JP2002121529A - 放熱性粘着剤組成物およびそれを用いた放熱性粘着シート - Google Patents

放熱性粘着剤組成物およびそれを用いた放熱性粘着シート

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JP2002121529A
JP2002121529A JP2001161241A JP2001161241A JP2002121529A JP 2002121529 A JP2002121529 A JP 2002121529A JP 2001161241 A JP2001161241 A JP 2001161241A JP 2001161241 A JP2001161241 A JP 2001161241A JP 2002121529 A JP2002121529 A JP 2002121529A
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heat
pressure
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adhesive sheet
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English (en)
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Hideaki Tanahashi
英明 棚橋
Kiyoaki Kamiya
清秋 神谷
Takayuki Shimizu
孝行 志水
Osamu Wakizaka
治 脇坂
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】実使用時の温度で良好な放熱性と粘着性を発揮
し、しかもリサイクル時等においては対象物を容易に分
離することができる放熱性粘着剤組成物およびそれを用
いた放熱性粘着シートを提供する。 【解決手段】放熱性粘着剤組成物として、熱伝導付与剤
を含有しているウレタン系粘着剤組成物からなる放熱性
粘着剤組成物を用いるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネル等に用いられる放熱性粘着剤組成物およびそ
れを用いた放熱性粘着シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネルは、一般
に、ガラスパネルと、アルミシャーシと、両者間に介在
する両面粘着性の放熱性粘着シートから構成され、放電
によって紫外線を発生させ、その紫外線をガラスパネル
の蛍光体に照射させて発光させるものである。上記放熱
性粘着シートはその粘着力によりガラスパネルとアルミ
シャーシとを強固に接着固定している。このようなプラ
ズマディスプレイパネルは、上記のように放電によって
蛍光体を発光させるものであるから、放電に伴う発熱を
除去することができるシステムを必要とする。特に、高
解像度を実現すべく高輝度を確保しようとすれば、発熱
量が大きくなるため、放熱量の大きな放熱性粘着シート
が設けられ、ガラスパネル面からアルミシャーシへ熱を
伝導させ放熱させることが行われている。
【0003】このような放熱性粘着シートとしては、高
い温度であっても充分な粘着性と放熱性を発揮しうるよ
うにするため、通常、アクリル系あるいは合成ゴム系の
熱硬化タイプのものが用いられる。この種のものは、プ
ラズマディスプレイの実使用時の温度(−20〜100
℃)では、安定で充分な粘着性、放熱性を発揮する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
のプラズマディスプレイパネルについて、リサイクルな
いし廃棄処分をする時には、ガラス部材と金属部材とを
分離して回収することが求められる。ところが、上記の
ような放熱性粘着シートを用いて強固に貼り合わせたも
のを分離することは容易ではない。無理矢理分離する方
法としては、数百度レベルの高温に加熱、ないしは極低
温に冷却して上記シートの粘着力を低下させて分離する
か、もしくは常温で強引に引き剥がすか、溶剤で上記シ
ートを溶解する等の方法が考えられる。しかしながら、
上記のような高温加熱、低温冷却は作業性の点で問題が
あり、また、強引に引き剥がすことは形状的に困難なこ
とがある。上記シートを溶剤で溶解することは、時間が
かかるうえ、溶解できない場合もある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、実使用時の温度で良好な放熱性と粘着性を発揮
