JP2012172124A - ポリプロピレン系フィルムおよびその積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、パウチの大型化に際しても、耐低温衝撃性、ヒートシール性、耐屈曲白化性、耐ユズ肌性、耐ブロッキング性等を高いレベルでバランス良く兼備したレトルト包装用シーラントフィルムおよびその積層体を提供することにある。
【解決手段】
本発明のポリプロピレン系フィルムは、(a)プロピレン・エチレンブロック共重合体80〜96重量%、(b)炭素数3〜10のα−オレフィンとエチレンとを含有し、密度が0.86〜0.90g/cmであるエチレン・α−オレフィン共重合体エラストマー2〜10重量%、および(c)密度0.94〜0.97g/cmのポリエチレン系重合体2〜10重量%からなる樹脂組成物を溶融製膜したポリプロピレン系フィルムであって、(a)プロピレン・エチレンブロック共重合体は、20℃キシレン不溶部の割合が75〜90重量%で、該不溶部の極限粘度([η])が1.8〜2.2dl/gであり、該可溶部の極限粘度([η]EP)が2.5〜3.3dl/gであって、かつ、[η]+0.6≦[η]EPであることを特徴とする。

【選択図】 なし

Description

本発明はポリプロピレン系フィルムおよびその積層体に関し、さらに詳しくは、耐低温衝撃性、ヒートシール性、耐ユズ肌性、耐ブロッキング性等に優れ、包装袋または包装袋のシーラントとして大型のレトルト用途にも好適に使用できるポリプロピレン系フィルムおよびその積層体に関するものである。
従来、120℃〜135℃の高温でレトルト殺菌されるレトルト包装用のシーラントフィルムとしては、プロピレン・エチレンブロック共重合体を主成分とする無延伸フィルム(以下CPPと称す)が使用されてきた。その主たる使用方法はポリエチレンテレフタレート延伸フィルム(以下PET−BOと称す)、ナイロン延伸フィルム(以下ONと称す)、アルミニウム箔(以下Al箔と称す)と貼合わせ、PET−BO/ON/Al箔/CPP、PET−BO/Al箔/ON/CPP またはPET−BO/Al箔/CPP構成の積層体とした後、製袋して使用されている。
最内面を構成するCPPフィルムは耐低温衝撃性、ヒートシール性、耐ユズ肌性、耐ブロッキング性等の物性が要求される。特に近年は業務用等パウチの大型化が進み、更なる耐低温衝撃性、ヒートシール性の要求レベルが高くなってきている。また、パウチ外観の品質要求レベルも高くなってきており、レトルト殺菌後、積層体表面に生じる微細な凹凸状外観、所謂ユズ肌の発生を極力抑えることが望まれている。
このレトルト包装用フィルムとして用いられるCPPに適する樹脂として、これまで多くの提案がなされてきた。耐低温衝撃性と耐ブロッキング性の両立を図るべく、気相法にて、プロピレンを主体とした重合体部分(A成分)とエチレン−プロピレン共重合体部分(B成分)を重合せしめ、かかるA成分、B成分の極限粘度の比を一定値以下と規定し、かつ、キシレン可溶部の低分子量割合を抑制することが開示されており(特許文献1)、耐低温衝撃性は基本的には優れるものの、落袋強度の製袋条件への依存性が大きく不満足なものであった。かかる問題を解決すべく、特許文献1と同じ出願人から、上記A成分をエチレン含有量0.5〜1.5重量%のプロピレン−エチレン共重合体とする提案(特許文献2)もなされている。
しかしながら、かかるプロピレン−エチレンブロック共重合体を用いたフィルムは、耐低温衝撃性を高めるべくキシレン可溶分量を多くするとブロッキングが発生し易くなり、包袋成形後、内容物を充填する際の開口性にも問題が生じることから、かかる問題を解消すべく、本出願人は、キシレン可溶分量を特定したプロピレン−エチレンブロック共重合体に少量の高密度ポリエチレンを配合する提案を行っている(特許文献3)が、耐低温衝撃性が悪化する場合があった。
また、耐ブロッキング性、ヒートシール性の良好なフィルムを得るべく、エチレン−プロピレン共重合体部分の成分量を増やし、かつ、該極限粘度を高め、フィルムのキシレン可溶分量と当該極限粘度を特定することをも本出願人等は提案している(特許文献4)が、かかるフィルムを用いた場合、低温衝撃性や耐ブロッキング性は良好になるものの、ゴム成分であるエチレン−プロピレン共重合体部分が比較的大きな島状となるためか、特に油性食品を内封した際の耐ユズ肌性が良くないという問題点があった。
一方で、かかるユズ肌の良好なフィルムを提供すべく、特定のプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体にエチレン系共重合体エラストマーを配合する提案(特許文献5)や、耐屈曲白化性の向上を目的として、パラキシレン可溶部と不溶部の極限粘度の関係を規定したプロピレン−エチレンブロック共重合体と特定の極限粘度を有するエチレン−α−オレフィン共重合体とを使用したフィルムが提案されている(特許文献6)が、特許文献5で記載されている単層フィルムでは改善効果は十分でなく、キシレン可溶分の固有粘度の異なるプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体にエチレン系共重合体エラストマー及び直鎖状ポリエチレン樹脂とからなる2層積層フィルムにするとヒートシール強度が低下するとの問題点を有しており、特許文献6に記載のフィルムもレトルト後のヒートシール強度は十分なものでなかった。
