JP2012184390A - 透明両面粘着シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中間樹脂層(A)と、表裏面層としての感圧接着剤層(B)とを有する透明両面粘着シートであって、各層はいずれも、1種類以上の(メタ)アクリル酸エステル系(共)重合体をベース樹脂とする層であり、温度範囲0℃〜100℃において、周波数1Hzにおける中間樹脂層(A)の貯蔵剪断弾性率(G’(A))が、感圧接着剤層(B)より高く、且つ、シート全体の押込硬度(アスカーC2硬度)が10〜80であることを特徴とする透明両面粘着シートを提案する。
【選択図】なし
Description
また、特許文献2には、追従性付与に係る引張り伸びを規定した粘着シートが開示されているが、長時間保持による経時的な発泡剥離についての信頼性に劣る可能性があった。
温度範囲0℃〜100℃の全温度領域において、周波数1Hzにおける中間樹脂層(A)の貯蔵剪断弾性率(G’(A))が、感圧接着剤層(B)の貯蔵剪断弾性率(G’(B))より高く、且つ、シート全体の押込硬度(アスカーC2硬度)が10〜80、より好ましくは10〜60であることを特徴とする透明両面粘着シートを提案する。
よって、本発明の透明両面粘着シートは、透明で、且つ表裏面が粘着面であるばかりか、印刷部位等による段差や被着体の表面状態への追随性に優れており、しかも裁断加工性などの作業性にも優れたものとすることができるから、例えばパソコン、モバイル端末(PDA)、ゲーム機、テレビ(TV)、カーナビ、タッチパネル、ペンタブレットなど、LCD、PDP又はELなどの画像表示パネルを用いた平面型画像表示装置において、画像表示パネルに保護パネルやタッチパネル等の透明パネルを貼り合わせるのに好適に用いることができる。
本実施形態に係る透明両面粘着シート(以下「本粘着シート」と称する。)は、異なる粘弾性挙動を備えた2層以上の層、具体的には、中間樹脂層(A)と、いずれか一方の表面層又は表裏面層としての感圧接着剤層(B)とを有する透明な両面粘着シートである。
本粘着シートは、加工性と凹凸追従性を両立させる観点から、温度範囲0℃〜100℃の全温度領域において、周波数1Hzにおける中間樹脂層(A)の貯蔵剪断弾性率(G’(A))が、いずれか一方の表面層又は表裏面層としての感圧接着剤層(B)の貯蔵剪断弾性率(G’(B))より高いことが重要である。
特に中間樹脂層(A)の貯蔵剪断弾性率(G’(A))と感圧接着剤層(B)の貯蔵剪断弾性率(G’(B))とが、次の式(1)で示される関係であることが好ましく、中でも次の式(2)で示される関係であることが好ましく、その中でも特に次の式(3)で示される関係であることがさらに好ましい。
(1)・・・ 1.1<G’(A)/G’(B)<80
(2)・・・ 1.5<G’(A)/G’(B)<70
(3)・・・ 2.0<G’(A)/G’(B)<60
このような理由から、中間樹脂層(A)の貯蔵弾性率(G’)は、0℃〜100℃の温度範囲において5×103〜5×108Paであるのが好ましく、特に1×104以上、或いは、1×107以下であるのがさらに好ましく、その中でも2×104以上、或いは、106以下であるのがより一層好ましい。このような範囲の貯蔵弾性率を有することで、透明両面粘着シートとしての柔軟性や凹凸への追随性を維持しつつ、適度な加工性を付与することができる。
感圧接着剤層(B)は、0〜100℃の温度範囲においてTanδ(損失弾性率/貯蔵弾性率)の値が0.4〜1.4であることが好ましい。
Tanδ(損失弾性率/貯蔵弾性率)が大きいほどかかる応力に対して緩和変形しやすい。Tanδ(B)が0.4以上であれば、凹凸箇所に貼着した際、粘着シートに係る歪みを緩和させられず、直後や長期保管中にシートが戻り発泡剥離を起こし易いなどのおそれが少なく、好ましい。他方、Tanδ(B)が1.4以下であれば、塑性変形、すなわち元の形状に戻らない変形を起こし難く、粘着材のはみ出し、変形や打痕がつき易い等保管安定性に劣るなどのおそれが少ないため、好ましい。
かかる観点から、感圧接着剤層(B)のTanδは0.5以上、或いは1.3以下であるのがより一層好ましく、特に0.6以上、或いは1.2以下であるのがさらに好ましい。
本粘着シートの押込硬度は、本粘着シートを複数枚重ねて厚みを6mm±0.3mmとし、アスカー硬度計を用いて2.5mm深さの測定端子を、押込加重1000g押込速度3mm/分にて垂直に押し込むようにして測定するアスカーC2硬度が10〜80であることが重要である。
この際、本粘着シートを複数枚重ねて厚みを6mm±0.3mmとして測定するのは、測定する際の厚さを当該範囲にすることで、厚さの影響を無くして、その部材本来の押込硬度を比較測定できるからである。
