JP5908521B2 - 車体フレーム構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車体フレーム構造に関する。
従来、メインフレームを、上下方向が長軸方向の楕円形状とすることで、上下方向の応力に対する強度を向上させた車体フレーム構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、断面U字状のプレス材を互いに合わせることで楕円形状のフレームを構成している。
特開2008−162528号公報
ところで、車体フレーム構造では、上下方向の応力だけではなく、部位によっては他の方向の応力に対応するようにフレームの剛性及び強度に変化を付けることが望まれる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、車体フレームの部位に合わせて車体フレームの剛性及び強度を得ることができるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ヘッドパイプ(16)から延出するメインフレーム(17)と、メインフレーム(17)から延出する一対のシートフレーム(21)と、前記メインフレーム(17)よりも下方で前記ヘッドパイプ(16)から延出するダウンフレーム(19)とを備える車体フレーム(11)を備えた車体フレーム構造において、前記メインフレーム(17)は、一対のフレームであり前記ヘッドパイプ(16)から下勾配で後方に向かって延出し、前記ダウンフレーム(19)の端部には、前記メインフレーム(17)に接続されるガセット(20)が設けられ、前記シートフレーム(21)は、前記ガセット(20)の前端(79b)よりも後方の位置から前記メインフレーム(17)よりも上勾配で後方に延出し、前記メインフレーム(17)は、前記ヘッドパイプ(16)から後下がりに延びる上パイプ部(61)と、当該上パイプ部(61)の後端部の屈曲部(62)で屈曲して上パイプ部(61)よりも緩い角度で後下がりに後方へ延びる後パイプ部(63)とを備え、前記ガセット(20)は、前後に延びる板材であり、前記ガセット(20)の縁部に設けられて前記ガセット(20)と前記メインフレーム(17)とを結合する取付位置(79)は、前記メインフレーム(17)上で前記屈曲部(62)の前後に跨って設けられ、前記メインフレーム(17)は、前記ヘッドパイプ(16)と前記取付位置(79)との間で上下方向を長軸方向とした楕円形状をなし、少なくとも前記取付位置(79)以降で断面形状に変化が付けられていることを特徴とする。
本発明によれば、ヘッドパイプ側からの突き上げの荷重を、上下方向を長軸方向とした楕円形状のメインフレームで効果的に受けることができるとともに、横方向の荷重は、メインフレームの弾性変形によって積極的に逃がすことができる。また、ガセット側では、メインフレームが上下に長い楕円形状から変化することで、シートフレーム側の要求特性に応じた剛性を得ることができる。従って、車体フレームの部位に合わせて車体フレームの剛性及び強度を得ることができる。
また、本発明は、前記ダウンフレーム(19)は、断面が円形状であることを特徴とする。
本発明によれば、車体フレームの前部をダウンフレーム側を支点とした下側支点で振らすことができ、乗員はこの振れを介して車両の走行状態を的確に感じることができる。
また、本発明は、前記メインフレーム(17)は、前記ヘッドパイプ(16)の中間位置よりも上方側で前記ヘッドパイプ(16)の中間位置寄りに取り付けられており、前記ダウンフレーム(19)は、前記ヘッドパイプ(16)の中間位置よりも下方で前記ヘッドパイプ(16)の下端位置寄りに取り付けられことを特徴とする。
本発明によれば、車体フレームの前部をダウンフレーム側を支点とした下側支点で振らすことができ、乗員はこの振れを介して車両の走行状態を的確に感じることができる。
さらに、本発明は、後輪(3)を懸架するクッション(29)の上端を支持するクッション上端支持部(90)が前記シートフレーム(21)に設けられ、前記シートフレーム(21)は、上下方向を長軸方向とした楕円形状をなすことを特徴とする。
本発明によれば、クッション上端支持部からシートフレームに伝わる荷重を、上下に方向に剛性が高い楕円形状のシートフレームで効果的に受けることができる。
また、本発明は、前記メインフレーム(17)は、少なくとも前記ガセット(20)の前記取付位置(79)以降で断面が円形状であることを特徴とする。
本発明によれば、シートフレーム側の上下及び左右方向の荷重をメインフレームの円形状の部分で均一に受けることができる。
また、本発明は、一対の前記メインフレーム(17)は、平面視で前記ヘッドパイプ(16)からそれぞれ幅方向外側後方に向かって延出し、一対の前記メインフレーム(17)は、前記ガセット(20)の前記取付位置(79)よりも前方から当該取付位置(79)までの区間で互いに平行に後方へ延出することを特徴とする。
本発明によれば、一対のメインフレームの間のスペースを大きくでき、このスペースに車体構成部品を配置できる。
また、本発明は、前記ダウンフレーム(19)は、一対のフレームであり、前記ヘッドパイプ(16)からそれぞれ幅方向外側後方に向かって延出し、前記メインフレーム(17)よりも大きな下勾配で設けられるとともに、前記メインフレーム(17)よりも幅方向外側まで延出することを特徴とする。
本発明によれば、ダウンフレームとメインフレームとの間のスペース、及び、一対のダウンフレームの間のスペースを大きく確保でき、このスペースに車体構成部品を配置できる。
さらに、本発明は、一対の前記メインフレーム(17)間を接続するクロス部材(93)は、前記ガセット(20)の前端(79b)よりも後方、且つ、前記メインフレーム(17)に対する前記シートフレーム(21)の取付位置(89)の後端(89b)よりも前方に位置することを特徴とする。
本発明によれば、ガセットの前端よりも後方とシートフレームの取付位置の後端との間の応力が集中する箇所の荷重をクロス部材で効果的に受けることができる。
また、本発明は、前記クロス部材(93)は、側面視で前記ガセット(20)若しくは前記シートフレーム(21)の前記取付位置(89)に重なることを特徴とする。
本発明によれば、応力が集中する箇所の荷重をクロス部材で効果的に受けることができる。
本発明に係る車体フレーム構造では、車体フレームの部位に合わせて車体フレームの剛性及び強度を得ることができる。
また、車体フレームの前部をダウンフレーム側を支点とした下側支点で振らすことができる。
さらに、クッション上端支持部からシートフレームに伝わる荷重を、上下に方向に剛性が高い楕円形状のシートフレームで効果的に受けることができる。
また、シートフレーム側の上下及び左右方向の荷重をメインフレームの円形状の部分で均一に受けることができる。
また、一対のメインフレームの間のスペースに効率良く車体構成部品を配置できる。
また、ダウンフレームとメインフレームとの間のスペース、及び、一対のダウンフレームの間のスペースに効率良く車体構成部品を配置できる。
さらに、本発明は、応力が集中する箇所の荷重をクロス部材で効果的に受けることができる。
本発明の車体フレーム構造を備えた自動二輪車の左側面図である。 自動二輪車の右側面図である。 自動二輪車の後部の平面図である。 車体フレーム11の左側面図である。 車体フレーム11を上方から見た平面図である。 図4のVI−VI断面図である。 図4のVII−VII断面図である。 シートフレームの製造工程を示す図である。 シートフレームを製造する金型を示す図である。 ラゲッジボックスの周辺部の左側面図である。 ラゲッジボックスの周辺部の平面図である。 下ケースの周辺部の平面図である。 ラゲッジボックスの周辺部の平面図である。 変形例におけるラゲッジボックスの周辺部の左側面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号Lは車体左方を示している。
図1は、本発明の車体フレーム構造を備えた自動二輪車の左側面図である。図2は、自動二輪車の右側面図である。
自動二輪車10は、車体フレーム11にエンジン12が支持され、前輪2を支持する左右一対のフロントフォーク13が車体フレーム11の前端に操舵可能に支持され、後輪3を支持するスイングアーム14が車体フレーム11の後部側に設けられた車両である。自動二輪車10は、運転者(乗員)が跨るようにして着座するシート15が車体フレーム11の後部の上部に支持された鞍乗り型の車両である。
また、自動二輪車10は、車体フレーム11等を覆う樹脂製の車体カバー(不図示)を備える。
図2は、シート15を取り外した状態の自動二輪車10の後部の平面図である。図3は、自動二輪車10の後部の平面図である。図3では、シート15や後述する燃料タンク及びリヤフェンダー等が取り外された状態が示されている。
図1〜図3を参照し、車体フレーム11は、フロントフォーク13を回動自在に軸支する前端のヘッドパイプ16と、ヘッドパイプ16の上部から下勾配で後方へ延出する左右一対のメインフレーム17,17と、メインフレーム17,17の後端から下方に延びるピボットフレーム18と、ヘッドパイプ16の下部から下勾配で後方へ延出する左右一対のダウンフレーム19,19と、ダウンフレーム19,19の下端とメインフレーム17,17とを連結する左右一対のガセットフレーム20,20(ガセット)とを備える。
また、車体フレーム11は、メインフレーム17,17の後部から上勾配で車両後部まで延びる左右一対のシートフレーム21,21と、メインフレーム17,17の後端から上勾配で後方へ延びてシートフレーム21,21の前後の中間部に連結される左右一対のシートフレーム支持フレーム22,22とを備える。
さらに、ガセットフレーム20,20には、ダウンフレーム19,19の延長線上に重なるように後下がりに配置される左右一対のエンジンハンガ23,23が連結される。
左右のフロントフォーク13,13は、上端をブリッジ25で左右に連結される。ブリッジ25の中央には、ヘッドパイプ16に軸支されるステアリングシャフト(不図示)が設けられる。操舵用のハンドル26は、上記ステアリングシャフトの上端に連結される。