ところで、本出願人等は、内容物の視認性、具体的には曇度で表される透明性、目視のシースルー性が良好で、かつ、折り曲げ白化にも優れたシーラントフィルムとして、特定のプロピレン・エチレンブロック共重合体(a)、特定密度のエチレン系重合体(b)、
特定密度のエチレン・α−オレフィンランダム共重合体(c)及び分子量が異なる2種以上のプロピレン系重合体(d)の4成分系からなるポリプロピレン系フィルムを提案しており(特許文献7)、耐低温衝撃性、ヒートシール性、耐ブロッキング性を兼備し、かつ、透明性とシースルー性が良好で、折り曲げ白化にも優れたフィルムが得られることを提案しているが、パウチの大型化に際しては、更にヒートシール強度や低温衝撃性を高める必要があった。
上述した如く、レトルト包装用シーラントに要求される品質は、近年益々高レベルのものが要望されるようになってきており、これまで開示された構成のものでは、耐低温衝撃性、ヒートシール性、耐屈曲白化性、耐ユズ肌性、耐ブロッキング性等が未だ不十分で、これらの要求特性全てを高いレベルでバランスよく満足するものは見出されていなかった。
特開平06−93062号公報 特開平10−87744号公報 特開平10−158463号公報 特開2000−186159号公報 特開2000−256532号公報 特開2000−119480号公報 国際公開第06/057378号パンフレット
本発明は、パウチの大型化に際しても、耐低温衝撃性、ヒートシール性、耐屈曲白化性、耐ユズ肌性、耐ブロッキング性等を高いレベルでバランス良く兼備したレトルト包装用シーラントフィルムおよびその積層体を提供することにある。
本発明者らは従来技術の問題点に鑑み、プロピレン・エチレンブロック共重合体中のゴム成分量とその分子量、必要により追加添加する場合のエチレン・α−オレフィン共重合体エラストマー等につき、鋭意検討した結果、特定組成のポリマを用いることにより、前記課題を解決するに至った。
すなわち、本発明にかかるポリプロピレン系フィルムは、次の(1)〜(3)のいずれかの構成を特徴とするものである。
(1)(a)プロピレン・エチレンブロック共重合体80〜96重量%、(b)炭素数3〜10のα−オレフィンとエチレンとを含有し、密度が0.86〜0.90g/cmであるエチレン・α−オレフィン共重合体エラストマー2〜10重量%、および(c)密度0.94〜0.97g/cmのポリエチレン系重合体2〜10重量%からなる樹脂組成物を溶融製膜したポリプロピレン系フィルムであって、(a)プロピレン・エチレンブロック共重合体は、20℃キシレン不溶部の割合が75〜90重量%で、該不溶部の極限粘度([η])が1.8〜2.2dl/gであり、該可溶部の極限粘度([η]EP)が2.5〜3.3dl/gであって、かつ、[η]+0.6≦[η]EPであるポリプロピレン系フィルム。
(2)135℃で30分間レトルト処理した後のヒートシール強度が60N/15mm以上の無延伸フィルムである(1)に記載のポリプロピレン系フィルム。
(3)単層または2層以上のフィルムとアルミニウム箔とが積層された基材層の片面に(1)または(2)に記載のフィルムが積層された積層体。
本発明のポリプロピレン系フィルムは、耐低温衝撃性、ヒートシール性、耐屈曲白化性、耐ユズ肌性、耐ブロッキング性等を高いレベルでバランス良く兼備し、通常レトルト包装用のシーラントフィルムとして好適に使用できる。また、本発明の積層体によれば、業務用等のパウチの大型化にも好ましく対応でき、また、油性食品を包装してもユズ肌等が生じ難く、外観良好で、落体強度等に優れたレトルト用包装袋を提供できる。
以下に、本発明に係るポリプロピレン系フィルムおよびそのフィルムを含む積層体について具体的に説明する。
本発明に係るポリプロピレン系フィルムは、下記の(a)プロピレン・エチレンブロック共重合体80〜96重量%、(b)炭素数3〜10のα−オレフィンとエチレンとを含有し、密度が0.86〜0.90g/cmであるエチレン・α−オレフィン共重合体エラストマー2〜10重量%、および(c)密度0.94〜0.97g/cmのポリエチレン系重合体2〜10%重量%からなる必要がある。
ここで、(a)プロピレン・エチレンブロック共重合体は、該ブロック共重合体の20℃キシレン不溶部の割合が75〜90重量%で、該不溶部の極限粘度([η]と称す)が1.8〜2.2dl/gであり、該可溶部の極限粘度([η]EPと称す)が2.5〜3.3dl/gであって、かつ、[η]+0.6≦[η]EPであるプロピレン・エチレンブロック共重合体である。
尚、上記20℃キシレン不溶部、および該可溶部とは、上記プロピレン・エチレンブロック共重合体ペレットを沸騰キシレンに完全に溶解させた後、20℃に降温し、4時間以上放置し、その後、これを析出物と溶液とに濾別した際、析出物を20℃キシレン不溶部と称し、溶液部分(濾液)を乾固して減圧下70℃で乾燥して得られる部分を該可溶部と称す。
かかるキシレン不溶部とキシレン可溶部の割合は、該不溶部の割合が75〜90重量%の範囲が好ましく、該不溶部が75重量%より小さければ耐ブロッキング性、耐熱性、剛性、耐屈曲白化性が低下し、該不溶部が90重量%より大きければ低温での耐衝撃性が不足する。
また、キシレン不溶部の極限粘度([η])は1.8〜2.2dl/gであり、該極限粘度([η])が1.8dl/gより小さければ耐衝撃性、耐屈曲白化性が不十分となり、2.2dl/gより大きければキャスト成形性が困難になる。
