JP2012186676A - 信号処理装置および信号処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】MFBの設定を迅速に行う。
【解決手段】デジタル信号処理部2に対して、デジタルオーディオ信号が供給される。デジタルオーディオ信号は、低域補正イコライザ5により低域補償の処理が行われ、合成部6に供給される。スピーカユニット15の動きを検出することで得られる検出信号は、ADC17によってデジタル検出信号に変換される。デジタル検出信号は、デジタル信号処理部2に供給される。ゲイン調整部7において、デジタル検出信号にゲイン係数が乗算されることで、帰還信号が生成される。帰還信号は、合成部6でデジタルオーディオ信号と合成される。ゲイン係数は、記憶部4に複数記憶される。複数のゲイン係数のうち、制御部3により選択されたゲイン係数がゲイン調整部7における乗算に用いられるように、制御部3によって制御される。
【選択図】図1

Description

本開示は、例えば、オーディオ信号を再生する機器に適用可能な信号処理装置および信号処理方法に関する。
音響の分野では、従来からMFB(Motional Feed Back:モーショナルフィードバック)の処理が知られている。MFBの処理は、スピーカの振動板の動きから得られる電気信号を検出する。オーディオ信号に対して、検出した電気信号を正帰還または負帰還することにより、スピーカユニットの振動板の動きを制御する。正帰還のMFBの処理により、残響感を感じさせるオーディオ信号の再生ができる。負帰還のMFBの処理により、好ましくない低域の響きが抑制される。下記特許文献1〜特許文献3には、アナログ素子によりMFBを実現したオーディオシステムが記載されている。
特開平10−164685号公報 特開平10−070788号公報 特開2004−200934号公報
正帰還のMFBの処理においては、スピーカの振動板の動きが増大する。振動板の動きが増大することにより、オーディオ信号の残響時間が長くなる。反対に、負帰還のMFBの処理においては、低域におけるスピーカの振動板の動きが抑制される。振動板の動きが抑制されることにより、オーディオ信号の残響時間が短くなり、不要な低音が除去される。正帰還および負帰還のいずれのMFBの処理を施すかは、聴取者の嗜好、聴取環境、オーディオ信号の特性などによって異なる。このため、正帰還および負帰還の双方のMFBの処理を実行でき、MFBの処理における設定を自由に変更できるシステムが望まれる。
上述の特許文献1〜3に記載されているアナログのMFBは、回路素子の特性のばらつき等により、正帰還および負帰還のMFBの処理を迅速に切り替えることができない。さらに、MFBの処理における帰還信号に対するゲインを迅速に変更できない。さらに、帰還信号に対するゲインを詳細に設定できない。したがって、例えば、聴取者の嗜好、聴取環境、オーディオ信号の特性に応じた音響再生ができないという問題があった。
したがって、本開示の目的の一つは、例えば、MFBの処理における設定を迅速に行うことができる信号処理装置および信号処理方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本開示の信号処理装置は、例えば、スピーカの振動板の動きに対応するデジタル検出信号を生成し、デジタル検出信号を出力する検出部と、
出力されるデジタル検出信号に対して、ゲイン係数を乗算することでデジタル帰還信号を生成し、生成したデジタル帰還信号を出力するゲイン調整部と、
出力されるデジタル帰還信号とデジタルオーディオ信号とを合成する合成部と、
ゲイン係数を複数記憶する記憶部と、
複数のゲイン係数のうち所定のゲイン係数を選択し、選択したゲイン係数が乗算に用いられるように制御する制御部とを有する信号処理装置である。
本開示の信号処理方法は、例えば、スピーカの振動板の動きに対応するデジタル検出信号を生成し、生成したデジタル検出信号を出力し、
出力されるデジタル検出信号に対して、ゲイン係数を乗算することでデジタル帰還信号を生成し、生成したデジタル帰還信号を出力し、
出力されるデジタル帰還信号と、デジタルオーディオ信号とを合成し、
ゲイン係数を複数記憶し、
複数のゲイン係数のうち所定のゲイン係数が選択され、選択されたゲイン係数が乗算に用いられるように制御される信号処理装置における信号処理方法である。
少なくとも一つの実施形態によれば、例えば、MFBの処理における設定を迅速に変更することができる。
再生装置の構成例を示すブロック図である。 MFBの処理がオフのときのスピーカユニットの出力特性を説明するための略線図である。 負帰還のMFBの処理が実行されたときの、スピーカユニットの出力特性を説明するための略線図である。 正帰還のMFBの処理が実行されたときの、スピーカユニットの出力特性を説明するための略線図である。 トーンバースト信号に対するスピーカユニットの時間応答を説明するための略線図である。 ゲイン係数の一例を示す略線図である。 低域補正イコライザの構成例を示すブロック図である。 モード毎の低域補正イコライザの特性例を示す略線図である。 イコライザ係数の一例を示す略線図である。 変形例における再生装置の構成例を示すブロック図である。
