JP6213701B1 - 音響信号処理装置 - Google Patents

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Abstract

この発明に係る音響信号処理装置は、入力音響信号を第1の音響信号に変換して出力する高域通過フィルタと、前記入力音響信号が入力されたときのスピーカ振動板の変位幅を推定する変位推定部と、前記変位推定部で推定された変位幅、または、該変位幅に補正を行った信号、に対して飽和処理を行う飽和処理部と、前記飽和処理部で飽和処理された変位幅を用いて、第2の音響信号を生成する音響信号生成部と、前記第1及び前第2の音響信号を用いて出力を生成する出力生成部と、を備えたことを特徴とする。この構成により、スピーカの音割れを抑圧することができ、かつ、ユーザに低域周波数成分があると知覚させることができる。

Description

この発明は音響信号の信号処理を行う音響信号処理装置に関するものである。
音楽やアナウンス音などの音響信号をスピーカで再生するスピーカ再生システムでは、入力信号がスピーカの再生限界を超えることで、歪や音割れが発生し、音質が劣化することがある。以下にこの詳細を説明する。
スピーカ再生では、スピーカの振動板が振れることのできる最大の変位幅があり、これを超えるような信号を入力するとスピーカ振動板がうまく振動することができなくなって歪や音割れが発生する。スピーカ振動板の変位幅は入力信号の周波数に依存する。この関係を図8に示す。図8は電圧(V)を変化させずに、信号の周波数のみを変化させてスピーカに入力したときにおけるスピーカ振動板の変位幅を示している。なお、実際にはスピーカの制動度合いを示すQ値等の違いによってスピーカの最低共振周波数F0近辺の特性が図8と多少差異がでてくるが、大まかな傾向は変わらない。また、変位幅の特性が図8に示す特性と異なっているスピーカに対しても本発明を適用することができるが、ここでは簡単のため、図8を例として用いて説明を行う。
図8では、スピーカ振動板の変位幅は、F0よりも低い周波数成分でほぼ一定値となり、F0よりも高い周波数性成分では、およそ−12dB/octの傾斜で変位幅が減少する。これは、F0近傍以下の低い周波数成分をスピーカに入力したほうが、高い周波数成分を入力するよりもスピーカ振動板がより大きい変位幅で触れることを示している。したがって、低い周波数成分を多く含む信号をスピーカに入力し、その電圧を上げていくと、ある電圧以上で振動板の最大変位幅を超えてしまうこととなる。すなわち、低い周波数成分が多く含まれる信号ほど、また電圧を上げるほど、スピーカの再生限界を超えやすくなる。この様子を図9に示す。
図9において、縦軸は信号の振幅強度を、横軸は周波数を示す。また、スピーカ振動板の変位限界を超えて音割れの発生する領域をグレーで示し、その境界を太線で示す。ここで、図9の特性は音響信号の振幅値に対する特性なので、図9に示したスピーカの変位幅の特性とは異なり、スピーカ振動板の変位限界は+12dB/octの傾斜となる。
また、901、902、903は、スピーカが再生する音響信号の周波数特性を示しており、特に低域周波数成分を多く含むケースを想定している。901は音量値が小さいときの特性、902は音量値が中程度のときの特性、903は音量値が大きいときの周波数特性である。201のように小さな音量値で再生する際には、低域周波数成分を多く含む音響信号でもスピーカ振動板の変位限界を超えないため、音割れが発生せず、本来の音質を楽しむことができる。しかし、902や903のように音量を上げてしまうと、スピーカ振動板の変位限界をこえてしまうため、音割れが発生して音質が劣化することとなる。
上記のように、振動板の最大変位幅を超えるような信号を入力すると、振動板がうまく振動できなくなって、音割れが発生する。