スイングアーム14は、左右一対のアーム部14a,14aを備え、後輪3は、アーム部14a,14aの後端間を連結する車軸27に軸支される。
ピボットフレーム18には、ピボットフレーム18を車幅方向に貫通するピボット軸28が設けられる。スイングアーム14は、前端をピボット軸28に軸支され、ピボット軸28を中心に上下に回動自在である。
左右一対のリヤクッション29,29は、アーム部14a,14aの後端とシートフレーム21,21の後部との間に掛け渡される。
エンジン12は、4サイクル単気筒エンジンである。エンジン12は、車幅方向に略水平に延びるクランク軸(不図示)を収容するクランクケース30と、クランクケース30の前部の上面から前上方に傾斜して延びるシリンダ部31とを備える。シリンダ部31は、クランクケース30の上面に結合されるシリンダ32と、シリンダ32の上面に連結されるシリンダヘッド33と、シリンダヘッド33の上面を塞ぐヘッドカバー34とを備える。シリンダ部31のシリンダ軸線31aは、前傾した姿勢で上下に延びている。
クランクケース30の後部の内部には、変速機(不図示)が一体的に設けられている。クランクケース30の後部側面から外側方に突出した変速機の出力軸には、ドライブスプロケット35が設けられ、エンジン12の出力は、ドライブスプロケット35と後輪3のドリブンスプロケット38とに掛け渡されるドライブチェーン39を介して後輪3に伝達される。
エンジン12は、クランクケース30の上部、クランクケース30の後部の下部、及び、クランクケース30の前部の下部に、車体フレーム11側に連結される固定部40a,40b,40cを備える。エンジン12は、メインフレーム17,17の後部の下方かつピボットフレーム18の前方に配置され、車体フレーム11から吊り下げられるように懸架される。
エンジン12の排気管41は、シリンダヘッド33の前面から引き出され、エンジン12の下方を通って後方に延び、右側のアーム部14aの側方に配置されたマフラー42に接続される。
エンジン12の吸気装置は、吸入した空気を浄化するエアクリーナボックス44と、スロットルボディ(不図示)と、エアクリーナボックス44とスロットルボディとを接続するコネクティングチューブ(不図示)とを備える。
エアクリーナボックス44は、左右のメインフレーム17,17の間及び左右のダウンフレーム19,19の間に跨って配置され、シリンダ部31の上方に位置する。スロットルボディは、エアクリーナボックス44の近傍に配置され、シリンダヘッド33の後面の吸気ポートに接続される。
エンジン12の後部の上方で左右のシートフレーム21,21の間には、ヘルメット等の物品を収納可能なラゲッジボックス47が設けられる。また、左右のシートフレーム21,21の間でラゲッジボックス47の後方には、燃料タンク48が設けられている。
シート15は、ラゲッジボックス47及び燃料タンク48を上方から覆うように配置されている。詳細には、シート15は、運転者用の前部シート15aと、前部シート15aよりも一段高い同乗者用の後部シート15bとを一体に備える。シート15は、前端部に設けられたヒンジ49を介してラゲッジボックス47の前部に連結されており、ヒンジ49を中心にシート15を上方に回動させることで、シート15が開き、ラゲッジボックス47及び燃料タンク48が外側に露出する。
同乗者用のタンデムステップ50は、シートフレーム支持フレーム22,22から下方に延びるステー51に支持される。後部シート15bの後部の左右の側方には、同乗者が把持可能なグラブレール52が設けられている。
運転者用の左右一対のステップ53,53は、クランクケース30の後部の下面から車幅方向外側へ延びるステップステー54の両端に支持されている。
左側のステップ53の前方には、シーソー式のシフトペダル55が設けられている。また、左側のステップ53の後下方には、サイドスタンド56が設けられている。サイドスタンド56の後方には、メインスタンド57が設けられている。
右側のステップ53の近傍には、後輪3のブレーキの操作用のブレーキペダル58が設けられている。
後輪3の上方には、燃料タンク48を下方から覆うリヤフェンダー59が設けられている。
図4は、車体フレーム11の左側面図である。図5は、車体フレーム11を上方から見た平面図である。図6は、図4のVI−VI断面図である。
次に、車体フレーム11についてより詳細に説明する。車体フレーム11は左右対称に形成されているため、左右で同一の符号を付し、以下の説明では、特に必要がある場合を除き符号は1つのみ示す。
車体フレーム11は、鉄鋼材料等の金属材料で構成されるパイプ材及び板材を互いに溶接で結合して一体に形成される。
ヘッドパイプ16は、キャスター角に合わせて後傾して配置されている。
メインフレーム17は、ヘッドパイプ16の上部の後面からクランクケース30の上方へ向けて後下がりに延びてガセットフレーム20に結合される上パイプ部61と、上パイプ部61の後端部の屈曲部62で屈曲して上パイプ部61よりも緩い角度で後下がりに後方へ延びる後パイプ部63とを備える。メインフレーム17は、上パイプ部61と後パイプ部63とが軸方向に溶接の継ぎ目なく連続して延びる比較的長尺な1本のパイプである。
詳細には、上パイプ部61は、左右の上パイプ部61間の間隔が大きくなるように車幅方向に広がりながら後方へ延びる上パイプ前部64と、上パイプ前部64の後端で屈曲して車幅方向の中心線Mに対し略平行に後方へ延び、後端でガセットフレーム20に結合される上パイプ延出部65とを備える。上パイプ前部64の前端は、ヘッドパイプ16の上下の中間位置よりも上方側で中間位置寄りの位置でヘッドパイプ16に結合される。
後パイプ部63は、上パイプ延出部65に連続して車幅方向に広がりながら後方へ延びる後パイプ前部66と、後パイプ前部66の後端で車幅方向内側に屈曲して後方側ほど左右の間隔が小さくなる後パイプ中間部67と、後パイプ中間部67の後端で屈曲して中心線Mと略平行に後方へ延びる後パイプ後部68とを有する。後パイプ前部66の下面には、板状の上部エンジンハンガ69が設けられており、エンジン12の固定部40bは、上部エンジンハンガ69に連結される。
ダウンフレーム19は、ヘッドパイプ16の下部の後面から後下がりに延びてシリンダ部31の近傍まで延び、ガセットフレーム20に接続される。ダウンフレーム19は、平面視において、左右のダウンフレーム19の前端部間の間隔が大きくなるように車幅方向に広がりながら後方へ延びる下パイプ前部70と、下パイプ前部70の後端で屈曲して車幅方向の中心線Mに対し略平行に後方へ延び、ガセットフレーム20に結合される下パイプ後部71とを備える。下パイプ前部70の前端は、ヘッドパイプ16の上下の中間位置よりも下方でヘッドパイプ16の下端位置寄りの位置でヘッドパイプ16に結合される。
ダウンフレーム19は、上パイプ部61よりも大きな下勾配で後下がりに延びており、ダウンフレーム19と上パイプ部61との上下の間隔は後方側ほど大きい。また、下パイプ後部71は、上パイプ延出部65よりも車幅方向外側に配置され、上パイプ延出部65に対して略平行に延びる。
車体フレーム11は、下パイプ前部70と上パイプ前部64とを上下に連結する補強板72を一対備える。
ガセットフレーム20は、側面視で略矩形状に形成される板材であり、ダウンフレーム19の後端とメインフレーム17の前後の中間部とを接続する。ガセットフレーム20は、ダウンフレーム19と上パイプ部61との間を繋ぐように延びる上縁部74と、エンジンハンガ23と後パイプ部63との間を繋ぐように延びる下縁部75と、メインフレーム17に結合される後縁部76と、エンジンハンガ23が結合される前縁部77とを有する。ガセットフレーム20は、中央部に肉抜き孔78を有する。
ガセットフレーム20は、ダウンフレーム19の下端を外側から覆うように配置され、上縁部74の前部が下パイプ後部71の後端に結合される。エンジンハンガ23は、ガセットフレーム20の前縁部77の下部に外側から重ねられて締結固定される。
ガセットフレーム20の後縁部76は、後縁部76に沿う溶接ビード79によってメインフレーム17の外側面に結合される。溶接ビード79は、メインフレーム17とガセットフレーム20との取付位置である。なお、この取付位置は、メインフレーム17とガセットフレーム20とが接触して結合されている位置であれば良く、溶接ビードに限定されない。
溶接ビード79の後端79aは屈曲部62の後方に位置し、溶接ビード79の前端79bは屈曲部62の前方に位置する。後端79aの位置は、メインフレーム17上におけるガセットフレーム20の後端の位置に略一致し、前端79bの位置は、メインフレーム17上におけるガセットフレーム20の前端の位置に略一致する。
ガセットフレーム20の後縁部76は、前部が上パイプ部61の後端部に結合され、後部が後パイプ部63の前端部に結合される。すなわち、ガセットフレーム20は、屈曲部62の前後に跨って延びる溶接ビード79によってメインフレーム17に結合される。
ピボットフレーム18は中心線Mに重なるように車幅方向の中央に配置される。ピボットフレーム18は、左右一対で設けられるプレート部80と、左右のプレート部80を車幅方向に連結する連結板81とを備える。連結板81は、プレート部80の上縁部及び後縁部に沿って設けられる。連結板81の上部は、後下がりに傾斜するピボットフレーム18の上面部18aを構成する。上面部18aには、左右の後パイプ部63の後端に沿った形状の切り欠き部82が形成され、切り欠き部82には、後パイプ部63の後端がそれぞれ嵌め込まれる。ピボットフレーム18は、プレート部80の上縁部及び切り欠き部82の内縁部に沿って形成される溶接部によって後パイプ部63の後端に結合される。
左右のプレート部80の上部間には、筒状のピボット支持筒83が掛け渡され、ピボット軸28は、ピボット支持筒83に挿通される。
プレート部80においてピボット支持筒83の下方には、エンジン12の固定部40bが連結されるエンジン懸架部84が設けられている。
また、プレート部80の下部には、メインスタンド57が連結されるメインスタンド連結部85が設けられる。
