JP2012184501A - 溶鋼の脱硫方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 転炉出鋼後の低硫鋼の硫黄含有量が目標硫黄濃度の上限を外れた場合などに、RH真空脱ガス装置において、製造コストの上昇を抑え且つ安定して溶鋼中の硫黄濃度を目標上限値以下に低減する。
【解決手段】 RH真空脱ガス装置1の真空槽5の頂部に設けた上吹きランス13から真空槽内の溶鋼湯面に向けて、CaO及びAl23を主成分とするプリメルトフラックスを脱硫用フラックスとして搬送用ガスとともに吹き付けて溶鋼3を脱硫する、溶鋼の脱硫方法において、前記脱硫用フラックスの吹き付け前に、CaO及びMgOを主成分とするフラックス、または、CaOを主成分とするフラックスとMgOを主成分とするフラックスとを、CaO純分及びMgO純分の添加量をともに溶鋼トンあたり0.5kg以上2.5kg以下の範囲内として、真空槽内の溶鋼に添加する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、RH真空脱ガス装置を用いた溶鋼の脱硫方法に関し、詳しくは、目標硫黄濃度が0.002〜0.005質量%レベルの低硫鋼を溶製するための脱硫方法に関する。
従来、目標硫黄濃度が0.002〜0.005質量%レベルの低硫鋼は、溶銑段階での脱硫処理のみで十分に硫黄濃度が目標レベルに達しており、転炉出鋼後の溶鋼段階では脱硫処理を行うことはほとんど無かった。しかし、近年、転炉における鉄スクラップの使用量が増加し、品質の低い鉄スクラップからの硫黄の混入が避けがたく、転炉出鋼後に硫黄濃度が規格上限値を超える場合が発生し、低硫鋼においても、転炉出鋼後の溶鋼段階で脱硫処理が必要となっている。
転炉から出鋼された後の溶鋼を脱硫する二次精錬方法としては、アーク加熱とスラグ精錬とが可能なLF(Ladle Furnace )と称する取鍋精錬設備を用い、多量の脱硫用フラックスを溶鋼に添加して溶鋼を加熱しつつ攪拌する方法が行われてきた。
しかしながら、新たにLF工程を経由させることは低硫鋼の製造コストを大幅に増加させる原因となる。一方、低硫鋼は、従来から、酸化物系非金属介在物の低減、脱水素処理、合金成分の調整などを目的として、RH真空脱ガス装置で精錬されてきた。つまり、溶鋼段階での脱硫処理追加による低硫鋼の製造コスト上昇を抑制するためには、RH真空脱ガス装置で脱硫処理を実施し、LFを経由させないことが望ましい。
RH真空脱ガス装置で溶鋼に脱硫用フラックスを添加して溶鋼を脱硫する技術は、多数提案されており、その中で、効率的に溶鋼を脱硫する手段として、真空槽の頂部に設けた上吹きランスから真空槽内の溶鋼に向けて脱硫用フラックスを搬送用ガスとともに吹き付ける方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、脱硫用フラックスとして、該フラックス中のCa純分の配合比を、処理開始前の取鍋内スラグのCaO/Al23比に応じて所定の範囲に調整した、CaOと金属CaまたはCa合金との混合物を用い、該混合物を溶鋼に吹き付けて脱硫する方法が提案されている。また、特許文献2には、15〜50質量%のCaF2及び20質量%以下のMgOを含み、CaOを主成分とする脱硫用フラックスを上吹きランスから真空槽内溶鋼に吹き付けて脱硫する方法が提案されている。但し、特許文献1及び特許文献2で使用する脱硫用フラックスは高価であり、製造コストの上昇は避けられない。また、特許文献2で使用する脱硫用フラックスはCaF2を含有しており、フッ素の環境への影響を考えると、好ましい脱硫用フラックスとはいいがたい。
