JP2005323204A - モーショナルフィードバック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】デジタル音源を再生する音響機器において、原音に近い再生音質を得ること。
【解決手段】原音データ1を入力するデジタルシグナルプロセッサー2と、デジタルシグナルプロセッサーからの出力信号2aを入力しアナログ変換するD/A部3と、D/A部からのアナログ信号を増幅する増幅部4と、増幅部からの信号によって振動するスピーカー5と、スピーカー前方に配設されスピーカーの振動を感知する振動センサ6と、振動センサからの信号を入力してフィードバックデータ8としてデジタルシグナルプロセッサー2に出力する変換器7とを有し、デジタルシグナルプロセッサーは、原音データと前記フィードバックデータとの位相とゲインを調整し、一時的に記録された原音データとフィードバックデータとを比較して、その差分について原音データ1に対して補正処理を実行する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、デジタル音響機器においてスピーカーなどの振動を感知し、検出されデジタル変換された振動情報と原音波形との比較演算と演算結果による、原音波形への補正を行うことにより、増幅器の歪みやスピーカー性能に依存せずに原音波形に近いスピーカーの振動を行うことを特徴とした装置に関するものである。
従来の技術では、アナログ変換後の伝搬過程において、ケーブルなどの導電体対の電気抵抗やスピーカー自体の特性などによる誤差が発生する。スピーカーのボイスコイルの電流値を帰還させる方法及び、マイク等で音声を取得する方法があるが、電流値を取得する方法についてはスピーカーの振動と電流値とがリニアに比例しない事と音域ごとの補正を行うと電気回路が複雑になり実用性が低くなる。
また、マイクでスピーカーの音を取得する方法においてはスピーカーの振動がマイクに到達するまでの間に減衰がおき、壁などの周辺の環境からの反響も影響するため、正確なスピーカーの振動を感知することは不可能である。
さらに、スピーカーの振動には、物理的な遅れが生じるため、スピーカーの振動データとの差分による補正を行うためには、一波形の記憶が必要となるが、従来のアナログ回路では困難であった。
特開平6−245293号公報 特開平10−70788号公報
従来の音響機器は、CDなどの出現により、原音がデジタル化されて高音質を追求できるようになったが、D/Aコンバータによってアナログ変換された後においては、導電体電気抵抗や増幅時における増幅器の歪みなど、アナログ信号伝達に付き物である信号の減衰や歪みが生じて原音とは異なる音となっている。
さらにスピーカーを振動させる段階においては、スピーカー自体の性能や物理的な特性などによる、増幅後の音波形とスピーカーの振動波形とで誤差が生じて、音質がスピーカーの特性に大きく左右されていた。アナログ方式で増幅やスピーカーの振動を行う従来の音響機器で高音質を追求する場合、電気抵抗の少ない導電体や各使用部品の高性能かが求められるため高額となる。
イコライザー等による人的な音質調整は、一見人間の耳には聞こえが良いように感じるが、人工的に加工された音質となり音量にも左右され、原音に忠実な音質とはなりにくく調整が困難である。
本発明の請求項1に記載のモーショナルフィードバック装置は、
原音データを入力するデジタルシグナルプロセッサーと、
前記デジタルシグナルプロセッサーからの出力信号を入力しアナログ変換するD/A部と、
前記D/A部からのアナログ信号を増幅する増幅部と、
前記増幅部からの信号によって振動するスピーカーと、
前記スピーカー前方に配設されスピーカーの振動を感知する振動センサと、
前記振動センサからの信号を入力してフィードバックデータとしてデジタルシグナルプロセッサーに出力する変換器と、
を有し、
前記デジタルシグナルプロセッサーは、
前記原音データと前記フィードバックデータとの位相とゲインを調整し、一時的に記録された原音データとフィードバックデータとを比較して、その差分について、原音データに対して加減算の補正処理を実行することを特徴とする。
請求項2に記載のモーショナルフィードバック装置は、
CPUからの制御に基づくテスト波形を入力するデジタルシグナルプロセッサーと、
前記デジタルシグナルプロセッサーからの出力信号を入力しアナログ変換するD/A部と、
前記D/A部からのアナログ信号を増幅する増幅部と、
