JP2018094851A - 洗浄液、洗浄方法および印刷装置 - Google Patents

洗浄液、洗浄方法および印刷装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ノズル面に固着したインク汚れを良好に除去するとともに、ノズル面の撥水性の劣化を低減し、ノズル面の損傷を抑制し得る洗浄液を提供する。【解決手段】インクを吐出するノズルを備えた印刷装置のノズル面を洗浄する洗浄液であって、洗浄液は、インクに含まれる有機溶剤と同じ有機溶剤(1)を含有し、有機溶剤(1)の含有量は、洗浄液全体に対し30〜50質量%であり、洗浄液は、インクに含まれない有機溶剤(2)を含有し、洗浄液における有機溶剤(2)の含有量は、洗浄液全体に対し10〜20質量%であり、かつ洗浄液に含まれるすべての有機溶剤の含有量が洗浄液全体に対し50〜70質量%である洗浄液。【選択図】図3

Description

本発明は、洗浄液、洗浄方法および印刷装置に関する。
従来より、プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタまたはこれらの複合機等の記録装置としては、インクを吐出するノズルを備えたインク吐出方式の記録装置が知られている。
一方、インクジェット記録装置で用いられるインクとしては、近年、耐水性や耐光性に優れる点から、顔料インクが多く用いられている。
顔料インクを用いたインクジェット記録装置は、高速連帳機などの商業印刷用途にも使用されるようになってきており、このような商業印刷用途では、印刷メディアとしてインク吸収性の低い非浸透性基材である印刷用塗工紙を用いる場合でも、従来のオフセット印刷並の画質を獲得することが要求されるため、インクの定着性を向上させる工夫がなされてきた。そのため、背反特性としてインクの吐出信頼性を確保することは従来よりかなり難しくなっている。特に定着性を向上させたインクは、ノズル面などに固着しやすく、従来のゴムブレードなどを用いたノズル面の払拭では、固着インクをきれいに取り除くことはできなかった。
これに対し、メンテナンス機構としてはさまざまな工夫がなされてきている。
例えば特許文献1(特許第5402978号公報)には、定着性向上のための樹脂が含有された水性インクを吐出するインクジェット記録装置において、容器内に貯留された洗浄液に一部分が浸漬された回転ローラにより、記録ヘッドのインク吐出部に付着したインクを払拭し吸収する記録装置が示されている。しかしこの技術では、定着性向上のための樹脂をより多く含むインクを用いた場合、ノズル面の付着物を取り除くことは困難であった。
したがって本発明の目的は、インクを吐出するノズルを備えた印刷装置に用いる洗浄液において、ノズル面に固着したインク汚れを良好に除去するとともに、ノズル面の撥水性の劣化を低減し、ノズル面の損傷を抑制し得る洗浄液を提供することにある。
前記課題は、下記構成1)により解決される。
1)インクを吐出するノズルを備えた印刷装置のノズル面を洗浄する洗浄液であって、
該インクに含まれる有機溶剤を有機溶剤(1)とした時に、
該洗浄液は、該インクに含まれる該有機溶剤(1)と同じ有機溶剤を含有し、
該洗浄液における該有機溶剤(1)の含有量は、該洗浄液全体に対し30〜50質量%であり、
該洗浄液は、該インクに含まれない有機溶剤(2)を含有し、
該洗浄液における該有機溶剤(2)の含有量は、該洗浄液全体に対し10〜20質量%であり、かつ
該洗浄液に含まれるすべての有機溶剤の含有量は、該洗浄液全体に対し50〜70質量%である
ことを特徴とする洗浄液。
本発明によれば、インクを吐出するノズルを備えた印刷装置に用いる洗浄液において、ノズル面に固着したインク汚れを良好に除去するとともに、ノズル面の撥水性の劣化を低減し、ノズル面の損傷を抑制し得る洗浄液を提供することができる。
記録装置の斜視説明図である。 メインタンクの斜視説明図である。 本発明の印刷装置における洗浄手段の一例を示す概略図である。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。
<インク>
以下、インクに用いる有機溶剤、水、色材、樹脂、添加剤等について説明する。
<有機溶剤>
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
前記インクに用いられる有機溶剤を、本明細書では「有機溶剤(1)」と呼称する。
有機溶剤(1)は、下記で説明する本発明の洗浄液にも含有されるが、インク中の有機溶剤(1)の含有量は、例えば3〜20質量%であり、好ましくは5〜15質量%である。
有機溶剤(1)の中でも3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドがとくに好ましい。インクに3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドを含有させることで、インク画像の密着性、耐擦過性、非転写性および高光沢性を向上させることができる。とくに、被印刷物である記録媒体が非浸透性基材であっても、密着性を改善することができる。また、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドは高い保湿効果も有し、インクの信頼性確保にも効果がある。
