JP5239379B2 - 光学反射素子 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザーディスプレイなどに用いられる光学反射素子に関するものである。
図8に従来の圧電駆動式光学反射素子の一例を示す。この光学反射素子は、ミラー部101と、このミラー部101の両端に接続された第一のトーション梁102を介し、ミラー部101を支持する枠体103と、この枠体103の両端に接続されると共に第一のトーション梁102と軸方向が直交する、第二のトーション梁104を介し、枠体103を支持する支持体105とを備えている。
また第一のトーション梁102の両側には、その一端をミラー部101に連結され、他端を枠体103と連結された圧電振動体106A、106Bを備え、第二のトーション梁104の両側には、その一端を枠体103と連結され、他端を支持体5と連結された圧電振動体107A、107Bを備えている。
そして圧電振動板106Aと106B、および圧電振動板107Aと107Bにそれぞれ正負逆の電圧を印加すると、第一、第二のトーション梁102、104が、これらの回転軸を中心に回動し、この振動エネルギーがミラー部101、枠体103へと伝搬し、ミラー部101が直交する二軸を中心に反復回転振動する。(例えば、特許文献1参照)。
この光学反射素子は、レーザ光源等からの光をミラー部で反射し、光をスクリーンの垂直、水平方向に走査することによって、スクリーン面上に二次元の描画を投影することができる。
特開2005−148459号公報
従来の光学反射素子を用いると、投影する描画の分解能が低くなることがあった。
それは、それぞれの二軸を中心とする反復回動振動の、周波数比が小さいからである。
そこで本発明は二軸駆動の光学反射素子において、振動の周波数比を大きくすることを目的とする。
そして、この目的を達成するために本発明は、ミラー部と、このミラー部を介して対向するとともに、このミラー部とそれぞれ第一の支持部で連結された、対の音叉形圧電振動子と、これらの音叉形圧電振動子の振動中心とそれぞれ第二の支持部で連結され、対の音叉形圧電振動子の外周を囲う枠体と、この枠体を介して対向するとともに、この枠体とそれぞれの一端が連結された、対のミアンダ形振動子と、これらのミアンダ形振動子のそれぞれの他端が連結された支持体とを備え、音叉形圧電振動子は、それぞれ第一の支持部の両側に第一のアームと第二のアームとを有し、音叉形圧電振動子の振動の回転軸と、ミアンダ形振動子の振動の回転軸とは直交する関係にあるものとした。
これにより本発明は、二軸駆動の光学反射素子において、振動の周波数比を大きくすることができる。
その理由は、一方の軸を中心とする反復回転振動は、音叉形圧電振動子によって、高い周波数で駆動できるとともに、他方の軸を中心とする反復回転振動は、梁長の大きいミアンダ梁で駆動し、低い周波数で駆動できるからである。
そしてその結果、二軸駆動の光学反射素子において、振動の周波数比を大きくすることができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における光学反射素子の構成について説明する。
図1において、光学反射素子は、ミラー部1と、このミラー部1を介して対向するとともに、このミラー部1とそれぞれの第一の支持部2で連結された、一対の音叉形圧電振動子3と、これらの音叉形圧電振動子3の振動中心4とそれぞれ第二の支持部5で連結され、一対の音叉形圧電振動子3の外周を囲う枠体6と、この枠体6を介して対向するとともに、この枠体6とそれぞれ一方の端部7が連結された、一対のミアンダ形振動子8と、これらのミアンダ形振動子8のそれぞれの他方の端部9が連結され、これらのミアンダ形振動子8と枠体6の外周全体を囲う枠形状の支持体10とを備えている。
そして対向するミアンダ形振動子8は、それぞれ第一の支持部2に対して左右対称に、端部7を枠体6の角と接続され、それぞれ第一の支持部2と平行な振動板11を複数有し、繰り返し蛇行している。
音叉形圧電振動子3は、それぞれ第一の支持部2の両側に、この第一の支持部とほぼ平行な第一のアーム12と第二のアーム13とを有している。