また、キシレン可溶部の極限粘度([η]EP)が2.5dl/gより小さければフィルムがベタつくなど耐ブロッキング性が悪化し、3.3dl/gより大きければ油性食品を包装した場合、ユズ肌現象が生じ易くなり、また、ゲル、フィッシュアイ等が発生する懸念がある。更に、キシレン可溶部の極限粘度([η]EP)は、その不溶部の極限粘度[η]+0.6より小さければ耐低温衝撃性、ヒートシール強度が低下することから、[η]+0.6以上が必要であるが、逆に、[η]+1.0より大きくなるとゲル、フィッシュアイ等が発生し易くなる懸念があることから、[η]+1.0以下が望ましい。耐低温衝撃性と耐ブロッキング性の優れた両立を図るためには、かかる関係を満足させることが重要なファクターとなる。
尚、キシレン可溶部のエチレン含有率は20〜50重量%の範囲が好ましい。該含有率が20重量%より小さければ低温での耐衝撃性が低下し、逆に、50重量%より大きければフィルムの外観及び低温での耐衝撃性が不十分となりやすい。
また、上記プロピレン・エチレンブロック共重合体のメルトフローレートとしては、キャスト成形性の観点及び耐衝撃性の低下やゲル、フィッシュアイの発生懸念の観点から0.5〜5g/10分の範囲が好ましく、より好ましくは、1〜3.5g/10分の範囲である。
ここで、上記プロピレン・エチレンブロック共重合体のかかるキシレン不溶分及び可溶分の極限粘度、及びメルトフローレートの調整方法としては、上記プロピレン・エチレンブロック共重合体の重合時の各工程で水素ガスや金属化合物などの分子量調整剤を加える方法、パウダー状で得られた重合体を溶融混練しペレタイズする際に添加剤を添加する方法、パウダー状で得られた重合体を溶融混練しペレタイズする際の混練条件を調整する方法等を挙げることができる。
なお、本発明に用いるプロピレン・エチレンブロック共重合体の製造方法としては、触媒を用いて原料であるプロピレンやエチレンなどを重合させる方法が挙げられる。ここで触媒としてはチーグラー・ナッタ型やメタロセン触媒などを用いることができ、例えば、特開平07−216017公報にあげられるものを好適に用いることができる。具体的には(1)Si−O結合を有する有機ケイ素化合物およびエステル化合物の存在下、一般式Ti(OR)4−a(式中、Rは炭素数が1〜20の炭化水素基、Xはハロゲン原子、aは0<a≦4の数字を表し、好ましくは2≦a≦4、特に好ましくはa=4である。)で表されるチタン化合物を有機マグネシウム化合物で還元して得られる固体生成物を、エステル化合物で処理したのち、エーテル化合物と四塩化チタンの混合物もしくはエーテル化合物と四塩化チタンとエステル化合物の混合物で処理することにより、得られる3価のチタン化合物含有固体触媒、(2)有機アルミニウム化合物(3)電子供与性化合物(ジアルキルジメトキシシラン等が好ましく用いられる)よりなる触媒系が挙げられる。
共重合体(a)の製造方法として、生産性および耐低温衝撃性の観点から、第1工程で実質的に不活性剤の不存在下にプロピレンを主体とした重合体部分を重合し、ついで第2工程で気相中でエチレン・プロピレン共重合体部分を重合する方法を用いるのが好ましい。
ここでプロピレンを主体とした重合体部分は、耐熱性、剛性などの点から、融点が160℃以上のプロピレン単独重合体が好ましいが、融点が160℃以上の範囲のものであれば、プロピレンと少量のエチレン、1−ブテンなどのα−オレフィンとの共重合体であってもよい。
次に、本発明に用いる(b)成分は、密度0.86〜0.90g/cmのエチレン・α−オレフィン共重合体エラストマーである。
すなわち、本共重合体エラストマーは、低結晶性若しくは非晶性の共重合体エラストマーであり、主成分としての50〜90重量%のエチレンと共重合モノマーのα−オレフィンとのランダム共重合体であり、具体的にはメタロセン系触媒により製造されるものが好ましい。
なお、α−オレフィンとしては、炭素数が3〜10のプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のものが使用でき、具体的なα−オレフィン共重合体エラストマーとしては、エチレン・プロピレンランダム共重合体(EPRと略称)、エチレン・ブテンランダム共重合体(EBRと略称)、エチレン・オクテンランダム共重合体等を挙げることができ、中でも好ましくはエチレン・プロピレンランダム共重合体或いはエチレン・ブテンランダム共重合体を好ましく用いることができる。
かかる共重合体エラストマーの密度は0.86〜0.90g/cmであることが必要であり、密度が0.86g/cm未満では耐ブロッキング性が悪化し、密度が0.90g/cmを越えると耐低温衝撃性が悪くなる。
また、該共重合体エラストマーのメルトフローレート(MFRと略)としては、190℃、荷重21.18N条件下で、プロピレン・エチレンブロック共重合体との混和性の観点及び耐ブロッキング性の観点から、0.3〜6g/10分の範囲が好ましい。
該MFRは、より好ましくは、良好なフィルム表面の平滑性が得られることから、0.5〜4g/10分の範囲のものが好ましい。
次に、本発明に用いる(c)成分は、密度が0.94〜0.97g/cmのポリエチレン系重合体である。ポリエチレン系重合体は、密度が0.94〜0.97g/cm、より好ましくは0.96〜0.97g/cmのエチレン単独またはエチレンと炭素数3以上のα−オレフィン、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等との共重合体であり、一般的に知られている方法によって製造され市販されているものが使用できる。共重合体の場合のエチレン由来の単位は、95重量%以上である。
