JP7440737B2 - 製袋充填用フィルム、製袋充填方法 - Google Patents

製袋充填用フィルム、製袋充填方法 Download PDF

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本発明は、製袋充填用フィルム及び製袋充填方法に関する。
特許文献1には、基材層と易剥離性シーラント層とがラミネートされた積層フィルムを用いて製袋充填して、内容物が充填された包装袋を製造する方法が開示されている。
特開平11-130145号公報
特許文献1の方法で製造した包装袋から内容物を取り出すには、易剥離性シーラント層が溶着されて形成されたイージーピール部を剥離させて包装袋を開封するが、この際に、勢いよく開封すると、フィルム片が発生してしまう場合があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、包装袋の開封時にフィルム片が発生することを抑制することができる、製袋充填用フィルムを提供するものである。
本発明によれば、複数の樹脂層を共押出して形成された共押出層を備える製袋充填用フィルムであって、前記共押出層は、前記製袋充填用フィルムの最内層となるイージーピール樹脂層を含む、製袋充填用フィルムが提供される。
本発明者は鋭意検討を行ったところ、特許文献1では、基材層を構成するフィルムと、易剥離性シーラント層を構成するフィルムを予め形成しておき、これらのフィルムをラミネートすることによって積層フィルムを形成しているために、基材層と易剥離性シーラント層の間の接着性が不十分な場合があり、フィルム片の発生を引き起こしていることが分かった。
そして、最内層が共押出層のイージーピール樹脂層であるフィルムを用いて製袋充填を行って包装袋を製造した場合には、共押出層を構成する複数の樹脂層間の接着性が十分に高くなり、包装袋の開封時にフィルム片が発生することが抑制されることを見出し、本発明の完成に到った。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
好ましくは、前記記載の製袋充填用フィルムであって、前記共押出層は、ポリアミド層、LLDPE層、及び前記イージーピール樹脂層をこの順に備える、製袋充填用フィルムである。
好ましくは、前記記載の製袋充填用フィルムであって、前記共押出層は、前記製袋充填用フィルムの最外層となるヒートシール層を含む、製袋充填用フィルムである。
好ましくは、前記記載の製袋充填用フィルムであって、前記共押出層は、前記ヒートシール層、ポリアミド層、及び前記イージーピール樹脂層をこの順に備える、製袋充填用フィルムである。
好ましくは、前記記載の製袋充填用フィルムであって、前記ヒートシール層は、ポリオレフィンを含有する、製袋充填用フィルムである。
好ましくは、前記記載の製袋充填用フィルムであって、ヤング率が100MPa以上である、製袋充填用フィルムである。
好ましくは、前記記載の製袋充填用フィルムであって、前記製袋充填用フィルムは、前記共押出層のみで構成される共押出フィルムである、製袋充填用フィルムである。
好ましくは、製袋充填工程を備える、製袋充填方法であって、前記製袋充填工程では、前記記載の製袋充填用フィルムをヒートシールすることによって下端が閉じた筒状にして形成した筒状体内に内容物を充填した後に前記筒状体の上端をヒートシールして密閉する、製袋充填方法である。
本発明の第1実施形態の製袋充填用フィルム1の層構成を示す構成図である。 図2Aは、包装袋10の斜視図である。図2Bは、縦シール部12近傍の断面図である。 製袋充填の方法を説明するための説明図である。 本発明の第2実施形態の製袋充填用フィルム1の層構成を示す構成図である。 本発明の第3実施形態の包装袋10の、縦シール部12近傍の断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
1.第1実施形態
1-1.製袋充填用フィルム1
図1に示すように、本発明の第1実施形態の製袋充填用フィルム1は、複数の樹脂層を共押出して形成された共押出層1aを備える。共押出層1aは、フィルム1の最内層となるイージーピール樹脂層4を含む。一例では、共押出層1aは、ポリアミド層2、LLDPE層3、及びイージーピール樹脂層4を備える。LLDPE層3は省略可能であり、共押出層1aは、ポリアミド層2とイージーピール樹脂層4を備えるものであってもよい。また、共押出層1aは、層間に接着層などの別の層を備えるものであってもよい。共押出層1aは、ポリアミド層2が最外層であってもよく、ポリアミド層2の外側に別に層を備えてもよい。
