JP2005027069A - スピーカ装置 - Google Patents

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Katsuhiro Sasaki
勝弘 佐々木
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Abstract

【課題】MFBの各方式の併用をスピーカが大型化したり構造が複雑化したりすることなく実現し、音源等の種類等に応じた振動特性の制御を行うことが出来るスピーカ装置を提供する。
【解決手段】スピーカ11の振動系の運動に比例する電圧を検出する一つの振幅検出器12と、この振幅検出器12からの検出電圧に基づいてスピーカ11の振動系の振幅に比例した帰還電圧を駆動アンプ15に帰還させる振幅形帰還回路14A,検出電圧に基づいてスピーカ11の振動系の速度に比例した帰還電圧を駆動アンプ15に帰還させる速度形帰還回路14B,検出電圧に基づいてスピーカ11の振動系の加速度に比例した帰還電圧を駆動アンプ15に帰還させる加速度形帰還回路14Cのうちの二以上の帰還部材とを備えている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、モーショナル・フィードバック(Motional Feed Back)方式のスピーカ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スピーカ装置には、図1に示されるように、ダイナミック・スピーカ1の振動系の動きを検出器2によって検出して、この振動系の運動に比例した電圧を帰還回路3を介して駆動アンプ4に帰還させることにより、ダイナミック・スピーカ1の振動系の運動制御を行うモーショナル・フィードバック(以下、MFBという)方式のスピーカ装置がある。
【0003】
このMFBスピーカ装置には、振幅形MFBと速度形MFB,加速度形MFBの三つの方式がある。
【0004】
振幅形MFBは、スピーカの振動板の変位(振幅)を検出して、この振動板の変位に比例した電圧を駆動アンプに帰還させることにより、肩特性(Q)と共振周波数(fo)を変化させるもので、負(−)帰還の場合にはサスペンションを堅くしたりキャビネットを小さくしたのと同様の効果を得ることが出来、正(+)帰還の場合には、これと逆の効果を得ることが出来る。
【0005】
速度形MFBは、スピーカの振動板の振動速度を検出して、この振動板の速度に比例した電圧を駆動アンプに帰還させることにより、肩特性(Q)を変化させるもので、負(−)帰還の場合には帰還量が多いほど肩特性(Q)が低下して機械抵抗が増加したのと同様の効果が得られ、また、正(+)帰還の場合にはこれと逆の効果が得られることによって、スピーカのダンピング制御が可能になる。
【0006】
そして、加速度形MFBは、スピーカの振動板の振動の加速度を検出して、この振動板の加速度に比例した電圧を駆動アンプに帰還させることにより、共振周波数(fo)と肩特性(Q)と音圧を変化させるもので、負(−)帰還の場合には帰還量が多くなると音圧が低下し、肩特性(Q)は上昇するが共振周波数(fo)が下がることによって低音再生限界を広げることが出来、正(+)帰還の場合にはこれと逆の効果を得ることが出来る(例えば、非特許文献1参照)。
【0007】
【非特許文献1】
山本武夫 著 「スピーカ・システム(下)」、ラジオ技術社
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、三つの方式のMFBスピーカ装置は、それぞれ変化するファクタが異なっていて特有の特性を有しているので、スピーカの振動特性を任意に制御出来るようにするために併用することが要望されている。
【0009】
しかしながら、振幅形MFBの場合には、検出器2として振幅検出器をスピーカに取り付けて振動板の振幅に比例した電圧の検出を行う必要があり、また、速度形MFBの場合には、検出器2として検出コイルをスピーカに取り付けてボイス・コイルの振動速度に比例した電圧の検出を行う必要があり、加速度形MFBの場合には、検出器2として圧電形検出素子をスピーカに取り付けて振動板の加速度に比例した電圧の検出を行う必要がある。
【0010】
このため、MFBスピーカ装置において各方式の併用を行おうとする場合には、それぞれの方式に対応した異なる形式の検出器をスピーカに取り付ける必要が生じ、スピーカが大型化したり構造が複雑化してしまうという問題が発生する。
【0011】
また、MFBスピーカ装置において各方式の併用を行った場合でも、音源等の種類等に応じた振動特性の制御を任意に行うことが難しいという問題がある。
【0012】
この発明は、上記のような従来のMFBスピーカ装置における問題点を解決することを解決課題の一つとしている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
第1の発明(請求項1に記載の発明)は、上記目的を達成するために、スピーカからその振動系の運動に比例した電圧を検出してこの検出電圧をスピーカの駆動アンプに帰還させることによりスピーカの振動特性制御を行うスピーカ装置において、スピーカの振動系の振幅,速度,加速度の何れかに比例する電圧を検出する一つの検出部材と、この検出部材からの検出電圧に基づいてスピーカの振動系の振幅に比例した帰還電圧を駆動アンプに帰還させる振幅形帰還部材,検出電圧に基づいてスピーカの振動系の速度に比例した帰還電圧を駆動アンプに帰還させる速度形帰還部材,検出電圧に基づいてスピーカの振動系の加速度に比例した帰還電圧を駆動アンプに帰還させる加速度形帰還部材のうちの二以上の帰還部材とを備えていることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の最も好適と思われる実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明を行う。
【0015】
図2は、この発明によるスピーカ装置の実施形態における第1の例を示すブロック図である。