本粘着シートのアスカーC2硬度が10未満であると、押込みによる変形応力に緩和追随するものの、柔軟すぎて予期せぬ変形もしやすく、加工性や保管安定性が劣るようになり、好ましくない。他方、本粘着シートのアスカーC2硬度が80より大きいと、硬すぎて被着体への追随性に劣る傾向にあり好ましくない。上記値の範囲内において、透明両面粘粘着シートが優れた加工性と追随性を両立させつつ、被着体への貼合時における良好な外観を維持させることができる。
このような観点から、本粘着シートの押込硬度は、25以上或いは70以下であることが好ましく、特に30以上或いは60以下であることがさらに好ましい。
本粘着シートは、垂直に立設したSUS板に、貼着面積が15mm×20mmとなるように透明両面粘着シートの片面を貼着させ、60℃の雰囲気下で15分養生させた後、前記透明両面粘着シートに4.9Nの錘を垂直方向に掛けて60分間静置した後の、粘着位置のズレ量が1mm以上15mm未満であることが好ましい。
ズレ量が1mm以下のものは、凝集力が高く表面が硬質である傾向があり、前述した凹凸面への追随性が損なわれたり、容易に圧迫変形しうる被着体(例えば、液晶セルや抵抗膜方式タッチパネルなど)へ貼着した際、厚みムラ転写等の外観不良を起こしたりする虞があり好ましくない。他方、ズレ量が15mm以上のもの、若しくは1時間以内に落下するものは、保持力が弱く柔軟すぎる傾向があり、粘着シートを取り回す際のハンドリング性や裁断性のほか、粘着シートもしくは貼合後の部材保管時にクリープ変形を起こす虞があり、好ましくない。
これらの観点より、上記のズレ量は、より好ましくは1.5mm以上或いは10mm以下であり、中でも2mm以上或いは8mm以下であるのが好ましい。
中間樹脂層(A)及び感圧接着剤層(B)のいずれも、粘着性、透明性及び耐候性などの観点から、(メタ)アクリル酸エステル系重合体(共重合体を含む意で、以下「アクリル酸エステル系(共)重合体」と称する。)をベース樹脂として用い、これに架橋モノマー、必要に応じて架橋開始剤や反応触媒などを配合して、架橋反応させて形成するのが好ましい。
これらのモノマーを用いた重合処理としては、溶液重合、乳化重合、塊状重合、懸濁重合などの公知の重合方法が採用可能であり、その際に重合方法に応じて熱重合開始剤や光重合開始剤などの重合開始剤を用いることによりアクリル酸エステル共重合体を得ることができる。
この際、2種類のモノマーのガラス転移温度(Tg)の差は25〜300℃であるのが好ましく、特に40〜200℃、中でも特に60〜180℃、さらには100℃〜180℃であるのがより一層好ましい。
より具体的には、一方のモノマーのガラス転移温度(Tg)が−100〜0℃、特に−80〜−20℃であり、他方のモノマーのガラス転移温度(Tg)が0〜250℃、特に20〜180℃であるのが好ましい。
さらに具体的には、ガラス転移温度(Tg)が低いモノマー、例えばTgが−100〜0℃であるモノマーとしては、側鎖の炭素数が2以上、特に4以上のアクリル酸エステルを用いるのが好ましい。他方のガラス転移温度(Tg)が高いモノマー、例えばTgが0〜250℃であるモノマーとしては、側鎖に炭素数が2以下の炭化水素の他、脂環構造、ヘテロ環、芳香族等の環構造や、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、アミド基、グリシジル基、アセチル基、イソシアネート基などの官能基を有するビニルモノマーもしくは(メタ)アクリルモノマーなどを用いるのが好ましい。
また、本粘着シートにおいては、アクリル酸エステル重合体の重量平均分子量(MW)/数平均分子量(MN)は、比較的大きい方が好ましく、特に5〜10、中でも特に6〜9であるのがさらに好ましい。
例えば、0℃〜100℃の温度範囲において貯蔵弾性率が1×104Paより低いアクリル系ポリマーに、二つ以上の反応性基をもつアクリル酸エステルモノマーを適宜添加混合し、必要に応じて架橋開始剤や反応触媒を適宜添加して組成物を調製し、得られた組成物を架橋させることにより、弾性率を高めて所定の範囲に調整して、中間樹脂層(A)を形成することができる。
また、弾性率の低いモノマーと、メチルメタクリレートやイソボルニルアクリレート等の高凝集力モノマーとを共重合させて、主剤自身の弾性率を所定の範囲に調整して、中間樹脂層(A)を形成することができる。
その他、前記高凝集力モノマーを重合させて得た貯蔵弾性率の高いオリゴマーと前述したような低弾性率アクリル系ポリマーとを混合して、中間樹脂層(A)の貯蔵弾性率(G’)を調整することができる。
但し、これらの方法に限定されるものではない。
例えば、理論Tg(ガラス転移温度)が0℃以下、好ましくは−10℃以下であって、0〜100℃においてゴム状領域となるアクリル共重合体を主原料とし、該主原料の流動性を損なわない程度に、各種架橋剤(2官能以上のイソシアネート樹脂、エポキシ樹脂、アクリル酸エステルモノマー等)を適量添加した後、架橋反応を進行させることで、感圧接着剤層(B)の貯蔵弾性率(G’)及びTanδを調整することができる。
但し、このような方法に限定するものではない。