以下、本開示の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、説明は、以下の順序で行う。
<1.一実施形態>
<2.変形例>
なお、以下に説明する実施形態および変形例は、本開示の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本開示の範囲は、以下の説明において、特に本開示を限定する旨の記載がない限り、これらの実施形態および変形例に限定されないものとする。
<1.一実施形態>
「再生装置の構成」
図1は、本開示の一実施形態における、再生装置1の構成例を示す。再生装置1は、MFBの処理が施されたオーディオ信号を再生する機能を有する。もちろん、MFBの処理が施されていないオーディオ信号を再生できるようにしてもよい。
再生装置1は、例えば、テレビジョン装置、パーソナルコンピュータ、ゲーム機器や携帯型電子機器に適用できる。再生装置1は、信号処理装置の一例であるデジタル信号処理部2を有する。デジタル信号処理部2は、例えば、DSP(Digital Signal Processor)により構成される。デジタル信号処理部2は、その機能に注目すると、例えば、制御部3、記憶部4、低域補正イコライザ5、合成部6、ゲイン調整部7、LPF(Low Pass Filter)8から構成される。デジタル信号処理部2の処理は、プログラムにより実現することができる。
再生装置1に対して、ソース信号として、デジタルオーディオ信号およびアナログオーディオ信号が供給される。デジタルオーディオ信号は、入力端子9を介して再生装置1に供給される。デジタルオーディオ信号は、例えば、48kHzの信号である。
アナログオーディオ信号は、入力端子10を介して再生装置1に供給される。供給されたアナログオーディオ信号は、ADC(Analog to Digital Converter)11によりデジタルオーディオ信号へと変換される。ADC11におけるサンプリング周波数fsは、例えば、48kHzである。
再生装置1に供給されるオーディオ信号がデジタルオーディオ信号かアナログオーディオ信号かに応じて、スイッチ12が切り替わる。デジタルオーディオ信号が供給される場合は、スイッチ12は、接点12aに接続される。アナログオーディオ信号が供給される場合は、スイッチ12は、接点12bに接続される。スイッチ12の切り替えは、例えば、制御部3や図示しないCPU(Central Processing Unit)等により制御される。
なお、再生装置1に対して、デジタルオーディオ信号およびアナログオーディオ信号のいずれか一方のみが供給される場合は、スイッチ12は不要である。さらに、音源がマルチチャンネルに対応し、チャンネル毎のオーディオ信号が入力される場合には、各チャンネルに応じた構成が設けられてもよい。
入力端子9を介して入力されるデジタルオーディオ信号、または、ADC11から供給されるデジタルオーディオ信号が、スイッチ12から選択的に出力される。スイッチ12から出力されるデジタルオーディオ信号が、低域補正イコライザ5に供給される。低域補正イコライザ5は、供給されるデジタルオーディオ信号の周波数特性を補正する。
低域補正イコライザ5は、例えば、2次のIIR(Infinite Impulse Response)フィルタにより構成される。低域補正イコライザ5をデジタルフィルタにより構成することで、低域補正イコライザ5の特性を容易かつ迅速に変更できる。さらに、フィルタを構成する素子の特性のばらつきを考慮する必要がない。低域補正イコライザ5の特性は、後述するイコライザ係数によって規定される。なお、イコライザ係数は、例えば、制御部3によって選択される。選択されたイコライザ係数が、低域補正イコライザ5による補正に用いられるように、制御部3によって制御される。
低域補正イコライザ5により周波数特性を補正しないでMFBの処理を行うと、スピーカユニット15の低域共振周波数f0付近のパワーが低下する周波数特性となる。低域補正イコライザ5は、低域共振周波数f0付近のパワーが低下することを防ぐため、予めデジタルオーディオ信号の周波数特性を補正する。すなわち、低域補正イコライザ5は、MFBの処理により減衰する低域共振周波数f0付近のパワーを予めもちあげる補正を行う。
低域補正イコライザ5による処理を予め行うことで、目標の周波数特性とされた音をスピーカユニット15から再生できる。なお、低域補正イコライザ5の処理により実現される目標の周波数特性は、例えば、フラット(平坦)な周波数特性である。もちろん、低域を一定レベルにブーストまたはカットした特性をはじめ、任意の特性を設定してもかまわない。低域補正イコライザ5から出力されるデジタルオーディオ信号が、合成部6に供給される。
合成部6は、低域補正イコライザ5から供給されるデジタルオーディオ信号と、ゲイン調整部7から出力される帰還信号とを加算する。合成器6から出力されるデジタルオーディオ信号は、DAC(Digital to Analog Converter)13に供給される。DAC13により、デジタルオーディオ信号がアナログオーディオ信号へと変換される。DAC13から出力されるアナログオーディオ信号は、パワーアンプ14に供給される。
