JP2006070105A - 記録用インク、並びに、インクカートリッジ、インク記録物、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくとも水、着色剤、樹脂エマルジョン、及びアミノプロパンジオール化合物を含有する記録用インクである。該アミノプロパンジオール化合物が、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールである態様、アミノプロパンジオール化合物の含有量が0.1〜2.0質量%である態様、樹脂エマルジョンが、アクリルシリコーン系樹脂エマルジョンである態様、着色剤が、顔料である態様、顔料が自己分散顔料である態様、などが好ましい。
【選択図】 なし
Description
しかし、これらの提案では、上記特性は向上するものの、樹脂エマルジョン添加により目詰まりが発生したり、吐出安定性が低下してしまうという問題がある。
したがって樹脂エマルジョンを添加した記録用インクにおいて、耐水性、耐光性、滲み防止、及び定着性を向上させた上で、耐目詰まり性及び吐出安定性等のインクジェットプロセスにおける信頼性を同時に満足することは未だ困難であるのが現状である。
この場合、アミノプロパンジオール化合物が、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールである態様、アミノプロパンジオール化合物の含有量が0.1〜2.0質量%である態様、樹脂エマルジョンが、アクリルシリコーン系樹脂エマルジョンである態様、着色剤が、顔料である態様、顔料が自己分散顔料である態様が好ましい。特に、着色剤が顔料である場合には、アミノプロパンジオール化合物の顔料粒子表面への吸着により、分散した顔料粒子間に静電反発を誘発し、分散性が向上するので、特に効果的であることを知見した。
<1> 少なくとも水、着色剤、樹脂エマルジョン、及びアミノプロパンジオール化合物を含有することを特徴とする記録用インクである。
<2> アミノプロパンジオール化合物が、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールである前記<1>に記載の記録用インクである。
<3> アミノプロパンジオール化合物の含有量が0.1〜2.0質量%である前記<1>から<2>のいずれかに記載の記録用インクである。
<4> 樹脂エマルジョンが、アクリルシリコーン系樹脂エマルジョンである前記<1>から<3>のいずれかに記載の記録用インクである。
<5> 着色剤が顔料である前記<1>から<4>のいずれかに記載の記録用インクである。
<6> 顔料が自己分散顔料である前記<5>に記載の記録用インクである。
<7> 前記<1>から<6>のいずれかに記載の記録用インクを容器中に収容してなることを特徴とするインクカートリッジである。
<8> 前記<1>から<6>のいずれかに記載の記録用インクに刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔手段を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置である。
<9> 刺激が、熱(温度)、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である前記<8>に記載のインクジェット記録装置である。
<10> 前記<1>から<6>のいずれかに記載の記録用インクに刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法である。
<11> 刺激が、熱(温度)、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である前記<10>に記載のインクジェット記録方法である。
<12> 記録媒体上に前記<1>から<6>のいずれかに記載の記録用インクを用いて形成された画像を有してなることを特徴とするインク記録物である。
本発明の記録用インクは、少なくとも水、着色剤、樹脂エマルジョン、及びアミノプロパンジオール化合物を含有してなり、界面活性剤、湿潤剤、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記アミノプロパンジオール化合物は、水溶性の有機塩基性化合物であり、例えば、アミノプロパンジオール誘導体が好適である。
前記アミノプロパンジオール誘導体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1−アミノ−2,3−プロパンジオール、1−メチルアミノ−2,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールなどが挙げられ、これらの中でも、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールが特に好ましい。
前記2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールは、本発明の目的である目詰まり発生の防止効果、吐出安定性向上効果が優れているだけでなく、含有するだけでプリンターの構成部材の溶出防止にも大きな効果がある。
前記樹脂エマルジョンは、樹脂微粒子を連続相としての水中に分散したものであり、必要に応じて界面活性剤のような分散剤を含有しても構わない。
前記分散相成分としての樹脂微粒子の含有量(樹脂エマルジョン中の樹脂微粒子の含有量)は一般的には10〜70質量%が好ましい。また、前記樹脂微粒子の粒径は、特にインクジェット記録装置に使用することを考慮すると、平均粒径で10〜1000nmが好ましく、20〜300nmがより好ましい。
前記樹脂エマルジョンとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
