JP5645382B2 - 多層離型フィルム - Google Patents
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しかしながら、フッ素系フィルムは、耐熱性、離型性、非汚染性に優れているが、高価であるうえ、廃棄処理において焼却する際に燃焼しにくく、有毒ガスを発生する。また、シリコーン塗布ポリエチレンテレフタレートフィルム及びポリメチルペンテンフィルムは、シリコーン又は構成成分中の低分子量体が移行することによってプリント配線基板とりわけ銅回路の汚染を引き起こし、品質を損なうおそれがある。また、ポリプロピレンフィルムは耐熱性に劣り、離型性も不充分である。
特に、近年、電子機器の軽量薄型化に伴ってフレキシブルプリント基板の銅回路ピッチが例えば100μm以下にまで微細化しており、カバーレイフィルムから流れ出した接着剤が電極部に与える影響が大きくなっていることから、基板表面への追従性の向上はますます重要な課題となっている。更に、カバーレイフィルムの薄型化によって離型フィルムに発生したシワがカバーレイフィルムに転写しやすくなっており、熱プレス成形時における製品歩留まりの悪化を招いている。
しかしながら、軟化温度の低い樹脂を中間層として用いただけでは、離型フィルムに発生するシワを充分に抑制することは難しく、また、熱プレス成形時の圧力によってフィルム端部から中間層樹脂が染み出し、プリント配線基板又は熱プレス板を汚染して生産性を損なうという問題も生じる。
以下、本発明を詳述する。
本発明の多層離型フィルムは、上記中間層の一方の面に上記表層を有する2層構造であってもよく、上記中間層の両面に上記表層を有する3層構造であってもよい。
上記表層に上記極性基を主鎖中に有する樹脂を用いることで、得られる多層離型フィルムは、優れた機械的性能、とりわけ、通常熱プレス成形を行う170℃程度の温度域において優れた機械的性能を発現することができる。なかでも、ヘテロ原子を分子中に含まないため焼却処理時の環境負荷が軽減され、経済的にも有利であることから、結晶性芳香族ポリエステル樹脂が好ましい。
また、上記結晶性芳香族ポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体と、低分子量ジオール及び高分子量ジオールとを反応させることによっても得ることができる(このようにして得られた結晶性芳香族ポリエステル樹脂を、以下、ポリエーテル骨格を主鎖中に有する結晶性芳香族ポリエステル樹脂ともいう)。
更に、上記結晶性芳香族ポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体と、低分子量脂肪族ジオールとを反応させることによって得られる結晶性芳香族ポリエステル樹脂をカプロラクトンモノマーに溶解させた後、カプロラクトンを開環重合させることによっても得ることができる(このようにして得られた結晶性芳香族ポリエステル樹脂を、以下、ポリカプロラクトン骨格を主鎖中に有する結晶性芳香族ポリエステル樹脂ともいう)。
通常、熱プレス成形は200℃未満で行われることから、上記表層にこのような融点の高い樹脂を用いることで、上記表層は、熱プレス成形時においても溶融することがなく、離型性を有し、破壊が防止される。なお、示差走査熱量計として、例えば、DSC 2920(TAインスツルメント社製)等が挙げられる。
上記ヒンダードフェノール系酸化防止剤は特に限定されず、例えば、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プロピオニロキシ〕−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン等が挙げられる。
上記熱安定剤は特に限定されず、例えば、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリラウリルホスファイト、2−t−ブチル−α−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−クメニルビス(p−ノニルフェニル)ホスファイト、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスチリルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ジトリデシル3,3’−チオジプロピオネート等が挙げられる。
上記難燃剤は特に限定されず、例えば、ヘキサブロモシクロドデカン、トリス−(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、ペンタブロモフェニルアリルエーテル等が挙げられる。
上記帯電防止剤は特に限定されず、例えば、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アルキルアミン、アルキルアリルスルホネート、アルキルスルファネート等が挙げられる。
上記高級脂肪酸塩は特に限定されず、例えば、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸バリウム、パルミチン酸ナトリウム等が挙げられる。
上記熱可塑性樹脂は特に限定されず、例えば、ポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエステル等が挙げられる。
