。発生した交番磁場により可動部101の棒磁石には回転軸100回りのトルクが作用し、可動部101が駆動される。
更に、本実施例においては、揺動体装置の振動系を固定部材105に固定する際に、弾性支持部104に垂直で且つ可動部101の両側に並んだ位置である一対の支持基板部の側部103の中央2点を固定している。この様に点接着で接着面積を減らして固定することにより、接着等の固定による支持基板部102のひずみを抑制することができる。また、固定後の環境温度の変動による支持基板部材料と固定部材の熱膨張係数の違いから、支持基板部102の固定箇所間にも熱応力が発生するが、上記実施形態の所で述べた理由により、周波数などに影響する軸方向の応力が弾性支持部104に発生しない。
また、梁として見ると、図5に示す支持基板部の下端部505で固定する比較例と比較して、側部103の梁の長さは接着固定個所からの長さとなる。つまり、図1(b)の高さHの半分が側部103の梁の長さである。支持基板部102には、可動部101のねじれ共振運動により、弾性支持部104から逆方向に強制ねじれ振動が加えられ、支持基板部102の上端には梁としての側部の長さに対応する位置変形が生じる。比較例の図5(b)と本実施例の図1(b)の梁の長さを比較してみれば、本実施例では、梁の長さを側部103の長さのほぼ半分にできる。従って、曲げ剛性が8倍になり、単純な片持ち梁の変位計算によって、本実施例では、支持基板部の側部103の変位を大幅に小さくできることが期待できる。
その結果、実際のねじれ共振周波数も、支持基板部の側部の中央で固定する形態が、支持基板部の上下端で固定する形態より若干低いものの、支持基板部の片端で固定する形態より、若干高い値であることが分かった。接着位置を変えれば、支持基板部の側部の剛性が変化し、それにより周波数が僅かに変わる。
もし、2点固定の支持基板部の側部103が、支持基板部の片端固定と同じ剛性でよいなら、側部の幅を大幅に細くでき、より小型の揺動体装置を実現できる。
(実施例2)
図2(a)、(b)は、支持基板部202の側部203の中央を1点205で固定した揺動体装置の実施例2を示す。その支持基板部202の形状は、実施例1に示す支持基板部の側部の片方を取り除いた形状をしている。こうすることで、揺動体装置の小型化が更に図れる。
本実施例でも、可動部201及び弾性支持部204は、マイクロマシニング技術により支持基板部202と共に平板状の基板から一体で形成されている。勿論、側部203の片側を取り除かなくても、1点での固定は有効であるが、実施例では、より小型化を図るために取り除いた。シリコン材料などで作製する場合、揺動体装置の可動部201と弾性支持部204と支持基板部202(例えば、長さは30mm程度、幅は6mm程度)の重量は高々0.1g程度に過ぎないので、接着面積は0.5mm2程度で十分である。
図2(c)で示す様に、支持基板部の側部203を片方取り除き、支持基板部202の下端の固定部205を固定した形態では、可動部201が揺動時に姿勢を変え、その反射面の向きが狂う可能性がある。よって、これを用いた光偏向器の性能が大幅に低下する可能性がある。特に、棒磁石(図示なし)の重心の位置ズレが、この形態では可動部201の姿勢の倒れに影響して大きく現れ易い。従って、本実施例の様に支持基板部の側部202の中央を固定して対称性を実現しないと、こうした可能性を防ぐことが困難となる。
本実施例でも、反射面を有する可動部201の裏面側には棒磁石が設置されていて、可動部201は回転軸200回りに揺動する。支持基板部202は、固定部205で、固定部材の突出部(図示なし)に接着、固定されている。
(実施例3)
図3は、本発明による支持基板部の固定方法を3つの可動部を有する揺動体装置に適用した実施例3を示す。ここでは、支持基板部302の2つの側部303の固定部材への位置決め固定態様は、実施例1と同様である。即ち、支持基板部302の2つの側部303は、可動部301の回転軸300を挟んで対称的な位置にある固定部305で、固定部材(図示なし)に接着固定されている。
本実施例において、中央の可動部301には反射面が形成されていて、光を偏向する。中央の可動部301を挟む一対の可動部301aは駆動子であり、夫々棒磁石が固着されている(図示なし)。支持基板部302と駆動子301aとの間には一対の弾性支持部304が、駆動子301aと可動部301の間には一対の弾性支持部304aが、夫々、回転軸300に一致する様に伸びて結合されている。こうして、2つのねじれ共振振動数fと2fの成分を合成したねじれ振動運動を実現できる。fと2fの振動成分を適切な位相と振幅の条件で合成することで、可動部301に略等角速度部を有するねじれ運動を実現できる。この一対の駆動子301aを同相で振動させるため、対応する夫々一対の弾性支持部304、304aのねじれ剛性、対応する一対の駆動子301aの慣性モーメントが厳密に揃えられ、夫々の棒磁石には同相の交番磁力が加えられる。これによって、一対の駆動子301aはいわば電磁的に結合された状態で振動する。ねじれ振動の基本周波数とその倍波を厳密に合成するためにも、支持基板部302の側部303の弾性の影響が少なくなる本実施例の固定方法が望ましい。
勿論、片側の駆動子にのみ交番磁力を加え、ねじれ振動の基本周波数とその倍波の周波数の成分の合成からなるねじれ共振モードを引き起こし、運動させることも可能であり、このときは一対の駆動子301aが電磁的に結合されているわけではない。
以上に説明した様に、本実施例では、可動部が複数個(ここでは3つ)であり、回転軸上に夫々の可動部を結ぶ弾性支持部を備え、これら可動部の少なくとも1個に棒磁石を具備している。
本実施例では、支持基板部の両端を固定した場合と片端を固定した場合の中間のねじれ周波数fが得られる。周波数は、(両端固定の場合)>(中央2点固定の場合)>(片端固定の場合)の大小関係があり、その差は僅かであった。一方、2fの周波数は、3つの場合の間で殆ど変わらなかった。本実施例でも、実施例1で述べた効果と同様な効果が得られる。
(実施例4)
次に、本発明による光偏向器を用いた画像形成装置に係わる実施例4を説明する。図6は、本実施例の画像形成装置を説明する斜視図である。上記実施例の光偏向器604を配置することにより、これへの入射光を水平方向にスキャンすることができる。光強度変調可能なレーザ光源601からのレーザ光602はレンズ603によりビームを成形され、光偏向器604に入射してこれにより1次元的に走査される。ここでは、レーザ光源601は近赤外光の光源を用いる。この走査されるレーザ光607は、fθレンズ605により結像されて、回転する感光ドラム面608上に潜像を形成する。
この様な画像形成装置の場合、光偏向器604の反射面の姿勢が変化すると感光ドラム面608上の画質が劣化する。本実施例では、本発明の光偏向器を用いることにより、光偏向器の反射面の姿勢変動を防ぐことができるので、画像の劣化を防げる。勿論、本発明による光偏向器は、その他にも、可視光の光ビームをスキャンする画像表示装置などの光学機器にも使用できる。
本発明の揺動体装置を利用した光偏向器は、レーザビームプリンタ等の画像形成装置、バーコードリーダ等の画像入力装置、可視光の光ビームをスキャンする画像表示装置、寸法計測装置などの、光走査を用いる光学機器に使用できる。
(a)、(b)は、夫々、本発明による揺動体装置ないし光偏向器の実施例1を説明する上面図と側面図である。 (a)、(b)は、夫々、本発明による揺動体装置ないし光偏向器の実施例2を説明する斜視図と上面図であり、(c)は比較例を示す斜視図である。 本発明による揺動体装置ないし光偏向器の実施例3を説明する上面図である。 (a)、(b)は比較例を説明する上面図と断面図である。 (a)、(b)は他の比較例を説明する上面図と側面図である。 本発明の光偏向器を用いた画像形成装置に係わる実施例4を説明する斜視図である。 共振型光偏向器の従来例を示す断面図である。
符号の説明
100、200、300 回転軸
101、201、301、301a 可動部(駆動子)
102、202、302 支持基板部
103、203、303 支持基板部の側部、
104、204、304、304a 弾性支持部
105 固定部材
401a、406 駆動手段(棒磁石、コイル)
601 光源(レーザ光源)
604 光偏向器
608 光照射対象物(感光ドラム面)