該市販の樹脂エマルジョンとしては、例えば、マイクロジェルE−1002、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、SAE−1014(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ゼオン株式会社製)、サイビノールSK−200(アクリル系樹脂エマルジョン、サイデン化学株式会社製)、プライマルAC−22、AC−61(アクリル系樹脂エマルジョン、ローム・アンド・ハース製)、ナノクリルSBCX−2821、3689(アクリルシリコーン系樹脂エマルジョン、東洋インキ製造株式会社製)、#3070(メタクリル酸メチル重合体樹脂エマルジョン、御国色素製)などが挙げられる。
前記着色剤としては、着色剤が、顔料、染料、及び着色微粒子の少なくともいずれかであることが好ましい。
前記着色微粒子としては、色材を含有させたポリマー微粒子の水分散物が好適に用いられる。
ここで、前記「色材を含有させた」とは、樹脂微粒子中に色材を封入した状態及びポリマー微粒子の表面に色材を吸着させ状態の何れか又は双方を意味する。この場合、本発明の記録用インクに配合される色材はすべて樹脂微粒子に封入又は吸着されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、該色材がエマルジョン中に分散していてもよい。前記色材としては、水不溶性又は水難溶性であって、前記樹脂によって吸着され得る色材であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
ここで、前記「水不溶性又は水難溶性」とは、20℃で水100質量部に対し色材が10質量部以上溶解しないことを意味する。また、「溶解する」とは、目視で水溶液表層又は下層に色材の分離や沈降が認められないことを意味する。樹脂微粒子中に色材を封入している場合には、前記樹脂微粒子の含有量としては色材成分も含まれるため、2〜30質量%が好ましい。
前記酸性染料及び食用染料としては、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142;C.I.アシッドレッド 1,8,13,14,18,26,27,35,37,42,52,82,87,89,92,97,106,111,114,115,134,186,249,254,289;C.I.アシッドブルー 9,29,45,92,249;C.I.アシッドブラック 1,2,7,24,26,94;C.I.フードイエロー 3,4;C.I.フードレッド 7,9,14;C.I.フードブラック 1,2などが挙げられる。
前記直接性染料としては、例えば、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,26,33,44,50,86,120,132,142,144;C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,13,17,20,28,31,39,80,81,83,89,225,227;C.I.ダイレクトオレンジ 26,29,62,102;C.I.ダイレクトブルー 1,2,6,15,22,25,71,76,79,86,87,90,98,163,165,199,202;C.I.ダイレクトブラック 19,22,32,38,51,56,71,74,75,77,154,168,171などが挙げられる。
前記塩基性染料としては、例えば、C.I.べーシックイエロー 1,2,11,13,14,15,19,21,23,24,25,28,29,32,36,40,41,45,49,51,53,63,64,65,67,70,73,77,87,91;C.I.ベーシックレッド 2,12,13,14,15,18,22,23,24,27,29,35,36,38,39,46,49,51,52,54,59,68,69,70,73,78,82,102,104,109,112;C.I.べーシックブルー 1,3,5,7,9,21,22,26,35,41,45,47,54,62,65,66,67,69,75,77,78,89,92,93,105,117,120,122,124,129,137,141,147,155;C.I.ベーシックブラック 2,8などが挙げられる。
前記反応性染料としては、例えば、C.I.リアクティブブラック 3,4,7,11,12,17;C.I.リアクティブイエロー 1,5,11,13,14,20,21,22,25,40,47,51,55,65,67;C.I.リアクティブレッド 1,14,17,25,26,32,37,44,46,55,60,66,74,79,96,97;C.I.リアクティブブルー 1,2,7,14,15,23,32,35,38,41,63,80,95などが挙げられる。
前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックなどが好ましい。なお、前記カーボンブラックとしては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたものが挙げられる。
前記黒色用のものとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料、などが挙げられる。
前記顔料分散剤としては、前記親水性高分子として、天然系では、アラビアガム、トラガンガム、グーアガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、アラビノガラクトン、ペクチン、クインスシードデンプン等の植物性高分子、アルギン酸、カラギーナン、寒天等の海藻系高分子、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン等の動物系高分子、キサンテンガム、デキストラン等の微生物系高分子などが挙げられる。半合成系では、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の繊維素系高分子、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム等のデンプン系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等の海藻系高分子などが挙げられる。純合成系では、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル等のビニル系高分子、非架橋ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸又はそのアルカリ金属塩、水溶性スチレンアクリル樹脂等のアクリル系樹脂、水溶性スチレンマレイン酸樹脂、水溶性ビニルナフタレンアクリル樹脂、水溶性ビニルナフタレンマレイン酸樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のアルカリ金属塩、四級アンモニウムやアミノ基等のカチオン性官能基の塩を側鎖に有する高分子化合物、セラック等の天然高分子化合物等が挙げられる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、スチレンアクリル酸のホモポリマーや他の親水基を有するモノマーの共重合体からなるようなカルボン酸基を導入したものが高分子分散剤として特に好ましい。