該ポリエチレンの密度が0.94g/cmを下回る場合は、耐ブロッキング性や耐ユズ肌性が悪化する場合があり、0.97g/cmを超える場合は、耐衝撃性が悪化する場合がある。
また、該ポリエチレンの190℃、荷重21.18Nでのメルトフローレート(MFR)は、低い程、フィルムの平滑性が良くなる傾向にあるが、0.1未満になると逆に平滑性が悪化する場合があり、一方、MFRが30を超えると、耐低温衝撃性が悪くなり易いことから、0.1〜30g/10分の範囲が好ましい。より好ましくは0.5〜10g/10分、更に好ましくは0.5〜5g/10分である。
本発明のポリプロピレン系フィルムは、(a)上述のプロピレン・エチレンブロック共重合体80〜96重量%と(b)エチレン・α−オレフィン共重合体エラストマー2〜10重量%および(c)ポリエチレン系重合体2〜10重量%を配合して得られるポリプロピレン系樹脂組成物からなる。上記(b)エチレン・α−オレフィン共重合体エラストマーが2重量%より少なければ耐低温衝撃性が低下し、10重量%より多ければヒートシール強度が低下する。また(c)ポリエチレン系重合体が2重量%より少なければ耐ユズ肌性が低下し、10重量%より多ければ耐低温衝撃性が低下する。
ここで、ユズ肌とは、カレーなどの油性食品を封入しレトルト殺菌をした後、フィルム表面に凹凸が生じる現象であり、外観上の問題として問題視される。ユズ肌発生の主な原因としては、特に、レトルト食品などに含まれる油分が最内層のCPPフィルム中に浸透・拡散した際に、特に、該フィルム構成樹脂中におけるゴム成分の分散粒径が大きいと膨潤の不均一が発生しやすく、かかるゴム成分の不均一膨潤に伴うフィルムの微細凹凸の結果、外観がユズ肌状に見えると考えられる。
本発明において、(c)ポリエチレン系重合体を配合することにより、プロピレン系樹脂の結晶核剤としてフィルムのヤング率を高め腰を持たせる効果以外に、ゴム成分の分散粒子径を小さくし、ユズ肌発生を軽減させる効果を合わせもつことができるに至った。
また、本発明のポリプロピレン系フィルムは、135℃で30分間レトルト殺菌処理した後のヒートシール強度が、業務用等の大型パウチとして用いた場合にも破袋する懸念を生じないことから、60N/15mm以上であることが好ましい。この場合のヒートシール強度はフィルムの縦方向(MD方向)及び横方向(TD方向)との平均値として定義する。
更に、本発明のポリプロピレン系フィルムは、135℃で30分間レトルト殺菌処理した後のヤング率がフィルムの縦方向(MD方向)及び横方向(TD方向)との平均値として、600MPa以上であることが望ましい。ヤング率が600MPa未満では、フィルムに腰がなく、業務用の大型のスタンディングパウチを製袋し難くなる恐れがある。かかる高ヤング率の無延伸フィルムとすることで、フィルム厚さを増大させることなく腰を持たせ、大型のスタンディングパウチ用シーラントフィルとして好ましく用いることが出来る。
本発明のポリプロピレン系フィルムは、上記のポリマ(a)、(b)、(c)を通常の方法で混合して、得られた混合物を溶融製膜して得られる。溶融製膜法としては、インフレーション法、ダイ法、カレンダー法などがあり、特にダイ法を好ましく採用できる。例えば、1軸または2軸の溶融押出機でポリマ(a)、(b)、(c)のペレットまたはパウダーを必要量溶融混練したのち、得られた混練物をフィルターで濾過して、フラットダイ(例えばTダイ)または環状のダイからフィルム状に押し出すことによって製造できる。溶融押出機から押出す溶融ポリマの温度は通常200〜300℃が適用できるが、ポリマの分解を防ぎ良好な品質のフィルムを得るためには、220〜270℃が好ましい。Tダイから押出す場合は、押出されたフィルムは20〜65℃の一定温度に設定した冷却ロールに接触させて、冷却・固化させた後巻き取る。環状ダイから押出す場合は、一般にインフレーション法と呼ばれる方法でバブルを形成し、これを冷却・固化させた後スリットして巻き取る。
本発明のポリプロピレン系フィルムは冷却固化の後に延伸を行うこともできるが、好ましくは実質的に延伸を行わない無延伸フィルムであることが好ましい。実質的に延伸を行わない無延伸フィルムの方が、引き裂き強さに優れ、かつ、ヒートシールする際のヒートシール温度を過度に高める必要がない(比較的低温でヒートシールできる)ことから好ましい。また、本発明において無延伸フィルムとは、押出キャストフィルムのことであるが、実際の製膜工程においてはフィルムの長手方向または幅方向に若干配向したフィルムとなる場合もある。そこで本発明における無延伸フィルムの複屈折率(フィルムの長手方向と幅方向の屈折率の差)は0.005以下であることが、ヒートシール性と熱寸法安定性の点で好ましい。なお、複屈折率(Δn)は、コンペンセーター法を用い、サンプルのリターデーションR(nm)を測定し、該測定部のフィルム厚みd(nm)より、次式で求めることができる。
Δn=R/d。
このようにして得られた本発明のフィルムの厚さは20〜300μm、より好ましくは40〜100μmである。
本発明のポリプロピレン系フィルムは、単独で包装用のフィルムとして使用することもできるが、一般のAl箔を含むレトルト食品包装袋用のシーラントフィルムとして好ましく使用できる。