シートフレーム21は、メインフレーム17の後パイプ部63の前部の上面から後上がりに延びるフレーム前部86と、フレーム前部86の後端部からフレーム前部86よりも大きな傾斜で後上がりに延びるフレーム中間部87と、フレーム中間部87の後端部からフレーム前部86と略同一の傾斜で後上がりに車両後部まで延びるフレーム後部88とを備える。フレーム前部86は、メインフレーム17の後パイプ前部66に連続し、後方側ほど車幅方向に広がるように延びる。フレーム中間部87及びフレーム後部88は、平面視において中心線Mと略平行に後方へ延びる。フレーム後部88の後端には、後部側ほど左右の間隔が小さくなる後端屈曲部88a(図3)が形成されている。
シートフレーム21のフレーム前部86の前端部には、上面側が先端となるように斜めに切断された結合面89が形成されており、シートフレーム21は、結合面89の周縁部に沿う溶接部によってメインフレーム17の上面に溶接される。結合面89は、メインフレーム17に対するシートフレーム21の取付位置である。シートフレーム21の結合面89は、ガセットフレーム20の後方でガセットフレーム20の後端に近接した位置に溶接される。なお、この取付位置は、シートフレーム21とメインフレーム17とが接触して結合されている位置であれば良く、溶接部に限定されない。
詳細には、前後方向において、ガセットフレーム20の溶接ビード79の後端79aと結合面89の溶接部の前端89aとは重なっている。また、結合面89の溶接部の後端89bは、溶接ビード79の後端79aよりも後方で上部エンジンハンガ69の後端の上方に位置する。
上部エンジンハンガ69は、ガセットフレーム20の後方において結合面89の下方に設けられている。
シートフレーム21の後部の下面には、フレーム中間部87の後端及びフレーム後部88の前端に跨って設けられる板状のクッション上端支持部90が設けられている。
シートフレーム支持フレーム22は、メインフレーム17の後パイプ部63の後端の上面から、フレーム中間部87よりも大きな上勾配で後上がりに後方へ延び、シートフレーム21のフレーム後部88の前端の下面に結合される。シートフレーム支持フレーム22の上端は、クッション上端支持部90の内面にも溶接される。シートフレーム支持フレーム22の上部には、ステー51が設けられる。
シートフレーム支持フレーム22は、平面視において、後パイプ部63に連続して後方に略真っ直ぐに延びる支持フレーム前部91と、支持フレーム前部91の後端で屈曲して車幅方向に広がりながら後方に延びる支持フレーム後部92とを有する。支持フレーム後部92の上端はフレーム後部88に結合される。
車体フレーム11は、左右のフレームを車幅方向に連結するクロスメンバを複数備える。メインフレーム17の前後の中間部には、左右の後パイプ前部66,66を連結する前部クロスメンバ93が設けられている。
メインフレーム17の後部には、左右の後パイプ中間部67,67を連結する板状の第1の中間クロスメンバ94が設けられている。
シートフレーム支持フレーム22の前部には、左右の支持フレーム前部91,91を連結する板状の第2の中間クロスメンバ95が設けられている。第2の中間クロスメンバ95の前縁は、ピボットフレーム18の連結板81の後面に溶接されている。
シートフレーム21の前後の中間部には、左右のフレーム中間部87,87の後端を連結する板状の後部クロスメンバ96が設けられている。
シートフレーム21の後端には、左右の後端屈曲部88a,88aの後端を連結する後端クロスメンバ97が設けられている。
前部クロスメンバ93は、メインフレーム17の屈曲部62の後方で、シートフレーム21の結合面89の前端89a及び上部エンジンハンガ69よりも前方に配置されている。前部クロスメンバ93は板状に形成されており、略水平に配置される。前部クロスメンバ93の車幅方向の両端側には、ラゲッジボックス47の前端を支持する前側支持孔部98,98が一対設けられている。
後部クロスメンバ96は、略水平に配置される板状に形成されており、後部クロスメンバ96の車幅方向の両端側には、ラゲッジボックス47の後端を支持する後側支持孔部99,99が一対設けられている。
図1及び図4に示すように、車体フレーム11は、下勾配で後方に延びるメインフレーム17の中間部に、上勾配で後方に延びるシートフレーム21が結合されることで、結合面89の周囲に、側面視で谷状の谷部100を備える。谷部100は、シート15の前下方でラゲッジボックス47とメインフレーム17との間に、側面視で下方に凹む跨ぎ空間Sを形成する。運転者は、自動二輪車10に乗り降りする際に、跨ぎ空間Sに脚を通してシート15に跨ることができる。
谷部100は、車体フレーム11の前後の中間部に位置するため、前輪2側からの荷重、シート15側からの荷重、及び、後輪3側からの荷重が谷部100側に集中し易い。また、エンジン12は谷部100の下方に吊り下げられている。このため、谷部100には応力が集中し易い。
本実施の形態では、左右のメインフレーム17,17を繋ぐ前部クロスメンバ93を、谷部100の下方でメインフレーム17に結合されたガセットフレーム20の溶接ビード79の前端79bとシートフレーム21の結合面89の溶接部の前端89aとの間の位置に設けた。このため、谷部100にかかる荷重を前部クロスメンバ93で効果的に受けることができ、車体フレーム11の剛性を向上できる。
また、前部クロスメンバ93は、エンジンハンガ23とピボットフレーム18のエンジン懸架部84との間に配置されるため、メインフレーム17に作用するエンジン12の荷重を前部クロスメンバ93で効果的に受けることができる。
また、前部クロスメンバ93は、ガセットフレーム20の溶接ビード79の前端79bと後端79aとの間に配置されており、側面視において前後の位置がガセットフレーム20に重なっている。このため、ガセットフレーム20に作用する荷重を前部クロスメンバ93で分担して受けることができ、谷部100近傍の応力集中を効果的に抑制できる。
また、図4及び図5に示すように、平面視及び側面視において、ガセットフレーム20の溶接ビード79の後端79aとシートフレーム21の結合面89の溶接部の前端89aとは重なる。このため、結合面89に作用する応力を、前部クロスメンバ93を含むガセットフレーム20の周辺構造で効果的に受けることができ、車体フレーム11の剛性及び強度を向上できる。
次に、メインフレーム17,17について詳細に説明する。
図4〜図6を参照し、メインフレーム17は、自動二輪車10の上下方向を長軸方向とした縦長の楕円部101を備える。楕円部101の楕円形状の長軸Y1は、略鉛直方向に延びる。楕円部101は、上パイプ部61の上パイプ前部64の前端から上パイプ延出部65の後部までの区間で連続して設けられている。楕円部101の区間が終了する楕円部後端101aは、ガセットフレーム20の溶接ビード79の前端79bの前方で、前端79bに近接した位置に設けられている。
メインフレーム17は、楕円部後端101aの後方では、断面略真円の真円部102に変化している。真円部102は、ガセットフレーム20の前方の位置からメインフレーム17の後端まで連続して形成されている。真円部102が開始する真円部前端102aは、楕円部後端101aとガセットフレーム20の溶接ビード79の前端79bとの間に位置する。真円部102は、上パイプ延出部65の後部から後パイプ後部68の後端まで延びており、ガセットフレーム20,20は、真円部102に設けられる。
つまり、メインフレーム17は、ヘッドパイプ16と、ガセットフレーム20とメインフレーム17との取付位置である溶接ビード79との間で上下方向を長軸方向とした楕円形状をなし、溶接ビード79の前端79bよりも前方の所定位置以降で断面形状が略真円に変化している。すなわち、メインフレーム17は、少なくとも溶接ビード79の位置以降では断面形状が略真円に変化している。
楕円部後端101aと真円部前端102aとの間では、メインフレーム17の断面は、後方側に行くに連れて楕円から略真円に連続的に変化する。
ダウンフレーム19は、その全長に亘って断面が略真円状に形成された丸パイプである。ダウンフレーム19の下パイプ後部71は、メインフレーム17の楕円部101の下方且つ車幅方向外側の位置で、上方からの平面視において楕円部101と略平行に後方へ延びる。また、下パイプ後部71は、側面視において楕円部101よりも大きな下勾配で後方に延びており、楕円部101と下パイプ後部71との上下の間隔は、後方側ほど大きい。このため、左右の楕円部101,101間スペースを大きくできるとともに、楕円部101とダウンフレーム19と間のスペースを大きく確保でき、このスペースに吸気装置等の他の部品を効率良く配置できる。さらに、楕円部101は縦長であるため、楕円部101,101間のスペースをより大きくでき、このスペースに部品を配置し易い。
メインフレーム17とダウンフレーム19とは、同一の略真円のパイプ材から製造される。すなわち、これらパイプ材の径や材質は同一である。メインフレーム17を形成する際は、まず、上記パイプ材に対し、上パイプ前部64と上パイプ延出部65との間の屈曲部等の所定の曲げ位置で、パイプベンダー等によって曲げ加工が行われる。次いで、金型を使用したプレス加工によって曲げ加工後の略真円のパイプ材が圧縮されることで、楕円部101が形成される。また、ダウンフレーム19は、上記パイプ材に対し、所定の曲げ位置で曲げ加工することで所定の形状に形成される。このように、メインフレーム17とダウンフレーム19とは、同一の略真円のパイプ材から製造されるため、楕円部101の縦寸法は、ダウンフレーム19の縦寸法よりも大きく、楕円部101の幅寸法は、ダウンフレーム19の幅寸法よりも小さい。すなわち、縦方向の剛性は、楕円部101がダウンフレーム19よりも大きく、横方向の剛性は、ダウンフレーム19が楕円部101よりも大きい。
前輪2側に入力される路面からの荷重は、ヘッドパイプ16を介してメインフレーム17及びダウンフレーム19に伝達される。メインフレーム17及びダウンフレーム19に伝達される上下方向の荷重は、縦方向の剛性が高い楕円部101を備えたメインフレーム17によって効果的に受けられるため、車体フレーム11の前部の縦方向の剛性を良好にできる。また、車体フレーム11の前部に横方向の荷重が作用する場合、横方向の剛性が比較的小さい楕円部101が積極的に撓むことで、横方向の荷重を効果的に逃がすことができる。
