JP5655376B2 - 液体吐出装置及びインクカートリッジの洗浄方法 - Google Patents

液体吐出装置及びインクカートリッジの洗浄方法 Download PDF

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本発明は、液滴を吐出する液体吐出ヘッドを搭載した液体吐出装置の液体流路及びこの装置に用いるインクカートリッジの液体流路の洗浄方法に関する。
ここで液体吐出装置とは、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、「画像形成」には、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与することも含むものとする。また、「液体」とは記録液やインクに限るものではなく、画像形成を行うことができる液体であれば特に限定されない。上記液体吐出装置の代表例としてはインクジェット記録装置が挙げられる。
また、インクカートリッジにもインク貯蔵部からインク供給口までのインク通液部などの液体流路があり、インクカートリッジを再利用するときには、これらの液体流路を洗浄して再生する必要が生じる。
製造時の吐出検査後、修理工程前後、吐出液体を変更する場合などに液体流路の洗浄が必要となるが、従来は、洗浄液として、主溶媒(たとえば水)、界面活性剤、保湿剤などを含有させた固形分を含まない溶液が用いられてきた(特許文献1など参照)。
これらの洗浄液を用いると、吐出液体中の固形分が残留してノズル内を塞ぐことはなく目詰まりは起こりにくいが、微量残留物がノズル内壁、吐出口などに付着残留して起こる吐出液体の曲がりなどの吐出不良は十分に解決できていない。洗浄液の洗浄力を上げようとすると泡の影響が大きくなり、液体流路への洗浄液自身の充填性低下による洗浄不良、再充填する吐出液体の充填性の低下、及び流路以外の箇所にも泡を介して洗浄液が付着残留するなどの不具合が発生し、使いづらい洗浄液となってしまうという問題があった。
また、ノズル内に付着した残留物を除去するためのメンテナンス液、クリーニング液なども提案されているが(特許文献2など参照)、ノズル内残留物を完全に除去するのは難しいのが実情である。
特に最近では、高解像度の画像やパターニング精度が求められ、従来よりも吐出液体の曲がりへの許容度が減っており、より精度の高い吐出性が求められている。更に、吐出液体には種々の固形分が含有されるようになり、ますます液体流路、特にノズル内をきれいに洗浄することや、少なくとも、その後の使用で液体吐出に影響しない程度に洗浄することが難しいのが現状である。
また、過去においては使用後のカートリッジは廃棄されるか、回収されてもリサイクル資源とされるレベルであり、環境問題に対して全く対処されていなかった。昨今では資源の有効活用が求められる中、カートリッジの再利用についても様々な工夫がなされている。しかし、カートリッジ内の残留インクの問題・洗浄液及び洗浄方法の問題に加え、再充填インク及び再充填方法の問題などがあり、まだまだ現実的ではないのが現状である。リフィル業者などからリフィルキットなども販売されているが、リフィルキットではカートリッジの洗浄が行われていないため、多種多様なプリンターが氾濫している現在では、その全てに対応できるインクはなく、残留インクと混合されることで、インクの物性が変化して、プリンターが吐出不良を起こすことも頻発している。
また、使用済みのインクカートリッジに洗浄液を充填し、カートリッジ内部を洗浄した後、充填液された洗浄液を抜き取り、新品のインクをインクカートリッジに再充填してインクカートリッジを再生する方法は既に知られている。
しかし、純水のような表面張力の高い液体を洗浄液として用いると、インクカートリッジ内部が十分に洗浄されず、残存したインクと再充填したインクの混合によってインクの特性が変化するという問題があった。一方で、洗浄液の洗浄性を上げるために、洗浄液に界面活性剤を導入すると、インクカートリッジ内部で気泡が発生し、それがインク再充填後も残存して吐出不良を生じるという問題があった。
特許文献3には、インクタンクを再利用するため、リフィルインクから色材成分を抜いた洗浄液をインクタンクに注入して洗浄した後、該インクタンクに内蔵されているインク吸収体の静負圧及び動負圧を調べることにより、インクタンクがリサイクル可能かどうか判断した上で、リフィルインクを再充填する方法が開示されている。本発明とはインクタンクにリフィルインクと類似する組成の洗浄液を注入して洗浄する点で似ているが、前述した洗浄液の洗浄性の低さに由来するインク混合によるインクの色調変化の問題や、洗浄性向上のために加える界面活性剤に由来する泡立ちの問題は解消できていない。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決した、液体吐出装置の液体流路及びこの装置に用いるインクカートリッジの液体流路の洗浄方法の提供を目的とする。
上記課題は、次の1)〜)の発明によって解決される。
1) 下記一般式(a)(a′)(b)(h)で表されるスルホンイミド及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する洗浄液を用いて、液体吐出装置の液体流路及びこの装置に用いるインクカートリッジの液体流路を洗浄することを特徴とする液体吐出装置及びインクカートリッジの洗浄方法。
・(RfSONM 一般式(a)
・(RfSONRM 一般式(a′)
・(CF(SONM (環状) 一般式(b)
・(FSONM 一般式(h)
〔式中、MはH、Li、Na、K、NHのいずれか、RfはC2m+1(mは1〜4の整数)、Rは炭素数1〜4のアルキル基、nは1〜4の整数を表す。〕
2) 前記一般式(a)(a′)(b)(h)で表されるスルホンイミド及びその誘導体の洗浄液中の含有量が0.1〜3.0重量%であることを特徴とする1)に記載の液体吐出装置及びインクカートリッジの洗浄方法。
3) 前記インクカートリッジが、画像形成に使用された後のインクカートリッジであることを特徴とする1)又は2)に記載の液体吐出装置及びインクカートリッジの洗浄方法。
本発明で用いる前記特定構造の化合物(以下、フッ素系界面活性剤ともいう)は、高い界面活性能を有する上に起泡性が非常に低く泡立ちにくいという特徴を有しているので、洗浄液の高い洗浄性と優れた起泡性・消泡性を両立させることができ、洗浄効率の高い、液体吐出装置の液体流路及びこの装置に用いるインクカートリッジの液体流路の洗浄方法を提供できる。
なお、本発明では前記一般式(h)で表される化合物もフッ素系界面活性剤と呼ぶこととする。
インクカートリッジの一例を示す図。 インクカートリッジの他の例を示す図。 インクジェット記録装置のインクカートリッジ装填部のカバーを開いた状態の斜視説明図である。 インクジェット記録装置の全体構成を説明する概略構成図である。 インクジェットヘッドの一例の概略拡大図である。 インクジェットヘッドの一例の要素拡大図である。 インクジェットヘッドの一例の要部拡大断面図である。
以下、上記本発明について詳しく説明する。
洗浄液の洗浄力と泡立ちは直接的には関係ないが、一般に洗浄力の高い臨界ミセル濃度以上では最もよく泡立つということが知られている。
液体吐出装置の液体流路及びこの装置に用いるインクカートリッジの液体流路を洗浄する場合、前述したように、泡立ちが大きいと液体流路への洗浄液の充填性の低下による洗浄不良の発生、吐出液体の再充填性の低下、及び液体流路以外の箇所にも泡を介して洗浄液が付着残留するなどの不具合が発生し、使いづらい洗浄液となってしまうという問題点があったが、本発明では、前記フッ素系界面活性剤を含有させることにより、従来よりも泡立ちを大幅に低減させた上で洗浄力を向上させた洗浄液を用いることにより、上記問題点を解決できる。
また、液体吐出装置の吐出液体が、樹脂エマルジョンや顔料などの付着性の高い固形分(微粒子成分)を含有する場合には、吐出液体残留物の付着性が高くなるため、より大きな洗浄力が必要であり、本発明は有効である。
また、液体吐出ヘッドのノズル板の、ノズル形成部材の液体吐出面側及び/又はノズル孔内壁にシリコーン樹脂やフッ素系シランカップリング剤からなる撥液層を具備している液体吐出装置に対しても、撥液層にダメージを与えずに洗浄できるので有効である。
また、本発明に係る洗浄液は、圧電アクチュエータで駆動される液体吐出ヘッドを使用した液体吐出装置で、ヘッド内の洗浄時に圧電アクチュエータを駆動して振動を加えながら用いるとより効果的である。