し、しかもリサイクル時等においては対象物を容易に分
離することができる放熱性粘着剤組成物およびそれを用
いた放熱性粘着シートの提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、熱伝導付与剤を含有しているウレタン系
粘着剤組成物からなる放熱性粘着剤組成物を第1の要旨
とし、上記放熱性粘着剤組成物をシート状に形成してな
る放熱性粘着シートを第2の要旨とする。
【0007】なお、本発明において、「粘着」とは、ピ
ール強度で2〜50N/inch程度のことをいう。
【0008】すなわち、本発明者らは、前記課題を解決
すべく鋭意研究を重ねた。その過程で、従来、耐熱性等
の点で、この種の放熱性粘着剤組成物には使用されてい
ないウレタン系樹脂を使用することを試みた。その結
果、従来の定説に反し優れた効果が得られ本発明に到達
した。すなわち、ウレタン系樹脂を主成分とする放熱性
粘着剤組成物を用いると、実使用時の温度で良好な粘着
性と放熱性を発揮し、100℃をやや超える程度の温度
(120〜200℃程度)にすると軟化・溶融して分離
を容易に行うことができることを見出し、本発明に到達
した。
【0009】本発明の放熱性粘着剤組成物は、ウレタン
系粘着剤組成物の特性により、例えばガラスパネル面お
よびアルミシャーシの双方の貼合面に対し、容易に流延
させることができ、また、粘着性を阻害する気泡(空
隙)が発生しにくく、さらに、放熱性粘着剤組成物とし
て一般的なアクリル系粘着剤組成物等に比べて安価なた
め、コスト低減の要求に応えることもできる。
【0010】特に、上記放熱性粘着剤組成物中の熱伝導
付与剤の含有割合が30〜75重量%の範囲内であれ
ば、より一層良好な放熱性等が得られる。また、上記ウ
レタン系粘着剤組成物のNCOインデックスが0.8〜
1.2の範囲内であれば、実使用時により良好な粘着性
等を得ることができる。さらに、上記熱伝導付与剤とし
てアルミナを用いれば、放熱性およびコスト面でより一
層良好な結果が得られる。また、軟化点が120〜20
0℃の範囲内であれば、比較的容易に分離することがで
きる。そして、上記放熱性粘着シートのアスカーC硬度
が50°以下であれば、より一層良好な放熱性が得られ
る。また、上記放熱性粘着シートの厚みが3mm以下で
あれば、プラズマディスプレイパネル等に使用する際、
放熱性およびコスト面において好適なものとすることが
できる。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0012】本発明の放熱性粘着剤組成物は、ウレタン
系粘着剤組成物に、熱伝導付与剤を配合することにより
得られる。
【0013】上記ウレタン系粘着剤組成物は、ウレタン
系樹脂を主成分とするものである。ここで、主成分とす
るとは、全体が主成分のみで構成されている場合も含む
趣旨である。
【0014】そして、このウレタン系樹脂は、多価イソ
シアネート類と、硬化剤等とから構成される。この発明
のウレタン系粘着剤組成物は、上記ウレタン系樹脂を、
そのまま、あるいは溶剤に溶解させたり、もしくは水中
に分散させたりすることにより得られるものであり、溶
剤量や水中分散量等により粘度および硬化温度が調整さ
れる。
【0015】上記ウレタン系樹脂に用いられるポリイソ
シアネート類としては、特に限定されるものではなく、
例えば、従来から用いられている2,4−トルエンジイ
ソシアネート(TDI)、2,6−トルエンジイソシア
ネート(TDI)、4,4′−ジフェニルメタンジイソ
シアネート(MDI)、1,5−ナフチレンジイソシア
ネート(NDI)等の芳香族イソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート(XDI)、1,6−ヘキサメチレ
ンジイソシアネート(HDI)、ジシクロヘキシルメタ
ン−4,4′−ジイソシアネート(HMDI)、3−イ
ソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘ
キシルイソシアネート(IPDI)、2,6−ジイソシ
アネートエチイルカプロエート(LDI)等の脂肪族イ
ソシアネートがあげられる。これらは単独でもしくは併
せて用いられる。
【0016】上記ウレタン系樹脂に用いられる硬化剤と
しては、多価アミン類およびポリオール類が用いられ、
より好ましくは、多価アミン類が用いられる。そして、
これらは単独でもしくは併せて用いられる。
【0017】上記多価アミン類としては、分子内に2個
以上のアミノ基を有する化合物であればよく、具体的に