ところで、RH真空脱ガス装置においては、取鍋内溶鋼−取鍋内スラグ間の攪拌がほとんど無く、取鍋内のスラグは、転炉から持込まれたスラグであることから、酸素ポテンシャルの高いFeOやMnOの濃度が高く、溶鋼脱硫の挙動のバラツキが大きいという問題がある。これは、スラグ中のFeO濃度やMnO濃度が高い場合、脱硫用フラックスによって脱硫しても、一旦スラグに移行した硫黄がスラグ中のFeOやMnOによって酸化されて溶鋼に戻る(「復硫」と呼ぶ)からである。転炉からの出鋼後にAlなどでスラグを還元することで、スラグ中のFeOやMnOは減少するが、十分に還元されない場合が多い。
この取鍋内スラグによる復硫を防止して効率的に脱硫処理するべく、特許文献3には、CaO及びAl23を主成分とする脱硫用プリメルトフラックスを添加する前に、真空脱ガス槽内の溶鋼にMgOを投入して脱硫処理する方法が提案されている。特許文献3によれば、添加したMgOが、真空槽から取鍋内に入り、溶鋼中を浮上して溶鋼上に存在するスラグと溶鋼との間に高融点のバリア層を形成し、このバリア層によってスラグ中のFeOやMnOなどの酸化性成分による溶鋼の再酸化が防止でき、脱硫に好適な低酸素ポテンシャルの雰囲気を維持することができるとともに、復硫も防止できるとしている。
特開2003−342631号公報 特開平11−6009号公報 特開2008−63647号公報
特許文献3では、脱硫用フラックスとしてCaO及びAl23を主成分とするプリメルトフラックスを使用し、脱硫用フラックスの添加に先駆けて投入したMgOによって取鍋内の溶鋼とスラグとを隔てており、効率的な脱硫処理を実現できる。
しかしながら、本発明者らは、取鍋内の溶鋼とスラグとを隔てる物質として、特許文献3で使用するMgOよりも更に好適な材料が存在することを見出した。つまり、MgOは融点からはバリア層の形成には好適であるが、MgO自体には脱硫能が少なく、脱硫用フラックスの添加終了後も、バリア層によって溶鋼を脱硫するという作用効果は少ない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、転炉出鋼後の低硫鋼の硫黄含有量が、目標硫黄濃度の上限を外れた場合、或いは、目標硫黄濃度の上限ぎりぎりで復硫によっては目標硫黄濃度の上限を外れる虞のある場合に、RH真空脱ガス装置において、製造コストの上昇を抑え且つ安定して溶鋼中の硫黄濃度を目標上限値以下に低減することのできる、溶鋼の脱硫方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]RH真空脱ガス装置の真空槽頂部に設けた上吹きランスから真空槽内の溶鋼湯面に向けて、CaO及びAl23を主成分とするプリメルトフラックスを脱硫用フラックスとして搬送用ガスとともに吹き付けて溶鋼を脱硫する、溶鋼の脱硫方法において、前記脱硫用フラックスの吹き付け前に、CaO及びMgOを主成分とするフラックス、または、CaOを主成分とするフラックスとMgOを主成分とするフラックスとを、CaO純分及びMgO純分の添加量をともに溶鋼トンあたり0.5kg以上2.5kg以下の範囲内として、真空槽内の溶鋼に添加することを特徴とする、溶鋼の脱硫方法。
[2]前記CaO及びAl23を主成分とするプリメルトフラックス、前記CaO及びMgOを主成分とするフラックス、前記CaOを主成分とするフラックス、並びに、前記MgOを主成分とするフラックスは、そのフッ素含有量が1.0質量%以下であることを特徴とする、上記[1]に記載の溶鋼の脱硫方法。
[3]前記CaO及びAl23を主成分とするプリメルトフラックスは、その90質量%以上が粒径0.10mm以下であることを特徴とする、上記[1]または上記[2]に記載の溶鋼の脱硫方法。