本発明に係る洗浄液の構成成分としては、溶媒、前記フッ素系界面活性剤、湿潤剤、浸透剤、その他の添加剤等が挙げられる。吐出液体と共通な構成成分で固形分を含まないものが用いられることが多い。たとえば、インクジェット記録装置においては、色材を含まないインク構成成分から形成されていたりする。しかし、本発明では前記フッ素系界面活性剤以外の構成成分は特に限定されない。ただし、流路内での洗浄液の乾燥防止や発泡防止のため保湿剤を含有させることが好ましく、その場合は、洗浄後にノズル内に充填したまま輸送、保管する充填液としての機能を併せ持たせることも可能である。
<フッ素系界面活性剤>
界面活性剤は洗浄液の表面張力を低下させるために添加する。表面張力の低下によりインクカートリッジの内壁と洗浄液との濡れ性がよくなり、洗浄性が向上する。一般的に、フッ素系界面活性剤は界面活性能に優れ、高い浸透性、濡れ性を確保できるが、泡立ち易い。これに対し、本発明に係るフッ素系界面活性剤を用いると、洗浄性を維持しながら泡立ちの少ない洗浄液を得ることができる。また、該洗浄液は、再充填インクの組成によらず再充填インクと混合した後の保存安定性が高いので、吐出安定性が保証された信頼性の高い再充填インクカートリッジが得られる。
フッ素系界面活性剤の洗浄液中の含有量は0.1〜3.0重量%が好ましく、0.1〜0.3重量%がより好ましい。含有量が0.1重量%未満では、浸透性の向上に顕著な効果が得られないことがあり、3.0重量%を超えると洗浄液に溶解しきれなくなり、溶け残った成分が吐出不良の原因となることがあるので好ましくない。
フッ素系界面活性剤としては、下記一般式(a)(a′)(b)(h)で表されるスルホンイミド及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種の化合物を用いる。ただし、一般式(h)の化合物は表面張力調整剤であるが、本発明ではフッ素系界面活性剤として取り扱うことにする。
(RfSONM 一般式(a)
(RfSONRM 一般式(a′)
(CF(SONM (環状) 一般式(b)
(FSONM 一般式(h)
〔式中、MはH、Li、Na、K、NHのいずれか、RfはC2m+1(mは1〜4の整数)、Rは炭素数1〜4のアルキル基、nは1〜4の整数を表す。〕
また、上記一般式(b)の一例(n=3)の構造式は次に示すとおりである。
Figure 0005655376
本発明に係る洗浄液では、前記フッ素系界面活性剤を単独で使用してもよく、その他のフッ素系界面活性剤や、アニオン系界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤などを併用することもできる。
前記アニオン系界面活性剤としては、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルエステル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキルアリールエーテルリン酸塩、アルキルアリールエーテル硫酸塩、アルキルアリールエーテルエステル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンオレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、エーテルカルボキシレート、スルホコハク酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル、脂肪酸塩、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合物、ナフテン酸塩等が挙げられる。
前記カチオン界面活性剤としては、アルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、脂肪族アミン塩、ベンザルコニウム塩、第4級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩等がある。
前記ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレングリコールエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ショ糖エステル、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、アミンオキシド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、アルキル(ポリ)グリコキシド等が挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、イミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリン誘導体、ジメチルアルキルラウリルベタイン、アルキルグリシン、アルキルジ(アミノエチル)グリシン等が挙げられる。
前記アセチレングリコール系界面活性剤としては、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール等のアセチレングリコール系(例えば、エアープロダクツ社のサーフィノール104、82、465、485あるいはTG)などが挙げられる。
<湿潤剤>
本発明に係る洗浄液の溶媒は水が中心であるが、種々の目的で必要に応じて水溶性有機溶剤を添加する。
例えば、湿潤剤として、温度23℃、相対湿度80%環境中の平衡水分量が40重量%以上の吸湿性がある多価アルコールを少なくとも1種類添加する。特に沸点も粘度も高い湿潤剤Aと、沸点と粘度が比較的低い湿潤剤Bを含有することが好ましい。湿潤剤Bは、湿潤剤Aよりも蒸発性が比較的高い。
前記多価アルコール中、常圧で、沸点250℃を越える湿潤剤Aとしては、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール(bp190〜191℃/24hPa)、グリセリン(bp290℃)、ジグリセリン(bp270℃/20hPa)、トリエチレングリコール(bp285℃)、テトラエチレングリコール(bp324〜330℃)などが挙げられ、沸点140〜250℃未満の湿潤剤Bとしてはジエチレングリコール(bp245℃)、1,3−ブタンジオール(bp203〜204℃)などが挙げられる。特に好ましいのはグリセリンと1,3−ブタンジオールである。
湿潤剤Aと湿潤剤Bを組み合わせて用いる場合、両者の重量比B/Aは、後述するその他の湿潤剤Cの量や、他の添加剤の種類や量によっても変わるので、一概に云えないが、例えば10/90〜90/10の範囲であることが好ましい。
上記平衡水分量は、塩化カリウム飽和水溶液を用い、温度23±1℃、相対湿度80±3%に保ったデシケーター内に各湿潤剤を1gずつ秤量したシャーレを保管し、次の式により飽和する水分量を求めたものである。
飽和水分量(%)=(湿潤剤に吸収した水分量/湿潤剤)×100
本発明に係る洗浄液には、必要に応じて湿潤剤A、Bの一部に代えて、又は湿潤剤A、Bに加えて、その他の湿潤剤Cを併用することができる。該湿潤剤Cとしては、例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類、多価アルコールアリールエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレンなどが挙げられる。
前記多価アルコール類としては、例えば、ジプロピレングリコール(bp232℃)、1,5−ペンタンジオール(bp242℃)、3−メチル−1,3−ブタンジオール(bp203℃)、プロピレングリコール(bp187℃)、2−メチル−2,4−ペンタンジオール(bp197℃)、エチレングリコール(bp196〜198℃)、トリプロピレングリコール(bp267℃)、ヘキシレングリコール(bp197℃)、ポリエチレングリコール(粘調液体〜固体)、ポリプロピレングリコール(bp187℃)、1,6−ヘキサンジオール(bp253〜260℃)、1,2,6−ヘキサントリオール(bp178℃)、トリメチロールエタン(固体、mp199〜201℃)、トリメチロールプロパン(固体、mp61℃)などが挙げられる。
前記多価アルコールアルキルエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル(bp135℃)、エチレングリコールモノブチルエーテル(bp171℃)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(bp194℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(bp231℃)、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル(bp229℃)、プロピレングリコールモノエチルエーテル(bp132℃)などが挙げられる。
