JP2007254844A - 溶鋼の脱硫方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 取鍋精錬炉やRH真空脱ガス装置などにおいて、CaF2 を配合しない脱硫剤であっても、効率良く溶鋼を脱硫することのできる脱硫方法を提供する。
【解決手段】 CaO系フラックスと、金属Mg及び/またはMgOと、金属Alとを混合した粒状及び/または粉状の脱硫剤が鉄系帯材で被覆された鉄被覆脱硫用ワイヤー4を、溶鋼2中に供給して脱硫処理する。その際に、脱硫剤は、CaOの含有量が35質量%以上、金属MgとMgOとを合計した含有量量が5〜35質量%、金属Alの含有量が30質量%以下であることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、溶鋼に対して脱硫剤を添加して行う溶鋼の脱硫方法に関するものである。
近年、鋼の高付加価値化及び鉄鋼材料の使用用途拡大化に伴う材料特性の向上のために、従来にも増して高純度鋼の要求が増加している。この要求に応えるためには、溶鋼の極低硫化も重要な1つの条件である。低硫鋼の溶製においては、転炉での脱炭精錬工程の前に溶銑段階で脱硫処理を施すことが行われているが、高級電磁鋼板や高級ラインパイプ用鋼板などの硫黄濃度が0.0010質量%以下である所謂極低硫鋼では、転炉から出鋼後の溶鋼段階でも更に脱硫処理が行われている。
この溶鋼の脱硫処理は、従来、加熱手段、攪拌手段及びフラックスのインジェクション(吹き込み)手段などを備えた、大気圧で行う所謂取鍋精錬炉で行われていた。更に近年では、真空脱ガス設備において脱硫処理を行うことで、製造プロセスの簡素化を図る試みも多数提案されている。
脱硫剤添加方法の1つとして、溶鋼上へ脱硫剤を投入する方法がある。取鍋精錬炉においては、上置き添加された脱硫剤の滓化促進及び反応促進の観点から、電極による加熱やガスインジェクションなどによる溶鋼の攪拌が不可欠である。また、RH真空脱ガス装置においては、真空槽に設けられた原料投入口から真空槽内の溶鋼上に脱硫剤を添加して脱硫する方法が行われており、更には、RH真空脱ガス装置の真空槽に設けた上吹きランスから、脱硫剤を搬送用ガスとともに真空槽内の溶鋼浴面に吹き付けて(投射)、溶鋼の脱硫を行う方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。RH真空脱ガス装置においては、溶鋼は強攪拌されているので、通常、それ以上の攪拌は必要としない。
しかし、このように溶鋼上へ脱硫剤を上置き添加する場合には、投入した脱硫剤が排気系へ吸引されるなどのため、脱硫剤の添加歩留りが悪いという欠点がある。排気系への吸引を防止するために脱硫剤の粒度を大きくした場合には、反応界面積の低下を招き、反応効率の面から不利になる。
また、脱硫剤添加方法の他の1つとして、添加歩留りを向上させるべく溶鋼浴面下に設けた羽口を介して搬送用ガスとともに脱硫剤をインジェクションする方法(例えば、特許文献2参照)もあるが、羽口のメンテナンスが必要であり、羽口に費やすコストが増大することや、溶鋼中にインジェクションすることによる溶鋼の温度低下が問題である。また、この方法では、脱硫剤をインジェクションしない期間も、羽口の内部に溶鋼が侵入しないようにするため、ガスを流す必要があり、コストの点でも問題がある。
ところで、溶鋼の脱硫においては、主として安価な石灰(以下「CaO」と記す)系の脱硫剤が使用されているが、CaOの滓化促進のためにCaF2 を配合したCaO−CaF2 系の脱硫剤が使用されることが多い。しかし、CaF2を配合した脱硫剤を使用した場合には、使用後のスラグからフッ素が溶出するという環境上の問題があるのみならず、溶融したCaO−CaF2 系脱硫剤によって取鍋の耐火物、及び、RH真空脱ガス装置の真空槽の耐火物や浸漬管の溶損が激しく、使用寿命が短くなるという問題がある。また、CaOとCaF2との混合物を事前に加熱・溶融し、その後、冷却・粉砕して製造されたプリメルト脱硫剤は非常に高価であり、処理コストが高くなるという問題もある。これらから、現在では、脱硫剤にCaF2を配合することは避けることが望まれている。