前記増幅部からの信号によって振動するスピーカーと、
前記スピーカー前方に配設されスピーカーの振動を感知する振動センサと、
前記振動センサからの信号を入力してフィードバックデータとしてデジタルシグナルプロセッサーに出力する変換器と、を有し、
前記デジタルシグナルプロセッサーは、
前記テスト波形と前記フィードバックデータとの位相とゲインを調整し、一時的に記録されたテスト波形とフィードバックデータとを比較して、その差分について、テスト波形に対して加減算の補正処理を実行することを特徴とする。
請求項3に記載のモーショナルフィードバック装置は、請求項1において、
原音データをDSPから分岐させて周波数フィルターを通した特定周波数成分波形と、原音データを前記DSPを通してスピーカーを振動させ、スピーカーの前方に振動センサを配設し振動センサからのフィードバック信号を他の周波数フィルターを通して得られた特定周波数成分波形と、を前記DSPに入力し、両特定周波数成分波形を比較することを特徴とする。
請求項4に記載のモーショナルフィードバック装置は、請求項1又は2において、
音量を区分して、それぞれの区分ごとに補正処理を行うことを特徴とする。
スピーカーの振動を取得して原音の振動データとの比較差分により補正値を求め、スピーカーの振動波形と原音データの振動波形とを近づけることにより、原音に忠実な音の再生を実現する事が出来る。これによりアナログ変換後の全体的な導電抵抗や増幅回路の歪みなどアナログ信号伝達における誤差やスピーカーの特性などを吸収することが出来、増幅器やスピーカーの性能や特性に左右されにくい音の再生を実現できる。
また、比較的安価なDSP(Dital Signal Processor)を使用して高音質を実現することが可能となるため、安価な機器構成でも増幅器やスピーカーの性能を最大限に引き出すことが出来、高音質を実現できる。
増幅器やスピーカーを組み合わせたシステムコンポやCDラジカセなどの開発現場においては、アナログ関連の部品選定や性能試験などに関する開発費用や製品単価を削減することが出来る。
本発明のモーショナルフィードバック装置は、振動センサを使用してスピーカーの振動を直接取得するため、壁での減衰など周囲の反響の影響を受けずに、スピーカーの振動を感知できる。
スピーカーは、高音用、中音用、低音用と用途により振幅と補正を行う周波数帯域が異なるため、このような振動特性に合わせて振動センサを選択する事が好ましい。
高音用においては振幅が狭く周波数が高いため、接触にするとスピーカーの振動に影響が出るため振幅が狭く精度が高いセンサが好ましい。低音においては振幅が広く周波数が低いため、振幅が広くて比較的精度が低いセンサが好ましい。
非接触の振動センサをレーザーセンサで行う場合、スピーカーの中心付近にレーザーを当ててスピーカーの振動を感知することにより、スピーカーの振動部に物理的な力をかけることなく振動を感知することが出来る。接触式のセンサを使用する場合、スピーカーの振動との共振が起きないような取り付けを行う事や加速度センサを内蔵したスピーカーを使用することが好ましい。
振動センサは、アナログ出力機能を有するものが多いが、振動センサが感知したスピーカーの振動データを変換器7によって変換してDSP(Dital Signal Processor、以下DSPという)にフィードバックさせる場合、一旦アナログデータに変換するアナログ信号伝達の歪みや変換による遅延が発生するため、デジタルデータのまま、DSPにフードバックさせて演算することが好ましい。
フィードバックと比較演算・補正を行うプロセスは、原音データを再生しながらリアルタイムに行う方法(実施形態1)と、テスト波形信号を発生させて行う方法(実施形態2)とがある。
原音データを再生させて補正を行う方法では、再生されている原音データの波形を使用して補正を加えるプロセスを連続して行う(リアルタイム)。
このため、その時点で再生されている原音データの周波数範囲内で補正が行われ、原音データの内容や再生音量によって補正値は変化する。このため、増幅部とスピーカーの組み合わせが変化する場合に使用することが好ましい。
テスト波形信号を発生させて補正を行う方法については、原音データの再生を行わず、周波数と再生音量を変えて補正を実行することにより、各周波数と音量において使用している増幅部とスピーカーの組み合わせで最適な音質を求めることができる。