パワーアンプ14は、アナログオーディオ信号を所定の増幅率で増幅する。増幅されたアナログオーディオ信号がスピーカユニット15に供給される。供給されるアナログオーディオ信号により、スピーカユニット15のボイスコイルが振動する。ボイスコイルの振動が振動板に伝達し、振動板が振動する。振動板の振動により、アナログオーディオ信号に応じた音がスピーカユニット15から再生される。スピーカユニット15は、例えば、ダイナミックスピーカなどのインピーダンスが変化しないスピーカユニットである。
MFBの処理において、スピーカユニット15の振動板の動きを検出する方式は、いくつか知られている。一実施形態では、ブリッジ回路による方式を使用している。この方式では、スピーカユニット15を抵抗と見なし、パワーアンプ14とスピーカユニット15との間の信号線に、スピーカユニット15および抵抗R1、抵抗R2、抵抗R3により構成されるブリッジ回路を設ける。スピーカユニット15の抵抗値は、例えば、製造者が指定する公称インピーダンスとされ、4Ω、8Ω、16Ω、32Ω等の値とされる。スピーカユニット15と抵抗R3との接続点を、例えばA点とし、抵抗R1と抵抗R2との接続点を、例えばB点とする。
検出/増幅回路16は、A点とB点との電位差を検出する。A点とB点との電位差は、スピーカユニット15の駆動によってブリッジの平衡条件がくずれた際に発生する。すなわち、検出/増幅回路16は、A点とB点との電位差を検出することにより、スピーカユニット15の振動板の動きを検出することができる。ブリッジ回路により得られる検出信号(電位差)は、スピーカユニット15の振動板の動きとして、速度を示すものとなる。すなわち、図1に示すMFBの方式は、速度帰還型と称される方式に対応する。
ブリッジ回路により検出された検出信号は、検出/増幅回路16によって増幅された後に、ADC17に対して供給される。ADC17は、供給される検出信号をデジタル信号に変換して出力する。ADC17から出力されるデジタル検出信号が、デジタル信号処理部2のLPF8に供給される。例えば、ブリッジ回路と検出/増幅回路16とADC17により検出部が構成される。
LPF8は、例えば、IIRフィルタにより構成される。LPF8は、所定の周波数以下の帯域信号成分のみを通過させる。LPF8の処理により、デジタル検出信号の周波数成分のうち、MFBの処理に不要な周波数成分が除去される。LPF8を通過したデジタル検出信号がゲイン調整部7に供給される。
ゲイン調整部7は、LPF8から供給されるデジタル検出信号に対して、所定のゲイン係数を乗算する。デジタル検出信号に所定のゲイン係数を乗算することで、帰還信号(デジタル帰還信号)が得られる。ゲイン係数は、例えば、正のゲイン係数や負のゲイン係数である。ゲイン係数は、0でもよい。ゲイン係数は、例えば、制御部3によって選択される。選択されたゲイン係数が、ゲイン調整部7による乗算に用いられるように制御部3により制御される。ゲイン調整部7から出力される帰還信号が合成部6に供給される。合成部6は、デジタルオーディオ信号とデジタル形式の帰還信号とを合成する。
例えば、ゲイン調整部7において、デジタル検出信号に対して正のゲイン係数が乗算されることで帰還信号が得られる。この帰還信号が、合成部6でデジタルオーディオ信号と合成される。この場合は、結果的に正帰還の動作となる。例えば、ゲイン調整部7において、デジタル検出信号に対して負のゲイン係数が乗算されることで帰還信号が得られる。この帰還信号が、合成部6でデジタルオーディオ信号と合成される。この場合は、結果的に負帰還の動作となる。例えば、ゲイン係数が0のときは、帰還信号は生成されない。すなわち、MFBの処理がオフとされる。なお、ゲイン調整部7と合成部6との間にスイッチを設けてもよい。スイッチがオフされることにより、MFBの処理がオフされるようにしてもよい。
制御部3は、記憶部4と接続される。記憶部4は、例えば、書き換え可能な不揮発性のメモリである。記憶部4は、複数のゲイン係数を記憶する。例えば、記憶部4は、複数のモードのそれぞれに対応するゲイン係数を記憶し、一以上の正のゲイン係数と一以上の負のゲイン係数とを記憶する。記憶部4に、低域補正イコライザ5の特性を規定するパラメータが記憶されてもよい。例えば、記憶部4に、複数のモードに応じたイコライザ係数が記憶されてもよい。ゲイン係数およびイコライザ係数の詳細については、後述する。
なお、記憶部4に記憶されるゲイン係数は、例えば、ユーザの操作によって変更できるようにしてもよい。ゲイン係数を、ネットワークを介して取得し、取得したゲイン係数を記憶することでゲイン係数を更新できるようにしてもよい。固定のゲイン係数としてもよい。
再生装置1に対しては、複数のモードを設定できる。複数のモードは、例えば、正帰還のMFBの処理を実行するモード、負帰還のMFBの処理を実行するモード、MFBの処理をオフするモードである。正帰還や負帰還のMFBの処理を実行するモードの中で、MFBのかかり具合が異なるモードを設定できるようにしてもよい。