CaF2 を配合しない脱硫剤として、金属マグネシウムが使われることがある。しかし、金属マグネシウムの粉末または粒子を添加した場合、マグネシウムの反応が激しく、ガス発生を充分に制御できないことから、マグネシウムの歩留りが非常に低くなるという欠点がある。
マグネシウムの気化速度を制御してその歩留りを高めるために、特許文献3では、孔を設けた中空体の内部にマグネシウムを入れ、これを溶鋼中に設けておく、或いは溶鋼中に浸漬させる方法が提案されている。しかし、使用される有孔中空体としては、耐火物か、または溶融金属よりも融点の高い金属を用いる必要があり、装置の経済性、メンテナンスの必要性という観点から問題がある。更に、金属マグネシウムのみで脱硫することから、高い脱硫率を得るには、金属マグネシウムの使用量が多くなり、金属マグネシウムは高価であることから、コストの面での問題がある。また、金属マグネシウムは、扱いが難しく安全性の面でも問題がある。
特開平5−311231号公報 特開昭61−130413号公報 特開昭48−41913号公報
上記の説明のように、溶鋼の脱硫においては、脱硫効率の向上や処理容器の使用寿命向上など、更に開発すべき課題が山積している。特に、CaF2 を配合しないで効率的に脱硫することのできる脱硫剤に関しては未だ開発されていないのが実情である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、取鍋精錬炉或いはRH真空脱ガス装置などの真空脱ガス設備において、CaF2 を配合しない脱硫剤であっても、効率良く溶鋼の脱硫を行うことのできる脱硫方法を提供することである。
本発明者等は、上記課題を達成すべく種々試験・研究を重ねた。以下に、試験・研究結果を説明する。
先述のとおり、環境上の問題及び耐火物への影響の観点から、CaF2 を配合しない脱硫剤の開発を目的として試験・開発を開始した。CaF2を配合しない脱硫剤としては、硫黄との親和力が強いマグネシウムに着目した。マグネシウム脱硫の欠点のひとつは、マグネシウムと溶鋼中の硫黄との反応により生成されるMgSが非常に不安定であることであるが、種々検討した結果、MgSを安定化させて復硫を防止するためには、CaO系のフラックスを共存させることが効果的であることが分かった。これは、MgS+CaO→CaS+MgOの反応により、安定型のCaSが形成されるからである。
更なる欠点のひとつは、金属マグネシウムを使用する場合には、金属マグネシウムが高価であることにより、コストが高くなるという点である。これを防止するために種々検討した結果、MgO(酸化マグネシウム)が金属Alによって還元されて生成するMgガスによる脱硫反応を併用することにより、コストを低減しながら、脱硫効率を高められることが分かった。また、金属マグネシウムを用いた場合にも、雰囲気中や溶鋼中の酸素、水分などとの反応による金属マグネシウムの酸化を防止する上で、脱硫剤中に金属Alを共存させることが望ましいことが分かった。
そこで、マグネシウム脱硫を進行させ、復硫を防止するために、本発明者等は、金属MgまたはMgO、金属Al及びCaO系フラックスの混合物からなる脱硫剤を鉄系帯材で被覆した鉄被覆脱硫用ワイヤーを作製し、この鉄被覆脱硫用ワイヤーを溶鋼中へ添加して脱硫することを検討し、種々の実験を行った。
検討を進めるうちに、金属MgまたはMgO、金属Al、CaO系フラックスの配合に最適な範囲があることを見出した。即ち、金属Mg及びMgOは、発生するMgガス量が同じになるように添加することにより、お互いに代替できることが分かった。つまり、下記の(1)式で示すように、MgOはAlで還元されてMgが生成される。
Figure 2007254844
この反応におけるMgOとMgとの当量比は4:3であるので、1モルのMgOから3/4モルのMgが発生する。これを質量に換算すると、MgOの分子量は40、Mgの分子量は24であるので、「MgO質量=(4/3)×(40/24)×Mg質量≒2.2×Mg質量」の関係となる。以上から、金属Mgを代替するには、その2.2倍のMgOが必要なことが分かる。脱硫剤中のMg源の全量を金属Mgとした場合、Mg源の全量をMgOとした場合、また、Mg源として金属MgとMgOとを混合した場合について実験を行った結果、何れも同等の脱硫率を得られることが分かった。
