JP2013159018A - 二重袋包装体用インフレーションフィルムおよび二重袋包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱された、たれ、練り餡、クリームチーズ、チョコクリーム、ジャム、マーガリン、加工油脂等を熱間充填しても、二重包装体のシール部分が底抜けや侵食することがなく、冷却後の当該包装体を手で容易に開封できるとともに、内容物の充填時や輸送中の落下などの衝撃に対しても破袋しない二重袋包装体を提供する。
【解決手段】イージーピール性を有する、厚み3〜15μmの外層23、ポリアミド樹脂からなる中間層22、および低密度ポリエチレン樹脂からなる内層21を備えて構成される二重袋包装体用インフレーションフィルム10であって、前記イージーピール性を有する外層23が95℃で5.88N/15mm幅以上の剥離強度を有し、かつ常温で7.85〜15.69N/15mm幅の剥離強度を有することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、二重袋包装体用インフレーションフィルム、および当該フィルムにより形成された二重袋包装体に関する。詳細には、例えば、80℃以上に加熱した、たれ、練り餡、クリームチーズ、チョコクリーム、ジャム、マーガリン、加工油脂等を熱間充填できるイージーピール性(易開封性)を有する二重包装体を形成するための、二重袋包装体用インフレーションフィルム、および当該フィルムにより形成された二重袋包装体に関するものである。
従来、食酢、清酒、醤油、ソース、たれ、スープ、つゆ、各種飲料、マーガリン、調味料、練り餡、チョコレート等の液状物や粘稠体食品を充填する包装容器として、金属缶やガラス瓶等の容器が使用されている。しかし、最近、環境問題から、包装容器を減容化すること、易廃棄性なものとすることが求められている。これら要求に対応すべく、液状物等の包装容器として、プラスチックフィルムからなる包装体が使用されるようになってきている。
プラスチックフィルムは、金属缶やガラス瓶と比べて、軽量であり、流通経費、廃棄コストを削減できる点で優れている。液状物や粘稠体食品を充填する包装容器としては、保管や輸送において内容物が漏れないことが絶対条件である。しかし、プラスチックフィルムは、金属缶やガラス瓶等の容器に比べて厚みが薄く、耐久性に乏しいため、輸送中の振動や衝撃、摩擦によってピンホールが発生したり破袋したりして、内容物が漏れ出す可能性があるという本質的な問題を抱えている。
このような問題を解決するため、プラスチックフィルムからなる包装体としては、一般的にはフィルムを2枚重ねにした二重袋包装体が汎用されている(例えば、特許文献1〜5)。
2枚重ねの二重袋包装体によれば、内部に被収容物を収容している場合にも、2枚のフィルム間に一定の自由度が存在する。したがって、輸送中に、二重袋包装体に衝撃が加えられても、被収容物を支えている内部側のフィルムと、パレット、あるいは他の包装体と接して二重袋包装体を支えている外部側のフィルムとの間で、一定の滑りが生じて、衝撃が吸収され、ピンホールの発生や、破袋が生じるのを防止することができる。
しかし、特許文献1に開示されているような延伸フィルムを含む積層フィルムを使用すると、フィルムが硬くなるため、二重包装体の開封時に内容物を絞り出しにくく、内容物が包装体の中に残り作業適性が悪化するという問題がある。また、内容物が残ると、廃棄するまでの間に、残存した内容物による腐敗臭が発生したり、菌が繁殖したりするという問題がある。
また、二重袋包装体の内層を構成する樹脂材料として、例えば、特許文献3に開示されているような比較的低密度の低密度ポリエチレン(以下において、「LDPE」という場合がある。)を用いた場合には、製袋時には、ヒートシールが容易であるという優れた一面を有する一方で、二重袋包装体の内部に80℃以上に加温された食品等を直接収容するような場合、内層同士のブロッキングが生じて、輸送中の振動や衝撃、摩擦によって破袋しやすくなってしまうという問題がある。また、充填される内容物の熱とその重さによってフィルムが伸びて連続生産時にピッチ管理しづらいという問題がある。
上記ブロッキングの問題を解決するものとして、特許文献5には、二重袋包装体の内層を構成する樹脂材料としてLDPEを使用し、このLDPEのビカット軟化点と密度とを所定の範囲に設定することで二重袋包装体の内部に80℃以上に加温された食品等を直接収容しても、内層同士のブロッキングが生じにくく、耐ピンホール性に優れ、食品等を熱間充填しても伸びにくいフィルムが提案されている。