初期設定にて補正を実行し、補正値を固定値として、後には振動センサを使用しない再生を行うことが出来るため、増幅部とスピーカーの組み合わせが固定である場合に適用することが好ましい。
補正方法においては、スピーカーの種類、特性、限界性能を踏まえ、各周波数や音量において、最適な振動センサの選択とスピーカーの振動波形を理想波形に近づけるための補正値を適用することが好ましい。
視聴者の好みにより、原音に対してサラウンドやグラフィックイコライザー等の音質改変を行う場合、改変後の波形を原音データとして補正を行うことが好ましい。
(実施形態1)
図1は、本発明のモーショナルフィードバック装置の実施形態1を示す概略説明図である。図1において、CDなどから再生された原音データ1は、補正用DSP2に入力され、補正用DSP2からの出力信号2aは、ディジタル信号とアナログ信号との変換を行うD/A部3に入力されアナログデータに変換されて出力され、増幅部4によって増幅されて出力され、スピーカー5を振動させる。
そして、スピーカー5の振動は、スピーカー5の前方に配設されている振動センサ6により感知され、振動センサ6からの信号を変換器7を介してフィードバックデータ8として補正用DSP2に入力される。
補正用DSP2内では、後に原音データとフィードバックデータとの比較をするために、入力した原音データ1を一時的に記録する。
補正用DSP2では、原音データ1とフィードバックデータ8とを比較するために、それらの位相とゲインを調整し、前述の一時的に記録された原音データ1とスピーカー5からのフィードバックデータ8とを比較して、その差分と補正値とを求める。
そして、補正用DSP2において求めた補正値を原音データ1に対して加えて、D/A部3に対して出力し、原音波形補正処理をした信号を増幅部4に送信し、スピーカー5を振動させる。
なお、増幅率情報9を補正用DSP2にフィードバックさせることにより、増幅率によって、前記補正値を増減させることも出来る。ここで、増幅率情報9とは、アンプのボリュームの位置を感知することにより、アンプの増幅率を取得することをいう。
ここで、原音データ1は、デジタル又はアナログのいずれの信号であっても、補正用DSP2の入力はいずれの信号にも対応したものを選択することができる。また、変換器7から出力されるフィードバックデータ8においても、補正用DSP2はデジタル又はアナログ何れかの信号入力に対応するものを選択することができるが、原音データ1とフィードバックデータ8は同質の信号である必要がある。DSPでの補正処理は、デジタル信号での補正になる。
なお、本発明において用いるDSPとは、Digital Siggnal Processor の略であり、デジタル信号による数の演算を高速で最適化するマイクロプロセッサをいう。DSPは、一般には、転送レートの高いデータの流れをリアルタイムで処理するためのデバイスであり、サウンドカードでのPCM録音/再生やモデムでの変調/復調などにおいて用いられるものをいうが、本発明では、音声の処理に特化したマイクロプロセッサであり、CPU(Central Processing Unit、以下CPUという)の処理の一部肩代わり的に用いることができる。
補正用DSP2からの出力信号2aは、DSPの機種などによってデジタル又はアナログの信号が出力されるが、補正用DSP2からの出力信号2aがアナログ信号の場合は、補正用DSP2から増幅部4に対して直接信号を出力することが可能となるため、D/A部3は不要となる。
また、補正用DSP2によって行われる原音波形補正処理は、増幅部4、スピーカー5などの特性や歪みなどを勘案した包括的な補正を行う場合、周波数ごとに分けて行うことが望ましい。例えば、原音データを高音域、中音域、低音域と、周波数フィルターを通して3分割し、それぞれの音域ごとに補正処理することが、きめ細かに補正できて望ましい。
また、音量を大中小に区分して、それぞれの区分ごとに補正処理を行うことが、原音データの忠実再現性の点で望ましい。
なお、図2に示すように、周波数フィルターは、DSP内において直列に配設する場合と(a)、並列に配設する場合(b)とがある。
直列に配設する場合(a)は、周波数フィルターを通した特定周波数成分波形で、それぞれの音域のスピーカーを振動させ、スピーカーの前方に振動センサを配設し、振動センサからのフィードバック信号で得られた特定周波数成分波形をDSPに入力し、両特定周波数成分波形を比較させるので、実際にスピーカーから聞こえる音を基準に対する差分を演算し、補正値を求めることができるという点で好ましい。