本発明のポリプロピレン系フィルムは、本発明の目的を損なわない範囲で、酸化防止剤、耐熱安定剤、中和剤、帯電防止剤、塩酸吸収剤、アンチブロッキング剤、滑剤、造核剤等を含むことができる。これらの添加剤は1種用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ここで酸化防止剤の具体例としては、ヒンダードフェノール系として、2,6−ジ−t−ブチルフェノール(BHT)、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(Irganox1076、Sumilizer BP−76)、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(Irganox1010、Sumilizer BP−101)、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート(Irganox3114、Mark AO−20)等を、また、ホスファイト系(リン系)酸化防止剤として、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト(Irgafos 168、Mark 2112)、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4−4’−ビフェニレン−ジホスホナイト(Sandstab P−EPQ)、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(Ultranox 626,Mark PEP−24G)、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト(Mark PEP−8)等が挙げられるが、中でもこれらのヒンダードフェノール系とホスファイト系の両機能を合わせ持つ6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]−ジオキサホスフェピン(Sumilizer GP)、及び、アクリル酸2[1−2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル]エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニル(Sumilizer GS)が好ましく、特に、この両者の併用は、フィルム製膜に際し、特に20℃キシレン可溶部の分解抑制に効果を発揮し、耐低温衝撃性と耐ブロッキング性の両立に大きく寄与することから好ましい。かかるキシレン可溶部の分解が促進されると耐ブロッキング性が悪化する。
尚、酸化防止剤の添加量としては、用いる酸化防止剤の種類にもよるが、0.05〜0.3重量%の範囲で適宜設定すればよい。
本発明においては、上記の如く、製膜前のプロピレン・エチレンブロック共重合体ペレットのキシレン可溶部の極限粘度[η]EP が、フィルム化した後も極限粘度の低下が少ないことが望ましい。かかるフィルム化に際しての極限粘度の低下指標としては、プロピレン・エチレンブロック共重合体ペレットの単独使用で、製膜後の20℃キシレン可溶部の極限粘度[η]EPフィルム の比[η]EPフィルム/[η]EPとして、0.75以上、好ましくは0.80以上であることが好ましい。かかる比率を達成する方法としては、例えば、上記酸化防止剤の適正化処方や低剪断の製膜機の選定、低温押出等などが効果的である。
また、中和剤としては、ハイドロタルサイト類化合物、水酸化カルシウムなどがフィルム製膜時の発煙低下に好ましい。
また、本発明のポリプロピレン系フィルムは、必要に応じて通常工業的に実施されるコロナ放電処理、窒素や炭酸ガス雰囲気下でのコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理などの表面処理を施すこともできる。
また、本発明は上述したポリプロピレン系フィルムを用いた積層体に関する。本発明に係る積層体は、特に、単層または2層以上のフィルムとアルミニウム箔とが積層された基材層の片面に前記したポリプロピレン系フィルム(以下本フィルムと記載)を積層してなるものである。また、単層または2層以上のフィルムからなる基材層の片面に前記したポリプロピレン系フィルムが積層された積層体である。基材層としては単層または2層以上の透明なフィルムであることが好ましい。本発明の積層体の代表的な構成は、PET−BO/アルミ箔/本フィルム、PET−BO/ON/アルミ箔/本フィルム、PET−BO/アルミ箔/ON/本フィルムである。
かかる積層体の製造方法は、積層体の構成フィルムを接着剤を用いて貼合わせる通常のドライラミネート法が好適に採用できるが、必要に応じて本フィルムと基材層の貼合わせには直接ポリプロピレン系樹脂を押出してラミネートする方法も採用できる。
これら積層体は本フィルムをシール層(袋の内面)として、平袋、スタンディングパウチなどに製袋加工され使用される。
また、これら積層体の積層構造は、包装袋の要求特性(例えば包装する食品の品質保持期間を満たすためのバリア性能、内容物の重量に対応できるサイズ・耐衝撃性、内容物の視認性など)に応じて適宜選択される。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。また、各種物性値の測定方法、及び評価方法を以下に示す。