また、ダウンフレーム19は略真円であり、横方向の剛性が楕円部101よりも高いため、横方向の荷重が作用した場合には、車体フレーム11の前部は、ダウンフレーム19側を支点として、ヘッドパイプ16の上端側により近いメインフレーム17が捩れるように振れる。このため、運転者は、この振れ(捩れ)を介して自動二輪車10の走行状態を的確に把握することができる。
さらに、ダウンフレーム19の前端がヘッドパイプ16の下端位置寄りに結合され、メインフレーム17の上端が、ヘッドパイプ16の上下の中間位置よりも上方に結合されるため、上記振れを適切な大きさにできる。このため、運転者は自動二輪車10の走行状態を把握し易い。
また、シートフレーム21を介してメインフレーム17に伝達されるシート15側からの上下及び左右方向の荷重は、真円部102によって略均一に受けられる。このため、荷重に対するメインフレーム17の後部の撓みの挙動は自然なものとなる。
次に、シートフレーム21,21について詳細に説明する。図7は、図4のVII−VII断面図である。図7では、左側のシートフレーム21の断面が図示されている。
図4〜図7を参照し、シートフレーム21は、メインフレーム17は、その全長に亘り、軸方向に接続する溶接の継ぎ目がなく連続して延びる比較的長尺な1本のパイプである。シートフレーム21は、自動二輪車10の上下方向を長軸方向とした楕円部110を備える。楕円部110は、シートフレーム21の全長に亘って設けられる。
シートフレーム21は、フレーム前部86とフレーム中間部87との間、及び、フレーム後部88と後端屈曲部88aとの間に、内側方向屈曲部21a,21bをそれぞれ備える。内側方向屈曲部21a,21bは車幅方向内側へ曲がる屈曲部である。フレーム中間部87とフレーム後部88との間には、上下方向に屈曲する上下屈曲部21cが設けられている。
楕円部110は、縦長の楕円形状に形成されており、楕円部110の長軸Y2は、短軸X2よりも長い。楕円部110は、長軸Y2が略鉛直方向を向く向きで設けられる。
楕円部110は、上端の上側R形状部111と、下端の下側R形状部112と、シートフレーム21の車幅方向内側の側面を構成する内側R形状部113と、シートフレーム21の車幅方向外側の側面を構成する外側R形状部114とを備えて構成される。ここで、R形状は、円弧状の曲面形状を意味するものである。
上側R形状部111の曲率半径と下側R形状部112の曲率半径とは略等しい。
内側R形状部113は、平坦部を有さずにその全体が曲面状で車幅方向内側に突出する曲面である。外側R形状部114は、平坦部を有さずにその全体が曲面状で車幅方向外側に突出する曲面である。内側R形状部113の曲率半径は、外側R形状部114の曲率半径よりも大きい。このため、長軸Y2からの内側R形状部113の車幅方向の突出量P1は、長軸Y2からの外側R形状部114の車幅方向の突出量P2よりも小さい。従って、左右のシートフレーム21,21の内側R形状部113,113間のスペースを大きく確保でき、このスペースに車幅方向に大型のラゲッジボックス47及び燃料タンク48を配置できる。
内側R形状部113は、上下方向の中間部に、車幅方向内側に突出するR状突出部115を備える。R状突出部115は、円弧状の曲面であり、R状突出部115の曲率半径は、内側R形状部113の曲率半径及び外側R形状部114の曲率半径よりも小さい。
シートフレーム21は、板材を丸めてパイプ状に形成して継ぎ目を軸方向に延びる溶接ビード116で接合したパイプである。例えば、シートフレーム21は、電縫鋼管である。溶接ビード116は、その全長に亘り、内側R形状部113の上下の中間部、より詳細には、R状突出部115の頂点部に形成されている。すなわち、溶接ビード116は、車幅方向の内側に位置しており、外側から隠れるため、シートフレーム21の外観性が良い。
ラゲッジボックス47及びクッション上端支持部90を支持するシートフレーム21を縦長の楕円部110にしたため、シート15及びリヤクッション29側からシートフレーム21に伝わる荷重を上下方向に剛性が高いシートフレーム21によって効果的に受けることができる。
また、内側R形状部113がR状突出部115を備えることで楕円部110の断面係数が増加するため、楕円部110の強度を向上できる。
ここで、シートフレーム21の製造方法を説明する。
図8は、シートフレーム21の製造工程を示す図である。図9は、シートフレーム21を製造する金型を示す図である。
シートフレーム21の製造工程は、断面略真円の真っ直ぐなパイプ材(不図示)を必要箇所で曲げる曲げ工程と、曲げ工程で曲げられた状態のパイプ材130を、プレス機121で圧縮加工して楕円形状とするプレス工程とを備える。
曲げ工程では、断面略真円の真っ直ぐなパイプ材をパイプベンダー等で曲げ加工して、内側方向屈曲部21a,21b及び上下屈曲部21cが形成される。この曲げ工程では、断面略真円の真っ直ぐなパイプ材を曲げるため、このパイプ材の内部に芯材を入れなくとも、良好な形状の内側方向屈曲部21a,21b及び上下屈曲部21cを得ることができる。
プレス機121は、楕円部110を形成する金型122を備え、金型122は、外側R形状部114を形成する一側型123と、内側R形状部113を形成する他側型124とを備える。
一側型123は、凹部123aを備え、凹部123aの底部に、外側R形状部114の形状に沿うように形成された外側R形状加工面125を備える。
他側型124は、凹部123a内に入る凸部124aを備え、凸部124aの先端面に、内側R形状部113の形状に沿うように形成された内側R形状加工面126を備える。内側R形状加工面126の中央には、R状突出部115の形状に沿うように形成されたR状突出部加工面127が設けられている。R状突出部加工面127の曲率半径は、曲げ工程前の上記断面略真円の真っ直ぐなパイプ材の外周面の曲率半径に略等しく設けられる。
プレス工程では、まず、曲げ工程後のパイプ材130は、プレスする際に溶接ビード116がR状突出部115内に位置するように金型122内にセットされる。曲げ工程後のパイプ材130の外周面130aの曲率半径は、曲げ工程前の曲率半径と同一である。
次いで、一側型123と他側型124との合わせ面123b,124bが互いに合わさるようにプレス加工されることで、断面略真円のパイプ材が外側R形状加工面125及び内側R形状加工面126の形状に沿うように圧縮変形させられ、楕円部110が形成される。合わせ面123b,124bの間隔は、間にシム128を挟むことで調整される。R状突出部加工面127は、プレス工程で溶接ビード116を受ける受け面である。
外側R形状部114の曲率半径は、内側R形状部113の曲率半径よりも小さく、内側R形状部113の曲率半径に比較してプレス工程前の断面略真円のパイプ材の外周面の曲率半径に近い。また、R状突出部115の曲率半径は、断面略真円のパイプ材の外周面130aの曲率半径に略等しく、外側R形状部114の曲率半径よりも小さい。R状突出部115は、プレス工程でほとんど変形していない。
すなわち、プレス工程では、外側R形状部114の加工度が内側R形状部113の加工度よりも小さく、R状突出部115の加工度は外側R形状部114の加工度よりも小さい。本実施の形態では、プレス工程の加工度が小さいR状突出部115に溶接ビード116を設けたため、プレス加工の負荷が溶接ビード116に過大にかかることを防止できる。
また、内側方向屈曲部21a,21bの内側R形状部113は、プレス工程によって圧縮される際に車幅方向の外側に変位してパイプ材の軸方向に伸ばされる部分である。これに対し、内側方向屈曲部21a,21bの外側R形状部114は、プレス工程によって圧縮される際に車幅方向の内側に変位してパイプ材の軸方向に圧縮される部分である。すなわち、内側方向屈曲部21a,21bの外側R形状部114は、圧縮の歪が集中し易い部分である。本実施の形態では、外側R形状部114の曲率半径を内側R形状部113の曲率半径よりも小さくし、加工前のパイプ材に対する外側R形状部114の加工度を内側R形状部113の加工度よりも小さくしたため、内側方向屈曲部21a,21bでの外側R形状部114の歪の集中を低減できる。このため、内側方向屈曲部21a,21bを形成後にプレス工程で楕円に形成する製法であっても、良好な形状のシートフレーム21を得ることができる。
また、楕円部110は、所謂レーストラック形状の楕円のような平行部を側面に有しておらず、外側R形状部114及び内側R形状部113が全体的に曲面状で径方向外側に張り出しているため、プレス工程でパイプ内に芯材を入れなくとも、良好な製品形状を得ることができる。レーストラック形状の楕円の平行部をプレス加工で形成する場合、パイプ内に芯材を入れなければ、径方向内側に平行部が窪んでしまい、良好な形状を得ることは困難である。
次にラゲッジボックス47の構成について説明する。
図10は、ラゲッジボックス47の周辺部の左側面図である。図11は、ラゲッジボックス47の周辺部の平面図である。図11では、ラゲッジボックス47のリッド150は取り外されている。
ラゲッジボックス47は、上面の略全体が開口した上部開口部140を備えた箱状に形成されており、上部開口部140は、板状のリッド150によって塞がれる。リッド150は、ヒンジ49によってその前端部をシート15と同軸に軸支される。リッド150がヒンジ49を中心に上下に回動することで上部開口部140は開閉される。
ラゲッジボックス47は、ピボットフレーム18の上方に配置される底面部141と、底面部141の周縁から上方へ延びる周壁部142とを備え、周壁部142の上縁部142aはシート15を受けるとともに、上部開口部140を形成する。詳細には、リッド150の周縁部の下面は、ラゲッジボックス47の上縁部142aによって受けられ、シート15の前部の下面のシート底板は、リッド150の周縁部の上面によって受けられる。