はエチレンジアミン、プロピレンジアミン、1,6−ヘ
キサメチレンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミ
ン、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、4,4′
−ジフェニルメタンジアミン、キシリレンジアミン、3
−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシ
ルアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,6
−ジメチルピペラジン等があげられ、単独でもしくは併
せて用いられる。
【0018】上記ポリオールとしては、例えばエチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル等があげられ、単独でもしくは併せて用いられる。
【0019】そして、上記ウレタン系粘着剤組成物は、
NCOインデックスが0.8〜1.2の範囲に設定され
ているものが好ましい。より好ましくは、0.85〜
1.0の範囲である。このような範囲内になっていれ
ば、実使用時に良好な粘着性を得ることができる。すな
わち、NCOインデックスが1.2を超えるものである
と、実使用時に良好な粘着性が得られないおそれがある
からであり、NCOインデックスが0.8未満のもので
あると、実使用時の温度内での耐熱性が不足するおそれ
があるからである。
【0020】上記ウレタン系粘着剤組成物に含有される
熱伝導付与剤としては、例えば、窒化アルミニウム、炭
化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、金属酸化物(アル
ミナ等)、金属粉等があげられる。これらは単独である
いは2種以上併せて用いられる。なかでも、良好な放熱
性を付与できるとともに、汎用性やコストといった観点
から、アルミナが好ましい。
【0021】そして、上記熱伝導付与剤の含有割合が、
放熱性粘着剤組成物全体中の30〜75重量%の範囲に
設定されていることが好ましく、より好ましくは40〜
60重量%の範囲である。このような含有割合になって
いれば、実使用時の温度で特に良好な粘着性と放熱性を
発揮し、しかも100℃をやや超える程度の温度におい
て軟化・溶融させ分離を行うことが特に容易になる。す
なわち、熱伝導付与剤の含有割合が30重量%を下回る
と放熱性粘着シート全体の放熱性が不充分になるおそれ
があり、逆に75重量%を上回ると良好な粘着性が得ら
れないおそれがあるからである。
【0022】上記放熱性粘着剤組成物には、上記各成分
に加えて、老化防止剤等を適宜に配合することができ
る。
【0023】上記老化防止剤として、例えばアルデヒド
類、アミン類、フェノール類等の各種のものを単独ある
いは2種以上組み合わせて用いることができるが、なか
でもヒンダート・フェノール、1,1−ビス−(4−ヒ
ドロキシフェニル)−シクロヘキサン、ジラウリル・チ
オジブロビオネート、テトラキス−〔メチレン−3−
(3′,5′−ジ−第三ブチル−4′−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕メタン、トリス(混合モノ−お
よびジ−ノニルフェニル)ホスファイト、ジ−n−ブチ
ル・ジチオカルバミン酸亜鉛を単独あるいは2種以上組
み合わせて用いることが好ましい。
【0024】そして、上記老化防止剤の含有割合は、放
熱性粘着シート(放熱性粘着剤組成物の硬化体)の耐老
化性向上の観点から、ウレタン系樹脂ポリマー100重
量部(以下「部」と略す)に対して、0.5〜5部の範
囲に設定されていることが好ましい。
【0025】なお、上記放熱性粘着剤組成物には、上記
各成分の他に、必要に応じて、触媒、鎖延長剤、安定
剤、界面活性剤、難燃剤、着色剤、充填剤、可塑剤等を
加えてもよい。
【0026】そして、本発明の放熱性粘着剤組成物は、
上記各成分を適宜の割合で配合し、各種の方法で混合す
ることにより得られる。
【0027】このようにして得られた放熱性粘着剤組成
物は、その軟化点が120〜200℃の範囲に設定され
ているものが好ましく、より好ましくは130〜180
℃の範囲である。このような範囲であれば、比較的低い
温度で分離を行うことができるため、リサイクル時等に
容易に分離がなされる。すなわち、200℃を超えるも
のであると、上記放熱性粘着剤組成物から構成される放
熱性粘着シートを軟化・溶融させて分離を行うのが難し
くなるおそれがあるからであり、逆に120℃未満のも