包装体は、内容物を容易に取り出すことができるように、イージーピール性を備えていることが好まれる。しかし、特許文献5に記載のフィルムは、完全シールにより二重袋包装体を形成するものであり、包装体から内容物を取り出すには、カッターあるいははさみを使用して包装体を開封する必要がある。このため、食品を使用する現場における作業性が悪いという問題がある。また、カッター等を用いて開封するため、開封した切片がゴミとなりゴミが増える、該切片が内容物中に混入するといった問題もある。
そこで、特許文献6にあるようなイージーピール層を構成する2種類の樹脂のビカット軟化点と密度とを所定の範囲に設定することで使用者が包装体を手で容易に開封できるとともに、内容物の充填時や輸送中の落下などの衝撃に対しても破袋しない二重袋包装体として我々は開発した。しかし、2重包装体のサイズは、内容物の充填量により大小様々でシール時間やシール温度を変更した際にイージーピール強度のバラツキを生じたり、包装機の縦シールバーの長さと送りピッチが一致しないため、数回にわたりフィルムの同じ箇所をシールした際に局所的にイージーピール強度が強くなってしまい、開封性が悪くなったりするという問題がある。そこで、特許文献7にあるようなシール温度範囲が広く、数回プレスシールしてもイージーピール強度が安定し、シール時間・シール温度・シール圧力の影響を受けにくいフィルムを提案した。
しかし、これらの易開封性を有した二重包装体(特許文献6、7)の内部に加温された食品等を直接収容した場合、80℃未満では問題なかったが、80℃以上ではイージーピール強度が弱く、二重袋のシール部分が内容物の充填温度とその荷重(自重)により底抜けにしてしまったり、シール侵食を発生してしまったりする問題がある。
特開2003−305783号公報 特開2003−335302号公報 特開2003−26234号公報 特開2002−234547号公報 特開2007−15725号公報 特開2009−029434号公報 特許願2011−130773号
本発明は、上記実情を鑑みなされたものであり、その解決手段は、80℃以上に加温された食品などを直接収容しても、二重袋のシール部分が底抜けすることなく、冷却後の開封時には包装体を手で容易に開封できるイージーピール強度を有するとともに、内容物の充填時や輸送中の落下などの衝撃に対しても破袋しない二重袋包装体を提供することにある。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を有するフィルムによれば、上記課題を容器に解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、イージーピール性を有する、厚み3〜15μmの外層、ポリアミド樹脂からなる中間層、および、低密度ポリエチレン樹脂からなる内層を備えて構成される二重袋包装体用インフレーションフィルムであって、前記イージーピール性を有する外層が95℃で5.88N/15mm幅以上の剥離強度を有し、かつ常温で7.85〜15.69N/15mm幅の剥離強度を有することを特徴とする二重袋包装体用インフレーションフィルム、および当該インフレーションフィルムから製袋されることを特徴とするイージーピール性を有する二重包装体に存する。
本発明によれば、80℃以上に加温された食品などを直接収容しても、二重袋のシール部分が底抜けすることなく、冷却後の開封時には包装体を手で容易に開封できるイージーピール強度を有するとともに、内容物の充填時や輸送中の落下などの衝撃に対しても破袋しない二重袋包装体を提供することができ、本発明の工業的価値は高い。
二重袋包装体を作製するのに使用されるインフレーションフィルムの製造プロセスを概略図 図1におけるIIA‐IIA線に沿ったチューブ状フィルムの断面図(A)、および図1におけるIIB‐IIB線に沿った平板状フィルムの断面図(B) 原反を巻き出して所定長にカットする工程を概略図 単葉等から二重袋包装体を作製する工程を概略図 図4のP−P線に沿って、紙面手前側から奥方向に表した断面図
本発明のインフレーションフィルムは、所定の層厚および所定の凝集力を備えたイージーピール性を有する外層を備えている、これにより、本発明のインフレーションフィルムを用いて作製した二重包装体に良好なイージーピール性を付与できる。包装体には、内容物の漏れを防ぐための密封性が必要である。また、本発明においては、さらに包装体の使用における作業性向上のためイージーピール性を付与している。本発明では、所定の層厚および所定の凝集力を備えたイージーピール性を有する外層により、二重袋包装体における密封性とイージーピール性のバランスを図っているのである。なお、本発明におけるイージーピール性とは、凝集破壊によるものであり、二重包装体を開封する際に、イージーピール層自体が破壊されて剥離し、イージーピール層が剥離面の両側に残るものである。
