JP2008095003A - 付着シート - Google Patents

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Abstract

【課題】 金属、ガラス、プラスチック、塗装木材、磁器などの平滑な平面ばかりでなく緩やかな曲面に対しても、何度でも容易に着脱ができ、かつ被着面と付着シートとの間に多少空気が入ったり、多少のゴミ、汚れなどがあっても、付着性及びその耐久性が高い付着シートを提供することを目的とする。
【解決手段】 少なくとも樹脂ゲル層とフイルム層とを備えた付着シートであって、該樹脂ゲル層の厚みが0.3mm以上であり、該樹脂ゲル層のアスカー硬度がF80〜C40であることを特徴とする。
【効果】 軽く押えるだけで平滑な平面ばかりでなく緩やかな曲面に対しても何度でも着脱でき、また付着性及びその耐久性は高く、シートを剥がす場合にも、容易に剥離することができ、残渣がないので平滑面を汚す恐れがない。
【選択図】 図1

Description

本発明は、絵柄、デザイン、文字などにより、社名、広告、宣伝、危険・案内・PR表示などの情報が施されているラベル、ステッカー、シール、ワッペン、ポスターなどのシートであって、金属、ガラス、プラスチックなどの平滑な平面、あるいは緩やかな曲面に対して付着するシートに関する。
従来、付着シートとしては、特許文献1に記載されたような、印刷層と粘着層又は接着層とを有し、この粘着層又は接着層を介して金属やガラスなどに貼着させるもの(付着シート1);若葉マーク、紅葉マーク、介護マークをはじめとした、安全標語や広告などを印刷したシートの裏側に磁石シートを貼り付けて、車体などの鉄板面に付着させるもの(付着シート2);特許文献2及び3に記載されたような、シリコーンコーティング層を設けて、ガラスなどに付着させるもの(付着シート3)などがあった。
特開2002−311874号公報 実開平2−117129号公報 特開平10−95073号公報
しかしながら、上記付着シート1では、シートを剥がす際に、粘着層又は接着層を剥がしたり、あるいは粘着層又は接着層から剥離したりする必要があった。しかし、この場合、粘着層又は接着層が被着面に残存したり、剥離に手間が掛かったりと欠点がある。その欠点を補うべく、粘着力又は接着力を下げると、シートが剥がれ落ちたり、端面が剥がれて劣化しやすくなったり、さらには見栄えも悪くなったりと別の問題が生じる。
上記付着シート2は、車体の若葉マーク、介護マークなどとして用いられているが、これらは磁石で付着するため、鉄材にしか付着できず、ガラスやアルミ材などには付着できない問題がある。また、重量も重く、高価なため、大量生産の規格品としてしか使用されないという問題もある。
一方、上記付着シート3については、付着シート1及び2のような問題はないものの、コーティング層が100μm前後と薄いため、付着できるものがガラスなどの鏡面性の高いものに限られるばかりでなく、金属やガラスなどに付着させる場合、被着面と付着シートとの間の空気を十分に除くように付着させないと剥がれ易くなったり、ゴミや汚れなどがあると密着性が悪くなり剥がれ易くなったりと問題がある。
本発明は、上述の点に鑑みなされたものであり、従来に比較して、金属やガラスに限らず、プラスチック、塗装木材、磁器などの平滑な平面ばかりでなく緩やかな曲面に対しても、被着面と樹脂ゲル層との間に多少空気が入ったり、多少のゴミや汚れがあったりしても、付着性及びその耐久性に優れた、何度でも容易に着脱できる付着シートを提供することを目的とする。
上記問題点を解決するため、本発明による付着シートは、少なくとも樹脂ゲル層とフイルム層とを備えた付着シートであって、該樹脂ゲル層の厚みが0.3mm以上であり、該樹脂ゲル層のアスカー硬度がF80〜C40であることを特徴とする。
本発明による付着シートは、樹脂ゲル層が被着面に対面するように密接するので、軽く押さえつけるだけでも、金属、ガラス、プラスチック、塗装木材、及び磁器などの平滑な平面ばかりでなく緩やかな曲面に対しても、何度でも着脱することができる。また、被着面と樹脂ゲル層との間に多少空気が入ったり、多少のゴミや汚れなどが存在したり、あるいは屋外での厳しい環境下に曝されても、自動車などの移動体に付着させても、本発明の付着シートは十分な付着性とその耐久性を発揮できる。さらに、本発明の付着シートは、容易に剥離することができ、しかも残渣がなく被着面を汚す恐れがないという利点もある。