一方、並列に配設する場合(b)は、原音データをDSPから分岐させて周波数フィルターを通した特定周波数成分波形と、原音データをそのDSPを通してスピーカーを振動させ、スピーカーの前方に振動センサを配設しその振動センサからのフィードバック信号を別の周波数フィルターを通して得られた特定周波数成分波形と、を前記DSPに入力し、両特定周波数成分波形を比較させることになるので、同じ周波数帯域での特定周波数成分波形の比較が可能となり、波形に対する補正パターンを作成することによってより精密な補正処理ができる点で好ましい。
図3は、原音データとフィードバックデータの比較方法を説明するための概略説明図である。図3に示すように、原音データ1は補正用DSP2に入力され、デジタル原音データ20をD/A部3にてアナログ信号に変換され、増幅部4によって増幅され、スピーカー部5を振動させる。
スピーカー部5の振動は、アナログ波形であるスピーカー振動23として振動センサ6により取得され、変換器7によって補正用DSP2に入力され、デジタル振動データ22となる。
補正用DSP2において、デジタル原音データ20とデジタル振動データ22は、波形比較21され、両データ20,22の差分と補正値の演算を行う。
図4は、原音データと補正後のデータとの差分を示す概略説明図である。図4において、40はデジタル原音データであり、41は補正前のスピーカーの振動波形であり(左図)、42は補正後のスピーカーの振動波形である(右図)。
補正前のスピーカーの振動波形41は、増幅部の歪みや導電抵抗、スピーカーの特性などによりデジタル原音データ40に対して歪みが生じている。
原音データ40と振動波形41との差分を比較処理にて補正値を求め、その補正値をデジタル原音データ40に加え補正処理を行った振動波形42は、デジタル原音データ40に近い波形が再生される。
すなわち、デジタル原音データよりもフィードバックされたデジタル振動データが大きな数値のときは、デジタル原音データよりも大きな振動となってスピーカーから出力されたことを意味するので、補正用DSP2内では、デジタル原音データとデジタル振動データとの差分を減算する補正処理をする。
逆に、デジタル原音データよりもデジタル振動データが小さな数値のときは、デジタル原音データよりも小さな振動となってスピーカーから出力されたことを意味するので、補正用DSP2内では、デジタル原音データとデジタル振動データとの差分を加算する補正処理をする。
なお、原音データ1がアナログ波形の場合、補正用DSP2への原音入力1aに、デジタルデータへの変換をするA/D部が必要となる。また、変換器7からの出力信号2aがアナログの場合、フィードバックデータ8への入力にはA/D部が必要となる。
図5は、波形補正処理の概念を示す説明図である。図5に示すように、波形を時間で分割して(図5においては100分割されている例を示す)、それぞれの分割されたデジタルデータごとに補正処理を実行する。例えば、図5において、出力波形(スピーカーからの振動波形)すなわち補正前のスピーカー振動波形52が、理想波形(原音波形)51に対しての差分50を、理想波形51に差分50を予め加えて(補正処理)、出力波形(補正波形)54を出力する。
この補正処理により、スピーカーから出力される波形55を理想波形51に近づけることが出来る。
(実施形態2)
図6は、本発明のモーショナルフィードバック装置の実施形態2を示す概略説明図である。実施形態2のモーショナルフィードバック装置は、実施形態1の装置とほぼ同様の装置であるが、原音データの代わりにテスト用の波形を用いる点において異なり、また、DSPを2台備える点、及びCPUを用いてDSPを制御する点において異なる。
図6に示す実施形態2のモーショナルフィードバック装置は、まず、原音加工用DSP10からテスト用の波形11を発生させ、このテスト波形11を補正用DSP2に送信する。その後は、前述の実施形態1と同様の手順により、テスト波形11とフィードバックデータ8とを比較し、
一時的に記録されたテスト波形11とスピーカー5からのフィードバックデータ8とを比較して、その差分と補正値とを求める。
このテスト波形による操作は、モーショナルフィードバック装置の変更がない限り通常は1度行えば、その後は行う必要がない。そして、補正用DSP2において求めた補正値を記録しておき、原音データ1に対して加えて、D/A部3に対して出力し、原音波形補正処理をした信号を増幅部4に送信し、スピーカー5を振動させる。