周壁部142は、底面部141の後縁から上方に延びる後壁部142bと、後壁部142bに対向する前壁部142cと、前壁部142cと後壁部142bとを前後に繋ぐ左右の側壁部142d,142dとを備える。
また、ラゲッジボックス47は、前壁部142cの下部から前方に膨出する前方膨出部143を備える。
ラゲッジボックス47は、上下に2分割で構成されており、前記底面部141を備えた下ケース144と、下ケース144の上面に連結される上ケース145とを備える。
下ケース144及び上ケース145は、側面視においてシートフレーム21の上面21dに沿って後上がりに延びる下ケース側合わせ面146(合わせ面)及び上ケース側合わせ面147(合わせ面)をそれぞれ備え、下ケース側合わせ面146と上ケース側合わせ面147とが結合されて一体となる。すなわち、上ケース145と下ケース144との分割面は、シートフレーム21の上面21dに沿って上勾配で後方に延びている。下ケース側合わせ面146及び上ケース側合わせ面147は、平面視では略矩形の枠状に形成されている。
上ケース側合わせ面147は、上ケース145を下ケース144に連通させる下部開口部155(下ラゲッジに連なる開口部)を区画する。下ケース側合わせ面146は、下ケース144を上ケース145に連通させる開口156(上ラゲッジと接続される開口)を区画する。
上ケース145は、上部開口部140の全周から下方に延びて上部開口部140と上ケース側合わせ面147とを繋ぐ上ケース周壁部148を備える。上ケース145は、上部開口部140が略水平であるのに対し、上ケース側合わせ面147が上勾配であるため、後部側ほど壁の高さが小さくなっている。
上ケース周壁部148は、上部開口部140の前縁から僅かに後傾した姿勢で下方に延びる上ケース前壁148aと、上ケース前壁148aの下縁からシートフレーム21のフレーム前部86の上縁に沿うように前下がりに前方へ延びる膨出部上壁部149と、左右の上ケース側壁148b,148bと、上ケース後壁148cとを備える。膨出部上壁部149の下面の周縁部は、上ケース側合わせ面147の前端部を構成する。ヒンジ49は、上ケース前壁148aの上部に設けられる。
上ケース145は、上ケース側合わせ面147からラゲッジボックス47の外側へ突出する上フランジ部151を備える。上フランジ部151は、上ケース側合わせ面147の全周に亘って設けられる。
上ケース145は、上フランジ部151の前縁から前方に延びる上側板部152と、上フランジ部151の後縁の左右の端部から後方に延びる一対の上側板部153,153とを備える。また、上ケース145は、上ケース側壁148b,148b側の上フランジ部151から車幅方向外側に突出する上側幅方向突出部154を左右にそれぞれ複数備える。
図12は、下ケース144の周辺部の平面図である。図12では、上ケース145が取り外された状態が示されている。
図10及び図12に示すように、下ケース144は、底面部141と、底面部141の周縁から上方に延びて底面部141と下ケース側合わせ面146とを繋ぐ下ケース周壁部160を備える。下ケース144は、上方側ほど前後及び左右に広がるお椀状に形成されている。
下ケース周壁部160は、上ケース前壁148aよりも前方に膨出する下ケース側膨出部160aと、下ケース側膨出部160aの後方に位置する左右の下ケース側壁160b,160bと、下ケース後壁160cとを備える。
下ケース側膨出部160aは、メインフレーム17の後パイプ部63の上縁に沿って前上がりに延びる膨出部底面部161と、膨出部底面部161の左右の縁部から上方に延びる膨出部側壁162,162とを備える。膨出部側壁162,162の上縁は、フレーム前部86の上縁に沿って前下がりに延び、前上がりの膨出部底面部161の先端に合流する。すなわち、下ケース側膨出部160aは、側面視において前端側ほど先細るように形成されている。
下ケース側膨出部160aの上縁は、下ケース側合わせ面146の前端部を形成するとともに、上方に開口する膨出部開口部163を形成する。膨出部開口部163は、膨出部底面部161の前縁と左右の膨出部側壁162,162の上縁とによって区画される。膨出部開口部163は、上ケース145が取り付けられると、膨出部上壁部149によって塞がれ、これにより、前方膨出部143が形成される。
下ケース144は、下ケース側合わせ面146からラゲッジボックス47の外側へ突出する下フランジ部164を備える。下フランジ部164は、下ケース側合わせ面146の全周に亘って設けられる。
下ケース144は、下フランジ部164の前縁から前方に延びる下側板部165と、下フランジ部164の後縁の左右の端部から後方に延びる一対の下側板部166,166とを備える。また、下ケース144は、下ケース側壁160b,160b側の上フランジ部151から車幅方向外側に突出する下側幅方向突出部167を左右にそれぞれ複数備える。
上ケース145と下ケース144とは、上ケース側合わせ面147と下ケース側合わせ面146とが合わさって係合するとともに、上フランジ部151と下フランジ部164とが当接して係合するように上下に合わせられる。上フランジ部151と下フランジ部164とが上下に合わさることで、上ケース145と下ケース144との結合部から外側に突出するフランジ部168が形成される。
フランジ部168は、ラゲッジボックス47の周壁部142の全周に亘って形成され、前縁の前フランジ部169と、後縁の後フランジ部170と、左右の側面の幅方向フランジ部171,171とを備える。
上ケース145と下ケース144とが合わさると、上側板部152,153,153と下側板部165,166,166とがそれぞれ上下に合わさり、ラゲッジボックス47の前端及び後端に、板状の前側ボックス取付部172(図11)及び後側ボックス取付部173,173が形成される。前側ボックス取付部172は、前フランジ部169が備え、前部クロスメンバ93の上方まで前方へ延びる。後側ボックス取付部173,173は、後フランジ部170が備え、後部クロスメンバ96の上方まで後方へ延びる。
また、上ケース145と下ケース144とが合わさると、複数の上側幅方向突出部154と下側幅方向突出部167とが上下に合わさり、ラゲッジボックス47の左右の側部に、ケース連結部174が複数形成される。幅方向フランジ部171,171がケース連結部174を備え、ケース連結部174は車幅方向外側に延びる。すなわち、フランジ部168は、前側ボックス取付部172、後側ボックス取付部173,173及び複数のケース連結部174を一体に備える。
ケース連結部174は、シートフレーム21のフレーム前部86の前後の中間部の上方に左右一対で設けられるとともに、フレーム中間部87の前部の上方にも左右一対で設けられる。本実施の形態では、ケース連結部174は、左右の各幅方向フランジ部171,171上において前後の2箇所に設けられる。また、各ケース連結部174は、下側幅方向突出部167から下方に延出するフレーム接地部175を備える。フレーム接地部175は、下ケース側合わせ面146よりも下方まで延出する。フレーム接地部175が設けられることで、ケース連結部174は板厚が大きくなっている。
また、左側の幅方向フランジ部171には、上フランジ部151から上方に突出する係止片159が前後方向に複数形成される。係止片159には、ラゲッジボックス47に沿って前後に延びるホース類やケーブル類が係止される。
上ケース145と下ケース144とは、各ケース連結部174に上方から挿通されて下側幅方向突出部167に締結されるケース連結ボルト176によって結合される。
また、前側ボックス取付部172の中央にも、ケース連結ボルト176aが設けられ、ケース連結ボルト176aによって上側板部152と下側板部165とが結合される。さらに、ケース連結ボルト(不図示)は、ラゲッジボックス47の後端部に設けられたケース連結部(不図示)にも締結される。
図13は、ラゲッジボックス47の周辺部の平面図である。
図10〜図13を参照し、ラゲッジボックス47は、前部クロスメンバ93と後部クロスメンバ96との間で左右のシートフレーム21,21の間の空間に配置される。ラゲッジボックス47は、前側ボックス取付部172が前部クロスメンバ93上に載置されるとともに、後側ボックス取付部173,173が後部クロスメンバ96上に載置されることで、車体フレーム11に下方から支持される。
前側ボックス取付部172は、前側ボックス取付部172に上方から挿通される一対のボックス固定ボルト178,178によって前部クロスメンバ93に締結固定される。後側ボックス取付部173,173は、後側ボックス取付部173,173に上方から挿通されるボックス固定ボルト179,179によって後部クロスメンバ96に締結固定される。すなわち、ラゲッジボックス47は、フランジ部168の前側ボックス取付部172及び後側ボックス取付部173,173を介して車体フレーム11に支持されている。
また、ボックス固定ボルト178,178,179,179の締結力により、上ケース145と下ケース144とは、より強固に結合される。
また、燃料タンク48(図2)は、ラゲッジボックス47及び後部クロスメンバ96の後方でシートフレーム21,21の間の空間に配置される。燃料タンク48の前端部は、後部クロスメンバ96の後方のシートフレーム21,21上に設けられるタンク固定部158に締結される。
図10及び図13に示すように、ラゲッジボックス47が車体フレーム11に取り付けられた状態では、幅方向フランジ部171,171は、左右のシートフレーム21,21の上面21dから上方に所定間隔を空けた位置で、シートフレーム21,21の上面21dに沿うように上勾配で後方に延びる。すなわち、シートフレーム21,21は、下ケース144の上部の外側方を通って後上方に延出する。
また、幅方向フランジ部171,171は、上方からの平面視では、シートフレーム21,21の車幅方向の内側面部に上方から重なる。さらに、4つのケース連結部174も、上方からの平面視で、シートフレーム21,21に上方から重なる。ケース連結部174の下面のフレーム接地部175は、下ケース側合わせ面146とシートフレーム21,21の上面21dとの間の空間に延出している。