本発明の付着シート(1)は、図1に示すように、少なくとも樹脂ゲル層(2)とフイルム層(3)とを備えているが、フイルム層(3)の片面に印刷層を備えたり、又は部分的に印刷などを施したりしてもよい。また、図2に示すように、樹脂ゲル層(2)とフイルム層(3)との間に、反射層などの機能層、軟質樹脂、油ポ紙、金属、樹脂ゲル付着フイルムなどの層(4)を1つないしは2つ以上組み合わせたものを備えてもよく、また、フイルム層(3)に備わった印刷層(7)の表面に透明フイルムや樹脂コーティングなどの層(5)があってもよい。また、それら各層を、接着剤や粘着剤などを使用して付着させてもよい。さらに、付着シートの表面保護のため、使用前においては、付着させる樹脂ゲル表面に剥離フイルムや剥離紙(6)などをかぶせてもよい。
本発明で使用される樹脂ゲルは、重合体を主成分として含み、この重合体が化学的又は物理的に架橋しているものである。そのため、樹脂ゲルは、柔軟ではあるが流動性がなく、液体に限りなく近い固体であって、一般的なゴム(通常アスカー硬度C40又はC50以上)より柔軟な弾性体である。
本発明では、樹脂ゲル層のアスカー硬度がF80〜C40の範囲内にあることが必要である。アスカー硬度がC40より高いと、樹脂ゲルは硬すぎて圧力などの刺激に対し弾性体としての吸収特性を十分発揮できなくなり、付着シートが剥がれ易くなるばかりでなく、その密着性も低下する。アスカー硬度がF80より低いと、樹脂ゲルは柔らかすぎて強度が不十分となり、付着シートの密着性が強くなりすぎて剥がしにくくなるなど、取り扱いが困難になる。
更に好ましくは、C10〜C30の範囲内である。樹脂ゲル層のアスカー硬度は、付着シートが剥がれにくくなり密着性も高まる点から、C30以下が好ましく、また、付着シートを剥がすのが容易になり取り扱いが便利になる点からC10以上が好ましい。
本発明では、樹脂ゲル層の厚みが0.3mm以上であることが必要である。0.3mmより薄いと、樹脂ゲルは圧力などの刺激に対し弾性体としての吸収特性を十分発揮できなくなり、付着シートが剥がれ易くなるばかりでなく、その密着性も低下する。本発明では、樹脂ゲル層の厚みの上限は特に制限されないが、3.0mm以下であることが好ましい。3.0mmより厚くしても重くなったりコストアップになるばかりでなく、柔軟すぎて取り扱いが困難になる。
また、樹脂ゲル層の厚みは、付着シートが剥がれにくくなり密着性も高まる点から、0.5mm以上が好ましい。
本発明で使用できる樹脂ゲルとしては、例えば、アクリルゲル、ウレタンゲル、スチレンゲル、シリコーンゲルなどが挙げられるが、密着性(金属、ガラス、プラスチックなどとの親和性)、繰り返し接着性、屋外での耐久性、べとつきなし、残渣なく何度でも脱着可能などの点から、スチレンゲルが最も好ましい。
上記のアクリルゲルは、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とする重合体であって、例えばアクリル酸、無水マレイン酸などの酸を少量、例えば、上記重合体に対し0.2〜2重量%、好ましくは約1重量%共重合させイソシアネートで架橋させることによりゲル化させた(メタ)アクリル樹脂、あるいはアクリル系熱可塑性エラストマーなどである。
上記のウレタンゲルは、二官能基のイソシアネートとアルコール類との重合体であって、例えば少なくともいずれかの多官能基又は二重結合を含む添加物を少量、例えば、上記重合体に対し0.2〜2重量%、好ましくは約1重量%含むことなどにより架橋させたウレタン樹脂などである。
上記シリコーンゲルは、オルガノシロキサンを基本構造として部分的に架橋化させたものなどである。
上記のスチレンゲルは、スチレン系熱可塑性エラストマーと軟化剤との混合物などである。
上記のスチレン系熱可塑性エラストマーは、スチレンと、ブタジエン、イソプレン、又はイソブチレンなどとのブロックコポリマー、あるいはそれに水素添加したものであって、好ましくは二重結合をほぼなくしたものである。例えば、スチレンとブタジエンとのトリブロックコポリマーであるスチレンブチレンスチレンブロック共重合体(SBS);SBSを水素添加したスチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体(SEBS);スチレンとイソプレンとのトリブロックコポリマーであるスチレンイソプレンスチレンブロック共重合体(SIS);SISを水素添加したスチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合体(SEPS);スチレンエチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合体(SEEPS);スチレンビニルイソプレンスチレンブロック共重合体又はその水素添加物;スチレンとイソブチレンとのトリブロック共重合体又はそのトリブロック共重合の水素添加物;スチレンとブタジエンとのジブロック共重合体又はそのジブロック共重合体の水素添加物;スチレンとイソプレンとのジブロック共重合体又はそのジブロック共重合体の水素添加物;あるいはスチレンとイソブチレンのジブロック共重合体又はそのジブロック共重合体の水素添加物などが挙げられる。