本粘着シートの総厚みは、50μm以上1mm以下であるのが好ましい。50μm以上であれば、20μm程度の段差を埋めることが可能であり、1mm以下であれば、薄肉化の要求にこたえることができる。さらに、20μm程度の段差を埋める観点から、100μm以上であるのがより一層好ましく、特に150μm以上であるのがさらに好ましい。
また、薄肉化の要求にこたえる観点からは、500μm以下、特に350μm以下であるのがさらに好ましい。
中間樹脂層(A)の総厚みが、感圧粘着材層(B)の総厚みの0.5倍を越えるものであれば、積層体における粘着材層の厚みの寄与が大きくなりすぎず、柔軟すぎて裁断や取回しに係る作業性が劣るようになることがなく好ましい。他方、中間樹脂層(A)の総厚みが、感圧粘着材層(B)の総厚みの10倍以下であれば、凹凸や屈曲した面への追随性に劣ることがなく、被着体への貼着直後もしくは経時的に段差にて発泡しにくく、好ましい。
このような観点から、中間樹脂層(A)と感圧接着剤層(B)の各層総厚み比は、0.75<(A)/(B)<9.5であるのがより一層好ましく、特に1<(A)/(B)<9であるのがさらに好ましい。
また、同様の観点から、感圧接着剤層(B)の総厚みは、15μm以上或いは180μm以下であるのがより一層好ましく、特に20μm以上或いは150μm以下であるのがさらに好ましい。
本粘着シートは、透明であるという特徴を有している。発泡樹脂などからなる粘着シートのように非透明な粘着シートとは区別されるものである。
本粘着シートは、ベースポリマーを適宜選択し、それぞれに適した架橋方法を用いて、所望の粘弾性特性を有する中間樹脂層(A)および感圧接着剤層(B)を形成して作製することができる。
また、どちらか一方のシートを作製しておき、このシートに他方の組成物をコートして透明両面粘粘着シートを作製することもできる。
また、離型フィルム上に、順番に中間樹脂層(A)形成用組成物及び感圧接着剤層(B)形成用組成物を多段コートして透明両面粘粘着シートを作製することもできる。
さらにまた、中間樹脂層(A)形成用組成物および感圧接着剤層(B)形成用組成物を共押出することにより透明両面粘粘着シートを作製することもできる。
この際、離型フィルムは、ポリエステル系、ポリプロピレン系、ポリエチレン系のキャストフィルムや延伸フィルムに、シリコーン樹脂を塗布して離型処理したものや、離型紙などを適宜選択して用いることができ、特に剥離力の異なる離型フィルムや厚さの異なる離型フィルムを粘着シートの表裏に用いるのが好ましい。
本粘着シート製造時に保護パネルに直接積層することで、保護パネルと粘着シートとの界面を強固に密着させて耐久性を向上させることができ、この際、離型フィルム側に本粘着シートを先に積層させた後、直ちに保護パネル裏面に密着させて養生させればよい。
この際の養生条件は、特に限定するものではないが、例えば室温で7日間静置したり、40℃で3日間静置したりすればよい。
保護パネルとしては、例えばガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ナイロン樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂から選択することができ、保護パネルの表裏には反射防止処理、飛散防止処理やハードコート処理や意匠(切削、印刷)加工、タッチパネル機能が予め施されていてもよい。
本粘着シートは、透明で、且つ表裏面が粘着面であるばかりか、印刷部位等による段差や凹凸への追随性に優れており、しかも裁断加工性などの作業性にも優れているから、例えばパソコン、モバイル端末(PDA)、ゲーム機、テレビ(TV)、カーナビ、タッチパネル、ペンタブレットなど、LCD、PDP又はELなどの画像表示パネルを用いた平面型画像表示装置において、画像表示パネルに保護パネルやタッチパネル等の透明パネルを貼り合わせるのに好適に用いることができる。
例えば、携帯電話の表示画面などでは、液晶パネルディスプレイ(LCD)上に偏光フィルム等を積層し、その上に粘着剤乃至シートを介してガラス乃至プラスチック製の保護パネルを積層する構成が採用されることがある。この際、該保護パネルの裏面には、周縁部に隠蔽用印刷部(厚さ5μm〜20μm程度)が付設され、隠蔽用印刷部の縁に形成される段差部の入隅部内にまで粘着剤が十分に入り込まないと、気泡が残留して画面の視認性が低下することになる。本粘着シートは、5μm〜10μm程度はもちろん、15〜20μm程度の凹凸があっても気泡が残留することなく貼着することができ、例えば85℃程度の高温環境下においても発泡することがないように貼着することができるため、凹凸追従性に極めて優れる。
また、上記透明粘着シート又は上記粘着付き保護パネルは、カット後に経時的にベタつかないから、画像表示パネルに合わせて予めカットしておくのが好ましい。
この際のカット方法は、トムソン刃による打ち抜き、スーパーカッターやレーザーでのカットが一般的であり、離型フィルムを剥がし易いように表裏どちらか一方の離型フィルムを額縁状に残してハーフカットするのがより好ましい。