3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドは、市販されているものを利用することができ、例えば、商品名「エクアミドM−100」(出光興産株式会社製)等が挙げられる。
また有機溶剤(1)には、インクの浸透性の観点から、炭素数8以上のポリオール化合物を併用するのが好ましい。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール等が挙げられる。炭素数8以上のポリオール化合物の含有量は、インク中の有機溶剤の全量に対し、例えば0.5〜5質量%であり、好ましくは1〜3質量%である。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<水>
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%〜60質量%がより好ましい。
<色材>
色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、混晶を使用しても良い。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35が挙げられる。
インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
顔料を分散してインクを得るためには、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社製RT−100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<顔料分散体>
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を混合、分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いると良い。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
<樹脂>
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられるが、密着性の観点からはウレタン系樹脂が好ましい。また、造膜性、密着性および耐擦過性を高めるという観点から、少なくとも2種のポリウレタン樹脂を含有することがさらに好ましく、ガラス転移温度(Tg)の異なる少なくとも2種のポリウレタン樹脂を含有することがとくに好ましい。
<<ポリウレタン樹脂粒子>>
インクに含有されるポリウレタン樹脂粒子としては、特に制限はなく、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られるポリウレタン樹脂粒子等が挙げられる。
前記ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオールなどが挙げられる。
−ポリエーテルポリオール−
前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、活性水素原子を2個以上有する化合物の1種又は2種以上を出発原料として、アルキレンオキサイドを付加重合させたものなどが挙げられる。
前記出発原料としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリエーテルポリオールとしては、非常に優れた耐擦過性を付与できるインク用バインダーを得る点から、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−ポリカーボネートポリオール−
また、前記ポリウレタン樹脂粒子の製造に使用できるポリカーボネートポリオールとしては、例えば、炭酸エステルとポリオールとを反応させて得られるもの、ホスゲンとビスフェノールA等とを反応させて得られるものなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記炭酸エステルとしては、例えば、メチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルカーボネート、ジエチルカーボネート、シクロカーボネート、ジフェニルカーボネートなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノール−A、ビスフェノール−F、4,4’−ビフェノール等の比較的低分子量のジヒドロキシ化合物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオール、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリヘキサメチレンサクシネート、ポリカプロラクトン等のポリエステルポリオールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−ポリエステルポリオール−