本発明において、イージーピール性を有する外層(以下、「イージーピール層」という場合がある)は、外層全体の質量を100質量%として、以下で示される50〜90質量%の樹脂組成物Aと10〜50質量%の樹脂組成物Bとから構成されていることが好ましい。
・樹脂組成物A:主成分が密度0.930g/cm以上であり、かつメルトフローレートが9g/10分以上の直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリチレン、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体およびこれらのアイオノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種である樹脂組成物
・樹脂組成物B:主成分がMFR=2g/10分以下のポリブチレンまたはポリプロピレンである樹脂組成物。
樹脂組成物Aおよび樹脂組成物Bにおける「主成分」とは、これら樹脂組成物全体の質量を基準(100質量%)として、それぞれ上記列挙した樹脂を通常70質量%以上、好ましくは80質量%以上含有していることをいい、外層が備えるべき効果を損なわない限り、上記列挙した樹脂以外に各種添加剤や、汎用樹脂成分の混入を許容する趣旨である。
本発明において、このような所定割合で樹脂組成物Aおよび樹脂組成物Bを含むイージーピール層を用いることで、イージーピール層の凝集力を上記した範囲に調整することが容易となり、イージーピール性を良好なものとすることができる。
また、80℃以上に加温された食品などを直接収容しても、二重袋のシール部分が底抜けすることなく、冷却後の開封時にはユーザーが包装体を手で容易に開封できるイージーピール強度を得られるという点から、樹脂組成物AおよびBは上記に示した密度および粘度範囲の樹脂を用いる。
上記樹脂組成物Aとしては、主成分が、密度0.930g/cm以上であり、かつメルトフローレート9g/10分以上の、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)およびこれらのアイオノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂組成物を用いることができる。中でも、ホットタック性の点からメタロセン触媒による直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)や高密度ポリエチレン(HDPE)を好適に用いることができる。
また、上記樹脂組成物Bとしては、主成分がメルトフローレート2g/10分以下のポリプロピレンポリブチレン(PB)または(PP)である樹脂組成物を用いることができる。樹脂組成物Bの主成分を構成するPPは、ランダムコポリマー、ホモポリマー、ブロックコポリマー等のいずれも使用でき、中でもランダムコポリマーを好適に用いることができる。コポリマーの共重合成分としては、エチレン等のプロピレン以外のαオレフィンが挙げられる。
本発明において、外層は、所定の凝集力および層厚を備えたイージーピール性を有する層である。
外層の剥離強度(イージーピール強度:凝集力)は、95℃で5.88N/15mm幅以上かつ常温で9.81〜15.69N/15mm幅とする必要がある。95℃での剥離強度が5.88N/15mm未満では、80℃以上に加温された内容物を充填時にシール部分の底が抜けてしまったり、冷却されるまでの間に衝撃等によりシール侵食やシール抜けを起こしてしまったりする。また、常温での凝集力が15.69N/15mmを超えると、実際の手による開封性が悪くなり、フィルムの延伸や剥離面の毛羽立ちや膜残りが発生する。
剥離強度の測定方法は、上記複合フィルムの最外層同士をシール温度170℃でヒートシールし、ヒートシールした部分を95℃(高温充填時を想定)と23℃(冷却後の常温時を想定)の2種類の温度条件で、引張速度200mm/分で、180゜剥離したときの剥離強度を測定することにより行った。
イ−ジーピール層を構成する樹脂は、外層全体の質量を100質量%として、50〜90質量%の樹脂組成物Aと10〜50質量%の樹脂組成物Bを備えて構成されることが好ましく、樹脂組成物Aの密度0.930g/cm以上であり、かつメルトフローレートが9g/10分以上で、樹脂組成物Bのメルトフローレートは2g/10分以下が好ましい。例えば、以下に説明する樹脂組成物Aと樹脂組成物Bとを所定割合で混合して構成することができる。