このスピーカの音割れを抑制する従来技術に、特許文献1がある。特許文献1では、過大入力推定部、制御部、周波数特性変形部を設け、再生音響信号が過大入力になることを推定し、推定結果に応じて、可変フィルタを制御して、スピーカの音割れを防ぐ技術が開示されている。
特許第6038135号公報
上述した特許文献1に開示された従来技術では、可変フィルタを用いるために演算量がかかる。また、低域周波数成分を抑圧するために、処理された音響信号をスピーカで再生すると迫力がなくなるという課題があった。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであって、低演算量でスピーカの音割れを抑制しつつ、聴感上、低域周波数成分があるとユーザに知覚させることのできる音響信号処理装置および方法を提供することを目的とする。
この発明に係る音響信号処理装置は、入力音響信号を第1の音響信号に変換して出力する高域通過フィルタと、前記入力音響信号が入力されたときのスピーカ振動板の変位幅を推定する変位推定部と、前記変位推定部で推定された変位幅、または、該変位幅に補正を行った信号、に対して飽和処理を行う飽和処理部と、前記飽和処理部で飽和処理された変位幅を用いて、第2の音響信号を生成する音響信号生成部と、前記第1及び前第2の音響信号を合成する音響信号合成部と、を備えたことを特徴とする。
この発明の音響信号処理装置によれば、スピーカの音割れを抑圧することができ、かつ、従来技術よりもユーザに低域周波数成分があると知覚させることができる。
この発明の実施の形態1に係る音響信号処理装置1を示す構成図。 この発明の飽和処理部107の動作を示すフローチャート。 この発明の実施の形態1による音響信号処理装置1の動作を示すフローチャート。 この発明の実施の形態1に係る音響信号処理装置1のH/W構成図。 この発明の実施の形態1に係る音響信号処理装置1のS/W構成図。 この発明の実施の形態2に係る音響信号処理装置1を示す構成図。 この発明の実施の形態3に係る音響信号処理装置1を示す構成図。 スピーカ振動板の変位特性を示す図。 スピーカの振動板限界と音源の周波数特性の関係を示す図。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態に係るスピーカで再生する音響信号を生成する音響信号処理装置1の全体構成を示す図である。なお、以降の各図において、同一符号は同一または相当部分を示す。
本発明の実施の形態1に係る音響信号処理装置1において、入力された入力音響信号101は分岐され、スピーカ振動板変位推定部102とHPF(High Pass Filter)105へ送られる。スピーカ振動板変位推定部102では、入力音響信号101を再生したときのスピーカ振動板の変位幅を推定し、推定スピーカ振動板変位幅104を飽和処理部107へ出力する。HPF105は遮断周波数より低い周波数帯域を、前記遮断周波数より高い周波数帯域よりも大きな減衰率で減衰させる高域通過フィルタである。HPF105では、入力音響信号101をフィルタ処理して得られた、HPF音響信号106を出力生成部112へ出力する。
スピーカ振動板変位推定部102では、ボリューム値や対象スピーカの最低共振周波数F0の情報103を用いて、入力音響信号101を再生したときのスピーカ振動板の変位幅を推定し、推定スピーカ振動板変位幅104を出力する。変位幅推定の具体例としては、上述の通り、スピーカ振動板の変位幅はスピーカのF0よりも低い周波数成分でほぼ一定値となり、F0よりも高い周波数性成分では、およそ−12dB/octの傾斜で変位幅が減少していくので、F0をカットオフ周波数とする2次IIR(Infinite Impulse Response)フィルタによるLPF(Low Pass Filter)を用意し、これに入力信号を通してからボリューム値を乗算することで、対象スピーカの変位幅に概略比例した値が求められる。なお、他の方法、例えばFIR(Finite Impulse Filter)フィルタで対象スピーカの振動板変位特性を模擬してもよい。このように求めた推定スピーカ振動板変位幅104を飽和処理部107へ出力する。