その中でも機械強度、耐久性、耐熱老化性などの点から、水素添加したスチレンブロック共重合体が好ましく、更にはSEBS、SEPS、SEEPSが好ましく使用できる。
前記スチレン系熱可塑性エラストマーの数平均分子量は、特に制限されないが、得られる樹脂ゲルの機械強度が高まる点から、10万以上であることが好ましい。40万程度のものも使用することができるが、上限は制限されない。
前記軟化剤は、例えば鉱物油系、植物油系、合成系などの各種ゴム用、及び樹脂用軟化剤からなる群から適宜選択することができる。ここで、鉱物油系として、ナフテン系、パラフィン系、アロマチック系などのプロセス油が例示され、植物油系として、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、梛子油、落花生油、木ろう、パインオイル、オリーブ油などが例示される。なかでも、純度や耐熱安定性などの点から、非芳香族系オイル、特に鉱物油系のパラフィン系オイル、ナフテン系オイル又は合成系のポリイソブチレン系オイルから選択される一種又は二種以上が好ましい。
軟化剤の数平均分子量は、ブリードアウトが抑えられる点から、300以上、特に350以上が好ましく、べたつき感が抑えられる点から、1000以下、特に800以下が好ましい。
なお、これらの軟化剤は一種を単独で用いてもよく、互いの相溶性が良好であれば二種以上を混合して用いてもよい。これらの軟化剤の配合量は特に制限はないが、前記スチレン系熱可塑性エラストマー100重量部に対し、100〜600重量部、好ましくは150〜400重量部の範囲で選ばれ、具体的には必要な硬度に応じて調整すればよい。この配合量が、100重量部以上、特に150重量部以上であれば、スチレンゲルにおいて充分な低硬度化が達成でき、その柔軟性も充分となる点で有利であり、また600重量部以下、特に400重量部以下であれば、軟化剤のブリードが低下しかつスチレンゲルの機械的強度が高まる点で有利である。
本発明のスチレンゲルには、スチレン系熱可塑性エラストマー、軟化剤の他、粘着付与樹脂を配合することができる。例えば、ロジン樹脂、テルペン樹脂、石油樹脂、石炭樹脂、フェノール樹脂、及びキシレン樹脂などが挙げられるが、以上のうち、優れた耐熱性及び相溶性が得られることから、テルペン樹脂が好ましく、更に耐候性の点から、水添テルペン樹脂が最も好ましい。なお、粘着付与樹脂を一定以上含有すると、スチレンゲルは、粘着性が強くなり、べとべとしてくる。本発明のスチレンゲルは粘着作用によらなくても十分密着力を発揮するので、あえて粘着付与樹脂を大量に含有させる必要はないが、若干粘着性を付与する程度配合してもよい。
本発明のスチレンゲルには、スチレン系熱可塑性エラストマー、軟化剤、粘着付与樹脂の他に、柔軟性や機械強度を損ねない範囲で、上記以外の樹脂、可塑剤、滑剤、難燃剤、無機添加物、安定剤、亀裂防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、オゾン劣化防止剤、防カビ剤、防鼠剤、分散剤、着色顔料、帯電抑制材などを1種以上含有することができる。
本発明のフイルムは、特に制限されず、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ポリフッ化エチレン、ポリフッ化ビニルなどの樹脂やアルミ、ステンレスなどの金属を使用できる。取り扱い性、耐久性の点からがポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステル(PET)が好ましい。
本発明の付着シートの製造方法は特に制限されず、公知の方法を適用することができる。
例えば、スチレンゲルの場合は、前記の各材料及び所望の添加剤成分を、加熱混練機、例えば、一軸押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキサー、ブラベンダー、ニーダー、高剪断型ミキサー等を用いて溶融混練し、次いで、所望により有機パーオキサイド等の架橋剤、架橋助剤などを添加したり、あるいはこれら必要な成分を同時に、又は一定間隔を置いて別々に添加混合したりして、加熱溶融混練することにより、スチレンゲルを容易に製造することができる。
