JP2009223271A - 光学反射素子 - Google Patents

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Shinsuke Nakazono
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Abstract

【課題】本発明はレーザープリンタなどのレーザースキャンユニットなどに用いる小型の光学反射素子を実現することを目的とする。
【解決手段】支持体1に支持された第一の支持部2a,2bと、第一のアーム3a,3bと第二のアーム4a,4bを有する音叉振動子6a,6bと、第二の支持部11a,11bと、ミラー部12とを備え、音叉振動子6a,6bをミラー部12に対向配置させ、振動中心9a,9bとミラー部12の回転軸とを同一線上に配置し、第一の支持部2a,2bおよび第二の支持部11a,11bをミアンダ形状とした構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザースキャンユニットなどに用いられる光学反射素子に関するものである。
従来、レーザープリンタなどに用いられるレーザー光源から発せられた光線を掃引するレーザースキャンユニットとしては、多角形状の回転体の側面にミラーを設けたポリゴンミラーが用いられ、このポリゴンミラーを回転させることにより感光体ドラムの走査面上にレーザー光線を掃引させていた(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−281908号公報
このようなカラーレーザープリンタの普及やプリンタの小型化に伴い、レーザースキャンユニットに用いる光学反射素子の小型化が命題となっている。しかしながら、ポリゴンミラーを用いたレーザースキャンユニットにおいては、ポリゴンミラーを小型化することに加え、このポリゴンミラーを駆動させる駆動装置が別途必要となるため、その小型化が非常に困難なものとなっていた。
そこで、本発明はこのような問題を解決し、レーザースキャンユニットを小型化することができる光学反射素子の実現を目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明は、支持体に一端が支持された二つの第一の支持部と、この二つの第一の支持部の他端に支持された第一のアームと第二のアームを有する二つの音叉振動子と、この音叉振動子の振動中心に一端が支持された二つの第二の支持部と、この二つの第二の支持部の他端に支持されたミラー部とから構成するとともに、二つの音叉振動子をミラー部を介して対向配置させ、二つの音叉振動子の振動中心とミラー部の回転軸とを同一線上に配置し、第一の支持部および第二の支持部をミアンダ形状からなる構成としたのである。
このような二つの音叉振動子によって発生させた撓み振動をミラー部の捩れ振動として振動させる素子構成とすることによって、反復回転振動を高精度に制御しながら、ミラー部の振れ角度を大きくできる小型の光学反射素子を実現することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における光学反射素子の構成について図面を用いて説明する。
図1は本実施の形態1における光学反射素子の平面図で、図2は図1のAA部における断面図を示しており、図3は動作原理を説明するための概念図である。
図1〜図3において、本実施の形態1における光学反射素子は、二つのミアンダ形状を有する第一の支持部2a,2b、第一のアーム3a,3b、第二のアーム4a,4bおよび連結部5a,5bからなる二つの音叉振動子6a,6bを有している。さらに、前記第一の支持部2a,2bの一端を支持体1に固定し、前記音叉振動子6a,6bの振動中心9a,9bに二つのミアンダ形状を有する第二の支持部11a,11bの一端を固定し、それぞれの第二の支持部11a,11bの他端にレーザー光線などの光を反射するためのミラー部12を配置し、前記二つの音叉振動子6a,6bをミラー部12に対向配置させるとともに、二つの振動中心9a,9bとミラー部12の回転軸14とを同一線上に配置した構成を特徴としている。