複数のモードは、例えば、図示しないユーザインタフェースによって設定できる。ユーザインタフェースによりモードが指定されると、モード切替信号が発生する。発生したモード切替信号が、制御部3に供給される。制御部3は、モード切替信号により指定されるモードを認識する。そして、制御部3は、認識したモードに対応するゲイン係数を選択する。選択されたゲイン係数が、制御部3の制御によりゲイン調整部7に対して設定される。なお、制御部3は、認識したモードに対応するイコライザ係数を選択してもよい。そして、選択されたイコライザ係数が、制御部3の制御により低域補正イコライザ5に設定されてもよい。
入力端子9または入力端子10を介して再生装置1に入力されるオーディオ信号の特性に応じて、モードが自動的に設定されてもよい。例えば、スイッチ12から出力されたデジタルオーディオ信号が制御部3に対して供給される。制御部3は、例えば、供給されたデジタルオーディオ信号の周波数特性を分析する。制御部3は、分析した結果に応じて最適なモードを認識し、最適なモードに対応するゲイン係数を選択する。選択されたゲイン係数が、制御部3の制御によりゲイン調整部7に設定される。なお、制御部3は、分析した周波数特性に応じて最適なイコライザ係数を選択してもよい。選択されたイコライザ係数が、制御部3の制御により低域補正イコライザ5に設定されてもよい。
制御部3によりデジタルオーディオ信号の周波数が分析されることでジャンルが判別され、判別されたジャンルに応じてゲイン係数が選択されてもよい。映画の音などは、迫力を得るためにある程度の残響感があった音が好ましい。一方、クラシックなどのオーディオコンテンツは、原音に忠実な再生がなされることが好ましい。そこで、例えば、デジタルオーディオ信号の分析の結果、デジタルオーディオ信号の特性がクラシック等のオーディオコンテンツである場合は、制御部3により負のゲイン係数が選択される。例えば、デジタルオーディオ信号の分析の結果、デジタルオーディオ信号の特性が映画音楽やゲーム音楽である場合は、制御部3により正のゲイン係数が選択される。
なお、デジタルオーディオ信号の特性を分析する方法は、周波数特性を分析する方法に限られない。例えば、再生装置1に入力されるオーディオ信号にメタ情報が付加され、そのメタ情報を使用してジャンルを判別してもよい。メタ情報に、最適なゲイン係数やイコライザ係数を含ませてもよい。
以上のように、例えば、ユーザが複数のモードの中から一つのモードを選択することにより、所望の特性の再生音を選択することができる。さらに、処理がデジタル的に行われるため、モードの選択に応じて、ゲイン調整部7等に対する設定を迅速に行うことができる。例えば、正帰還のMFBがかけられ、エネルギー感のある低音を含むオーディオ信号と、負帰還のMFBがかけられ、不要な低音が除去されたオーディオ信号とを切り替えて聞くことができる。さらに、MFBの処理のかかり具合を詳細に設定できる。
「スピーカの振幅特性」
MFBの処理によるスピーカユニット15の振幅特性の変化について説明する。図2は、MFBの処理をオフしたときのスピーカユニット15の振幅特性の一例を示す。図2において、波形aは、音圧を示す。波形bおよび波形cは、2次歪みおよび3次歪みをそれぞれ示す。この例のスピーカユニット15の低域共振周波数f0は、例えば、80Hzである。
図3は、負帰還のMFBの処理が施されたときの、スピーカユニット15の振幅特性の一例を示す。図3に示すように、MFBの処理をオフしたときに比べて、低域共振周波数f0付近の音圧レベルが抑制されている。つまり、負帰還のMFBの処理がかけられることにより、低域共振周波数f0の振動に対して有効なダンピングが与えられている。
なお、図3に示す周波数特性は、例えば、フラット(平坦)な周波数特性が好ましいとされた場合には、減衰した低域のパワーを補正する必要がある。そこで、上述したように、低域補正イコライザ5によって、負帰還のMFBの処理により減衰する低域を補正する。
図4は、正帰還のMFBの処理が施されたときの、スピーカユニット15の振幅特性の一例を示す。図4に示すように、MFBの処理をオフしたときに比べて、低域共振周波数f0付近の音圧レベルが増大している。なお、正帰還のMFBの処理がかけられる場合に、低域補正イコライザ5による補正がなされてもよい。低域補正イコライザ5による補正を行うことで、再生されるオーディオ信号の周波数特性を所望の周波数特性にすることができる。
「スピーカの時間応答」
スピーカユニット15の時間応答の一例について、図5を使用して説明する。図5Aは、正弦波を方形波にのせた、トーンバースト信号の波形を示す。トーンバースト信号の周波数は、低域共振周波数f0の近傍の周波数であり、例えば、80Hzとされる。図5Aに示すトーンバースト信号を再生装置1に入力する。
図5Bは、MFBの処理をオフしたときの、スピーカの時間応答を示す。トーンバースト信号を入力したときの出力波形は、徐々に減衰する特性を示す。図5Cは、負帰還のMFBの処理が行われたときのスピーカユニット15の時間応答を示す。トーンバースト信号を入力したときの出力波形は、振幅が短時間に減衰する特性を示す。図5Dは、正帰還のMFBの処理が行われたときのスピーカユニット15の時間応答を示す。トーンバースト信号を入力したときの出力波形は、振幅が減衰する時間が長くなる特性を示す。