本発明によれば、脱硫用フラックスとしてCaO及びAl23を主成分とするプリメルトフラックスを使用するので、脱硫用フラックスの滓化性が良く、効率的に脱硫反応が進行し、また、この脱硫用フラックスの供給に先立って真空槽内にCaO及びMgOを主成分とするフラックス、または、CaOを主成分とするフラックスとMgOを主成分とするフラックスとを、投入するので、取鍋内の溶鋼とスラグとの間にCaO及びMgOを含有する高融点のバリア層が形成され、このバリア層によって取鍋内に存在するスラグ中のFeOやMnOなどの酸化性成分による溶鋼の再酸化が防止でき、脱硫に好適な低酸素ポテンシャルの雰囲気を維持することができるとともに復硫も防止でき、更に、バリア層に含有されるCaOによって溶鋼の脱硫反応が持続して発生し、溶鋼中の硫黄濃度を目標上限値以下に安定して低減することが実現される。
本発明を実施する際に用いたRH真空脱ガス装置の概略図である。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明は、溶銑を転炉で脱炭精錬して低硫鋼を製造する際に、転炉脱炭精錬終了時の溶鋼成分の硫黄含有量が、目標硫黄濃度の上限を外れた場合、或いは、目標硫黄濃度の上限ぎりぎりで、復硫によっては目標硫黄濃度の上限を外れる虞のある場合に、以下のようにして溶鋼に脱硫処理を施し、溶鋼の硫黄含有量を目標硫黄濃度の上限値以下まで減少させる。ここで、低硫鋼とは、目標硫黄濃度が、およそ0.002〜0.005質量%レベルの鋼である。
即ち、転炉脱炭精錬終了時の溶鋼成分分析値の硫黄濃度が、目標硫黄濃度の上限を外れた場合或いは外れそうな場合に、転炉では当該溶鋼に対して特別な処理を実施することなく、溶製した溶鋼を予定通り転炉から取鍋へ出鋼し、この出鋼の末期或いは出鋼後に、転炉から取鍋内に流出したスラグにAlなどの強脱酸剤を還元剤として添加してスラグの還元処理を行い、その後、溶鋼をRH真空脱ガス装置に搬送し、未脱酸の場合にはAlで溶鋼を脱酸した後、先ず、真空槽内にCaO及びMgOを主成分とするフラックス、または、CaOを主成分とするフラックスとMgOを主成分とするフラックスとを投入し、取鍋内の溶鋼とスラグとの間にCaO及びMgOを含有する高融点のバリア層を形成し、次いで、真空槽に設けた上吹きランスから真空槽内の溶鋼浴面に向けて脱硫用フラックスを吹き付けて溶鋼を脱硫する。
転炉脱炭精錬で使用する溶銑は、溶製する鋼種が低硫鋼であるので、溶銑予備処理によって硫黄を低減したものを用いる。また、溶銑予備処理の脱燐処理が施された溶銑であれば、スラグ発生量が少なくなることから更に好ましい。また、脱炭精錬を行う転炉の形式には特に制限がなく、上吹き転炉、不活性ガス底吹き攪拌方式の上底吹き転炉、上吹きランスと底吹き羽口の両方から溶鋼に酸素を供給する酸素上底吹き転炉、底吹き転炉の何れであってもよい。
本発明においては、RH真空脱ガス装置での脱硫を確実に実施するために、転炉からの出鋼時に取鍋に流出した溶鋼浴面上のスラグに、Alなどの強脱酸剤を還元剤として添加し、スラグを還元することが好ましい。スラグの還元剤(「スラグ改質剤」ともいう)としては、安価であることからAl灰(「アルミドロス」ともいう)が好適である。Al灰とは、金属Alを30〜50質量%含有した金属AlとAl23との混合物であり、AlNなどの他の成分も含有している。
スラグの還元の目安としては、スラグ中のFeOとMnOとの合計含有量が5質量%以下となるまで還元するのが望ましい。本発明においては、取鍋内の溶鋼とスラグとの間にCaO及びMgOを含有する高融点のバリア層を形成するといえども、スラグ中のFeOとMnOとの合計含有量が5質量%よりも多いと、何らかの原因で溶鋼とスラグとが直接接触した場合に、スラグによる溶鋼の再酸化が発生し、脱硫反応を阻害したり、復硫を生じさせたりする原因となる。尚、溶鋼を転炉から出鋼する際には、通常の精錬と同様に、Si、Mn、Alなどで溶鋼を脱酸してもよく、また、未脱酸のままでも構わない。一般的には、出鋼後、RH真空脱ガス装置において減圧下での脱炭精錬を行う場合には、未脱酸のままとする。減圧下での脱炭の必要がない場合は、転炉出鋼時に脱酸処理を行うことが望ましい。溶鋼を脱酸することで、溶鋼中のAlとスラグとの反応が起こり、これによって、RH脱ガス精錬開始までの間にスラグ中のFeOやMnOが低下し、その後の脱硫反応に有利になるからである。