(1)20℃キシレン可溶部の含有量
ポリプロピレンペレット5gを沸騰キシレン(関東化学社製 1級)500mlに完全に溶解させた後に、20℃に降温し、4時間以上放置する。その後、これを析出物と溶液とにろ過して可溶部と不溶部に分離した。可溶部はろ液を乾固して減圧下70℃で乾燥し、その重量を測定して含有量(重量%)を求めた。
(2)重合体および組成物の極限粘度
ウベローデ型粘度計を用いて135℃テトラリン中で測定を行った。
(3)エチレン含量
高分子分析ハンドブック(1995年、紀伊国屋書店発行)の616ページ以降に記載されている方法により、赤外分光法で測定を行い、求めた。
プロピレン・エチレンブロック共重合体(a)中の20℃キシレン可溶部に含まれるエチレンの含有量(重量%)は、次式から計算した。
(20℃キシレン可溶部に含まれるエチレンの含有量)={((a)に含まれるエチレン含有量)−(20℃キシレン不溶部に含まれるエチレンの含有量)×((a)中の該不溶部の含有量)}×100/((a)中の20℃キシレン可溶部の含有量) (含有量の単位:重量%)
(4)メルトフローレート(MFR)
JIS K7210−1999に準拠し、プロピレン・エチレンブロック共重合体は温度230℃、ポリエチレン系重合体は温度190℃、エチレン・α−オレフィンランダム共重合エラストマーは温度230℃または190℃で、それぞれ荷重21.18Nにて測定した。
(5)密度
JIS K7112−1999に基づき、密度勾配管による測定方法で測定した。
(6)ヤング率
JIS K7127−1999に基づき測定した。
(7)ヒートシール強度
厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート延伸フィルム(PET−BO)と厚さ15μmのナイロン6延伸フィルム(ON)と厚さ9μmのアルミ箔と本発明のフィルムをウレタン系接着剤を用いて通常のドライラミネート法で貼合わせ、次の構成の積層体を作成した。
積層体構成:PET−BO/接着剤/ON/接着剤/アルミ箔/接着剤/本発明のフィルム
この積層体を、平板ヒートシーラーを使用し、シール温度180℃、シール圧力1kg/cm、 シール時間1秒の条件でヒートシールし、135℃で30分レトルト処理した後、オリエンテック社製テンシロンを使用して300mm/分の引張速度でヒートシール強度を測定した。 本測定法で135℃で30分間のレトルト処理後のシール強度が60N/15mm 以上であれば、業務用の大型用レトルト分野にも良好に使用できる。
(8)ブロッキング剪断力
幅30mmで長さ100mmのフィルムサンプルを準備し、シール面どうしを30mm×40mmの範囲を重ね合わせて、500g/12cm の荷重をかけ、60℃のオーブン内で24時間加熱処理した後、23℃、相対湿度65%の雰囲気下に30分以上放置した後、オリエンテック社製テンシロンを使用して300mm/分の引張速度で剪断剥離力を測定した。 本測定法で剪断剥離力が10N/12cm 以下を良好と判定した。
(9)耐低温衝撃性
厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート延伸フィルムと厚さ15μmのナイロン6延伸フィルム(ON)と厚さ9μmのアルミ箔と本発明のフィルムをウレタン系接着剤を用いて通常のドライラミネート法で貼合わせ、次の構成の積層体を作成した。
積層体構成:PET−BO/接着剤/ON/接着剤/アルミ箔/接着剤/本発明のフィルム
この積層体2枚を本発明のフィルムが袋の内面になるようにして、富士インパルス社製CA−450−10型ヒートシーラーを使用し、加熱時間1.4秒、冷却時間3.0秒で、製袋サイズ150mm×285mmのスタンディングパウチを作成した。この袋に濃度0.1重量%の食塩水1000cmを充填した後、135℃で30分レトルト処理する。レトルト処理後の袋を0℃で24時間冷蔵庫で保管した後、50cmの高さから平らな床面に落下させ(n数20個)、破袋に至るまでの回数を記録する。本評価法ではn数20個の平均値で10回以上を耐低温衝撃性良好とした。
(10)耐ユズ肌性
厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート延伸フィルムと厚さ15μmのナイロン6延伸フィルム(ON)と厚さ9μmのアルミ箔と本発明のフィルムをウレタン系接着剤を用いて通常のドライラミネート法で貼合わせ、次の構成の積層体を作成した。
積層体構成:PET−BO/接着剤/ON/接着剤/アルミ箔/接着剤/本発明のフィルム
この積層体2枚を本発明のフィルムが袋の内面になるようにして、平板ヒートシーラーを使用し、シール温度180℃、シール圧力1kg/cm、シール時間1秒の条件でヒートシールし、160mm×210mm(内部の寸法)の大きさの3方袋(平袋、シール幅5mm)を作成した。この袋に市販のレトルトカレー(ハウス食品工業社製のレトルトカレー「ククレカレー・辛口」)を充填した後、135℃で30分レトルト処理をした直後の積層体表面の凹凸発生状況を目視判定した。全く発生しないものをランクl、僅かに発生するものをランク2、軽度に発生するものをランク3、明確に発生するものをランク4、重度に発生するものをランク5として評価した。本評価法でランク1、2を耐ユズ肌発生良好とした。
(11)耐屈曲白化性