これらの共重合体は、その重量平均分子量が3,000〜50,000が好ましく、5,000〜30,000がより好ましく、7,000〜15,000が更に好ましい。
前記顔料と前記分散剤との混合質量比としては1:0.06〜1:3の範囲が好ましく、1:0.125〜1:3の範囲がより好ましい。
前記カチオン性親水性基としては、例えば、第4級アンモニウム基が好ましく、本発明においては、これらのいずれかがカーボンブラック表面に結合されたものが色材として好適である。
前記界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。これら界面活性剤は、1種を単独、又は二種以上を混合して用いることができる。
前記カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、脂肪族アミン塩、ベンザルコニウム塩、第4級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩等が挙げられる。
前記ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレングリコールエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ショ糖エステル、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、アミンオキシド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、アルキル(ポリ)グリコキシド等が挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、イミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリン誘導体、ジメチルアルキルラウリルベタイン、アルキルグリシン、アルキルジ(アミノエチル)グリシン等が挙げられる。
なお、前記面活性剤の添加量は、顔料を安定に分散させ、本発明の他の効果を失わせない範囲で適宣調整することができる。
該pH調製剤としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物;水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、等が挙げられる。
前記フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)としては、例えば、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトライキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3',5'−ジ−tert−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、などが挙げられる。
前記アミン系酸化防止剤としては、例えば、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチル−フェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ジヒドロキフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、等が挙げられる。
前記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルβ,β’−チオジプロピオネート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、ジラウリルサルファイド等が挙げられる。
前記リン系酸化防止剤としては、トリフェニルフォスファイト、オクタデシルフォスファイト、トリイソデシルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファイト、トリノニルフェニルフォスファイト、等が挙げられる。
前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、等が挙げられる。
前記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−4'−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、等が挙げられる。
前記サリチレート系紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリチレート、p−tert−ブチルフェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート、等が挙げられる。
前記シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、エチル−2−シアノ−3,3'−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、ブチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、等が挙げられる。
