JP5685460B2 - 自動二輪車の車体フレーム - Google Patents
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Description
このとき、突き合わせ溶接(60)を施した部分は、内側フレーム半体(21A)及び外側フレーム半体(20A)の表面から膨出している。
クッション取付部の長さを十分に確保しつつ、車幅を小さく抑えることができる技術が望まれている。
また、クッション取付部を左右のシートレールの内側及び外側にて溶接したので、クッション取付部の取付剛性を高めることができる。
図1に示すように、自動二輪車10に、車体フレーム11と、この車体フレーム11に含まれるヘッドパイプ12に操舵自在に設けたフロントフォーク13と、このフロントフォーク13の下端に取付けた前輪14と、フロントフォーク13の上部に取付けたハンドル15と、車体フレーム11の前部上部に取付けた燃料タンク16と、この燃料タンク16の下方に配置したエンジン17及び変速機18を有するパワーユニット21と、が備えられている。
なお、スロットルボディ31はキャブレタでも良い。
車体カバー35L、35R(図手前側の符号35Lのみ示す。)は、エンジン17の後方で後輪24の前方位置にて車両側方を覆う左右のミドルサイドカバー36L、36R(図手前側の符号36Lのみ示す。)と、リヤクッションユニット25とテールランプ32との間に位置し車両側方を覆う左右のリヤサイドカバー37L、37R(図手前側の符号37Lのみ示す。)とからなる。
図2に示すように、車体フレーム11は、ヘッドパイプ12と、このヘッドパイプ12から車両後方へ延びた後に下に延びるメインフレーム41と、このメインフレーム41の後端部に固着されているピボットフレーム42と、メインフレーム41の前部及びヘッドパイプ12から車両斜め下後方へ延ばされているダウンフレーム43と、メインフレーム41から車両後方へ延びてシート22を支える左右一対のシートレール44L、44R(図手前側の符号44Lのみ示す。)とからなる。ダウンフレーム43の下端部に、パワーユニット(図1、符号21)を支持するハンガ45が固着されている。
図3に示すように、ヘッドパイプ12から1本のメインフレーム41が車両後方へ延ばされ、このメインフレーム41の左右の側面41L、41Rに、左右のシートレール44L、44Rの前端が接合され、これらの左右のシートレール44L、44Rが前部が車幅方向外方に拡がりながら車両後方へ延ばされ、左右のシートレール44L、44Rの間に、第1クロスメンバ55が渡され、この第1クロスメンバ55の後方で左右のシートレール44L、44Rの間に、両端が左右のシートレール44L、44Rの外側面から各々外方へ突出して設けられリヤクッションユニット(図1、符号25)の上端を支持するリヤクッション支持部54、54を含む棒状のクロス棒57が車幅方向に延ばされ、このクロス棒57の後方で左右のシートレール44L、44Rの後端部の間に、第2クロスメンバ56が渡されている。
なお、接合手段は、スポット溶接(抵抗溶接)に限定されることはなく、アーク溶接、ガス溶接、ろう接等でも差し支えない。
図4に示すように、メインフレーム41は、プレス加工された金属板であり、車両幅方向内方に開放する開放部を有する凹状の左右の主メンバ59L、59Rを車幅方向外方から突き合わせ断面略ロ字状の空間部を有する部材である。左右の主メンバ59L、59Rに、各々、車幅方向外方に膨出する左右の凸部49L、49Rが形成される。メインフレーム41に凸部49L、49Rを設けることで、凸部を設けない場合に較べて、メインフレーム41の剛性が高められ、振動の発生を抑えることができる。
図5に示すように、自動二輪車10には、前輪14が配置され、この前輪14の後方に燃料タンク16が配置され、この燃料タンク16に連続するようにシート22が配置され、このシート22の後半部に重なるように後輪(図1、符号24)の上方を覆うリヤフェンダ33が配置される。
図6(a)にシートを車両側面から見た状態が示され、図6(b)にシートを下方からみた状態が示されている。
図6(a)において、シート22は、底面を構成するシート底板91と、このシート底板91から延ばされシート本体を覆うシート表皮92と、シート底板91から下方に延ばされシート22を車体フレーム(図2、符号11)へ締結する左右のシート取付部93L、93R(図手前側の符号93Lのみ示す。)と、これらの左右のシート取付部93L、93Rの車両後方側の位置にてシート底板91から下方に延ばされシート22を車幅方向に位置決めする左右のガイド部94L、94R(図手前側の符号94Lのみ示す。)とを有する。
図7に示すように、車両前から後に延びておりシート22の底面を構成するシート底板91は、その後端部近傍にシート底板91から下方にシート22の後部を支える第4ラバー104が延ばされている。この第4ラバー104は、車体後部にて下方へ突設される部材105に取付けられている。
以上、車幅方向左側のシート支持構造を説明したが、車幅方向右側のシート支持構造も左右異なる点を除き同様なものであり、説明を省略する。
図9に示すように、プレス加工された金属板状の左右一対のシートレール44L、44Rは、車両幅方向内方に開放する開放部112L、112Rを有し断面凹状を呈する左右のメインメンバ61L、61Rと、これらの開放部112L、112Rを覆うように車幅方向外方へ向け接合される左右のサブメンバ60L、60Rとからなる。
左右の第1ラバー101L、101Rの高さh1は、上のフランジ部72La、72Raの高さh2よりも高い。
車両側面視で、シート取付部93L、93Rは、左右の第1ラバー101L、101Rに少なくとも一部が重なるように配置した。