サンプルを135℃で30分レトルト処理をした後、東洋精機製作所製MIT屈曲試験器を用いて、サンプル幅10mm、屈曲角度135度(左右)、荷重514gの条件で、100回屈曲した後、屈曲部の白化状況を目視判定した(n数5個)。全く白化しないものをランク1、僅かに白化するものをランク2、軽度に白化するものをランク3、明確に白化するものをランク4、白化して屈曲部が白くきつい線状となるものをランク5として評価した。本評価方法でランク1、2を耐屈曲白化性良好とした。
[実施例1]ポリマ(a)、(b)、(c)は次のものを使用した。
(1)ポリマ(a)
20℃キシレン不溶部の含有量が82.2重量%、その極限粘度([η])が1.91dl/g、20℃キシレン可溶部の含有量が17.8重量%、その極限粘度([η]EP)が2.53dl/g、230℃でのMFRが3.1g/10分であり、酸化防止剤としてSumilizer GP 300ppm及びSumilizer GS 750ppmを含有したプロピレン・エチレンブロック共重合体ペレットを使用した。
(2)ポリマ(b)
エチレン・α−オレフィン共重合体エラストマー(b)として、密度0.87g/cm、MFR(230℃)5.4g/10分のエチレン・プロピレンランダム共重合体(EPRと略称:三井化学株式会社製タフマーP0280)を使用した。
(3)ポリマ(c)
ポリエチレン系重合体(c)は、密度0.955g/cmでMFRが16.0g/10分の市販の高密度ポリエチレンを使用した。
前記ポリマ(a)を90重量%、ポリマ(b)を5重量%、ポリマ(c)を5重量%をペレット状態でブレンダーで混合して押出機に供給し、溶融混練して、フィルターで濾過し、次いで250℃でTダイより60m/分で押出し、45℃の冷却ロールに接触させて冷却・固化させた後片面をコロナ放電処理して厚さ70μmのフィルムを得た。得られたフィルムはヒートシール性、耐低温衝撃性、ユズ肌に優れたものであり、業務用の大型のレトルト用途にも十分な性能を有するものであった。
[実施例2]
実施例1で使用したポリマ(a)、(b)、(c)の混合比率を表1に示すように変更する以外は、実施例1と全く同様にして厚さ70μmフィルムを得た。
[実施例3]
実施例1のEPRに代え、エチレン・α−オレフィン共重合体エラストマー(b)として、密度0.88g/cm、MFR(190℃)0.5g/10分のエチレン・ブテンランダム共重合体(EBRと略称:三井化学株式会社製タフマーA0585)を使用した。
また、ポリエチレン系重合体(c)として、密度0.950g/cmで190℃でのMFRが1.1g/10分の市販の高密度ポリエチレンを使用した。
これらのフィルムの品質評価結果は表1の通りであり、いずれもヒートシール性、耐低温衝撃性、ユズ肌に優れたものであり業務用の大型のレトルト用途にも十分な性能を有するものであった。
[実施例4]
ポリマ(a)として、20℃キシレン不溶部の含有量が86.1重量%、その極限粘度([η])1.97dl/g、20℃キシレン可溶部の含有量が13.9重量%、その極限粘度([η]EP)が2.72dl/g、230℃でのMFRが2.4g/10分であり、酸化防止剤としてSumilizer GP 700ppm及びSumilizer GS 700ppmを含有したプロピレン・エチレンブロック共重合体(a)ペレットを使用した。
また、エチレン・α−オレフィン共重合体エラストマー(b)として、密度0.88g/cm、MFR(190℃)3.6g/10分のエチレン・ブテンランダム共重合体(EBRと略称:三井化学株式会社製タフマーA4085)を使用した。
ポリエチレン系重合体(c)としては、実施例3と同様、密度0.950g/cmでMFR(190℃)が1.1g/10分の高密度ポリエチレンを使用した。
前記ポリマ(a)を89重量%、ポリマ(b)を8重量%、ポリマ(c)を3重量%をペレット状態でブレンダーで混合して押出機に供給し、溶融混練して、実施例1と同様に製膜し、厚さ70μmのフィルムを得た。得られたフィルムはヒートシール性、耐低温衝撃性、ユズ肌に優れたものであり、通常レトルト用途に十分な性能を有するものであった。
[実施例5]
ポリマ(a)として、20℃キシレン不溶部の含有量が85.5重量%、その極限粘度([η])1.93dl/g、20℃キシレン可溶部の含有量が14.5重量%、その極限粘度([η]EP)が2.75dl/g、230℃でのMFRが2.5g/10分であり、酸化防止剤としてSumilizer GP 1,000ppm含有した プロピレン・エチレンブロック共重体ペレットを使用した。
また、エチレン・α−オレフィン共重合体エラストマー(b)として、密度0.88g/cm、MFR(190℃)0.5g/10分のエチレン・ブテンランダム共重合体(EBRと略称:三井化学株式会社製タフマーA0585)を使用した。
ポリエチレン系重合体(c)としては、実施例3と同様、密度0.950g/cmでMFR(190℃)が1.1g/10分の高密度ポリエチレンを使用した。
前記ポリマ(a)を85重量%、ポリマ(b)を8重量%、ポリマ(c)を7重量%をペレット状態でブレンダーで混合して押出機に供給し、溶融混練して、実施例1と同様に製膜し、厚さ70μmのフィルムを得た。得られたフィルムはヒートシール性、耐低温衝撃性、ユズ肌に優れたものであり、通常レトルト用途に十分な性能を有するものであった。
[実施例6]