スラグ改質剤の添加後、取鍋をRH真空脱ガス装置に搬送する。図1に、本発明を実施する際に用いるRH真空脱ガス装置の1例を示す。図1はRH真空脱ガス装置の概略縦断面図であり、図1において、1はRH真空脱ガス装置、2は取鍋、3は溶鋼、4はスラグ、5は真空槽、6は上部槽、7は下部槽、8は上昇側浸漬管、9は下降側浸漬管、10は環流用ガス吹き込み管、11はダクト、12は原料投入口、13は上吹きランスであり、真空槽5は、上部槽6と下部槽7とから構成され、上吹きランス13は真空槽5の内部を上下移動可能となっている。
RH真空脱ガス装置1では、搬送された取鍋2を昇降装置(図示せず)にて上昇させ、上昇側浸漬管8及び下降側浸漬管9を取鍋2に収容された溶鋼3に浸漬させる。そして、環流用ガス吹き込み管10から上昇側浸漬管8に環流用Arガスを吹き込むとともに、真空槽5の内部をダクト11に連結される排気装置(図示せず)にて排気して真空槽5の内部を減圧する。真空槽5が減圧されると、取鍋2に収容された溶鋼3は、環流用ガス吹き込み管10から吹き込まれるArガスによるガスリフト効果により、Arガスとともに上昇側浸漬管8を上昇して真空槽5の内部に流入し、その後、下降側浸漬管9を経由して取鍋2に戻る流れ、所謂、環流を形成してRH真空脱ガス精錬が施される。
このRH真空脱ガス精錬において、溶鋼3に減圧下での脱炭精錬を施す必要のある鋼種の場合には、先ず、溶鋼3を未脱酸状態として減圧下での脱炭精錬を施し、溶鋼3の炭素濃度を目標レベルに低下させ、次いで、原料投入口12からAlを投入して溶鋼3を脱酸する。脱炭精錬を施す必要のない鋼種の場合には、未脱酸であればAlを投入して溶鋼3を脱酸し、出鋼時に脱酸されているならば必要に応じて追加のAlを投入する。溶鋼3の脱硫反応は還元反応であり、溶鋼3の酸素ポテンシャルを低下することが必要である。
その後、原料投入口12から、CaO及びMgOを主成分とするフラックス、または、CaOを主成分とするフラックスとMgOを主成分とするフラックスとを、真空槽内の溶鋼3に投入する。投入したフラックスは、下降側浸漬管9を通過する溶鋼流に随伴されて取鍋内の溶鋼3に流出し、取鍋内の溶鋼中を浮上して、取鍋内溶鋼の浴面上に存在するスラグ4と溶鋼3との間に高融点のバリア層(図示せず)を形成する。スラグ4の下面側はフラックスと接触して固化し、バリア層の一部を形成する。このバリア層によって取鍋スラグ中のFeOやMnOなどの酸化性成分による溶鋼3の再酸化が防止でき、脱硫に好適な低酸素ポテンシャルの雰囲気を維持することができるとともに復硫も防止される。また、バリア層はCaOを含有するので、溶鋼3の脱硫反応が持続的に発生する。
CaO及びMgOを主成分とするフラックスとしては、ドロマイト(CaCO3・MgCO3)、及び、このドロマイトを焼成した焼成ドロマイト(CaO・MgO)を使用することができる。また、使用済みのドロマイト質耐火物なども使用することができる。CaOを主成分とするフラックスとしては、生石灰(CaO)、石灰石(CaCO3)、消石灰(Ca(OH)2)などを使用することができ、また、MgOを主成分とするフラックスとしては、マグネシアクリンカー及び使用済みのマグネシア系耐火物などを使用することができる。
本発明においてCaO及びMgOを主成分とするフラックスを添加する理由は、CaOは、脱硫機能を有しており効率的な脱硫を行うという観点では好ましいが、CaO単独添加ではRH真空脱ガス装置1や取鍋2の耐火物の保護効果はなく、却って耐火物を溶損させる。MgOをCaOと同時に添加することにより、CaOによる耐火物の溶損が抑制可能となる。CaOを主成分とするフラックスとMgOを主成分とするフラックスとを添加する場合には、CaOを主成分とするフラックスとMgOを主成分とするフラックスとを予め混合し、混合したものを添加しても、また、それぞれ別々のホッパーから所定量を投入ホッパーに切り出し、切り出したものを投入ホッパーから同時に投入してもどちらでも構わない。