前記多価アルコールアリールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル(bp237℃)、エチレングリコールモノベンジルエーテルなどが挙げられる。
前記含窒素複素環化合物としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(bp202℃)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(bp226℃)、ε−カプロラクタム(bp270℃)、γ−ブチロラクトン(bp204〜205℃)などが挙げられる。
前記アミド類としては、例えば、ホルムアミド(bp210℃)、N−メチルホルムアミド(bp199〜201℃)、N,N−ジメチルホルムアミド(bp153℃)、N,N−ジエチルホルムアミド(bp176〜177℃)などが挙げられる。
前記アミン類としては、例えば、モノエタノールアミン(bp170℃)、ジエタノールアミン(bp268℃)、トリエタノールアミン(bp360℃)、N,N−ジメチルモノエタノールアミン(139℃)、N−メチルジエタノールアミン(bp243℃)、N−メチルエタノールアミン(bp159℃)、N−フェニルエタノールアミン(bp282−287℃)、3−アミノプロピルジエチルアミン(bp169℃)などが挙げられる。
前記含硫黄化合物類としては、例えば、ジメチルスルホキシド(bp139℃)、スルホラン(bp285℃)、チオジグリコール(bp282℃)などが挙げられる。
更にその他の固体湿潤剤としては糖類が好ましい。糖類の例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類、四糖類を含む)、多糖類などが挙げられる。
具体的には、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオースなどが挙げられる。ここで、多糖類とは広義の糖を意味し、α−シクロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む意味で用いることとする。また、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還元糖〔例えば、糖アルコール:HOCH(CHOH)nCHOH(ただし、nは2〜5の整数を表す)〕、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸など)、アミノ酸、チオ酸などが挙げられる。これらの中でも、糖アルコールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソルビットなどが挙げられる。
<浸透剤>
本発明に係る洗浄液は、浸透剤として、炭素数8〜11の非湿潤剤性ポリオール化合物又はグリコールエーテル化合物を少なくとも1種含有することが好ましい。中でも25℃の水中において0.2〜5.0重量%の溶解度を有するものが好ましく、特に、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール[溶解度:4.2%(25℃)]、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール[溶解度:2.0%(25℃)]が好ましい。
その他の非湿潤剤性ポリオール化合物としては、例えば、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、5−ヘキセン−1,2−ジオールなどの脂肪族ジオールが挙げられる。
また、その他の併用できる浸透剤としては、洗浄液中に溶解し、所望の物性に調整できるものであれば特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエーテルなどの多価アルコールのアルキル及びアリールエーテル類、エタノール等の低級アルコール類などが挙げられる。
<インクカートリッジ>
インクカートリッジのタイプとしては、A:インクカートリッジ内に負圧を発生させるための機能を持つもの(インク吸収体を有するもの)と、B:袋のような形状のものにインクのみが充填されているものの2タイプがある。
図1にAタイプの一例(負圧発生部分とタンクが一体型/負圧発生は吸収体)を示す。
図1のインクタンクは、負圧発生部と液体供給部が1つの筐体に含まれる構成をとる。
毛管力発生部材を収納する負圧発生部1と、インク10′を収納する液体供給部2により構成されており、液体供給部2は気液交換通路3を介して負圧発生部1と通じる構成となっている。負圧発生部1は、液体を吐出口から吐出して記録を行なう記録ヘッド部等の外部へインク(処理液などの液体を含む)を供給するインク供給口4を有し、筺体5の内部に収納されるポリプロピレンとポリエチレン等の混紡繊維により構成される毛管力発生部材6を備えている。筺体5は更に、内部に収納した毛管力発生部材6と外気とを連通させるための大気連通口7を備えており、この大気連通口7の近傍には筺体5内面から突出したリブにより形成されたバッファ空間8が設けられている。
一方、液体供給部2は、筺体9内に直接インクを収容しており、気液交換通路3を介してインクを負圧発生部1に供給する。
図2にBタイプの一例(インク袋)示す。
インク袋20′は、アルミラミネートフィルムからなる略長方形状の可撓性を有する袋状部21と、この袋状部21を固着した樹脂製の保持部材22を有する。なお、袋状部21の側面形状は矩形状に限らず、例えば略円形状、略楕円形状などとすることもできるし、特定の形状でなくても良い。また、袋状部21を形成する部材の材質はアルミラミネートフィルムに限るものではない。ただし、シール性の点から、少なくともアルミラミネートフィルムを含む部材で形成することが好ましい。
保持部材22には、袋状部21内にインクを再充填するときに用いる内部に通孔が形成されたインク充填用の筒状開口部(インク充填口部)23が一体的に成形され、このインク充填口部23には、途中を融かすことにより通孔封止部24が形成されている。また、保持部材22には、袋状部21内のインクを記録装置に供給(補給)するための内部に通孔が形成されたインク供給用の筒状開口部(インク供給口部)25が一体的に成形され、このインク供給口部25の先端部には内部のゴムなどの弾性体26を保持するキャップ部材27が嵌め込まれている。弾性体26は外側のキャップ部材27により押さえらた構成になっているため、図には番号を示していない。なお、弾性体26は記録装置本体側から中空で針状の供給針が刺し込まれることにより、密閉状態を維持したままで記録装置本体側へのインク供給が可能になる。
インク袋20′は、記録装置への脱着を容易にするためハードケースに収納して使用されることが多いので、保持部材22にはハードケースへ係合するための係合突部28、29が一体的に形成されている。
このようなインクカートリッジに対し、従来の洗浄液による洗浄では、Aタイプの場合、新品でも画像形成に使用された後でもインク吸収体の洗浄がポイントであって、洗浄が不十分なため異物やゴミが残って吐出信頼性が損なわれたり、洗浄液の活性剤が微量残留し洗浄後に再充填されるインクの物性(特に表面張力など)が変化して、画像品質に影響したりする。また、洗浄力不足によりインクカートリッジに前のインクが残ってしまい、色調に影響したり、再充填されたインクとの凝集を起こすなどのトラブルがあった。
また、Bタイプの場合、新品のものでは洗浄によるトラブルは少ない(構造がシンプルでかつ、洗浄の必要な部品が少ないため)が、使用後のものについては残留インクを排出し洗浄するに際に袋が折れ曲がったりするため、排出が上手く行かなかったり、隅々まで洗浄液が行き渡らなかったりすることがある。
また、A、Bに共通するのが洗浄時の泡の問題である。泡が発生すると、洗浄が上手く行かないだけでなく、その後のインク再充填の際もインクが溢れるなどのトラブルを発生しやすくなる。
更に、インクを再充填する時、Aタイプでは、インク収容室が1つでインク吸収体が入っているシンプルな構成のものと、インク収容室が複数で、インク吸収体を含む収容室と含まない収容室を有する複雑な構成のものがあるが、ポイントはやはりインク吸収体へのインクの染み込ませ方である。特にインク吸収体に泡が保持されると、その部分はインクが吸収されないため、規定のインク容量が確保できなかったり、負圧制御が上手くいかなかったりして、吐出不良を起こしやすくなる可能性がある。
また、Bタイプでは再充填時のトラブルは少ないが、可とう性を有する収容容器の場合は、容器が折れ曲がったり変形したりすると、規定の充填量に達する前にインクが溢れるという問題がある。