この図2のスピーカ装置10は、スピーカ11に、検出器として、ボイスコイルの振幅特性を検出するマイクロフォン等の振幅検出器12が取り付けられている。
【0016】
そして、この振幅検出器12に、スイッチ13Aを介して振幅形帰還回路14Aが接続され、さらに、スイッチ13Bを介して速度形帰還回路14Bが接続され、スイッチ13Cを介して加速度形帰還回路14Cが接続されている。
【0017】
この振幅形帰還回路14Aは、振幅検出器12から入力される検出電圧のボリューム調整を行うレベル調整回路14Aaを備えている。
【0018】
速度形帰還回路14Bは、振幅検出器12から入力される検出電圧に対して微分処理を一回行う一次微分回路14Baと、この一次微分回路14Baの出力電圧のボリューム調整を行うレベル調整回路14Bbを備えている。
【0019】
加速度形帰還回路14Cは、振幅検出器12から入力される検出電圧に対して微分処理を二回行う二次微分回路14Caと、この二次微分回路14Caの出力電圧のボリューム調整を行うレベル調整回路14Cbを備えている。
【0020】
これらの振幅形帰還回路14Aおよび速度形帰還回路14B,加速度形帰還回路14Cは、それぞれ、駆動アンプ15のオーディオ信号の入力側に設けられた帰還部16に接続されている。
【0021】
そして、このオーディオ信号の入力ラインの帰還部16よりも上流側に、ソース切替回路17が接続され、このソース切替回路17と帰還部16との間に周波数分布/レベル検出回路18が接続されている。
【0022】
さらに、ソース切替回路17と周波数分布/レベル検出回路18には、帰還オン/オフ設定回路19が接続され、この帰還オン/オフ設定回路19は、スイッチ13A,13B,13Cにそれぞれ接続されている。
【0023】
上記スピーカ装置は、入力されてくるオーディオ信号の再生時に、CDまたはMD,チューナ,DVDなどの入力ソースに対応してソース切替回路17が切り替えられると、そのソース切替信号が帰還オン/オフ設定回路19に入力される。
【0024】
また、ソース切替回路17から駆動アンプ15に出力されるオーディオ信号の周波数分布またはレベルが周波数分布/レベル検出回路18によって検出されて、その検出信号が帰還オン/オフ設定回路19に入力される。
【0025】
帰還オン/オフ設定回路19は、ソース切替回路17からのソース切替信号または周波数分布/レベル検出回路18からの検出信号に基づいて、各スイッチ13A,13B,13Cにそれぞれオン・オフ信号が出力され、これによって、スイッチ13A,13B,13Cのオン・オフが行われることにより、振幅形帰還回路14Aおよび速度形帰還回路14B,加速度形帰還回路14Cのうち、入力ソースや入力されてくるオーディオ信号の周波数分布またはレベルに対応した最適なスピーカ11の振動特性の制御を行うことが出来る帰還回路の選択が行われる。
【0026】
すなわち、振幅形帰還回路14Aが選択される場合には、スイッチ13Aがオンされることによって、振幅検出器12からの検出電圧が振幅形帰還回路14Aに入力され、レベル調整回路14Aaによってボリューム調整が行われた後に、帰還部16に帰還される。
【0027】
速度形帰還回路14Bが選択される場合には、スイッチ13Bがオンされることによって、振幅検出器12からの検出電圧が一次微分回路14Baに入力され、この一次微分回路14Baにおいて一次微分処理が行われることによって、振幅検出器12からの検出電圧がスピーカ11の振動系の速度に比例した電圧に変換されてレベル調整回路14Bbに入力される。
【0028】
そして、この一次微分回路14Baからの出力電圧が、レベル調整回路14Bbにおいてボリューム調整された後、帰還部16に帰還される。
【0029】
加速度形帰還回路14Cが選択される場合には、スイッチ13Cがオンされることによって、振幅検出器12からの検出電圧が二次微分回路14Caに入力され、この二次微分回路14Caにおいて二次微分処理が行われることによって、振幅検出器12からの検出電圧がスピーカ11の振動系の加速度に比例した電圧に変換されてレベル調整回路14Cbに入力される。
【0030】
そして、この二次微分回路14Caからの出力電圧が、レベル調整回路14Cbにおいてボリューム調整された後、帰還部16に帰還される。
【0031】
以上のように、上記例のスピーカ装置は、一個の振幅検出器12を検出器として用いて、振幅形MFBと速度形MFBと加速度形MFBの三種類の方式によるスピーカの振動特性の制御を行うことが可能になる。
【0032】
そして、帰還オン/オフ設定回路19によるスイッチ13A,13B,13Cのオン・オフ制御によって、振幅形帰還回路14Aと速度形帰還回路14B,加速度形帰還回路14Cのうちから、作動させる一ないし三の帰還回路が選択されて、帰還回路の併用による最適なスピーカの振動特性制御が可能になる。
なお、帰還部16への帰還は、正帰還または負帰還の何れでも良い。
【0033】
また、上記においては、振幅形帰還回路14Aと速度形帰還回路14B,加速度形帰還回路14Cの選択が、帰還オン/オフ設定回路19によって自動的に行われる場合について説明を行ったが、帰還オン/オフ設定回路19のマニュアル操作によって、ユーザの好みに応じた帰還回路の選択が行われるようにしても良い。
【0034】
図3は、この発明によるスピーカ装置の実施形態における第2の例を示すブロック図である。
【0035】
この図3のスピーカ装置20は、スピーカ21に、検出器として、ボイスコイルの速度特性を検出するムービング・コイル等の速度検出器22が取り付けられている。
【0036】
そして、この速度検出器22に、スイッチ23Aを介して振幅形帰還回路24Aが接続され、さらに、スイッチ23Bを介して速度形帰還回路24Bが接続され、スイッチ23Cを介して加速度形帰還回路24Cが接続されている。
【0037】
この振幅形帰還回路24Aは、速度検出器22から入力される検出電圧に対して一回の積分処理を行う一次積分回路24Aaと、この一次積分回路24Aaの出力電圧のボリューム調整を行うレベル調整回路24Abを備えている。
【0038】