外層の厚みは、下限が3μmであり、好ましくは5μm以上、上限が15μmであり、好ましくは10μm、より好ましくは8μmである。外層の厚みが薄すぎると、イージーピールの安定性が劣り、また製膜しづらいという問題がある。また、外層の厚みが厚すぎると、開封時に毛羽立ちが発生したり、膜残りが発生したりして開封しづらいという問題がある。
本発明において、中間層の厚みの範囲は,通常5〜30μmである。中間層の厚みをこのような範囲とすることで、形成する二重袋包装体に、良好な耐ピンホール性を付与できるとともに、良好なスクイズ性(被収容物の絞り出し易さ)を付与でき好ましい。
本発明において、外層は、スリップ剤および/またはアンチブロッキング剤を含有していることが好ましい。これにより、巻取りフィルムのコブやタルミの発生を減らすことができる。また、包装機上のロールとの摩擦や筒状に折り畳まれるフォーマー部(セーラー部)での摩擦を軽減でき、フィルム送り時の蛇行やシール漏れの原因となる製袋時のシワを軽減することができる。
また、内層の低密度ポリエチレン樹脂は、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)であることが好ましい。LLDPEは、引張強度、伸び、耐ピンホール強度、剛性等の
物性強度が強いという特徴がある。
本発明において、中間層と外層および/または内層との間に、少なくとも1層の接着樹脂層を有していてもよい。これにより、各層間の接着強度をより高めることができる。
本発明において、中間層と外層および/または内層との間に、少なくとも1層のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物樹脂層(以下、「EVOH層」という場合がある)を有していてもよい。これにより、インフレーションフィルムにガス(酸素)バリア性を付与することができる。
本発明の二重袋包装体用インフレーションフィルムは、例えば、次のようにして得ることができる。
すなわち、まず、3種類以上の樹脂を押出機により所定温度まで加熱溶融させ、昇圧する。そして、円筒形金型の内部に空気を吹き込み、金型の隙間から外層、中間層および内層で構成されるチューブ状のフィルムを吐き出させる。チューブ状フィルムはロール等で構成される折り畳み手段により平板状フィルムに折り畳まれ、その後巻き取り機によりロール状に巻き取られる。このようにして、本発明のインフレーションフィルムは製造される。ロール上に巻き取られたフィルムは、二重袋包装体を作製する際の原反となる。
本発明の二重袋包装体用インフレーションフィルムは、イージーピール性を有する外層、ポリアミド樹脂からなる中間層、および低密度ポリエチレン樹脂からなる内層を備えて構成されている。
本発明において、内層はLDPEから構成されており、これにより、二重袋包装体を製造する際に、ヒートシールにより接着させることができる。また、内層を構成するLDPEは、所定のビカット軟化点および密度を備えていることが好ましい。LDPEのビカット軟化点は、下限が110℃、好ましくは115℃、さらに好ましくは120℃であり、上限が125℃、好ましくは124℃である。また、密度は、下限が通常0.930g/cmであり、好ましくは0.935g/cm、さらに好ましくは0.937g/cmであり、上限は通常0.940g/cmである。
このようなLDPEを使用することにより、良好なヒートシール性を確保しつつ、熱間充填時のチューブフィルムの内層ブロッキングを防ぐことができる。例えば、二重袋を形成した状態で、80〜100℃の被収容物を熱間充填した際に、該内層同士がブロッキングするのを防ぐことができる。ここで本発明でいうブロッキングとは、内層同士が融着してしまうことをいう。内層同士が融着してしまうと、二重袋の利点である2枚のフィルムの自由度が阻害され、衝撃が吸収できず、ピンホールの発生、破袋が生じてしまう問題が発生する。
ビカット軟化点が110℃以上のLDPEの場合、ビカット軟化点が上昇すると、密度も次第に上昇する。例えば、ビカット軟化点が120℃以上のLDPEの場合、密度は0.940g/cmに近いものとなるため、二重袋包装体の製袋時において、食品等を熱間充填しても内層同士のブロッキングが発生しにくく、熱によるフィルムの伸びを最小限に抑えることができる。
また、内層を構成するLDPEは、LLDPEであることが好ましく、また、LLDPEとしては、エチレンと炭素数6のヘキセン−1または炭素数8のオクテン−1との共重合体が好ましい。LLDPEはLDPEより引張強度、伸び、耐ピンホール強度、剛性等の物性強度が強い。また、上記のように共重合体の炭素数が増えると、物性強度も比例して強くなる。