また本実施の形態では、第一の支持部2と第二の支持部5とは図1のX軸に平行な一直線上に設けた。さらに本実施の形態では、より安定して駆動させるため、ミアンダ形振動子8の端部9は、このミアンダ形振動子8の回転軸上に設けた。
また本実施の形態では、音叉形圧電振動子3はY軸に平行な回転軸(図3の28A)を有し、ミアンダ形振動子8はX軸に平行な回転軸(図1の28B)を有し、音叉形圧電振動子3の振動の回転軸28Aとミアンダ形振動子8の振動の回転軸28Bとは、ミラー部1のほぼ中心で直交するように形成されている。
そして本実施の形態では、図2に示すようにこの光学反射素子の基材14は、金属、ガラスまたはセラミック基板などの弾性、機械的強度および高いヤング率を有する材料で構成することが生産性の観点から好ましく、例えば、金属、水晶、ガラス、石英またはセラミック材料を用いることが機械的特性と入手性の観点から好ましい。さらに、シリコン、チタン、ステンレス、エリンバー、黄銅合金などの金属を用いれば、振動特性、加工性に優れた光学反射素子を実現できる。
そして本実施の形態では、図1に示すように、シリコンなどの基材(図2の14)で構成された第一のアーム12、第二のアーム13と、ミアンダ形振動子8の振動板11のそれぞれには、少なくとも一面に、たわみ振動を起こすための圧電アクチュエータ15、16、17が形成されている。
また本実施の形態では、図2に示すように、この圧電アクチュエータ15、16、17を、下部電極層18、圧電体層19および上部電極層20A、20B、21の積層体構造からなる薄膜積層型圧電アクチュエータ15、16、17とした。これによって、音叉形圧電振動子3、ミアンダ形振動子8をより薄型にすることができる。なお、本実施の形態では、下部電極層18および圧電体層19は音叉形圧電振動子3とミアンダ形振動子8とで共通に形成し、上部電極層20A、20B、21はそれぞれ電気的に独立するように形成した。
また、音叉形圧電振動子3の厚みを、図1に示す第一のアーム12および第二のアーム13の幅寸法よりも小さくすることによって、振幅が大きくなり、小型の光学反射素子を実現することができる。同様に、ミアンダ形振動子8の厚みをその幅寸法よりも小さくすることによって、振幅が大きくなる。
また、これらの下部電極層18、圧電体層19および上部電極層20A、20B、21は音叉形圧電振動子3、ミアンダ形振動子8を形成する基材14の上に順次スパッタリング技術などの薄膜プロセスにより形成することができる。従って、圧電アクチュエータ15、16、17を音叉形圧電振動子3およびミアンダ形振動子8の表面に形成することが生産性の観点から好ましい。
そして、圧電体層19に用いる圧電体材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの高い圧電定数を有する圧電体材料が好ましい。
また、音叉形圧電振動子3の共振周波数と、ミラー部1と第一の支持部2で構成された捩れ振動子の共振周波数とが略同一周波数となるように振動設計することによって、音叉形圧電振動子3を共振駆動させると、捩れ振動子も共振させることができ、効率良くミラー部1を反復回転振動させる光学反射素子を実現することができる。
また本実施の形態では、ミアンダ形振動子8にもその共振周波数の信号を印加し、共振駆動させることによって、効率よく枠体6を反復回転振動させることが出来る。また振動子8をミアンダ形とすることによって共振器長を大きくすることができ、低い周波数で駆動できる。
さらに、第一のアーム12、第二のアーム13およびこれらの連結部22の幅や、ミアンダ形振動子8をそれぞれ等幅とすることによって、光学反射素子に発生する不要な振動モードを低減できる。
また音叉形圧電振動子3をコの字状とすることによっても不要な振動モードを抑制できる。
また本実施の形態では図1に示す、音叉形圧電振動子3の第一のアーム12、第二のアーム13、ミアンダ形振動子8の振動板11に形成した圧電アクチュエータ15、16、17のそれぞれ上部電極層(図2の20A、20B、21)と、これらに共通の下部電極層(図2の18)の引き出し電極は個別に引き出し線(図示せず)を形成しながら接続端子23A〜23C、24へ接続している。これによって第一のアーム12と第二のアーム13に正負反対の電気信号を、ミアンダ形振動子8にその共振周波数の電極信号を、それぞれの圧電アクチュエータ15、16、17に印加することができる。