速度形帰還回路24Bは、速度検出器22から入力される検出電圧のボリューム調整を行うレベル調整回路24Baを備えている。
【0039】
加速度形帰還回路24Cは、速度検出器22から入力される検出電圧に対して微分処理を一回行う一次微分回路24Caと、この一次微分回路24Caの出力電圧のボリューム調整を行うレベル調整回路24Cbを備えている。
【0040】
これらの振幅形帰還回路24Aおよび速度形帰還回路24B,加速度形帰還回路24Cは、それぞれ、駆動アンプ25のオーディオ信号の入力側に設けられた帰還部26に接続されている。
【0041】
そして、このオーディオ信号の入力ラインの帰還部26よりも上流側に、ソース切替回路27が接続され、このソース切替回路27と帰還部26との間に周波数分布/レベル検出回路28が接続されている。
【0042】
さらに、ソース切替回路27と周波数分布/レベル検出回路28には、帰還オン/オフ設定回路29が接続され、この帰還オン/オフ設定回路29は、スイッチ23A,23B,23Cにそれぞれ接続されている。
【0043】
上記スピーカ装置は、入力されてくるオーディオ信号の再生時に、CDまたはMD,チューナ,DVDなどの入力ソースに対応してソース切替回路27が切り替えられると、そのソース切替信号が帰還オン/オフ設定回路29に入力される。
【0044】
また、ソース切替回路27から駆動アンプ25に出力されるオーディオ信号の周波数分布またはレベルが周波数分布/レベル検出回路28によって検出されて、その検出信号が帰還オン/オフ設定回路29に入力される。
【0045】
帰還オン/オフ設定回路29は、ソース切替回路27からのソース切替信号または周波数分布/レベル検出回路28からの検出信号に基づいて、各スイッチ23A,23B,23Cにそれぞれオン・オフ信号が出力され、これによって、スイッチ23A,23B,23Cのオン・オフが行われることにより、振幅形帰還回路24Aおよび速度形帰還回路24B,加速度形帰還回路24Cのうち、入力ソースや入力されてくるオーディオ信号の周波数分布またはレベルに対応した最適なスピーカ21の振動特性の制御を行うことが出来る帰還回路の選択が行われる。
【0046】
すなわち、振幅形帰還回路24Aが選択される場合には、スイッチ23Aがオンされることによって、速度検出器22からの検出電圧が一次積分回路24Aaに入力され、この一次積分回路24Aaにおいて一次積分処理が行われることによって、速度検出器22からの検出電圧がスピーカ21の振動系の振幅に比例した電圧に変換されてレベル調整回路24Abに入力される。
【0047】
そして、この一次微分回路24Aaからの出力電圧が、レベル調整回路24Abによってボリューム調整が行われた後に、帰還部26に帰還される。
【0048】
速度形帰還回路24Bが選択される場合には、スイッチ23Bがオンされることによって、速度検出器22からの検出電圧がレベル調整回路24Baに入力され、このレベル調整回路24Baにおいてボリューム調整された後、帰還部26に帰還される。
【0049】
加速度形帰還回路24Cが選択される場合には、スイッチ23Cがオンされることによって、速度検出器22からの検出電圧が一次微分回路24Caに入力され、この一次微分回路24Caにおいて一次微分処理が行われることによって、速度検出器22からの検出電圧がスピーカ21の振動系の加速度に比例した電圧に変換されてレベル調整回路24Cbに入力される。
【0050】
そして、この一次微分回路24Caからの出力電圧が、レベル調整回路24Cbにおいてボリューム調整された後、帰還部26に帰還される。
【0051】
以上のように、上記例のスピーカ装置は、一個の速度検出器22を検出器として用いて、振幅形MFBと速度形MFBと加速度形MFBの三種類の方式によるスピーカの振動特性の制御を行うことが可能になる。
【0052】
そして、帰還オン/オフ設定回路29によるスイッチ23A,23B,23Cのオン・オフ制御によって、振幅形帰還回路24Aと速度形帰還回路24B,加速度形帰還回路24Cのうちから、作動させる一ないし三の帰還回路が選択されて、帰還回路の併用による最適なスピーカの振動特性制御が可能になる。
なお、帰還部26への帰還は、正帰還または負帰還の何れでも良い。
【0053】
また、上記においては、振幅形帰還回路24Aと速度形帰還回路24B,加速度形帰還回路24Cの選択が、帰還オン/オフ設定回路29によって自動的に行われる場合について説明を行ったが、帰還オン/オフ設定回路29のマニュアル操作によって、ユーザの好みに応じた帰還回路の選択が行われるようにしても良い。
【0054】
図4は、この発明によるスピーカ装置の実施形態における第3の例を示すブロック図である。
【0055】
この図4のスピーカ装置30は、スピーカ31に、検出器として、ボイスコイルの加速度特性を検出する圧電素子等の加速度検出器32が取り付けられている。
【0056】
そして、この加速度検出器32に、スイッチ33Aを介して振幅形帰還回路34Aが接続され、さらに、スイッチ33Bを介して速度形帰還回路34Bが接続され、スイッチ33Cを介して加速度形帰還回路34Cが接続されている。
【0057】
この振幅形帰還回路34Aは、加速度検出器32から入力される検出電圧に対して二回の積分処理を行う二次積分回路34Aaと、この二次積分回路34Aaの出力電圧のボリューム調整を行うレベル調整回路34Abを備えている。
【0058】
速度形帰還回路34Bは、加速度検出器32から入力される検出電圧に対して一回の積分処理を行う一次積分回路34Baと、この一次積分回路34Baの出力電圧のボリューム調整を行うレベル調整回路34Bbを備えている。
【0059】
加速度形帰還回路34Cは、加速度検出器32から入力される検出電圧のボリューム調整を行うレベル調整回路34Caを備えている。
【0060】
これらの振幅形帰還回路34Aおよび速度形帰還回路34B,加速度形帰還回路34Cは、それぞれ、駆動アンプ35のオーディオ信号の入力側に設けられた帰還部36に接続されている。
【0061】
