JP5645382B2 - 多層離型フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、基板表面への追従性に優れ、熱プレス成形時における接着剤の流れ出し及びフィルム端部での中間層樹脂の染み出しを抑制することのできる多層離型フィルムに関する。
プリント配線基板、フレキシブルプリント基板、多層プリント配線板等の製造工程においては、プリプレグ又は耐熱フィルムを介して銅張積層板又は銅箔を熱プレスする際に離型フィルムが使用されている。また、フレキシブルプリント基板の製造工程においては、銅回路を形成したフレキシブルプリント基板本体に、熱硬化型接着剤又は熱硬化型接着シートによってカバーレイフィルムを熱プレス接着する際にも、カバーレイフィルムと熱プレス板とが接着するのを防止するために離型フィルムが広く使用されている。
離型フィルムに対しては、例えば、熱プレス成形に耐え得る耐熱性、プリント配線基板及び熱プレス板に対する離型性、廃棄処理の容易性等の性能が求められる。また、熱プレス成形時の製品歩留り向上のため、銅回路に対する非汚染性も重要である。
従来、離型フィルムとしては、特許文献1及び特許文献2に開示されているような、フッ素系フィルム、シリコーン塗布ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリプロピレンフィルム等が用いられてきた。
しかしながら、フッ素系フィルムは、耐熱性、離型性、非汚染性に優れているが、高価であるうえ、廃棄処理において焼却する際に燃焼しにくく、有毒ガスを発生する。また、シリコーン塗布ポリエチレンテレフタレートフィルム及びポリメチルペンテンフィルムは、シリコーン又は構成成分中の低分子量体が移行することによってプリント配線基板とりわけ銅回路の汚染を引き起こし、品質を損なうおそれがある。また、ポリプロピレンフィルムは耐熱性に劣り、離型性も不充分である。
また、熱プレス成形時には、基板表面の凹凸に対して離型フィルムが追従することが必要とされるが、従来の離型フィルムは対形状追従性に劣り、熱プレス成形時にフレキシブルプリント基板中にボイドが発生したり、電極部にカバーレイフィルムの接着剤が流れ出し、電極部のめっき処理の障害となったりする等の問題がある。
特に、近年、電子機器の軽量薄型化に伴ってフレキシブルプリント基板の銅回路ピッチが例えば100μm以下にまで微細化しており、カバーレイフィルムから流れ出した接着剤が電極部に与える影響が大きくなっていることから、基板表面への追従性の向上はますます重要な課題となっている。更に、カバーレイフィルムの薄型化によって離型フィルムに発生したシワがカバーレイフィルムに転写しやすくなっており、熱プレス成形時における製品歩留まりの悪化を招いている。
基板表面への追従性を向上させるためには、例えば、特許文献3に開示されているような軟化温度の低い樹脂を中間層として用いた多層離型フィルムが用いられている。
しかしながら、軟化温度の低い樹脂を中間層として用いただけでは、離型フィルムに発生するシワを充分に抑制することは難しく、また、熱プレス成形時の圧力によってフィルム端部から中間層樹脂が染み出し、プリント配線基板又は熱プレス板を汚染して生産性を損なうという問題も生じる。
従って、耐熱性、離型性、防シワ性等の離型フィルムに必要とされる性能を有しつつ、基板表面への追従性にも優れ、熱プレス成形時におけるボイドの発生、接着剤の流れ出し、フィルム端部での中間層樹脂の染み出し等を抑制することのできる離型フィルムが求められている。
特開平2−175247号公報 特開平5−283862号公報 特開平2−24139号公報
本発明は、基板表面への追従性に優れ、熱プレス成形時における接着剤の流れ出し及びフィルム端部での中間層樹脂の染み出しを抑制することのできる多層離型フィルムを提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも表層と中間層とを有する多層離型フィルムであって、前記表層は、厚さが20μm以下であり、前記中間層は、少なくとも、示差走査熱量計を用いて測定した融点が60℃以上130℃未満であるポリオレフィン系樹脂と、示差走査熱量計を用いて測定した融点が130℃以上である樹脂とを含有し、TMA測定における表層側の軟化温度が80℃以下である多層離型フィルムである。
以下、本発明を詳述する。
本発明者らは、少なくとも表層と中間層とを有する多層離型フィルムは、表層の厚さが所定の値以下であり、中間層が所定の融点を有する樹脂を含有し、更に、TMA測定における表層側の軟化温度が所定の値以下であることで、基板表面への優れた追従性を発現して熱プレス成形時における接着剤の流れ出しを抑制し、同時に、熱プレス成形時におけるフィルム端部での中間層樹脂の染み出しも抑制できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の多層離型フィルムは、少なくとも表層と中間層とを有する。
本発明の多層離型フィルムは、上記中間層の一方の面に上記表層を有する2層構造であってもよく、上記中間層の両面に上記表層を有する3層構造であってもよい。
上記表層の厚さの上限は20μmである。上記表層の厚さが20μmを超えると、得られる多層離型フィルムは、例えば100μm以下等の微細な銅回路ピッチを有するフレキシブルプリント基板に対して、フレキシブルプリント基板表面への追従性が低下し、熱プレス成形時における接着剤の流れ出しを充分に抑制することができない。上記表層の厚さの好ましい上限は15μmである。