前記ポリエステルポリオールとしては、例えば、低分子量のポリオールとポリカルボン酸とをエステル化反応して得られるもの、ε−カプロラクトン等の環状エステル化合物を開環重合反応して得られるポリエステル、これらの共重合ポリエステルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記低分子量のポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコ−ルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、これらの無水物又はエステル形成性誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−ポリイソシアネート−
前記ポリイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環式ジイソシアネートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明で使用されるインクがポスターや看板などの屋外向けとして用いられる場合、脂肪族又は脂環式ジイソシアネートが長期耐候性の観点から好ましい。
更に、少なくとも1種の脂環式ジイソシアネートを使用することにより、良好なる塗膜強度および耐擦過性を得やすくなる。
前記脂環式ジイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。
前記脂環式ジイソシアネートの含有量としては、イソシアネート化合物全量に対して、60質量%以上が好ましい。
[ポリウレタン樹脂粒子の製造方法]
本発明において、インクに用いるポリウレタン樹脂粒子は、従来一般的に用いられている製造方法により得ることができ、例えば、次の方法などが挙げられる。
まず、無溶剤下又は有機溶剤の存在下で、前記ポリオールと前記ポリイソシアネートを、イソシアネート基が過剰になる当量比で反応させて、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを製造する。
次いで、前記イソシアネート末端ウレタンプレポリマー中のアニオン性基を必要に応じて中和剤により中和し、その後、鎖延長剤と反応させて、最後に必要に応じて系内の有機溶剤を除去することによって得ることができる。
ポリウレタン樹脂粒子の製造に使用できる有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;アセトニトリル等のニトリル類;ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン等のアミド類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記鎖延長剤としては、例えば、ポリアミンやその他の活性水素基含有化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、イソホロンジアミン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン等のジアミン類;ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン等のポリアミン類;ヒドラジン、N,N’−ジメチルヒドラジン、1,6−ヘキサメチレンビスヒドラジン等のヒドラジン類;コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等のジヒドラジド類などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その他の活性水素基含有化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、サッカロース、メチレングリコール、グリセリン、ソルビトール等のグリコール類;ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、水素添加ビスフェノールA、ハイドロキノン等のフェノール類;水などが挙げられる。これらは、インクの保存安定性が低下しない範囲内であれば、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリウレタン樹脂粒子としては、カーボネート基の高い凝集力により耐水性、耐熱性、耐摩耗性、耐候性、及び画像の耐擦過性の点から、ポリカーボネート系ウレタン樹脂粒子が好ましい。前記ポリカーボネート系ウレタン樹脂粒子である場合、屋外用途のような過酷な環境において使用される記録物に適したインクが得られる。
前記ポリウレタン樹脂粒子としては、市販品を使用することができ、前記市販品としては、例えば、以下のものなどが挙げられる。
「WBR−016U」(大成ファインケミカル(株)製 Tg=20℃)
「タケラックW−6061」(三井化学(株)製Tg=25℃)
「タケラックW−6021」(三井化学(株)製Tg=−60℃)
「タケラックWS−5000」(三井化学(株)製 Tg=65℃)