そして、このオーディオ信号の入力ラインの帰還部36よりも上流側に、ソース切替回路37が接続され、このソース切替回路37と帰還部36との間に周波数分布/レベル検出回路38が接続されている。
【0062】
そして、ソース切替回路37と周波数分布/レベル検出回路38には、帰還オン/オフ設定回路39が接続され、この帰還オン/オフ設定回路39は、スイッチ33A,33B,33Cにそれぞれ接続されている。
【0063】
上記スピーカ装置は、入力されてくるオーディオ信号の再生時に、CDまたはMD,チューナ,DVDなどの入力ソースに対応してソース切替回路37が切り替えられると、そのソース切替信号が帰還オン/オフ設定回路39に入力される。
【0064】
また、ソース切替回路37から駆動アンプ35に出力されるオーディオ信号の周波数分布またはレベルが周波数分布/レベル検出回路38によって検出されて、その検出信号が帰還オン/オフ設定回路39に入力される。
【0065】
帰還オン/オフ設定回路39は、ソース切替回路37からのソース切替信号または周波数分布/レベル検出回路38からの検出信号に基づいて、各スイッチ33A,33B,33Cにそれぞれオン・オフ信号が出力され、これによって、スイッチ33A,33B,33Cのオン・オフが行われることにより、振幅形帰還回路34Aおよび速度形帰還回路34B,加速度形帰還回路34Cのうち、入力ソースや入力されてくるオーディオ信号の周波数分布またはレベルに対応した最適なスピーカ31の振動特性の制御を行うことが出来る帰還回路の選択が行われる。
【0066】
すなわち、振幅形帰還回路34Aが選択される場合には、スイッチ33Aがオンされることによって、加速度検出器32からの検出電圧が二次積分回路34Aaに入力され、この二次積分回路24Aaにおいて二次積分処理が行われることによって、加速度検出器32からの検出電圧がスピーカ31の振動系の振幅に比例した電圧に変換されてレベル調整回路34Abに入力される。
【0067】
そして、この二次微分回路34Aaからの出力電圧が、レベル調整回路34Abによってボリューム調整が行われた後に、帰還部36に帰還される。
【0068】
速度形帰還回路34Bが選択される場合には、スイッチ33Bがオンされることによって、加速度検出器32からの検出電圧が一次積分回路34Baに入力され、この一次積分回路34Baにおいて一次積分処理が行われることによって、加速度検出器32からの検出電圧がスピーカ31の振動系の速度に比例した電圧に変換されてレベル調整回路34Bbに入力される。
【0069】
そして、この一次積分回路34Baからの出力電圧が、レベル調整回路34Bbによってボリューム調整が行われた後に、帰還部36に帰還される。
【0070】
加速度形帰還回路34Cが選択される場合には、スイッチ33Cがオンされることによって、加速度検出器32からの検出電圧がレベル調整回路34Caに入力され、このレベル調整回路34Caによってボリューム調整された後に、帰還部36に帰還される。
【0071】
以上のように、上記例のスピーカ装置は、一個の加速度検出器32を検出器として用いて、振幅形MFBと速度形MFBと加速度形MFBの三種類の方式によるスピーカの振動特性の制御を行うことが可能になる。
【0072】
そして、帰還オン/オフ設定回路39によるスイッチ33A,33B,33Cのオン・オフ制御によって、振幅形帰還回路34Aと速度形帰還回路34B,加速度形帰還回路34Cのうちから、作動させる一ないし三の帰還回路が選択されて、帰還回路の併用による最適なスピーカの振動特性制御が可能になる。
なお、帰還部36への帰還は、正帰還または負帰還の何れでも良い。
【0073】
また、上記においては、振幅形帰還回路34Aと速度形帰還回路34B,加速度形帰還回路34Cの選択が、帰還オン/オフ設定回路39によって自動的に行われる場合について説明を行ったが、帰還オン/オフ設定回路39のマニュアル操作によって、ユーザの好みに応じた帰還回路の選択が行われるようにしても良い。
【0074】
図5は、この発明によるスピーカ装置の実施形態における第4の例を示すブロック図である。
【0075】
この図5のスピーカ装置40は、スピーカ41に、検出器として、ボイスコイルの振幅特性を検出するマイクロフォン等の振幅検出器42が取り付けられている。
【0076】
そして、この振幅検出器42に、振幅形帰還回路44Aと速度形帰還回路44B,加速度形帰還回路44Cがそれぞれ接続されている。
【0077】
この振幅形帰還回路44Aは、振幅検出器42から入力される検出電圧のボリューム調整を行う可変レベル調整回路44Aaを備えている。
【0078】
速度形帰還回路44Bは、振幅検出器42から入力される検出電圧に対して微分処理を一回行う一次微分回路44Baと、この一次微分回路44Baの出力電圧のボリューム調整を行う可変レベル調整回路44Bbを備えている。
【0079】
加速度形帰還回路44Cは、振幅検出器42から入力される検出電圧に対して微分処理を二回行う二次微分回路44Caと、この二次微分回路44Caの出力電圧のボリューム調整を行う可変レベル調整回路44Cbを備えている。
【0080】
これらの振幅形帰還回路44Aおよび速度形帰還回路44B,加速度形帰還回路44Cは、それぞれ、駆動アンプ45のオーディオ信号の入力側に設けられた帰還部46に接続されている。
【0081】
そして、このオーディオ信号の入力ラインの帰還部46よりも上流側に、ソース切替回路47が接続され、このソース切替回路47と帰還部46との間に周波数分布/レベル検出回路48が接続されている。
【0082】
さらに、ソース切替回路47と周波数分布/レベル検出回路48には、帰還レベル設定回路49が接続され、この帰還レベル設定回路49は、振幅形帰還回路44Aの可変レベル調整回路44Aaおよび速度形帰還回路44Bの可変レベル調整回路44Bb,加速度形帰還回路44Cの可変レベル調整回路44Cbに、それぞれ接続されている。
【0083】
上記スピーカ装置は、入力されてくるオーディオ信号の再生時に、CDまたはMD,チューナ,DVDなどの入力ソースに対応してソース切替回路47が切り替えられると、そのソース切替信号が帰還レベル設定回路49に入力される。