のであると、実使用時の温度で上記放熱性粘着シートが
軟化・溶融されるおそれがあるからである。
【0028】また、上記放熱性粘着剤組成物を用いた放
熱性粘着シートは、各種の粘着剤シート製造方法によっ
て製造される。上記放熱性粘着シートは、厚み3mm以
下、好ましくは1〜2mmの範囲に形成される。すなわ
ち、上記放熱性粘着シートの厚みが3mmを超えると、
例えば、それをプラズマディスプレイパネルに用いた場
合、得られるプラズマディスプレイパネルの放熱性が不
十分になるおそれがあるからである。そして、上記放熱
性粘着シートは、通常、長尺の離型紙(セパレーター)
の一面に、上記放熱性粘着シートからなる層を形成し、
それをロール状の巻装体(幅200〜1200mm、長
さ5〜30m程度)にして製造される。
【0029】上記放熱性粘着シートは、アスカーC硬度
で50°以下に設定することが好ましく、特に好ましく
は25〜45°の範囲である。すなわち、アスカーC硬
度が50°を超えると、例えば、それをプラズマディス
プレイパネルにおけるガラスパネルおよびアルミシャー
シの双方の間に介在した場合、それらの貼合面に対する
密着性が低くなり、放熱性が不十分になるおそれがある
からである。
【0030】上記放熱性粘着シートは、例えば温度差が
生じる自由に折り曲げのできない2つの板状体等の間に
介在させて用いられるが、この放熱性粘着シートは、特
殊な放熱性粘着剤組成物によって形成されているため、
良好な粘着性と放熱性とを発揮する。また、放熱性粘着
シートによって貼り合わされた2つの板状体等を分離す
る必要が生じた場合には、100℃をやや超える程度の
温度にすれば、上記放熱性粘着シートが軟化・溶融する
ため、2つの板状体を容易に分離することができる。
【0031】そして、上記放熱性粘着シートを、例え
ば、図1に示すようなプラズマディスプレイパネルに用
いた場合、上記放熱性粘着シート1は、発熱により高温
となるガラスパネル2と、アルミシャーシ3との間に介
在させて用いることにより、実使用の際、ガラスパネル
2とアルミシャーシ3とが良好な状態で貼着され、しか
も、ガラスパネル2上の熱が放熱性粘着シート1を介し
てアルミシャーシ3に伝導し、放熱がスムーズに行われ
る。そして、寿命等によりガラスパネル2およびアルミ
シャーシ3を分離して回収する必要が生じた場合には、
100℃をやや超える程度の温度で加熱すれば、上記放
熱性粘着剤シート1が軟化・溶融するため、ガラスパネ
ル2とアルミシャーシ3とを容易に分離して回収するこ
とができる。
【0032】つぎに、実施例および比較例について説明
する。
【0033】
【実施例1】ウレタン系樹脂(ハイプレンP306/ポ
リオールEP240、NCOインデックス:0.9、三
井化学社製)100部に対し、熱伝導付与剤(アルミナ
AS−30、昭和電工社製)100部と、老化防止剤
(アデカ・スタブ A060、旭電化社製)2部とを添
加し、放熱性粘着剤組成物(液状組成物)を調製した。
このとき、熱伝導付与剤の含有割合が液状組成物全体中
の50重量%であった。
【0034】つぎに、上記液状組成物を用い、セパレー
ター上に上記液状組成物からなる放熱性粘着シートを作
製した。なお、得られた放熱性粘着シートの厚みは、2
mmであった。
【0035】
【実施例2】熱伝導付与剤の配合割合を50部とする以
外は実施例1と同様にし、放熱性粘着剤組成物(液状組
成物)を調製した。このとき、熱伝導付与剤の含有割合
が液状組成物全体中の33重量%であった。そして、こ
の液状組成物を用い、実施例1と同様にして、放熱性粘
着シートを作製した。
【0036】
【実施例3】熱伝導付与剤の配合割合を300部とする
以外は実施例1と同様にし、放熱性粘着剤組成物(液状
組成物)を調製した。このとき、熱伝導付与剤の含有割
合が液状組成物全体中の75重量%であった。そして、
この液状組成物を用い、実施例1と同様にして、放熱性
粘着シートを作製した。
【0037】
【実施例4】ウレタン系樹脂(ハイプレンP306/ポ
リオールEP240、NCOインデックス:0.8、三
井化学社製)100部に対し、上記熱伝導付与剤100
部と、老化防止剤2部とを添加し、放熱性粘着剤組成物
(液状組成物)を調製した。このとき、熱伝導付与剤の
含有割合が液状組成物全体中の50重量%であった。そ
して、この液状組成物を用い、実施例1と同様にして、
放熱性粘着シートを作製した。
【0038】
【実施例5】ウレタン系樹脂(ハイプレンP306/ポ
リオールEP240、NCOインデックス:1.2、三
井化学社製)100部に対し、上記熱伝導付与剤100