なお本実施の形態では、音叉形圧電振動子3の第一のアーム12、第二のアーム13、ミアンダ形振動子8の振動板11にそれぞれモニター電極(図示せず)を配置し、これらも上部電極と同様に素子上に引き回しながら接続端子25A〜25Cへ接続した。これにより、音叉形圧電振動子3の第一、第二のアーム12、13、ミアンダ形振動子8の振動板11のそれぞれの振幅を検出しながら入力信号を調整することができ、安定した自励駆動を実現できる。
なお、上述の圧電アクチュエータ15、16、17の引き出し線や、モニター電極とその引き出し線は、図2においても記載を省略した。
次に、このような構成からなる光学反射素子の動作原理について説明する。
図2に示す下部電極層18と上部電極層20A、20Bとの間に交流の駆動電圧を印加すると、圧電体層19が面方向に伸び・縮みし、第一のアーム12と第二のアーム13が基材14に対して垂直方向に撓み振動する。
このとき、第一のアーム12と第二のアーム13に形成したそれぞれの圧電アクチュエータ15、16に、正負反対の駆動信号を印加すれば、図3に示すように、第一のアーム12と第二のアーム13とを、位相が180度異なる方向(矢印26、27方向)に、つまり逆方向に撓み振動させることができる。ここで本実施の形態では、第一、第二のアーム12、13は、その先端を自由端とする片持ち構造のため、大きく撓み振動させることができる。
そして、この第一のアーム12と第二のアーム13の振動エネルギーは、音叉形圧電振動子3の連結部22へと伝搬される。これによって、音叉形圧電振動子3は、その振動中心4を通る直線を回転軸28Aとして、この回転軸28Aを中心に、所定の周波数にて反復回転振動(捩れ振動)をする。
次に、この反復回転振動の振動エネルギーが、連結部22に接合された第一の支持部2に伝達され、第一の支持部2とミラー部1とで構成される捩れ振動子が、その回転軸28Aを中心に矢印方向29に捩れ振動を起こすようになる。これによって、ミラー部1にその回転軸28Aを軸中心として反復回転振動を起こす。このとき、音叉形圧電振動子3の反復回転振動の方向と、第一の支持部2およびミラー部1で構成される捩れ振動子の反復回転振動の方向は位相が180度異なる反対方向に振動することとなる。
また図1に示すミアンダ形振動子8は、図2の下部電極層18と上部電極層21間に電圧を印加すると、複数の振動板11がそれぞれ振動し、ミアンダ形振動子8全体としては、その回転軸(図1の28B)を中心に反復回転振動を起こす。
なお、本実施の形態では、隣接する振動板11に、それぞれ共通の上部電極21を設け、同位相の信号を印加したが、独立した上部電極層を設け、その隣接する振動板11に位相が180度異なる信号を印加すれば、その回転軸28Bを中心にして変位が蓄積し、より大きな振幅を得ることが出来る。
そしてこの振動エネルギーで枠体6の端部を垂直方向に振動させ、枠体6をミアンダ形振動子8の回転軸28Bを中心に反復回転振動させることができる。
そしてこのように枠体6が振動すると、この枠体6に支持されているミラー部1も、ミアンダ形振動子8の回転軸28Bを中心に反復回転振動させることができる。
そしてミラー部1に例えばレーザー光源またはLED光源などから発生させた光線を入力し、振動するミラー部1で反射させることによって、スクリーン上に光線を走査することができる。また本実施の形態では、音叉形圧電振動子3とミアンダ形振動子8の回転軸28A、28Bは直交するため、ミラー部1から出射させた光をスクリーン上の垂直、水平方向に走査することができる。
次に、本実施の形態1における光学反射素子の製造方法について図2を用いて説明する。
まず始めに、基材14となる、厚みが約0.3mmのシリコン基板を準備し、その上にスパッタリング法または蒸着法などの薄膜プロセスを用いて白金電極からなる下部電極層18を形成する。このとき、シリコン基板の厚みは変えても良い。厚みを変えることにより、固有周波数を調整できる。