上記ゴム成分は特に限定されず、例えば、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、アクリルニトリル−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体(EPM、EPDM)、ポリクロロプレン、ブチルゴム、アクリルゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム、オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、塩ビ系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
上記アスペクト比の大きい無機化合物を含有することにより、得られる多層離型フィルムは高温での離型性が向上し、更に、多層離型フィルムに含まれる添加剤、低分子量物等が多層離型フィルム表面へブリードアウトすることを抑制することができ、熱プレス成形時のクリーン性が向上する。
上記アスペクト比の大きい無機化合物は特に限定されず、例えば、クレイ等の層状ケイ酸塩、ハイドロタルサイト等の層状複水和物等が挙げられる。
上記熱処理の方法は特に限定されないが、例えば、一定の温度に加熱したロールの間を通過させる方法、ヒーターにより加熱する方法等が好ましい。
上記熱処理の温度は、上記表層を構成する樹脂のガラス転移温度以上かつ融点以下であれば特に限定されないが、好ましい下限は120℃、好ましい上限は200℃である。上記熱処理の温度が120℃未満であると、熱処理による離型性の向上効果がほとんど得られないことがある。上記熱処理の温度が200℃を超えると、熱処理時に表層が変形しやすくなり、表層を製造できないことがある。上記熱処理の温度は、より好ましい下限が170℃、より好ましい上限が190℃である。
上記中間層に融点が上記範囲内のポリオレフィン系樹脂を用いることで、上記中間層は接着剤が溶融を開始する温度付近で軟化を開始し、得られる多層離型フィルムは、例えば100μm以下等の微細な銅回路ピッチを有するフレキシブルプリント基板に対しても、フレキシブルプリント基板表面の凹凸に対する追従性が向上し、熱プレス成形時における接着剤の流れ出しを抑制することができる。
上記中間層に、上記示差走査熱量計を用いて測定した融点が60℃以上130℃未満であるポリオレフィン系樹脂を用いると、得られる多層離型フィルムは、フレキシブルプリント基板表面の凹凸に対する追従性が向上し、熱プレス成形時における接着剤の流れ出しを抑制することができる。しかしながら、上記示差走査熱量計を用いて測定した融点が60℃以上130℃未満であるポリオレフィン系樹脂は軟化温度が低いことから、熱プレス成形時の圧力によってフィルム端部から中間層樹脂が染み出し、フレキシブルプリント基板又は熱プレス板を汚染してしまうという問題が生じる。
本発明の多層離型フィルムでは、上記中間層に、上記示差走査熱量計を用いて測定した融点が60℃以上130℃未満であるポリオレフィン系樹脂に加えて、上記示差走査熱量計を用いて測定した融点が130℃以上である樹脂を用いることで、熱プレス成形時における接着剤の流れ出しを抑制しながら、同時に、フィルム端部での中間層樹脂の染み出しを抑制することができる。
なお、本明細書中、TMA測定における表層側の軟化温度とは、例えばTMA/SS6100(SSI社製)等の熱機械測定装置を用いて、JIS K 7196に準拠して、多層離型フィルムのフレキシブルプリント基板に接する表層側に対して測定した軟化温度をいう。このとき、TMA/SS6100(SSI社製)等の熱機械測定装置は、測定モード「押し込み」、プローブ径φ1mm、荷重500mN、温度範囲30〜170℃、昇温速度5℃/minの条件に設定される。
更に、本発明の多層離型フィルムは、フィルムの巾方向(以下、TDという)と長さ方向(以下、MDという)の寸法変化率が同方向かつ同等程度であることが好ましい。一方(例えば、MD)が収縮し、他方(例えば、TD)が伸長するというように、縦横の寸法変化が異なる場合には、多層離型フィルムにより、熱プレス成形時にフレキシブルプリント基板の回路パターンを損なうことがある。
また、上記熱プレス成形法では、例えば、表層となるフィルムと中間層となるフィルムとを重ね合わせて熱プレス成形する。
表層用の結晶性芳香族ポリエステル樹脂としてポリブチレンテレフタレート(ノバデュラン5010R5、三菱エンジニアリングプラスチックス社製、融点224℃)、及び、中間層用のポリオレフィン系樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン(エクセレンFX(CX5501)、住友化学社製、融点66℃)とエチレン−メチルメタクリレート共重合体(アクリフト(WH401)、住友化学社製、融点86℃)とポリプロピレン(PS207A、サンアロマー社製、融点160℃)を共押出成形機に投入し、Tダイスより共押出成形して、表層の厚さ10μm、中間層の厚さ80μmの多層離型フィルムを得た。なお、融点は、示差走査熱量計(DSC 2920、TAインスツルメント社製)を用いて測定した。
得られた多層離型フィルムについて、熱機械測定装置(TMA/SS6100、SSI社製、測定モード「押し込み」、プローブ径φ1mm、荷重500mN、温度範囲30〜170℃、昇温速度5℃/min)を用いてJIS K 7196に準拠して測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
表層の厚さを15μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は実施例1と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて実施例1と同様にして測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