「WBR−2019」(大成ファインケミカル(株)製 Tg=45℃)
「WBR−022U」(大成ファインケミカル(株)製 Tg=20℃)
なお、樹脂のTgは、樹脂粒子が共重合体である場合には、共重合体を形成するモノマーの比率や、重合比率を変えることでコントロールすることができる。Tgが低いと、乾燥時の造膜性が向上し、Tgが高いと耐擦過性が向上する。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
インク中の固形分の粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、吐出安定性、画像濃度などの画像品質を高くする点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上1000nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。固形分は樹脂粒子や顔料の粒子等が含まれる。粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S-1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
Figure 2018094851
一般式(S−1)
(但し、一般式(S-1)式中、m、n、a、及びbは、それぞれ独立に、整数を表わし、Rは、アルキレン基を表し、R’は、アルキル基を表す。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF−643(信越化学工業株式会社)、EMALEX−SS−5602、SS−1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ−2105、FZ−2118、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK−33、BYK−387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2〜16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4〜16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。 これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F-1)及び一般式(F-2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
Figure 2018094851
一般式(F−1)
上記一般式(F−1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0〜10の整数が好ましく、nは0〜40の整数が好ましい。
一般式(F-2)
2n+1−CH2CH(OH)CH2−O−(CH2CH2O)−Y
上記一般式(F-2)で表される化合物において、YはH、又はCmF2m+1でmは1〜6の整数、又はCHCH(OH)CH−CmF2m+1でmは4〜6の整数、又はCpH2p+1でpは1〜19の整数である。nは1〜6の整数である。aは4〜14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。 この市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR、キャプストーンFS−30、FS−31、FS−3100、FS−34、FS−35(いずれも、Chemours社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF−136A,PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(オムノバ社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours社製のFS−3100、FS−34、FS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN-403Nが特に好ましい。
中でも特にシリコーン系の界面活性剤を添加することで、被印刷物である記録媒体への広がりと浸透を促進することができる。シリコーン系界面活性剤のHLB値としては、低い方が浸透機能は高いがインク中での安定性にかけるため、HLB値が8以上が好ましく、HLB値が10以上がさらに好ましい。
ここで、HLB値(親水基/疎水基バランス「Hydrophile−Lipophile Barance」)は、以下の式(グリフィン法)により定義されるものである。
HLB=20×(親水部の式量の総和/分子量)