内層の厚みは、下限が通常10μmであり、好ましくは15μm、さらに好ましくは20μmであり、上限が通常50μmであり、好ましくは40μm、さらに好ましくは35μmである。内層の厚みを10μm以上にすることにより、耐ピンホール性と耐熱性を維持できる。一方、内層の厚みを50μm以下にすることにより、フィルムにより形成した二重袋包装体に適度なスクイズ性が与えられ、内容物を絞り出す作業が良好となる。
本発明において中間層は、ポリアミド樹脂により構成されている。ポリアミド樹脂の種類は特に限定されないが、耐ピンホール性の観点から、ポリアミド系合成繊維系樹脂としては、例えば、6ナイロン、66ナイロン、69ナイロン、6−66ナイロン、12ナイロン、11ナイロン、610ナイロン、612ナイロン、6I−6Tナイロン、MXD6ナイロン等の重合体またはこれら2種以上を重合単位として含む共重合体、さらにはこれら重合体の混合物を用いることが好ましい。これらの中でも6ナイロンや6−66ナイロンを用いることが、インフレーション法において押出し成形性、製膜安定性に優れており、コストが安価で安定入手可能である等の点から特に好ましい。
中間層の厚みは、下限が通常5μmであり、好ましくは7μm、さらに好ましくは10μmであり、上限は通常30μmであり、好ましくは25μm、さらに好ましくは20μmである。ポリアミド樹脂により形成された中間層の厚みの下限値を5μmとすることにより、良好な耐ピンホール性が得られ、伸びにくいフィルムとなる。また上限値を30μmとすることによりフィルムにより形成した二重袋包装体に適度なスクイズ性を付与できる。
本発明のインフレーションフィルムを用いて形成した包装体は、縦シール部および横シール部共に、シール部はすべてイージーピール性を備えている。よって、シール部のみを開封して内容物を取り出してもよいし、シール部と共に、縦シール部も開封して、開口部を拡大させてもよい。さらには、すべてのシール部分を開封してもよい。
本発明の二重袋包装体は、主に内容物を大量に含む業務用の包装体として使用されることが多い。例えば、業務用のチョコレートクリームを含む包装体の場合、まず、上部シール部開封して、ここから大部分のチョコレートクリームをトレイに取り出す。その後、包装体を絞って、残った内容物をできるだけ取り出すが、包装体が大きい分、依然としてある程度の量の内容物が包装体中に残ってしまう。残ったチョコレートクリームは、使用せずに廃棄されてしまった場合、チョコレートクリームが無駄になるだけなく、生ゴミと資源ごみとの分別の問題、分別しなかった場合は、チョコレートクリームが腐敗して臭いが生じる、細菌が生じる等の衛生上の問題が生じる。
本発明の二重袋包装体においては、上記したように、包装体を全面開封して、元のシート状に戻すことができる。よって、残存したチョコクリームをヘラ等により綺麗にふき取って利用することができる。このように、本発明の二重袋包装体においては、内容物を最大限に有効利用することができるだけでなく、ゴミ分別および衛生上の問題をも解決することができる。
また、本発明の凝集破壊性のイージーピール層は、開封した際に、シール部分にシールマークが残るようになっている。シールマークは、製品が確実に密封されていたことを示す証となり、内容物の使用者に安心感を与えることができるという効果がある。
内層または/および外層には、滑り性を付与する目的でスリップ剤を添加することができる。スリップ剤としては、滑り性を付与することができれば特に限定されないが、炭化水素系滑剤、脂肪酸系高級アルコール系滑剤、アミド系滑剤、エステル系滑材、金属せっけん系滑剤等が挙げられる。
ポリエチレンのスリップ剤として代表的なアミド系滑剤としては、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミドがある。アミド系滑剤の添加量は各層を構成する樹脂100質量部に対して、0.1〜0.5質量部の範囲が一般的であり、この添加量で内層同士のブロッキングを改良、防止することができる。金属せっけん系滑剤としては、ステアリン酸鉛、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等が挙げられる。金属せっけん系滑剤の添加量は、各層を構成する樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上、好ましくは0.5質量部以上、さらに好ましくは1質量部以上であり、かつ10質量部以下、好ましくは5質量部以下、さらに好ましくは3質量部以下である。