フィルム1は、本実施形態のように、共押出層1aのみで構成される共押出フィルムであってもよく(言い換えると、フィルム1は、別の層がラミネートされていない共押出フィルム単体であってもよく)、共押出層1aに別のフィルムがラミネートされた構成のフィルムであってもよい。後者の場合、共押出層1aのイージーピール樹脂層4がフィルム1の最内層となるように、別のフィルムをラミネートする。
フィルム1を構成する各層は、樹脂のみで構成されていてもよく、滑剤や帯電防止剤などの添加剤を樹脂に添加した材料で構成されていてもよい。
共押出層1aは、これを構成する全ての層が押出機から共押出されることによって形成される。共押出層1aを構成する複数の樹脂層間の接着性が高く、かつ共押出層1aのイージーピール樹脂層4がフィルム1の最内層であるので、フィルム1を用いて形成した包装袋の開封時にフィルム片が発生することが抑制される。
共押出層1aは、例えば、各層用に必要な樹脂あるいは添加剤を準備して、各層ごとに別々の押出機(共押出層1aの層数が3層以上である場合には、少なくとも3台の押出機)に供給した後、T-ダイ成形法またはインフレーションフィルム成形法など公知の成形法を用いて製造することができる。
インフレーション法は、環状ダイより押出された円筒状の溶融樹脂を空気で膨張させてチューブ状のインフレーションフィルムとし、これを空冷固化させた後に、ピンチロールで扁平に折り畳み、最後に巻取りロールとして巻き取る成形方法である。扁平に折り畳んだチューブ状フィルムをそのまま巻き取って、チューブ状フィルムの巻取りロールを得てもよく、扁平に折り畳んだチューブ状フィルムの両端を切断して2枚のフィルムに分離したもののそれぞれを別々に巻き取ることによって一対の巻取りロールを得てもよい。前者の場合、巻取りロールから繰り出されたチューブ状フィルムをそのままフィルム1として製袋充填に用いてもよく、チューブ状フィルムの両端を切断して2枚のフィルムに分離したもののそれぞれをフィルム1として製袋充填に用いてもよい。また、これら2枚のフィルムを別々に巻き取ることによって、一対の巻取りロールを得てもよい。一対の巻取りロールを得た場合、それぞれの巻取りロールから繰り出されたフィルムがフィルム1として製袋充填に用いられる。チューブ状フィルムの両端を切断して2枚のフィルムに分離する場合、円筒状の溶融樹脂は、イージーピール層が最内層となるように押し出すことが好ましい。一方、扁平に折り畳んだチューブ状フィルムをそのまま製袋充填に用いる場合は、円筒状の溶融樹脂は、イージーピール層が最外層となり、製袋充填した際の袋の最内層、最外層がイージーピール層となる。
フィルム1の厚さは、例えば20~300μmであり、70~140μmが好ましい。この厚さは、具体的には例えば、20、30,40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、250、300μmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
フィルム1のヤング率は、好ましくは100MPa以上であり、より好ましくは300MPa以上であり、さらに好ましくは500MPa以上である。また、フィルム1のヤング率は、好ましくは2000MPa以下であり、より好ましくは1500MPa以下であり、さらに好ましくは1300MPa以下であり、さらに好ましくは1100MPa以下である。ヤング率は、具体的には例えば、100、200、300、400、500、1000、1100、1300、1500、2000MPaであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。ヤング率が低すぎると、フィルム1の腰が弱く、製袋時にフィルム1がバタつきやすい。ヤング率が高すぎると、シール強度が過度に強くなってしまいやすい。ヤング率は、フィルム1のMD方向(縦シール方向)において、JIS K7127に準拠して測定する。
[フィルム1の厚さ(μm)×フィルム1のヤング率(MPa)]の値は、3万以上が好ましく、3.5万以上がさらに好ましく、4万以上がさらに好ましい。この場合に製袋性が特に良好になるからである。この値は、例えば31000~150000であり、具体的には例えば、3万、3.5万、4万、5万、6万、7万、8万、9万、1万0、11万、12万、13万、14万、15万であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