前記シリコーン界面活性剤としては、市販品を用いることができ、HLB値が8以上のものとしては、シルフェイスSAG002(HLB値=12)、シルフェイスSAG503A(HLB値=11)(日信化学工業社製)、SH−3773M(HLB値=8.0)(東レ・ダウコーニング株式会社製)、KF−353(HLB値=10.0)、KF−6011(HLB値=14.5)、KF−6011P(HLB値=14.5)、KF−6013(HLB値=10.0)、KF−6004(HLB値=9.0)(信越化学工業社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
インク中におけるシリコーン界面活性剤の含有量としては、インク全量に対して、0.1質量%以上4.0質量%以下が好ましく、1.0質量%以上2.0質量%以下がより好ましい。前記含有量が、1.0質量%以上2.0質量%以下であると、被印刷物である記録媒体として非浸透性基材を用いた場合でも、インク定着性を確保でき、さらに光沢等の画像品質も良好である。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
<洗浄液>
本発明の洗浄液は、インクを吐出するノズルを備えた印刷装置のノズル面を洗浄するために使用され、インクに含まれる有機溶剤(1)と同じ有機溶剤を含有する。
インクに含まれる有機溶剤(1)を使用することにより、例えば未乾燥のインク付着物と洗浄液との親和性が上がり、ノズル面に固着したインク汚れを良好に除去できる。
有機溶剤(1)としては、インクの説明で記載したものが例示でき、中でも3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドを含有するのがとくに好ましい。
本発明の洗浄液における有機溶剤(1)の含有量は、洗浄液全体に対し30〜50質量%であり、35〜45質量%が好ましい。有機溶剤(1)の含有量が洗浄液全体に対し30〜50質量%の範囲外であると、ノズル面に固着したインク汚れの除去性に劣り、ノズル面の撥水性の劣化の低減も図れない。
また本発明の洗浄液は、インクに含まれない有機溶剤(2)を含有する。中でも、インクの流路等の洗浄性、安定性、ノズル孔への引き込み性等を考慮すると、有機溶剤(2)は、グリコールエーテル系の有機溶剤であることが好ましい。また、グリコールエーテル系の有機溶剤を使用することにより、例えば乾燥したインク付着物に対する、洗浄液による溶解性(再分散性)を確保することができ、ノズル面の撥水性の劣化の低減が図れ、ひいてはノズル面への損傷を抑制することができる。
グリコールエーテル系の有機溶剤(2)としては、とくに限定されないが、例えば、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類等が挙げられる。この中でもジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルが好ましく、ジエチレングリコールジエチルエーテルがとくに好ましい。
本発明の洗浄液における有機溶剤(2)の含有量は、洗浄液全体に対し10〜20質量%であり、12〜18質量%が好ましい。有機溶剤(2)の含有量が洗浄液全体に対し10〜20質量%の範囲外であると、ノズル面に固着したインク汚れの除去性に劣り、ノズル面の撥水性の劣化の低減も図れない。
また、本発明の洗浄液に含まれるすべての有機溶剤の含有量は、洗浄液全体に対し50〜70質量%であり、53〜60質量%が好ましい。本発明の洗浄液に含まれるすべての有機溶剤の含有量が50質量%以上であることにより、ノズル面に固着したインク汚れの除去性が高まり、70質量%以下であることにより、ノズル面の損傷が抑制され、また下記で説明する払拭部材やノズル面の洗浄に使用されるその他の部材への影響を抑えることができる。
また本発明の洗浄液は、安定性、ノズル孔への引き込み性等を考慮すると、界面活性剤を含有するのが好ましく、中でもポリアルキレングリコール系の界面活性剤を含有するのがさらに好ましい。ポリアルキレングリコール系の界面活性剤は、市販されているものを用いることができ、例えばエマルゲンLS−106(花王株式会社製)、エマルゲンLS−110(花王株式会社製)、ソフタノールEP7025(日本触媒社製)等が挙げられる。
本発明の洗浄液における界面活性剤の含有量は、洗浄液全体に対し0.5〜5.0質量%が好ましく、1〜3.0質量%がさらに好ましい。
また本発明の洗浄液は、例えば乾燥したインク膜への浸透性を制御する目的で、炭素数8〜11のポリオール化合物を併用することも可能である。具体例としては、例えば、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール等が挙げられる。
<記録装置、記録方法>
本発明のインクは、インクジェット記録方式による各種記録装置、例えば、プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、立体造形装置などに好適に使用することができる。
本発明において、記録装置、記録方法とは、記録媒体に対してインクや各種処理液等を吐出することが可能な装置、当該装置を用いて記録を行う方法である。記録媒体とは、インクや各種処理液が一時的にでも付着可能なものを意味する。
この記録装置には、インクを吐出するヘッド部分だけでなく、記録媒体の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