次に、このスチレンゲルを、型込成型、プレス成型、シート状に押出し又は射出成型するなどにて成型後、接着剤や粘着剤を用いてフイルムに貼り合わせ、さらに必要に応じ、図2で示したような各シートを貼り合わせるなどし、最終的には所定の形状に切断処理することで、本発明の付着シートを製造することができる。なお、フイルム貼り付けは、型込成型、プレス成型と同時に行ったり、あるいは押出し成型、射出成型しながら貼り付けてもよく、引き続き、必要に応じて圧着させるなどして、本発明の付着シートを製造してもよい。例えば、フイルムがPETのような樹脂である場合、高温でフイルムに付着させれば、冷却後は容易に剥がれないほど強固な密着が可能となる。
一方、アクリルゲル、ウレタンゲル、又はシリコーンゲルの場合は、重合反応して得たプレポリマーを混合した後は、加熱あるいはUV、電子線などの架橋反応工程を挟みながら上記スチレンゲルと同様にして成型、フイルム貼り付け、最終シートとすることができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、これにより本発明が限定されるものではない。なお、評価方法は下記による。
数平均分子量の測定はゲルパーミエイションクロマトグラフィ[GPC;東ソー製GMH−XL(2本直列)]により行い、示差屈折率(RI)を用いて、単分散ポリスチレンを標準としてポリスチレン換算した。
アスカーC硬度を測定する場合はアスカーC硬度計を用い、5mm厚サンプルにて5秒後の値とした。
アスカーF硬度を測定する場合はアスカーF硬度計を用い、5mm厚サンプルにて5秒後の値とした。
(実施例1)
スチレン比率30%、数平均分子量約15万のSEBS34重量%、水添テルペン樹脂(軟化点150℃品)11重量%、及び数平均分子量400のパラフィンオイル55重量%を、ラボ混練機“プラストミル”(東洋精機製)にて、180℃、50rpm、30分混合してから、この混合物を、厚さ50μmのPETフイルムと、同じ厚さの剥離フイルム(片面をシリコーン表面処理したPETフイルム)との間に挟んで、スチレンゲル層が0.5mm厚になるようプレスしてシート1を作製した。スチレンゲル層のアスカーC硬度は24であった。シート1のPETフイルム側にアクリル粘着材を用いてPPフイルムを付着させて、紅葉マーク形状に打ち抜いてシート2を得た。
このシート2を、剥離フイルムを剥がしてから、1ヶ月洗車していない自動車(トヨタ“ハリヤー”)のトランクハッチバックの緩やかにカーブした平坦部(図3)、及びフロントボンネットの凹凸がある部分(図4)に、それぞれ片手で軽く押えつけた場合と空気抜きし十分押えつけた場合との計4点の付着につき、24時間付着後(但し朝晩計1時間通勤に使用)、1時間シャワーを掛けて(図5)、各シート2の付着状況を評価した。結果は表1に◎〜×で示した。汚れた被着面でありながら、空気抜きし十分押えつけた場合は勿論のこと、片手で軽く押えるようにした場合でも、凹凸がある被着面でもシャワー水を掛けても気泡の成長すら認められず(シート2は薄層で透明なので気泡の入り具合が外観から良くわかる)、十分付着していた。更に耐久性試験として、片手で軽く押えてつけて付着させてから、さらに剥がすという行為を3回繰り返したシート2についても、同様に評価したが、十分付着しており、耐久性にも問題ないことがわかった。
さらに、上記のシート1のPETフイルム側に油ポ紙、反射シート、及びPPコーティングした印刷シートの積層板を順次アクリル粘着材にて積層させて紅葉マークとしたものを、上記と同じ自動車の部分に軽く押えつけてようにして付着させて、10検体、1ヶ月の実用試験に供したが、問題なく使用できた。
(実施例2〜4)
実施例2〜4は、スチレン比率33%、数平均分子量約20万のSEPSをSEBSの代わりに使用し、また配合量を減らし、その分水添テルペン、パラフィンオイルを増加させた以外は実施例1と同様にして付着シートを作製し試験した。配合量の重量比は、実施例2及び3ではSEPS/水添テルペン/パラフィンオイル=28/10/62と、実施例4ではSEPS/水添テルペン/パラフィンオイル=20/5/75とした。各々の結果を表1に示したが、いずれも問題なく付着し耐久性もあった。
(実施例5)
信越化学株式会社製の2種のシリコーンオリゴマーKE−1241とCLA−9を10:1の重量比で混合し、厚さ40μmのPPフイルムに厚さ1.0mmとなるようかぶせ、室温24時間の条件で硬化させた以外は、実施例1と同様にしてシートを得た。シリコーン層のアスカーC硬度は32であった。実施例1と同様に試験したところ、付着性及びその耐久性に問題はなかった(表1)。
(比較例1)