より具体的には、本粘着シートを用いて、保護パネルと画像表示パネル、或いは、タッチパネル体と画像表示パネル、或いは、タッチパネル体と保護パネルとを直接貼り合わせて構成される、携帯電話機や携帯ゲーム機、或いはモバイル端末などを挙げることができる。
なお、一般的に「シート」とは、JISにおける定義上、薄く、その厚さが長さと幅のわりには小さく平らな製品をいい、一般的に「フィルム」とは、長さ及び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製品で、通常、ロールの形で供給されるものをいう(日本工業規格JISK6900)。しかし、シートとフィルムの境界は定かでなく、本発明において文言上両者を区別する必要がないので、本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
また、画像表示パネル、保護パネル等のように「パネル」と表現する場合、板体、シートおよびフィルムを包含するものである。
また、「X以上」(Xは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
2−エチルヘキシルアクリレート(ホモポリマーTg:−70℃)75質量部と、酢酸ビニル(ホモポリマーTg:32℃)20質量部と、アクリル酸(ホモポリマーTg:106℃)5質量部とをランダム共重合してなるアクリル酸エステル共重合体A(Mw=500000、Mn=62000、Mw/Mn=8、理論Tg−50℃)1kgに対し、架橋剤として紫外線硬化樹脂プロポキシ化ペンタエリスリトールトリアクリレート(新中村化学社製 ATM−4PL)150g、及び光重合開始剤として4−メチルベンゾフェノン7gを混合して中間樹脂層用組成物を調製した。
剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(パナック社製「NP50A」厚み50μm)に、前記中間樹脂層用組成物を厚み130μmとなるようアプリケータにて塗工した後、表面に剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績製 E7006 厚み38μm)を被覆させた。
前記ポリエチレンテレフタレートフィルム越しに、表裏両側から高圧水銀ランプにて1000mJの紫外線を照射して前記中間樹脂層用組成物を架橋させ、厚さ130μmの中間樹脂層(A−1)を作製した。
前記ポリエチレンテレフタレートフィルム越しに、表裏両側から高圧水銀ランプにて1000mJの紫外線を照射して前記感圧接着材用組成物を架橋させ、厚さ35μmの感圧接着剤層(B−1)を作製した。
ブチルアクリレート(Tg−56℃)とメチルメタクリレート(Tg105℃)とからなるブロック共重合体(クラレ株式会社製「LA2250」)を溶融してシート状に成形し、90μmのシートとした中間樹脂層(A−2)を用いた以外は、実施例1と同様にして透明両面粘着シート(厚み160μm;B−1/A−2/B−1=35/90/35)を作製した。
実施例1で用いた中間樹脂層用組成物及び感圧接着剤層用組成物を、感圧接着剤層用組成物/中間樹脂層用組成物/感圧接着剤層用組成物となるように溶融共押出し、これを、剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂株式会社製「MRF75」)の剥離処理面に重ねて、厚み250μmのシート状に形成すると共に、剥離処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製「E7006」)の剥離処理面を重ねて被覆した。次いで、これらのポリエチレンテレフタレートフィルムを介して表裏両側から高圧水銀ランプにて紫外線を1300mJ照射して前記中間樹脂層用組成物及び感圧接着剤層用組成物を架橋させて、粘着シート積層体(総厚み250μm:粘着層/中間層/粘着層=45μm/160μm/45μm)を作成した。
実施例1で用いた中間樹脂層用組成物を、剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(パナック社製「NP50A」厚み50μm)に、厚み140μmとなるようアプリケータにて塗工した後、表面に剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績製 E7006 厚み38μm)を被覆させた。前記ポリエチレンテレフタレートフィルム越しに、表裏両側から高圧水銀ランプにて1000mJの紫外線を照射して前記中間樹脂層用組成物を架橋させ、厚さ140μmの中間樹脂層(A−3)を作製した。
