JP2012196952A - 洗浄液兼充填液、カートリッジ、インクジェット記録装置の洗浄方法 - Google Patents

洗浄液兼充填液、カートリッジ、インクジェット記録装置の洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】泡立ちが少なく、濡れ性と洗浄性に優れ、洗浄後のインク充填性にも優れた液体吐出装置及びインクカートリッジ用洗浄液兼充填液、カートリッジ、インクジェット記録装置の洗浄方法の提供。
【解決手段】液体吐出装置及びこの装置に用いるインクカートリッジの液体流路を洗浄するための洗浄液兼充填液であって、下記構造式(1)で表される界面活性剤Aを含有する液体吐出装置及びインクカートリッジ用洗浄液兼充填液。
<構造式(1)>
Figure 2012196952

〔式中、RfはCF、CFCF、(CFCF、又は(CFCFであり、X=1〜4、Y=1〜4で、かつX+Y=4〜5である。〕
【選択図】なし

Description

本発明は、液体吐出装置及びインクカートリッジ用洗浄液兼充填液、該洗浄液兼充填液が充填されたカートリッジ、該洗浄液兼充填液を用いたインクジェット記録装置の洗浄方法に関する。
上記液体吐出装置とは、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、「画像形成」には、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与することも含むものとする。
また、インクカートリッジにもインク貯蔵部からインク供給口までのインク通液部などの液体流路があり、インクカートリッジを再利用するときなどには、これらの液体流路を洗浄する必要が生じる。
インクジェット記録装置の液体吐出ヘッドは、直径50μm以下の微細なオリフィスを持つノズル部や、それにつながる圧力発生部、液室部、フィルター部などから構成され、非常に高精度に加工されており、また1ヘッドあたりのノズル数も多く、製品として出荷する前に、全体が正常に動作し吐出不良が起こっていないことを確かめるため、検査用インクなどを充填して不具合を検知している。更に修理などの際にも液体吐出ヘッドやインク供給部にインクを充填する。その結果、検査後に検査用インクなどを洗浄する必要があり、また充填したインクが外部に漏れて周囲を汚さないために、修理などの後にヘッドやインク供給部内のインクを洗浄する必要がある。
この洗浄には、インク流路への濡れ性及び洗浄力を有する洗浄液を用いる必要があり、従来、界面活性剤を含有する水溶液などが用いられてきた。しかし、界面活性剤を含有すると泡立ちやすく、洗浄時に泡によるトラブルが発生したり、出荷後の装置内に微量に残る洗浄液によりインクの充填不良が発生するという問題があった。また界面活性剤の種類によっては、インク流路中の部材を劣化させたり、金属部材を腐食させたり、更には装置内に微量に残る印字検査インクとの相溶性が悪く、吐出不良を起こすこともあった。またインクを吐出するヘッドには通常撥インク処理が施されているが、これらの撥インク性を低下させる不具合もあった。泡によるトラブルに関しては、起泡性の低い界面活性剤を用いた洗浄液も提案されているが、濡れ性が不十分であったり、特に印字検査に顔料インクを使用する場合には、洗浄性が不十分なものが多かった。
例えば特許文献1には、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルを含有する洗浄液が開示されている。この洗浄液を使用すると、かなり起泡性を抑えることができ、また検査インク等との相溶性も確保できるが、洗浄効率の点ではまだ不十分である。また充填されるインクの種類によってはインク充填性が不十分である。また金属部に微小な腐食が進行することがあり、ヘッドなどの耐久性の低下という問題が発生する場合がある。
また、特許文献2には、金属の腐食、溶出防止剤であるベンゾトリアゾール又はその誘導体を含有する充填液が開示されている。しかし、該金属腐食防止剤は固体であり、水分が蒸発した際には析出してくる可能性があるため、インク充填後の吐出安定性に問題が発生する場合がある。
一方、洗浄後にインクジェット記録装置を保管、運搬するような場合、洗浄液に代えて充填液を充填することがある。その際に洗浄液をそのまま充填液として用いることができれば操作上非常に効率がよく便利であるが、実用可能なものは知られていない。
本発明は、泡立ちが少なく、濡れ性と洗浄性に優れ、洗浄後のインク充填性にも優れた液体吐出装置及びインクカートリッジ用洗浄液兼充填液、該洗浄液兼充填液が充填されたカートリッジ、該洗浄液兼充填液を用いたインクジェット記録装置の洗浄方法の提供を目的とする。
上記課題は、次の1)〜6)の発明によって解決される。
1) 液体吐出装置及びこの装置に用いるインクカートリッジの液体流路を洗浄するための洗浄液兼充填液であって、下記構造式(1)で表される界面活性剤Aを含有することを特徴とする液体吐出装置及びインクカートリッジ用洗浄液兼充填液。
<構造式(1)>
Figure 2012196952
〔式中、RfはCF、CFCF、(CFCF、又は(CFCFであり、X=1〜4、Y=1〜4で、かつX+Y=4〜5である。〕
2) 更に下記構造式(2)若しくは(3)で表わされる界面活性剤B、又は下記構造式(4)で表わされるアミド化合物Cを含有することを特徴とする請求項1記載の洗浄液兼充填液。
<構造式(2)>
R1−CH(R2)−O−〔CHCHO〕r−〔CHCH(CH)O〕s−H
<構造式(3)>
R1−CH(R2)−O−〔CHCH(CH)O〕t−(CHCHO)u−H
(上記式中、R1、R2はそれぞれ水素又は、炭素数が2〜15のアルキル基であり、rとtは、3〜15の整数、sとuは1〜10の整数である。)
<構造式(4)>
CH−O−CH−CH−CO−N(CH
3) 更に温度23℃、湿度80%環境中の平衡水分量が30質量%以上の水溶性有機溶剤を少なくとも1種含有することを特徴とする1)又は2)記載の洗浄液兼充填液。
4) 前記水溶性有機溶剤がグリセリンであることを特徴とする3)記載の洗浄液兼充填液。
5) 1)〜4)のいずれかに記載の洗浄液兼充填液が充填されていることを特徴とするカートリッジ。
6) インク供給路にインクが充填されたインクジェット記録装置に対し、1)〜4)のいずれかに記載の洗浄液兼充填液を通液して洗浄するインクジェット記録装置の洗浄方法。
本発明によれば、泡立ちが少なく、濡れ性と洗浄性に優れ、洗浄後のインク充填性にも優れた、液体吐出装置及びインクカートリッジ用洗浄液兼充填液、該洗浄液兼充填液が充填されたカートリッジ、該洗浄液兼充填液を用いたインクジェット記録装置の洗浄方法を提供できる。また、本発明の洗浄液兼充填液を用いると、印字検査に顔料インクを用いた場合にも高い洗浄効率を確保できるし、インク流路中の部材の劣化や金属部材の腐食も防止できる。
インクジェット記録装置のインクカートリッジ装填部のカバーを開いた状態の斜視説明図である。 インクジェット記録装置の全体構成を説明する概略構成図である。 インクジェットヘッドの一例の概略拡大図である。 インクジェットヘッドの一例の要素拡大図である。 インクジェットヘッドの一例の要部拡大断面図である。
以下、上記本発明について詳しく説明する。
本発明の洗浄液兼充填液は、前記構造式(1)で表される界面活性剤A(フッ素系界面活性剤)を含有することを特徴とする。