これに対し、本発明の洗浄方法によれば、上記従来の諸問題を起こさない再利用可能なインクカートリッジ又は再充填インクカートリッジを得ることができる。
<インクカートリッジの洗浄>
インクカートリッジを洗浄する際には、Aタイプ・Bタイプのどちらについても、まず容器内に残留するインクを、インク供給口から吸引して抜き取る。次に洗浄液を充填し、カートリッジ内に洗浄液を十分満たした後、洗浄液を抜き取る。本発明に係る洗浄液は泡立ちにくいので特に問題はないが、インクカートリッジがインク吸収体を有する場合は、インク吸収体を有しない場合よりも、洗浄液の注入速度を遅くした方が、より洗浄度を向上させることができる。またインク吸収体を有するインクカートリッジの場合は、洗浄液を満たした後、しばらく浸潤させる時間を設けた方がよい。インク吸収体を有しないインクカートリッジの場合は、浸潤させる時間を設ける必要はないが、残留インクが固着している可能性もあるので、浸潤時間を設ける方が好ましい。また残留インクが顔料インクの場合には、洗浄液を満たしたところで、超音波をかけるなどの手段を用いても良い。
インクカートリッジに注入した洗浄液を抜き終ったところで、インク供給口以外に大気との連通口を持つインクカートリッジについては、その連通口を冶具あるいはシールテープなどで密閉し、インク供給口から更に吸引することでインクカートリッジ内を減圧状態にする。そして、減圧状態でインクカートリッジ内を乾燥させる。乾燥度は、インクカートリッジの重量を測定することにより推測可能である。
残留インクの抜き取り、洗浄液の注入、排出はインク供給口から行うのが好ましいが、大気連通口又はインク充填口を持つインクカートリッジの場合にには、それらを使用しても良く、また、図2に示すような、外部との連通口が1箇所しかないインクカートリッジの場合には、例えば通孔封止部24の融着部に穴を開けて使用するなど、便宜的にどこかに2つ目の連通口を設けて使用しても良い。
またインク袋が折れ曲がったり変形したりすると、洗浄液の注入及びインクの再充填が上手くいかないことがあるので、インク袋の四隅をホールドするなどの、変形防止機構を備えておくことが望ましい。
<インクの再充填>
前述した方法で洗浄されたインクカートリッジは内部が減圧状態にあるので、インクの再充填はこの減圧されたインクカートリッジ内部の吸引力を利用して行うことができる。そうすれば、再充填するインクの起泡性の影響を大きく受けることなく、安定したインクの再充填を行うことができる。インクの再充填に関しては、脱気されたインクを再充填することが好ましいが、その際、インクカートリッジ内の減圧と同時にインクの減圧による脱気を行うことで、工程も簡略化できて効率がアップする。本発明に係る洗浄液は泡立ちが少ないので、洗浄後に再充填されるインクが泡立ちやすくても、インクカートリッジ内に泡が残留する可能性が低く、記録装置で使用された場合も高い信頼性を確保できる。
再充填するインクは特に限定されないが、洗浄剤と同じ界面活性剤を使用していると、より安定性が確保されて信頼性の高い再充填インクカートリッジを提供できる。
次に、本発明の洗浄液や洗浄方法が適用可能な液体吐出装置の一例として、インクジェット記録装置について説明する。
図3に示すインクジェット記録装置は、装置本体(101)と、装置本体(101)に装着した用紙を装填するための給紙トレイ(102)と、装置本体(101)に装着され画像が記録(形成)された用紙をストックするための排紙トレイ(103)と、インクカートリッジ装填部(104)とを有する。インクカートリッジ装填部(104)の上面には、操作キーや表示器などの操作部(105)が配置されている。インクカートリッジ装填部(104)は、インクカートリッジ(201)の脱着を行うための開閉可能な前カバー(115)を有している。(111)は上カバー、(112)は装置の前面である。
装置本体(101)内には、図4及び図5に示すように、左右の側板(不図示)に横架したガイド部材であるガイドロッド(131)とステー(132)とでキャリッジ(133)を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ(不図示)によって図5に示す矢示方向に移動走査する。
キャリッジ(133)には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する4個のインクジェット記録用ヘッドからなる記録ヘッド(134)を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド(134)を構成するインクジェット記録用ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどをインクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものなどを使用できる。
また、キャリッジ(133)には、記録ヘッド(134)に各色のインクを供給するための各色のサブタンク(135)を搭載している。サブタンク(135)には、インク供給チューブ(不図示)を介して、インクカートリッジ装填部(104)に装填された本発明のインクカートリッジ(201)からインクが供給されて補充される。
一方、給紙トレイ(103)の用紙載置部(圧板)(141)上に積載した用紙(142)を給紙するための給紙部として、用紙載置部(141)から用紙(142)を1枚づつ分離給送する給紙コロ(半月コロ)(143)、及び給紙コロ(143)に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド(144)を備え、この分離パッド(144)は給紙コロ(143)側に付勢されている。
この給紙部から給紙された用紙(142)を記録ヘッド(134)の下方側で搬送するための搬送部として、用紙(142)を静電吸着して搬送するための搬送ベルト(151)と、給紙部からガイド(145)を介して送られる用紙(142)を搬送ベルト(151)との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ(152)と、略鉛直上方に送られる用紙(142)を略90°方向転換させて搬送ベルト(151)上に倣わせるための搬送ガイド(153)と、押さえ部材(154)で搬送ベルト(151)側に付勢された先端加圧コロ(155)とが備えられ、また、搬送ベルト(151)表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ(156)が備えられている。
搬送ベルト(151)は、無端状ベルトであり、搬送ローラ(157)とテンションローラ(158)との間に張架されて、ベルト搬送方向に周回可能である。この搬送ベルト(151)は、例えば、抵抗制御を行っていない厚さ40μm程度の樹脂材、例えば、テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(ETFE)で形成した用紙吸着面となる表層と、この表層と同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層(中抵抗層、アース層)とを有している。搬送ベルト(151)の裏側には、記録ヘッド(134)による印写領域に対応してガイド部材(161)が配置されている。なお、記録ヘッド(134)で記録された用紙(142)を排紙するための排紙部として、搬送ベルト(151)から用紙(142)を分離するための分離爪(171)と、排紙ローラ(172)及び排紙コロ(173)とが備えられており、排紙ローラ(172)の下方に排紙トレイ(103)が配されている。
装置本体(101)の背面部には、両面給紙ユニット(181)が着脱自在に装着されている。両面給紙ユニット(181)は、搬送ベルト(151)の逆方向回転で戻される用紙(142)を取り込んで反転させて、再度、カウンタローラ(152)と搬送ベルト(151)との間に給紙する。なお、両面給紙ユニット(181)の上面には手差し給紙部(182)が設けられている。
このインクジェット記録装置においては、給紙部から用紙(142)が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙(142)は、ガイド(145)で案内され、搬送ベルト(151)とカウンタローラ(152)との間に挟まれて搬送される。更に先端を搬送ガイド(153)で案内されて先端加圧コロ(155)で搬送ベルト(151)に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ(156)によって搬送ベルト(157)が帯電されており、用紙(142)は、搬送ベルト(151)に静電吸着されて搬送される。そこで、キャリッジ(133)を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド(134)を駆動することにより、停止している用紙(142)にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙(142)を所定量搬送後、次行の記録を行う。記録終了信号又は用紙(142)の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙(142)を排紙トレイ(103)に排紙する。