【0084】
また、ソース切替回路47から駆動アンプ45に出力されるオーディオ信号の周波数分布またはレベルが周波数分布/レベル検出回路48によって検出されて、その検出信号が帰還レベル設定回路49に入力される。
【0085】
そして、帰還レベル設定回路49からは、ソース切替回路47からのソース切替信号または周波数分布/レベル検出回路48からの検出信号に基づいて、振幅形帰還回路44Aの可変レベル調整回路44Aaおよび速度形帰還回路44Bの可変レベル調整回路44Bb,加速度形帰還回路44Cの可変レベル調整回路44Cbに、それぞれ、レベル調整信号が出力される。
【0086】
これによって、可変レベル調整回路44Aaと可変レベル調整回路44Bb,可変レベル調整回路44Cbのそれぞれのレベル調整値が設定されて、振幅形帰還回路44Aおよび速度形帰還回路44B,加速度形帰還回路44Cから帰還部46に帰還されるそれぞれの帰還電圧が、入力ソースや入力されてくるオーディオ信号の周波数分布またはレベルに対応した最適なスピーカ41の振動特性の制御を行うことが出来る帰還電圧に調整される。
【0087】
すなわち、振幅形帰還回路44Aは、可変レベル調整回路44Aaのレベル調整値が、帰還レベル設定回路49からのレベル調整信号によって、入力ソースや入力されてくるオーディオ信号の周波数分布またはレベルに対応したレベル調整値に設定され、この可変レベル調整回路44Aaによって、入力されてくる振幅検出器42からの検出電圧に対してボリューム調整を行った後に、帰還部46に帰還される。
【0088】
速度形帰還回路44Bは、可変レベル調整回路44Bbのレベル調整値が、帰還レベル設定回路49からのレベル調整信号によって、入力ソースや入力されてくるオーディオ信号の周波数分布またはレベルに対応したレベル調整値に設定される。
【0089】
そして、振幅検出器42から入力されてくる検出電圧は、一次微分回路44Baによって一次微分処理されることにより、スピーカ41の振動系の速度に比例した電圧に変換された後、上記のようにしてレベル調整値が設定されたレベル調整回路44Bbによってボリューム調整が行われて、帰還部46に帰還される。
【0090】
加速度形帰還回路44Cは、可変レベル調整回路44Cbのレベル調整値が、帰還レベル設定回路49からのレベル調整信号によって、入力ソースや入力されてくるオーディオ信号の周波数分布またはレベルに対応したレベル調整値に設定される。
【0091】
そして、振幅検出器42から入力されてくる検出電圧は、二次微分回路44Caによって二次微分処理されることにより、スピーカ41の振動系の加速度に比例した電圧に変換された後、上記のようにしてレベル調整値が設定されたレベル調整回路44Cbによってボリューム調整が行われて、帰還部46に帰還される。
【0092】
以上のように、上記例のスピーカ装置は、一個の振幅検出器42を検出器として用いて、振幅形MFBと速度形MFBと加速度形MFBの三種類の方式によるスピーカの振動特性の制御を並行して行うことが可能になる。
【0093】
そして、帰還レベル設定回路49によって、振幅形帰還回路44Aの可変レベル調整回路44Aaおよび速度形帰還回路44Bの可変レベル調整回路44Bb,加速度形帰還回路44Cの可変レベル調整回路44Cbが、入力ソースや入力されてくるオーディオ信号の周波数分布またはレベルに対応したレベル調整値にそれぞれ設定されて、帰還回路の併用による最適なスピーカの振動特性制御が可能になる。
なお、帰還部46への帰還は、正帰還または負帰還の何れでも良い。
【0094】
また、上記においては、各レベル調整回路のレベル調整値の設定が、帰還レベル設定回路49によって自動的に行われる場合について説明を行ったが、帰還レベル設定回路49のマニュアル操作によって、ユーザの好みに応じたレベル調整値の設定を行うことが出来るようにしても良い。
【0095】
図6は、この発明によるスピーカ装置の実施形態における第5の例を示すブロック図である。
【0096】
この図6のスピーカ装置50は、スピーカ51に、検出器として、ボイスコイルの速度特性を検出するムービング・コイル等の速度検出器52が取り付けられている。
【0097】
そして、この速度検出器52に、振幅形帰還回路54Aと速度形帰還回路54B,加速度形帰還回路54Cがそれぞれ接続されている。
【0098】
この振幅形帰還回路54Aは、速度検出器52から入力される検出電圧に対して一回の積分処理を行う一次積分回路54Aaと、この一次積分回路54Aaの出力電圧のボリューム調整を行う可変レベル調整回路54Abを備えている。
【0099】
速度形帰還回路54Bは、速度検出器52から入力される検出電圧のボリューム調整を行う可変レベル調整回路54Baを備えている。
【0100】
加速度形帰還回路54Cは、速度検出器52から入力される検出電圧に対して一回の微分処理を行う一次微分回路54Caと、この一次微分回路54Caの出力電圧のボリューム調整を行う可変レベル調整回路54Cbを備えている。
【0101】
これらの振幅形帰還回路54Aおよび速度形帰還回路54B,加速度形帰還回路54Cは、それぞれ、駆動アンプ55のオーディオ信号の入力側に設けられた帰還部56に接続されている。
【0102】
そして、このオーディオ信号の入力ラインの帰還部56よりも上流側に、ソース切替回路57が接続され、このソース切替回路57と帰還部56との間に周波数分布/レベル検出回路58が接続されている。
【0103】
さらに、ソース切替回路57と周波数分布/レベル検出回路58には、帰還レベル設定回路59が接続され、この帰還レベル設定回路59は、振幅形帰還回路54Aの可変レベル調整回路54Abおよび速度形帰還回路54Bの可変レベル調整回路54Ba,加速度形帰還回路54Cの可変レベル調整回路54Cbに、それぞれ接続されている。
【0104】
上記スピーカ装置は、入力されてくるオーディオ信号の再生時に、CDまたはMD,チューナ,DVDなどの入力ソースに対応してソース切替回路57が切り替えられると、そのソース切替信号が帰還レベル設定回路59に入力される。
【0105】