界面活性剤Aを加えることにより、従来の洗浄液に比べて、気液界面のレベリング性が向上し泡立ちが抑制される。その結果、洗浄性やインク充填性も向上する。また界面活性剤Aは洗浄液兼充填液の浸透性を向上させるので、インクジェットヘッド内の流路のインクと混ざりやすくなるし、長期保管等により流路の壁面に固着したインク成分を剥離させて洗浄除去する機能も有する。更に、インクと混合した後にインク中の顔料の分散状態を保持できる分散力を兼ね備えているので、インクが極度に希釈された状態でも分散性を保つことができ、顔料の凝集による壁面への付着を起こさない。
界面活性剤Aの添加量は、洗浄液兼充填液全体の0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜0.5質量%がより好ましい。0.01質量%以上であれば、抑泡効果や浸透性向上効果が充分に現れる。また5質量%以下であれば、粘度が増加しすぎたり、抑泡効果が低下してヘッド内で気泡が発生したり、吐出に悪影響を与えたりするようなことはない。
更に界面活性剤Aに加えて、前記構造式(2)若しくは(3)で表される界面活性剤B(ノニオン界面活性剤)を併用すると、インクとの相溶性及びインク充填性が一層向上する。界面活性剤Bを単独で用いた場合には、泡立ち、洗浄性、インクとの相溶性、インク充填性が不十分である上に、インク流路の金属部材を腐食させる可能性がある。
界面活性剤Bの添加量は、洗浄液兼充填液全体の0.1〜3質量%が好ましく、0.1〜2質量%がより好ましい。0.1〜3質量%の範囲であれば、界面活性剤Bを併用することによる上記諸々の効果が十分に現れる。
また、界面活性剤Aに加えて、前記構造式(4)で表されるアミド化合物Cを併用すると、界面活性剤Aの添加量を増やすことができ、これにより十分な浸透力及びインクとの相溶性を確保できる。その結果、インク中の顔料の分散状態を保持するための分散力を洗浄液兼充填液に付与することができるため、インク充填時に、洗浄液兼充填液がインクと混合した場合や、混合によりインクが極度に希釈された状態になった場合でも、インクの分散性を保つことができ、インクの凝集による壁面への付着を起こしにくい。また、アミド化合物Cが存在すると、平衡水分量の高い水溶性有機溶剤と、比較的疎水性の有機溶剤とを均一に混合させることができるので、インクの洗浄残渣の凝集を防ぐことが出来る。また、アミド化合物Cは、沸点が216℃と高く、23℃80%環境中の平衡水分量も39.2質量%と高いので保湿力を向上させることができ、乾燥しにくく保管性のよい洗浄液兼充填液が得られる。
アミド化合物Cの添加量は、洗浄液兼充填液全体の10〜50質量%が好ましい。この範囲であれば、上記諸々の効果が十分に現れる。
本発明の洗浄液兼充填液の構成成分としては、界面活性剤A、界面活性剤B、アミド化合物Cの他に、溶剤、保湿剤、その他の添加剤等が挙げられるが、界面活性剤A、界面活性剤B、アミド化合物C以外の構成成分は特に限定されない。ただし、流路内での洗浄液兼充填液の乾燥防止や発泡防止のため保湿剤を含有させることが好ましい。
保湿剤は主に流路内での洗浄液兼充填液の乾燥や発泡を防ぐ目的で含有させる。
保湿剤としては、たとえば、水溶性多価アルコール、含窒素炭化水素溶媒、含硫黄炭化水素溶媒などが挙げられ、これらは複数含有させてもよい。これらの中で特に水溶性多価アルコールが好適であり、その例として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−へキサントリオール、1,3−ブタンジオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等が挙げられる。
溶剤としては水が中心であるが、水溶性有機溶剤などを混合して用いることもできる。水溶性有機溶剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオール、グリセリン、1,2,6−へキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム等の含窒素複素環化合物;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類;ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類;プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
水溶性有機溶剤としては、洗浄液兼充填液中の水分が蒸発して平衡状態に達した場合でも、水溶性有機溶剤が多量の水分を保持することにより、洗浄液兼充填液に流動性を付与することができる平衡水分量の高いものを含有することが好ましい。これにより洗浄液兼充填液の極端な粘度上昇を抑えることができる。
ここで、平衡水分量の高い水溶性有機溶剤とは、温度23℃、湿度80%環境中の平衡水分量が30質量%以上、好ましくは40質量%以上の水溶性有機溶剤をいう。なお平衡水分量とは、水溶性有機溶剤と水との混合物を一定温度、湿度の空気中に開放して、溶液中の水分の蒸発と空気中の水分の溶剤への吸収が平衡状態になったときの水分量をいう。具体的には、平衡水分量は、塩化カリウム飽和水溶液を用いてデシケーター内の温湿度を温度23±1℃、湿度80±3%に保ち、このデシケーター内に各水溶性有機溶剤を1gずつ秤量したシャーレを質量変化がなくなるまでの期間保管し、次の式により求めることができる。
Figure 2012196952
本発明で用いる平衡水分量の高い水溶性有機溶剤としては、温度23℃、湿度80%環境中の平衡水分量が30質量%以上の多価アルコール類が挙げられる。その具体例としては、1,2,3−ブタントリオール(bp175℃/33hPa、38質量%)、1,2,4−ブタントリオール(bp190〜191℃/24hPa、41質量%)、グリセリン(bp290℃、49質量%)、ジグリセリン(bp270℃/20hPa、38質量%)、トリエチレングリコール(bp285℃、39質量%)、テトラエチレングリコール(bp324〜330℃、37質量%)、ジエチレングリコール(bp245℃、43質量%)、1,3−ブタンジオール(bp203〜204℃、35質量%)等が挙げられる。これらの中でも、グリセリンは、水分を含んだ場合に低粘度化することから特に好適に用いられる。
界面活性剤A、界面活性剤B以外の界面活性剤を必要に応じて添加することもできる。
このような界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤などがある。
アニオン界面活性剤としては、アルキルアリル又はアルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルエステル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキルアリールエーテルリン酸塩、アルキルアリールエーテル硫酸塩、アルキルアリールエーテルエステル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンオレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、エーテルカルボキシレート、スルホコハク酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル、脂肪酸塩、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合物、ナフテン酸塩等がある。