各フレーム接地部175は、シート15に乗員が着座していない状態では、シートフレーム21,21の上面21dに接地しておらず、シートフレーム21,21の上面21dとの間に所定の間隔を有する。シート15に運転者が着座したり、ラゲッジボックス47内に重量物等が収納されたり、路面からショックを受けたりする等の原因により、所定値以上の荷重がラゲッジボックス47に作用すると、ラゲッジボックス47は下方に撓み、各フレーム接地部175がシートフレーム21,21の上面21dに接地する。このため、所定以上の荷重がラゲッジボックス47に作用した際に、この荷重をフレーム接地部175を介してシートフレーム21,21で受けることができる。
また、フレーム接地部175の前後には幅方向フランジ部171,171が設けられているため、フレーム接地部175及び幅方向フランジ部171,171の強度及び剛性を互いに高めることができる。このため、フレーム接地部175で効果的に荷重を受けることができる。
図10、図11及び図12に示すように、下ケース144は、下ケース側膨出部160aを備える分だけ上ケース145よりも前方に長く形成されている。下ケース144内の前部には、下ケース144内の空間を前後に仕切る隔壁180が設けられる。隔壁180は、上下に延びる縦壁部181と、縦壁部181の上縁から前方に延びる上壁部182とを備える。上壁部182は、膨出部上壁部149の後部に連続する。隔壁180は、ボルト等の固定具を介して下ケース144に着脱可能に設けられる。
隔壁180が設けられることで、下ケース144内には、隔壁180の後方の後収納部183と、前方膨出部143と隔壁180との間に設けられる前収納部184とが形成される。後収納部183は、上ケース145内の収納空間と合わさることで、フルフェイス型のヘルメット等の大型の物品を収納可能なメイン収納部185(収納空間)を形成する。
前収納部184には、バッテリ186や、ヒューズボックス(不図示)等の電装部品が配置される。バッテリ186は、隔壁180の前面に近接した位置且つヒンジ49の下方で前収納部184の後部に配置される。バッテリ186よりも小型のヒューズボックスは、バッテリ186の前方で前収納部184の前部に配置される。
隔壁180を設けることで、後収納部183側から不意に電装部品にアクセスしてしまうことが防止される。
上ケース145及び下ケース144は、樹脂成型品である。上ケース145と下ケース144と樹脂成型品の2分割で構成し、ケース連結ボルト176で上ケース145と下ケース144とを結合させることで、大型のラゲッジボックス47を容易に形成することができる。
運転者等は、シート15を上方に回動させて開いた後、リッド150を開くことで、上ケース145の上部開口部140から後収納部183を含むメイン収納部185にアクセスすることができる。
本実施の形態では、上ケース145と下ケース144とを合わせてラゲッジボックス47を形成する構成において、上ケース145の上部開口部140から後収納部183にアクセス可能としたため、下ケース144に対して上ケース145を開くことなく、上部開口部140から後収納部183内の状態を容易に把握できるとともに、容易に後収納部183にアクセスできる。また、下ケース側合わせ面146及び上ケース側合わせ面147からラゲッジボックス47の外側に延出するフランジ部168の前側ボックス取付部172及び後側ボックス取付部173,173を介してラゲッジボックス47を車体フレーム11に支持するため、簡単な構造でラゲッジボックス47を支持できる。
また、下ケース側合わせ面146及び上ケース側合わせ面147が、シートフレーム21,21の上方に位置するため、シートフレーム21,21が下ケース側合わせ面146及び上ケース側合わせ面147の配置の邪魔にならない。このため、ラゲッジボックス47を車幅方向に大型化できる。
また、上ケース145と下ケース144とを分割して形成するとともに、上ケース145よりも前方に延びる下ケース側膨出部160aを下ケース144に設けたため、必要に応じて上ケース145の前部の形状を変更することで、跨ぎ空間Sの跨ぎ性及びラゲッジボックス47の容量を容易に変更できる。すなわち、図10のように、上ケース145の上ケース前壁148aを下ケース側膨出部160aの後方に設け、下ケース側膨出部160aを膨出部上壁部149で塞ぐ構成とすることで、跨ぎ空間Sを大きくして跨ぎ性を向上できる。また、下ケース側膨出部160aに対応して前方に膨出する膨出部を上ケース145に設ける構成とした場合には、メイン収納部185の容量を増加させることができる。
以上説明したように、本発明を適用した実施の形態によれば、自動二輪車10のラゲッジボックス構造は、上ケース145と下ケース144との上下2分割構造で構成されメイン収納部185を形成するラゲッジボックス47と、ラゲッジボックス47に揺動可能に支持されるシート15とを備え、シート15の下方にラゲッジボックス47が配置され、下ケース144は、上部に上ケース145と接続される開口156を備えたお椀状に形成され、上ケース145は、下ケース144に連なる下部開口部155を下部に備えるとともに、収納空間に連通する上部開口部140を上部に備え、シート15は、上部開口部140を覆うように上ケース145に開閉可能に支持され、上ケース145と下ケース144とは、互いに合わさる上ケース側合わせ面147及び下ケース側合わせ面146で固定されるとともに、上ケース側合わせ面147及び下ケース側合わせ面146から延出するフランジ部168を備え、フランジ部168を介して車体フレーム11に支持される。これにより、上ケース145と下ケース144とが上ケース側合わせ面147及び下ケース側合わせ面146で固定されるため、メイン収納部185は上ケース145と下ケース144との間で開くことがなく、シート15を開くことで、上ケース145の上部開口部140からメイン収納部185内の状態を容易に把握できるとともに、メイン収納部185にアクセスし易い。また、上ケース側合わせ面147及び下ケース側合わせ面146から延出するフランジ部168を介してメイン収納部185が車体フレーム11に支持されるため、シート15からラゲッジボックス47に作用する荷重をシンプル且つ強固な構造で受けることができる。
また、上ケース145と下ケース144との上ケース側合わせ面147及び下ケース側合わせ面146は、一対のシートフレーム21,21に沿って延出するため、フランジ部168の存在が、車体の外装部品や車体構成部品の配置に与える影響を最小限に抑えることができ、設計の自由度を向上できる。
また、ラゲッジボックス47は、一対のシートフレーム21,21の間に配置され、収納部の前後には、一対のシートフレーム21,21間、及び、一対のメインフレーム17,17間を接続する後部クロスメンバ96及び前部クロスメンバ93がそれぞれ設けられ、ラゲッジボックス47は、後部クロスメンバ96及び前部クロスメンバ93に支持される。このため、ラゲッジボックス47を、車体フレーム11の強度部材である後部クロスメンバ96及び前部クロスメンバ93で強固に支持できる。
さらに、フランジ部168は、前フランジ部169と、後フランジ部170と、幅方向フランジ部171,171とを備え、前フランジ部169及び後フランジ部170は、前後の前部クロスメンバ93及び後部クロスメンバ96にそれぞれ接続され、幅方向フランジ部171,171は、平面視で車体フレーム11に重なるように配置される。このため、前フランジ部169及び後フランジ部170を介してラゲッジボックス47を前部クロスメンバ93及び後部クロスメンバ96で強固に支持できるとともに、幅方向フランジ部171,171が車体の外装部品や車体構成部品の配置に与える影響を最小限に抑えることができる。
また、下ケース144は、下ケース側合わせ面146とシートフレーム21,21との間の空間に延出するフレーム接地部175を備えるため、ラゲッジボックス47の荷重をフレーム接地部175を介してシートフレーム21,21で受けることができる。
また、フレーム接地部175は、シート15に乗員が乗っていない状態ではシートフレーム21,21に接地しないように配置されているため、所定以上の荷重がラゲッジボックス47に作用した際に、この荷重をフレーム接地部175を介してシートフレーム21,21で受けることができる。
さらに、フレーム接地部175及びフレーム接地部175の前後の幅方向フランジ部171,171によって互いの強度を高めることができるとともに、ラゲッジボックス47の強度を向上できる。
また、下ケース144の収納空間は上ケース145の収納空間に対して前方に長く、下ケース144は隔壁180で前収納部184と後収納部183とに区画されており、平面視で、上ケース145の上部開口部140から後収納部183にアクセスが可能である。このため、下ケース144の収納空間を広く活用できるとともに、収納空間を隔壁180によって機能的に区画できる。
また、下ケース144の前収納部184には、バッテリ186等の電装部品が配置され、後収納部183には、ヘルメット等の頻繁にアクセスされる収納品が収納可能であるため、ヘルメット等の頻繁にアクセスされる収納品にアクセスし易い。
また、本発明を適用した実施の形態によれば、車体フレーム構造は、ヘッドパイプ16から延出するメインフレーム17,17と、メインフレーム17,17から延出する一対のシートフレーム21,21と、メインフレーム17,17よりも下方でヘッドパイプ16から延出するダウンフレーム19,19とを備える車体フレーム11を備え、後輪3を懸架するリヤクッション29,29の上端を支持するクッション上端支持部90がシートフレーム21,21に設けられ、メインフレーム17,17は、一対のフレームでありヘッドパイプ16から下勾配で後方に向かって延出し、ダウンフレーム19,19の端部には、メインフレーム17,17に接続されるガセットフレーム20,20が設けられ、シートフレーム21,21は、ガセットフレーム20,20の前端79bよりも後方の位置からメインフレーム17,17よりも上勾配で後方に延出し、一対のメインフレーム17,17の間を接続する前部クロスメンバ93は、ガセットフレーム20,20の前端79bよりも後方、且つ、メインフレーム17,17に対するシートフレーム21,21の取付位置である結合面89の後端89bよりも前方に位置する。これにより、下勾配で後方に延出するメインフレーム17,17と、ガセットフレーム20,20の前端79bよりも後方の位置から上勾配で後方に延出するシートフレーム21,21とが形成するガセットフレーム20,20周辺の谷部100には、応力が集中するが、ガセットフレーム20,20の前端79bよりも後方且つシートフレーム21,21の結合面89の後端89bよりも前方の前部クロスメンバ93によって、応力を効果的に受けることができる。このため、前部クロスメンバ93を車体フレーム間の強度部材として適切な位置にコンパクトに設けることができる。