また、前記二つの第一の支持部2a,2bと二つの第二の支持部11a,11bをミアンダ形状とすることによって、光学反射素子の共振周波数を低減することができるとともに、ミラー部12の振れ角を大きく設計することが可能となり、光学反射素子の小型化を実現することができる。これは、それぞれの支持部をミアンダ形状とすることによって、捩り振動が起こりやすくなるためである。
そして、第一の支持部2a,2bと第二の支持部11a,11bのミアンダ形状は同一とすることが振動子特性の観点から、より好ましい。
さらに、前記二つの音叉振動子6a,6bの形状は同一形状とすることが好ましく、また、この二つの音叉振動子6a,6bの共振周波数を同一周波数とし、その対称性を高くすることがより好ましい。これによって、より高いQ値を有する振動子を実現することができ、ミラー部12をより高精度に反復回転振動させることができる光学反射素子を実現することができる。
また、図2に示すように、この光学反射素子を構成する基板材料としては、弾性、機械的強度および高いヤング率を有する弾性部材を基材20として構成することが機械的特性および生産性の観点から好ましく、このような特性を満足する弾性部材としては、金属、水晶、石英またはガラス材料を用いることが機械的特性、加工性および入手性の観点から好ましい。
また、金属をシリコン、チタン、ステンレス、エリンバーまたは黄銅合金とすることによって、振動特性、加工性に優れた光学反射素子を実現することができる。なお、耐熱性を要求されるような用途として、セラミック基板を用いることが好ましい。
そして、シリコンなどの基材20で構成された前記第一のアーム3a,3bおよび第二のアーム4a,4bの少なくとも一面には、たわみ振動を起こすための圧電アクチュエータ10を形成している。この圧電アクチュエータ10は第一の電極層21、圧電体層22および第二の電極層23の積層体構造からなる薄膜積層型圧電アクチュエータとすることが好ましい。これによって、薄型の音叉振動子6a,6bとして設計することができる。
また、これらの第一の電極層21、圧電体層22および第二の電極層23は音叉振動子6a,6bを形成する基材20の上に順次スパッタリング技術などの薄膜プロセスにより一括して形成することができる。従って、圧電アクチュエータ10を音叉振動子6a,6bの同一面に形成することが生産性の観点から好ましい。
そして、前記圧電体層22に用いる圧電体材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの高い圧電定数を有する圧電体材料が好ましい。
また、この音叉振動子6a,6bの厚みを第一のアーム3a,3bおよび第二のアーム4a,4bの幅寸法よりも小さくすることによって、小型の光学反射素子を実現することができる。また、音叉振動子6a,6bの共振周波数を同一とすることが重要である。
さらに、この音叉振動子6a,6bの共振周波数と、ミラー部12と第二の支持部11a,11bで構成された捩れ振動子の共振周波数とが同一周波数となるように振動設計することによって、効率良くミラー部12を反復回転振動させる光学反射素子を実現することができる。すなわち、ミラー部12を中心とし、ミラー部12の回転軸の同一線上に音叉振動子6a,6bを対向配置し、二つの音叉振動子6a,6bの第一のアーム3a,3bと第二のアーム4a,4bの位相が180度異なる方向に撓むように振動させ、この二つの音叉振動子6a,6bの振動エネルギーを利用して第二の支持部11a、ミラー部12および第二の支持部11bとで構成した捩れ振動子が捩れ振動を起こさせることができる。この捩れ振動によって、ミラー部12の反復回転振動を高精度に制御することができるとともに、ミラー部12の振れ角度を大きく設計することができる小型の光学反射素子を実現することができる。
このとき、第一のアーム3aと第一のアーム3bは同一方向に撓み、第二のアーム4aと第二のアーム4bとは同一方向に撓むように同期させることが重要である。
さらに、第一のアーム3a,3b、第二のアーム4a,4bおよび連結部5a,5bの幅を等幅とすることによって、不要な振動モードを抑制した光学反射素子とすることができる。また、音叉振動子6a,6bをコの字状とすることによっても同様の効果を有する光学反射素子とすることができる。さらには、これらを組み合わせることによって、よりその効果を発揮することができる。