カチオン界面活性剤としては、アルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、脂肪族アミン塩、ベンザルコニウム塩、第4級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩等がある。
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレングリコールエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ショ糖エステル、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、アミンオキシド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、アルキル(ポリ)グリコキシド等がある。
両性界面活性剤としては、イミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリン誘導体、ジメチルアルキルラウリルベタイン、アルキルグリシン、アルキルジ(アミノエチル)グリシン等がある。
その他の添加剤としては、pH調整剤、防腐防黴剤等が挙げられる。
pH調整剤としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;第4級アンモニウム水酸化物やジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン;水酸化アンモニウム、第4級ホスホニウム水酸化物等が挙げられる。
防腐防黴剤としては、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、ぺンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム等が挙げられる。
次に、本発明の洗浄液兼充填液が適用可能なインクジェット記録装置の一例について説明する。
図1に示すインクジェット記録装置は、装置本体(101)と、装置本体(101)に装着した用紙を装填するための給紙トレイ(102)と、装置本体(101)に装着され画像が記録(形成)された用紙をストックするための排紙トレイ(103)と、インクカートリッジ装填部(104)とを有する。インクカートリッジ装填部(104)の上面には、操作キーや表示器などの操作部(105)が配置されている。インクカートリッジ装填部(104)は、インクカートリッジ(201)の脱着を行うための開閉可能な前カバー(115)を有している。(111)は上カバー、(112)は装置の前面である。
装置本体(101)内には、図2及び図3に示すように、左右の側板(不図示)に横架したガイド部材であるガイドロッド(131)とステー(132)とでキャリッジ(133)を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ(不図示)によって図3に示す矢示方向に移動走査する。
キャリッジ(133)には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する4個のインクジェット記録用ヘッドからなる記録ヘッド(134)を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド(134)を構成するインクジェット記録用ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどをインクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものなどを使用できる。
また、キャリッジ(133)には、記録ヘッド(134)に各色のインクを供給するための各色のサブタンク(135)を搭載している。サブタンク(135)には、インク供給チューブ(不図示)を介して、インクカートリッジ装填部(104)に装填された本発明のインクカートリッジ(201)からインクが供給されて補充される。
一方、給紙トレイ(103)の用紙載置部(圧板)(141)上に積載した用紙(142)を給紙するための給紙部として、用紙載置部(141)から用紙(142)を1枚づつ分離給送する給紙コロ(半月コロ)(143)、及び給紙コロ(143)に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド(144)を備え、この分離パッド(144)は給紙コロ(143)側に付勢されている。
この給紙部から給紙された用紙(142)を記録ヘッド(134)の下方側で搬送するための搬送部として、用紙(142)を静電吸着して搬送するための搬送ベルト(151)と、給紙部からガイド(145)を介して送られる用紙(142)を搬送ベルト(151)との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ(152)と、略鉛直上方に送られる用紙(142)を略90°方向転換させて搬送ベルト(151)上に倣わせるための搬送ガイド(153)と、押さえ部材(154)で搬送ベルト(151)側に付勢された先端加圧コロ(155)とが備えられ、また、搬送ベルト(151)表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ(156)が備えられている。
搬送ベルト(151)は、無端状ベルトであり、搬送ローラ(157)とテンションローラ(158)との間に張架されて、ベルト搬送方向に周回可能である。この搬送ベルト(151)は、例えば、抵抗制御を行っていない厚さ40μm程度の樹脂材、例えば、テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(ETFE)で形成した用紙吸着面となる表層と、この表層と同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層(中抵抗層、アース層)とを有している。搬送ベルト(151)の裏側には、記録ヘッド(134)による印写領域に対応してガイド部材(161)が配置されている。なお、記録ヘッド(134)で記録された用紙(142)を排紙するための排紙部として、搬送ベルト(151)から用紙(142)を分離するための分離爪(171)と、排紙ローラ(172)及び排紙コロ(173)とが備えられており、排紙ローラ(172)の下方に排紙トレイ(103)が配されている。
装置本体(101)の背面部には、両面給紙ユニット(181)が着脱自在に装着されている。両面給紙ユニット(181)は、搬送ベルト(151)の逆方向回転で戻される用紙(142)を取り込んで反転させて、再度、カウンタローラ(152)と搬送ベルト(151)との間に給紙する。なお、両面給紙ユニット(181)の上面には手差し給紙部(182)が設けられている。
このインクジェット記録装置においては、給紙部から用紙(142)が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙(142)は、ガイド(145)で案内され、搬送ベルト(151)とカウンタローラ(152)との間に挟まれて搬送される。更に先端を搬送ガイド(153)で案内されて先端加圧コロ(155)で搬送ベルト(151)に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ(156)によって搬送ベルト(157)が帯電されており、用紙(142)は、搬送ベルト(151)に静電吸着されて搬送される。そこで、キャリッジ(133)を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド(134)を駆動することにより、停止している用紙(142)にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙(142)を所定量搬送後、次行の記録を行う。記録終了信号又は用紙(142)の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙(142)を排紙トレイ(103)に排紙する。