更に、上記の(1)式から、1モルのMgOを還元するためには、1/2モルの金属Alが必要であることが分かる。これを質量に換算すると、MgOの分子量は40、Alの分子量は27であるので、「Al質量=(1/2)×(40/27)×MgO質量≒0.74×MgO質量」の関係となる。以上から、MgOを還元するために最低その0.74倍の金属Alが必要なことが分かる。脱硫剤中のMgOと金属Alとの比を変化させた実験を行った結果、質量比でMgOの0.74倍の金属Alを添加した場合では、高い脱硫効率が得られることが分かった。
次に、必要なCaO系フラックスの量について検討した。溶鋼中のSはMgによって、下記の(2)式のように除去され、更に下記の(3)式によってCaOによりスラグ中に固定される。
Figure 2007254844
(3)式から、1モルのMgSを固定するためには、1モルのCaOが必要であることが分かる。これを質量に換算すると、MgSの分子量は56、CaOの分子量も56であるので、「CaO質量=MgS質量」となる。更に、(2)式から、1モルのMgから1モルのMgSが発生することが分かり、同様に質量に換算すると、Mgの分子量は24、MgSの分子量は56であるから、「MgS質量=(56/24)×Mg質量=2.3×Mg質量」となる。これらを合わせると、「CaO質量=MgS質量=2.3×Mg質量」となる。
これらのことから、最低限必要なCaO質量はMg質量の2.3倍であることが分かった。脱硫剤中の金属MgとCaOの比を変化させた実験を行った結果、質量比で金属Mgの2.3倍以上のCaOを添加した場合には、高い脱硫効率が得られることが確認されている。つまり、金属Mgや金属Alが豊富にあるフラックスを用いた場合でも、CaOの量が相対的に減少すると、脱硫率が悪化することが分かった。Mgによって脱硫が進行しても、CaOによるスラグ中へのSの固定が行われないため、結果的に脱硫が悪化したと思われる。また、CaOは単体でも脱硫能力を有しており、CaOによる脱硫も進行していることが確認できた。
以上の検討の結果から、脱硫剤の配合割合は、金属MgとMgOとの合計配合量を5〜35質量%、金属Alの配合量を30質量%以下、CaO系フラックスの配合量を35質量%以上とすることが最適であることが分かった。
本発明は、上記検討結果に基づいてなされたものであり、第1の発明に係る溶鋼の脱硫方法は、CaO系フラックスと、金属Mg及び/またはMgOと、金属Alとを混合した粒状及び/または粉状の脱硫剤が鉄系帯材で被覆された鉄被覆脱硫用ワイヤーを、溶鋼中に供給して脱硫処理することを特徴とするものである。
第2の発明に係る溶鋼の脱硫方法は、第1の発明において、前記脱硫剤は、CaO系フラックスの配合量が35質量%以上、金属MgとMgOとを合計した配合量が5〜35質量%、金属Alの配合量が30質量%以下であることを特徴とするものである。
本発明によれば、取鍋精錬炉やRH真空脱ガス装置などの真空脱ガス設備において、CaO系フラックスと、金属Mg及び/またはMgOと、金属Alとを含有する鉄被覆脱硫用ワイヤーを溶鋼中に添加して脱硫するので、高い脱硫効率で且つ安価に溶鋼を脱硫処理することができる。また、脱硫剤として鉄被覆脱硫用ワイヤーを用いた場合には、CaF2 などのフッ化物を使用していないので、取鍋の耐火物、或いは、溶鋼と接触する真空脱ガス設備の耐火物の溶損を抑制することが可能になると同時に、処理後のスラグにはフッ素が含有されないため、スラグの処理が極めて容易になる。その結果、二次精錬工程におけるスラグのフッ素レス化や脱硫コストの削減など、工業上及び環境上有益な効果がもたらされる。
以下、本発明を具体的に説明する。