感圧接着剤層用の組成物として、アクリル酸ブチル(Tg−56℃)73質量部と、メタクリル酸メチル(Tg105℃)25質量部と、アクリル酸(Tg106℃)2質量部とを共重合してなるアクリル酸エステル共重合体1kg(Mw=110万)に、架橋剤としてポリイソシアネート化合物(旭化成 デュラネート24A−100)を0.15g加えて感圧接着剤用組成物を調製し、これを、剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂株式会社製「MRF75」厚み75μm)上に、厚みが30μmとなるようにシート状に塗工して成形し、表面に剥離処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製「E7006」厚み38μm)を被覆し感圧接着剤層(B−2)を作成した。
次に、前記中間樹脂層(A−3)の表裏両側の剥離フィルム剥がして露出した面に、前記感圧接着剤層の工程用剥離フィルムを剥がして露出した粘着面をラミネータで積層した。これを温度23℃湿度50%条件化にて一週間養生して感圧接着剤層組成物を十分に架橋反応させ、感圧接着剤層(B−2)と中間樹脂層(A−3)とを積層してなる透明両面粘着シート(厚み200μm;B−2/A−3/B−2=30/140/30)を作製した。
実施例1で用いた感圧接着剤層用組成物を、剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂株式会社製「MRF75」)に、厚み200μmになるようにシート状に塗工して成形し、表面に剥離処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製「E7006」)を被覆した。そして、前記ポリエチレンテレフタレートフィルムを介して、表裏両面から紫外線を1000mJ照射して前記感圧接着剤層用組成物を架橋させて、感圧接着剤層(B−1)と同組成からなる透明両面粘着シート(厚み200μm)を作製した。
実施例1で用いた中間樹脂層用組成物を、剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂株式会社製「MRF75」)に、厚み200μmになるようにシート状に塗工して成形し、表面に剥離処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製「E7006」)を被覆した。そして、前記ポリエチレンテレフタレートフィルムを介して、表裏両面から紫外線を1000mJ照射して中間樹脂層用組成物を架橋させて、中間樹脂層(A−1)と同組成からなる透明両面粘着シート(厚み200μm)を作製した。
中間樹脂層(A−4)として、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂株式会社製;「ダイホイルT−100」、厚み125μm)を用いた以外は、実施例1と同様にして透明両面粘着シート(厚み195μm、B−1/A−4/B−1=35/125/35)を作成した。
実施例1〜3及び比較例1〜4で得られた透明両性粘着シートを次のように評価した。
動的粘弾性挙動は、英弘精機株式会社製のレオメータ「MARS」を用いて剪断法で以下の条件で測定した。
・治具:Φ20mmパラレルプレート
・周波数:1Hz
・温度:−50〜200℃(−50℃から昇温速度3℃/minで測定)
透明両面粘着シートの工程用剥離フィルムを剥がし、露出した粘着面を順次重ね合せて、複数枚の粘着シートを、厚みが6mm±0.3mmになるまで積層した。そして、積層した粘着シートの露出した粘着面に対して、アスカーC2L硬度計の先端端子を、定圧加重器CL150を用いて加重1000g、押込速度3mm/秒にて垂直下方に押し付け、押込硬度を測定した。
透明両面粘着シートを、トムソン打抜機を用いて50mm×80mmのトムソン刃でカットし、裁断したシート端部の形状を目視で観察した。そして、シート端部に糊のはみだしがあるものを「×」、なきものを「○」と判定した。
53mm×83mmのソーダライムガラスの周縁部に、幅3mm、厚み20μmの印刷を施し、周縁部に20μmの印刷段差をもつ評価用ガラス基板を作製した。前記加工性評価にて、裁断した粘着シートの一方の剥離フィルムを剥がし、露出した粘着面を上記ガラス基板の印刷段差部を覆うようにハンドローラにて貼着した。次いで、残る剥離フィルムを剥がし、露出した粘着面に未処理のソーダライムガラスを減圧下(−0.1MPa)にてプレス貼合した後、オートクレーブ処理(60℃、0.3MPa)を施して仕上貼着し、積層体を作製した。
前記積層体を常態(温度23℃・湿度50%)で一日静置した後、温度80℃・湿度85%の恒温恒湿機にて100時間保管した。
保管後の外観を目視観察した。この際、印刷段差付近に発泡若しくは剥離が発生したものを「×」、なきものを「○」と判定した。
実施例1〜3は、20μmの印刷段差にも追随し、加工性、信頼性共に優れていた。
一方で、比較例1は、表裏の感圧接着剤層の貯蔵弾性率が、中間樹脂層のそれより高く、加工性には優れるものの印刷部付近で発泡し、段差への追随性に劣るものであった。