フィルム1は無延伸であることが好ましい。この場合、加熱した内容物の製袋充填を行う際にフィルム1の収縮が抑制される。
ポリアミド層2は、ポリアミドを含有する。ポリアミド層2で用いられるポリアミドとしては、3員環以上のラクタム、重合可能なω-アミノ酸、ジアミンとジカルボン酸から誘導されるポリアミドのホモポリマーまたはコポリマーを各々単独で若しくは混合物として用いることができ、具体的には、6ナイロンや、66ナイロンが挙げられる。これらのポリアミドはホモ樹脂であってもよく、また共重合体やこれらの混合物であってもよい。ポリアミド層2の構成樹脂は、ポリアミドのみであってもよく、その他の樹脂を含有していてもよい。その他の樹脂としては、ポリアミド層2の剛性を高める樹脂が好ましい。ポリアミド層2を構成する全樹脂に対するポリアミドの含有量は、50質量%以上であることが好ましい。この含有量は、具体的には例えば、50、60、70、80、90、100質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
ポリアミド層2の厚さは、通常10μm以上、好ましくは20μm以上、さらに好ましくは30μm以上であり、通常150μm以下、好ましくは120μm以下、さらに好ましくは100μm以下である。ポリアミド層2の厚みの下限を10μmとすることにより良好な耐ピンホール性が得られ、また上限を150μmとすることによりフィルムのカット性を良好にすることができる。
LLDPE層3は、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を含有する。LLDPE層3を設けることによって、フィルム1の腰が強くなって、製袋時のフィルム1のバタつきが低減される。LLDPE層3の構成樹脂は、LLDPEのみであってもよく、その他の樹脂を含有していてもよい。その他の樹脂としては、LLDPE層3の剛性を高める樹脂が好ましい。LLDPE層3を構成する全樹脂に対するLLDPEの含有量は、50質量%以上であることが好ましい。この含有量は、具体的には例えば、50、60、70、80、90、100質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
LLDPE層3の厚さは、作業性、経済性、取扱い性の観点から、通常5μm以上、好ましくは8μm以上、さらに好ましくは10μm以上であり、また上限は特に制限はないが、25μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましく、15μm以下であることがさらに好ましい。LLDPE層3のヤング率は、250MPa以上が好ましく、1000MPa以下が好ましい。
イージーピール樹脂層4は、イージーピール樹脂を含有する。イージーピール樹脂は、凝集破壊性を有することが好ましい。例えばヒートシール可能な2種類以上の樹脂からなり、JIS K6854による剥離強度が概ね10N/15mm幅未満となるような弱シールを構成可能な樹脂である。イージーピール樹脂は、一例では、ポリエチレン(PE)系樹脂とポリプロピレン(PP)又はポリブテン(PB)系樹脂との混合樹脂で構成される。
PE系樹脂とPP又はPB系樹脂の配合割合は、PE系樹脂が50~90質量%、PP又はPB系樹脂が10~50質量%であり、配合比としてPE系樹脂が多い方が好ましい。好ましくは、PE系樹脂:PP又はPB系樹脂=70:30である。
PE系樹脂としては、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン-アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン-アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン-メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン-アクリル酸メチル共重合体(EMA)、およびこれらのアイオノマーを挙げることができる。これらは単独で用いても良いし、混合して用いても良い。
PP系樹脂としては、ランダムコポリマー、ホモポリマー、ブロックコポリマー等のいずれも使用でき、中でもランダムコポリマーを好適に用いることができる。コポリマーの共重合成分としては、エチレン等のα-オレフィンが挙げられる。
PB系樹脂としては、ホモポリブテンや、ブテンとエチレンとの共重合体が挙げられる。