高炉から出銑された溶銑を溶銑鍋やトーピードカーなどの溶銑保持・搬送用容器で受銑し、次工程の脱炭精錬を行う転炉に搬送する。通常、この搬送途中で、溶銑に対して脱硫処理、脱燐処理及び脱珪処理などの溶銑予備処理が施されており、本発明においては、低硫鋼を溶製する方法であるので、脱硫処理を実施する。また、溶製する鋼の成分規格上からは脱燐処理が必要でない場合でも、後工程の溶鋼段階での脱硫処理でスラグからの復燐を防止するために、脱燐処理を実施することが好ましい。この溶銑を一次精錬炉である転炉に装入して脱炭精錬を行う。脱炭精錬終了後、脱炭精錬により溶製した溶鋼を転炉から取鍋に出鋼する。尚、使用する溶鋼としては、高炉から出銑された溶銑を転炉で脱炭精錬した溶鋼に限るものではなく、鉄スクラップなどを電気炉で溶解して精錬した溶鋼であってもよい。
出鋼後の溶鋼に、本発明に係る脱硫処理を施す。本発明による脱硫処理は、取鍋精錬炉で行うこともできるし、真空脱ガス設備において行うこともできるし、また、取鍋精錬炉及び真空脱ガス設備で行わなくても、その移動工程に設けた脱硫処理設備で行うこともできる。本発明の溶製対象である低硫鋼は高級鋼であることから、水素、窒素などの溶鋼中ガス成分も調整の対象になることが多く、従って、出鋼後に脱硫処理と脱ガス処理との双方を実施する場合が大半である。この場合には、取鍋精錬炉、真空脱ガス設備、脱硫処理設備のうちの適宜の場所で本発明に係る脱硫処理を実施する。また、脱ガス処理が必要でない場合には、取鍋精錬炉、脱硫処理設備のうちの適宜の場所で本発明に係る脱硫処理を実施する。どこの場所で実施するかは、各工場の設備配置や稼働状況などに応じて最適な場所を決めればよい。
先ず、移動工程に設けた脱硫処理設備で本発明に係る脱硫方法を実施する例を図1に基づき説明する。図1は、移動途中に設置した脱硫処理設備で本発明に係る脱硫方法を実施する例を示す概略図である。図1に示すように、脱硫処理設備1には、CaO系フラックスと、金属Mg及び/またはMgOと、金属Alとを混合した粒状及び/または粉状の脱硫剤を鉄系帯材で被覆した鉄被覆脱硫用ワイヤー4のコイル4aと、コイル4aを巻き戻して鉄被覆脱硫用ワイヤー4を溶鋼2に供給するためのワイヤーフィーダー5が配置されている。ワイヤーフィーダー5の出口側には、鉄被覆脱硫用ワイヤー4をガイドするための供給導管6が設置されている。
溶鋼2を収容した取鍋7を脱硫処理設備1に搬送する。溶鋼2が未脱酸の場合には金属Alを添加して溶鋼2を脱酸する。転炉からの出鋼時に金属Alで脱酸されている場合には、この金属Alによる脱酸は必要ない。次いで、ワイヤーフィーダー5を作動させて鉄被覆脱硫用ワイヤー4を溶鋼2に供給する。溶鋼2に送り込まれた鉄被覆脱硫用ワイヤー4の鉄被覆材が溶解し、脱硫剤が溶鋼中に分散して、溶鋼2の脱硫反応が進行する。即ち、脱硫剤中の金属Mgまたは金属Alにより還元されて生成するMgと溶鋼中の硫黄とが、前述した(2)式にしたがって反応してMgSが形成し、形成したMgSは、(3)式にしたがって安定型のCaSとなり、溶鋼2の脱硫反応が進行する。また、脱硫剤に含まれるCaO自体も溶鋼中の硫黄と反応して脱硫反応に貢献する。金属Alは脱硫剤に配合されるMgOの還元剤として機能するほか、溶鋼2の酸素ポテンシャルを低下させ、脱硫反応を促進させる。これは、脱硫反応は還元反応であるので、酸素ポテンシャルが下がることで、脱硫反応が促進するからである。また、溶鋼2が未脱酸の場合にもかかわらず、脱硫処理設備1に溶鋼2を脱酸する金属Alを添加する設備がないなどの理由で、脱酸処理が行えない場合にも、鉄被覆脱硫用ワイヤー4がAlを含有することにより、溶鋼2の脱酸にAlが寄与し、Mgを有効的に脱硫に寄与させることが可能となる。
取鍋7の内部には転炉や電気炉などにおける精錬で発生したスラグ3が一部混入して溶鋼2の湯面を覆っており、溶鋼中に供給された脱硫剤は浮上し、スラグ3と混合する。鉄被覆脱硫用ワイヤー4を添加することにより発生するMgガスによって、溶鋼2は強攪拌されるので、別途溶鋼2の攪拌装置は不要ではあるが、インジェクションランスなどから吹き込む攪拌用ガスで攪拌すれば、更に脱硫効率が上昇するので、攪拌用ガスなどで攪拌することが好ましい。
この場合、脱硫反応を促進させるために、転炉から溶鋼2を取鍋7に出鋼する際に、取鍋内に金属Alや生石灰を添加して、出鋼時に取鍋内に流出したスラグ3の改質、つまりスラグ3の酸素ポテンシャルを低下させることが好ましい。また、スラグ改質の代わりに、出鋼時に取鍋内に流出したスラグを除滓装置で除去することが好ましい。スラグ改質やスラグ除去を実施しない場合には、脱硫剤組成の金属Al濃度を高めることが望ましい。スラグ改質及びスラグ除去は、脱硫処理設備1で脱硫処理を実施する場合に限らず、取鍋精錬炉及び真空脱ガス設備で本発明を実施する際にも実施することが好ましい。