表層の厚さを20μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は実施例1と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて実施例1と同様にして測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
表層用の結晶性芳香族ポリエステル樹脂としてポリブチレンテレフタレート(ノバデュラン5010R5、三菱エンジニアリングプラスチックス社製、融点224℃)、及び、中間層用のポリオレフィン系樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン(エクセレンFX(CX5501)、住友化学社製、融点66℃)とエチレン−メチルメタクリレート共重合体(アクリフト(WH401)、住友化学社製、融点86℃)とポリブチレンテレフタレート(ノバデュラン5026、三菱エンジニアリングプラスチックス社製、融点224℃)を共押出成形機に投入し、Tダイスより共押出成形して、表層の厚さ10μm、中間層の厚さ80μmの多層離型フィルムを得た。なお、融点は、示差走査熱量計(DSC 2920、TAインスツルメント社製)を用いて測定した。
得られた多層離型フィルムについて、熱機械測定装置(TMA/SS6100、SSI社製、測定モード「押し込み」、プローブ径φ1mm、荷重500mN、温度範囲30〜170℃、昇温速度5℃/min)を用いてJIS K 7196に準拠して測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
表層の厚さを15μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は実施例4と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて実施例4と同様にして測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
表層の厚さを20μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は実施例4と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて実施例4と同様にして測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
表層用の結晶性芳香族ポリエステル樹脂としてポリブチレンテレフタレート(ノバデュラン5010R5、三菱エンジニアリングプラスチックス社製、融点224℃)、及び、中間層用のポリオレフィン系樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン(エクセレンFX(CX5501)、住友化学社製、融点66℃)とエチレン−メチルメタクリレート共重合体(アクリフト(WH401)、住友化学社製、融点86℃)とを共押出成形機に投入し、Tダイスより共押出成形して、表層の厚さ10μm、中間層の厚さ80μmの多層離型フィルムを得た。なお、融点は、示差走査熱量計(DSC 2920、TAインスツルメント社製)を用いて測定した。
得られた多層離型フィルムについて、熱機械測定装置(TMA/SS6100、SSI社製、測定モード「押し込み」、プローブ径φ1mm、荷重500mN、温度範囲30〜170℃、昇温速度5℃/min)を用いてJIS K 7196に準拠して測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
表層の厚さを15μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は比較例1と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて比較例1と同様にして測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
表層の厚さを20μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は比較例1と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて比較例1と同様にして測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
表層の厚さを25μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は比較例1と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて比較例1と同様にして測定した表層側の軟化温度は、78℃であった。
表層用の結晶性芳香族ポリエステル樹脂としてポリブチレンテレフタレート(ノバデュラン5010R5、三菱エンジニアリングプラスチックス社製、融点224℃)、及び、中間層用のポリオレフィン系樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン(エクセレンFX(CX3502)、住友化学社製、融点70℃)とエチレン−メチルメタクリレート共重合体(アクリフト(WH303)、住友化学社製、融点89℃)とを共押出成形機に投入し、Tダイスより共押出成形して、表層の厚さ10μm、中間層の厚さ80μmの多層離型フィルムを得た。なお、融点は、示差走査熱量計(DSC 2920、TAインスツルメント社製)を用いて測定した。