上記効果を発揮させるためのこれらフラックスの投入量は、CaO純分及びMgO純分で、ともに溶鋼トンあたり0.5kg以上2.5kg以下の範囲とする。溶鋼トンあたり0.5kg未満の添加量では、添加量が少なすぎ、上記の効果を十分に得ることができない。一方、添加量が溶鋼トン当たり2.5kgを超えると、溶鋼3の温度低下が大きくなり、次工程の連続鋳造工程で低熱による操業トラブルを起こす頻度が高くなる。
これらのフラックスの投入が完了したなら、上吹きランス13から、Arガスなどの希ガスを搬送用ガスとして真空槽内の溶鋼浴面に向けて脱硫用フラックスを吹き付け添加する。
脱硫用フラックスとしては、CaO及びAl23を主成分とするプリメルトフラックスを使用する。ここで、プリメルトフラックスとは、CaOとAl23との混合物を加熱・溶融し、固化させた後に粉砕処理して得られるフラックスであり、CaOとAl23とで化合物を形成しており、融点の低いフラックスである。融点が低いことから、真空槽内に添加された際に滓化しやすく、脱硫反応が促進される。尚、固体のCaOのみでは脱硫反応は極めて遅い。
本発明では、脱硫用フラックスとして、CaOとAl23との質量比がおよそ1.45:1である粉状のプリメルトフラックスを使用する。CaOとAl23との質量比がおよそ1.45:1であるプリメルトフラックスの融点は1550℃以下であり、真空槽内の溶鋼3に添加されると、直ちに滓化し、取鍋内のスラグ4に浮上するまでの期間で脱硫反応に寄与する。Al23に対するCaOの質量比(CaO/Al23)が1.45を超えるとプリメルトフラックスの融点が上昇するために、溶鋼に添加されても直ちには滓化せず、脱硫効率が停滞する。また、Al23に対するCaOの質量比(CaO/Al23)が1.30未満になると、プリメルトフラックスの融点は低下するものの、プリメルトフラックスそのものの脱硫能が低下するため、好ましくない。つまり、脱硫用フラックスとして、Al23に対するCaOの質量比(CaO/Al23)が1.30〜1.45のプリメルトフラックスを使用することが好ましい。脱硫用フラックスの添加量は溶鋼トンあたり4kg程度で十分である。これを超える添加量は、溶鋼温度の低下をもたらすことから好ましくない。
また、本発明においては、脱硫用フラックスであるCaO及びAl23を主成分とするプリメルトフラックス、並びに、前記バリア層を形成するためのCaO及びMgOを主成分とするフラックス、或いは、CaOを主成分とするフラックス、及び、MgOを主成分とするフラックスは、何れもそのフッ素含有量を1.0質量%以下とすることが好ましい。つまり、CaF2などのフッ素化合物を実質的に含有しないフラックスを使用することが好ましい。これは、RH真空脱ガス装置1や取鍋2の耐火物の溶損を極力防止するため、並びに、脱硫処理で使用するフラックスコストを安価にするためである。
CaO及びAl23を主成分とするプリメルトフラックスの粒度は、反応効率の観点から粒径1mm未満であること、望ましくは粒径0.10mm以下の粒子が質量比率で90%以上であることが好ましい。このような粉体であっても、上吹きランス13から吹き付け添加するので、歩留り良く添加することができる。CaO及びAl23を主成分とするプリメルトフラックスを微細化して反応界面積を増大させることで、脱硫反応効率を飛躍的に向上させることが可能となる。尚、脱硫用フラックス中には不純物として5質量%までのSiO2は許容できるが、これよりもSiO2が多いと、脱硫能が低下するので好ましくない。
所定量の脱硫用フラックスの添加完了後も更に数分間の環流を継続し、必要に応じて、C、Si、Mn、Al、B、Ca、Cr、Nb、Ti、Vなどの成分調整剤を原料投入口12から溶鋼3に投入して溶鋼3の成分を調整し、その後、真空槽5を大気圧に戻してRH真空脱ガス精錬を終了し、低硫鋼を溶製する。