なお、原音加工用DSP10から送信させるテスト波形を周波数ごとに分けることにより、きめ細かな補正値を求めることができるが、条件による判断を含む工程管理が必要となり、その場合は、CPU12によって補正の行程管理や原音加工用DSP10の制御を行う。
図7は、補正用DSP2において実行する波形の補正方法を示す概略説明図である。図7に示すように、補正用DSP2内部においては、図3に示す波形比較21によって求めた差分によって求められた補正値を原音データ1に対して加えた、補正後データ30をD/A部3に対して出力し、増幅部4によってスピーカー5を振動させ、補正後のスピーカー振動33を得る。
このようにして、一旦補正値を求めると、振動データの取得やフィードバックの入力を行う必要が無いため、増幅部4とスピーカー5を交換しない限り図7に示す構成でも図3に示す構成と同等の音質を得ることが可能である。
なお、本実施形態における補正処理も、音量の大中小、周波数の高中低とを組み合わせて行うことが、きめ細かな補正処理ができ、原音データの忠実再現性の点から好ましい。
図8は、テスト波形による補正を説明するフロー図である。まず、補正を開始すると、CPU制御でDSPからのテスト波形出力によってテスト波形の出力が開始され(ステップ101)、振動センサでスピーカーの振動波形の取得が実施され(ステップ102)、CPU制御でDSPからのテスト波形出力停止によりテスト波形は停止する(ステップ103)。
スピーカーの振動波形の取得(ステップ102)にてDSPに記録された振動波形は、DSPでの位相・ゲイン調整の処理(ステップ104)によって、テスト波形出力開始(ステップ101)で作成されたテスト波形と比較できるように調整されて、差分の比較演算が行われる。
DSPで、波形は同等か否かが比較され(ステップ106)、波形が同等の場合補正は終了する(ステップ106のY)。
波形が異なっていた場合(ステップ106のN)、DSPで補正値変更処理を行い補正値を変更し(ステップ100)、波形補正の実行によって(ステップ100a)、テスト波形に、変更した補正値を加えてテスト波形出力開始の処理を行う(ステップ101)。波形が同等になるまで波形補正を行う。
なお、増幅部やスピーカーの性能によっては、本補正処理において、補正を加えても原音波形近づけることが出来ない場合、又はスピーカーの振動波形に歪みが発生する場合などがあるが、その場合は、それを限度とする。
図9は、音楽などの原音データでスピーカーを振動させながら、リアルタイムに補正を実行する場合のフロー図である。まず、補正を開始すると、DSPでの原音データの記録が行われる(元波形記録)とともに(ステップ110)、スピーカーを振動させる。
スピーカーの振動波形取得(ステップ102)で取得された波形は、DSPで位相・ゲイン調整を行う(ステップ104)ことによって元波形記録(ステップ110)で記録された波形と比較できるように調整されて、比較演算が行われる(ステップ105)。
次に、DSPで、波形は同等か否かが比較され(ステップ106)、波形が同等の場合補正は終了する(ステップ106のY)。
波形が異なっていた場合(ステップ106のN)、DSPで補正値変更処理を行い補正値を変更し(ステップ100)、波形補正の実行によって(ステップ100a)、原音データに、変更した補正値を加えて、振動波形取得の処理を行う(ステップ102)。波形が同等になるまで波形補正を行う。
なお、原音データに補正値を加えた出力を行う場合、原音データとの比較演算(ステップ105)で行う比較対照とする原音データは補正値を含まない波形、すなわち原音データの波形を使用する。
本発明のモーショナルフィードバック装置は、スピーカーの振動波形と原音データの振動波形とを近づけることにより、原音に忠実な音の再生を実現する事が出来る。
比較的安価なDSPを使用して高音質を実現することが可能となるため、安価な機器構成でも増幅器やスピーカーの性能を最大限に引き出すことが出来、高音質を実現できる。
さらに、増幅器やスピーカーを組み合わせたシステムコンポやCDラジカセなどの開発現場においてはアナログ関連の部品選定や性能試験などに関する開発費用や製品単価を削減することが出来る。
また、本発明のモーショナルフィードバック装置は、CDやDAT等のデジタル記録媒体に記録されたデジタルデータを再生する事を目的としたAVアンプやヘッドホンなどを含む音響装置にも適用できる。