そして、サブタンク(135)内のインクの残量ニアーエンドが検知されると、インクカートリッジ(201)から所要量のインクがサブタンク(135)に補給される。
このインクジェット記録装置においては、インクカートリッジ(不図示)中のインクを使い切ったときには、インクカートリッジにおける筐体を分解して内部のインク袋だけを交換することができる。また、インクカートリッジは、縦置きで前面装填構成としても、安定したインクの供給を行うことができる。したがって、装置本体(101)の上方が塞がって設置されているような場合、例えば、ラック内に収納したり、あるいは装置本体(101)の上面に物が置かれているような場合でも、インクカートリッジの交換を容易に行うことができる。
なお、ここでは、キャリッジが走査するシリアル型(シャトル型)インクジェット記録装置に適用した例で説明したが、ライン型ヘッドを備えたライン型インクジェット記録装置にも同様に適用することができる。
また、上記インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法は、インクジェット記録方式による各種記録に適用することができ、例えば、インクジェット記録用プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、などに特に好適に適用することができる。
次に、インクジェットヘッドについて説明する。
図6は、インクジェットヘッドの一例の要素拡大図、図7は、同ヘッドのチャンネル間方向の要部拡大断面図である。
このインクジェットヘッドは、インク供給口(不図示)と共通液室(1b)となる彫り込みを形成したフレーム(10)と、流体抵抗部(2a)、加圧液室(2b)となる彫り込みと、ノズル(3a)に連通する連通口(2c)を形成した流路板(20)と、ノズル(3a)を形成するノズルプレート(30)と、凸部(6a)、ダイヤフラム部(6b)及びインク流入口(6c)を有する振動板(60)と、該振動板(60)に接着層(70)を介して接合された積層圧電素子(50)と、該積層圧電素子(50)を固定しているベース(40)を備えている。
ベース(40)はチタン酸バリウム系セラミックからなり、積層圧電素子(50)を2列配置して接合している。
積層圧電素子(50)は、厚さ10〜50μm/1層のチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)の圧電層と、厚さ数μm/1層の銀・パラジウム(AgPd)からなる内部電極層とを交互に積層している。内部電極層は両端で外部電極に接続する。
積層圧電素子(50)はハーフカットのダイシング加工により櫛歯上に分割され、1つ毎に駆動部(5f)と支持部(5g)(非駆動部)として使用する。外部電極の外側はハーフカットのダイシング加工で分割されるように、切り欠き等の加工により長さを制限しており、これらは複数の個別電極となる。他方はダイシングでは分割されずに導通しており共通電極となる。
駆動部の個別電極にはFPC8が半田接合されている。また、共通電極は積層圧電素子の(50)の端部に電極層を設けて回し込んでFPC8のGnd電極に接合させている。FPC8にはドライバIC(不図示)が実装されており、これにより駆動部(5f)への駆動電圧印加を制御している。
振動板(60)は、薄膜のダイヤフラム部(6b)と、このダイヤフラム部(6b)の中央部に形成した駆動部(5f)となる積層圧電素子(50)と接合する島状凸部(アイランド部)(6a)と、支持部に接合する梁を含む厚膜部と、インク流入口(6c)となる開口を電鋳工法によるNiメッキ膜を2層重ねて形成している。ダイヤフラム部の厚さは3μm、幅は35μm(片側)である。
この振動板(60)の島状凸部(6a)と積層圧電素子(50)の可動部(5f)、振動板(50)とフレーム(10)の結合は、ギャップ材を含んだ接着層(70)をパターニングして接着している。
流路板(20)はシリコン単結晶基板からなり、流体抵抗部(2a)、加圧液室(2b)となる彫り込み、及びノズル(3a)に対する位置に連通口(2c)となる貫通口がエッチング工法によりターニングされている。
エッチングで残された部分が加圧液室(2b)の隔壁(2d)となる。また、このヘッドではエッチング幅を狭くする部分を設けて、これを流体抵抗部(2a)としている。
ノズルプレート(30)は、金属材料、例えば、電鋳工法によるNiメッキ膜等で形成したもので、インク滴を飛翔させるための微細な吐出口であるノズル(3a)を多数形成している。このノズル(3a)の内部形状(内側形状)は、ホーン形状(略円柱形状又は略円錘台形状でもよい。)に形成している。また、このノズル(3a)の径はインク滴出口側の直径で約20〜35μmである。また、各列のノズルピッチは150dpiである。このノズルプレート(30)のインク吐出面(ノズル表面側)又はノズル内壁に、撥インク性の表面処理を施した撥インク層(不図示)を設けている。
撥インク層としては、フッ素樹脂シリコーン樹脂などの樹脂層、フッ素系シランカップリング剤、Ni/PTFE共析膜などの金属/樹脂複合膜などが用いられるが、特にシリコーン樹脂、フッ素系シランカップリング剤の場合、本発明の効果が非常に顕著になる。
インク供給口と共通液室(1b)となる彫り込みを形成するフレーム(10)は樹脂成形で作製している。
このように構成したインクジェットヘッドにおいては、記録信号に応じて駆動部(5f)に駆動波形(10〜50Vのパルス電圧)を印加することによって、駆動部(5f)に積層方向の変位が生起し、振動板(60)を介して加圧液室(2b)が加圧されて圧力が上昇し、ノズル(3a)からインク滴が吐出される。
その後、インク滴吐出の終了に伴い、加圧液室(2b)内のインク圧力が低減し、インクの流れの慣性と駆動パルスの放電過程によって加圧液室(2b)内に負圧が発生してインク充填行程へ移行する。このとき、インクタンクから供給されたインクは共通液室(1b)に流入し、共通液室(1b)からインク流入口(6c)を経て流体抵抗部(2a)を通り、加圧液室(2b)内に充填される。
流体抵抗部(2a)は、吐出後の残留圧力振動の減衰に効果が有る反面、表面張力による最充填(リフィル)に対して抵抗になる。流体抵抗部を適宜に選択することで、残留圧力の減衰とリフィル時間のバランスが取れ、次のインク滴吐出動作に移行するまでの時間(駆動周期)を短くできる。
本発明の洗浄方法では、前記圧電素子のように圧電アクチュエータにより、吐出が起こらない程度の微駆動による振動を利用して洗浄効果をより高めることも可能であり、非常に洗浄効率が向上し有効な手段である。
上記インクジェットノズル板、インクジェットヘッドは、これらインクジェット記録装置(画像形成装置)への応用が効果的であるが、これに限らず、カラーフィルター、有機EL等の製造装置、その他各種パターニング装置にも応用可能である。
<液体吐出装置の洗浄>
液体吐出装置の洗浄方法としては、本発明の洗浄液を充填したカートリッジを作製し、プリンターにセットし、まだ装置にインクが充填されていない場合には、そのままメンテナンス動作(リフレッシング)を5回行うなどの方法が有効である。また、既にインクが充填されている場合には、ノズル面から吸引キャップを用いてインクの吸引を行い、あらかたのインクを抜いた後に、メンテナンス動作(リフレッシング)を5回行うなどの方法が有効である。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1〜20、比較例1〜8
(調製例1)
<シアンミルベース1の調製>
機械式撹拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管及び滴下ロートを備えた1Lフラスコ内を十分に窒素ガスで置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー(東亜合成社製、商品名:AS−6)4.0g、及びメルカカプトエタノール0.4gを仕込み、65℃に昇温した。