そして、サブタンク(135)内のインクの残量ニアーエンドが検知されると、インクカートリッジ(201)から所要量のインクがサブタンク(135)に補給される。
このインクジェット記録装置においては、インクカートリッジ(不図示)中のインクを使い切ったときには、インクカートリッジにおける筐体を分解して内部のインク袋だけを交換することができる。また、インクカートリッジは、縦置きで前面装填構成としても、安定したインクの供給を行うことができる。したがって、装置本体(101)の上方が塞がって設置されているような場合、例えば、ラック内に収納したり、あるいは装置本体(101)の上面に物が置かれているような場合でも、インクカートリッジの交換を容易に行うことができる。
なお、ここでは、キャリッジが走査するシリアル型(シャトル型)インクジェット記録装置に適用した例で説明したが、ライン型ヘッドを備えたライン型インクジェット記録装置にも同様に適用することができる。
また、上記インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法は、インクジェット記録方式による各種記録に適用することができ、例えば、インクジェット記録用プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、などに特に好適に適用することができる。
次に、インクジェットヘッドについて説明する。
図4は、インクジェットヘッドの一例の要素拡大図、図5は、同ヘッドのチャンネル間方向の要部拡大断面図である。
このインクジェットヘッドは、インク供給口(不図示)と共通液室(1b)となる彫り込みを形成したフレーム(10)と、流体抵抗部(2a)、加圧液室(2b)となる彫り込みと、ノズル(3a)に連通する連通口(2c)を形成した流路板(20)と、ノズル(3a)を形成するノズルプレート(30)と、凸部(6a)、ダイヤフラム部(6b)及びインク流入口(6c)を有する振動板(60)と、該振動板(60)に接着層(70)を介して接合された積層圧電素子(50)と、該積層圧電素子(50)を固定しているベース(40)を備えている。
ベース(40)はチタン酸バリウム系セラミックからなり、積層圧電素子(50)を2列配置して接合している。
積層圧電素子(50)は、厚さ10〜50μm/1層のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の圧電層と、厚さ数μm/1層の銀・パラジウム(AgPd)からなる内部電極層とを交互に積層している。内部電極層は両端で外部電極に接続する。
積層圧電素子(50)はハーフカットのダイシング加工により櫛歯上に分割され、1つ毎に駆動部(5f)と支持部(5g)(非駆動部)として使用する。外部電極の外側はハーフカットのダイシング加工で分割されるように、切り欠き等の加工により長さを制限しており、これらは複数の個別電極となる。他方はダイシングでは分割されずに導通しており共通電極となる。
駆動部の個別電極にはFPC8が半田接合されている。また、共通電極は積層圧電素子の(50)の端部に電極層を設けて回し込んでFPC8のGnd電極に接合させている。FPC8にはドライバIC(不図示)が実装されており、これにより駆動部(5f)への駆動電圧印加を制御している。
振動板(60)は、薄膜のダイヤフラム部(6b)と、このダイヤフラム部(6b)の中央部に形成した駆動部(5f)となる積層圧電素子(50)と接合する島状凸部(アイランド部)(6a)と、支持部に接合する梁を含む厚膜部と、インク流入口(6c)となる開口を電鋳工法によるNiメッキ膜を2層重ねて形成している。ダイヤフラム部の厚さは3μm、幅は35μm(片側)である。
この振動板(60)の島状凸部(6a)と積層圧電素子(50)の可動部(5f)、振動板(50)とフレーム(10)の結合は、ギャップ材を含んだ接着層(70)をパターニングして接着している。
流路板(20)はシリコン単結晶基板からなり、流体抵抗部(2a)、加圧液室(2b)となる彫り込み、及びノズル(3a)に対する位置に連通口(2c)となる貫通口がエッチング工法によりターニングされている。
エッチングで残された部分が加圧液室(2b)の隔壁(2d)となる。また、このヘッドではエッチング幅を狭くする部分を設けて、これを流体抵抗部(2a)としている。
ノズルプレート(30)は、金属材料、例えば、電鋳工法によるNiメッキ膜等で形成したもので、インク滴を飛翔させるための微細な吐出口であるノズル(3a)を多数形成している。このノズル(3a)の内部形状(内側形状)は、ホーン形状(略円柱形状又は略円錘台形状でもよい。)に形成している。また、このノズル(3a)の径はインク滴出口側の直径で約20〜35μmである。また、各列のノズルピッチは150dpiである。このノズルプレート(30)のインク吐出面(ノズル表面側)又はノズル内壁に、撥インク性の表面処理を施した撥インク層(不図示)を設けている。
撥インク層としては、フッ素樹脂シリコーン樹脂などの樹脂層、フッ素系シランカップリング剤、Ni/PTFE共析膜などの金属/樹脂複合膜などが用いられるが、特にシリコーン樹脂、フッ素系シランカップリング剤の場合、本発明の効果が非常に顕著になる。
インク供給口と共通液室(1b)となる彫り込みを形成するフレーム(10)は樹脂成形で作製している。
このように構成したインクジェットヘッドにおいては、記録信号に応じて駆動部(5f)に駆動波形(10〜50Vのパルス電圧)を印加することによって、駆動部(5f)に積層方向の変位が生起し、振動板(60)を介して加圧液室(2b)が加圧されて圧力が上昇し、ノズル(3a)からインク滴が吐出される。
その後、インク滴吐出の終了に伴い、加圧液室(2b)内のインク圧力が低減し、インクの流れの慣性と駆動パルスの放電過程によって加圧液室(2b)内に負圧が発生してインク充填行程へ移行する。このとき、インクタンクから供給されたインクは共通液室(1b)に流入し、共通液室(1b)からインク流入口(6c)を経て流体抵抗部(2a)を通り、加圧液室(2b)内に充填される。
流体抵抗部(2a)は、吐出後の残留圧力振動の減衰に効果が有る反面、表面張力による最充填(リフィル)に対して抵抗になる。流体抵抗部を適宜に選択することで、残留圧力の減衰とリフィル時間のバランスが取れ、次のインク滴吐出動作に移行するまでの時間(駆動周期)を短くできる。
本発明の洗浄方法では、前記圧電素子のように圧電アクチュエータにより、吐出が起こらない程度の微駆動による振動を利用して洗浄効果をより高めることも可能であり、非常に洗浄効率が向上し有効な手段である。
上記インクジェットノズル板、インクジェットヘッドは、これらインクジェット記録装置(画像形成装置)への応用が効果的であるが、これに限らず、カラーフィルター、有機EL等の製造装置、その他各種パターニング装置にも応用可能である。
本発明のカートリッジは液体吐出装置のメンテナンスの時などに用いられる。その構成はインクカートリッジと同じでよく、インクの代りに洗浄液兼充填液を充填すればよい。また、図1に示すインクジェット記録装置の場合には、インクカートリッジ(201)に代えて本発明のカートリッジを用いればよい。