さらに、本発明のモーショナルフィードバック装置は、ピアノやキーボード、エレキギター等を含む楽器からピックアップした音データを再生するPA(プリアンプ)にも適用できる。
そして、本発明のモーショナルフィードバック装置は、騒音を削減することを目的としたアクティブノイズコントロールシステムにも応用が可能である。
本発明のモーショナルフィードバック装置の実施形態1を示す概略説明図である。 周波数フィルターを複数設けた実施形態の概略図である。 原音データとフィードバックデータの比較方法を説明するための概略説明図である。 原音データと補正後のデータとの差分を示す概略説明図である。 波形補正処理の概念を示す説明図である。 本発明のモーショナルフィードバック装置の実施形態2を示す概略説明図である。 補正用DSPにおいて実行する波形の補正方法を示す概略説明図である。 テスト波形による補正を説明するフロー図である。 リアルタイムに補正を実行する場合のフロー図である。
符号の説明
1 原音データ
1a 原音入力
2 補正用DSP
2a DSPの出力信号
3 D/A部
4 増幅部
5 スピーカー
6 振動センサ
7 変換器
8 フィードバックデータ
9 増幅率情報
10 原音加工用DSP
11 テスト用波形
12 CPU
20 デジタル原音データ20
21 比較、演算
22 デジタル振動データ
23 スピーカー振動
30 補正後データ
33 補正後のスピーカー振動
40 デジタル原音データ
41 補正前のスピーカー振動波形
42 補正後のスピーカー振動波形
50 差分
51 理想波形(原音波形)
52 補正前のスピーカー振動波形
54 出力波形(補正波形)
55 スピーカーから出力される波形

Claims (4)

  1. 原音データを入力するデジタルシグナルプロセッサーと、
    前記デジタルシグナルプロセッサーからの出力信号を入力しアナログ変換するD/A部と、
    前記D/A部からのアナログ信号を増幅する増幅部と、
    前記増幅部からの信号によって振動するスピーカーと、
    前記スピーカー前方に配設されスピーカーの振動を感知する振動センサと、
    前記振動センサからの信号を入力してフィードバックデータとしてデジタルシグナルプロセッサーに出力する変換器と、を有し、
    前記デジタルシグナルプロセッサーは、
    前記原音データと前記フィードバックデータとの位相とゲインを調整し、一時的に記録された原音データとフィードバックデータとを比較して、その差分について、原音データに対して加減算の補正処理を実行することを特徴とするモーショナルフィードバック装置。
  2. CPUからの制御に基づくテスト波形を入力するデジタルシグナルプロセッサーと、
    前記デジタルシグナルプロセッサーからの出力信号を入力しアナログ変換するD/A部と、
    前記D/A部からのアナログ信号を増幅する増幅部と、
    前記増幅部からの信号によって振動するスピーカーと、
    前記スピーカー前方に配設されスピーカーの振動を感知する振動センサと、
    前記振動センサからの信号を入力してフィードバックデータとしてデジタルシグナルプロセッサーに出力する変換器と、を有し、
    前記デジタルシグナルプロセッサーは、
    前記テスト波形と前記フィードバックデータとの位相とゲインを調整し、一時的に記録されたテスト波形とフィードバックデータとを比較して、その差分について、テスト波形に対して加減算の補正処理を実行することを特徴とするモーショナルフィードバック装置。
  3. 原音データをDSPから分岐させて周波数フィルターを通した特定周波数成分波形と、原音データを前記DSPを通してスピーカーを振動させ、スピーカーの前方に振動センサを配設し振動センサからのフィードバック信号を他の周波数フィルターを通して得られた特定周波数成分波形と、を前記DSPに入力し、両特定周波数成分波形を比較することを特徴とする請求項1に記載のモーショナルフィードバック装置。
  4. 音量を区分して、それぞれの区分ごとに補正処理を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のモーショナルフィードバック装置。
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