その後、この下部電極層18の上にチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの圧電材料を用いてスパッタリング法などによって圧電体層19を形成する。このとき、圧電体層19と下部電極層18との間には、配向制御層としてPbとTiを含む酸化物誘電体を用いることが好ましく、PLMTからなる配向制御層を形成することがより好ましい。これによって、圧電体層19の結晶配向性がより高まり、圧電特性に優れた圧電アクチュエータ15、16、17を実現することができる。
次に、この圧電体層19の上に上部電極層20A、20B、21となるチタン/金膜を形成している。
このとき、金の膜の下層のチタン膜はPZT薄膜などの圧電体層19との密着力を高めるために形成しており、チタンの他にクロムなどの金属を用いることができる。これによって、圧電体層19との密着性に優れ、かつ、金電極とは強固な拡散層を形成していることから、密着強度の高い圧電アクチュエータ15、16、17を形成することができる。
なお、本実施の形態では、白金の下部電極層18の厚みは0.2μm、PZTからなる圧電体層19は3.5μm、および上部電極層20A、20B、21のチタン部分は0.01μmとし、金電極部分は0.3μmで形成している。
次に、下部電極層18、圧電体層19、上部電極層20A、20B、21とを、フォトリソ技術を用いてエッチングし、圧電アクチュエータ15、16、17をパターン形成する。
このとき、上部電極層20A、20B、21のエッチング液としてはヨウ素/ヨウ化カリウム混合溶液と水酸化アンモニウム、過酸化水素混合溶液からなるエッチング液を用いて所定の電極パターンを形成した。
また、下部電極層18、圧電体層19に用いるエッチング方法としては、ドライエッチング法とウエットエッチング法のいずれかの方法、あるいはこれらを組み合わせた方法などを用いることができる。
一例として、ドライエッチング法であればフルオロカーボン系のエッチングガス、あるいはSF6ガスなどを用いることができる。
その他、圧電体層19を、沸酸、硝酸、酢酸および過酸化水素の混合溶液を用いてウエットエッチングし、パターニングし、その後、さらに、ドライエッチングによって下部電極層18をエッチングしてパターニングする方法がある。
次に、XeF2ガスを用いてシリコン基板を等方的にドライエッチングすることによって不必要なシリコン部分を除去してパターニングし、図2に示すような基材14を形成すれば、図1に示したような形状の光学反射素子を形成することができる。
なお、シリコン基板をより高精度にエッチングする場合は、シリコンの異方性を利用したドライエッチングが好ましい。この場合は、エッチングを促進するSF6ガスとエッチングを抑制するC48ガスの混合ガスを用いるか、あるいはこれらのガスを交互に切り替えることにより、より直線的にエッチングできる。
以上のような製造方法によって、小型で、高精度な光学反射素子を一括して効率よく作製することができる。
本実施の形態では、ミラー部1、第一の支持部2、音叉形圧電振動子3、第二の支持部5、枠体6、端部7、ミアンダ形振動子8、支持体10の基材14を、同一基材14から一体形成とすることによって、安定した振動特性と、生産性に優れた光学反射素子を実現することができる。
また本実施の形態における光学反射素子は、シリコンウエハーなどの基材14の上に薄膜プロセス、フォトリソ技術などの半導体プロセスを応用することによって高精度に、一括して作製することができ、光学反射素子の小型化、高精度化および生産効率に優れた光学反射素子を実現することができる。
なお、ミラー部1は基材14の表面を鏡面研磨することによっても形成できるが、光の反射特性に優れた金やアルミニウムの金属薄膜をミラー膜として形成することもできる。本実施の形態では、上部電極層20A、20B、21として金を用いた為、この金の膜をそのままミラー膜として用いることができ、生産効率も高まる。
本実施の形態の効果を以下に説明する。
本実施の形態では、二軸駆動の光学反射素子において、振動の周波数比を大きくすることができる。
その理由は、一方の軸を中心とする反復回転振動は、音叉形圧電振動子3によって、高い周波数で駆動できるとともに、他方の軸を中心とする反復回転振動は、梁長の大きいミアンダ形振動子8のミアンダ梁で駆動し、低い周波数で駆動できるからである。