部と、老化防止剤2部とを添加し、放熱性粘着剤組成物
(液状組成物)を調製した。このとき、熱伝導付与剤の
含有割合が液状組成物全体中の50重量%であった。そ
して、この液状組成物を用い、実施例1と同様にして、
放熱性粘着シートを作製した。
【0039】
【実施例6】熱伝導付与剤の配合割合を30部とする以
外は実施例1と同様にし、放熱性粘着剤組成物(液状組
成物)を調製した。このとき、熱伝導付与剤の含有割合
が液状組成物全体中の23重量%であった。そして、こ
の液状組成物を用い、実施例1と同様にして、放熱性粘
着シートを作製した。
【0040】
【実施例7】熱伝導付与剤の配合割合を500部とする
以外は実施例1と同様にし、放熱性粘着剤組成物(液状
組成物)を調製した。このとき、熱伝導付与剤の含有割
合が液状組成物全体中の83重量%であった。そして、
この液状組成物を用い、実施例1と同様にして、放熱性
粘着シートを作製した。
【0041】
【実施例8】ウレタン系樹脂(ハイプレンP306/ポ
リオールEP240、NCOインデックス:0.7、三
井化学社製)100部に対し、上記熱伝導付与剤100
部と、老化防止剤2部とを添加し、放熱性粘着剤組成物
(液状組成物)を調製した。このとき、熱伝導付与剤の
含有割合が液状組成物全体中の50重量%であった。そ
して、この液状組成物を用い、実施例1と同様にして、
放熱性粘着シートを作製した。
【0042】
【実施例9】ウレタン系樹脂(ハイプレンP306/ポ
リオールEP240、NCOインデックス:1.3、三
井化学社製)100部に対し、上記熱伝導付与剤100
部と、老化防止剤2部とを添加し、放熱性粘着剤組成物
(液状組成物)を調製した。このとき、熱伝導付与剤の
含有割合が液状組成物全体中の50重量%であった。そ
して、この液状組成物を用い、実施例1と同様にして、
放熱性粘着シートを作製した。
【0043】
【実施例10】老化防止剤の配合割合を5部とする以外
は実施例9と同様にし、放熱性粘着剤組成物(液状組成
物)を調製した。このとき、熱伝導付与剤の含有割合が
液状組成物全体中の49重量%であった。そして、この
液状組成物を用い、実施例1と同様にして、放熱性粘着
シートを作製した。
【0044】
【比較例】一般的なアクリル系放熱性テープ(スコッチ
シリーズ、住友3M社製)を用い、これからなる放熱性
粘着シートを作製した。
【0045】得られた放熱性粘着シートについて、アス
カーC硬度、軟化温度、熱伝導度、タック性を下記の方
法に従って評価した。そして、これらの結果を後記の表
1および表2に示した。
【0046】〔アスカーC硬度〕SRIS 0101に
準拠してアスカーC硬度を測定した。
【0047】〔軟化温度〕ビカット軟化温度試験方法
(JIS K 4206)に従って測定した。
【0048】〔熱伝導度〕まず、測定試料である放熱性
粘着シートの一面を加熱し、その一面の温度Thと他面
の温度Tcを測定した。ついで、上記一面の温度Thを
一定に保ちつつ上記他面の温度Tcを変化させることに
よって、Th−Tc(温度差)を種々に変化させ、その
際に上記一面の温度Thを一定に保つために発生させた
熱量Pを各Th−Tcの値ごとに測定した。そして、上
記熱量Pの値とTh−Tcの値とで表される複数の座標
値(通常、3点)から、関係式P=(KS/L)(Th
−Tc)+Qeで表される直線を最小二乗法によって特
定し、その傾きから熱伝導度Kを求めた。なお、式中、
Qeは発生熱量のうちロスとして失われた誤差分となる
熱量、S,Lはそれぞれシートの断面積,厚みを表す。
【0049】〔タック性〕まず、図2に示すように、傾
斜角αが30°である傾斜板31上に、上記放熱性粘着
シート(長さ100mm,幅50mm,厚み1mm)3
2と、助走用のポリエステルフィルム(長さ100m
m,幅50mm,厚み25μm)33とを貼着した。つ
いで、鉄製のボール(15mmφ)34を上記ポリエス
テルフィルム33の上端部に載置した。そして、ポリエ
ステルフィルム33上を転がるボール34が、ポリエス
テルフィルム33の下端から100mm下方に離れた放
熱性粘着シート32上の地点Xまでに停止した時間を測
定し、5秒停止時を100とした指数(6秒なら12
0)にて評価した。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】上記表1および表2の結果から、実施例品
は、すべての評価に対して良好であり、特に実施例1〜
5品は、総合的にみて、より良好であることが確認でき
る。これに対し、比較例品は、総合評価が悪く、特に、
高温条件下でも軟化しないことから、分離が容易に行え