HPF105では、入力音響信号101をフィルタ処理して得られた、HPF音響信号106を出力生成部112へ出力する。このとき、HPF105で用いるフィルタの周波数特性は、スピーカ振動板変位推定部102で用いるLPFの周波数特性と周波数軸で加算したときにすべての周波数帯域で利得が1となるように設計する。具体的には、スピーカ振動板変位推定部102でF0をカットオフ周波数とする2次IIRフィルタによるLPFが用いられた場合、HPF105では、同様に、F0をカットオフ周波数とする2次IIRフィルタによるHPFを用いる。また、スピーカ振動板変位推定部102でFIRフィルタを用いる場合は、HPF105では、同じタップ数のHPFを用いる。
飽和処理部107では、推定スピーカ振動板変位幅104に対して、スピーカ振動板変位限界値を閾値としたリミッタ処理を行い、飽和処理された推定スピーカ振動板変位幅108を 音響信号生成部109へ出力する。具体的な処理のフローチャートを図2に示す。ここで、---X(n)は、推定スピーカ振動板変位幅104を表し、---Xmax(n)は、スピーカ振動板変位限界幅を表す。推定スピーカ振動板変位幅104---X(n)がスピーカ振動板変位限界幅---Xmax(n)よりも大きい場合には(S21)、---X(n)=---Xmax(n)とする(S22)。一方、推定スピーカ振動板変位幅104---X(n)がスピーカ振動板変位限界幅---Xmax(n)より小さい場合には(S21)、---X(n)が----Xmax(n)より小さければ(S23)、---X(n)=----Xmax(n)とする(S24)。それ以外の場合は、推定スピーカ振動板変位幅104---X(n)がそのまま推定スピーカ振動板変位幅108となる。この飽和処理を行うことで、飽和処理後の信号を対象スピーカで再生しても振幅限界を超えることはなくなる。また、飽和処理を行うことで、波形が歪み、高調波が発生するが、聴感上、高調波を聴くことで低域周波数成分があるとユーザに知覚させることができる。すなわち、飽和処理を行うことで、低周波数成分が低減された状態であっても、低域周波数成分があるようにユーザに知覚させることができる。その結果、スピーカの音割れを抑圧しつつ、ユーザに低域周波数成分があると知覚させる状態を構築することができる。
音響信号生成部109では、飽和処理された推定スピーカ振動板変位幅108をボリューム値や対象スピーカのF0の情報103を用いて音響信号へ変換し、変換された音響信号110として、出力生成部112へ出力する。具体的には、ボリューム値や対象スピーカのF0の情報103の内、ボリューム値を用いて、飽和処理された推定スピーカ振動板変位幅108を除算する。このようにすることによって、音響信号へと変換することができる。
出力生成部112では、HPF105で得られたHPF音響信号106と、 音響信号生成部109で得られた変換された音響信号110を用いて、最終的な出力を生成し、出力音響信号113を出力する。ここでは、具体的な一例として、出力生成部112が音響信号合成部111を含む場合を説明する。出力生成部112内の音響信号合成部111では、HPF音響信号106と音響信号110を加算処理し、最終的な出力を生成する。
図3に本実施の形態の処理の流れをフローチャートとして示す。この発明の音響信号処理装置1では、入力された入力音響信号101はHPF105でHPF処理される(S31)。スピーカ振動板変位推定部102では、ボリューム値や対象スピーカの最低共振周波数F0の情報103を用いて、入力音響信号101を再生したときのスピーカ振動板の変位幅を推定し、推定スピーカ振動板変位幅104を出力する(S32)。飽和処理部107では、推定スピーカ振動板変位幅104が振動板限界振幅を超える場合には(S33)、飽和処理を行う(S34)。さらに、音響信号生成部109では推定スピーカ振動板変位幅108をボリューム値や対象スピーカのF0の情報103を用いて音響信号へ変換する(S35)。音響信号合成部111では、HPF105で得られたHPF音響信号106と、 音響信号生成部109で得られた変換された音響信号110を合成し、出力音響信号113を出力する(S36)。