また、ソース切替回路57から駆動アンプ55に出力されるオーディオ信号の周波数分布またはレベルが周波数分布/レベル検出回路58によって検出されて、その検出信号が帰還レベル設定回路59に入力される。
【0106】
そして、帰還レベル設定回路59からは、ソース切替回路57からのソース切替信号または周波数分布/レベル検出回路58からの検出信号に基づいて、振幅形帰還回路54Aの可変レベル調整回路54Abおよび速度形帰還回路54Bの可変レベル調整回路54Ba,加速度形帰還回路54Cの可変レベル調整回路54Cbに、それぞれ、レベル調整信号が出力される。
【0107】
これによって、可変レベル調整回路54Abと可変レベル調整回路54Ba,可変レベル調整回路54Cbのそれぞれのレベル調整値が設定されて、振幅形帰還回路54Aおよび速度形帰還回路54B,加速度形帰還回路54Cから帰還部56に帰還されるそれぞれの帰還電圧が、入力ソースや入力されてくるオーディオ信号の周波数分布またはレベルに対応した最適なスピーカ51の振動特性の制御を行うことが出来る帰還電圧に調整される。
【0108】
すなわち、振幅形帰還回路54Aは、可変レベル調整回路54Abのレベル調整値が、帰還レベル設定回路59からのレベル調整信号によって、入力ソースや入力されてくるオーディオ信号の周波数分布またはレベルに対応したレベル調整値に設定され、この可変レベル調整回路54Abによって、入力されてくる速度検出器52からの検出電圧に対してボリューム調整を行った後に、帰還部56に帰還される。
【0109】
速度形帰還回路54Bは、可変レベル調整回路54Bbのレベル調整値が、帰還レベル設定回路59からのレベル調整信号によって、入力ソースや入力されてくるオーディオ信号の周波数分布またはレベルに対応したレベル調整値に設定され、この可変レベル調整回路54Bbによって、入力されてくる速度検出器52からの検出電圧に対してボリューム調整を行った後に、帰還部56に帰還させる。
【0110】
加速度形帰還回路54Cは、可変レベル調整回路54Cbのレベル調整値が、帰還レベル設定回路59からのレベル調整信号によって、入力ソースや入力されてくるオーディオ信号の周波数分布またはレベルに対応したレベル調整値に設定される。
【0111】
そして、速度検出器52から入力されてくる検出電圧は、一次微分回路54Caによって一次微分処理されることにより、スピーカ51の振動系の加速度に比例した電圧に変換された後、上記のようにしてレベル調整値が設定された可変レベル調整回路54Cbによってボリューム調整が行われて、帰還部56に帰還される。
【0112】
以上のように、上記例のスピーカ装置は、一個の速度検出器52を検出器として用いて、振幅形MFBと速度形MFBと加速度形MFBの三種類の方式によるスピーカの振動特性の制御を並行して行うことが可能になる。
【0113】
そして、帰還レベル設定回路59によって、振幅形帰還回路54Aの可変レベル調整回路54Abおよび速度形帰還回路54Bの可変レベル調整回路54Ba,加速度形帰還回路54Cの可変レベル調整回路54Cbが、入力ソースや入力されてくるオーディオ信号の周波数分布またはレベルに対応したレベル調整値にそれぞれ設定されて、帰還回路の併用による最適なスピーカの振動特性制御が可能になる。
なお、帰還部56への帰還は、正帰還または負帰還の何れでも良い。
【0114】
また、上記においては、各レベル調整回路のレベル調整値の設定が、帰還レベル設定回路59によって自動的に行われる場合について説明を行ったが、帰還レベル設定回路59のマニュアル操作によって、ユーザの好みに応じたレベル調整値の設定を行うことが出来るようにしても良い。
【0115】
図7は、この発明によるスピーカ装置の実施形態における第6の例を示すブロック図である。
【0116】
この図7のスピーカ装置60は、スピーカ61に、検出器として、ボイスコイルの加速度特性を検出する圧電素子等の加速度検出器62が取り付けられている。
【0117】
そして、この加速度検出器62に、振幅形帰還回路64Aと速度形帰還回路64B,加速度形帰還回路64Cがそれぞれ接続されている。
【0118】
この振幅形帰還回路64Aは、加速度検出器62から入力される検出電圧に対して二回の積分処理を行う二次積分回路64Aaと、この二次積分回路64Aaの出力電圧のボリューム調整を行う可変レベル調整回路64Abを備えている。
【0119】
速度形帰還回路64Bは、加速度検出器62から入力される検出電圧に対して一回の積分処理を行う一次積分回路64Baと、この一次積分回路64Baの出力電圧のボリューム調整を行う可変レベル調整回路64Bbを備えている。
【0120】
加速度形帰還回路64Cは、加速度検出器62から入力される検出電圧のボリューム調整を行う可変レベル調整回路64Caを備えている。
【0121】
これらの振幅形帰還回路64Aおよび速度形帰還回路64B,加速度形帰還回路64Cは、それぞれ、駆動アンプ65のオーディオ信号の入力側に設けられた帰還部66に接続されている。
【0122】
そして、このオーディオ信号の入力ラインの帰還部66よりも上流側に、ソース切替回路67が接続され、このソース切替回路67と帰還部66との間に周波数分布/レベル検出回路68が接続されている。
【0123】
さらに、ソース切替回路67と周波数分布/レベル検出回路68には、帰還レベル設定回路69が接続され、この帰還レベル設定回路69は、振幅形帰還回路64Aの可変レベル調整回路64Abおよび速度形帰還回路64Bの可変レベル調整回路64Bb,加速度形帰還回路64Cの可変レベル調整回路64Caに、それぞれ接続されている。
【0124】
上記スピーカ装置は、入力されてくるオーディオ信号の再生時に、CDまたはMD,チューナ,DVDなどの入力ソースに対応してソース切替回路67が切り替えられると、そのソース切替信号が帰還レベル設定回路69に入力される。
【0125】
また、ソース切替回路67から駆動アンプ65に出力されるオーディオ信号の周波数分布またはレベルが周波数分布/レベル検出回路68によって検出されて、その検出信号が帰還レベル設定回路69に入力される。
【0126】