記録装置、記録方法は、加熱工程に用いる加熱手段、乾燥工程に用いる乾燥手段を有しても良い。加熱手段、乾燥手段には、例えば、記録媒体の印字面や裏面を加熱、乾燥する手段が含まれる。加熱手段、乾燥手段としては、特に限定されないが、例えば、温風ヒーター、赤外線ヒーターを用いることができる。加熱、乾燥は、印字前、印字中、印字後などに行うことができる。
また、記録装置、記録方法は、インクによって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、幾何学模様などのパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
また、記録装置には、特に限定しない限り、吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
更に、この記録装置には、卓上型だけでなく、A0サイズの記録媒体への印刷も可能とする広幅の記録装置や、例えばロール状に巻き取られた連続用紙を記録媒体として用いることが可能な連帳プリンタも含まれる。
記録装置の一例について図1乃至図2を参照して説明する。図1は同装置の斜視説明図である。図2はメインタンクの斜視説明図である。記録装置の一例としての画像形成装置400は、シリアル型画像形成装置である。画像形成装置400の外装401内に機構部420が設けられている。ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク410(410k、410c、410m、410y)の各インク収容部411は、例えばアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。インク収容部411は、例えば、プラスチックス製の収容容器ケース414内に収容される。これによりメインタンク410は、各色のインクカートリッジとして用いられる。
一方、装置本体のカバー401cを開いたときの開口の奥側にはカートリッジホルダ404が設けられている。カートリッジホルダ404には、メインタンク410が着脱自在に装着される。これにより、各色用の供給チューブ436を介して、メインタンク410の各インク排出口413と各色用の吐出ヘッド434とが連通し、吐出ヘッド434から記録媒体へインクを吐出可能となる。
また、本発明の用語における、画像形成、記録、印字、印刷等は、いずれも同義語とする。
(洗浄方法)
本発明の洗浄方法は、前記のような記録装置においてインクを吐出するノズル面を洗浄する方法であり、該ノズル面と本発明の前記洗浄液とを接触させる洗浄工程を有する。この洗浄工程により、ノズル面に固着したインク汚れを良好に除去し、ノズル面の撥水性の劣化を低減し、ノズル面の損傷を抑制することができる。
前記洗浄工程は、具体的には、本発明の洗浄液を浸した払拭部材によってノズル面を払拭する工程であるか、あるいは、ノズル面と、本発明の洗浄液とを例えばスプレー等により接触させた後、払拭部材によってノズル面を払拭する工程であることができる。
払拭部材としては、公知の部材を使用することができ、例えば不織布等が挙げられる。またノズル面は、よく知られているように、インクを吐出するためのノズルのノズル開口が形成された面である。
本発明の印刷装置は、前記のような記録装置においてインクを吐出するノズル面と本発明の洗浄液とを接触させ、該ノズル面を洗浄する洗浄手段を備えてなる。
前記洗浄手段としては、具体的には、本発明の洗浄液を浸した払拭部材であり、該払拭部材によって前記ノズル面が払拭され洗浄されるものであるか、あるいは、ノズル面と本発明の洗浄液とを例えばスプレー等により接触させた後、該払拭部材によって前記ノズル面が払拭され洗浄されるものであることができる。
払拭部材としては、公知の部材を使用することができ、例えば不織布等が挙げられる。
ここで、図3は、本発明の印刷装置における洗浄手段の一例を示す概略図である。この図3の洗浄手段300は、インク吐出ヘッドのノズルプレート301のインク吐出側のノズル面301aを洗浄する装置である。
洗浄手段300は、払拭部材としての不織布303と、洗浄液付与手段としての洗浄液付与ノズル302と、押圧部材としての押圧ローラ305と、払拭処理後の不織布を巻き取る巻き取りローラ304とを有している。
洗浄液は、図示しない洗浄液供給チューブを介して洗浄液タンクから供給される。前記洗浄液供給チューブの途中に設けられたポンプを駆動することにより、洗浄液付与ノズル302から洗浄液が、払拭部材としての不織布303に、記録時間により応じた洗浄液の付与量で付与される。なお、不織布303はロール状に巻回されている。
そして、図3に示すように、洗浄液が付与された不織布303が押圧部材としての押圧ローラ305によってインク吐出ヘッド301のノズル面301aに当接し押圧されることにより、ノズル面301aが清浄される。払拭処理が終了後、不織布303は巻取りローラ304により巻き取られる。