前記ニッケル錯塩系紫外線吸収剤としては、例えば、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−n−ブチルアミンニッケル(II)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−2−エチルヘキシルアミンニッケル(II)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)トリエタノールアミンニッケル(II)、等が挙げられる。
前記粘度は、25℃で、5〜20mPa・secが好ましく、い。5〜10mPa・secがより好ましい。前記粘度が20mPa・secを超えると、吐出安定性の確保が困難になることがある。
前記表面張力としては、20℃で、25〜55mN/mが好ましい。前記表面張力が、25mN/m未満であると、紙上での滲みが顕著になり、安定した噴射が得られないことがあり、55mN/mを超えると、紙へのインク浸透が十分に起らず、乾燥時間の長時間化を招くことがある。
前記pHとしては、例えば、7〜10が好ましい。
本発明のインクカートリッジは、本発明の前記記録用インクを容器中に収容してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材等を有してなる。
前記容器としては、特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク袋などを少なくとも有するもの、などが好適に挙げられる。
インクカートリッジ200は、図1に示すように、インク注入口242からインク袋241内に充填され、排気した後、該インク注入口242は融着により閉じられる。使用時には、ゴム部材からなるインク排出口243に装置本体の針を刺して装置に供給される。
インク袋241は、透気性のないアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。このインク袋241は、図2に示すように、通常、プラスチックス製のカートリッジケース244内に収容され、各種インクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いられるようになっている。
本発明のインクジェット記録装置は、インク飛翔手段を少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、刺激発生手段、制御手段等を有してなる。
本発明のインクジェット記録方法は、インク飛翔工程を少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、刺激発生工程、制御工程等を含む。
本発明のインクジェット記録方法は、本発明のインクジェット記録装置により好適に実施することができ、前記インク飛翔工程は前記インク飛翔手段により好適に行うことができる。また、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に行うことができる。
前記インク飛翔工程は、前記本発明の記録用インクに、刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を形成する工程である。
前記インク飛翔手段は、前記本発明の記録用インクに、刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を形成する手段である。該インク飛翔手段としては、特に制限はなく、例えば、インク吐出用の各種のノズル、などが挙げられる。
本発明においては、該インクジェットヘッドの液室部、流体抵抗部、振動板、及びノズル部材の少なくとも一部がシリコン及びニッケルの少なくともいずれかを含む材料から形成されることが好ましい。
また、インクジェットノズルのノズル径は、30μm以下が好ましく、1〜20μmが好ましい。
記録ヘッド134を構成するインクジェット記録用ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを記録用インクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものなどを使用できる。
また、キャリッジ133には、記録ヘッド134に各色のインクを供給するための各色のサブタンク135を搭載している。サブタンク135には、図示しない記録用インク供給チューブを介して、インクカートリッジ装填部105に装填された本発明のインクカートリッジ1から本発明の前記記録用インクが供給されて補充される。
このとき、帯電ローラ156によって搬送ベルト157が帯電されており、用紙142は、搬送ベルト151に静電吸着されて搬送される。そこで、キャリッジ133を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド134を駆動することにより、停止している用紙142にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙142を所定量搬送後、次行の記録を行う。記録終了信号又は用紙142の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙142を排紙トレイ103に排紙する。
そして、サブタンク135内の記録用インクの残量ニアーエンドが検知されると、インクカートリッジ1から所要量の記録用インクがサブタンク135に補給される。
図6は、本発明の一実施形態に係るインクジェットヘッドの要素拡大図、図7は、同ヘッドのチャンネル間方向の要部拡大断面図である。
このインクジェットヘッドは、インク供給口(不図示)と共通液室1bとなる彫り込みを形成したフレーム10と、流体抵抗部2a、加圧液室2bとなる彫り込みとノズル3aに連通する連通口2cを形成した流路板20と、ノズル3aを形成するノズル板と、凸部6a、ダイヤフラム部6b及びインク流入口6cを有する振動板60と、該振動板60に接着層70を介して接合された積層圧電素子50と、該積層圧電素子50を固定しているベース40を備えている。
ベース40はチタン酸バリウム系セラミックからなり、積層圧電素子50を2列配置して接合している。