また、第一の支持部2a,2b、音叉振動子6a,6b、第二の支持部11a,11bおよびミラー部12の基材20を同一材料とすることによって安定した振動特性と不要な共振を抑制し、生産性に優れた光学反射素子を実現することができる。
また、第一の支持部2a,2bおよび第二の支持部11a,11bはミアンダ形状とすることが素子の小型化の観点から好ましいが、さらに、そのミアンダ形状の軸中心をミラー部12の回転軸14と同一線上に配置することによって、揺れ振動などの不要振動を抑制することができる。
ここで、軸中心とは図1に示すように、ミアンダ形状を有する第一の支持部2a,2bおよび第二の支持部11a,11bにおいて、第一の支持部2a,2bおよび第二の支持部11a,11bが捩れたとき、ミアンダ形状の中心部を軸中心として捩り振動をする部分であり、図1においては回転軸14の同一線上に配置した中央部を示すものである。
また、ミアンダ形状を回転軸14あるいは軸中心を基準として左右対称形とすることによって安定した振動と不要振動の発生を抑制できる光学反射素子を実現することができる。ここで、左右対称形とは回転軸14を中心としてミアンダ形状の折れ曲がりまでの幅寸法が等幅の位置にあることを左右対称形とする。
さらに、ミアンダ形状を音叉振動子6の面方向と同一面に配置することによって、生産性に優れた光学反射素子とすることができる。これはシリコンウエハーなどに板状の基板にフォトリソ技術とエッチングによって複雑なミアンダ形状の第一の支持部2a,2bおよび第二の支持部11a,11bと音叉振動子6a,6bの形状を平面的に一括して作製することができる。これによって、捩れ振動の振動モードが安定し、不要共振も抑制することができ、外乱振動に影響されにくい光学反射素子を実現することができる。
また、ミラー部12は基材20の表面を鏡面研磨することによって形成することも可能であり、さらに好ましくは光の反射特性に優れた金やアルミニウムの金属薄膜のミラー膜として形成することも可能である。これらの金属薄膜からなるミラー膜の形成は、圧電アクチュエータ10を作製する工程において、前記と同様にスパッタリング技術により形成することができる。
このような構成からなる光学反射素子は、シリコンウエハーなどの基材20の上に薄膜プロセス、フォトリソ技術などの半導体プロセスを応用することによって高精度に、一括して作製することが可能であることから、光学反射素子の小型化、高精度化および生産効率に優れた光学反射素子を実現することができる。
また、第二の支持部11a,11bとミラー部12とからなる捩れ振動子の捩れ振動を利用することによって、小型のデバイス構造でありながら、ミラー部12の振れ角を大きくすることが可能となる光学反射素子を実現することができる。
さらに、振動の駆動部である二つの音叉振動子6a,6bを構成する第一のアーム3a,3bと第二のアーム4a,4bの撓み振動と第二の支持部11a,11bとミラー部12とで形成される捩れ振動子の構成を有し、第一の支持部2a,2bおよび第二の支持部11a,11bをミアンダ形状とすることによって、振動子としての設計の自由度が高まり、それぞれの形状を所定の寸法に設計することによって、ミラー部12の駆動周波数、振れ角などを自由度高く設計対応できる光学反射素子を実現することができる。
また、前記第一のアーム3a,3bと第二のアーム4a,4bに形成した圧電アクチュエータ10のそれぞれの第一の電極層21と第二の電極層23の引き出し電極は個別に引き出し線(図示せず)を形成しながらそれぞれの接続端子25a,25bへ接続している。これによって正負反対の電気信号をそれぞれの圧電アクチュエータ10に印加することができる。
次に、このような構成からなる光学反射素子の動作原理について説明する。