次に、インクジェット用インクについて説明する。
インクの構成成分としては、色材、湿潤剤、水溶性有機溶剤、界面活性剤、その他の添加剤(pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤、水溶性紫外線吸収剤、水溶性赤外線吸収剤等)、樹脂等が挙げられる。インクが乾燥した際に、特に色材、樹脂などの固形分がノズル内に固着残留物として残り、それらが曲がりなどの吐出不良の原因となる。色材として顔料を用いた場合や樹脂として樹脂エマルジョンを用いた場合は、これらが溶媒に溶解せずに分散しているため固着残留物となり易く、本発明は有効である。顔料の場合は再分散性のあるものもあるが、樹脂エマルジョンは一度固着してしまうと、新たに吐出液体に接触しても再分散しないこと、また定着性付与のための添加であることが多く、接着機能があることから、ノズル内壁などに固着してしまうと完全に除去するのは非常に困難であったが、本発明ではそれが可能となった。
色材としては、公知の顔料や染料を適宜使用することができる。
無機顔料としては、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、及びコンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの中でも、溶媒と親和性の良いものが好ましい。
上記の他に、顔料(例えばカーボン)の表面にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可能とした自己分散顔料等も使用できる。また、顔料をマイクロカプセルに包含させ、該顔料を水中に分散可能なものとしたものであっても良い。
インク中の色材としての顔料の添加量は、0.5〜25重量%程度が好ましく、より好ましくは2〜15重量%程度である。一般に顔料濃度が高くなると画像濃度が上がり画質が向上するが、定着性や吐出安定性、目詰まり等の信頼性に対しては悪影響が出やすくなる。
顔料の粒径については特に制限は無いが、最大個数換算で最大頻度が20〜150nmの粒径の顔料インクが好ましい。粒径が150nmを超えると、インクとしての顔料分散安定性が悪くなるばかりでなく、吐出安定性も劣化し、画像濃度などの画像品質も低くなり好ましくない。粒径が20nm未満では、インクの保存安定性、プリンタでの噴射特性は安定するが、そのように細かな粒径にまで分散させるには、分散操作や、分級操作が複雑となり、経済的に記録液を製造することが困難となる。
分散剤を用いて顔料を分散する場合には、公知の分散剤を適宜使用することができる。たとえば、高分子分散剤、水溶性界面活性剤などが挙げられる。
樹脂は、画像定着性の向上、画質の向上、顔料分散性の向上等の目的で必要に応じて添加する。
その例としては、親水性高分子として、天然系ではアラビアガム、トラガンガム、グーアガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、アラビノガラクトン、ペクチン、クインスシードデンプン等の植物性高分子;アルギン酸、カラギーナン、寒天等の海藻系高分子;ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン等の動物系高分子;キサンテンガム、デキストラン等の微生物系高分子、半合成系ではメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の繊維素系高分子;デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム等のデンプン系高分子;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸ブロピレングリコールエステル等の海藻系高分子、純合成系ではポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等、及びこれらの塩が挙げられる。
これらの樹脂の添加量は、信頼性を考慮した上で適宜選択される。
また、最近は溶媒に溶けるタイプの樹脂ではなく、溶媒中で微粒子として分散したいわゆる樹脂エマルジョンが用いられることが多い。樹脂エマルジョンとは、樹脂微粒子を連続相としての溶媒中に分散したものであり、必要に応じて界面活性剤のような分散剤を含有させても良い。分散相成分としての樹脂微粒子の含有量(樹脂エマルジョン中の樹脂微粒子の含有量)は一般的には10〜70重量%程度であり、樹脂微粒子の粒径は特にインクジェット記録装置に使用することを考慮すると、平均粒径で10〜1000nmが好ましく、さらに20〜300nmが好ましいが、特に限定されるものではない。
分散相の樹脂微粒子成分としてはアクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコン系樹脂などが挙げられ、特にアクリルシリコン系樹脂が効果的であるが、特に限定されるものではなく、公知のものを用いた場合に信頼性を確保するためのものであり、市販の樹脂エマルジョンを用いることも可能である。
その具体例としては、マイクロジェルE−100、E−2002、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン 日本ペイント製)、ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン 大日本インキ化学製)、ジョンクリル775(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン ジョンソンポリマー製)、SAE1014(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン 日本ゼオン製)、サイビノールSK−200(アクリル系樹脂エマルジョン サイデン化学製)、プライマルAC−22、AC−61(アクリル系樹脂エマルジョン ローム・アンド・ハース製)、ナノクリルSBCX−2821、3689(アクリル−シリコン系樹脂エマルジョン 東洋インキ製)、#3070(メタクリル酸メチル重合体樹脂エマルジョン 御国色素製)などが挙げられる。
インク中の前記樹脂微粒子の含有量としては、一般的には0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜20重量%、さらに好ましくは1〜10重量%であるが、特に限定されるものではない。
その他の構成成分である、水溶性有機溶剤、界面活性剤、pH調整剤、防腐防黴剤などは前記洗浄液兼充填液の構成成分と同様であり、特に限定されるものではない。
上記インクは、前述の構成成分を媒体中に分散又は溶解し、さらに必要に応じて攪拌混合して作製する。分散はサンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシャイカー、超音波分散機等により行うことができ、攪拌混合は通常の攪拌羽を用いた攪拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機等で行うことができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1〜13、比較例1〜5
<洗浄液兼充填液の調製>
下記表1、表2の各実施例及び比較例の欄に示す材料を用いて、洗浄液兼充填液を調製し、下記のようにして泡立ち評価を行った。なお、表中の数値は全体を100質量%としたときの各成分の質量%である。