洗浄液付与手段としての洗浄液付与ノズル302は、複数設けることができ、制御手段(不図示)の制御に基づき、圧がかけられるようになっており、その圧を適宜変えることで洗浄液の付与量を調整することができる。また、制御手段(不図示)の制御に基づき、洗浄液を付与するノズル数を変えることで洗浄液の付与量を調整することができる。更に、制御手段(不図示)の制御に基づき、洗浄液を付与する回数を変えることで洗浄液の付与量を調整することができる。
このように、洗浄液を付与した払拭部材を用いて、記録中あるいは記録後のノズル面を払拭すればよい。
なお上記では、洗浄液を浸した不織布303を用いた例について説明したが、これとは別に、ノズル面301aに洗浄液をスプレー等(不図示)により接触させた後、不織布303によってノズル面301aを払拭してもよい。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。なお、本実施例において、部は、質量部を意味する。
実施例1
<ポリマー溶液の調製>
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管及び滴下ロートを備えた1Lのフラスコ内を窒素ガスで置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12g、ポリエチレングリコールメタクリレート4g、スチレンマクロマー4g、メルカプトエタノール0.4g及びメチルエチルケトン40gを投入し、65℃まで昇温した。次に、スチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108g、ポリエチレングリコールメタクリレート36g、ヒドロキシルエチルメタクリレート60g、スチレンマクロマー36g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスメチルバレロニトリル2.4g及びメチルエチルケトン342gの混合液を2.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。さらに、アゾビスメチルバレロニトリル0.8g及びメチルエチルケトン18gの混合液を0.5時間かけて、フラスコ内に滴下した後、1時間熟成した。次に、アゾビスメチルバレロニトリル0.8gを添加した後、1時間熟成し、50質量%のポリマー溶液800gを得た。
<マゼンタ顔料分散体の調製>
ポリマー溶液28g、26gのC.I.ピグメントレッド122、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液13.6g、メチルエチルケトン20g及び水13.6gを攪拌した後、ロールミルを用いて混練した。得られたペーストを水200g中に投入して攪拌した後、エバポレータを用いて、メチルエチルケトン及び水を留去し、顔料の含有量が15質量%、固形分が20質量%のマゼンタ顔料を含有する樹脂の水分散体を得た。
<マゼンタ顔料インクの調製>
以下の成分を混合し、全体を100部とした。
M−100(エクアミド)(出光興産社製)20部
1,2−プロパンジオール 10部
シルフェイスSAG002 (HLB値=12)(日信化学工業社製)1部
ポリウレタン樹脂 SF150HS(Tg=32℃)(第1工業製薬社製)(固形分で) 4部
ポリウレタン樹脂 W−6021(Tg=−60℃)(三井化学社製)(固形分で) 3部
を1時間攪拌した後、
マゼンタ顔料分散体40部
水 残部
を添加して1時間撹拌した後、孔径が1.5μmのポリプロピレンフィルターを用いて加圧濾過して、粗大粒子を除去し、マゼンタ顔料インクを得た。
<洗浄液の調製>
実施例1の洗浄液
以下の成分を混合し、全体を100部とした。
M−100(エクアミド)(出光興産社製)42部
ジエチレングリコールジエチルエーテル 10部
エマルゲンLS106(花王社製) 1部
水 残部
を混合し、洗浄液1を得た。
実施例2〜5および比較例1〜4
下記表1に示す処方に基づき、実施例1と同様に各種洗浄液を得た。
Figure 2018094851
各成分の説明
エクアミドM−100:3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド(出光興産株式会社製)
LS106:エマルゲンLS−106(花王株式会社製)(ポリアルキレングリコール系の界面活性剤)
LS110:エマルゲンLS−110(花王株式会社製)(ポリアルキレングリコール系の界面活性剤)
EP7025:ソフタノールEP7025(株式会社日本触媒製)(ポリアルキレングリコール系の界面活性剤)
WET−240:WET−240(エボニック社製)(シリコーン系の界面活性剤)
FS300:ゾニールFS−300(DuPont社製)(フッ素系の界面活性剤)
得られた各洗浄液について、下記の評価を行った。
<ワイピング払拭性評価>
ノズル面上に前記で調製したマゼンタ顔料インクをスプレー塗布し、50℃で24時間乾燥させたものについて、洗浄液で湿らせた不織布(Anticon)に一定荷重をかけてノズル面の払拭を行い、ノズル面の乾燥インクがなくなるまでに要した払拭回数を測定した。
<ノズル面撥水性評価>