そしてその結果、二軸駆動の光学反射素子において、周波数比を大きくすることができる。
とくに画像を投影する場合、画像の分解能を高めるには、スクリーンの水平方向への走査速度を、垂直方向への走査速度より大きくすることが望ましい。
本実施の形態では、垂直方向へ光を走査させるための振動子をミアンダ形振動子8としたことにより、小型の素子内でも容易に梁長を長く設計することができ、二軸駆動の光学反射素子の周波数比を大きくすることができるのである。
また本実施の形態では、ミアンダ形振動子8より内側に配置され、よりサイズも小さくなる振動子は、音叉形としたことにより、簡易なパターンとなって生産効率が高まる。
また、音叉形圧電振動子3は、音叉形にすることにより、アームの先端が自由端となるため、小型であってもミラー部1の振れ角度を効率よく大きくできる。なお、音叉形圧電振動子3を高い周波数で駆動させようとすると、振幅が小さくなるため、このように効率よく振幅を得ることができれば、高精度の光学反射素子を実現できる。
また振動源を、高Q値を有する音叉形とすることにより、小さなエネルギーで大きな振動エネルギーを得ることが出来、素子の小型化にも寄与する。
またこれらの音叉形圧電振動子3、ミアンダ形振動子8の振動設計をすることによって、出力光の反射角度を大きく変化させることができ、レーザー光線などの入力光を所定の設計値となるように掃引することができる光学反射素子を実現することができる。
さらに実施の形態では、ミラー部1をその両側から一対の音叉形圧電振動子3で囲い、これらの音叉形圧電振動子3の外周を枠体6で囲い、この枠体6をその両側から一対のミアンダ形振動子8で囲い、これらのミアンダ形振動子8の外周を支持体10で囲う構成のため、素子の面積を有効に活用することができ、素子を小型化できる。
また本実施の形態では、第一、第二のアーム12、13はそれぞれ直線形状のため、加工も容易である。
また本実施の形態では、ミラー部1の両側に、対称的に音叉形圧電振動子3を配置しているため、ミラー部1を安定して左右対称に励振させることができ、ミラー部1の中心が不動点となって光を安定して走査することができる。
またミラー部1は、その両端が第一の支持部2で支持されている両持ち構造のため、ミラー部1の不要な共振を抑制し、さらに外乱振動による影響も低減できる。
さらに本実施の形態では、枠体6の両側に、対称的にミアンダ形振動子8を配置しているため、枠体6の中心を不動点として励振させることができる。
また枠体6は、その両端がミアンダ形振動子8で支持されている両持ち構造のため、枠体6の不要な共振を抑制し、外乱振動による影響も低減できる。
なお、上記実施の形態では、第一のアーム12と第二のアーム13の双方に圧電アクチュエータ15、16を形成したが、少なくともいずれか一方のみに圧電アクチュエータを形成してもよい。これは音叉形圧電振動子の特性を利用したものであり、どちらか一方のアームが振動すると、連結部22を介して他方のアームに運動エネルギーが伝播し、この他方のアームも励振させることができるからである。
またミアンダ形振動子8は、対となるミアンダ形振動子8のうち、一方のミアンダ形振動子8のみ圧電アクチュエータ17を形成しても、枠体6を介して他方のミアンダ形振動子8に振動が伝搬し、双方に形成した場合と同様に動作させることができる。
また本実施の形態では、音叉形圧電素子3、ミアンダ形振動子8のいずれも、圧電アクチュエータ15、16、17は、アームの片面にのみ形成したが、両面に形成してもよい。なお、音叉形圧電振動子3は、ミアンダ形振動子8よりも面積が小さく、駆動力が弱いため、音叉形圧電振動子3のみ、基材14の両面に圧電アクチュエータ15、16を形成してもよい。
なお、第一の支持部2、第二の支持部5のそれぞれの断面形状を円状とすれば、捩れ振動の振動モードが安定し、不要共振も抑制することができ、外乱振動に影響されにくい光学反射素子を実現することができる。
以上のような光学反射素子の応用としては、画像投影装置やレーザ露光機が上げられる。画像投影装置は、例えばミラー部1を二軸方向に回動させながら、このミラー部1に光を照射し、ミラー部1で光を反射させ、スクリーン上に二次元の画像を投影することができるものである。