本発明の音響信号処理装置1は、H/W(Hardware)もしくはS/W(Software)で実現可能である。H/Wで構成した場合は図4、S/Wで構成した場合は図5のようになる。H/Wの構成では、メディア再生装置401から音響信号が入力され、音響信号処理は処理回路402により実現され、処理された音響信号は、DAC回路403でアナログ信号に変換され、アンプ404を通して、スピーカ405に渡される。なお、メディア再生装置401とは、CD(Compact Disc)/DVD(Digital Versatile Disc)/BLU−RAY DISC等からデジタル情報を読み取る装置が相当する。S/Wの構成では外部記憶装置501上に記憶されたデータを読み取ったプロセッサ502がメモリ503に格納されたプログラムに基づき音響信号処理を行い、処理された音響信号は再び外部記憶装置501に保存される。なお、外部記憶装置501とは、例えば本装置に直接あるいはネットワークを経由して接続されたハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)やソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)などが相当する。
以上のように、実施の形態1の処理構成により、再生音響信号が過大入力になることを防ぐことが可能となる。また、飽和処理により高調波を発生させることができる。このため、本発明によって、スピーカの音割れを抑圧することができ、かつ、ユーザに低域周波数成分があると知覚させることができる効果が得られる。また、本実施の形態で用いるフィルタはすべて固定フィルタであるので、低演算量で実現できるという効果も得られる。
このように、実施の形態1に係る音響信号処理装置1は、入力音響信号101を第1の音響信号であるHPF音響信号106に変換して出力するHPF105と、前記入力音響信号101が入力されたときのスピーカ振動板の変位幅を推定する変位推定部であるスピーカ振動板変位推定部102と、前記変位推定部102で推定された変位幅、または、該変位幅に補正を行った信号、に対して飽和処理を行う飽和処理部107と、前記飽和処理部107で飽和処理された変位幅を用いて、第2の音響信号である音響信号110を生成する音響信号生成部109と、前記第1及び前第2の音響信号を用いて出力を生成する出力生成部112と、を備えたことを特徴とする。この構成により、スピーカの音割れを抑圧することができ、かつ、従来技術よりもユーザに低域周波数成分があると知覚させることができる効果が得られる。また、本実施の形態で用いるフィルタは、すべて固定フィルタであるので、低演算量で実現できるという効果も得られる。
また、実施の形態1に係る音響信号処理装置1において、出力生成部112は、前記第1の音響信号と前第2の音響信号を合成した信号を出力することを特徴とする。この構成により、スピーカの音割れを抑圧することができ、かつ、ユーザに低域周波数成分があると知覚させることができる音響信号を低演算量で出力できる。
また、実施の形態1に係る音響信号処理装置1において、スピーカ振動板変位推定部102は、前記入力音響信号を再生するスピーカの共振周波数またはボリューム情報を用いて前記スピーカ振動板102の変位幅を推定することを特徴とする。この構成によって、前記スピーカ振動板102の変位幅を高精度に推定することができ、スピーカの音割れを高精度に抑圧することができる。
実施の形態2.