上記表層の厚さの下限は特に限定されないが、好ましい下限は5μmである。上記表層の厚さが5μm未満であると、表層の強度が損なわれることから、熱プレス成形時又は多層離型フィルムの剥離時に、表層が破壊されることがある。上記表層の厚さの好ましい下限は10μmである。
上記表層は、極性基を主鎖中に有する樹脂を含有することが好ましい。
上記表層に上記極性基を主鎖中に有する樹脂を用いることで、得られる多層離型フィルムは、優れた機械的性能、とりわけ、通常熱プレス成形を行う170℃程度の温度域において優れた機械的性能を発現することができる。なかでも、ヘテロ原子を分子中に含まないため焼却処理時の環境負荷が軽減され、経済的にも有利であることから、結晶性芳香族ポリエステル樹脂が好ましい。
上記結晶性芳香族ポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体と、低分子量脂肪族ジオールとを反応させることにより得ることができる。
また、上記結晶性芳香族ポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体と、低分子量ジオール及び高分子量ジオールとを反応させることによっても得ることができる(このようにして得られた結晶性芳香族ポリエステル樹脂を、以下、ポリエーテル骨格を主鎖中に有する結晶性芳香族ポリエステル樹脂ともいう)。
更に、上記結晶性芳香族ポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体と、低分子量脂肪族ジオールとを反応させることによって得られる結晶性芳香族ポリエステル樹脂をカプロラクトンモノマーに溶解させた後、カプロラクトンを開環重合させることによっても得ることができる(このようにして得られた結晶性芳香族ポリエステル樹脂を、以下、ポリカプロラクトン骨格を主鎖中に有する結晶性芳香族ポリエステル樹脂ともいう)。
なかでも、芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体と、低分子量脂肪族ジオールとを反応させることにより得ることができる結晶性芳香族ポリエステル樹脂を用いた場合に比べて、耐熱性を維持しながら、柔軟性及び離型性に優れる多層離型フィルムが得られることから、ポリエーテル骨格を主鎖中に有する結晶性芳香族ポリエステル樹脂、ポリカプロラクトン骨格を主鎖中に有する結晶性芳香族ポリエステル樹脂が好ましい。
上記芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体として、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、ナフタリンジカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、テレフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、オルトフタル酸ジメチル、ナフタリンジカルボン酸ジメチル、パラフェニレンジカルボン酸ジメチル等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
上記低分子量脂肪族ジオールとして、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
上記高分子量ジオールとして、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
上記構成成分からなる結晶性芳香族ポリエステル樹脂として、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、テレフタル酸ブタンジオールポリテトラメチレングリコール共重合体、テレフタル酸ブタンジオール−ポリカプロラクトン共重合体等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。なかでも、非汚染性及び結晶性に特に優れることから、ポリブチレンテレフタレートが好ましい。
上記結晶性芳香族ポリエステル樹脂は、示差走査熱量計を用いて測定した融点が200℃以上であることが好ましい。
通常、熱プレス成形は200℃未満で行われることから、上記表層にこのような融点の高い樹脂を用いることで、上記表層は、熱プレス成形時においても溶融することがなく、離型性を有し、破壊が防止される。なお、示差走査熱量計として、例えば、DSC 2920(TAインスツルメント社製)等が挙げられる。
上記結晶性芳香族ポリエステル樹脂の示差走査熱量計を用いて測定した融点が200℃未満であると、熱プレス成形時に上記表層が溶融することがあり、得られる多層離型フィルムの耐熱性が低下することがある。上記結晶性芳香族ポリエステル樹脂は、示差走査熱量計を用いて測定した融点が220℃以上であることが好ましい。
上記示差走査熱量計を用いて測定した融点が200℃以上である結晶性芳香族ポリエステル樹脂は特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、テレフタル酸ブタンジオールポリテトラメチレングリコール共重合体等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。これらのなかでは、非汚染性及び結晶性に優れることから、ポリブチレンテレフタレートが好ましい。
上記表層は、安定剤を含有してもよい。上記安定剤は特に限定されず、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、熱安定剤等が挙げられる。