積層圧電素子50は、厚さ10〜50μm/1層のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の圧電層と、厚さ数μm/1層の銀・パラジューム(AgPd)からなる内部電極層とを交互に積層している。内部電極層は両端で外部電極に接続する。
積層圧電素子50はハーフカットのダイシング加工により櫛歯上に分割され、1つ毎に駆動部5fと支持部5g(非駆動部)として使用する。外部電極の外側はハーフカットのダイシング加工で分割されるように、切り欠き等の加工により長さを制限しており、これらは複数の個別電極となる。他方はダイシングでは分割されずに導通しており共通電極となる。
駆動部の個別電極にはFPC8が半田接合されている。また、共通電極は積層圧電素子の端部に電極層を設けて回し込んでFPC8のGnd電極に接合している。FPC8には図示しないドライバICが実装されており、これにより駆動部5fへの駆動電圧印加を制御している。
この振動板60の島状凸部6aと積層圧電素子50の可動部5f、振動板50とフレーム10の結合は、ギャップ材を含んだ接着層70をパターニングして接着している。
エッチングで残された部分が加圧液室2bの隔壁2dとなる。また、このヘッドではエッチング幅を狭くする部分を設けて、これを流体抵抗部2aとした。
ノズルプレート30は、金属材料、例えば、電鋳工法によるNiメッキ膜等で形成したもので、インク滴を飛翔させるための微細な吐出口であるノズル3aを多数を形成している。このノズル3aの内部形状(内側形状)は、ホーン形状(略円柱形状又は略円錘台形状でもよい。)に形成している。また、このノズル3aの径はインク滴出口側の直径で約20〜35μmである。また各列のノズルピッチは150dpiとした。
このノズルプレート30のインク吐出面(ノズル表面側)は、図示しない撥水性の表面処理を施した撥水処理層3bを設けている。PTFE−Ni共析メッキやフッ素樹脂の電着塗装、蒸発性のあるフッ素樹脂(例えば、フッ化ピッチなど)を蒸着コートしたもの、シリコン系樹脂及びフッ素系樹脂の溶剤塗布後の焼き付け等、インク物性に応じて選定した撥水処理膜を設けて、インクの滴形状、飛翔特性を安定化し、高品位の画像品質を得られるようにしている。また、これらの中でも、例えば、フッ素素系樹脂としては、色々な材料が知られているが、変性パーフルオロポリオキセタン(ダイキン工業株式会社製、商品名:オプツールDSX)を厚みが30〜100Åとなるように蒸着することで良好な撥水性を得ることができる。
このように構成したインクジェットヘッドにおいては、記録信号に応じて駆動部5fに駆動波形(10〜50Vのパルス電圧)を印加することによって、駆動部5fに積層方向の変位が生起し、振動板30を介して加圧液室2bが加圧されて圧力が上昇し、ノズル3aからインク滴が吐出される。
その後、インク滴吐出の終了に伴い、加圧液室2b内のインク圧力が低減し、インクの流れの慣性と駆動パルスの放電過程によって加圧液室2b内に負圧が発生してインク充填行程へ移行する。このとき、インクタンクから供給されたインクは共通液室1bに流入し、共通液室1bからインク流入口6cを経て流体抵抗部2aを通り、加圧液室2b内に充填される。
流体抵抗部2aは、吐出後の残留圧力振動の減衰に効果が有る反面、表面張力による最充填(リフィル)に対して抵抗になる。流体抵抗部を適宜に選択することで、残留圧力の減衰とリフィル時間のバランスが取れ、次のインク滴吐出動作に移行するまでの時間(駆動周期)を短くできる。
本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録されたインク記録物は、本発明のインク記録物である。本発明のインク記録物は、記録媒体上に本発明の前記記録用インクを用いて形成された画像を有してなる。
前記記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記記録物は、高画質で滲みがなく、経時安定性に優れ、各種の印字乃至画像の記録された資料等として各種用途に好適に使用することができる。
−記録用インクの製造−
キャボット社製カーボンブラック分散体(スルホン基付加型自己分散タイプ)を用いて、以下の処方を混合攪拌した後、厚み0.8μmのポリプロピレンフィルターにて濾過し、実施例1のインクを作製した。
<インク組成>
・前記カーボンブラック分散体(スルホン基付加型)(CAB−O−JET 200、キャボット社製)・・・40質量部
・アクリルシリコーン系樹脂エマルジョン(ナノクリルSBCX−2821、東洋インキ製造株式会社製)・・・10質量部
・1,3−ブタンジオール・・・18質量部
・グリセリン・・・6質量部
・2−ピロリドン・・・2質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2質量部
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール・・・0.2質量部
・イオン交換水・・・21.9質量部
−記録用インクの製造−
実施例1において、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール0.2質量部を1.0質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例2のインクを作製した。
−記録用インクの製造−
実施例1において、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール0.2質量部を2.0質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例3のインクを作製した。
−記録用インクの製造−
イエロー顔料としてC.I.ピグメントイエロー128を低温プラズマ処理しカルボン酸基を導入した顔料を作製した。これをイオン交換水に分散したものを、限外濾過膜にて脱塩濃縮し顔料濃度15質量%のイエロー顔料分散液を調製した。
得られたイエロー顔料分散液を用いて、以下の処方により混合攪拌した後、厚み0.8μmポリプロピレンフィルターにて濾過し、実施例4のインクを作製した。
<インク組成>
・前記イエロー顔料分散液・・・50質量部
・アクリルシリコーン系樹脂エマルジョン・・・12質量部