〔評価1:洗浄液兼充填液の泡立ち評価〕
各洗浄液兼充填液を100mLのメスシリンダーに10mL入れ、10℃の環境下で該洗浄液兼充填液に空気を注入した。そして、該洗浄液兼充填液と起泡の体積合計が100mLになった時点、又は60秒経過した時点で空気の注入を停止した。
空気の注入開始から注入停止までの時間を起泡時間とし、空気の注入を停止した時点から該洗浄液兼充填液と気泡の合計体積が20mLに減少するまでの時間を計測して消泡時間とし、次の基準で起泡性、消泡性を評価した。そして、起泡性・消泡性の結果の悪い方を泡立ち評価の結果とした。

(起泡性)
◎:起泡時間が60秒以上(泡が立たない場合も含む)
○:起泡時間が40秒以上、60秒未満
△:起泡時間が20秒以上、40秒未満
×:起泡時間が20秒未満

(消泡性)
◎:消泡時間が100秒未満
○:消泡時間が100秒以上、200秒未満
△:消泡時間が200秒以上、400秒未満
×:消泡時間が400秒以上
Figure 2012196952
Figure 2012196952
表1、表2中の界面活性剤A、界面活性剤B及び他の界面活性剤(*1〜*9)の詳細は次のとおりである。
*1:X=2、Y=2、Rf=(CFCFの化合物
*2:X=1、Y=4、Rf=CFCFの化合物
*3:構造式(2)の、R1、R2がヘキシル基、r=s=5の化合物
*4:構造式(2)の、R1がデシル基、R2がエチル基、r=9、s=1の化合物
*5:構造式(3)の、R1、R2がヘキシル基、t=3、u=10の化合物
*6:構造式(3)の、R1、R2がエチル基、t=4、u=4の化合物
*7:日光ケミカルズ社製、アニオン界面活性剤
*8:DuPont社製、フッ素系界面活性剤
*9:日本触媒社製、ノニオン界面活性剤
<顔料インクの調製>
以下のようにして評価用のインクを調製した。

−ポリマー溶液の調製−
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管及び滴下ロートを備えた1Lのフラスコ内を充分に窒素ガス置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー4.0g、メルカプトエタノール0.4g、メチルエチルケトン40.0gを混合し、65℃に昇温した。
次にスチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスメチルバレロニトリル2.4g、メチルエチルケトン342.0gの混合溶液を2.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。
滴下後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8gとメチルエチルケトン18.0gの混合溶液を0.5時間かけてフラスコ内に滴下した。65℃で1時間熟成した後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に1時間熟成した。
反応終了後、濃度が50質量%のポリマー溶液800gを得た。
−イエロー顔料含有ポリマー微粒子水分散体の調製−
前記ポリマー溶液28.0g、C.I.ピグメントイエロー74を26.0g、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液13.6g、メチルエチルケトン20.0g、イオン交換水13.6gを十分に攪拌した後、ロールミルを用いて混練した。
得られたペーストを純水200gに投入し、充分に攪拌した後、エバポレータを用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、顔料を15質量%含有する、固形分20質量%のイエロー顔料含有ポリマー微粒子水分散体を得た。

−イエロー顔料インクの調製−
1,3−ブタンジオール15質量%、グリセリン15質量%、OMNOVA社製ポリフォックスPF−151Nを1質量%、オクタンジオール2質量%を混合し、1時間攪拌を行って均一に混合した。この混合液に対し前記イエロー顔料含有ポリマー微粒子水分散体40質量%を添加し、合計100質量%となるように水を添加し、1時間撹拌した。
次いで、0.8μmセルロースアセテートメンブランフィルターで加圧濾過し、粗大粒子を除去して評価用イエローインクとした。
−マゼンタ顔料含有ポリマー微粒子水分散体の調製−
前記ポリマー溶液17.5g、C.I.ピグメントレッド122を32.5g、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液8.5g、メチルエチルケトン13.0g、イオン交換水13.6gを十分に攪拌した後、ロールミルを用いて混練した。
得られたペーストを純水200gに投入し、充分に攪拌した後、エバポレータを用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、顔料を15質量%含有する、固形分20質量%のマゼンタ顔料含有ポリマー微粒子の水分散体を得た。

−マゼンタ顔料インクの調製−
3−メチル−1,3−ブタンジオール15質量%、グリセリン15質量%、Dupont社製Zonyl FSO−100を0.5質量%、1,2−ヘキサンジオール1質量%を混合し、1時間攪拌して均一に混合した。この混合液に対して前記マゼンタ顔料含有ポリマー微粒子水分散体40質量%を添加し、合計100質量%となるように水を添加し、1時間撹拌した。次いで、0.8μmセルロースアセテートメンブランフィルターで加圧濾過し、粗大粒子を除去して評価用マゼンタインクとした。
−シアン顔料含有ポリマー微粒子水分散体の調製−
顔料をC.I.ピグメントブルー15:3に変えた点以外はイエロー顔料含有ポリマー微粒子水分散体の調製と同様にして、シアン顔料含有ポリマー微粒子水分散体を得た。

−シアン顔料インクの調製−
1,3−ブタンジオール15質量%、グリセリン15質量%、OMNOVA社製ポリフォックスPF−151Nを1質量%、オクタンジオール2質量%を混合し、1時間攪拌して均一に混合した。この混合液に対し前記シアン顔料含有ポリマー微粒子水分散体40質量%を添加し、合計100質量%となるように水を添加し、1時間撹拌した。
次いで、0.8μmセルロースアセテートメンブランフィルターで加圧濾過し、粗大粒子を除去して評価用シアンインクとした。
−ブラック顔料インクの調製−
下記処方の組成物を調製し、室温で充分に攪拌した後、平均孔径1.5μmのメンブランフィルターで濾過して、評価用ブラックインクとした。