取鍋精錬炉で本発明に係る脱硫方法を実施する場合には、上記の脱硫処理設備1で実施する場合に準じて行えばよい。取鍋精錬炉で本発明を実施する場合には、成分調整、溶鋼加熱などの他の精錬を同時に実施することができる。但し、脱燐反応などの酸化反応は同時に実施することができないので、脱硫処理の前に実施する。
次に、真空脱ガス設備において本発明を実施する場合を説明する。真空脱ガス設備の代表的な設備はRH真空脱ガス装置であり、以下、真空脱ガス設備としてRH真空脱ガス装置を用いて精錬する例で説明する。図2は、RH真空脱ガス装置で本発明に係る脱硫方法を実施する例を示す概略図である。
図2に示すように、RH真空脱ガス装置8は、上部槽10及び下部槽11からなる真空槽9と、真空槽9の下部に接続される上昇側浸漬管12及び下降側浸漬管13とを備え、上昇側浸漬管12には環流用ガス吹込管14が設けられている。環流用ガス吹込管14からは環流用ガスとしてArガスが上昇側浸漬管12の内部に吹き込まれる構造となっている。真空槽9の近くには、鉄被覆脱硫用ワイヤー4のコイル4aと、コイル4aを巻き戻して鉄被覆脱硫用ワイヤー4を溶鋼2に供給するためのワイヤーフィーダー5が配置されている。ワイヤーフィーダー5の出口側には、鉄被覆脱硫用ワイヤー4をガイドするための供給導管6が設置されている。このような構成のRH真空脱ガス装置8において、本発明に係る脱硫方法を以下にようにして実施する。尚、図2の符号16は上吹きランスである。
先ず、溶鋼2を収納する取鍋7を真空槽9の直下に搬送する。取鍋7の内部には転炉や電気炉などにおける精錬で発生したスラグ3が一部混入し、溶鋼2の湯面を覆っている。次いで、取鍋7を昇降装置(図示せず)によって上昇させ、上昇側浸漬管12及び下降側浸漬管13を取鍋7に収容された溶鋼2に浸漬させる。そして、環流用ガス吹込管14から上昇側浸漬管12の内部にArガスを環流用ガスとして吹き込むとともに、真空槽9の内部を排気して真空槽9の内部を減圧する。真空槽9の内部が減圧されると、取鍋7に収容された溶鋼2は、環流用ガス吹込管14から吹き込まれるArガスとともに上昇側浸漬管12を上昇して真空槽9の内部に流入し、その後、下降側浸漬管13を介して取鍋7に戻る流れ、所謂、環流を形成してRH真空脱ガス精錬が施される。
この環流が形成された状態で、鉄被覆脱硫用ワイヤー4をワイヤーフィーダー5によって送り出し、供給導管6を介して取鍋内の溶鋼2に添加する。送り込まれた鉄被覆脱硫用ワイヤー4は溶鋼2に侵入し、表面の鉄系被覆材が溶解して内部の脱硫剤が溶鋼中に分散する。溶鋼中に分散した脱硫剤は、環流用ガス吹込管14から吹き込まれるArガスにより形成される溶鋼2の上昇流とともに上昇側浸漬管12を上昇して真空槽9の内部に流入し、その後、下降側浸漬管13を介して取鍋7に戻る。溶鋼2と脱硫剤とは、この環流による強攪拌により激しく混合され、溶鋼2の脱硫反応が進行する。環流して取鍋7に戻った脱硫剤は浮上してスラグ3と混合する。
RH真空脱ガス装置8で溶鋼2を精錬する場合、本来の目的である、脱水素処理及び脱窒素処理などのガス成分の除去処理以外に、脱硫処理のみならず、真空脱炭処理や成分調整を行う必要のある場合が多い。これらの処理のうちで真空脱炭処理は酸化反応であり、酸素ガスの付与などによって溶鋼2の酸素ポテンシャルを高める必要がある。一方、脱硫処理は還元反応であるため、溶鋼2の酸素ポテンシャルは低いほど好ましい。従って、脱硫処理の後に真空脱炭処理を施すと、脱硫処理で使用した還元剤即ち脱酸剤が真空脱炭処理において酸化されてしまうために無駄となるのみならず、一旦、溶鋼2からスラグ3に移行した硫黄が、真空脱炭処理時の酸素ポテンシャルの上昇に伴って溶鋼2に戻る反応、所謂復硫反応が生じるため、安定して溶鋼2の硫黄濃度を下げることができなくなる。従って、真空脱炭処理を施す必要のある場合には、真空脱炭処理を実施した後に脱硫処理を実施する必要がある。真空脱炭処理の後に脱硫処理を実施する場合には、脱硫処理の前に原料投入口15などから金属Alなどを添加して溶鋼2を脱酸しておくことが望ましく、溶鋼2のAl濃度を0.02〜0.4質量%程度とした上で鉄被覆脱硫用ワイヤー4を送りこむことが好ましい。