(特開2002−294105号公報の製造例3)
・1,3−ブタンジオール・・・21質量部
・グリセリン・・・8質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2質量部
・2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール・・・1.2質量部
・イオン交換水・・・5.8質量部
−記録用インクの製造−
マゼンタ顔料としてC.I.ピグメントマゼンタ122を低温プラズマ処理してカルボン酸基を導入した顔料を作製した。これをイオン交換水に分散したものを、限外濾過膜にて脱塩濃縮して顔料濃度15質量%のマゼンタ顔料分散液を調製した。
得られたマゼンタ顔料分散液を用いて、以下の処方により混合攪拌した後、厚み0.8μmポリプロピレンフィルターにて濾過し、実施例5のインクを作製した。
<インク組成>
・前記マゼンタ顔料分散液・・・40質量部
・アクリルシリコーン系樹脂エマルジョン・・・8質量部
(特開2002−294105号公報の製造例4)
・1,3−ブタンジオール・・・21質量部
・グリセリン・・・8質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2質量部
・2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール・・・0.5質量部
・イオン交換水・・・20.5質量部
−記録用インクの製造−
特開2001−139849号公報の調製例3を参考にして、銅フタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散液を調製した。
まず、ポリマー溶液の調製として、機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管、及び滴下ロートを備えた1Lフラスコ内を十分に窒素ガスで置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー(東亜合成(株)製、商品名:AS−6)4.0g、及びメルカプトエタノール0.4gを仕込み、65℃に昇温した。
次に、スチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー(東亜合成(株)製、商品名:AS−6)36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスジメチルバレロニトリル2.4g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を2.5時間かけてフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8g及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけてフラスコ内に滴下した。65℃にて1時間熟成した後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に1時間熟成した。反応終了後、フラスコ内に、メチルエチルケトン364gを添加し、濃度が50質量%のポリマー溶液800gを得た。
得られたポリマー溶液28g、銅フタロシアニン顔料26g、1mol/L水酸化カリウム水溶液13.6g、メチルエチルケトン20g、及びイオン交換水30gを十分に攪拌した。その後、3本ロールミル(株式会社ノリタケカンパニー製、商品名:NR−84A)を用いて20回混練した。得られたペーストをイオン交換水200gに投入し、十分に攪拌した後、エバポレーターを用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、固形分量が20.0質量%のシアンポリマー微粒子分散液160gを得た。
得られたシアンポリマー微粒子分散液を用いて、以下の処方で混合攪拌した後、厚み0.8μmポリプロピレンフィルターにて濾過し、実施例6のインクを作製した。
・前記シアンポリマー微粒子分散液・・・55質量部
・3−メチル−1,3−ブタンジオール・・・22質量部
・グリセリン・・・8質量部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2質量部
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール・・・0.8質量部
・イオン交換水・・・12.2質量部
−記録用インクの製造−
酸性染料としてのC.I.アシッドイエロー23を用いて、以下の処方により混合攪拌した後、厚み0.8μmのポリプロピレンフィルターにて濾過し、実施例7のインクを作製した。
<インク組成>
・C.I.アシッドイエロー23・・・4質量部
・アクリル系樹脂エマルジョン(プライマルAC−61、ローム・アンド・ハース社製)・・・5質量部
・ジエチレングリコール・・・10質量部
・グリセリン・・・5質量部
・1,3−ヘキサンジオール・・・3質量部
・1−メチルアミノ−2,3−プロパンジオール・・・0.1質量部
・イオン交換水・・・72.9質量部
−記録用インクの製造−
実施例1において、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールを添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例1のインクを作製した。
−記録用インクの製造−
実施例1において、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール0.2質量部の代わりにトリエタノールアミン0.2質量部を添加した以外は、実施例1と同様にして、比較例2のインクを作製した。
−記録用インクの製造−
実施例1において、アクリルシリコーン系樹脂エマルジョン(ナノクリルSBCX−2821、東洋インキ製造株式会社製)及び2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールを添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例3のインクを作製した。