内層および/または外層には、アンチブロッキング性を付与する目的でアンチブロッキング剤を添加することができる。アンチブロッキング剤としては、アンチブロッキング性を付与することができれば特に限定されないが、無機系のものでは、タルク、ゼオライト等が挙げられる。タルクは潤滑性に富み油脂感のある白色粉末でその表面は親油性・疎水性である。ゼオライトは、アルカリおよびアルカリ土類金属の含水アルミノ珪酸塩であり、粘着性を防止することができる。アンチブロッキング剤は、樹脂層表面に微細な凹凸を形成して、隣接する二層が密着するのを抑制することによりブロッキングを防止する機能を発揮するものと思われる。アンチブロッキング剤の添加量は各層を構成する樹脂100質量部に対して0.1質量部以上、好ましくは0.5質量部以上、さらに好ましくは1質量部以上であり、かつ10質量部以下、好ましくは5質量部以下、さらに好ましくは3質量部以下である。
上記のスリップ剤、アンチブロッキング剤の添加により、インフレーションフィルムにおいて内層同士がブロッキングするのを防ぎ、また、二重袋包装体の作成工程において、外層と包装機との滑りを良くすることができる。
また、中間層と外層および/または内層との間には、少なくとも1層の接着樹脂層を設けることができる。接着樹脂層で使用される接着樹脂は、外層、中間層、および内層を必要な強度に接着することができれば特に限定されないが、不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性されたポリオレフィン系樹脂を好適に用いることができる。不飽和カルボン酸およびその誘導体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸およびその誘導体等が挙げられる。不飽和カルボン酸の誘導体としては、不飽和カルボン酸のエステルや無水物を挙げることができ、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、酢酸ビニル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸ナトリウム等が挙げられる。
市販の接着樹脂としては、例えば、三菱化学社製、商品名モディックや三井化学社製、商品名アドマーが挙げられ、本発明において好適に使用することができる。
接着樹脂層の厚みは、下限が通常5μmであり、好ましくは10μmであり、上限が通常20μmであり、好ましくは15μmである。接着樹脂層の厚みが薄すぎると、十分な層間接着力を得ることができない。一方、接着樹脂層の厚みが厚すぎると、原料コストがかかり、透明性が悪くなる。
中間層と外層および/または内層との間には、酸素バリア性を付与する目的で、少なくとも1層のEVOH層を設けることができる。EVOH層で用いられるEVOHのエチレン含有率は特に限定されるものではないが、製膜安定性の観点から、下限が好ましくは32モル%であり、より好ましくは38モル%以上であり、上限が好ましくは47モル%であり、より好ましくは44モル%以下である。また、EVOHのケン化度は好ましくは90モル%以上、より好ましくは95モル%以上である。EVOHのエチレン含有量およびケン化度を上記範囲に保つことにより、本発明のフィルムの共押出性、フィルムの強度を良好なものとすることができる。
EVOH層を設ける場合、EVOH層の厚みは、下限は好ましくは5μmであり、より好ましくは8μm、さらに好ましくは10μmであり、上限は好ましくは30μmであり、より好ましくは25μm、さらに好ましくは20μmである。EVOH層の厚みの下限値を5μmとすることにより十分な酸素バリア性が得られる。また上限値を30μmとすることによりフィルムの共押出性を悪化することもなく、かつ良好なフィルム強度を保持できる。
本発明のインフレーションフィルムの層構成は、最外層としてイージーピール性を有する外層、最内層として低密度ポリエチレン樹脂からなる内層を備え、これらの間にポリアミド樹脂からなる中間層を備えていれば、その他の層の層構成は特に制限されない。
例えば、イージーピール性を有する外層(A)、中間層(B)、EVOH層(C)、内層(D)、および接着樹脂層(E)で表した場合、例えば、以下の層構成を形成することができる。
(1)A/E/B/E/D
(2)A/E/C/B/E/D
(3)A/E/B/C/E/D