上記ヒンダードフェノール系酸化防止剤は特に限定されず、例えば、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プロピオニロキシ〕−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン等が挙げられる。
上記熱安定剤は特に限定されず、例えば、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、2−t−ブチル−α−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−クメニルビス(p−ノニルフェニル)ホスファイト、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスチリルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジトリデシル3,3’−チオジプロピオネート等が挙げられる。
上記表層は、本発明の効果を損なわない範囲で、繊維、無機充填剤、難燃剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、無機物、高級脂肪酸塩等の添加剤を含有してもよい。
上記繊維は、無機繊維であってもよく、有機繊維であってもよい。上記無機繊維は特に限定されず、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、ボロン繊維、炭化珪素繊維、アルミナ繊維、アモルファス繊維、シリコン−チタン−炭素系繊維等が挙げられる。上記有機繊維は特に限定されず、例えば、アラミド繊維等が挙げられる。
上記無機充填剤は特に限定されず、例えば、炭酸カルシウム、酸化チタン、マイカ、タルク等が挙げられる。
上記難燃剤は特に限定されず、例えば、ヘキサブロモシクロドデカン、トリス−(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、ペンタブロモフェニルアリルエーテル等が挙げられる。
上記紫外線吸収剤は特に限定されず、例えば、p−t−ブチルフェニルサリシレート、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン等が挙げられる。
上記帯電防止剤は特に限定されず、例えば、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アルキルアミン、アルキルアリルスルホネート、アルキルスルファネート等が挙げられる。
上記無機物は特に限定されず、例えば、硫酸バリウム、アルミナ、酸化珪素等が挙げられる。
上記高級脂肪酸塩は特に限定されず、例えば、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸バリウム、パルミチン酸ナトリウム等が挙げられる。
上記表層は、該表層の性質を改質するために、熱可塑性樹脂、ゴム成分を含有してもよい。
上記熱可塑性樹脂は特に限定されず、例えば、ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエステル等が挙げられる。
上記ゴム成分は特に限定されず、例えば、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、アクリルニトリル−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体(EPM、EPDM)、ポリクロロプレン、ブチルゴム、アクリルゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム、オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、塩ビ系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
上記表層は、アスペクト比の大きい無機化合物を含有してもよい。
上記アスペクト比の大きい無機化合物を含有することにより、得られる多層離型フィルムは高温での離型性が向上し、更に、多層離型フィルムに含まれる添加剤、低分子量物等が多層離型フィルム表面へブリードアウトすることを抑制することができ、熱プレス成形時のクリーン性が向上する。
上記アスペクト比の大きい無機化合物は特に限定されず、例えば、クレイ等の層状ケイ酸塩、ハイドロタルサイト等の層状複水和物等が挙げられる。
上記表層の表面は平滑性を有することが好ましいが、ハンドリングに必要なスリップ性、アンチブロッキング性等が付与されていてもよく、また、熱プレス成形時の空気抜けを目的として、少なくとも片面に適度のエンボス模様又は微細な凹凸が設けられてもよい。このような処理の方法は特に限定されず、例えば、エンボス模様が施された金属ロール、ガーゼ等の布、ブラシ等を用いて上記表層の表面を摩擦する方法が挙げられる。
上記表層は、耐熱性、寸法安定性、離型性を向上させるために、熱処理及び/又は摩擦処理を行ってもよい。
上記熱処理の方法は特に限定されないが、例えば、一定の温度に加熱したロールの間を通過させる方法、ヒーターにより加熱する方法等が好ましい。