次いで、スチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスジメチルバレロニトリル2.4g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を2.5時間かけてフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけてフラスコ内に滴下した。65℃で1時間熟成した後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に、1時間熟成した。
反応終了後、フラスコ内に、メチルエチルケトン364gを添加し、濃度が50重量%のポリマー溶液800gを得た。該ポリマー溶液の一部を乾燥し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(標準:ポリスチレン、溶媒:テトラヒドロフラン)で測定したところ、重量平均分子量は15000であった。
続いて、上記ポリマー溶液28g、銅フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントシアン15:3)26g、1モル/L水酸化カリウム溶液13.6g、メチルエチルケトン20g、及びイオン交換水30gを十分に撹拌した。
次いで、3本ロールミル(ノリタケカンパニー社製、商品名:NR−84A)を用いて20回混練した。得られたペーストをイオン交換水200gに投入し十分に撹拌した後、エバポレーターを用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、固形分が20.0重量%の青色のポリマー微粒子分散体160gを得た。
粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装社製)で測定したポリマー微粒子の平均粒子径(D50%)は、93nmであった。
(調製例2)
<マゼンタミルベース1の調製>
銅フタロシアニン顔料をC.I.ピグメントレッド122に変えた点以外は、調製例1と同様にして、赤紫色のポリマー微粒子分散体を得た。
粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装社製)で測定したポリマー微粒子の平均粒子径(D50%)は、127nmであった。
(調製例3)
<イエローミルベース1の調製>
銅フタロシアニン顔料をC.I.ピグメントイエロー74に変えた点以外は、調製例1と同様にして、黄色のポリマー微粒子分散体を得た。
粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装社製)で測定したポリマー微粒子の平均粒子径(D50%)は、76nmであった。
(調製例4)
<ブラックミルベース1の調製>
CTAB比表面積150m/g、DBP吸油量100mL/100gのカーボンブラック90gを2.5N(規定)の硫酸ナトリウム水溶液3000mLに添加し、温度60℃、速度300rpmで撹拌し、10時間反応させて酸化処理を行った。
この反応液をろ過し、ろ別したカーボンブラックを水酸化ナトリウム水溶液で中和し、限外ろ過を行った。得られたカーボンブラックを水洗いし、乾燥させて、顔料濃度が20重量%となるように純水中に分散させてカーボンブラック分散体を得た。
粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装社製)で測定したカーボンブラック分散体中のカーボンブラック微粒子の平均粒子径(D50%)は、99nmであった。
<ポリマーの調製>
(ポリマーAの調製)
脱水管、温度計、窒素ガス導入管、撹拌装置を備えた容量2Lの四つ口フラスコに下記処方の原料を入れ、脱水しながら3時間かけて180℃まで昇温させて脱水縮合反応を行い、ポリエステル樹脂を得た。
(ポリマーA合成処方)
・デカンエポキシエステル 10重量部
(ジャパンエポキシレジン社製:カージュラー E−10P)
・アジピン酸 27重量部
・ヘキサヒドロ無水フタル酸 42重量部
・ネオペンチルグリコール 2重量部
・トリメチロールプロパン 26重量部
・ジブチル錫ジオキサイド 0.1重量部

(ポリマーB)
・スチレン−アクリル系ポリマー(ジョンソンポリマー社製:ジョンクリル586)
(調製例5)
<シアンミルベース2の調製>
(シアンミルベース2処方)
・ソルベント ブルー70 15重量部
(田岡化学社製 油溶性染料、Oleosol Fast Blue ELN)
・アルミナ微粒子(住友化成社製 APK−G008) 3重量部
・ポリマーB 15重量部
・イオン交換水 67重量部

上記処方の材料を用い、ポリマーBに2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールを加えて水に溶解させ、油溶性ソルベント ブルー70及びアルミナ微粒子を混合して十分に湿潤したところで、混練装置としてダイノーミル KDL A型(WAB社製)にφ0.5mmジルコニアビーズを充填して、2000rpmで60分間混練を行った。
得られた混合物に1規定の塩酸を3重量部加えて撹拌した後、イオン交換水400重量部を加えてよく撹拌し、遠心分離機を用いて染料ペーストと水に分離し、上澄み液を除去する操作を数回繰り返した。
次いで、塩基性化合物として、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールを1重量部加え、再びダイノーミル KDL A型で混練を行った。
次いで、混合物を取り出して1μmのフィルターでろ過し、染料濃度15重量%のシアンミルベース2を得た。
(調製例6)
<マゼンタミルベース2の調製>
下記処方の材料を用い、シアンミルベース2と同様にして、染料濃度15重量%のマゼンタミルベースを得た。
(マゼンタミルベース2処方)
・ソルベント レッド49 15重量部
(オリエント化学工業社製 油溶性染料、Oil Pink 312)
・シリカ微粒子 5重量部
(日本アエロジル社製、Aerosil−RX200)
・ポリマーB 15重量部
・イオン交換水 65重量部
(調製例7)
<イエローミルベース2の調製>
下記処方の材料を用い、シアンミルベース2と同様にして、染料濃度15重量%のイエローミルベースを得た。
(イエローミルベース2処方)
・ディスパース イエロー160 15重量部
(有本化学社製 分散染料、Plast Yellow 8050)
・ポリマーA 15重量部
・イオン交換水 70重量部
(調製例8)
<ブラックミルベース2の調製>
(ブラックミルベース2処方)
・ソルベント ブラック3 15重量部
(オリエント化学工業社製 油溶性染料、Oil Black 860)
・分散剤:C1225−O−(CHCHO)42−H 5重量部
・イオン交換水 80重量部

上記処方の材料を用い、イオン交換水に分散剤を溶解し、ソルベント ブラック3を投入して十分に湿潤させたところで、混練装置としてダイノーミル KDL A型(WAB社製)にφ0.5mmジルコニアビーズを充填して、2000rpmで60分間混練を行った。次いで、混合物を取り出して1μmのフィルターでろ過し、染料濃度15重量%のブラックミルベース2を得た。
<記録用インクの作製:調製例9〜24>
表1、表2の各調製例の欄に示す水溶性有機溶剤(湿潤剤)、浸透剤、界面活性剤、防黴剤及び水を混合し、1時間撹拌を行って均一に混合した。また、調製例によっては樹脂微粒子を添加して1時間撹拌した。次いで、顔料ミルベース又は染料ミルベース及びpH調整剤を添加して1時間撹拌した。
この分散液を平均孔径5.0μmのポリビニリデンフロライドメンブレンフィルターで加圧ろ過し、粗大粒子やゴミを除去して、従来の界面活性剤を用いた調製例9〜16の記録用インク、及び本発明に係る界面活性剤を用いた調製例17〜24の記録用インクを作製した。
なお、表中の成分割合を示す数値は重量%である。また、表中の材料の詳細は次のとおりである。
・アクリルシリコーン樹脂エマルジョン:昭和高分子社製、ポリゾールROY6312
固形分40%重量、平均粒子径171nm、最低造膜温度(MFT)=20℃
・Proxel GXL:1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンを主成分とする
防黴剤(アビシア社製、成分20%重量、ジプロピレングリコール含有)
・ゾニールFS−300:ポリオキシエチレンパーフルオロアルキルエーテル
(Dupon社製、成分40重量%)
Figure 0005655376
Figure 0005655376
<洗浄液の作製:調製例25〜31>
表3の各調製例の欄に示す界面活性剤と水を混合し均一に溶解させた後、湿潤材を添加し、調製例27、28では更に浸透材を添加して一定時間撹拌を行い均一に混合した。
この混合液を0.8μmセルロースアセテートメンブランフィルターで加圧ろ過し、粗大粒子やごみを除去して、調製例25〜31の洗浄液を得た。なお、表中の成分割合を示す数値は重量%である。