図1〜図3に示すように、圧電アクチュエータ10を構成する第一の電極層21と第二の電極層23との間に交流の駆動電圧を印加することにより圧電体層22の面方向に伸び・縮みが発生し、この圧電アクチュエータ10を変形させることができる。この圧電特性を利用して、第一のアーム3aと第一のアーム3bどうし、第二のアーム4aと第二のアーム4bどうしは、同じ方向に撓ませるとともに、第一のアーム3a,3bと第二のアーム4a,4bの位相が180度異なる方向(矢印7a、7b)に撓み振動を起こすように電気信号を印加する。すなわち、第一のアーム3a,3bの圧電アクチュエータ10には同位相の電気信号を印加し、第二のアーム4a,4bの圧電アクチュエータ10は逆位相の電気信号を印加する。
これによって、第一のアーム3a,3bと第二のアーム4a,4bとは矢印7a,7bに示す反対方向に撓み振動をし、この撓み振動の振動エネルギーは音叉振動子6a,6bの連結部5a,5bへと伝播される。これによって、音叉振動子6a,6bは二つの第一の支持部2a,2bとともに振動中心9a,9bを振動軸として所定の周波数にて反復回転振動(捩れ振動)をする。
次に、この二つの音叉振動子6a,6bの反復回転振動の振動エネルギーが連結部5a,5bに接合された第二の支持部11a,11bに振動エネルギーが伝達され、回転軸14を中心として、第二の支持部11a,11bとミラー部12とで構成される捩れ振動子として捩れ振動を起こすようになる。これによって、ミラー部12に回転軸14を軸中心として矢印13に示す反復回転振動を起こす。
このとき、音叉振動子6a,6bの反復回転振動の方向と、第二の支持部11a,11bおよびミラー部12で構成される捩れ振動子の反復回転振動の方向は位相が180度異なる反対方向に反復回転振動することとなる。
従って、二つの音叉振動子6a,6bの共振周波数と、ミラー部12と二つの第二の支持部11a,11bとで構成された捩れ振動子の共振周波数とは同一周波数とすることが重要である。これによって、高精度な共振振動と高いQ値を実現できることから、外乱振動の影響を受けにくい光学反射素子を実現することができる。
このような振動モードを有する振動子を構成し、ミラー部12にレーザー光源またはLED光源などから発生させた光線を入力することによって、ミラー部12の振れ角度を大きくできる小型の光学反射素子を実現することができる。これらの振動部の振動設計をすることによって、大きく出力光の反射角度を変化させることができ、レーザー光線などの入力光を所定の設計値となるように掃引することができる光学反射素子を実現することができる。
このように、振動源を高Q値を有するミアンダ形状を有する第一の支持部2a,2bで支持された二つの音叉振動子6a,6bとし、この安定した振動エネルギーを有する第二の支持部11a,11bとミラー部12からなる捩り振動子への捩り振動を発生させる励振エネルギーとして供給することによって、安定した反復回転振動をミラー部12に発生させることができる。
なお、音叉振動子6a,6bの反復回転振動をさせるために、第一のアーム3a,3bと第二のアーム4a,4bの一面に圧電アクチュエータ10を形成した場合の光学反射素子を例として説明してきたが、音叉振動子6a,6bを構成する少なくともいずれか一方のアームに圧電アクチュエータ10を形成することによっても、前記と同様の光学反射素子の動作を実現することが可能である。これは音叉の振動特性を利用したものであり、どちらか一方のアームを励振させると連結部5a,5bを介して他方のアームに運動エネルギーが伝播することによって振動させることが可能となる性質を応用したものである。
次に、本実施の形態1における光学反射素子には、ミアンダ形状をした第二の支持部11aのミアンダ形状を構成するカンチレバーの一部に音叉振動子6aの振動を制御するためのモニター用圧電素子8を設けている。このモニター用圧電素子8は第二の支持部11a、11bの少なくともいずれか一つに設けることによってその効果を発揮させることができる。
また、前記ミアンダ形状を有する第二の支持部11の一部に設けたモニター用圧電素子8は、音叉振動子6の連結部5が回転軸14を中心として捩れたとき、モニター用圧電素子8から捻れの大きさによって出力される電気信号を取り出し、その電気信号である位相、電圧を検出するとともに、その検出した電気信号に応じて駆動用の電気信号をフィードバック制御することによって、音叉振動子6の振動を制御し、結果としてミラー部12の反復回転振動を高精度に制御できることとなり、経時変化あるいは温度変化などに対して所定の振動状態を補正することができる。この安定した振動エネルギーを第二の支持部11とミラー部12からなる捩り振動子への捩り振動を発生させる励振エネルギーとして供給することによって、安定した反復回転振動をミラー部12に発生させることができる。