イージーピール樹脂層4の厚みは、製膜性および剥離時の外観性の点から、通常3μm以上、好ましくは4μm以上、さらに好ましくは5μm以上であり、通常15μm以下、好ましくは12μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。イージーピール樹脂層4の厚みを3μm以上とすることにより、安定した製膜性が得られる。一方、イージーピール樹脂層4の厚みを15μm以下とすることにより、包装体の開封時に毛羽立ちや膜残りの発生を抑えることができ、かつ良好な剥離外観が得られる。
1-2.包装袋10
図2に示すように、本発明の第1実施形態の包装袋10は、フィルム1が袋状にされて構成される。
包装袋10は、縦シール部12と、横シール部13,14を備える。縦シール部12は、フィルム1を筒状に湾曲させてフィルム1の両端のイージーピール樹脂層4同士を重ね合わせた状態で、重ね合わせ部15を端縁部を除いて帯状にヒートシールすることによって形成することができる。上記端縁部が、縦シール部12に隣接した引き剥がし部16,17となる。引き剥がし部16,17を把持して引っ張ることによって縦シール部12を容易に剥離させることができる。
1-3.製袋充填方法
次に、図3を用いて、フィルム1を用いた製袋充填方法について説明する。この方法は、縦型の製袋充填機100を用いて実施可能である。本実施形態では、フィルム1として、ヤング率が100MPa以上である共押出フィルムを用いている。
<フィルム1を筒状にする第1工程>
まず、ロール状原反Fから繰り出されたフィルム1は、複数の繰り出しロール120、121を経てフォーマ112に導かれる。ロール状原反Fからフォーマ112までの経路途中にはセンサ119が配されており、フィルム1に長さ方向において一定間隔で印刷されたレジマークを検知して、製袋充填機100の軌道上に一定の長さのフィルム1を一定の時間間隔で送り出せるようになっている。フィルム1は、フォーマ112を通過する間に筒状に湾曲されて、湾曲した先端の両側縁部がオーバーラップした形態となる。オーバーラップした部分には重ね合わせ部15が形成される。
<縦シール部12を形成する第2工程>
次に、フィルム1の重ね合わせ部15を縦シール機113にてヒートシールし、縦シール部12を形成する。縦シール機113は、一対のシールバーを備え、フィルム1が一定の時間間隔で移動するタイミングに合わせて、重ね合わせ部15を一対のシールバーで所定時間挟持することでヒートシールを行う。共押出フィルムは一般に腰が弱いのでヒートシール時にバタつくといった不具合を起こしやすいので、製袋充填では通常は共押出フィルムは用いられない。本実施形態では、ヤング率が100MPa以上である共押出フィルムを用いることによって、フィルム1のバタつきを抑制し、特殊な製袋充填機を用いることなく、製袋充填を可能としている。なお、ヤング率が100MPa以上である共押出フィルムを用いる代わりに、フィルム1のバタつきを抑制する機構を有する製袋充填機を用いることによって、フィルム1のバタつきを抑制してもよい。
<下側の横シール部13を形成する第3工程>
次に、開閉自在なしごきロール115を閉じて、フィルム1から形成された筒状体7をしごく。これにより筒状体7が扁平化する。そして、扁平化した筒状体7の所定位置を横シール機116にてヒートシールし、横シール部13を形成する。横シール機116は、一対のシールバーを備え、上記所定位置を一対のシールバーで所定時間挟持することでヒートシールを行う。
これによって、筒状体7の下端が閉じられる。
<内容物を充填する第4工程>
次に、しごきロール115を開いたのち、ホッパ111により所定量の内容物Wを投入して筒状体7に充填する。
<袋上部の横シール部14を形成する第5工程>
次に、送りロール114を回転させることで、分離前の包装袋10aとともに筒状体7及びこれに続くフィルム1を所定の長さだけ繰り出す。横シール機116の一対のシールバーを所定時間閉じて、所定位置をヒートシールすることで、上側の横シール部14を形成して包装袋10を密閉するとともに、これに連なる軌道上の上流に位置する次の包装袋の下側の横シール部13を形成する。
<連続状の袋の境界線を切断する第6工程>
プレス兼カッター118を閉じて分離前の包装袋10aの下側の横シール部13及びそれに連続する上側の横シール部14を挟圧するとともに、カッター刃118aで両者の境界を二分割して包装袋10をコンベア130上へ落下させる。