図5Cに示すように、負帰還のMFBの処理が施されることにより、オーディオ信号の再生に伴う残響感が除去される。例えば、クラシック音楽やジャズでは、残響感が弱いほうが好ましい。一方、図5Dに示すように、正帰還のMFBの処理が施されることにより、オーディオ信号の再生にともなう残響感が増大する。例えば、映画に使用される音楽やゲームの音楽では、残響感が強調され、より臨場感がでることが好ましい。再生装置1は、上述したようにして、オーディオ信号の特性に応じて、正帰還および負帰還のMFBの処理を切り替えることができる。
「ゲイン係数」
次に、ゲイン係数(フィードバックゲイン)について説明する。上述したように、ゲイン係数は、記憶部4に記憶される。例えば、複数のモードのそれぞれに対応するゲイン係数がテーブルに記憶され、このテーブルが記憶部4に記憶される。記憶部4には、例えば、一以上の負のゲイン係数および一以上の正のゲイン係数が記憶される。記憶部4に記憶されているゲイン係数のうち所定のゲイン係数が制御部3の制御により選択される。例えば、それぞれのモードに対応するゲイン係数が選択される。選択されたゲイン係数が、制御部3の制御によりゲイン調整部7に設定される。
図6は、各モードに応じたゲイン係数K(フィードバックゲインK)の一例を示す。図6に示す例では、複数のモードとして、モードA、モードB、モードC、モードD、モードEおよびモードFの6種類のモードが規定されている。それぞれのモードに応じたゲイン係数が設定されている。なお、ゲイン係数は、例えば、事前に測定したフィードバックの系におけるピークレベル(低域共振周波数f0)と、目標のピークレベルとの差分に応じて適切に設定される。ゲイン係数の絶対値が大きいほど、デジタルオーディオ信号への帰還量が大きくなる。
モードAは、負帰還のMFBを強くかけるモードである。モードAでは、例えば、ゲイン係数Kは、−0.5とされる。ゲイン係数Kをデシベル(dB)に換算したときの値(フィードバックゲイン|K|)は、−6dBとなる。ゲイン係数Kを16bitで表示すると「0xc000」となる。なお、0xは、16進数による表記を示す。
モードAは、ゲイン係数Kの絶対値が他のモードより大きい値とされる。つまり、帰還信号のレベルが大きくなる。さらに、ゲイン係数Kが負であることから負帰還となる。すなわち、モードAでは、負帰還のMFBを強くかけるモードとなる。
モードBは、モードAよりも弱い負帰還のMFBをかけるモードである。モードBでは、例えば、ゲイン係数Kが−0.355とされる。ゲイン係数Kをデシベル(dB)に換算したときの値(フィードバックゲイン|K|)は、−9dBとなる。ゲイン係数Kを16bitで表示すると「0xd290」となる。
モードCは、モードBよりも弱い負帰還のMFBをかけるモードである。モードCでは、例えば、ゲイン係数Kが−0.25とされる。ゲイン係数Kをデシベル(dB)に換算したときの値(フィードバックゲイン|K|)は、−12dBとなる。ゲイン係数Kを16bitで表示すると「0xe000」である。
モードDは、帰還信号を0にするモードである。すわなち、モードDは、MFBをオフするモードである。モードDでは、ゲイン係数Kが0とされる。ゲイン係数Kをデシベル(dB)に換算したときの値(フィードバックゲイン|K|)は、−∞となる。ゲイン係数Kを16bitで表示すると「0x0000」となる。
モードEは、正帰還のMFBを弱くかけるモードである。モードEでは、例えば、ゲイン係数Kが0.125とされる。ゲイン係数Kをデシベル(dB)に換算したときの値(フィードバックゲイン|K|)は、18dBとなる。ゲイン係数Kを16bitで表示すると「0x1000」となる。モードEでは、ゲイン係数Kが他のモードより小さい値とされていることから、帰還量が少なくなる。さらに、ゲイン係数Kが正であることから正帰還となる。すなわち、モードEは、正帰還のMFBを弱くかけるモードとなる。
モードFは、モードEよりも正帰還のMFBを強くかけるモードである。モードFでは、例えば、ゲイン係数Kが0.25とされる。ゲイン係数Kをデシベル(dB)に換算したときの値(フィードバックゲイン|K|)は、12dBとなる。ゲイン係数Kを16bitで表示すると「0x2000」となる。
記憶部4に、例えば、一以上の正のゲイン係数および一以上の負のゲイン係数を記憶する。正および負のゲイン係数を切り替えることで、結果的に、正帰還と負帰還とによるMFBを切り替えることができる。さらに、ゲイン係数の値を複数設定することにより、かかり具合の異なるMFBの処理を実現することができる。したがって、聴取者の嗜好、聴取環境、オーディオ信号の特性に適したMFBの処理を実行することができる。
「低域補正イコライザ」
図7は、低域補正イコライザ5の構成例を示す。低域補正イコライザ5は、例えば、2次のIIRフィルタにより構成される。低域補正イコライザ5は、FIRにより構成されてもよい。低域補正イコライザ5をデジタルにより構成することで、低域補正イコライザ5の特性を容易かつ迅速に変更することができる。