また、図1に示すようにモニター用圧電素子8を設ける位置は、回転軸14と直交するように第二の支持部11aを構成するカンチレバーの一部に設けることが好ましい。この回転軸14に直交するカンチレバーが複数ある場合には、少なくともいずれか一つのカンチレバーに設けることでその機能は発揮することができる。どこのカンチレバーに設けるかについては適宜選択して形成することができ、モニター用圧電素子8の第二の電極層23は少なくとも20μm以上の幅を有しておれば良く、このような電極パターンを形成したモニター用圧電素子8を形成することによって、フィードバック制御回路を構成し、二つの音叉振動子6a,6bの振動を制御することができる。
そして、この回転軸14に直交する少なくとも一つのカンチレバーにモニター用圧電素子8を形成することが好ましい理由としては、モニター用圧電素子8をカンチレバーが撓み振動する位置に配置することによって大きな出力が得られ、ノイズ特性に優れた検出回路を構成することが容易となるからである。そして、このモニター用圧電素子8の第二の電極層23は配線パターンを介して所定の接続端子25aに接続している。
なお、モニター用圧電素子8の形成は圧電アクチュエータ10を形成するときに形成しておき、パターニングによって分離した構成とすることが生産性の観点から好ましい。
また、第一の支持部2aまたは2bを構成するミアンダ形状のいずれか一つにモニター用圧電素子8を形成することも可能である。この場合、支持体1に近接した位置に配置することが可能となり、配線パターンの形成が容易になるという利点を有している。
以上のような構成を有した光学反射素子の応用としては、レーザービームプリンタが一例としてあげられる。このレーザービームプリンタなどに用いられる感光ユニットは、光源となるレーザーと、このレーザーから発せられたレーザー光線が照射される感光ドラムと、レーザー光線を反射させるとともにその反射方向を可変させることで、レーザー光線を感光ドラムの走査面上を掃引させる光学反射素子から構成されており、この感光ユニットに用いられる光学反射素子は図1〜図3に示した構成の光学反射素子を用いることによって小型のレーザービームプリンタを実現することができる。
次に、本実施の形態1における光学反射素子の製造方法について説明する。
まず始めに、厚みが0.3mmからなるシリコン基板20を準備し、その上にスパッタリング法または蒸着法などの薄膜プロセスを用いて白金電極からなる電極層21を形成している。このとき、シリコン基板20の厚みは厚くても良い。それによって、ウエハ形状の大きなシリコン基板20を用いることができるとともに、反りなどが少ないことから、より高精度な光学反射素子を効率よく作製することができる。
その後、この電極層21の上にチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの圧電材料を用いてスパッタリング法などによって圧電体層22を形成する。このとき、圧電体層22と電極層21との間に配向制御層としてPbとTiを含む酸化物誘電体を用いることが好ましく、PLMTからなる配向制御層を形成することがより好ましい。これによって、圧電体層22の結晶配向性がより高まり、圧電特性に優れた圧電アクチュエータ10を実現することができる。
次に、この圧電体層22の上にチタン/金よりなる第二の電極層23を形成している。このとき、金電極の下層のチタンはPZT薄膜などの圧電体層22との密着力を高めるために形成しており、チタンの他にクロムなどの金属を用いることができる。これによって、圧電体層22との密着性に優れ、かつ、金電極とは強固な拡散層を形成していることから密着強度を高めた圧電アクチュエータ10を形成することができる。そして、このときの白金電極の厚みは0.2μm、PZT薄膜は3.5μm、およびチタン電極は0.01μmとし、金電極は0.3μmで形成している。