鉄被覆脱硫用ワイヤー4により添加される脱硫剤が、上昇側浸漬管12、真空槽9、下降側浸漬管13を経由して取鍋7に戻る環流に乗ることによって脱硫反応が効率良く進行するので、鉄被覆脱硫用ワイヤー4の浸漬位置は、上昇側浸漬管12の下部が望ましい。また、真空槽9の真空度を高くすると、Mgの蒸発が激しくなり脱硫効率が低下するので、真空槽9の真空度は20torr(2.7 kPa)以上にすることが好ましい。
尚、上記説明は真空脱ガス設備としてRH真空脱ガス装置を使用した例で説明したが、本発明はRH真空脱ガス装置に限るものではなく、DH真空脱ガス装置、VOD設備、VAD設備などにも上記説明に沿って実施することができる。
脱硫処理設備1やRH真空脱ガス装置8など、本発明を何れの場所で実施する場合においても、脱硫剤の添加速度、つまり鉄被覆脱硫用ワイヤー4の供給速度を速くしすぎた場合には、Mgガス発生速度が速くなりすぎ、脱硫に寄与するMgガス量が低下してしまう恐れがある。一方、鉄被覆脱硫用ワイヤー4の供給速度を遅くしすぎると鉄被覆脱硫用ワイヤー4が充分に溶鋼中に浸漬しない内に、つまり溶鋼表面で脱硫反応が生じることになり、溶鋼中での脱硫反応が充分に進行しない。このことから、脱硫剤の供給速度は、遅すぎても速すぎても好ましくなく、脱硫効率を高める観点からは0.1〜1.0kg/min・tの範囲とすることが望ましい。適切な添加速度は、鉄被覆脱硫用ワイヤー4の鉄被覆材の溶解速度によっても異なるため、処理容器の深さ方向で真中より下方にて鉄被覆材の溶解が進み、脱硫剤が溶鋼中に放出されるように添加速度を調整することが望ましい。
脱硫剤としては、金属MgまたはMgOと、金属Alと、CaO系フラックスとを用いる。CaO系フラックスはCaOを主体とするものであり、生石灰、炭酸カルシウム、水酸化カルシウムなどの溶鋼中で分解し、CaOを生成するものであれば、どのようなCaO源でも使用可能である。更には、ドロマイトは、CaO源とMgO源の両者を兼ね備えており、安価であることからも有効なフラックスである。ドロマイトとしては、生ドロマイト(鉱石としてのドロマイト(MgCO3 ・CaCO3 ))、生ドロマイトを焼成して得られる軽焼ドロマイト(生ドロマイトを1000〜1300℃で加熱焼成したもの)、焼成ドロマイト、及びこれらの混合物を用いることができる。炭酸カルシウム、水酸化カルシウムや生ドロマイトなどは溶鋼中で分解することにより、溶鋼への攪拌を付与できるものであるから、混合することは望ましい。但し、分解反応は吸熱反応であり、大量に添加しすぎることは溶鋼温度の低下を招く原因ともなるため、その添加量は溶鋼温度や操業条件によって決められる。
また、金属Al源としては、安価に入手できることから、アルミニウムスクラップを溶解再生するときに発生するアルミドロス粉末(金属Alを30〜50質量%程度含有する)が好ましいが、アルミニウム融液をガスでアトマイズして得られるアトマイズAl粉末やアルミニウム合金を研磨・切削する際に発生する切削粉などを用いることもできる。更に、これらの脱硫剤を鉄系帯材で被覆しているが、Al系帯材で被覆しても構わない。但し、Al系帯材で被覆した場合には、鉄系帯材に比べて、高価である、或いは、被覆材の溶解速度が速くなるなどのことを考慮する必要がある。
このようにして溶鋼2を脱硫処理することで、滓化促進剤としてCaF2 などのフッ化物を使用していなくても、高い脱硫効率で且つ安価に溶鋼2を脱硫処理することができる。また、フッ化物を使用していないので、取鍋7の耐火物、或いは、真空脱ガス設備の耐火物の溶損を抑制することが可能になる。
図1に示す脱硫処理設備において、本発明に係る脱硫方法を実施した例を説明する。転炉で脱炭精錬された約350トンの溶鋼を取鍋に出鋼し、脱硫処理設備に搬送した。脱硫処理設備における処理前の溶鋼は、炭素濃度が0.02〜0.1質量%、Al濃度が0.02〜0.03質量%、硫黄濃度が0.0025〜0.004質量%で、溶鋼温度は1600〜1650℃であった。この溶鋼を用いて本発明に係る脱硫方法を実施した。