得られた多層離型フィルムについて、熱機械測定装置(TMA/SS6100、SSI社製、測定モード「押し込み」、プローブ径φ1mm、荷重500mN、温度範囲30〜170℃、昇温速度5℃/min)を用いてJIS K 7196に準拠して測定した表層側の軟化温度は、85℃であった。
表層の厚さを15μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は比較例5と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて比較例5と同様にして測定した表層側の軟化温度は、85℃であった。
表層の厚さを20μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は比較例5と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて比較例5と同様にして測定した表層側の軟化温度は、85℃であった。
表層の厚さを25μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は比較例5と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて比較例5と同様にして測定した表層側の軟化温度は、85℃であった。
表層用の結晶性芳香族ポリエステル樹脂としてポリブチレンテレフタレート(ノバデュラン5010R5、三菱エンジニアリングプラスチックス社製、融点224℃)、及び、中間層用のポリオレフィン系樹脂としてエチレン−メチルメタクリレート共重合体(アクリフト(WD301)、住友化学社製、融点100℃)を共押出成形機に投入し、Tダイスより共押出成形して、表層の厚さ10μm、中間層の厚さ80μmの多層離型フィルムを得た。なお、融点は、示差走査熱量計(DSC 2920、TAインスツルメント社製)を用いて測定した。
得られた多層離型フィルムについて、熱機械測定装置(TMA/SS6100、SSI社製、測定モード「押し込み」、プローブ径φ1mm、荷重500mN、温度範囲30〜170℃、昇温速度5℃/min)を用いてJIS K 7196に準拠して測定した表層側の軟化温度は、90℃であった。
表層の厚さを15μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は比較例9と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて比較例9と同様にして測定した表層側の軟化温度は、90℃であった。
表層の厚さを20μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は比較例9と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて比較例9と同様にして測定した表層側の軟化温度は、90℃であった。
表層の厚さを25μm、中間層の厚さを80μmとしたこと以外は比較例9と同様にして、多層離型フィルムを得た。
得られた多層離型フィルムについて比較例9と同様にして測定した表層側の軟化温度は、90℃であった。
実施例、比較例で得られた多層離型フィルムについて、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
CCL(20cm×20cm、ポリイミド厚25μm、銅箔18μm)、カバーレイ(20cm×20cm、ポリイミド厚12μm、エポキシ系樹脂接着剤層15μm)、及び、評価用多層離型フィルムを下からこの順番に積み上げ、真空プレスを用いて160℃、30kg/cm2、30分の条件でプレスし、CCLとカバーレイとからなるFPC評価サンプルを作製した。なお、カバーレイには、予め接着剤流れ出し量評価用のパターン(200μmピッチ、100μmピッチ)を作製しておいた。
その後、FPC評価サンプル及び多層離型フィルムを取り出し、カバーレイ上の接着剤流れ出し量評価用の穴を顕微鏡で観察することにより、流れ出した接着剤の長さを測定し、流れ出した接着剤の長さが10μm未満であった場合を「◎」と、10μm以上20μm未満であった場合を「○」と、20μm以上30μm未満であった場合を「△」と、30μm以上であった場合を「×」として評価した。
CCL(20cm×20cm、ポリイミド厚25μm、銅箔18μm)、カバーレイ(20cm×20cm、ポリイミド厚12μm、エポキシ系樹脂接着剤層15μm)、及び、評価用多層離型フィルムを下からこの順番に積み上げ、真空プレスを用いて160℃、30kg/cm2、30分の条件でプレスし、CCLとカバーレイとからなるFPC評価サンプルを作製した。
フレキシブルプリント基板作製時における多層離型フィルムの端部からの中間層樹脂の染み出しの長さを測定し、染み出した樹脂の長さが5mm未満であった場合を「○」と、5mm以上10mm未満であった場合を「△」と、10mm以上であった場合を「×」として評価した。
Claims (1)
- 少なくとも表層と中間層とを有する多層離型フィルムであって、
前記表層は、示差走査熱量計を用いて測定した融点が200℃以上である結晶性芳香族ポリエステル樹脂からなり、かつ、厚さが15μm以下であり、
前記中間層は、示差走査熱量計を用いて測定した融点が60℃以上130℃未満のポリオレフィン系樹脂である直鎖状低密度ポリエチレンとエチレン−メチルメタクリレート共重合体、及び、示差走査熱量計を用いて測定した融点が130℃以上の樹脂であるポリプロピレン又はポリブチレンテレフタレートの、合計3種類の樹脂の混合物からなり、
TMA測定における表層側の軟化温度が80℃以下である
ことを特徴とする多層離型フィルム。
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