Figure 0005655376
上記調製例25〜31の洗浄液について、次のようにして各種物性を測定し評価した。結果を表4に示す。
<洗浄液の粘度の測定>
粘度の測定には、東機産業社製の粘度計RE80Lを使用し、50回転又は100回転で25℃における液粘度を測定した。
<洗浄液の表面張力の測定>
表面張力の測定には、協和界面科学社製の自動表面張力計CBVP−Zを使用し、常温(約20℃)の表面張力を測定した。
<洗浄液の起泡性・消泡性評価>
100mLのメスシリンダーに洗浄液を10mL入れ、10℃の環境下で洗浄液に空気を注入した。そして、洗浄液と起泡の体積合計が100mLになった時点又は30秒経過した時点で空気の注入を停止した。
空気の注入から空気の注入停止までの時間を起泡時間とし、空気の注入を停止した時点から洗浄液と気泡の体積合計が20mLになるまでの時間を消泡時間として、以下の基準で評価した。
(起泡性)
◎:起泡時間が30秒以上
○:起泡時間が25秒以上、30秒未満
△:起泡時間が20秒以上、25秒未満
×:起泡時間が20秒未満

(消泡性)
◎:消泡時間が100秒未満
○:消泡時間が100秒以上、200秒未満
△:消泡時間が200秒以上、400秒未満
×:消泡時間が400秒以上
Figure 0005655376
初期充填インク、インクカートリッジ洗浄液、及び再充填インクを、表5、表6の実施例及び比較例の欄に示すように組み合わせて用いたときの諸特性について、以下のようにして評価した。評価結果を纏めて表7に示すが、評価は評価基準に基づき4種類の各色毎に行い、最も多い評価結果を記載した。また、二つの評価基準のものが同数となった場合は、良い方を記載した。
<使用済みインクカートリッジ洗浄時の起泡性・消泡性>
インク:インクカートリッジ洗浄液=1:8(重量比)の混合液を作製し、前記洗浄液の場合と同様の方法で、該混合液の起泡性・消泡性を評価した。
<洗浄済みインクカートリッジに再充填されたインクの起泡性・消泡性>
インク:インクカートリッジ洗浄液=8:1(重量比)の混合液を作製し、前記洗浄液の場合と同様の方法で、該混合液の起泡性・消泡性を評価した。
また、該混合液を70℃で2週間保存し、保存前後の粘度及び保存前後の平均粒子径(D50%)を測定し評価した。粘度は、洗浄液の粘度の測定と同様の方法で測定し、平均粒子径は、日機装社製の粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA)で測定した。
評価基準は次のとおりである。
(粘度)
◎:初期粘度を基準とした保存後粘度の変化率が5%未満
○:初期粘度を基準とした保存後粘度の変化率が5%以上50%未満
×:初期粘度を基準とした保存後粘度の変化率が50%以上
(平均粒子径)
◎:初期平均粒子径を基準とした保存後平均粒子径の変化率が5%未満
○:初期平均粒子径を基準とした保存後平均粒子径の変化率が5%以上50%未満
×:初期平均粒子径を基準とした保存後平均粒子径の変化率が50%以上
<洗浄液とインクカートリッジ部材(ポリエチレン製)との接触角の測定>
接触角の測定にはData Physics製の自動接触角測定装置OCAH200を使用し、部材に洗浄液を2μL滴下して、滴下1分後の部材と洗浄液との液滴画像から、液滴を円弧近似することにより接触角を求め評価した。評価基準は次のとおりである。
◎:接触角が55°未満
○:接触角が55°以上、65°未満
△:接触角が65°以上、75°未満
×:接触角が75°以上
<洗浄済みインクカートリッジに再充填されたインクの吐出安定性>
まず、図2に示す構造の新品の空インクカートリッジに、初期充填インクを5g充填した後、インクカートリッジ洗浄液40gを充填した。
次いで、初期充填インクとインクカートリッジ洗浄液が十分に混合するようにインクカートリッジを振動させた後、該インクカートリッジから初期充填インクとインクカートリッジ洗浄液の混合液を抜き取った。そして、該インクカートリッジに再充填インクを充填し、吐出安定性を評価するためのインクカートリッジとした。なお、初期充填インクと再充填インクには同色のインクを使用した。
吐出安定性の評価は、温度23±0.5℃、50±5%RHの環境下、インクジェットプリンタ(IPSiO GX3000 リコー社製)を用い、インクの吐出量が均しくなるようにピエゾ素子の駆動電圧を変動させ、各色の印字面積が紙面の5%をベタで占めるチャートを、各インク100%Dutyで500枚、マイペーパー(リコー社製の上質紙)に連続印字し、その間に吐出不良が起こるかどうかについて、ベタ部の白抜け・筋などで、目視により評価した。評価基準は次のとおりである。
〔評価基準〕
◎:500枚まで白抜け・筋の発生がない。
○:400枚まで白抜け・筋の発生がない。
△:200枚まで白抜け・筋の発生がない。
×:100枚までに白抜け・筋の発生がある。
Figure 0005655376
Figure 0005655376
Figure 0005655376
実施例21〜44、比較例9〜24
<洗浄液の作製>
表8の各実施例洗浄液及び表9の比較例洗浄液の欄に示す界面活性剤と水を混合し均一に溶解させた後、水溶性有機溶剤を混合して一定時間撹拌し均一に混合した。この混合液を0.8μmセルロースアセテートメンブランフィルターで加圧ろ過し、粗大粒子やごみを除去して実施例洗浄液1〜8及び比較例洗浄液1〜3を得た。なお、表中の成分割合を示す数値は重量%である。また、表中の材料の詳細は次のとおりである。
・ECTD3NEX:日光ケミカルズ社製の界面活性剤
・ゾニールFS−300:ポリオキシエチレンパーフロロアルキルエーテル
(Dupon社製の界面活性剤、成分40重量%)
上記各洗浄液について、調製例25〜31の洗浄液の場合と同様にして起泡性・消泡性を測定し評価した。また、実施例1〜20の場合と同様にして、インクカートリッジ部材(ポリエチレン製)との接触角の測定した。結果を表8、表9に示す。
Figure 0005655376
Figure 0005655376
<インク1〜16の作製>
表10のインク1〜8の欄、及び表11のインク9〜16の欄に示す水溶性有機溶剤、界面活性剤、防黴剤及び水を混合し、1時間撹拌を行って均一に混合した。次いで、顔料ミルベース又は染料及びpH調整剤を添加して1時間撹拌した。なお、表中の成分割合を示す数値は重量%である。
この分散液を平均孔径5.0μmのポリビニリデンフロライドメンブレンフィルターで加圧ろ過し、粗大粒子やゴミを除去して、従来の界面活性剤を用いたインク1〜8、及び本発明に係る界面活性剤を用いたインク9〜16を作製した。
顔料ミルベースには実施例1〜20と同じものを用いた。また、染料には下記の材料を用い、pH調整剤には、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールを用いた。
・DBK168:C.I.Direct Black 168
・DB86:C.I.Direct Blue 86
・DR227:C.I.Direct Red 227
・DY142:C.I.Direct Yellow 142
Figure 0005655376
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上記実施例洗浄液1〜8又は比較例洗浄液1〜3と、インク1〜16とを表12−1〜表13−3の実施例21〜44及び比較例9〜24の欄に示すように組み合わせ、洗浄液とインクを8:1で混合して作製した混合液について、次の諸特性を評価した。

<洗浄済みインクカートリッジに再充填されたインクの起泡性・消泡性>
実施例1〜20と同様にして測定し評価した。結果を表12−1〜表13−3に示す。

<混合による凝集性>
前記混合液を70℃で2週間保存し、保存前後の粘度及び平均粒子径(D50%)を、実施例1〜20と同様にして測定した。そして、その結果を次の基準で評価し、どちらか悪い方の評価結果を凝集性の評価結果とした。
(粘度)
◎:初期粘度を基準とした保存後粘度の変化率が5%未満
○:初期粘度を基準とした保存後粘度の変化率が5%以上50%未満
×:初期粘度を基準とした保存後粘度の変化率が50%以上
(平均粒子径)
◎:初期平均粒子径を基準とした保存後平均粒子径の変化率が5%未満
○:初期平均粒子径を基準とした保存後平均粒子径の変化率が5%以上50%未満
×:初期平均粒子径を基準とした保存後平均粒子径の変化率が50%以上
<洗浄済みインクカートリッジに再充填されたインクの吐出安定性>
使用済みの図1及び図2のインクカートリッジについて、下記手順で洗浄を行った。