以上説明したように、本発明によれば、取鍋内の溶鋼3とスラグ4との間にCaO及びMgOを含有する高融点のバリア層を形成するので、このバリア層によって取鍋内に存在するスラグ中のFeOやMnOなどの酸化性成分による溶鋼3の再酸化が防止でき、脱硫に好適な低酸素ポテンシャルの雰囲気を維持することができるとともに復硫も防止でき、更に、バリア層に含有されるCaOによって溶鋼3の脱硫反応が持続して発生し、溶鋼中の硫黄濃度を目標上限値以下に安定して低減することが実現される。
脱硫処理の施された溶銑を転炉にて脱炭精錬して約300トンの溶鋼を得て、この溶鋼を取鍋に出鋼した。出鋼時、Alを添加して溶鋼を脱酸するとともに、取鍋内のスラグにアルミ灰(金属Al分30質量%)をAl純分で約100kg添加してスラグを還元し、スラグ中のFeOとMnOとの合計含有量を5.0質量%以下とし、その後、溶鋼を図1に示すRH真空脱ガス装置に搬送した。
RH真空脱ガス装置では、溶鋼の環流を開始した後、必要に応じてAlを添加して溶鋼中Al濃度をおよそ0.025質量%に調整し、次いで、溶鋼とスラグとの間に高融点のバリア層を形成するためのフラックスとして、CaO及びMgOを主成分とするフラックス、または、CaOを主成分とするフラックスとMgOを主成分とするフラックスとの混合物からなるフラックスの何れかを添加し、その後、脱硫用フラックスを上吹きランスから溶鋼浴面に吹き付け添加して脱硫処理した。RH真空脱ガス精錬終了後、溶鋼を連続鋳造機に搬送し、スラブ鋳片に鋳造した。脱硫処理後の溶鋼中硫黄濃度としては、脱硫処理後の取鍋内における復硫も考慮して、連続鋳造機のタンディッシュ内の溶鋼の硫黄濃度を代表値とした。
CaO及びMgOを主成分とするフラックスとしては焼成ドロマイトを使用し、CaOを主成分とするフラックスとしては生石灰を使用し、MgOを主成分とするフラックスとしてはマグネシアクリンカー(「MgOクリンカー」とも記す)を使用した。また、脱硫用フラックスとしては、Al23に対するCaOの質量比(CaO/Al23)が1.28〜1.47の範囲内である粉状のプリメルトフラックスを使用した。脱硫用フラックスにおいて、粒径0.10mm以下の粒子の質量比率を50.0〜95.0質量%の範囲で変更し、脱硫用フラックスの粒度の脱硫反応に及ぼす影響を調査した。使用したフラックスは何れもフッ素を不純物レベルの濃度で含有するものであって、意図的にフッ素を添加したものではない。
また、比較のために、高融点のバリア層を形成するためのフラックスとして生石灰のみを使用する試験、高融点のバリア層を形成するためのフラックスを添加しない試験、高融点のバリア層を形成するためのフラックスとしてマグネシアクリンカーのみを使用する試験、更には、脱硫用フラックスとしてCaO(生石灰)のみを使用する試験も実施した。
表1に各試験の操業条件及び操業結果を示す。尚、表1に示す脱硫率は、転炉出鋼時の溶鋼硫黄濃度とタンディッシュ内溶鋼の硫黄濃度との差分を、転炉出鋼時の溶鋼硫黄濃度に対して百分率で表示した値であり、また、浸漬管溶損指数とは、本発明例1における溶損量(浸漬管直径の減耗量)を基準(=1.0)として指数化して表示したものである。
Figure 2012184501
脱硫用フラックスのAl23に対するCaOの質量比(CaO/Al23)並びに脱硫用フラックス中の0.10mm粒子の質量比率がともに本発明の好適な範囲である本発明例1〜4においては、連続鋳造機のタンディッシュ内溶鋼の硫黄濃度は何れも0.0021質量%以下であり、30%以上の高い脱硫率が得られた。また、高融点のバリア層を形成するためのフラックスと脱硫用フラックスとを添加したことによる溶鋼の温度低下量は28℃以下であり、操業への影響は軽微であった。