また、前部クロスメンバ93は、側面視で、ガセットフレーム20,20のメインフレーム17,17に対する取付位置である溶接ビード79と重なっており、応力が集中し易い部分の近傍に前部クロスメンバ93が位置するため、車体フレーム11の強度を効果的に向上できる。なお、本実施の形態では、前部クロスメンバ93は、側面視で溶接ビード79に重なっているが、前部クロスメンバ93は、側面視における前後方向の位置がガセットフレーム20,20に重なっていれば良い。
また、メインフレーム17,17の後端にはピボットフレーム18が設けられ、ピボットフレーム18とガセットフレーム20,20とでエンジン12を支持し、前部クロスメンバ93は、ガセットフレーム20,20とピボットフレーム18との間に位置する。このため、エンジン12を支持する部分の剛性及び強度を前部クロスメンバ93で効果的に向上できる。
さらに、ガセットフレーム20,20とシートフレーム21,21の結合面89とは、平面視で重なるため、シートフレーム21,21の結合面89に作用する応力を、前部クロスメンバ93を含むガセットフレーム20,20の周辺構造で効果的に受けることができ、車体フレーム11の強度を向上できる。ここで、ガセットフレーム20,20は、平面視において前後方向の位置が結合面89に重なっていれば良い。
また、一対のシートフレーム21,21の間には、ラゲッジボックス47が配置され、ラゲッジボックス47は、前部クロスメンバ93に支持されるため、部品点数を削減できるとともに、ラゲッジボックス47を適切に支持できる。
また、メインフレーム17,17の後端から延出してシートフレーム21,21に接続されるシートフレーム支持フレーム22,22が設けられ、シートフレーム支持フレーム22,22とシートフレーム21,21との接続箇所にクッション上端支持部90が設けられるため、強度が高い部分でリヤクッション29,29の上端を支持できる。
また、本発明を適用した実施の形態によれば、車体フレーム構造は、ヘッドパイプ16から延出するメインフレーム17,17と、メインフレーム17,17から延出する一対のシートフレーム21,21と、メインフレーム17,17よりも下方でヘッドパイプ16から延出するダウンフレーム19,19とを備え、メインフレーム17,17は、一対のフレームでありヘッドパイプ16から下勾配で後方に向かって延出し、ダウンフレーム19,19の端部には、メインフレーム17,17に接続されるガセットフレーム20,20が設けられ、シートフレーム21,21は、ガセットフレーム20,20の前端79bよりも後方の位置からメインフレーム17,17よりも上勾配で後方に延出し、メインフレーム17,17は、ヘッドパイプ16と、ガセットフレーム20,20とメインフレーム17,17との取付位置である溶接ビード79との間で上下方向を長軸方向とした楕円形状をなし、少なくとも溶接ビード79の位置以降で断面形状に変化が付けられている。これにより、ヘッドパイプ16を支持するメインフレーム17,17の縦剛性を上下に長い楕円形状によって増加させることができるとともに、メインフレーム17,17の横剛性を適度に下げることができる。このため、ヘッドパイプ16側からの突き上げの荷重をメインフレーム17,17で効果的に受けることができるとともに、横方向の荷重は、メインフレーム17,17の弾性変形(撓み)によって積極的に逃がすことができる。また、ガセットフレーム20,20側では、メインフレーム17,17が上下に長い楕円形状から変化することで、シートフレーム21,21側の要求特性に応じた剛性を得ることができる。従って、車体フレーム11の部位に合わせて車体フレーム11の剛性及び強度を得ることができる。ここで、メインフレーム17,17は、少なくとも溶接ビード79の位置以降で断面形状に変化が付けられていれば良く、本実施の形態のように、溶接ビード79よりもヘッドパイプ16側の位置で断面形状に変化が付けられていても良いことは勿論である。
また、ダウンフレーム19,19は断面が円形状であるため、ダウンフレーム19,19の剛性は上下及び左右に略均一であるとともに、横剛性は、メインフレーム17,17よりも大きい。このため、車体フレーム11の前部をダウンフレーム19,19側を支点とした下側支点で振らすことができ、運転者はこの振れを介して自動二輪車10の走行状態を的確に感じることができる。
また、メインフレーム17,17は、ヘッドパイプ16の中間位置よりも上方側でヘッドパイプ16の中間位置寄りに取り付けられ、ダウンフレーム19,19は、ヘッドパイプ16の中間位置よりも下方でヘッドパイプ16の下端位置寄りに取り付けられる。このため、車体フレーム11の前部をダウンフレーム19,19側を支点とした下側支点で振らすことができ、運転者はこの振れを介して自動二輪車10の走行状態を的確に感じることができる。
さらに、後輪3を懸架するリヤクッション29,29の上端を支持するクッション上端支持部90,90がシートフレーム21,21に設けられ、シートフレーム21,21は、上下方向を長軸方向とした楕円形状をなすため、クッション上端支持部90,90からシートフレーム21,21に伝わる荷重を、上下に方向に剛性が高い楕円形状のシートフレーム21,21で効果的に受けることができる。
また、メインフレーム17,17は、ガセットフレーム20,20の溶接ビード79の位置以降で断面が円形状であるため、シートフレーム21,21側の上下及び左右方向の荷重をメインフレーム17,17の真円部102で均一に受けることができる。
また、一対のメインフレーム17,17は、平面視でヘッドパイプ16からそれぞれ幅方向外側後方に向かって延出し、一対のメインフレーム17,17は、ガセットフレーム20,20の溶接ビード79の位置よりも前方から溶接ビード79までの区間で互いに平行に後方へ延出する。このため、一対のメインフレーム17,17の間のスペースを大きくでき、このスペースに吸気装置等の車体構成部品を配置できる。
また、ダウンフレーム19,19は、一対のフレームであり、ヘッドパイプ16からそれぞれ幅方向外側後方に向かって延出し、メインフレーム17,17よりも大きな下勾配で設けられるとともに、メインフレーム17,17よりも幅方向外側まで延出する。このため、ダウンフレーム19,19とメインフレーム17,17との間のスペース、及び、一対のダウンフレーム19,19の間のスペースを大きく確保でき、このスペースに吸気装置等の車体構成部品を配置できる。
さらに、一対の断面縦長の楕円のメインフレーム17,17間を接続する前部クロスメンバ93は、ガセットフレーム20,20の前端よりも後方、且つ、メインフレームに対するシートフレームの取付位置の後端よりも前方に位置する。このため、ガセットフレーム20,20の前端79bよりも後方とシートフレーム21,21の結合面89の後端89bとの間の応力が集中する箇所の荷重を前部クロスメンバ93で効果的に受けることができる。
さらに、本発明を適用した実施の形態によれば、プレス機121は、一側型123と他側型124との2つの型を備え、一側型123と他側型124とでは外側R形状加工面125と内側R形状加工面126とのR形状を異ならせ、成形品であるシートフレーム21の形状が一側(外側)と他側(内側)で異なるようにした。このように、シートフレーム21の曲げ方向に応じて型の加工面のR形状を異ならすことで、内側方向屈曲部21a,21bの応力集中を効果的に抑制できる。
さらに、パイプ材は、製品としてレイアウトした際に幅方向で一方向にのみ曲がる内側方向屈曲部21a,21bを所定箇所に備え、内側方向屈曲部21a,21bの外側に来る一側型123の外側R形状加工面125の曲率半径が他側型124の内側R形状加工面126の曲率半径よりも小さい。内側方向屈曲部21a,21bの外側面の部分は、楕円状のパイプに加工される際に圧縮変形するため歪が生じ易いが、内側方向屈曲部21a,21bの外側に来る一側型123の外側R形状加工面125の曲率半径を小さくしたため、プレス工程前のパイプ材130からの加工度を小さくして内側方向屈曲部21a,21bにおける外側R形状部114の応力集中を低減でき、良好な成形品を得られる。
また、曲げ工程前の円形のパイプ材は、一枚の板材からなるパイプ材であり、外周面に溶接ビード116を備え、溶接ビード116は、パイプ材の端部間に亘って直線状に形成されており、溶接ビード116を受けるR状突出部115が予め他側型124に形成されている。このため、溶接ビード116に生じる変形をR状突出部115によってコントロールできる。
また、R状突出部加工面127は、他側型124の内側R形状加工面126に設けられるとともに、R状突出部加工面127のR形状は、曲げ工程前のパイプ材のR形状に合わせられている。このため、R状突出部115の変形量を小さくでき、溶接ビード116に過大な負荷が生じることを防止できる。
また、本発明を適用した実施の形態によれば、車体フレーム構造は、楕円形状をなし、必要箇所で曲げ加工が加えられているシートフレーム21,21を備え、シートフレーム21,21は一対で設けられるとともに、上下方向を長軸方向とした楕円形状をなし、それぞれのシートフレーム21,21の内側に位置する内側R形状部113の曲率半径を、シートフレーム21,21の外側に位置する外側R形状部114の曲率半径よりも大きくした。これにより、シートフレーム21,21の内側に位置する内側R形状部113を外側R形状部114よりも平らにでき、シートフレーム21,21の間に大きな空間を確保してラゲッジボックス47及び燃料タンク48等の車体構成部品を配置できる。このため、シートフレーム21,21を楕円形状としながら、周囲の車体構成部品を配置し易くできる。
