JP2012183984A - 自動二輪車の車体フレーム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】左右の一対のシートレール44L、44Rは、凹状の左右のメインメンバ61L、61Rを備え、左右のメインメンバ61L、61Rの高さ方向の上端部に、上のフランジ部72La、72Raを各々備える。左右一対のシートレール44L、44Rの間にクロスメンバ55を備える。クロスメンバ55の車幅方向左右端部65L、65Rに、左右のクロスメンバ折曲部66L、66Rを備え、これらの左右のクロスメンバ折曲部66L、66Rを上のフランジ部72La、72Raに接合させる。
【選択図】図6
Description
しかし、これらの2つのクロスメンバは、平板であるため、車体フレームの後部の剛性を十分高くすることができず、改良の余地がある。
特許文献1に対する改良技術を次に説明する。
このクロスメンバは、プレス加工された金属板であり、このクロスメンバの車幅方向左右端部に、車両長手方向に延び上方に折り曲げられる左右のクロスメンバ折曲部が備えられ、これらの左右のクロスメンバ折曲部を前記上のフランジ部に接合させるようにしたことを特徴とする。
加えて、左右のクロスメンバ折曲部は、上方に折り曲げられているので、下方に折り曲げた構造に較べて、シートレールの捩れ中心点にクロスメンバを近づけて配置することができる。結果、シートレールの捩れ剛性を高めることができる。
メインメンバとサブメンバとクロスメンバとを同時に溶接することによって、メインメンバへサブメンバを溶接後にクロスメンバ折曲部を溶接する場合に較べて、溶接工程数を減らすことができ、溶接時間を減らすことができる。
クロスメンバに膨出部を形成することで、膨出部を形成しない場合に較べると、クロスメンバの剛性をより一層高めることができる。クロスメンバの剛性を高めることにより、車体フレーム全体の剛性を高めることができる。
図1に示すように、自動二輪車10に、車体フレーム11と、この車体フレーム11に含まれるヘッドパイプ12に操舵自在に設けたフロントフォーク13と、このフロントフォーク13の下端に取付けた前輪14と、フロントフォーク13の上部に取付けたハンドル15と、車体フレーム11の前部上部に取付けた燃料タンク16と、この燃料タンク16の下方に配置したエンジン17及び変速機18を有するパワーユニット21とが備えられている。
図2に示すように、車体フレーム11は、ヘッドパイプ12と、このヘッドパイプ12から車両後方へ延びた後に下に延びるメインフレーム41と、このメインフレーム41の後端部に固着されているピボットフレーム42と、メインフレーム41の前部及びヘッドパイプ12から車両斜め下後方へ延ばされているダウンフレーム43と、メインフレーム41から車両後方へ延びてシート22を支える左右一対のシートレール44L、44Rと(図手前側の符号44Lのみ示す。)からなる。ダウンフレーム43の下端部に、エンジン17を支持するエンジンハンガ45が固着されている。
図3に示すように、ヘッドパイプ12から1本のメインフレーム41が車両後方へ延ばされ、このメインフレーム41の左右の側面41L、41Rに、左右のシートレール44L、44Rの前端が接合され、これらの左右のシートレール44L、44Rが前部が車幅方向外方に拡がりつつ車両後方へ延ばされ、左右のシートレール44L、44Rの間に、第1クロスメンバ55が渡され、この第1クロスメンバ55の後方で左右のシートレール44L、44Rの間に、両端が左右のシートレール44L、44Rの外側面から外方へ突出するように設けられリヤクッションユニット(図1、符号25)の上端が取付けられる棒状のクロス棒57が渡され、このクロス棒57の後方で左右のシートレール44L、44Rの後端部の間に、第2クロスメンバ56が渡されている。
なお、接合手段は、スポット溶接(抵抗溶接)に限定されることはなく、アーク溶接、ガス溶接、ろう接等でも差し支えない。
図4に示すように、メインフレーム41は、プレス加工された金属板であり、車両幅方向内方に開放する開放部を有する凹状の左右の主メンバ59L、59Rを車幅方向外方から突き合わせ断面略ロ字状の空間部を有する部材である。左右の主メンバ59L、59Rに、各々、車幅方向外方に膨出する左右の凸部49L、49Rが形成される。メインフレーム41に凸部49L、49Rを設けることで、凸部を設けない場合に較べて、剛性が高められるため、振動の発生を抑えることができる。
図5に示すように、左のシートレール44Lは、車幅方向外方に設ける左メインメンバ61Lと、この左メインメンバ61Lの前部に車幅方向内方から突き当てた左前サブメンバ62Lと、この左前サブメンバ62Lの後端部に重ねるようにして車幅方向内方から左メインメンバ61Lを裏打ちする左後サブメンバ63Lとからなる。
この左右の前サブメンバ62L、62Rと左右の後サブメンバ63L、63Rとが重なる部分を以下、左右の分割部64L、64Rと云うこととする。
この第1クロスメンバ55は、左右の前サブメンバ62L、62Rと左右の後サブメンバ63L、63Rとが各々重なる左右の分割部64L、64Rを跨ぐように設けられている。第1クロスメンバ55は、プレス加工された金属板である。