本実施の形態では、実施の形態1の変形例として、音響信号処理装置1にユーザ設定値601、高調波制御部602、周波数特性調整部605を加えることで、飽和処理部107で発生する高調波をユーザの好みに合わせる形態を示す。
図6は、本実施の形態に係る音響信号処理装置1の全体構成を示したものである。図1と異なる点として、ユーザ設定値601、高調波制御部602、高調波制御された周波数特性部605、補正されたHPF音響信号606が新たな構成要素として、追加されている。それ以外の構成要素はすべて同じである。
高調波制御部602では、ユーザ設定値601と飽和処理された推定スピーカ振動板変位幅108を入力とし、飽和処理部107で発生した高調波をユーザ設定値601に応じて、LPFのパラメータを変更し、高調波の高域成分を抑圧して、音響信号生成部109へ高調波制御された推定スピーカ振動板変位幅603を出力する。また、高調波制御に用いたLPFのパラメータ情報604を周波数特性調整部605へ出力する。ここで、LPFのパラメータ情報とは、IIR型のフィルタであれば、Q値、カットオフ周波数、次数、などの情報であり、FIR型のフィルタであれば、カットオフ周波数、タップ数などの情報である。また、ユーザ設定601によって切り替えるLPFの周波数特性は、カットオフ周波数であったり、減衰特性であったり、またはその両方でもよい。
周波数特性調整部605では、HPF音響処理信号106および高調波制御に用いたLPFのパラメータ情報604を入力とし、フィルタ処理を行い、周波数特性が調整された音響信号606を音響信号加算部111へ出力する。周波数特性調整部605で用いるフィルタの周波数特性は、高調波制御部602で用いるLPFの周波数特性と周波数軸で加算したときにすべての周波数帯域で利得が1となるように設計する。具体的には、高調波制御部602で2次IIRのLPFを用いる場合は、周波数特性調整部605では、おなじカットオフ周波数、Q値の2次IIRによるHPFを用いる。また、高調波制御部602でFIRフィルタを用いる場合は、周波数特性調整部605では、同じタップ数のHPFを用いる。
以上のように、本実施の形態によれば、ユーザの設定値に応じて飽和処理によって生じた高調波を制御できるので、ユーザの好みに聴感上の低域周波数成分の調整ができるという効果を得ることができる。
このように、実施の形態2に係る音響信号処理装置1は、第1の音響信号を調整した信号を生成する周波数特性調整部605と、飽和処理部107で飽和処理された変位幅に含まれる高調波の周波数特性を制御する高調波制御部602と、を備え、前記音響信号生成部109は前記高調波制御部602で制御された信号を用いて、第2の音響信号である音響信号110を生成し、出力生成部112は、前記第1の音響信号を調整した信号と前第2の音響信号を合成した信号を出力とすることを特徴とする。この構成によって、ユーザの好みに聴感上の低域周波数成分の調整ができるという効果を得ることができる。
また、実施の形態2に係る音響信号処理装置1では、周波数特性調整部605で調整に用いる周波数特性と、高調波制御部602で制御に用いる周波数特性の周波数軸上での利得の和は、入力音響信号101の存在する全ての周波数帯域で同じ又は1であることを特徴とする。この構成によって、音響信号の周波数特性の基本的な特性を保ちつつ、ユーザの好みに聴感上の低域周波数成分の調整ができるという効果を得ることができる。
実施の形態3.
本実施の形態では、実施の形態2にさらにQ値補正部702、Q値逆補正部705を加えることで、対象スピーカのQ値が分かっている場合に高精度にスピーカ振動板変位幅を推定する形態を示す。
図7は、本実施の形態に係る音響信号処理装置1の全体構成を示したものである。図6と異なる点として、スピーカQ値701、Q値補正部702、Q値補正された推定スピーカ振動板変位幅703、Q値逆補正部704、Q値逆補正された推定スピーカ振動板変位幅705が新たな構成要素として、追加されている。それ以外の構成要素はすべて同じである。
Q値補正部702では、スピーカQ値701、推定スピーカ振動板変位幅104を入力とし、スピーカ振動板推定部102で用いたフィルタQ値とスピーカQ値の差分を補正する処理を行い、飽和処理部107へ、Q値補正された推定スピーカ振動板変位幅703を出力する。具体的なQ値補正の方法は、例えば、Q値が臨界値1/√2より高い不足制動のスピーカを対象とする場合には、Q値補正処理により、F0近傍の周波数の振幅レベルを2次IIRのピーキングイコライザなどで増強すればよい。