上記熱処理の温度は、上記表層を構成する樹脂のガラス転移温度以上かつ融点以下であれば特に限定されないが、好ましい下限は120℃、好ましい上限は200℃である。上記熱処理の温度が120℃未満であると、熱処理による離型性の向上効果がほとんど得られないことがある。上記熱処理の温度が200℃を超えると、熱処理時に表層が変形しやすくなり、表層を製造できないことがある。上記熱処理の温度は、より好ましい下限が170℃、より好ましい上限が190℃である。
上記摩擦処理の方法は特に限定されず、例えば、金属ロール、ガーゼ等の布、ブラシ等を用いて上記表層の表面を摩擦する方法等が挙げられる。
上記中間層は、示差走査熱量計を用いて測定した融点が60℃以上130℃未満であるポリオレフィン系樹脂を含有する。
上記中間層に融点が上記範囲内のポリオレフィン系樹脂を用いることで、上記中間層は接着剤が溶融を開始する温度付近で軟化を開始し、得られる多層離型フィルムは、例えば100μm以下等の微細な銅回路ピッチを有するフレキシブルプリント基板に対しても、フレキシブルプリント基板表面の凹凸に対する追従性が向上し、熱プレス成形時における接着剤の流れ出しを抑制することができる。
上記ポリオレフィン系樹脂の示差走査熱量計を用いて測定した融点が60℃未満であると、多層離型フィルムの保管中には、状況によっては雰囲気温度が50〜60℃となることがあり、このような雰囲気温度では上記中間層樹脂が溶融して染み出し、ブロッキングを起こすことがある。上記ポリオレフィン系樹脂の示差走査熱量計を用いて測定した融点が130℃以上であると、接着剤が溶融を開始する温度付近で上記中間層が充分に軟化せず、熱プレス成形時における接着剤の流れ出しを充分に抑制できない。上記ポリオレフィン系樹脂の示差走査熱量計を用いて測定した融点は、80℃以上100℃以下であることが好ましい。
上記示差走査熱量計を用いて測定した融点が60℃以上130℃未満であるポリオレフィン系樹脂は特に限定されず、例えば、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。これらのなかでも、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。
上記中間層は、上記表層と同様に、繊維、無機充填剤、難燃剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、無機物、高級脂肪酸塩等の添加剤を含有してもよい。
上記中間層は、示差走査熱量計を用いて測定した融点が130℃以上である樹脂を含有する。
上記中間層に、上記示差走査熱量計を用いて測定した融点が60℃以上130℃未満であるポリオレフィン系樹脂を用いると、得られる多層離型フィルムは、フレキシブルプリント基板表面の凹凸に対する追従性が向上し、熱プレス成形時における接着剤の流れ出しを抑制することができる。しかしながら、上記示差走査熱量計を用いて測定した融点が60℃以上130℃未満であるポリオレフィン系樹脂は軟化温度が低いことから、熱プレス成形時の圧力によってフィルム端部から中間層樹脂が染み出し、フレキシブルプリント基板又は熱プレス板を汚染してしまうという問題が生じる。
本発明の多層離型フィルムでは、上記中間層に、上記示差走査熱量計を用いて測定した融点が60℃以上130℃未満であるポリオレフィン系樹脂に加えて、上記示差走査熱量計を用いて測定した融点が130℃以上である樹脂を用いることで、熱プレス成形時における接着剤の流れ出しを抑制しながら、同時に、フィルム端部での中間層樹脂の染み出しを抑制することができる。
上記示差走査熱量計を用いて測定した融点が130℃以上である樹脂は特に限定されず、例えば、ポリプロピレン、結晶性芳香族ポリエステル樹脂等が挙げられる。
上記示差走査熱量計を用いて測定した融点が130℃以上である樹脂の配合量は特に限定されないが、中間層中の好ましい下限が5重量%、好ましい上限が50重量%である。上記示差走査熱量計を用いて測定した融点が130℃以上である樹脂の配合量が5重量%未満であると、熱プレス成形時におけるフィルム端部での中間層樹脂の染み出しを抑制する効果が充分に得られないことがある。上記示差走査熱量計を用いて測定した融点が130℃以上である樹脂の配合量が50重量%を超えると、得られる多層離型フィルムは、熱プレス成形時における接着剤の流れ出しを抑制できないことがある。
上記中間層の厚さは特に限定されないが、好ましい下限は10μm、好ましい上限は200μmである。上記中間層の厚さが10μm未満であると、厚さが薄すぎ、熱プレス成形時において中間層が軟化すると、部分的に中間層が存在しない箇所が発生し、プレス圧力をフレキシブルプリント基板に均一に荷重することができないことがある。上記中間層の厚さが200μmを超えると、上記中間層が必要以上に厚いため、熱プレス成形時におけるフィルム端部での中間層樹脂の染み出しを抑制できないことがある。上記中間層の厚さのより好ましい下限は20μm、より好ましい上限は100μmである。
本発明の多層離型フィルムは、TMA測定における表層側の軟化温度の上限が80℃である。上記TMA測定における表層側の軟化温度が80℃を超えると、多層離型フィルムは、例えば100μm以下等の微細な銅回路ピッチを有するフレキシブルプリント基板に対して、フレキシブルプリント基板表面への追従性が低下し、熱プレス成形時における接着剤の流れ出しを充分に抑制できない。
本発明の多層離型フィルムは、TMA測定における表層側の軟化温度の下限は特に限定されないが、好ましい下限は50℃である。上記TMA測定における表層側の軟化温度が50℃未満であると、軟化温度が低すぎて、多層離型フィルムを安定して輸送することが困難となることがある。