厚さ50μmのPETフイルムにシリコーンゴム組成物(KE−1,935;商標名;信越化学株式会社)を厚さ0.15mmにコーティングし、133℃、4分の条件で重合させた。このPETフイルムに厚さ40μmのPPフイルムをアクリル粘着材で付着させた以外は実施例1と同様にしてシートを得た。シリコーン層のアスカーC硬度は53であった。実施例1と同様に試験し、結果を表1に示した。軽く押えただけでは段差のあるフロントボンネットの場合、シートはしばらくすると剥がれて落ちた。また、軽く押えたトランクハッチバックの場合及び空気抜きして押えても段差のあるフロントボンネットの場合、シャワー水を掛けた場合その段差が浮いてシートは剥がれた。硬度が高く、薄いため、密着性が低いためと言える。
(比較例2)
厚さを比較例1と同じ0.15mmと薄くした以外は実施例5と同様にしてシートを得、実施例1と同様に試験した。軽く押えただけではシャワー水を掛けた場合、シートは剥がれた(表1)。比較例1より低硬度にしたためは密着性が向上していると考えられるが、薄いためか密着性は不十分と考えられる。
(比較例3)
水添テルペン樹脂の代わりにエチレンプロピレンゴムを混合物に加えてスチレンゲルを高硬度とし、配合量の重量比をSEBS/エチレンプロピレンゴム/パラフィンオイル=30/10/60とし、樹脂ゲル層の厚さを1.0mmと厚くした以外は実施例1と同様にしてシートを得て試験した。その結果、段差のあるフロントボンネットの場合、シートは剥がれたが、高硬度のため密着性が低いと考えられる(表1)。
以上のように、本発明の付着シートは、被着面と樹脂ゲル層との間に多少空気が入ったり、多少のゴミや汚れなどが存在したりしも、付着力が極めて高く、しかも容易に剥離できるので、特に、自動車などの車体に付着させる場合など、屋外での厳しい環境下や高速移動時などにおいても有効に利用できる。なお、本発明の付着シートは、汚れがひどくなって付着性が劣ってきた場合、表面を水洗いして乾燥させて用いればよい。付着性が汚染前並みに回復する。
勿論、温和な環境下であるオフィス、店舗、家庭内、工場内などの窓ガラス、ドア、スチール棚、掲示板、OA機器、家電・家具・雑貨、産業機械を始めとした金属、ガラス、プラスチック、塗装木材などの平滑な平面、あるいは緩やかな曲面に対して、社名、広告、宣伝、危険・安全・PR・コメント・条件表示などの情報が施されているラベル、ステッカー、シール、ワッペン、ポスター、メモなどのシートとして使用することができる。
本発明による付着シートの外観の一例を示す図である。 本発明による付着シートの外観の一例を示す図である。 実施例における本発明の付着シートを付着させる場所:トランクハッチバックの緩やかにカーブした平坦部の一例を示す図である 実施例における本発明の付着シートを付着させる場所:フロントボンネットの凹凸がある部分の一例を示す図である。 実施例における本発明の付着シートにシャワーを掛ける方法を示す図である。
符号の説明
1 付着シート
2 樹脂ゲル層
3 フイルム層
4 反射層などの機能層、軟質樹脂、油ポ紙、金属、樹脂ゲル付着フイルムなどの層
5 透明フイルムまたは樹脂コーティングなどの層
6 剥離フイルム、剥離紙などの剥離層
7 印刷層

Claims (6)

  1. 少なくとも樹脂ゲル層とフイルム層とを備えた付着シートであって、該樹脂ゲル層の厚みが0.3mm以上であり、該樹脂ゲル層のアスカー硬度がF80〜C40であることを特徴とするシート。
  2. 樹脂ゲルが、アクリルゲル、ウレタンゲル、スチレンゲル、又はシリコーンゲルであることを特徴とする、請求項1に記載の付着シート。
  3. 樹脂ゲルがスチレンゲルであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の付着シート。
  4. 樹脂ゲルが、水素添加スチレンブロック共重合体と軟化剤との組成物からなるスチレンゲルであって、該水素添加スチレンブロック共重合体が、スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体、スチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合体、及びスチレンエチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合体からなる群から選ばれた一種又は二種以上の混合物であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の付着シート。
  5. 樹脂ゲル層のアスカー硬度がC10〜C30であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の付着シート。
  6. 自動車の車体に付着させて使用されることを特徴とする、請求項1〜5いずれか1項に記載の付着シート。
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