・KM−9036(東洋インキ、自己分散型顔料) 50質量%
・グリセリン 10質量%
・1,3−ブタンジオール 15質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2質量%
・2−ピロリドン 2質量%
・オルフィン1010(界面活性剤:日信化学工業社製) 1質量%
・シリコーン消泡剤KS508(信越化学社製) 0.1質量%
・イオン交換水 残量
上記洗浄液兼充填液と評価用インクを用いて以下のような評価を行った。結果を纏めて表3、表4に示す。なお、評価2〜評価4については、各色の評価結果のうち、最も悪いものを各実施例及び比較例の評価結果として採用した。
〔評価2:洗浄液兼充填液の洗浄性評価〕
インクジェットプリンター(IPSIO GX3000、リコー社製)に、上記各色の評価用インクを充填したカートリッジを取り付けた後、ノズルチェックパターンを印字し、ノズル抜けが無いことを確認した。
その後、洗浄液兼充填液を充填したカートリッジをインクカートリッジの代わりに取り付け、ヘッドリフレッシング動作を6回実施した。その後、プリンターの維持ユニットを動作させ、各ヘッドから4.5cc吸引しては再び充填する動作を3回繰り返し、最後に各ヘッドから吸引した液について、吸光度を測定した。各色のλMaxの波長における吸光度から顔料濃度を算出し、それを下記基準にしたがって評価した。

◎:インクの吸光度の0.5%未満
○:インクの吸光度の0.5%以上、1%未満
△:インクの吸光度の1%以上、2%未満
×:インクの吸光度の2%以上
〔評価3:インクとの相溶性評価〕
洗浄液兼充填液97gと評価用インク3gを混合し、90℃の恒温槽中に8時間放置した後、取り出して更に2時間静置し、液の状態を目視で観察した。評価基準は次のとおりである。

◎:分離が全く見られない。
○:わずかに濃淡が観察される。
△:色材の沈殿がわずかに認められる。
×:色材が沈殿している。
〔評価4:インク充填性評価〕
評価2で洗浄した後のインクジェットプリンター(IPSIO GX3000、リコー社製)を40℃の恒温槽中に24時間放置し、上記評価用インクを充填したインクカートリッジを取り付け、充填動作を行った。その後、ノズルチェックパターンを印字し、充填動作後にヘッドリフレッシング動作を繰り返し、ノズルチェックにより吐出不良(ノズルの不吐出や吐出曲がり=画像に対する白筋や黒筋が目立つ状態)が無くなるまでのヘッドリフレッシング回数により評価を行った(最大8回まで)。

◎:ヘッドリフレッシング1回
○:ヘッドリフレッシング2回
△:ヘッドリフレッシング3回〜4回
×:ヘッドリフレッシング5回以上必要、又は回復不能
Figure 2012196952
Figure 2012196952
上記表3、表4から分かるように、実施例4と5はグリセリンを含まないため相溶性が若干劣る。また、実施例6と7は界面活性剤Aと界面活性剤Bのバランスが良くないため若干評価結果が劣る。また、実施例8は界面活性剤Bの添加量がやや多いため若干評価結果が劣る。また、実施例11は界面活性剤Aのみのため、界面活性剤Aと界面活性剤Bを併用した他の実施例よりも評価結果が劣る。
一方、比較例については何れも実用できない結果となった。
実施例14〜19、比較例6〜10
<洗浄液兼充填液の調製>
下記表5の各実施例及び比較例の欄に示す材料を用いて、洗浄液兼充填液を調製した。
Figure 2012196952
表5中の、*1、*7、*8は、表1、表2の場合と同じ界面活性剤であり、*10は日本油脂社製のノニオン界面活性剤である。また、比較例10は「純水」のみを用いた例である。なお、表中の数値は全体を100質量%としたときの各成分の質量%である。
上記表5の各洗浄液兼充填液と、前記実施例1〜13の場合と同じ評価用インクを用いて、以下のような評価を行った。評価結果を纏めて表6に示す。なお、各色の評価結果のうち最も悪いものを、各実施例及び比較例の評価結果として採用した。
〔評価5:インクとの相溶性評価〕
洗浄液兼充填液97質量%、評価用インク3質量%の混合液を作製し、65℃で50時間放置したのち、外観変化を目視で観察した。評価基準は下記のとおりである。
なお、洗浄液兼充填液としての均一性を確保できないものは、評価用インクと混合した段階で不均一であるため、評価から除外した。

○:分離の有無が判らない。
△:濃淡が見られる。
×:分離が起こっている。
〔評価6:洗浄液兼充填液の洗浄性評価〕
・初期状態の設定
インクジェットプリンター(IPSIO GX3000、リコー社製)のインク供給経路やヘッド内のインクを純水で置換し、その後、ブラックインク及びシアンインクの代わりに評価用マゼンタインクを充填したカートリッジ、マゼンタインク及びイエローインクの代わりに評価用イエローインクを充填したカートリッジを取り付け、充填動作後にヘッドリフレッシング動作を10回繰り返し、インク供給経路やヘッド内のインクを評価用インクに置換した。その後、ノズルチェックパターンを印字し、ノズル抜けが無くなるまでヘッドリフレッシング動作を行った。

・洗浄処理
インクジェットプリンターのノズル抜けが無いことを確認した後、洗浄液兼充填液を充填したカートリッジを全カートリッジの代わりに取り付け、ヘッドリフレッシング動作を6回実施した。その後、インクジェットプリンターの維持ユニットを動作させ、各ヘッドから4.5ccだけ吸引し再び充填する動作を3回繰り返して実施した。再度充填した後、各ヘッドから2cc吸引し、ノズル面をワイピングすることによりインクジェット装置内の経路の洗浄を行った。