なお、本明細書中、TMA測定における表層側の軟化温度とは、例えばTMA/SS6100(SSI社製)等の熱機械測定装置を用いて、JIS K 7196に準拠して、多層離型フィルムのフレキシブルプリント基板に接する表層側に対して測定した軟化温度をいう。このとき、TMA/SS6100(SSI社製)等の熱機械測定装置は、測定モード「押し込み」、プローブ径φ1mm、荷重500mN、温度範囲30〜170℃、昇温速度5℃/minの条件に設定される。
本発明の多層離型フィルムの表面は平滑性を有することが好ましいが、ハンドリングに必要なスリップ性、アンチブロッキング性等が付与されていてもよく、また、熱プレス成形時の空気抜けを目的として、少なくとも片面に適度のエンボス模様が設けられてもよい。
本発明の多層離型フィルムは、170℃において荷重3MPaで60分間加圧した場合の寸法変化率が1.5%以下であることが好ましい。上記寸法変化率が1.5%を超えると、熱プレス成形時にフレキシブルプリント基板の回路パターンを損なうことがある。上記寸法変化率は、1.0%以下であることがより好ましい。
更に、本発明の多層離型フィルムは、フィルムの巾方向(以下、TDという)と長さ方向(以下、MDという)の寸法変化率が同方向かつ同等程度であることが好ましい。一方(例えば、MD)が収縮し、他方(例えば、TD)が伸長するというように、縦横の寸法変化が異なる場合には、多層離型フィルムにより、熱プレス成形時にフレキシブルプリント基板の回路パターンを損なうことがある。
本発明の多層離型フィルムを製造する方法は特に限定されず、例えば、水冷式又は空冷式共押出インフレーション法、共押出Tダイ法で製膜する方法、表層となるフィルムを作製した後、このフィルムに中間層を押出ラミネーション法にて積層する方法、表層となるフィルムと中間層となるフィルムとをドライラミネーションする方法、溶剤キャスティング法、熱プレス成形法等が挙げられる。なかでも、各層の厚み制御に優れることから、共押出Tダイ法で製膜する方法が好ましい。
上記溶剤キャスティング法では、例えば、中間層となるフィルム上にアンカー層を下塗り処理した後、アンカー層上に、溶剤に溶解した表層を形成する樹脂組成物を塗工し、塗膜を均一に加熱し乾燥させて表層を形成させることにより、多層離型フィルムを製造する。
また、上記熱プレス成形法では、例えば、表層となるフィルムと中間層となるフィルムとを重ね合わせて熱プレス成形する。
本発明によれば、基板表面への追従性に優れ、熱プレス成形時における接着剤の流れ出し及びフィルム端部での中間層樹脂の染み出しを抑制することのできる多層離型フィルムを提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
表層用の結晶性芳香族ポリエステル樹脂としてポリブチレンテレフタレート(ノバデュラン5010R5、三菱エンジニアリングプラスチックス社製、融点224℃)、及び、中間層用のポリオレフィン系樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン(エクセレンFX(CX5501)、住友化学社製、融点66℃)とエチレン−メチルメタクリレート共重合体(アクリフト(WH401)、住友化学社製、融点86℃)とポリプロピレン(PS207A、サンアロマー社製、融点160℃)を共押出成形機に投入し、Tダイスより共押出成形して、表層の厚さ10μm、中間層の厚さ80μmの多層離型フィルムを得た。なお、融点は、示差走査熱量計(DSC 2920、TAインスツルメント社製)を用いて測定した。
得られた多層離型フィルムについて、熱機械測定装置(TMA/SS6100、SSI社製、測定モード「押し込み」、プローブ径φ1mm、荷重500mN、温度範囲30〜170℃、昇温速度5℃/min)を用いてJIS K 7196に準拠して測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
(実施例2)
表層の厚さを15μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は実施例1と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて実施例1と同様にして測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
参考例3
表層の厚さを20μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は実施例1と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて実施例1と同様にして測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
(実施例4)
表層用の結晶性芳香族ポリエステル樹脂としてポリブチレンテレフタレート(ノバデュラン5010R5、三菱エンジニアリングプラスチックス社製、融点224℃)、及び、中間層用のポリオレフィン系樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン(エクセレンFX(CX5501)、住友化学社製、融点66℃)とエチレン−メチルメタクリレート共重合体(アクリフト(WH401)、住友化学社製、融点86℃)とポリブチレンテレフタレート(ノバデュラン5026、三菱エンジニアリングプラスチックス社製、融点224℃)を共押出成形機に投入し、Tダイスより共押出成形して、表層の厚さ10μm、中間層の厚さ80μmの多層離型フィルムを得た。なお、融点は、示差走査熱量計(DSC 2920、TAインスツルメント社製)を用いて測定した。