(実施の形態2)
本実施の形態における光学反射素子と、実施の形態1における光学反射素子との主な違いは、図4に示すように圧電アクチュエータ15、16の形状および配置場所である。
すなわち本実施の形態では、音叉形圧電振動子3において、圧電アクチュエータ15、16を、第一のアーム12と第二のアーム13との連結部22まで延長し、L字形に構成している。このように圧電アクチュエータ15、16の面積を大きくすることで、大きな駆動力を発生することができる。なお、第一のアーム12と第二のアーム13には、それぞれ逆位相の信号を印加するため、これらに形成した圧電アクチュエータ15、16の駆動電極が互いに電気的に短絡しないよう、音叉形圧電振動子3の振動中心4で断続させている。
その他実施の形態1と同様の構成及び効果については説明を省略する。
(実施の形態3)
本実施の形態と実施の形態1との主な違いは、図5に示すように、それぞれの音叉形圧電振動子3は、第一のアーム12および第二のアーム13と、第一の支持部2との間に第三の支持部30を有している点である。
また本実施の形態では、第三の支持部30と第一の支持部2とは直交しているものとした。
本実施の形態では、音叉形圧電振動子3の反復回転振動のエネルギーが、第三の支持部30を介しても第一の支持部2へ伝搬し、この第一の支持部2を効率よく捩り振動させることができ、光学反射素子の小型化に寄与する。
なお、第三の支持部30は、第一の支持部2とミラー部1から構成された捩れ振動子の共振周波数の高次の定在波の振動節部に設けることが好ましい。すなわちこの定在波は1/2、1/3、1/4と示されるように整数分の一で現れてくるものであり、この所定の定在波の振動節部に第三の支持部30を設けることで、より効率よく振動エネルギーを伝播することができる。
また、第三の支持部30は、第一のアーム12、第二のアーム13の自由端側よりも固定端側、すなわちミラー部1よりも音叉形圧電振動子3の振動中心4に近い位置に形成することがより好ましい。自由端側に第三の支持部30を形成すると、第一のアーム12と第二のアーム13の撓み振動が拘束され、却って振幅が小さくなるからである。
以上説明してきたように、本実施の形態では、第三の支持部30によって、音叉形圧電振動子3を、高い周波数で駆動させながら大きく振幅させることができ、素子の小型化に寄与する。
なお、第三の支持部30を設ける場合は、対となる音叉形圧電振動子3の双方に形成することが望ましい。これにより、ミラー部1の中心を不動点として、対称的に回動させることができる。
その他実施の形態1と同様の構成及び効果については説明を省略する。
(実施の形態4)
本実施の形態と実施の形態1との主な違いは、図6に示すように、一対の音叉形圧電振動子3は、対向する第一のアーム12間と、対向する第二のアーム13間がそれぞれ弾性体31で接続されている点である。
この弾性体31は、光学反射素子の基材よりも弾性の小さい(軟らかい)ものであり、本実施の形態では伸縮性のある樹脂フィルムで形成され、第一のアーム12または第二のアーム13に貼り付けられている。
この樹脂フィルムとしては、第一のアーム12、第二のアーム13の延伸方向と平行な方向に対してより伸縮性の高い素材が好ましい。
なお、本実施の形態では、弾性体としては樹脂を用いたが、その他例えばゴム材や、弾性の小さく厚みの薄い金属などを用いても良い。
このように第一のアーム12間と第二のアーム13間を弾性体31で接続しておくことによって、対向する音叉形圧電振動子3の共振周波数の僅かなずれを矯正することができる。また撓み振動の対称性が高まり、アームの自由端の不要振動を抑制することができ、駆動力が高まる。
その他実施の形態1と同様の構成及び効果については説明を省略する。
(実施の形態5)
本実施の形態と実施の形態1との主な差異点は、図7に示すように、音叉形圧電振動子3は、第一のアーム12と第二のアーム13の先端の間隔d1が、この第一、第二のアーム12、13に垂直なミラー部1の最大長さd2(直径)よりも短い点である。