Q値逆補正部704では、スピーカQ値701、高調波制御された推定スピーカ振動板変位幅603を入力とし、Q値補正部と逆の周波数特性をもつフィルタを用いて、補正を行い、Q値逆補正された推定スピーカ振動板変位幅705を音響信号生成部109へ出力する。具体的な実現方法は、例えば、Q値補正部702で、F0を中心周波数として、6dB周波数の振幅レベルを増幅する2次IIRのピーキングイコライザが使われた場合は、Q値逆補正部704では、F0を中心周波数として、6dB周波数の振幅レベルを減衰させる2次IIRのピーキングイコライザを用いる。
以上のように、本実施の形態によれば、Q値を補正することで、より高精度にスピーカの振動板変位幅を推定することができるという効果を得ることができる。
このように、実施の形態3に係る音響信号処理装置1は、変位推定部であるスピーカ振動板変位推定部102で推定された変位幅を、前記入力音響信号を再生するスピーカのQ値を用いて補正し、前記変位幅に補正を行った信号として生成する補正部であるQ値補正部702と、前記高調波制御部602で制御された信号を、Q値補正部702で行われる補正と逆の周波数特性で補正するQ値逆補正部704と、を備え、音響信号生成部109はQ値逆補正部704で補正された信号を用いて、第2の音響信号である音響信号110を生成することを特徴とする。この構成によって、より高精度にスピーカの振動板変位を推定することができるという効果を得ることができる。
1:音響信号処理装置、101:入力音響信号、102:スピーカ振動板変位推定部、103:ボリューム値や対象スピーカのF0等の情報、104:推定スピーカ振動板変位幅、105:HPF、106:HPF音響信号、107:飽和処理部、108:飽和処理された推定スピーカ振動板変位幅、109:音響信号生成部、110:変換された音響信号、111:音響信号合成部、112:出力生成部、113:出力音響信号、401:メディア再生装置、402:処理回路、403:DAC回路、404:アンプ、405:スピーカ、501:外部記憶装置、502:プロセッサ、503:メモリ、601:ユーザ設定値、602:高調波制御部、603:高調波制御された推定スピーカ振動板変位幅、604:高調波制御に用いたLPFのパラメータ情報、605:周波数特性調整部、606:周波数特性が調整された音響信号、701:スピーカQ値、702:Q値補正部、703:Q値補正された推定スピーカ振動板変位幅、704:Q値逆補正部、705:Q値逆補正された推定スピーカ振動板変位幅、901:音量値が小さいときの音源の周波数特性、902:音量値が中程度のときの音源の周波数特性、903:音量値が大きいときの音源の周波数特性

Claims (5)

  1. 入力音響信号を第1の音響信号に変換して出力する高域通過フィルタと、
    前記入力音響信号が入力されたときのスピーカ振動板の変位幅を推定する変位推定部と、
    前記変位推定部で推定された変位幅、または、該変位幅に補正を行った信号、に対して飽和処理を行う飽和処理部と、
    前記飽和処理部で飽和処理された変位幅を用いて、第2の音響信号を生成する音響信号生成部と、
    前記第1及び前第2の音響信号を合成する音響信号合成部と、
    を備えたことを特徴とする音響信号処理装置。
  2. 前記変位推定部は、前記入力音響信号を再生するスピーカの共振周波数またはボリューム情報を用いて前記スピーカ振動板の変位幅を推定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の音響信号処理装置。
  3. 前記第1の音響信号を調整した信号を生成する周波数特性調整部と、
    前記飽和処理部で飽和処理された変位幅に含まれる高調波の周波数特性を制御する高調波制御部と、を備え、
    前記音響信号生成部は前記高調波制御部で制御された信号を用いて、前記第2の音響信号を生成する
    ことを特徴とする請求項1または請求項に記載の音響信号処理装置。
  4. 前記周波数特性調整部で調整に用いる周波数特性と、前記高調波制御部で制御に用いる周波数特性の周波数軸上での利得の和は、前記入力音響信号の存在する全ての周波数帯域で同じであることを特徴とする請求項に記載の音響信号処理装置。
  5. 前記変位推定部で推定された変位幅を、前記入力音響信号を再生するスピーカのQ値を用いて補正し、前記変位幅に補正を行った信号として生成する補正部と、
    前記高調波制御部で制御された信号を、前記補正部で行われる補正と逆の周波数特性で補正する逆補正部と、を備え、
    前記音響信号生成部は前記逆補正部で補正された信号を用いて、前記第2の音響信号を生成することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の音響信号処理装置。
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