脱硫処理設備に到着後、溶鋼温度を測定し、温度の確認を行った。その後、所定の組成で配合された鉄被覆脱硫用ワイヤーをワイヤーフィーダー、供給導管を介して取鍋内の溶鋼中に添加して処理を実施した。脱硫処理における処理条件と結果とを表1に示す。比較例として、取鍋に出鋼した溶鋼上に同様の組成のフラックスを上置きした例を示す。
Figure 2007254844
本発明例1〜5は、金属Mg、金属Al、CaOを配合した脱硫剤を用いている。本発明6〜9は、金属MgとMgOとを併用またはMgOのみを用いたものである。本発明例1〜9では、金属Mg、MgO、金属Al、CaOが最適な割合で配合されており、処理後の硫黄濃度が0.0015質量%以下の低い溶鋼を得ることができた。
本発明例10は、金属Alが4質量%であり金属Alがやや少なく、本発明例11は金属Mgが4質量%であり、金属Mgがやや少なく、そのために、両者とも処理後の硫黄濃度が0.0020質量%以上とやや高くなっていた。また、本発明例12〜14においては、金属Mgや金属Alの配合割合を増やしているが、相対的にCaOの配合割合が低くなっており、この場合も、処理後の硫黄濃度は0.0020質量%以上とやや高くなっていた。
一方、比較例1〜3は、本発明例2,7,9と脱硫剤の組成は同じであるが、ほとんど脱硫が進行せず、脱流量が絶対値で0.0005質量%程度の脱硫しか得られなかった。
以上の結果から、円筒状に形成した薄鉄系帯材の内部に脱硫剤を充填した鉄被覆脱硫用ワイヤーを溶鋼内部へ投入することにより、高い脱硫効率が得られることが確認できた。更に、脱硫剤の組成をCaOが35質量%以上、金属Mg+MgOが5〜35質量%、金属Alを30質量%以下とすることにより、高い脱硫効率が得られることが分かった。
図2に示すRH真空脱ガス装置を用い、本発明に係る脱硫方法を実施した例を説明する。転炉で脱炭精錬された約350トンの溶鋼を取鍋に受け、RH真空脱ガス装置に搬送した。RH真空脱ガス装置による処理前の溶鋼は、炭素濃度が0.02〜0.1質量%、硫黄濃度が0.0025〜0.004質量%で、溶鋼温度は1600〜1650℃であった。この溶鋼を用いて本発明に係る脱硫方法を実施した。
RH真空脱ガス装置での処理開始後、必要に応じて真空脱炭処理を施した後、溶鋼温度を測定し、脱硫処理開始前に必要な温度が確保されているか確認した。必要な温度とは、脱硫処理の経過に伴う温度低下と、脱硫剤の添加による温度低下とを考慮して、処理条件毎に決められる温度である。温度不足の場合には、原料投入口から金属Alを添加し、酸素ガスを供給して溶鋼中のAlを酸化・燃焼させ、その燃焼熱で溶鋼の温度を上昇させ、所定の温度に調整した。溶鋼の温度が確保されたなら、真空槽内の真空度を調整した後、原料投入口から0.3〜4kg/t程度の金属Alを溶鋼中に投入し溶鋼の脱酸を行った。その後、所定の組成で配合された鉄被覆脱硫用ワイヤーをワイヤーフィーダー、供給導管を介して上昇側浸漬管下部の溶鋼中に添加して処理を実施した。
脱硫処理における処理条件と結果を表2に示す。ここで、表2に示す真空度とは、鉄被覆脱硫用ワイヤー添加時の真空槽内の真空度である。また、比較例として、真空槽上部に設置された合金や媒溶剤などの副原料を添加するための原料投入口から脱硫剤を真空槽内の溶鋼面上へ添加して脱硫した場合、及び、真空槽内に装入された上吹きランスから脱硫剤を溶鋼浴面に向けて吹き付けて(投射)脱硫した場合も実施した。
Figure 2007254844
本発明例1〜6は、金属Mg、金属Al、CaOを配合した脱硫剤を用いている。本発明7〜9は、金属MgとMgOとを併用またはMgOのみを用いたものである。本発明例1〜9では、金属Mg、MgO、金属Al、CaOが最適な割合で配合されており、処理後の硫黄濃度が0.0020質量%以下の低い溶鋼を得ることができた。