また、一対のシートフレーム21,21は、メインフレーム17,17から延出するフレームであり、一対のシートフレーム21,21間に、ラゲッジボックス47が配置される。このため、一対のシートフレーム21,21間に、幅方向に大きなラゲッジボックス47を配置できる。
また、一対のシートフレーム21,21には、シートフレーム21,21間を繋ぐ後部クロスメンバ96が設けられ、ラゲッジボックス47は、後部クロスメンバ96に支持される。このため、シートフレーム21,21の強度を後部クロスメンバ96で向上できるとともに、後部クロスメンバ96を利用してラゲッジボックス47を強固に支持できる。
さらに、ラゲッジボックス47の後方で一対のシートフレーム21,21間に、燃料タンク48が設けられるため、一対のシートフレーム21,21間に、幅方向に大きな燃料タンク48を設けることができる。
さらに、シートフレーム21,21は、曲げ加工の後にプレス加工されて楕円形状に形成され、曲げ加工の内側方向屈曲部21a,21bでは、シートフレーム21,21の内側に位置する内側R形状部113の曲率半径を、外側に位置する外側R形状部114の曲率半径よりも大きくした。内側方向屈曲部21a,21bの外側R形状部114は、楕円形状に加工される際に圧縮変形するため歪が生じ易いが、内側方向屈曲部21a,21bの内側R形状部113の曲率半径を、外側R形状部114の曲率半径よりも大きくしたため、内側方向屈曲部21a,21bにおける外側R形状部114の応力集中を低減でき、良好な成形品を得られる。
また、シートフレーム21,21の内側R形状部113には、上下の中間部に、周囲の外側R形状部114よりも曲率半径が小さいR状突出部115が設けられている。このため、R状突出部115が補強リブとして作用し、剛性を向上できる。
さらに、シートフレーム21,21は、断面略真円状のパイプ材130を圧縮して楕円形状に形成されており、R状突出部115の曲率半径は、断面略真円状のパイプ材130の曲率半径と略等しい。このため、断面略真円状のパイプ材130の形状をほとんど変形させずに残すことでR状突出部115を容易に形成できる。
また、シートフレーム21,21は、板材をパイプ状に形成して継ぎ目を軸方向に溶接したパイプフレームであり、継ぎ目である溶接ビード116は、R状突出部115に形成されるため、溶接ビード116に大きな応力がかかることを避けることができる。
[変形例]
以下、図14を参照して、本発明の変形例について説明する。この変形例において、上記実施の形態と同様に構成される部分については、同符号を付して説明を省略する。
この変形例は、下ケース側膨出部160aに対応させて前方に膨出する膨出部を上ケース145に設けた点等が、上記実施の形態と異なる。
図14は、変形例におけるラゲッジボックス247の周辺部の左側面図である。
ラゲッジボックス247は、下ケース144と上ケース245とを備える。上ケース245は、ヒンジ49の位置を越えて下ケース144の下ケース側膨出部160aの前縁まで膨出する上ケース側膨出部248aを備える。
隔壁280は、縦壁部181と、縦壁部181の上縁から前方に延びる上壁部282とを備える。上壁部282は、下ケース側膨出部160aの前端部まで延び、前収納部184の上面を塞ぐ。
このように、上ケース側膨出部248aを設けることで、メイン収納部185の容量を拡大できる。また、上ケース側膨出部248aに対応して隔壁280の上壁部282を前方に延長することで、電装部品が配置される前収納部184をメイン収納部185から隔離できる。
なお、上記実施の形態は本発明を適用した一態様を示すものであって、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
上記実施の形態では、前部クロスメンバ93は、側面視で、ガセットフレーム20,20のメインフレーム17,17に対する取付位置である溶接ビード79と重なるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、前部クロスメンバ93を後方に移動し、側面視で、メインフレーム17,17に対するシートフレーム21,21の取付位置である結合面89に前後方向で重なるように前部クロスメンバ93を設けても良い。
また、上記実施の形態では、R状突出部加工面127は、他側型124の内側R形状加工面126に設けられるものとして説明したが、これに限らず、一側型123の外側R形状加工面125にR状突出部加工面127を設け、シートフレーム21の外側R形状部114にR状突出部115を設けても良い。
また、上記実施の形態では、リッド150がラゲッジボックス47の上部開口部140を塞ぎ、さらにシート15がリッド150を上方から覆う構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、リッド150を設けずに、シート15がラゲッジボックス47の上部開口部140を上方から覆って上部開口部140を直接塞ぐ構成としても良い。
3 後輪
11 車体フレーム
16 ヘッドパイプ
17 メインフレーム
19 ダウンフレーム
20 ガセットフレーム(ガセット)
21 シートフレーム
29 リヤクッション(クッション)
79 溶接ビード(ガセットとメインフレームとの取付位置)
79b 前端(ガセットの前端)
89 結合面(メインフレームに対するシートフレームの取付位置)
89b 後端(シートフレームの取付位置の後端)
90 クッション上端支持部
93 前部クロスメンバ(クロス部材)

Claims (9)

  1. ヘッドパイプ(16)から延出するメインフレーム(17)と、メインフレーム(17)から延出する一対のシートフレーム(21)と、前記メインフレーム(17)よりも下方で前記ヘッドパイプ(16)から延出するダウンフレーム(19)とを備える車体フレーム(11)を備えた車体フレーム構造において、
    前記メインフレーム(17)は、一対のフレームであり前記ヘッドパイプ(16)から下勾配で後方に向かって延出し、前記ダウンフレーム(19)の端部には、前記メインフレーム(17)に接続されるガセット(20)が設けられ、前記シートフレーム(21)は、前記ガセット(20)の前端(79b)よりも後方の位置から前記メインフレーム(17)よりも上勾配で後方に延出し、
    前記メインフレーム(17)は、前記ヘッドパイプ(16)から後下がりに延びる上パイプ部(61)と、当該上パイプ部(61)の後端部の屈曲部(62)で屈曲して上パイプ部(61)よりも緩い角度で後下がりに後方へ延びる後パイプ部(63)とを備え、
    前記ガセット(20)は、前後に延びる板材であり、前記ガセット(20)の縁部に設けられて前記ガセット(20)と前記メインフレーム(17)とを結合する取付位置(79)は、前記メインフレーム(17)上で前記屈曲部(62)の前後に跨って設けられ、
    前記メインフレーム(17)は、前記ヘッドパイプ(16)と前記取付位置(79)との間で上下方向を長軸方向とした楕円形状をなし、少なくとも前記取付位置(79)以降で断面形状に変化が付けられていることを特徴とする車体フレーム構造。
  2. 前記ダウンフレーム(19)は、断面が円形状であることを特徴とする請求項1記載の車体フレーム構造。
  3. 前記メインフレーム(17)は、前記ヘッドパイプ(16)の中間位置よりも上方側で前記ヘッドパイプ(16)の中間位置寄りに取り付けられており、前記ダウンフレーム(19)は、前記ヘッドパイプ(16)の中間位置よりも下方で前記ヘッドパイプ(16)の下端位置寄りに取り付けられことを特徴とする請求項2記載の車体フレーム構造。
  4. 後輪(3)を懸架するクッション(29)の上端を支持するクッション上端支持部(90)が前記シートフレーム(21)に設けられ、前記シートフレーム(21)は、上下方向を長軸方向とした楕円形状をなすことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の車体フレーム構造。
  5. 前記メインフレーム(17)は、少なくとも前記ガセット(20)の前記取付位置(79)以降で断面が円形状であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の車体フレーム構造。
  6. 一対の前記メインフレーム(17)は、平面視で前記ヘッドパイプ(16)からそれぞれ幅方向外側後方に向かって延出し、
    一対の前記メインフレーム(17)は、前記ガセット(20)の前記取付位置(79)よりも前方から当該取付位置(79)までの区間で互いに平行に後方へ延出することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の車体フレーム構造。
  7. 前記ダウンフレーム(19)は、一対のフレームであり、前記ヘッドパイプ(16)からそれぞれ幅方向外側後方に向かって延出し、前記メインフレーム(17)よりも大きな下勾配で設けられるとともに、前記メインフレーム(17)よりも幅方向外側まで延出することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の車体フレーム構造。
  8. 一対の前記メインフレーム(17)間を接続するクロス部材(93)は、前記ガセット(20)の前端(79b)よりも後方、且つ、前記メインフレーム(17)に対する前記シートフレーム(21)の取付位置(89)の後端(89b)よりも前方に位置することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の車体フレーム構造。
  9. 前記クロス部材(93)は、側面視で前記ガセット(20)若しくは前記シートフレーム(21)の前記取付位置(89)に重なることを特徴とする請求項8記載の車体フレーム構造。
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