図7に示すように、低域補正イコライザ5は、加算器ADの前段に遅延素子D0および遅延素子D1を備える。さらに、低域補正イコライザ5は、加算器ADの前段に、それぞれのイコライザ係数a0、イコライザ係数a1、イコライザ係数a2を乗算する乗算部51および乗算部52、乗算器53を備える。この例では、イコライザ係数は、フィルタ係数を意味する。
低域補正イコライザ5は、加算器ADの後段に遅延素子D2および遅延素子D3を備える。さらに、低域補正イコライザ5は、加算器ADの後段に、それぞれのイコライザ係数b1、イコライザ係数b2を乗算する乗算部54および乗算部55を備える。乗算器51、乗算器52、乗算器53、乗算器54、乗算器55のそれぞれの出力が加算器ADにより加算される。
低域補正イコライザ5に対して、例えば、上述したA〜Fの6つのモードに対応した特性を設定できる。図8は、各モードが設定されたときの、低域補正イコライザ5の特性例を模式的に示したものである。なお、図8に示す低域補正イコライザ5の特性例は一例であり、この例に限られない。
例えば、モードAによるMFBの処理が施されたオーディオ信号は、低域共振周波数f0近傍のレベルが減衰する。モードAは、ゲイン係数の絶対値が大きく、負帰還のMFBが強くかけられるモードであることから、低域共振周波数f0付近のレベルの減衰は大きくなる。このため、モードAの場合は、補正レベルが大きくなるよう低域補正イコライザ5の特性が設定される。
モードAに対して、モードB、モードC、モードD、モードE、モードFと補正レベルが減少する。すなわち、例えば、デジタルオーディオ信号への負帰還量が大きいときに補正レベルが大きくなり、デジタルオーディオ信号への正帰還量が大きいときには補正レベルが小さくなるように、低域補正イコライザ5の特性が設定される。
図9は、それぞれのモードにおけるイコライザ係数の例を示す。ここでは、低域補正イコライザ5に入力されるデジタルオーディオ信号の周波数fsを48kHzとしている。低域補正イコライザ5により補償がなされる帯域は、例えば、低域共振周波数f0の近傍とされる。低域共振周波数f0は、例えば、80Hzである。Q値は、例えば、2である。各モードに応じて、それぞれのイコライザ係数が、対応する乗算器に対して設定される。イコライザ係数は、例えば、24bitである。
モードAは、負帰還のMFBが強くかけられるモードである。低域共振周波f0付近のパワーが大きく低下する。したがって、モードAによるMFBが実行されるときは、低域補正イコライザ5による補償レベルも大きくなる。モードAによるMFBの処理が実行されるときは、例えば、21dBのゲインの補償が低域補正イコライザ5によりなされる。
モードAでは、例えば、乗算器51のイコライザ係数a0として「0x4082c4」、乗算器52のイコライザ係数a1として「0x801b63」、乗算器53のイコライザ係数a2として「0x3f63a4」、乗算器54のイコライザ係数b1として「0x7fe49d」、乗算器55のイコライザ係数b2として「0xc01997」がそれぞれ設定される。
モードBによるMFBが実行されるときは、例えば、18dBのゲインの補償が低域補正イコライザ5によりなされる。モードBでは、例えば、乗算器51のイコライザ係数a0として「0x406992」、乗算器52のイコライザ係数a1として「0x802034」、乗算器53のイコライザ係数a2として「0x3f7805」、乗算器54のイコライザ係数b1として「0x7fdfcc」、乗算器55のイコライザ係数b2として「0xc01e69」がそれぞれ設定される。
モードCによるMFBが実行されるときは、例えば、15dBのゲインの補償が低域補正イコライザ5によりなされる。モードCでは、例えば、乗算器51のイコライザ係数a0として「0x405489」、乗算器52のイコライザ係数a1として「0x8025ee」、乗算器53のイコライザ係数a2として「0x3f8855」、乗算器54のイコライザ係数b1として「0x7fda12」、乗算器55のイコライザ係数b2として「0xc02423」がそれぞれ設定される。
MFBがオフとされるモードDにおいて、低域補正イコライザ5によるゲインの補償がなされてもよい。モードDによるMFBの処理が実行されるときは、例えば、9dBのゲインの補償が低域補正イコライザ5によりなされる。モードDでは、例えば、乗算器51のイコライザ係数a0として「0x402e63」、乗算器52のイコライザ係数a1として「0x8034d0」、乗算器53のイコライザ係数a2として「0x3f9e98」、乗算器54のイコライザ係数b1として「0x7fcb30」、乗算器55のイコライザ係数b2として「0xc03305」がそれぞれ設定される。
正帰還のMFBが実行されるモードEおよびモードFにおいて、低域補正イコライザ5によるゲインの補償がなされてもよい。モードEによるMFBの処理が実行されるときは、例えば、6dBのゲインの補償が低域補正イコライザ5によりなされる。モードEでは、例えば、乗算器51のイコライザ係数a0として「0x401e2a」、乗算器52のイコライザ係数a1として「0x803e69」、乗算器53のイコライザ係数a2として「0x3fa537」、乗算器54のイコライザ係数b1として「0x7fc197」、乗算器55のイコライザ係数b2として「0xc03c9e」がそれぞれ設定される。