Claims (8)

  1. 支持基板部と、少なくとも1つの可動部と、前記可動部を回転軸回りで揺動可能に前記支持基板部に対して支持する弾性支持部と、前記可動部を前記支持基板部に対し相対的にねじれ振動させる駆動手段と、を有し、
    前記可動部が前記回転軸上にある対をなす第1及び第2の弾性支持部を介して前記支持基板部と結合された揺動体装置であって、
    前記支持基板部が、前記第1の弾性支持部と前記支持基板部との結合点を通り且つ前記回転軸に垂直な第1の平面と、前記第2の弾性支持部と前記支持基板部との結合点を通り且つ前記回転軸に垂直な第2の平面と、で挟まれた範囲内にある少なくとも1箇所で、固定部材に位置決め固定されている、
    ことを特徴とする揺動体装置。
  2. 前記支持基板部は、前記第1及び第2の平面の間を繋ぐ少なくとも1つの側部を有し、前記側部の1箇所で、固定部材に位置決め固定されていることを特徴とする請求項1記載の揺動体装置。
  3. 前記対をなす弾性支持部は各々等しい長さを有し、前記支持基板部は、前記側部の中央の1箇所で、固定部材に位置決め固定されていることを特徴とする請求項2記載の揺動体装置。
  4. 前記支持基板部は、前記回転軸を挟んで前記第1及び第2の平面の間を繋ぐ2つの側部を有し、前記回転軸を挟んで対称な位置にある前記2つの側部の各1箇所で、固定部材に位置決め固定されていることを特徴とする請求項1記載の揺動体装置。
  5. 前記対をなす弾性支持部は各々等しい長さを有し、前記支持基板部は、前記2つの側部の各中央の1箇所で、固定部材に位置決め固定されていることを特徴とする請求項4記載の揺動体装置。
  6. 前記支持基板部は、固定部材に形成された突出部において固定部材に位置決め固定されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の揺動体装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の揺動体装置を有し、
    少なくとも1つの前記可動部に光反射素子が配置され、前記光反射素子に入射する光ビームを反射・偏向することを特徴とする光偏向器。
  8. 請求項7に記載の光偏向器を有し、
    前記光偏向器は、光源からの光ビームを反射・偏向し、該光ビームの少なくとも一部を光照射対象物に入射させる、
    ことを特徴とする光学機器。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011255498A (ja) * 2011-07-15 2011-12-22 Pioneer Electronic Corp 駆動装置
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CN108428786A (zh) * 2018-03-26 2018-08-21 郭玉华 一种微角度驱动装置的制备方法
CN108494284A (zh) * 2018-03-26 2018-09-04 郭玉华 一种微角度驱动装置的制备方法

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