次に、フォトリソ技術を用いてエッチングすることによってパターン形成された第一の電極層21、圧電体層22および第二の電極層23を形成している。このとき、第二の電極層23のエッチング液としてはヨウ素/ヨウ化カリウム混合溶液と水酸化アンモニウム、過酸化水素混合溶液からなるエッチング液を用いて所定の電極パターンを形成した。
また、第一の電極層21、圧電体層22に用いるエッチング方法としてはドライエッチング法とウエットエッチング法のいずれかの方法、あるいはこれらを組み合わせた方法などを用いることができる。一例として、ドライエッチング法であればフルオロカーボン系のエッチングガス、あるいはSF6ガスなどを用いることができる。圧電体薄膜層を沸酸、硝酸、酢酸および過酸化水素の混合溶液からなるエッチング液を用いてウエットエッチングを行うことによってパターン化された圧電体層22を形成する。その後、さらに、ドライエッチングによって下層の電極薄膜層をエッチングすることによってパターン化された第一の電極層21を形成することによって、図2に示したような圧電アクチュエータ10を形成することができる。なお、モニター用圧電アクチュエータ8も同様に作製することができる。
次に、XeF2ガスを用いてシリコン基板20を等方的にドライエッチングすることによって不必要なシリコンを除去し、図1および図2に示したような形状を有した光学反射素子を形成することができる。
なお、シリコン基板などをドライエッチングによって異方性を活用して高精度にエッチングする場合には、エッチングを促進するSF6ガスとエッチングを抑制するC48ガスなどを用いて、より直線的にエッチングをすることが好ましい。そして、エッチングの際には、前記ガスを用いた混合ガスを用いること、あるいは交互に前記ガスを切り替えてドライエッチングを行うエッチング方法が可能であり、これらの方法を寸法形状、加工精度に合わせて適宜選択してエッチング加工することが可能である。
以上のような製造方法によって、小型で、高精度な光学反射素子を一括して効率よく作製することができる。
以上のような製造プロセスによって第一のアーム3a,3bおよび第二のアーム4a,4bの長さ;1.0mm、幅;0.3mmとし、第一の支持部2a,2bの長さ;0.2mm、幅;0.1mm、第二の支持部11a,11bの長さ;0.4mm、幅;0.1mm、ミラー部12;1.0×1.0mm、対向するアームのギャップ;0.05mmとし、モニター用圧電素子8の形状として、長さ;0.3mm、幅;0.05mmとしたとき、駆動周波数;22kHz、ミラー部12の振れ角;±10度の特性を有した光学反射素子を作製することができた。このとき、同一形状の一つの音叉振動子にて駆動したときの印加電圧に対して約2/3の印加電圧にて同等の振れ角度を実現できるとともに、Q値が高くできることから外乱に対する安定性の高い光学反射素子であることを確認した。
次に、別の例の光学反射素子の構成について図面を用いて説明する。図4は本実施の形態1における別の例の光学反射素子の平面図である。図1の構成と大きく異なっている点はモニター用圧電素子8の配置が異なっていることである。図4に示したように、音叉振動子6bの連結部5bの一部に音叉振動子6aおよび音叉振動子6bの振動を制御するためのモニター用圧電素子8を設けている。このモニター用圧電素子8は音叉振動子6bの連結部5bが回転軸14を中心として捩れたとき、モニター用圧電素子8から捻れの大きさによって出力される電気信号を取り出し、その電気信号である位相、電圧を検出するとともに、その検出した電気信号に応じて駆動用の電気信号をフィードバック制御することによって、音叉振動子6aおよび音叉振動子6bの振動を制御し、結果としてミラー部12の反復回転振動を高精度に制御できることとなり、経時変化あるいは温度変化などに対して所定の振動状態を補正することができる。
また、モニター用圧電素子8を設ける位置は、回転軸14を中心として、音叉振動子6bの連結部5bのどちらか一方に設けることが好ましい。これは回転軸14を中心として対称に配置すると、モニター用圧電素子8に伸びと縮み応力が働き、モニター用圧電素子8の出力がキャンセルされるためである。従って、図4に示したように、モニター用圧電素子8は回転軸14の左側あるいは右側の連結部5bに偏らせて配置することが好ましい。そして、モニター用圧電素子8の出力を大きくするためには第一のアーム3bまたは第二のアーム4bの近傍に配置することが特に好ましい。このとき、モニター用圧電素子8の第二の電極層23は少なくとも20μm以上の幅を有しておれば良く、このような形状の電極パターンを形成することによって、フィードバック制御回路を構成し、音叉振動子6aおよび音叉振動子6bの振動を制御することができる。そして、第二の電極層23は接続端子25bの一つに接続している。