これにより、内容物Wが充填された包装袋10が製造される。包装袋10は、縦シール部12を剥離させることによって開封して、内容物Wを取り出すが、フィルム1の最内層が共押出層1aのイージーピール樹脂層4であるので、樹脂層間の接着性が十分に高く、開封時にフィルム片が発生することが抑制される。
なお、内容物Wの例としては、フラワーペースト、ジャム、餡等の粘稠性食品が挙げられる。
特に、フラワーペーストをシート状に包装したフラワーシートは、食品工場において、パン生地の流れるライン上で添加される。そのため、袋を容易に開封できる必要がある。内容量は、例えば0.5kg~10kgであり、包装袋は、例えば、業務用サイズ(袋のサイズが30cm×30cm以上)である。
2.第2実施形態
図4を用いて、本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態は、第1実施形態に類似しており、フィルム1の層構成の違いが主な相違点である。以下、相違点を中心に説明する。
本実施形態では、共押出層1aは、フィルム1の最外層となるヒートシール層5を含む。一例では、共押出層1aは、ヒートシール層5、ポリアミド層2、及びイージーピール樹脂層4を備える。ポリアミド層2は省略可能であり、共押出層1aは、ヒートシール層5とイージーピール樹脂層4を備えるものであってもよい。また、共押出層1aは、層間に接着層などの別の層を備えるものであってもよい。
ポリアミド層2及びイージーピール樹脂層4の説明は、第1実施形態と同じである。ヒートシール層5は、ヒートシール性を有する樹脂を含有する層である。このような樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン一エチレン共重合体等のポリオレフィン、比較的低融点あるいは低軟化点のポリアミドあるいはコポリアミド、ポリエステルあるいはコポリエステル、ポリカーボネイトなどが挙げられ、ポリオレフィンが好ましく、ポリプロピレンがさらに好ましい。ポリオレフィンは、ヒートシール性が優れており、ポリプロピレンは、ヒートシール性及び剛性が優れているからである。ヒートシール層5を構成する全樹脂に対するポリオレフィンの含有量は、50質量%以上であることが好ましい。この含有量は、具体的には例えば、50、60、70、80、90、100質量%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
ヒートシール性の観点では、ヒートシール層5は、ポリアミド層2よりも融点が低い樹脂で構成されることが好ましい。一般に、ポリオレフィンは、ポリアミドよりも融点が低いので、ヒートシール性の観点において、ヒートシール層5は、ポリオレフィンを含むことが好ましい。
また、ポリアミドは吸湿性が高いので、ポリアミド層2がフィルム1の最外層であると、ポリアミド層2が吸湿して、フィルム1に反りが発生してしまう場合がある。本実施形態では、ヒートシール層5が最外層になっているので、ポリアミド層2の吸湿が抑制される。この観点では、ヒートシール層5は、ポリアミド層2よりも吸湿性が低い樹脂で構成されることが好ましい。一般に、ポリオレフィンは、ポリアミドよりも吸湿性が低いので、吸湿性の観点において、ヒートシール層5は、ポリオレフィンを含むことが好ましい。
フィルム1の最外層にヒートシール層5があると、図2Aに図示する縦シール部12と、横シール部13,14の交差部18において、フィルム1の最外層同士が溶着される。つまり、交差部18では、図2Bに図示する引き剥がし部16,17とその対向面16a,17aの間が溶着される。一方、交差部18以外の縦シール部12では、引き剥がし部16,17とその対向面16a,17aの間に隙間G1,G2がある。包装袋10を開封する際には、一方の手の指を隙間G1に挿し込んで引き剥がし部16を把持し、他方の手の指を隙間G2に挿し込んで引き剥がし部17を把持した状態で、引き剥がし部16,17を互いに離間させるように引き剥がし部16,17を引っ張ることによって、縦シール部12でのシールを破壊するが、この際、引き剥がし部16,17の長手方向(つまり、縦シール部12の長手方向)に沿って、指が滑ってしまう虞がある。指が滑ってしまうと、引き剥がし部16,17を引っ張ることが困難になる。しかし、本実施形態では、交差部18で、引き剥がし部16,17とその対向面16a,17aの間が溶着されているので、引き剥がし部16,17の長手方向に沿って指が滑ったとしても交差部18で滑りが止まる。このため、包装袋10の開封が容易になる。