ポリマ(b)として、密度0.87g/cm、MFR(230℃)1.8g/10分のエチレン・プロピレンランダム共重合体(三井化学株式会社製タフマーP0480)を8重量%使用し、ポリマ(c)として密度0.950g/cmでMFR(190℃)が1.1g/10分の高密度ポリエチレンを5重量%使用する以外は、実施例5と同一のポリマ(a)を87重量%用い、実施例5と同様にして、厚さ70μmのフィルムを得た。得られたフィルムはヒートシール性、耐低温衝撃性、ユズ肌に優れたものであり通常レトルト用途に十分な性能を有するものであった。
[比較例1、2]
20℃キシレン不溶部の含有量が80.7重量%、その極限粘度([η])が2.02dl/g、20℃キシレン可溶部の含有量が19.3重量%、その極限粘度([η]EP)が2.34dl/g、230℃でのMFRが1.8g/10分であり、酸化防止剤としてビタミンEを1,100ppm含有したプロピレン・エチレンブロック共重合体ペレットを100重量%用いる以外は実施例1と全く同一の条件で、厚さ70μmフィルムを得た。これらのフィルムの品質評価結果は表2の通りであった。比較例1のポリマ(a)の単独ポリマからなるフィルムでは耐低温衝撃性は良好なものの、耐ブロッキング性に劣るものであった。
また、比較例2として、上記ポリマ(a)96重量%に、ポリエチレン系重合体(c)の密度0.955g/cmでMFRが16.0g/10分の高密度ポリエチレンを4重量%使用する以外は実施例と全く同一の条件で、厚さ70μmフィルムを得た。耐ブロッキング性は比較例1より改善されたものの、耐低温衝撃性が悪化し、耐屈曲白化性は依然不十分なものであった。
[比較例3]
実施例1で使用したポリマ(a)を100重量%、単独で用いる以外は実施例1と全く同様にして厚さ70μmのフィルムを得た。得られたフィルムは耐ユズ肌、耐屈曲白化性に劣るものであった。
[比較例4]
ポリマ(a)として20℃キシレン不溶部の含有量が84.0重量%、その極限粘度([η])が2.30dl/g、20℃キシレン可溶部の含有量が16.0重量%、その極限粘度([η]EP)が1.90dl/g、230℃でのMFRが1.8g/10分であり、酸化防止剤としてイルガノックス1010を700ppm、イルガフォス168を250ppmを含有したプロピレン・エチレンブロック共重合体ペレットを使用した。
エチレン・α−オレフィン共重合体エラストマー(b)として、密度0.87g/cm、MFR(230℃)5.4/10分の実施例1と同じエチレン・プロピレンランダム共重合体(EPRと略称:三井化学株式会社製タフマーP0280)を使用した。
前記ポリマ(a)を95重量%、ポリマ(b)を5重量%、ペレット状態でブレンダーで混合して押出機に供給し、溶融混練して、フィルターで濾過し、次いで250℃でTダイより60m/分で押出し、実施例1と同様に厚さ70μmのフィルムを得た。
得られたフィルムはレトルト処理後のヒートシール性に劣るものであり、また、ブロッキング剪断力も不良であった。
[比較例5]
ポリマ(a)として、20℃キシレン不溶部の含有量が87.0重量%、その極限粘度([η])2.00dl/g、20℃キシレン可溶部の含有量が13.0重量%、その極限粘度([η]EP)が1.80dl/g、230℃でのMFRが2.3g/10分であるプロピレン・エチレンブロック共重体を90重量%、エチレン・α−オレフィン共重合体エラストマー(b)として、密度0.88g/cm、MFR(190℃)3.6g/10分のエチレン・ブテンランダム共重合体(三井化学株式会社製タフマーA4085)を5重量%、ポリエチレン系重合体(c)として、密度0.955g/cmでMFRが16.0g/10分の高密度ポリエチレンを5重量%使用する以外は実施例1と全く同様にして厚さ70μmのフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果は表2の通りで、耐屈曲白化性が不良であった。
[比較例6、7]
ポリマ(a)としては、実施例5と同一のものを使用し、ポリマ(b)及びポリマ(c)をそれぞれ表2に示した配合で、実施例5と同様に厚さ70μmのフィルムを得た。得られたフィルムの評価結果は表2の通りであり、耐ユズ肌性、耐屈曲白化性が不良であった。
Figure 2012172124
Figure 2012172124

Claims (3)

  1. (a)プロピレン・エチレンブロック共重合体80〜96重量%、(b)炭素数3〜10のα−オレフィンとエチレンとを含有し、密度が0.86〜0.90g/cmであるエチレン・α−オレフィン共重合体エラストマー2〜10重量%、および(c)密度0.94〜0.97g/cmのポリエチレン系重合体2〜10重量%からなる樹脂組成物を溶融製膜したポリプロピレン系フィルムであって、(a)プロピレン・エチレンブロック共重合体は、20℃キシレン不溶部の割合が75〜90重量%で、該不溶部の極限粘度([η])が1.8〜2.2dl/gであり、該可溶部の極限粘度([η]EP)が2.5〜3.3dl/gであって、かつ、[η]+0.6≦[η]EPであるポリプロピレン系フィルム。
  2. 135℃で30分間レトルト処理した後のヒートシール強度が60N/15mm以上の無延伸フィルムである請求項1記載のポリプロピレン系フィルム。
  3. 単層または2層以上のフィルムとアルミニウム箔を有する基材層の片面に請求項1または請求項2に記載のフィルムが積層された積層体。
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