得られた多層離型フィルムについて、熱機械測定装置(TMA/SS6100、SSI社製、測定モード「押し込み」、プローブ径φ1mm、荷重500mN、温度範囲30〜170℃、昇温速度5℃/min)を用いてJIS K 7196に準拠して測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
(実施例5)
表層の厚さを15μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は実施例4と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて実施例4と同様にして測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
参考例6
表層の厚さを20μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は実施例4と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて実施例4と同様にして測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
(比較例1)
表層用の結晶性芳香族ポリエステル樹脂としてポリブチレンテレフタレート(ノバデュラン5010R5、三菱エンジニアリングプラスチックス社製、融点224℃)、及び、中間層用のポリオレフィン系樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン(エクセレンFX(CX5501)、住友化学社製、融点66℃)とエチレン−メチルメタクリレート共重合体(アクリフト(WH401)、住友化学社製、融点86℃)とを共押出成形機に投入し、Tダイスより共押出成形して、表層の厚さ10μm、中間層の厚さ80μmの多層離型フィルムを得た。なお、融点は、示差走査熱量計(DSC 2920、TAインスツルメント社製)を用いて測定した。
得られた多層離型フィルムについて、熱機械測定装置(TMA/SS6100、SSI社製、測定モード「押し込み」、プローブ径φ1mm、荷重500mN、温度範囲30〜170℃、昇温速度5℃/min)を用いてJIS K 7196に準拠して測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
(比較例2)
表層の厚さを15μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は比較例1と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて比較例1と同様にして測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
(比較例3)
表層の厚さを20μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は比較例1と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて比較例1と同様にして測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
(比較例4)
表層の厚さを25μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は比較例1と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて比較例1と同様にして測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
(比較例5)
表層用の結晶性芳香族ポリエステル樹脂としてポリブチレンテレフタレート(ノバデュラン5010R5、三菱エンジニアリングプラスチックス社製、融点224℃)、及び、中間層用のポリオレフィン系樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン(エクセレンFX(CX3502)、住友化学社製、融点70℃)とエチレン−メチルメタクリレート共重合体(アクリフト(WH303)、住友化学社製、融点89℃)とを共押出成形機に投入し、Tダイスより共押出成形して、表層の厚さ10μm、中間層の厚さ80μmの多層離型フィルムを得た。なお、融点は、示差走査熱量計(DSC 2920、TAインスツルメント社製)を用いて測定した。
得られた多層離型フィルムについて、熱機械測定装置(TMA/SS6100、SSI社製、測定モード「押し込み」、プローブ径φ1mm、荷重500mN、温度範囲30〜170℃、昇温速度5℃/min)を用いてJIS K 7196に準拠して測定した表層側の軟化温度は、85℃であった。
(比較例6)
表層の厚さを15μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は比較例5と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて比較例5と同様にして測定した表層側の軟化温度は、85℃であった。
(比較例7)
表層の厚さを20μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は比較例5と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて比較例5と同様にして測定した表層側の軟化温度は、85℃であった。