比較例2は、柔軟な感圧接着剤層のみで構成しているため、凹凸への追随性に優れるものの、裁断時に粘着剤が刃に回りこむ為チップ形状への裁断が困難であり、加工性に劣るものであった。
比較例3は、加工性に優れるものの粘着シートとしてのタックや柔軟性に劣り、印刷段差付近でシートが剥離し信頼性に劣るものとなった。
比較例4では、加工性に優れ取回し易いものの、支持体となる樹脂層が硬く応力緩和性が乏しいため、表裏の感圧接着剤層の応力緩和性が損なわれ、凹凸に追随できず信頼性に劣るものとなった。
中でも、中間樹脂層(A)の貯蔵剪断弾性率(G’)が、0℃〜100℃の温度範囲において5×103〜5×108Paであり、且つ、0℃〜100℃の温度範囲において中間樹脂層(A)の貯蔵剪断弾性率(G’(A))と感圧接着剤層(B)の貯蔵剪断弾性率(G’(B))との関係が、1.1<G’(A)/G’(B)<80の関係にあればよいことが分かった。
さらに、感圧接着剤層(B)の0℃〜100℃の温度範囲におけるTanδ(B)は0.4〜1.4であるのが好ましいことが分かった。
2−エチルヘキシルアクリレート(ホモポリマーTg−70℃)75質量部と、酢酸ビニル(ホモポリマーTg+32℃)20質量部と、アクリル酸(ホモポリマーTg+106℃)5質量部とをランダム共重合してなるアクリル酸エステル共重合体A(Mw=500000、Mn=62000、Mw/Mn=8 理論Tg−50℃)を用意した。
このアクリル酸エステル共重合体A1kgに、架橋剤としての紫外線硬化樹脂ペンタエリスリトールトリアクリレート(ダイセルサイテック社製PETIA)200gと、光重合開始剤としての4−メチルベンゾフェノン15gとを混合して中間樹脂層用組成物を調製した。
また、塗工基材を、剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂製「MRF50」厚み50μm)に変えた以外は、上記感圧粘着剤層(B−1)と同様に感圧粘着剤層(B−1’)を作製した。
ブチルアクリレート(Tg−56℃)とメチルメタクリレート(Tg105℃)とからなるブロック共重合体(クラレ株式会社製「LA2140e」)を溶融してシート状に成形し、80μmのシートとした中間樹脂層(A−6)を用いた以外は、実施例4と同様にして透明両面粘着シート(厚み150μm;B−1/A−6/B−1’=35/80/35)を作製した。
ウレタンアクリレート(ダイセルサイテック社製EB270)1kgに対し、光重合開始剤として2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オンの2量体(チバ社製イルガキュア127)を20g添加して中間樹脂層用組成物を調製し、これを工程用剥離フィルム(三菱樹脂株式会社製「T−100」、厚み100μm)に、厚さ80μmとなるようアプリケータにて塗布し、高圧水銀ランプにて600mJの紫外線を照射して前記中間樹脂層用組成物を架橋させて、厚さ80μmの中間樹脂層(A−7)を作製した。
次いで、剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂株式会社製「MRA75」、厚み75μm)に、前記感圧接着剤層用粘着組成物を厚さ35μmとなるようアプリケータにて塗工した後、この粘着面に、剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製「E7006」、厚み38μm)を被覆した。このポリエチレンテレフタレートフィルム越しに、表裏両側から高圧水銀ランプにて1000mJの紫外線を照射して前記感圧接着剤層用粘着組成物を架橋させて厚さ35μmの感圧粘着剤層形成用積層(B−3)を作製した。
また、塗工基材を、剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂製「MRF50」厚み50μm)に変えた以外は、上記感圧粘着剤層(B−3)と同様に感圧粘着剤層(B−3’)を作製した。
実施例4で用いた中間樹脂層用組成物及び感圧接着剤用組成物を、感圧接着剤層用組成物/中間樹脂層用組成物/感圧接着剤層用組成物となるように溶融共押出し、これを剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂製MRF75)の剥離処理面に賦型して厚み250μmのシート状に形成すると共に、剥離処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製「E7006」)の剥離処理面を重ねて被覆した。次いで、これらのポリエチレンテレフタレートフィルムを介して表裏両側から高圧水銀ランプにて紫外線を1300mJ照射して前記中間樹脂層用組成物及び感圧接着剤層用組成物を架橋させて、粘着シート積層体(総厚み250μm:粘着層/中間層/粘着層=45μm/160μm/45μm)を作成した。