そして、帰還レベル設定回路69からは、ソース切替回路67からのソース切替信号または周波数分布/レベル検出回路68からの検出信号に基づいて、振幅形帰還回路64Aの可変レベル調整回路64Abおよび速度形帰還回路64Bの可変レベル調整回路64Bb,加速度形帰還回路64Cの可変レベル調整回路64Caに、それぞれ、レベル調整信号が出力される。
【0127】
これによって、可変レベル調整回路64Abと可変レベル調整回路64Bb,可変レベル調整回路64Caのそれぞれのレベル調整値が設定されて、振幅形帰還回路64Aおよび速度形帰還回路64B,加速度形帰還回路64Cから帰還部66に帰還されるそれぞれの帰還電圧が、入力ソースや入力されてくるオーディオ信号の周波数分布またはレベルに対応した最適なスピーカ61の振動特性の制御を行うことが出来る帰還電圧に調整される。
【0128】
すなわち、振幅形帰還回路64Aは、可変レベル調整回路64Abのレベル調整値が、帰還レベル設定回路69からのレベル調整信号によって、入力ソースや入力されてくるオーディオ信号の周波数分布またはレベルに対応したレベル調整値に設定される。
【0129】
そして、加速度検出器62から入力されてくる検出電圧は、二次積分回路64Aaによって二次積分処理されることにより、スピーカ61の振動系の振幅に比例した電圧に変換された後、上記のようにしてレベル調整値が設定された可変レベル調整回路64Cbによってボリューム調整が行われて、帰還部46に帰還される。
【0130】
速度形帰還回路64Bは、可変レベル調整回路64Bbのレベル調整値が、帰還レベル設定回路69からのレベル調整信号によって、入力ソースや入力されてくるオーディオ信号の周波数分布またはレベルに対応したレベル調整値に設定される。
【0131】
そして、加速度検出器62から入力されてくる検出電圧は、一次積分回路64Baによって一次微分処理されることにより、スピーカ61の振動系の速度に比例した電圧に変換された後、上記のようにしてレベル調整値が設定された可変レベル調整回路64Bbによってボリューム調整が行われて、帰還部66に帰還される。
【0132】
加速度形帰還回路64Cは、可変レベル調整回路64Caのレベル調整値が、帰還レベル設定回路69からのレベル調整信号によって、入力ソースや入力されてくるオーディオ信号の周波数分布またはレベルに対応したレベル調整値に設定され、この可変レベル調整回路64Caによって、入力されてくる加速度検出器62からの検出電圧のボリューム調整が行われて、帰還部66に帰還される。
【0133】
以上のように、上記例のスピーカ装置は、一個の加速度検出器62を検出器として用いて、振幅形MFBと速度形MFBと加速度形MFBの三種類の方式によるスピーカの振動特性の制御を並行して行うことが可能になる。
【0134】
そして、帰還レベル設定回路69によって、振幅形帰還回路64Aの可変レベル調整回路64Abおよび速度形帰還回路64Bの可変レベル調整回路64Bb,加速度形帰還回路64Cの可変レベル調整回路64Caが、入力ソースや入力されてくるオーディオ信号の周波数分布またはレベルに対応したレベル調整値にそれぞれ設定されて、帰還回路の併用による最適なスピーカの振動特性制御が可能になる。
なお、帰還部66への帰還は、正帰還または負帰還の何れでも良い。
【0135】
また、上記においては、各レベル調整回路のレベル調整値の設定が、帰還レベル設定回路69によって自動的に行われる場合について説明を行ったが、帰還レベル設定回路69のマニュアル操作によって、ユーザの好みに応じたレベル調整値の設定を行うことが出来るようにしても良い。
【0136】
上記各例においては、振幅形帰還回路と速度形帰還回路と加速度形帰還回路の三つの方式の帰還回路を全て備えているスピーカ装置について説明を行ったが、この三つの方式の帰還回路のうち何れか二種類の帰還回路を組み合わせて併用するようにしても良い。
【0137】
上記各例のスピーカ装置は、スピーカからその振動系の運動に比例した電圧を検出してこの検出電圧をスピーカの駆動アンプに帰還させることによりスピーカの振動特性制御を行うスピーカ装置において、スピーカの振動系の振幅,速度,加速度の何れかに比例する電圧を検出する一つの検出部材と、この検出部材からの検出電圧に基づいてスピーカの振動系の振幅に比例した帰還電圧を駆動アンプに帰還させる振幅形帰還部材,検出電圧に基づいてスピーカの振動系の速度に比例した帰還電圧を駆動アンプに帰還させる速度形帰還部材,検出電圧に基づいてスピーカの振動系の加速度に比例した帰還電圧を駆動アンプに帰還させる加速度形帰還部材のうちの二以上の帰還部材とを備えているスピーカ装置の実施形態を、その上位概念の実施形態としている。
【0138】
この上位概念を構成する実施形態のスピーカ装置は、スピーカに、このスピーカの振動系の振幅または速度,加速度の何れかに比例する電圧を検出する検出部材が一個取り付けられている。
【0139】
そして、この一個の検出部材に、スピーカの振動系の振幅に比例した帰還電圧を駆動アンプに帰還させる振幅形帰還部材とスピーカの振動系の速度に比例した帰還電圧を駆動アンプに帰還させる速度形帰還部材と検出電圧に基づいてスピーカの振動系の加速度に比例した帰還電圧を駆動アンプに帰還させる加速度形帰還部材のうちの少なくとも二以上の帰還部材が接続されて、多重帰還ループが形成され、それぞれの帰還部材から性質の異なる独立した帰還電圧が駆動アンプに帰還される。
【0140】
従って、この実施形態のスピーカ装置によれば、振幅形MFBと速度形MFBと加速度形MFBの三つの方式のうちの二つ以上の方式の併用により、性質の異なる帰還電圧を駆動アンプに帰還させることによって、入力ソースの種類などに応じた最適なスピーカの振動特性制御が可能になり、さらに、一個の検出部材を用いて多重帰還ループが構成されるので、スピーカの大型化や構造の複雑化を招来することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のスピーカ装置を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施形態の第1の例を示すブロック図である。