モードFによるMFBの処理が実行されるときは、例えば、3dBのゲインの補償が低域補正イコライザ5によりなされる。モードFでは、例えば、乗算器51のイコライザ係数a0として「0x400edb」、乗算器52のイコライザ係数a1として「0x8049d0」、乗算器53のイコライザ係数a2として「0x3fa920」、乗算器54のイコライザ係数b1として「0x7fe630」、乗算器55のイコライザ係数b2として「0xc04805」がそれぞれ設定される。
このように、記憶部4には、複数のモードに対応して、イコライザ係数が複数記憶される。低域補正イコライザ5が、例えば、2次元のIIRフィルタで構成されている場合は、一つのモードに6個のイコライザ係数が記憶される。各モードに応じてイコライザ係数が制御部3により選択される。選択されたイコライザ係数が、低域補正イコライザ5による補正に用いられるように制御部3により制御される。制御部3の処理はデジタル処理で行われるため、イコライザ係数の設定を迅速に行うことができる。さらに、モードの変更に伴うイコライザ係数の変更を迅速に行うことができる。なお、ゲイン係数やイコライザ係数は、ゲイン余裕や位相余裕を満たす範囲で設定される。ゲイン余裕が十分にある場合に、正のゲイン係数が設定され、正帰還のMFBの処理が行われるようにしてもよい。
<2.変形例>
以上、一実施形態について具体的に説明したが、一実施形態において各種の変形が可能であることは言うまでもない。以下、変形例について説明する。
図10は、変形例における再生装置21の構成例を示す。なお、図10では、上述した再生装置1の構成と同様の箇所には同一の符号を付しており、一部の構成の記載を省略している。
再生装置21の入力端子10からアナログオーディオ信号が入力される。アナログオーディオ信号は、ADC11によりデジタルオーディオ信号へと変換される。ADC11の処理におけるサンプリング周波数fsは、例えば、48kHzである。なお、ADC11の処理におけるサンプリング周波数fsを基準周波数として、適宜1fsと称する。変換されたデジタルオーディオ信号がDSP22に対して供給される。
DSP22は、供給されるデジタルオーディオ信号に対して、上述した低域補正イコライザ5の機能を実行する。すなわち、MFBにより低下する、低域周波数f0近傍のゲインを補償する処理を実行する。なお、DSP22におけるイコライザ係数は、例えば、複数のモードに応じて適切に設定される。DSP22から出力されるデジタルオーディオ信号が、周波数変換部の一例である、オーバサンプリング部23に供給される。
オーバサンプリング部23は、供給されるデジタルオーディオ信号に対してオーバサンプリング処理を実行する。オーバサンプリング部23は、例えば、デジタルオーディオ信号の周波数を、1fsのN倍とするオーバサンプリング処理を実行する。Nは、例えば、2のべき乗であり、一例としてN=8(8fs)とされる。オーバサンプリング処理がなされたデジタルオーディオ信号がDSP24に供給される。
DSP24は、上述した再生装置1における合成器6、ゲイン調整部7、LPF8の機能を有する。なお、DSP24におけるゲイン係数は、例えば、複数のモードに応じて適切に設定される。DSP24から出力されるデジタルオーディオ信号は、DAC13によってアナログオーディオ信号に変換される。そして、DAC13から出力されるアナログオーディオ信号がスピーカユニット15(図示は省略している)に供給される。
検出/増幅回路16(図示は省略している)から出力される検出信号がADC17に供給される。ADC17において、検出信号がデジタル検出信号に変換される。変換されたデジタル検出信号がDSP24に供給される。DSP24では、上述した合成器6、ゲイン調整部7、LPF8の処理が実行される。
オーバサンプリング処理を行うことで、再生されるオーディオ信号の音質を向上させることができる。なお、オーバサンプリング処理後の周波数を8fsとすることで、音質を向上させつつ、オーバサンプリング処理に伴うディレイ時間を最小限に抑えることができる。オーバサンプリング処理後の周波数は、8fsに限られない。但し、処理に伴うディレイ時間を考慮すると、4fs〜8fs程度が好ましい。
上述した一実施形態では、例えば、正のゲイン係数または負のゲイン係数を乗算することで正帰還および負帰還のMFBの処理を実行している。例えば、ゲイン係数をすべて正とし、合成器6の加算、減算を切り替えることによって、正帰還および負帰還のMFBの処理を実行してもよい。さらに、正帰還のMFBの処理が実行されることで発振が生じることを防ぐため、オーディオ信号のレベルを制限するリミッター回路等を再生装置1に設けてもよい。