感圧接着剤層用組成物として、アクリル酸ブチル(Tg−56℃)73質量部と、メタクリル酸メチル(Tg105℃)25質量部と、アクリル酸(Tg106℃)2質量部とを共重合してなるアクリル酸エステル共重合体1kg(Mw=110万)に、架橋剤としてポリイソシアネート化合物(旭化成 デュラネート24A−100)を0.15g加えて感圧接着剤用組成物を調製した。これを、剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂株式会社製「MRA75」厚み75μm)上に、厚みが25μmとなるようにシート状に塗工して成形し、表面に剥離処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製「E7006」厚み38μm)を被覆した後、23℃50%RH条件下にて1週間養生して、厚さ25μmの感圧粘着剤層(B−4)を作製した。
また、塗工基材を、剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂製「MRF50」厚み50μm)に変えた以外は、上記感圧粘着剤層(B−4)と同様に感圧粘着剤層(B−4’)を作製した。
中間樹脂層として実施例4で作成した中間樹脂層(A−5)を用い、実施例4と同様に多層粘着シート(厚み180μm;B−4/A−5/B−4’=25/130/25)を作製した。
実施例6で用いた感圧接着剤層用組成物を、剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂株式会社製「MRF75」)に、厚み180μmになるようにシート状に塗工して成形し、表面に剥離処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製「E7006」)を被覆した。そして、前記ポリエチレンテレフタレートフィルムを介して、表裏両面から紫外線を1000mJ照射して前記感圧接着剤層用組成物を架橋させて、感圧接着剤層(B−3)と同組成からなる透明両面粘着シート(厚み180μm)を作製した。
実施例4で用いた中間樹脂層用組成物を、剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂株式会社製「MRF75」)に、厚み200μmになるようにシート状に塗工して成形し、表面に剥離処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製「E7006」)を被覆した。そして、前記ポリエチレンテレフタレートフィルムを介して、表裏両面から紫外線を1000mJ照射して中間樹脂層用組成物を架橋させて、中間樹脂層(A−5)と同組成からなる透明両面粘着シート(厚み200μm)を作製した。
中間樹脂層(A−4)として、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂株式会社製;「ダイホイルT−100」、厚み125μm)を用いた以外は、実施例4と同様にして透明両面粘着シート(厚み195μm、B−1/A−4/B−1’=35/125/35)を作製した。
実施例4〜7・比較例5〜8で得られた透明両性粘着シートを次のように評価した。なお、貯蔵弾性率、押込硬度、加工性および信頼性については、実施例1〜3・比較例1〜4と同様の方法で評価した。
透明両面粘着シートを50mm×100mmに裁断し、片面の剥離フィルムを剥がし、該透明両面粘着シートの該片面が、裏打用のPETフィルム(厚さ38μm)に重なるようにハンドローラで貼着し、これを巾15mm×長さ100mmの短冊状に裁断して試験片とした。
次に、残る剥離フィルムを剥がして、SUS板(120mm×50mm×厚さ1.2mm)に対して、試験片が20mmの長さだけ重なるようにしてハンドローラで貼着した。この時、透明両面粘着シートとSUS板の貼着面積は15mm×20mmとなる。
その後、試験片を60℃の雰囲気下で15分養生させた後、試験片に4.9Nの錘を垂直方向に取り付けて掛けて60分間静置し後、SUSと試験片との貼着位置が下方にズレた長さ(mm)、すなわちズレ量を測定した。
透明両面粘着シートを、トムソン打抜機を用いて50mm×80mmのトムソン刃でカットし、一方の剥離フィルムを剥がして露出した粘着面を、厚さ0.5mmのソーダライムガラスに重ねてハンドローラにて貼着した。次に、残る剥離フィルムを剥がし、露出した粘着面を、厚さ0.5mmのソーダライムガラスに重ねて、減圧下(−0.1MPa)にてプレス貼合し、その後、オートクレーブ処理(60℃、0.3MPa、20分)を施して仕上げ貼着し、積層体を作製した。
投影機から前記積層体に光を当て、積層体を介した透過光を目視観察し、粘着シートのもつ微少な厚みムラが残り、透過光の明暗がはっきりと見られたものを「×」、ムラが均されているものを「○」と判定した。
実施例4〜7は、20μmの印刷段差にも追随し、加工性、信頼性および被着体への貼合時の外観に優れていた。
その一方で、比較例5は、表裏の感圧接着剤層の貯蔵弾性率が中間樹脂層のそれより高く、加工性には優れるものの印刷部付近で発泡し、段差への追随性に劣るものであった。