また、第1クロスメンバ55には、車両長手方向後端55bに、車幅方向に延びる幅方向折曲部67bが備えられている。
図7に示すように、左右の一対のシートレール44L、44Rは、プレス加工された複数の金属板を接合してなり、車両幅方向内方に各々開放する開放部71L、71Rを有する凹状の左右のメインメンバ61L、61Rと、左右の開放部71L、71Rを各々覆うように接合される左右のサブメンバ60L、60Rとからなる。
また、第1クロスメンバ55に燃料タンク(図1、符号16)の後端が締結される燃料タンク締結部75が備えられ、この燃料タンク締結部75に上方に膨出した膨出部76が備えられている。
図7に戻って、左右一対のシートレール44L、44Rの間に、前記左右一対のシートレール44L、44Rの間を跨ぐように、第1クロスメンバ55が備えられている。
図9に示すように、左右一対のシートレール44L、44Rの間に、左右一対のシートレール44L、44Rの間を跨ぐように、クロスメンバ(第2クロスメンバ56)が備えられている。第2クロスメンバ56は、プレス加工された金属板である。
また、第2クロスメンバ56には、車両長手方向前端56a及び後端56bに、車幅方向に延びる幅方向折曲部87a、87bが備えられている。
なお、本実施例では、幅方向折曲部は、第2クロスメンバ56の車両長手方向前端及び後端に設けたが、長手方向前端又は後端のいずれか一方に設けても差し支えない。
第2クロスメンバの左右端部85L、85Rに、車両長手方向に延びている左右のクロスメンバ折曲部86L、86Rを設けたので、第2クロスメンバ56の剛性が高められる。
請求項1では、左右のクロスメンバ折曲部と上のフランジ部とは、左右のメインメンバに前記のサブメンバが各々溶接された後、別個に溶接することは差し支えない。
請求項3では、クロスメンバの車幅方向略中心に上に膨出された膨出部を省略することは差し支えない。
Claims (5)
- ヘッドパイプ(12)と、このヘッドパイプ(12)から車両後方へ延びた後に下に延びるメインフレーム(41)と、このメインフレーム(41)から車両後方へ延びてシートを支える左右一対のシートレール(44L、44R)と、を備えた自動二輪車の車体フレームにおいて、
前記左右の一対のシートレール(44L、44R)は、プレス加工された金属板であり、車両幅方向内方に開放する開放部(71L、71R)を有する左右のメインメンバ(61L、61R)と、前記左右の開放部(71L、71R)を各々覆うように接合される左右のサブメンバ(60L、60R)とからなり、
前記左右のメインメンバ(61L、61R)の高さ方向の上端部に、前記左右のサブメンバ(60L、60R)が突き合わされ溶接される上のフランジ部(72La、72Ra)が各々備えられ、
前記左右一対のシートレール(44L、44R)の間に、前記左右一対のシートレール(44L、44R)の間を跨ぐように、クロスメンバ(55、56)が備えられ、
このクロスメンバ(55、56)は、プレス加工された金属板であり、このクロスメンバ(55)の車幅方向左右端部に、車両長手方向に延び上方に折り曲げられる左右のクロスメンバ折曲部(66L、66R、86L、86R)が備えられ、
これらの左右のクロスメンバ折曲部(66L、66R、86L、86R)を前記上のフランジ部(72La、72Ra)に接合させるようにしたことを特徴とする自動二輪車の車体フレーム。 - 前記左右のクロスメンバ折曲部(66L、66R、86L、86R)と前記上のフランジ部(72La、72Ra)とは、前記左右のメインメンバ(61L、61R)に前記左右のサブメンバ(60L、60R)が各々溶接される際に、同時にスポット溶接にて接合されることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の車体フレーム。
- 前記クロスメンバ(55、56)は、少なくとも車両長手方向前端又は後端のうちのいずれか一方に、車幅方向に延びる幅方向折曲部(67b、87a、87b)を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の自動二輪車の車体フレーム。
- 前記クロスメンバ(55、56)に、前記車体フレーム(11)によって支持される燃料タンク(16)の後端を締結する燃料タンク締結部(75)が備えられ、
この燃料タンク締結部(75)に、車幅方向略中央位置にて上方に膨出される膨出部(76)が備えられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の自動二輪車の車体フレーム。 - 前記左右のサブメンバ(60L、60R)は、左右の前サブメンバ(62L、62R)と、これらの左右の前サブメンバ(62L、62R)の各々車両後方側に位置する左右の後サブメンバ(63L、63R)とに分割され、
前記クロスメンバ(55)は、前記左右の前サブメンバ(62L、62R)と前記左右の後サブメンバ(63L、63R)の分割部(64L、64R)を跨ぐように設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の自動二輪車の車体フレーム。
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