これに対して、高融点のバリア層を形成するためのフラックスである生石灰の添加量が溶鋼トンあたり0.3kg(以下、「kg/t」と記す)である比較例1では、脱硫率が低く、タンディッシュ内溶鋼の硫黄濃度は0.0024質量%と高位であった。また、高融点のバリア層を形成するためのフラックスであるマグネシアクリンカーの添加量が0.3kg/tである比較例2では、浸漬管溶損指数が1.4であり、浸漬管の溶損が増加した。
高融点のバリア層を形成するためのフラックスの添加量が本発明の上限を外れた比較例3では、溶鋼の温度低下量が大きく、連続鋳造機のタンディッシュ内溶鋼温度の下限値を維持できず、鋳片品質の低下が懸念された。高融点のバリア層を形成するためのフラックスとして生石灰のみを添加した比較例4では、浸漬管溶損指数が1.5であり、浸漬管の溶損が増加した。
高融点のバリア層を形成するためのフラックスを添加しない比較例5では、脱硫率が低く、タンディッシュ内溶鋼の硫黄濃度は0.0024質量%と高位であり、また、浸漬管溶損指数が1.5と高位であった。また、脱硫用フラックスとして生石灰のみを使用した比較例6では脱硫率が16.7%と低く、効率的な脱硫はできないことが確認できた。
高融点のバリア層を形成するためのフラックスとしてマグネシアクリンカーのみを添加した比較例7では、脱硫率が23.3%と低く、タンディッシュ内溶鋼の硫黄濃度は0.0023質量%と高位であった。
脱硫用フラックス中の0.10mm粒子の質量比率を本発明の好適な範囲外とした本発明例5〜8では、本発明例1〜4に比較して脱硫率が低下した。また、脱硫率は、脱硫用フラックス中の粒径0.10mm以下の粒子の占める質量比率が低下するほど低下することが確認できた。
また、脱硫用フラックスのAl23に対するCaOの質量比(CaO/Al23)を本発明の好適な範囲外とした本発明例9、10では、本発明例1〜4に比較して脱硫率が低下した。これは、質量比(CaO/Al23)が1.45を超えるとプリメルトフラックスの融点が上昇し、一方、質量比(CaO/Al23)が1.30未満の場合は融点は低下するが、フラックスそのものの脱硫能が低下することに起因すると考えられる。
1 RH真空脱ガス装置
2 取鍋
3 溶鋼
4 スラグ
5 真空槽
6 上部槽
7 下部槽
8 上昇側浸漬管
9 下降側浸漬管
10 環流用ガス吹き込み管
11 ダクト
12 原料投入口
13 上吹きランス

Claims (3)

  1. RH真空脱ガス装置の真空槽頂部に設けた上吹きランスから真空槽内の溶鋼湯面に向けて、CaO及びAl23を主成分とするプリメルトフラックスを脱硫用フラックスとして搬送用ガスとともに吹き付けて溶鋼を脱硫する、溶鋼の脱硫方法において、
    前記脱硫用フラックスの吹き付け前に、CaO及びMgOを主成分とするフラックス、または、CaOを主成分とするフラックスとMgOを主成分とするフラックスとを、CaO純分及びMgO純分の添加量をともに溶鋼トンあたり0.5kg以上2.5kg以下の範囲内として、真空槽内の溶鋼に添加することを特徴とする、溶鋼の脱硫方法。
  2. 前記CaO及びAl23を主成分とするプリメルトフラックス、前記CaO及びMgOを主成分とするフラックス、前記CaOを主成分とするフラックス、並びに、前記MgOを主成分とするフラックスは、そのフッ素含有量が1.0質量%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の溶鋼の脱硫方法。
  3. 前記CaO及びAl23を主成分とするプリメルトフラックスは、その90質量%以上が粒径0.10mm以下であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の溶鋼の脱硫方法。
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