ないものであることが確認できる。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明の放熱性粘着剤組
成物は、ウレタン系粘着剤組成物に、熱伝導付与剤を含
有するものである。このため、実使用時の温度で良好な
粘着性と放熱性を発揮し、しかもリサイクル時等におい
ては、100℃をやや超える程度の温度にすることによ
り、対象物を容易に分離することができる。さらに、本
発明の放熱性粘着剤組成物は、例えばアルミシャーシの
面に対し、容易に流延させることができ、また、粘着性
を阻害する気泡(空隙)が発生しにくく、さらに、アク
リル系粘着剤組成物等に比べて安価なため、コスト低減
の要求に応えることができる。
【0054】特に、上記放熱性粘着剤組成物中の各成分
の含有割合を特定の範囲に設定した場合には、実使用時
の温度で特に良好な粘着性と放熱性を発揮し、しかも1
00℃をやや超える程度の温度において軟化・溶融し、
より一層容易に分離を行えるという利点がある。
【0055】また、上記ウレタン系粘着剤組成物のNC
Oインデックスを特定の範囲に設定した場合には、実使
用時に良好な粘着性等を得ることができるという利点が
ある。
【0056】さらに、熱伝導付与剤がアルミナである場
合には、良好な放熱性を付与できるとともに、汎用性や
コストといった観点から好ましいという利点がある。
【0057】また、軟化点を特定の範囲に設定した場合
には、比較的低い温度で分離を行うことができるため、
リサイクル時等に容易に分離がなされるという利点があ
る。
【0058】さらに、上記放熱性粘着剤組成物を用いた
放熱性粘着シートは、プラズマディスプレイパネル用の
放熱性粘着シートとして最適であり、上記シートのアス
カーC硬度を特定の範囲に設定した場合には、プラズマ
ディスプレイパネルにおけるアルミシャーシとガラスパ
ネルとを密着させることができるという利点があり、上
記シートの厚みを特定の範囲内に設定した場合には、プ
ラズマディスプレイパネルにおいて、そのアルミシャー
シとガラスパネルとの間に介在させるのに適した厚みと
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放熱性粘着剤組成物を用いたプラズマ
ディスプレイパネルを説明するための模式的な斜視図で
ある。
【図2】タック性の測定方法を説明するための模式的な
説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志水 孝行 愛知県小牧市東三丁目1番地 東海ゴム工 業株式会社内 (72)発明者 脇坂 治 愛知県小牧市東三丁目1番地 東海ゴム工 業株式会社内 Fターム(参考) 4J004 AA14 AB01 BA02 EA06 FA05 4J040 EF051 EF291 EF301 GA20 HA066 HA166 HA296 HA326 HC04 HC06 HC24 KA16 KA42 LA08 MB03 NA17 NA21

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱伝導付与剤を含有しているウレタン系
    粘着剤組成物からなることを特徴とする放熱性粘着剤組
    成物。
  2. 【請求項2】 熱伝導付与剤の含有割合が、放熱性粘着
    剤組成物全体中の30〜75重量%の範囲に設定されて
    いる請求項1記載の放熱性粘着剤組成物。
  3. 【請求項3】 ウレタン系粘着剤組成物のNCOインデ
    ックスが0.8〜1.2の範囲に設定されている請求項
    1または2記載の放熱性粘着剤組成物。
  4. 【請求項4】 熱伝導付与剤がアルミナである請求項1
    〜3のいずれか一項に記載の放熱性粘着剤組成物。
  5. 【請求項5】 軟化点が120〜200℃の範囲に設定
    されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の放熱性
    粘着剤組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の放
    熱性粘着剤組成物をシート状に形成してなることを特徴
    とする放熱性粘着シート。
  7. 【請求項7】 アスカーC硬度が50°以下に設定され
    ている請求項6記載の放熱性粘着シート。
  8. 【請求項8】 厚みが3mm以下に設定されている請求
    項6または7記載の放熱性粘着シート。
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