本発明例1〜4は、金属Mg、金属Al、CaOの組成比が全く同じであり、鉄被覆脱硫用ワイヤーの浸漬位置は上昇側浸漬管の下部である。本発明例1〜3は、真空度20torrの条件下での脱硫処理を行った場合で、脱硫剤の添加速度以外は同じ処理条件である。本発明例2及び本発明例3は、脱硫剤の投入速度がそれぞれ0.08kg/min・t、1.2kg/min・tであり、処理後の硫黄濃度は0.0015質量%以上であり、本発明例1と比較してやや高めになっていた。
このことから、脱硫剤の投入速度は、遅すぎても速すぎて好ましくなく、0.1〜1.0kg/min・tの範囲がより良い条件であることが分かった。また、本発明例1と4は、投入速度0.35kg/min・tの条件下での脱硫処理を行った場合で、真空度以外は同じ処理条件である。本発明例4は、真空度が10torrであり、処理後の硫黄濃度が、0.0015質量%以上と本発明例1と比較して絶対値で0.0010質量%程度高めになっていた。このことから、脱硫剤添加時の真空度は、低すぎるとよくなく、20torr以上が好ましい条件であることが分かった。
本発明例8,9は、CaO、金属Mg、MgO、金属Alの組成比、投入速度、真空度が全く同じであり、鉄被覆脱硫用ワイヤーの浸漬位置のみが異なる例である。本発明例9は、鉄被覆脱硫用ワイヤーの浸漬位置が下降浸漬管下部であり、この場合には処理後の硫黄濃度が、0.0020質量%と本発明例8と比較してやや高めになっていた。このことから、鉄被覆脱硫用ワイヤーの浸漬位置を上昇浸漬管下部とすることが好ましいことが分かった。
本発明例10は、金属Mgが3質量%であり、本発明例11は金属Alが2質量%と比較的少なく、両者ともに処理後の硫黄濃度は0.0025質量%以上とやや高くなっていた。また、本発明例12〜14においては、金属MgやMgOや金属Alの配合割合を増やしているが、相対的にCaOの配合割合が低くなっている。この場合も、処理後の硫黄濃度が0.0025質量%以上とやや高くなっていた。
一方、比較例1,2は、真空槽上部に設置された投入口から、脱硫剤を真空槽内の溶鋼面上へ添加した場合であり、用いた脱硫剤の組成は、本発明例1〜4及び本発明例8,9と同じであるが、脱硫後の硫黄濃度が0.0031質量%以上と高くなっていた。また、比較例3,4は、真空槽内に装入された上吹きランスから脱硫剤を投射した場合であり、用いた脱硫剤の組成は、本発明例1〜4及び本発明例8,9と同じであるが、脱硫後の硫黄濃度は、比較例1,2の真空槽内への上置き添加と比べると低いが、せいぜい0.0030質量%程度であり、鉄被覆脱硫用ワイヤーを用いた場合よりも高くなっていた。
添加した脱硫剤量に対して、溶鋼中へ入った脱硫剤量の割合を添加歩留りとして算出したところ、鉄被覆脱硫用ワイヤーを用いた場合には、90質量%以上の歩留りが得られていたが、比較例においては、80質量%未満であった。以上の結果から、円筒状に形成した薄鉄系帯材の内部に脱硫剤を充填した鉄被覆脱硫用ワイヤーを溶鋼内部へ投入することにより、脱硫剤を歩留り高く溶鋼中へ添加することが可能となり、高い脱硫効率が得られることが分かった。
脱硫処理設備で本発明に係る脱硫方法を実施する例を示す概略図である。 RH真空脱ガス装置で本発明に係る脱硫方法を実施する例を示す概略図である。
符号の説明
1 脱硫処理設備
2 溶鋼
3 スラグ
4 鉄被覆脱硫用ワイヤー
4a 鉄被覆脱硫用ワイヤーコイル
5 ワイヤーフィーダー
6 供給導管
7 取鍋
8 RH真空脱ガス装置
9 真空槽
10 上部槽
11 下部槽
12 上昇側浸漬管
13 下降側浸漬管
14 環流用ガス吹込管
15 原料投入口
16 上吹きランス

Claims (2)

  1. CaO系フラックスと、金属Mg及び/またはMgOと、金属Alとを混合した粒状及び/または粉状の脱硫剤が鉄系帯材で被覆された鉄被覆脱硫用ワイヤーを、溶鋼中に供給して脱硫処理することを特徴とする、溶鋼の脱硫方法。
  2. 前記脱硫剤は、CaO系フラックスの配合量が35質量%以上、金属MgとMgOとを合計した配合量が5〜35質量%、金属Alの配合量が30質量%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の溶鋼の脱硫方法。
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