なお、モニター用圧電素子8の出力を大きくしたいときには、音叉振動子6bの連結部5に回転軸14を中心として両側に配置し、その出力の位相を反転させて接続することも可能である。
次に、さらに別の例の光学反射素子の構成について図面を用いて説明する。図5は本実施の形態1におけるさらに別の例の光学反射素子の平面図である。図1の構成と大きく異なっている点はモニター用圧電素子8の配置が異なっていることである。図5に示したように、音叉振動子6aの第一のアーム3aに形成した圧電アクチュエータ10をモニター用圧電素子8として利用したものである。つまり、3本の圧電アクチュエータ10に駆動信号を印加し、1本の圧電アクチュエータ10をモニター用圧電素子8としてフィードバック制御を行う構成とするものである。これによって、配線をシンプルにできることから生産性に優れた光学反射素子を実現することができる。
なお、複数の圧電アクチュエータ10をモニター用圧電素子8として用いることも可能である。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2における光学反射素子の構成について図面を用いて説明する。
図6は本実施の形態2における光学反射素子の平面図を示している。
本実施の形態2における光学反射素子の基本的な構成は実施の形態1の構成とほぼ同様であり、その詳細な説明は省略し、本実施の形態2における光学反射素子が実施の形態1と大きく異なっている構成について図面を用いて説明する。
図6に示すように、第一のアーム3aと第一のアーム3b、および第二のアーム4aと第二のアーム4bとの間にはダンパー35を介して、それぞれのアームを連結していることを特徴としている。このような構成とすることによって、二つの音叉振動子6a,6bの製造ばらつきなどによって発生する共振周波数の若干のずれを解消することができる。
これによって、軸中心の対称性が高まり、音叉振動子6a,6bの駆動力が大きくなるという効果を発揮することができる。また、これによって振動子としてのQ値が大きくなり、不要共振を低減することもできる。
また、このダンパー35に用いる材料としては、弾性を有する弾性部材が好ましく、このような弾性部材としては電気的特性、入手性の観点から、金属、ゴム、またはエラストマーのいずれかを用いることが好ましい。
また、ダンパー35の形状をシート状とすることによって不要な振動を抑制できるとともに連結性を高めることができる。さらに、ダンパー35の弾性率を第一のアーム3a,3bおよび第二のアーム4a,4bの弾性率よりも小さくすることによって音叉振動子6a,6bの振動の減衰を抑制することができる。
また、図6に示した光学反射素子の一部に実施の形態1にて説明したモニター用圧電素子8を第二の支持部11a,11b、連結部5a,5bまたは少なくとも一つのアーム部に設けることによって実施の形態1と同様の構成をすることによって、さらに制御性に優れた光学反射素子を実現することができる。
以上説明してきたように、ダンパー35によって音叉振動子6a,6bの振動モードを制御し、共振周波数の合致性を高めることによって、高Q値を有する振動子を実現できることから高精度な制御が可能な光学反射素子とすることができ、より小型で振れ角度の大きな光学反射素子を実現することができる。
本発明は、光学反射素子に関して小型化できるという効果を有し、特に電子写真方式の複写機、レーザープリンタ、光学スキャナ用途に有用である。
本発明の実施の形態1における光学反射素子の平面図 同図1のAA部における断面図 同動作状態を示す概念図 同別の例の光学反射素子の平面図 同さらに別の例の光学反射素子の平面図 本発明の実施の形態2における光学反射素子の平面図
符号の説明
1 支持体
2a,2b 第一の支持部