3.第3実施形態
図5を用いて、本発明の第3実施形態を説明する。本実施形態は、第2実施形態に類似しており、引き剥がし部16の違いが主な相違点である。以下、相違点を中心に説明する。
第2実施形態では、引き剥がし部16の幅が縦シール部12の幅と同程度になっているが、交差部18においてフィルム1の最外層同士が溶着されていると、引き剥がし部16とその対向面16aの間の隙間G1に指を挿し込んで引き剥がし部16を把持するのが難しい場合がある。そこで、本実施形態では、図5に示すように、引き剥がし部16の幅を縦シール部12の幅よりも大きくしている。[引き剥がし部16の幅/縦シール部12の幅]の値は、例えば1.1~5であり、好ましくは、1.5~2.5である。この値は、具体的には例えば、1.1、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
引き剥がし部16の幅は、15mm以上が好ましく、50mm以下が好ましい。この幅は、具体的には例えば、15、20、25、30、35、40、45、50mmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。引き剥がし部16の幅が狭すぎると、引き剥がし部16を把持しづらく、引き剥がし部16の幅が大きすぎると、包装袋1の製造コストが増大することに加えて、隙間G1にゴミが入り込みやすくなる。引き剥がし部17の幅も同様である。
1 :製袋充填用フィルム
2 :ポリアミド層
3 :LLDPE層
4 :イージーピール樹脂層
5 :ヒートシール層
7 :筒状体
10 :包装袋
10a :包装袋
12 :縦シール部
13 :横シール部
14 :横シール部
15 :合わせ部
16 :引き剥がし部
16a :対向面
17 :引き剥がし部
17a :対向面
18 :交差部
100 :製袋充填機
111 :ホッパ
112 :フォーマ
113 :縦シール機
114 :送りロール
115 :ロール
116 :横シール機
118 :プレス兼カッター
118a:カッター刃
119 :センサ
120 :繰り出しロール
121 :繰り出しロール
130 :コンベア
F :ロール状原反
W :内容物

Claims (8)

  1. 複数の樹脂層を共押出して形成された共押出層を備える製袋充填用フィルムであって、
    前記共押出層は、前記製袋充填用フィルムの最内層となるイージーピール樹脂層を含み、
    前記製袋充填用フィルムは、前記共押出層のみで構成される共押出フィルムである、製袋充填用フィルム(但し、前記製袋充填用フィルムの最内層と最外層が同一組成の樹脂で構成されているものを除く。)。
  2. 請求項1に記載の製袋充填用フィルムであって、
    前記共押出層は、ポリアミド層、LLDPE層、及び前記イージーピール樹脂層をこの順に備える、製袋充填用フィルム。
  3. 請求項1に記載の製袋充填用フィルムであって、
    前記共押出層は、前記製袋充填用フィルムの最外層となるヒートシール層を含む、製袋充填用フィルム。
  4. 請求項3に記載の製袋充填用フィルムであって、
    前記共押出層は、前記ヒートシール層、ポリアミド層、及び前記イージーピール樹脂層をこの順に備える、製袋充填用フィルム。
  5. 複数の樹脂層を共押出して形成された共押出層を備える製袋充填用フィルムであって、
    前記共押出層は、前記製袋充填用フィルムの最内層となるイージーピール樹脂層と、前記製袋充填用フィルムの最外層となるポリアミド層又はヒートシール層を含み、
    前記最内層と前記最外層は、組成が互いに異なり、
    前記製袋充填用フィルムは、前記共押出層のみで構成される共押出フィルムである、製袋充填用フィルム。
  6. 請求項3~請求項5の何れか1つに記載の製袋充填用フィルムであって、
    前記ヒートシール層は、ポリオレフィンを含有する、製袋充填用フィルム。
  7. 請求項1~請求項6の何れか1つに記載の製袋充填用フィルムであって、
    ヤング率が100MPa以上である、製袋充填用フィルム。
  8. 製袋充填工程を備える、製袋充填方法であって、
    前記製袋充填工程では、請求項1~請求項7の何れか1つに記載の製袋充填用フィルムをヒートシールすることによって下端が閉じた筒状にして形成した筒状体内に内容物を充填した後に前記筒状体の上端をヒートシールして密閉する、製袋充填方法。
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