本発明においては、本発明の効果を阻害しない範囲で、最外層、中間層および最内層のいずれか、またはすべての層に添加剤を含有させることができる。例えば、顔料を添加した場合、遮光効果による被収容物の鮮度保持やフィルム切り片が被収容物に混入したとしても発見しやすいというメリットがある。また、色の異なる顔料を使用することで被充填物の種類を包装体の色で判別できる効果もある。なお、顔料は内容物と接触しない最外層側もしくは中間層に添加することが好ましい。
以下、実施例および比較例により、さらに詳細に本発明を説明するが、本発明は、以下の例に限定されるものではない。また、本発明における各種評価方法は、以下のとおりである。
(1)高温下95℃の剥離強度(凝集力)
各インフレーションフィルムのイージーピール面同士をシール温度170℃、シール時間1.5秒、シール圧力3.1kg/cm2でフィルム幅方向にヒートシールした。上記シール部分を15mm幅の短冊状に切り取り、95℃条件下で引張試験にて200mm/分の引張速度で引っ張った時の応力を測定した。測定されたイージーピール強度から、5.88N/15mm幅以上:「○」、5.88gf/15mm幅以下:「×」とした。
(2)常温下23℃の剥離強度(凝集力)
各インフレーションフィルムを用いて、縦ピロー包装機ONP−2550(オリヒロ社製)にかけ、二重袋包装体を作製した。シール温度は、140℃〜170℃までの10℃刻みとした。上記縦シール部分を15mm幅の短冊状に切り取り、常温下で引張試験機にて200mm/分の引張速度で引っ張った時の応力を測定した。測定されたイージーピール強度から、7.85〜15.69N/15mm幅:「○」、7.85N/15mm幅以下または15.69N/15mm幅以上:「×」とした。
(3)シール底部分のホットタック性(耐熱性)
各インフレーションフィルムを用いて、縦ピロー包装機ONP−2550(オリヒロ社製)にかけ、二重袋包装体を作製し、シール温度170℃で熱水(95℃)を5kg充填した。熱水の荷重がかかる底シール部分が、シール抜けしなかった場合:「○」、シール侵食やシール抜けがあった場合:「×」とした。
(4)耐落袋性
各インフレーションフィルムを用いて、縦ピロー包装機ONP−2550(オリヒロ社製)にかけ、二重袋包装体を作製し、シール温度170℃で熱水(95℃)を5kg充填した2重袋包装体を高さ80cmから水平に10回、落下させた。破袋やシール漏れが発生したものを「×」、破袋やシール漏れが起きなかったものを「○」とした。
<評価用試料フィルムの作製>
実施例1〜5および比較例1〜9として、5層からなる共押出しインフレーションフィルムを製造した。フィルムの総厚みは60μmである。
実施例1:
インフレーションフィルムの層構成を以下に示す。なお、内層とは円筒形フィルムの軸芯側の層であり、外層とはその反対側の層である。
第1層(外層(イージーピール層)):直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)+ポリブチレン−1樹脂(PB−1)(6μm)
第2層(接着樹脂層):カルボン酸変性エチレン−酢酸ビニル共重合体(7.5μm)
第3層(中間層):6ナイロン(11μm)
第4層(接着樹脂層):カルボン酸変性エチレン−酢酸ビニル共重合体(7.5μm)
第5層(内層):直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)(28μm)
総厚み60μm
外層には、密度=0.931g/cm、MFR=20g/10分のLLDPE(宇部丸善ポリエチレン社製、ユメリット)70質量%と、MFR=1.8g/10分のポリブチレン−1樹脂(三井化学社製、タフマー)30質量%のブレンド樹脂に、該ブレンド樹脂全体を100質量部として、スリップ剤としてアミド系滑剤を0.3質量部添加した組成物を用いた。
接着性樹脂層を構成する接着性樹脂としては、カルボン酸変性エチレン−酢酸ビニル共重合体(三菱化学社製、モディック)を用いた。
中間層を構成するポリアミド樹脂としては、6ナイロン(ディーエスエムエンジニアリングプラスチック社製、ノバミッド6Ny)を用いた。
内層には、密度0.935g/cm、ビカット軟化点120℃のLLDPE(プライムポリマー社製、モアテック)に対して、該LLDPE全体を100質量部として、スリップ剤としてアミド系滑剤を1.8質量部、アンチブロッキング剤として無機系アンチブロッキング剤を1.8質量部添加した組成物を用いた。
実施例2:
外層として、密度=0.952g/cm、MFR=9g/10分のLLDPE(プライムポリマー社製、ハイゼックス)85質量%と、MFR=1.8g/10分のポリブチレン−1樹脂(三井化学社製、タフマー)25質量%のブレンド樹脂に、実施例1と同様のスリップ剤を添加した組成物を用いた以外は、実施例1と同様にしてインフレーションフィルムを作製した。