フレームとしての左右のシートレール44L、44Rに、車幅方向内側へシートレール44L、44Rの板厚tよりも深く折り曲げるフレーム折曲部123L、123Rが備えられ、これらのフレーム折曲部123L、123Rとクロス棒57との間に形成される谷状空間124L、124Rで溶接する。谷状空間124L、124Rは、メインメンバ61L、61Rとクロス棒57の間に形成されている。
補強部材125L、125Rは、フレーム折曲部123L、123Rとクロス棒57との間に入り込む補強屈曲部126L、126Rを有する。
図12に示すように、右のシートレール44Rの外面61Rcに、車幅方向内側へ右のシートレール44Rの板厚tよりも深く折り曲げるフレーム折曲部123Rが備えられ、このフレーム折曲部123Rとリヤクッション取付部54を含むクロス棒57との間に形成した谷状空間124Rに溶接材料129を盛ることによって溶接接合する。
以上、車幅方向右側のリヤクッション取付部を説明したが、車幅方向左側に配置される左側のリヤクッション取付部、左右の向きが異なる以外は同様な構造であり説明を省略する。
図13に示すように、クロス棒57に近い側に位置する補強部材の端部130Bは、鉛直面131Bと、この鉛直面131Bの先に設け車幅方向内方に傾斜される第1傾斜面132Bと、この第1傾斜面132Bの先に設け車幅方向内方に第1傾斜面132Bよりも水平方向側に傾斜される第2傾斜面133Bとからなる。第1傾斜面132Bと第2傾斜面133Bとの境界135と、クロス棒の外周57cとの間にすき間δが形成されている。
なお、車幅方向左側に設けたクッション取付部の接合構造について説明したが、車幅方向左側に設けたクッション取付部の接合構造も同様なものであり説明を省略する。
図15に示すように、左右のシートレール44L、44Rの間に、板状の第2クロスメンバ56が渡され、この第2クロスメンバ56の上面に、シート底板91から下方に延ばされている左右の第3ラバー103L、103Rが当接している。すなわち、第2クロスメンバ56でシート22の後部が支持されている。
第1に、図10に示すとおりに、シートレール44L、44Rに設けシート側のラバー
(第1ラバー101L、101R)が当接するシート支持部111L、111Rは、上のフランジ部72La、72Raの車幅方向内側に備えられている。
シート22を取付けるときに、左右のメインメンバ61L、61Rがガイド部材となり、これらの左右のメインメンバ61L、61Rの外面61Lc、61Rcで左右のシート取付部93L、93Rを各々ガイドすることにより、シート22の組付性を高めることができる。
また、左右のシート取付部93L、93Rは、シート22と一体に形成されているので、シート22を位置決めする部品を追加することなくシート22を支持させることができる。結果、部品点数を減らすことができる。
また、リヤクッション支持部54、54を左右のシートレール44L、44Rの内側及び外側にて溶接したので、リヤクッション支持部54、54の取付剛性を高めることができる。
Claims (5)
- プレス加工された金属板からなるフレーム(44L、44R)を備えた自動二輪車の車体フレームにおいて、
前記フレーム(44L、44R)は、メインメンバ(61L、61R)とサブメンバ(60L、60R)とからなり、
前記メインメンバ(61L、61R)の高さ方向の上下端部に、前記サブメンバ(60L、60R)が突き合わされ溶接される上下のフランジ部(72La、72Lb、72Ra、72Rb)が各々備えられ、
前記フレーム(44L、44R)に、棒状を呈し車幅方向に延ばされ前記フレーム(44L、44R)に貫通された後溶接されリヤクッションユニット(25、25)を取付けるリヤクッション取付部(54、54)が備えられ、
前記フレーム(44L、44R)に、車幅方向内側へ前記フレーム(44L、44R)の板厚よりも深く折り曲げるフレーム折曲部(123L、123R)が備えられ、
このフレーム折曲部(123L、123R)と前記リヤクッション取付部(54、54)との間に構成された谷状空間(124L、124R)で前記フレーム(44L、44R)と前記リヤクッション取付部(54、54)を溶接することを特徴とする自動二輪車の車体フレーム。 - 前記リヤクッション取付部(54、54)が貫通する位置にて前記フレーム(44L、44R)に、このフレーム(44L、44R)剛性を高くする補強部材(125L、125R)が備えられていることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の車体フレーム。
- 前記補強部材(125L、125R)は、前記フレーム折曲部(123L、123R)と前記リヤクッション取付部(54、54)との間に入り込む補強屈曲部(126L、126R)を有することを特徴とする請求項2記載の自動二輪車の車体フレーム。
- 前記フレーム(44L、44R)は、車幅方向一対左右に設けられたシートレール(44L、44R)であり、
これらの左右のシートレール(44L、44R)の各々車幅方向外側が前記メインメンバ(61L、61R)であり、左右のシートレール(44L、44R)の各々車幅方向内側が前記サブメンバ(60L、60R)であり、
前記谷状空間(124L、124R)は、前記メインメンバ(61L、61R)と前記クッション取付部(54、54)の間に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の自動二輪車の車体フレーム。 - 前記左右のサブメンバ(60L、60R)は、各々、車幅方向内側に膨出する左右の膨出部(127L、127R)を有し、これらの左右の膨出部(127L、127R)に前記クッション取付部(54、54)が溶接されていることを特徴とする請求項4記載の自動二輪車の車体フレーム。
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