(比較例8)
表層の厚さを25μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は比較例5と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて比較例5と同様にして測定した表層側の軟化温度は、85℃であった。
(比較例9)
表層用の結晶性芳香族ポリエステル樹脂としてポリブチレンテレフタレート(ノバデュラン5010R5、三菱エンジニアリングプラスチックス社製、融点224℃)、及び、中間層用のポリオレフィン系樹脂としてエチレン−メチルメタクリレート共重合体(アクリフト(WD301)、住友化学社製、融点100℃)を共押出成形機に投入し、Tダイスより共押出成形して、表層の厚さ10μm、中間層の厚さ80μmの多層離型フィルムを得た。なお、融点は、示差走査熱量計(DSC 2920、TAインスツルメント社製)を用いて測定した。
得られた多層離型フィルムについて、熱機械測定装置(TMA/SS6100、SSI社製、測定モード「押し込み」、プローブ径φ1mm、荷重500mN、温度範囲30〜170℃、昇温速度5℃/min)を用いてJIS K 7196に準拠して測定した表層側の軟化温度は、90℃であった。
(比較例10)
表層の厚さを15μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は比較例9と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて比較例9と同様にして測定した表層側の軟化温度は、90℃であった。
(比較例11)
表層の厚さを20μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は比較例9と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて比較例9と同様にして測定した表層側の軟化温度は、90℃であった。
(比較例12)
表層の厚さを25μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は比較例9と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて比較例9と同様にして測定した表層側の軟化温度は、90℃であった。
<評価>
実施例、比較例で得られた多層離型フィルムについて、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
(1)追従性(埋め込み性)
CCL(20cm×20cm、ポリイミド厚25μm、銅箔18μm)、カバーレイ(20cm×20cm、ポリイミド厚12μm、エポキシ系樹脂接着剤層15μm)、及び、評価用多層離型フィルムを下からこの順番に積み上げ、真空プレスを用いて160℃、30kg/cm、30分の条件でプレスし、CCLとカバーレイとからなるFPC評価サンプルを作製した。なお、カバーレイには、予め接着剤流れ出し量評価用のパターン(200μmピッチ、100μmピッチ)を作製しておいた。
その後、FPC評価サンプル及び多層離型フィルムを取り出し、カバーレイ上の接着剤流れ出し量評価用の穴を顕微鏡で観察することにより、流れ出した接着剤の長さを測定し、流れ出した接着剤の長さが10μm未満であった場合を「◎」と、10μm以上20μm未満であった場合を「○」と、20μm以上30μm未満であった場合を「△」と、30μm以上であった場合を「×」として評価した。
(2)フィルム端部での中間層樹脂の染み出し
CCL(20cm×20cm、ポリイミド厚25μm、銅箔18μm)、カバーレイ(20cm×20cm、ポリイミド厚12μm、エポキシ系樹脂接着剤層15μm)、及び、評価用多層離型フィルムを下からこの順番に積み上げ、真空プレスを用いて160℃、30kg/cm、30分の条件でプレスし、CCLとカバーレイとからなるFPC評価サンプルを作製した。
フレキシブルプリント基板作製時における多層離型フィルムの端部からの中間層樹脂の染み出しの長さを測定し、染み出した樹脂の長さが5mm未満であった場合を「○」と、5mm以上10mm未満であった場合を「△」と、10mm以上であった場合を「×」として評価した。
Figure 0005645382
本発明によれば、基板表面への追従性に優れ、熱プレス成形時における接着剤の流れ出し及びフィルム端部での中間層樹脂の染み出しを抑制することのできる多層離型フィルムを提供することができる。

Claims (1)

  1. 少なくとも表層と中間層とを有する多層離型フィルムであって、
    前記表層は、示差走査熱量計を用いて測定した融点が200℃以上である結晶性芳香族ポリエステル樹脂からなり、かつ、厚さが15μm以下であり、
    前記中間層は、示差走査熱量計を用いて測定した融点が60℃以上130℃未満のポリオレフィン系樹脂である直鎖状低密度ポリエチレンとエチレン−メチルメタクリレート共重合体、及び、示差走査熱量計を用いて測定した融点が130℃以上の樹脂であるポリプロピレン又はポリブチレンテレフタレートの、合計3種類の樹脂の混合物からなり
    TMA測定における表層側の軟化温度が80℃以下である
    ことを特徴とする多層離型フィルム
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