(1)使用済みの図1のインクカートリッジ(内壁ポリエチレン)についてはインク供給口4から残留するインクを吸引により十分に抜き取ったあと、洗浄液1をインク供給口4からゆっくりと容器内に注入していった。大気連通口7から洗浄液1があふれでてきた時点で、注入を停止し、インク供給口4に栓をして洗浄液の漏れを防止したのち、容器内に洗浄液1が満たされた状態で15分ほど放置した。放置後、インクカートリッジの向きを大気連通口7が下になるように配置し、インク供給口4の栓を外して、大気連通口7から吸引により容器内の液を抜き取った。抜き取り後、インクカートリッジの向きを元に戻し、抜ききったところで再度インク供給口4を密閉し、容器内を更に吸引して減圧状態にして、容器内を乾燥させた。乾燥後、所望の減圧レベルに達したところで洗浄を終了とした。
(2)使用済みの図2のインクカートリッジ(内壁ポリエチレン)については、残留インクの抜き取り、洗浄液の注入、洗浄後の洗浄液の抜き取り、減圧、インクの充填を全て、インク供給口部25から行った。まずインク供給口部25から残留するインクを十分に抜き取り、洗浄液1を注入し、5分ほど放置した後に再度洗浄液1を抜き取った。そのまま吸引することで、インク袋内を減圧状態にし、洗浄を終了とした。
上記のようにして洗浄した使用済みインクカートリッジにインクを再充填した。
図1のインクカートリッジについてはインク供給口4から、図2のインクカートリッジについてはインク供給口部25から、それぞれ脱気されたインクをインクカートリッジ内の減圧を利用して再充填した。
なお、実施例21では図1のインクカートリッジを用い、実施例22〜44及び比較例9〜24では図2のインクカートリッジを用いた。
上記再充填インクカートリッジについて、実施例1〜20と同様にして、吐出安定性を評価した。結果を表12−1〜表13−3に示す。
Figure 0005655376
Figure 0005655376
Figure 0005655376
Figure 0005655376
Figure 0005655376
Figure 0005655376
実施例45〜62
<洗浄液の作製>
表14の各実施例洗浄液の欄に示す界面活性剤と水を混合し均一に溶解させた後、水溶性有機溶剤を混合して一定時間撹拌し均一に混合した。この混合液を0.8μmセルロースアセテートメンブランフィルターで加圧ろ過し、粗大粒子やごみを除去して実施例洗浄液9〜13を得た。なお、表中の成分割合を示す数値は重量%である。
上記各洗浄液について、調製例25〜31の洗浄液の場合と同様にして起泡性・消泡性を測定し評価した。また、実施例1〜20の場合と同様にして、インクカートリッジ部材(ポリエチレン製)との接触角の測定した。結果を表14に示す。
Figure 0005655376
上記実施例洗浄液9〜13と、前記表10、表11のインク1〜16とを、表15−1〜表15−3の実施例45〜62の欄に示すように組み合わせ、洗浄液とインクを8:1で混合して、次の諸特性を評価した。結果を表15−1〜表15−3に示す。

<洗浄済みインクカートリッジに再充填されたインクの起泡性・消泡性>
実施例1〜20と同様にして測定し評価した。

<混合による凝集性>
実施例21〜44と同様にして測定し評価した。

<洗浄済みインクカートリッジに再充填されたインクの吐出安定性>
実施例21〜44と同様にして、使用済みの図1及び図2のインクカートリッジについて洗浄を行った後、インクを再充填した。
なお、実施例17では図1のインクカートリッジを用い、実施例45〜62では図2のインクカートリッジを用いた。
上記再充填インクカートリッジについて、実施例1〜20と同様にして、吐出安定性を評価した。
Figure 0005655376
Figure 0005655376
Figure 0005655376
実施例63〜69
調製例25〜31の洗浄液を充填したカートリッジを作製し、それらをインクジェットプリンタ(IPSiO GX3000 リコー社製)にセットして、ノズル面に取り付けた吸引キャップからインクを吸引した後、インク供給用のポンプによる洗浄液の供給とノズル面からの吸引キャップによる吸引動作を交互に5回繰り返す作業を行った。その後、ノズル面に保湿キャップをしてプリンターを50℃60%RH環境下で1ヶ月間放置し、その時点でインクを再充填して吐出安定性を評価した。
評価は、温度23±0.5℃、50±5%RHの環境下で、各色の印字面積が紙面の5%をベタで占めるチャートを、各インク100%Dutyで500枚、マイペーパー(リコー社製の上質紙)に連続印字し、その間に吐出不良が起こるかどうかを、ベタ部の白抜け・筋の発生の有無により目視で評価した。評価基準は次のとおりである。評価結果を表20に示す。
〔評価基準〕
◎:500枚まで白抜け・筋の発生が無い。
○:400枚まで白抜け・筋の発生が無い。
△:200枚まで白抜け・筋の発生が無い。
×:100枚までに白抜け・筋の発生が有る。
Figure 0005655376
実施例70〜87
<洗浄液の作製>
表17の各実施例洗浄液の欄に示す界面活性剤と水を混合し均一に溶解させた後、水溶性有機溶剤を混合して一定時間撹拌し均一に混合した。この混合液を0.8μmセルロースアセテートメンブランフィルターで加圧ろ過し、粗大粒子やごみを除去して実施例洗浄液14〜18を得た。なお、表中の成分割合を示す数値は重量%である。
上記各洗浄液について、調製例25〜31の洗浄液の場合と同様にして起泡性・消泡性を測定し評価した。また、実施例1〜20の場合と同様にして、インクカートリッジ部材(ポリエチレン製)との接触角の測定した。結果を表17に示す。
Figure 0005655376
Figure 0005655376
Figure 0005655376
Figure 0005655376
1 負圧発生部
2 液体供給部
3 気液交換通路
4 インク供給口
5 筺体
6 毛管力発生部材
7 大気連通口
8 バッファ空間
9 筺体
10’ インク
20’ インク袋
21 袋状部
22 保持部材
23 筒状開口部(インク充填口部)
24 通孔封止部
25 インク供給口部
26 弾性体
27 キャップ部材
28 係合突部
29 係合突部
1b 共通液室
2a 流体抵抗部
2b 加圧液室
2c 連通口
2d 隔壁
3a ノズル
5f 駆動部
5g 支持部(非駆動部)
6a 凸部
6b ダイヤフラム部
6c インク流入口
10 フレーム
20 流路板
30 ノズルプレート
40 ベース
50 積層圧電素子
60 振動板
70 接着層
101 装置本体
102 給紙トレイ
103 排紙トレイ
104 インクカートリッジ装填部
105 操作部
111 上カバー
112 前面
115 前カバー
131 ガイドロッド
132 ステー
133 キャリッジ
134 記録ヘッド
135 サブタンク
141 用紙載置部
142 用紙
143 給紙コロ
144 分離パッド
145 ガイド
151 搬送ベルト
152 カウンタローラ
153 搬送ガイド
154 押さえ部材
155 加圧コロ
156 帯電ローラ
157 搬送ローラ
158 デンションローラ
161 ガイド部材
171 分離爪
172 排紙ローラ
173 排紙コロ
181 両面給紙ユニット
182 手差し給紙部
201 インクカートリッジ
特開2000−127419号公報 特開2001−49292号公報 特開平07−323560号公報

Claims (3)

  1. 下記一般式(a)(a′)(b)(h)で表されるスルホンイミド及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する洗浄液を用いて、液体吐出装置の液体流路及びこの装置に用いるインクカートリッジの液体流路を洗浄することを特徴とする液体吐出装置及びインクカートリッジの洗浄方法。
    ・(RfSONM 一般式(a)
    ・(RfSONRM 一般式(a′)
    ・(CF(SONM (環状) 一般式(b)
    ・(FSONM 一般式(h)
    〔式中、MはH、Li、Na、K、NHのいずれか、RfはC2m+1(mは1〜4の整数)、Rは炭素数1〜4のアルキル基、nは1〜4の整数を表す。〕
  2. 前記一般式(a)(a′)(b)(h)で表されるスルホンイミド及びその誘導体の洗浄液中の含有量が0.1〜3.0重量%であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置及びインクカートリッジの洗浄方法。
  3. 前記インクカートリッジが、画像形成に使用された後のインクカートリッジであることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置及びインクカートリッジの洗浄方法。
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