上述した再生装置1では、スピーカユニット15の振動板の動きをブリッジ回路により検出した。ブリッジ回路に代えて、静電容量やレーザ変位計によって、振動板の変位を検出するようにしてもよい。さらに、速度検出のセンサとして、スピーカユニット15のボイスコイルとは別のコイルを設け、このコイルによって電流を検出するようにしてもよい。さらに、加速度センサやマイクロフォンを使用して、振動板の動きを検出するようにしてもよい。さらに、スピーカユニット15の振動板の動きをデジタルセンサによって検出するようにしてもよい。この場合には、デジタルセンサの出力がデジタル信号処理部2にそのまま供給される。
上述したMFBは、いわゆる速度帰還型のMFBとして説明したが、これに限られない。例えば、加速度帰還型のMFBでもよい。加速度帰還型のMFBでは、例えば、ADC17のLPF8との間に、微分処理部が設けられる。微分処理部によって、検出信号に対する微分処理がなされる。微分処理を行うことは、振動板の動きとして加速度を求めていることに相当する。微分処理がなされた信号がLPF8に供給されるようにしてもよい。
再生装置1は、速度帰還型および加速度帰還型に対応する構成とされてもよい。速度帰還型および加速度帰還型の双方を有効にすることもできる。例えば、速度帰還型による帰還信号および加速度帰還型の帰還信号と、デジタルオーディオ信号とが合成されるようにしてもよい。
再生装置1は、例えば、ヘッドホンに適用されてもよい。ヘッドホンに適用する場合において、再生装置1の構成を、ヘッドホンとオーディオプレーヤに分けて構成することができる。例えば、ブリッジ回路がヘッドホン側に設けられ、他のデジタル信号処理部2、DAC13、検出/増幅回路16、ADC17等の構成がオーディオプレーヤ側に設けられるようにしてもよい。ヘッドホンとオーディオプレーヤとの間では、無線または有線により信号の送受信がなされる。
上述した一実施形態における処理は、方法、プログラム、プログラムを記録した記録媒体として構成することができる。さらに、一実施形態および変形例における処理は、技術的矛盾が生じない範囲で適宜組み合わせることができる。
2・・・デジタル信号処理部
3・・・制御部
4・・・記憶部
5・・・低域補正イコライザ
6・・・合成部
7・・・ゲイン調整部
8・・・LPF
15・・・スピーカユニット
16・・・検出/増幅回路

Claims (8)

  1. スピーカの振動板の動きに対応するデジタル検出信号を生成し、前記デジタル検出信号を出力する検出部と、
    出力される前記デジタル検出信号に対して、ゲイン係数を乗算することでデジタル帰還信号を生成し、生成した前記デジタル帰還信号を出力するゲイン調整部と、
    出力される前記デジタル帰還信号とデジタルオーディオ信号とを合成する合成部と、
    前記ゲイン係数を複数記憶する記憶部と、
    前記複数のゲイン係数のうち所定のゲイン係数を選択し、選択したゲイン係数が前記乗算に用いられるように制御する制御部とを有する信号処理装置。
  2. 前記デジタルオーディオ信号の周波数特性を補正するイコライザを有し、
    前記合成部は、前記デジタル帰還信号と前記周波数特性が補正された前記デジタルオーディオ信号とを合成し、
    前記記憶部は、イコライザ係数を複数記憶し、
    前記制御部は、前記複数のイコライザ係数のうち所定のイコライザ係数を選択し、選択したイコライザ係数が前記イコライザによる補正に用いられるように制御する請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記記憶部に、一以上の正のゲイン係数および一以上の負のゲイン係数が記憶される請求項1または2に記載の信号処理装置。
  4. 前記正のゲイン係数が選択されることにより正帰還の処理が実行され、前記負のゲイン係数が選択されることにより負帰還の処理が実行され、
    前記正帰還の処理が実行されるときの前記イコライザによる補正レベルが、前記負帰還の処理が実行されるときの前記イコライザによる補正レベルより小となるように、前記イコライザ係数が選択される請求項3に記載の信号処理装置。
  5. 合成される前記デジタルオーディオ信号の周波数をN倍に変換する周波数変換部を有する請求項1乃至4の何れか1項に記載の信号処理装置。
  6. 前記制御部は、前記デジタルオーディオ信号の特性を分析し、前記分析の結果に応じて前記ゲイン係数を選択する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の信号処理装置。
  7. 前記制御部は、前記デジタルオーディオ信号の特性を分析し、前記分析の結果に応じて前記イコライザ係数を選択する請求項2乃至4のいずれか1項に記載の信号処理装置。
  8. スピーカの振動板の動きに対応するデジタル検出信号を生成し、生成した前記デジタル検出信号を出力し、
    出力される前記デジタル検出信号に対して、ゲイン係数を乗算することでデジタル帰還信号を生成し、生成した前記デジタル帰還信号を出力し、
    出力される前記デジタル帰還信号と、デジタルオーディオ信号とを合成し、
    前記ゲイン係数を複数記憶し、
    前記複数のゲイン係数のうち所定のゲイン係数が選択され、選択されたゲイン係数が前記乗算に用いられるように制御される信号処理装置における信号処理方法。
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