ノズル面の撥水性については、ノズル面が各洗浄液に接するように浸漬した状態で50℃1週間浸漬し、浸漬前後のインクに対する接触角で判断した。接触角は英弘精機の接触角計OCA−G200を用い、ノズル面上に前記で調製したマゼンタ顔料インクを5μl滴下後、1秒後の接触角を読み取り、浸漬によるの接触角低下分を算出した。
判断基準は以下の通り
○:低下分が0°以上15°未満
△:低下分が15°以上〜25°未満
×:低下分が25°以上
結果を以下の表2に示す。
Figure 2018094851
表2の結果から、各実施例で調製された洗浄液は、ノズル面に固着したインク汚れを良好に除去できるとともに、ノズル面の撥水性の劣化を低減し、ノズル面の損傷を抑制し得ることが判明した。
一方、比較例1は洗浄液に含まれるすべての有機溶剤の含有量が本発明で規定する下限未満であるので、ワイピング払拭性評価が悪化した。比較例2は洗浄液に含まれるすべての有機溶剤の含有量が本発明で規定する上限を超えているので、ノズル面撥水性評価が悪化した。比較例3は洗浄液における有機溶剤(1)の含有量が本発明の上限を超え、かつ洗浄液に有機溶剤(2)が含まれていないので、ワイピング払拭性評価およびノズル面撥水性評価が共に悪化した。比較例4および5は洗浄液に有機溶剤(1)が含まれていないので、ワイピング払拭性評価およびノズル面撥水性評価を共に満足させることができなかった。
300 洗浄手段 301 ノズルプレート 301a ノズル面 302 洗浄液付与ノズル 303 払拭部材(不織布) 304 巻き取りローラ 305 押圧ローラ
400 画像形成装置
401 画像形成装置の外装
401c 装置本体のカバー
404 カートリッジホルダ
410 メインタンク
410k、410c、410m、410y ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色用のメインタンク
411 インク収容部
413 インク排出口
414 収容容器ケース
420 機構部
434 吐出ヘッド
436 供給チューブ
特許第5402978号公報

Claims (12)

  1. インクを吐出するノズルを備えた印刷装置のノズル面を洗浄する洗浄液であって、
    該インクに含まれる有機溶剤を有機溶剤(1)とした時に、
    該洗浄液は、該インクに含まれる該有機溶剤(1)と同じ有機溶剤を含有し、
    該洗浄液における該有機溶剤(1)の含有量は、該洗浄液全体に対し30〜50質量%であり、
    該洗浄液は、該インクに含まれない有機溶剤(2)を含有し、
    該洗浄液における該有機溶剤(2)の含有量は、該洗浄液全体に対し10〜20質量%であり、かつ
    該洗浄液に含まれるすべての有機溶剤の含有量は、該洗浄液全体に対し50〜70質量%である
    ことを特徴とする洗浄液。
  2. 前記有機溶剤(1)が、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドであることを特徴とする請求項1に記載の洗浄液。
  3. 前記有機溶剤(2)が、グリコールエーテル系の有機溶剤であることを特徴とする請求項1または2に記載の洗浄液。
  4. 前記洗浄液が、更に界面活性剤を含有し、該界面活性剤が、ポリアルキレングリコール系の界面活性剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の洗浄液。
  5. インクを吐出するノズルを備えた印刷装置のノズル面を洗浄する洗浄方法であって、
    該ノズル面と請求項1〜4のいずれかに記載の洗浄液とを接触させ、該ノズル面を洗浄する洗浄工程を有することを特徴とする洗浄方法。
  6. 前記洗浄工程が、請求項1〜4のいずれかに記載の洗浄液を浸した払拭部材によって前記ノズル面を払拭する工程であることを特徴とする請求項5に記載の洗浄方法。
  7. 前記洗浄工程が、前記ノズル面と、請求項1〜4のいずれかに記載の洗浄液とを接触させた後、払拭部材によって前記ノズル面を払拭する工程であることを特徴とする請求項5に記載の洗浄方法。
  8. インクを吐出するノズルを備えた印刷装置であって、
    該印刷装置のノズル面と請求項1〜4のいずれかに記載の洗浄液とを接触させ、該ノズル面を洗浄する洗浄手段を備えたことを特徴とする印刷装置。
  9. 前記洗浄手段が、請求項1〜4のいずれかに記載の洗浄液を浸した払拭部材であり、該払拭部材によって前記ノズル面が払拭され洗浄されることを特徴とする請求項8に記載の印刷装置。
  10. 前記洗浄手段が、払拭部材であり、前記ノズル面と請求項1〜4のいずれかに記載の洗浄液とを接触させた後、該払拭部材によって前記ノズル面が払拭され洗浄されることを特徴とする請求項8に記載の印刷装置。
  11. 前記インクが、少なくとも2種のポリウレタン樹脂を含有することを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載の印刷装置。
  12. 前記インクが、ガラス転移温度(Tg)の異なる少なくとも2種のポリウレタン樹脂を含有することを特徴とする請求項11に記載の印刷装置。



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