【図3】この発明の実施形態の第2の例を示すブロック図である。
【図4】この発明の実施形態の第3の例を示すブロック図である。
【図5】この発明の実施形態の第4の例を示すブロック図である。
【図6】この発明の実施形態の第5の例を示すブロック図である。
【図7】この発明の実施形態の第6の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
10,20,30,40,50,60 …スピーカ装置
11,21,31,41,51,61 …スピーカ
12,42 …振幅検出器(検出部材)
22,52 …速度検出器(検出部材)
32,62 …加速度検出器(検出部材)
13A,13B,13C,23A,23B,23C,33A,33B,33C…スイッチ(スイッチ部材)
14A,24A,34A,44A,54A,64A …振幅形帰還回路(振幅形帰還部材)
14B,24B,34B,44B,54B,64B …速度形帰還回路(速度形帰還部材)
14C,24C,34C,44C,54C,64C …加速度形帰還回路(加速度形帰還部材)
14Aa,14Bb,14Cb,24Ab,24Ba,24Cb,34Ab,34Bb,34Ca …レベル調整回路
44Aa,44Bb,44Cb,54Ab,54Ba,54Cb,64Ab,64Bb,64Ca …可変レベル調整回路(レベル調整回路)
14Ba,24Ca,44Ba,54Ca…一次微分回路
14Ca,44Ca …二次微分回路
24Aa,34Ba,54Aa,64Ba …一次積分回路
34Aa,64Aa …二次積分回路
15,25,35,45,55,65 …駆動アンプ
16,26,36,46,56,66 …帰還部
17,27,37,47,57,67 …ソース切替回路(ソース切替部材)
18,28,38,48,58,68 …周波数分布/レベル検出回路(周波数分布またはレベル検出部材)
19,29,39 …帰還オン/オフ設定回路(スイッチ切替部材)
49,59,69 …帰還レベル設定回路(帰還レベル設定部材)

Claims (10)

  1. スピーカからその振動系の運動に比例した電圧を検出してこの検出電圧をスピーカの駆動アンプに帰還させることによりスピーカの振動特性制御を行うスピーカ装置において、
    スピーカの振動系の振幅,速度,加速度の何れかに比例する電圧を検出する一つの検出部材と、
    この検出部材からの検出電圧に基づいてスピーカの振動系の振幅に比例した帰還電圧を駆動アンプに帰還させる振幅形帰還部材,検出電圧に基づいてスピーカの振動系の速度に比例した帰還電圧を駆動アンプに帰還させる速度形帰還部材,検出電圧に基づいてスピーカの振動系の加速度に比例した帰還電圧を駆動アンプに帰還させる加速度形帰還部材のうちの二以上の帰還部材と、
    を備えていることを特徴とするスピーカ装置。
  2. 前記検出部材が、スピーカの振動系の振幅に比例する電圧を検出する検出部材であり、速度形帰還部材が検出部材から出力される検出電圧を一回微分する一次微分回路を備え、加速度形帰還部材が検出部材から出力される検出電圧を二回微分する二次微分回路を備えている請求項1に記載のスピーカ装置。
  3. 前記検出部材が、スピーカの振動系の速度に比例する電圧を検出する検出部材であり、振幅形帰還部材が検出部材から出力される検出電圧を一回積分する一次積分回路を備え、加速度形帰還部材が検出部材から出力される検出電圧を一回微分する一次微分回路を備えている請求項1に記載のスピーカ装置。
  4. 前記検出部材が、スピーカの振動系の加速度に比例する電圧を検出する検出部材であり、振幅形帰還部材が検出部材から出力される検出電圧を二回積分する二次積分回路を備え、速度形帰還部材が検出部材から出力される検出電圧を一回積分する一次積分回路を備えている請求項1に記載のスピーカ装置。
  5. 前記振幅形帰還部材,速度形帰還部材,加速度形帰還部材をそれぞれ検出部材に接続するスイッチ部材と、このスイッチ部材の切り替えを行って検出部材と振幅形帰還部材,速度形帰還部材,加速度形帰還部材との接続をそれぞれ個別にオン・オフさせるスイッチ切替部材とをさらに備えている請求項1に記載のスピーカ装置。
  6. 前記駆動アンプに入力されるオーディオ信号のソースの切替を行うソース切替部材をさらに備え、このソース切替部材にスイッチ切替部材が接続されて、ソース切替部材から入力されるソース切替信号に基づいてスイッチ切替部材がスイッチ部材の切り替えを行う請求項5に記載のスピーカ装置。
  7. 前記駆動アンプに入力されるオーディオ信号の周波数分布またはレベルの検出部材をさらに備え、この周波数分布またはレベル検出部材にスイッチ切替部材が接続されて、周波数分布またはレベル検出部材から入力される検出信号に基づいてスイッチ切替部材がスイッチ部材の切替を行う請求項5に記載のスピーカ装置。
  8. 前記振幅形帰還部材,速度形帰還部材,加速度形帰還部材が、それぞれ、駆動アンプに帰還させる帰還電圧のボリュームを可変に調整するレベル調整回路を備え、この振幅形帰還部材,速度形帰還部材,加速度形帰還部材の各レベル調整回路に、それぞれのレベル調整値を個別に設定する帰還レベル設定部材が接続されている請求項1に記載のスピーカ装置。
  9. 前記駆動アンプに入力されるオーディオ信号のソースの切り替えを行うソース切替部材をさらに備え、このソース切替部材に帰還レベル設定部材が接続されて、ソース切替部材から入力されるソース切替信号に基づいて帰還レベル設定部材が各レベル調整回路におけるレベル調整値の設定を行う請求項8に記載のスピーカ装置。
  10. 前記駆動アンプに入力されるオーディオ信号の周波数分布またはレベルの検出部材をさらに備え、この周波数分布またはレベル検出部材に帰還レベル設定部材が接続されて、周波数分布またはレベル検出部材から入力される検出信号に基づいて周波数分布またはレベル検出部材が各レベル調整回路におけるレベル調整値の設定を行う請求項8に記載のスピーカ装置。
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