−記録用インクの製造−
実施例4において、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールを添加しなかった以外は、実施例4と同様にして、比較例4のインクを作製した。
−記録用インクの製造−
実施例5において、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールを添加しなかった以外は、実施例5と同様にして、比較例5のインクを作製した。
−記録用インクの製造−
実施例6において、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールを添加しなかった以外は、実施例6と同様にして、比較例6のインクを作製した。
−記録用インクの製造−
実施例7において、1−メチルアミノ−2,3−プロパンジオールを添加しなかった以外は、実施例7と同様にして、比較例7のインクを作製した。
図3〜図5に示したインクジェット記録プリンタ(株式会社リコー製、IPSiO G707)を用い、マイペーパー(株式会社NBSリコー製)上に標準きれいモードで印字を行い、1分後に濾紙(東洋濾紙No.2)にて10回擦った後の印字画像の様子を目視にて以下の基準により評価した。
〔評価基準〕
A:擦れ、汚れなし
B:擦れ、汚れが若干あるが、実用上問題なし
C:擦れ、汚れあり
図3〜図5に示したインクジェット記録プリンタ(株式会社リコー製、IPSiO G707)を用い、マイペーパー(株式会社NBSリコー製)上に印字を行った。なお、印刷パターンは、画像領域中、印字面積が、紙面全面積中、各色印字面積が5%であるチャートにおいて、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの各インクを100%dutyで印字した。印字条件は、記録密度は360dpi、ワンパス印字とした。
間欠印写としては,上記チャートを20枚連続で印写後、20分間吐出を実施しない休止状態にし、これを50回繰り返し、累計で1000枚印写後、もう1枚同チャートを印写した時の5%チャートベタ部の筋、白抜け、噴射乱れの有無を目視にて以下の基準で評価した。
〔評価基準〕
A:ベタ部にスジ、白抜け、噴射乱れが無い
B:ベタ部にスジ、白抜け、噴射乱れが若干認められる
C:ベタ部全域にわたってにスジ、白抜け、噴射乱れが認められる
図3〜図5に示したようなインクジェットプリンタ(株式会社リコー製、IPSiO G707)を用い、10分間連続印字を行った後、ヘッドにキャップをしない状態で、プリンタを室温にて1ヶ月間放置した後、再度印字を行い、白抜け、噴射曲がり等がない初期の状態にもどるまでのクリーニング回数にて、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
A:2回以下のクリーニングで初期と同等に復帰する
B:3回以上のクリーニングで初期と同等に復帰する
C:クリーニングを行っても初期と同等に復帰しない
本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法は、インクジェット記録方式による各種記録に適用することができ、例えば、インクジェット記録用プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、などに特に好適に適用することができる。
20 流路板
30 ノズルプレート
40 ベース
50 積層圧電素子
60 振動板
70 接着層
101 装置本体
102 給紙トレイ
103 排紙トレイ
104 インクカートリッジ装填部
111 上カバー
112 前面
115 前カバー
131 ガイドロッド
132 ステー
133 キャリッジ
134 記録ヘッド
135 サブタンク
141 用紙載置部
142 用紙
144 分離パッド
151 搬送ベルト
152 再度カウンタローラ
156 帯電ローラ
157 搬送ローラ
158 デンションローラ
171 分離爪
172 排紙ローラ
173 排紙コロ
181 両面給紙ユニット
201 インクカートリッジ
241 インク袋
242 インク注入口
243 インク排出口
244 カートリッジ外装
Claims (12)
- 少なくとも水、着色剤、樹脂エマルジョン、及びアミノプロパンジオール化合物を含有することを特徴とする記録用インク。
- アミノプロパンジオール化合物が、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールである請求項1に記載の記録用インク。
- アミノプロパンジオール化合物の含有量が0.1〜2.0質量%である請求項1から2のいずれかに記載の記録用インク。
- 樹脂エマルジョンが、アクリルシリコーン系樹脂エマルジョンである請求項1から3のいずれかに記載の記録用インク。
- 着色剤が、顔料である請求項1から4のいずれかに記載の記録用インク。
- 顔料が自己分散顔料である請求項5に記載の記録用インク。
- 請求項1から6のいずれかに記載の記録用インクを容器中に収容してなることを特徴とするインクカートリッジ。
- 請求項1から6のいずれかに記載の記録用インクに刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔手段を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置。
- 刺激が、熱(温度)、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である請求項8に記載のインクジェット記録装置。
- 請求項1から6のいずれかに記載の記録用インクに刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
- 刺激が、熱(温度)、圧力、振動及び光から選択される少なくとも1種である請求項10に記載のインクジェット記録方法。
- 記録媒体上に請求項1から6のいずれかに記載の記録用インクを用いて形成された画像を有してなることを特徴とするインク記録物。
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