また、0.5mmのガラスに挟み込んだ際にも、貼着直後に粘着シートの塑性変形が十分に起こらず、粘着シート自身のもつ微少な厚みムラが平坦化されずにガラスを不均一に微少変形させ、投影機からの光に揺らぎを生じさせ、表示ムラが生じ、外観に劣るものであった。
比較例6は、柔軟な感圧接着剤層のみで構成しているため、被着体への追随性や信頼性に優れるものの、裁断時に粘着剤が刃に回りこむ為チップ形状への裁断が困難であり、加工性に劣るものであった。
比較例7は、加工性に優れるものの粘着シートとしてのタックや柔軟性に劣り、印刷段差付近でシートが剥離し信頼性に劣るものとなった。さらに、0.5mmのガラスに挟み込んだ際にも貼着直後に粘着シートの塑性変形が十分に起こらず、比較例1と同様に、表示ムラが生じ、外観に劣るものであった。
比較例8では、加工性に優れ取回し易いものの、支持体となる樹脂層が硬く応力緩和性が乏しいため、微少な厚みムラは表裏の感圧接着層の変形により相殺できるものの、印刷段差のような大きな凹凸には表裏の感圧接着剤層の応力緩和性が損なわれている為追随できず信頼性に劣るものとなった。
Claims (10)
- 異なる粘弾性挙動を備えた2層以上の層を積層してなる構成を備え、各層はいずれも、1種類以上の(メタ)アクリル酸エステル系(共)重合体をベース樹脂とする層であり、
温度範囲0℃〜100℃の全温度領域において、周波数1Hzにおける、中間層の貯蔵剪断弾性率(G’(A))が、いずれか一方の表面層の貯蔵剪断弾性率(G’(B))よりも高く、且つ、シート全体の押込硬度(アスカーC2硬度)が10〜80であることを特徴とする透明両面粘着シート。 - 中間樹脂層(A)と、表裏面層としての感圧接着剤層(B)とを有する透明両面粘着シートであって、各層はいずれも、1種類以上の(メタ)アクリル酸エステル系(共)重合体をベース樹脂とする層であり、
温度範囲0℃〜100℃の全温度領域において、周波数1Hzにおける、中間樹脂層(A)の貯蔵剪断弾性率(G’(A))が、感圧接着剤層(B)の貯蔵剪断弾性率(G’(B))より高く、且つ、
シート全体の押込硬度(アスカーC2硬度)が10〜80であることを特徴とする透明両面粘着シート。 - 中間樹脂層(A)と、表裏面層としての感圧接着剤層(B)とを有する透明両面粘着シートであって、各層はいずれも、1種類以上の(メタ)アクリル酸エステル系(共)重合体をベース樹脂とする層であり、
温度範囲0℃〜100℃の全温度領域において、周波数1Hzにおける中間樹脂層(A)の貯蔵剪断弾性率(G’(A))が、感圧接着剤層(B)の貯蔵剪断弾性率(G’(B))より高く、且つ、シート全体の押込硬度(アスカーC2硬度)が10〜60であることを特徴とする透明両面粘着シート。 - シート全体の押込硬度(アスカーC2硬度)が25〜80であることを特徴とする請求項1又は2に記載の透明両面粘着シート。
- 中間樹脂層(A)と感圧接着剤層(B)の各層総厚み比が0.5<(A)/(B)<10であって、かつ感圧接着剤層(B)の総厚みが10μm〜200μmであることを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載の透明両面粘着シート。
- 感圧接着剤層(B)の0℃〜100℃の温度範囲におけるTanδ(B)の値が、0.4〜1.4であることを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載の透明両面粘着シート。
- 中間樹脂層(A)の貯蔵剪断弾性率(G’)が、0℃〜100℃の温度範囲において5×103〜5×108Paであり、且つ、0℃〜100℃の温度範囲において中間樹脂層(A)の貯蔵剪断弾性率(G’(A))と感圧接着剤層(B)の貯蔵剪断弾性率(G’(B))との関係が次の式で示されることを特徴とする請求項2〜6の何れかに記載の透明両面粘着シート。
1.1<G’(A)/G’(B)<80 - ホモポリマーとした際のガラス転移温度(Tg)の差が25〜300℃である2種類のモノマーを含むモノマー組成物をランダム共重合してなるアクリル酸エステル(共)重合体をベースポリマーとして用いることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の透明両面粘着シート。
- 垂直に立設したSUS板に、貼着面積が15mm×20mmとなるように透明両面粘着シートの片面を貼着させ、60℃の雰囲気下で15分養生させた後、前記透明両面粘着シートに4.9Nの錘を垂直方向に掛けて60分間静置した後の、粘着位置のズレ量が1mm以上15mm未満であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の透明両面粘着シート。
- 請求項1〜8の何れかに記載の透明両面粘着シートを用いた一体型画像表示装置。
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