・洗浄性の評価
最後の吸引洗浄液兼充填液を回収し、マゼンタインクについては563nm、イエローインクについては421nmでの吸光度測定を行い、評価用インクの同波長の吸光度と比較して、回収した洗浄液兼充填液中のインク着色微粒子の濃度(質量%)を算出し、下記の基準で評価した。
なお、評価用インクとの相溶性評価において分離が引き起こされる洗浄液兼充填液は、評価装置であるインクジェットプリンター中で評価用インクと混合した段階でインク中の色材成分の分離が起こり、粒径の大きな沈殿物が発生した。そのため評価装置のノズル詰まりやフィルター詰まりが発生したので評価から除外した。

◎:1.5%未満
○:1.5%以上、2.0%未満
△:2.0%以上、4.0%未満
×:4.0%未満
〔評価7:フィルター洗浄回復液のフィルター流体抵抗回復性評価〕
・初期状態の設定
インクジェットプリンターに使用されている一般的なSUSフィルターをφ13で切り出し、150mmの水頭差で評価用マゼンタインクを10L通液し、インク成分及び異物が付着したフィルターを作製し、初期(通液する前)に比べて10L通液した後の流体抵抗の上昇値を求めた。

・洗浄処理
評価用インクを通液したフィルターに、フィルター洗浄回復液を50mL通液させた後、改めて新しい評価用マゼンタインクを100mL通液し、通液後の流体抵抗を求めた。

・洗浄後の評価
洗浄処理を行った後の通液後の流体抵抗を洗浄処理前と比べて、次の基準で評価した。

◎:80%以上回復した場合
○:60%以上80%未満回復した場合
△:40%以上60%未満回復した場合
×:40%未満の回復の場合
〔評価8:インク充填性評価〕
インクジェットプリンター(IPSIO GX3000、リコー社製)を用い、そのインク流路を洗浄液兼充填液で洗浄した後、同じ洗浄液兼充填液を充填し、ノズル面に保湿キャップをして、50℃、60%RH環境下で1ヶ月間放置した。次いで、評価用イエローインク及びマゼンタインクを充填したインクカートリッジを取り付け、初期充填動作を行った。その後、ノズルチェックパターンを印字し、充填動作後にヘッドリフレッシング動作を繰り返し、ノズルチェックにより吐出不良(ノズルの不吐出や吐出曲がり=画像に対する白筋や黒筋が目立つ状態)が無くなるまでのヘッドリフレッシング回数により評価を行った(最大8回まで)。
なお、インクとの相溶性評価や洗浄液兼充填液の洗浄性評価の場合と同様に、分離が起きた洗浄液兼充填液は、評価装置のノズル詰まりやフィルター詰まりが発生するため、評価から除外した。

◎:ヘッドリフレッシング1回
○:ヘッドリフレッシング2回
△:ヘッドリフレッシング3回〜4回
×:ヘッドリフレッシング5回以上必要、又は回復不能
Figure 2012196952
上記表6から分かるように、実施例ではインクとの相溶性、洗浄性、抵抗回復性、インク充填性の何れも良好な結果が得られ、特にアミド化合物Cを併用した実施例17〜19では、実施例14〜16に比べて、洗浄性、抵抗回復性、インク充填性が一層向上した。
一方、比較例については何れも実用できない結果となった。
1b 共通液室
2a 流体抵抗部
2b 加圧液室
2c 連通口
2d 隔壁
3a ノズル
5f 駆動部
5g 支持部(非駆動部)
6a 凸部
6b ダイヤフラム部
6c インク流入口
10 フレーム
20 流路板
30 ノズルプレート
40 ベース
50 積層圧電素子
60 振動板
70 接着層
101 装置本体
102 給紙トレイ
103 排紙トレイ
104 インクカートリッジ装填部
105 操作部
111 上カバー
112 前面
115 前カバー
131 ガイドロッド
132 ステー
133 キャリッジ
134 記録ヘッド
135 サブタンク
141 用紙載置部
142 用紙
143 給紙コロ
144 分離パッド
145 ガイド
151 搬送ベルト
152 カウンタローラ
153 搬送ガイド
154 押さえ部材
155 加圧コロ
156 帯電ローラ
157 搬送ローラ
158 デンションローラ
161 ガイド部材
171 分離爪
172 排紙ローラ
173 排紙コロ
181 両面給紙ユニット
182 手差し給紙部
201 インクカートリッジ
特開2005−146224号公報 特開2009−012361号公報

Claims (6)

  1. 液体吐出装置及びこの装置に用いるインクカートリッジの液体流路を洗浄するための洗浄液兼充填液であって、下記構造式(1)で表される界面活性剤Aを含有することを特徴とする液体吐出装置及びインクカートリッジ用洗浄液兼充填液。
    <構造式(1)>
    Figure 2012196952
    〔式中、RfはCF、CFCF、(CFCF、又は(CFCFであり、X=1〜4、Y=1〜4で、かつX+Y=4〜5である。〕
  2. 更に下記構造式(2)若しくは(3)で表わされる界面活性剤B又は下記構造式(4)で表わされるアミド化合物Cを含有することを特徴とする請求項1記載の洗浄液兼充填液。
    <構造式(2)>
    R1−CH(R2)−O−〔CHCHO〕r−〔CHCH(CH)O〕s−H
    <構造式(3)>
    R1−CH(R2)−O−〔CHCH(CH)O〕t−(CHCHO)u−H
    (上記式中、R1、R2はそれぞれ水素又は、炭素数が2〜15のアルキル基であり、rとtは、3〜15の整数、sとuは1〜10の整数である。)
    <構造式(4)>
    CH−O−CH−CH−CO−N(CH
  3. 更に温度23℃、湿度80%環境中の平衡水分量が30質量%以上の水溶性有機溶剤を少なくとも1種含有することを特徴とする請求項1又は2記載の洗浄液兼充填液。
  4. 前記水溶性有機溶剤がグリセリンであることを特徴とする請求項3記載の洗浄液兼充填液。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の洗浄液兼充填液が充填されていることを特徴とするカートリッジ。
  6. インク供給路にインクが充填されたインクジェット記録装置に対し、請求項1〜4のいずれかに記載の洗浄液兼充填液を通液して洗浄するインクジェット記録装置の洗浄方法。
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