3a,3b 第一のアーム
4a,4b 第二のアーム
5a,5b 連結部
6a,6b 音叉振動子
7a,7b 矢印
8 モニター用圧電素子
9a,9b 振動中心
10 圧電アクチュエータ
11a,11b 第二の支持部
12 ミラー部
13 矢印
14 回転軸
20 基材
21 第一の電極層
22 圧電体層
23 第二の電極層
25a,25b 接続端子
35 ダンパー

Claims (23)

  1. 支持体と、この支持体に一端が支持された二つの第一の支持部と、この二つの第一の支持部の他端に支持された第一のアームと第二のアームを有する二つの音叉振動子と、この二つの音叉振動子の振動中心に一端が支持された二つの第二の支持部と、この二つの第二の支持部の他端に支持されたミラー部とを備え、このミラー部を介して前記二つの音叉振動子を対向配置させ、二つの音叉振動子の振動中心とミラー部の回転軸とを同一線上に配置し、前記二つの第一の支持部および二つの第二の支持部をミアンダ形状とした光学反射素子。
  2. 二つの第一の支持部が回転軸を中心として同一方向に捩り振動するように音叉振動子を振動させる請求項1に記載の光学反射素子。
  3. 二つの音叉振動子の形状を同一形状とした請求項1に記載の光学反射素子。
  4. 二つの音叉振動子の共振周波数を同一周波数とした請求項3に記載の光学反射素子。
  5. 二つの音叉振動子の共振周波数と、ミラー部と二つの第二の支持部で構成された捩れ振動子の共振周波数を同一周波数とした請求項1に記載の光学反射素子。
  6. 第一の支持部および第二の支持部を形成するミアンダ形状の軸中心をミラー部の回転軸と同一線上に配置した請求項1に記載の光学反射素子。
  7. 第一の支持部および第二の支持部を形成するミアンダ形状を回転軸を中心として左右対称形とした請求項1に記載の光学反射素子。
  8. 第一の支持部および第二の支持部を形成するミアンダ形状を音叉振動子と同一面に配置した請求項1に記載の光学反射素子。
  9. 第一の支持部、音叉振動子、第二の支持部およびミラー部の基材を同一材料とした請求項1に記載の光学反射素子。
  10. 基材を弾性部材とした請求項9に記載の光学反射素子。
  11. 弾性部材を金属、ガラス、水晶または石英とした請求項10に記載の光学反射素子。
  12. 金属をシリコン、チタン、ステンレス、エリンバーまたは黄銅合金とした請求項11に記載の光学反射素子。
  13. 第一のアーム、および/または第二のアームの少なくとも一面に圧電アクチュエータを設けた請求項1に記載の光学反射素子。
  14. 圧電アクチュエータを第一の電極層、圧電体層および第二の電極層からなる積層圧電薄膜とした請求項13に記載の光学反射素子。
  15. 二つの音叉振動子の同一面に圧電アクチュエータを設けた請求項13に記載の光学反射素子。
  16. 少なくとも一つの第二の支持部の一部にモニター用圧電素子を設けた請求項1に記載の光学反射素子。
  17. 少なくとも一つの音叉振動子の連結部の一部にモニター用圧電素子を設けた請求項1に記載の光学反射素子。
  18. 少なくとも一つのモニター用圧電素子を第一のアームまたは第二のアームに設けた請求項1に記載の光学反射素子。
  19. 第一のアームの自由端どうし、および第二のアームの自由端どうしをダンパーで連結した請求項1に記載の光学反射素子。
  20. ダンパーを弾性部材とした請求項19に記載の光学反射素子。
  21. 弾性部材を金属、ゴム、またはエラストマーとした請求項20に記載の光学反射素子。
  22. ダンパーの形状をシート状とした請求項19に記載の光学反射素子。
  23. ダンパーの弾性率を第一のアームおよび第二のアームの弾性率よりも小さくした請求項20に記載の光学反射素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013200337A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Stanley Electric Co Ltd 光偏向器

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