すなわち本実施の形態では、音叉形圧電振動子3の第一、第二のアーム12、13がミラー部1の外周を囲わず、ミラー部1の側辺と面一か、より内側に内包されているため、枠体6を小さくでき、結果として光学反射素子の小型化に寄与する。
また本実施の形態では、第一、第二のアーム12、13の共振器長が短くなり、音叉形圧電振動子3の共振周波数がさらに高くなり、ミアンダ形振動子8との周波数比をより大きくすることができる。
その他実施の形態1と同様の構成及び効果については説明を省略する。
本発明は、光学反射素子に関して小型化できるという効果を有し、特に電子写真方式の複写機、レーザープリンタ、光学スキャナ用途に有用である。
本発明の実施の形態1における光学反射素子の平面図 同光学反射素子の断面図(図1のAA断面) 同光学反射素子の動作状態を示す模式図 本発明の実施の形態2における光学反射素子の平面図 本発明の実施の形態3における光学反射素子の平面図 本発明の実施の形態4における光学反射素子の平面図 本発明の実施の形態5における光学反射素子の平面図 従来の光学反射素子の平面図
符号の説明
1 ミラー部
2 第一の支持部
3 音叉形圧電振動子
4 振動中心
5 第二の支持部
6 枠体
7 端部
8 ミアンダ形振動子
9 端部
10 支持体
11 振動板
12 第一のアーム
13 第二のアーム
14 基材
15、16、17 圧電アクチュエータ
18 下部電極層
19 圧電体層
20A、20B 上部電極層
21 上部電極層
22 連結部
23A〜23C 接続端子
24 接続端子
25A〜25C 接続端子
26 27 矢印
28A 回転軸
28B 回転軸
29 矢印
30 第三の支持部
31 弾性体

Claims (9)

  1. ミラー部と、
    このミラー部を介して対向するとともに、このミラー部とそれぞれ第一の支持部で連結された、対の音叉形圧電振動子と、
    これらの音叉形圧電振動子の振動中心とそれぞれ第二の支持部で連結され、前記対の音叉形圧電振動子の外周を囲う枠体と、
    この枠体を介して対向するとともに、この枠体とそれぞれの一端が連結された、対のミアンダ形振動子と、
    これらのミアンダ形振動子のそれぞれの他端が連結された支持体とを備え、
    前記音叉形圧電振動子は、それぞれ前記第一の支持部の両側に第一のアームと第二のアームとを有し、
    前記音叉形圧電振動子の振動の回転軸と、前記ミアンダ形振動子の振動の回転軸とは直交する関係にある光学反射素子。
  2. 前記音叉形圧電振動子は、
    前記第一のアームと第二のアームを、位相が180度異なる方向に撓み振動させ、その回転軸を中心に捩り振動するように駆動させる請求項1に記載の光学反射素子。
  3. 前記音叉形圧電振動子の共振周波数と、前記ミラー部と第一の支持部とで構成された捩れ振動子の共振周波数とが略同一周波数とした請求項1に記載の光学反射素子。
  4. 前記第一のアームと第二のアームの少なくともいずれか一方には、圧電アクチュエータが設けられている請求項1に記載の光学反射素子。
  5. 前記第一のアームと第二のアームの少なくともいずれか一方には、圧電アクチュエータが設けられ、
    この圧電アクチュエータは、
    前記第一のアームと第二のアームとの連結部分まで延長されている請求項1に記載の光学反射素子。
  6. それぞれの前記音叉形圧電振動子は、
    前記第一のアームおよび第二のアームと、第一の支持部との間に第三の支持部を有する請求項1に記載の光学反射素子。
  7. 前記第三の支持部は、前記ミラー部と第一の支持部とで構成された捩れ振動子の共振周波数の高次の定在波の振動節部に設けられている請求項6に記載の光学反射素子。
  8. 対の前記音叉形圧電振動子は、
    対向する前記第一のアーム間と、対向する前記第二のアーム間がそれぞれ弾性体で接続されている請求項1に記載の光学反射素子。
  9. 前記音叉形圧電振動子は、
    前記第一のアームと第二のアームの先端の間隔が、
    この第一のアーム、第二のアームに垂直なミラー部の最大長さよりも短い請求項1に記載の光学反射素子。
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