実施例3:
外層として、密度=0.931g/cm、MFR=20g/10分のLLDPE(宇部丸善ポリエチレン社製、ユメリット)70質量%と、MFR=1.3g/10分のポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ社製、ノバテックPP)20質量%のブレンド樹脂に、実施例1と同様のスリップ剤およびアンチブロッキング剤を添加した組成物を用いた以外は、実施例1と同様にしてインフレーションフィルムを作製した。
比較例1:
外層として、密度=0.910g/cm、MFR=8g/10分のLLDPE(プライムポリマー社製、モアテック)80質量%と、MFR=1.8g/10分のポリブチレン−1樹脂(三井化学社製、タフマー)20質量%のブレンド樹脂に、該ブレンド樹脂全体を100質量部として、実施例1と同様のスリップ剤およびアンチブロッキング剤を添加した組成物を用いた以外は、実施例1と同様にしてインフレーションフィルムを作製した。
比較例2:
外層として、密度=0.921g/cm、MFR=16g/10分のLLDPE(日本ポリエチレン社製、ノバテックLL)80質量%と、MFR=1.8g/10分のポリブチレン−1樹脂(三井化学社製、タフマー)20質量%のブレンド樹脂に、該ブレンド樹脂全体を100質量部として、実施例1と同様のスリップ剤およびアンチブロッキング剤を添加した組成物を用いた以外は、実施例1と同様にしてインフレーションフィルムを作製した。
比較例3:
外層として、密度=0.947g/cm、MFR=6g/10分のLLDPE(プライムポリマー社製、モアテック)80質量%と、MFR=1.8g/10分のポリブチレン−1樹脂(三井化学社製、タフマー)20質量%のブレンド樹脂に、該ブレンド樹脂全体を100質量部として、実施例1と同様のスリップ剤およびアンチブロッキング剤を添加した組成物を用いた以外は、実施例1と同様にしてインフレーションフィルムを作製した。
以上、得られた結果をまとめて下記評1に示す。
実施例1は、高温下95℃においても、剥離強度が6.77N/15mm幅とホットタック性(耐熱性)が良好だった。また、常温下23℃においても、シール温度140〜170℃で9.7〜11.18N/15mm幅と安定した剥離強度で良好だった。実施例2、実施例3も同様に、高温下の剥離強度は5.88N/15mm幅以上で、常温下での剥離強度は7.85〜15.69N/15mm幅以下であり、良好であった。一方、比較例1は、主剤の密度が0.910g/cm、MFRが8g/10分のLLDPEであるため、高温下95℃での剥離強度が3.33N/15mm幅と弱く、底シール部でシール抜けを発生した。また、落下テストにおいても破袋やシール漏れが発生し、耐落袋性に劣っていた。また、比較例2についても、密度が0.921g/cmのLLDPEであるため、高温下95℃での剥離強度が2.72N/15mm幅と弱かった。比較例3についても、MFRが6g/10分のLLDPEであるため、高温下95℃での剥離強度が5.39N/15mm幅と若干弱く、常温23℃での剥離強度はシール温度160℃〜170℃で15.7N/15mm幅以上と強過ぎて開封性に劣り、シール温度範囲も狭かった。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う二重袋包装体用インフレーションフィルムおよび該フィルムを用いた二重袋包装体もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
本発明のフィルムおよび包装体は、例えば、たれ、練り餡、クリームチーズ、チョコクリーム、ジャム、マーガリン、加工油脂等の包装に好適に利用することができる。
10 チューブ状フィルム
10’ 平板状フィルム
11 円筒形金型
12、13 ロール
14 巻き取り機
15 原反
21 内層
22 中間層
23 外層
24 空間(空気層)
30a、30b、30c 単葉
40a 単葉(折目つき)
40b 中間品
40c 二重袋包装体
41、42、43、44 折り目
45、46、48 重複部分
47 開口
50 被収容物

Claims (3)

  1. イージーピール性を有する、厚み3〜15μmの外層、ポリアミド樹脂からなる中間層、および、低密度ポリエチレン樹脂からなる内層を備えて構成される二重袋包装体用インフレーションフィルムであって、前記イージーピール性を有する外層が95℃で5.88N/15mm幅以上の剥離強度を有し、かつ常温で7.85〜15.69N/15mm幅の剥離強度を有することを特徴とする二重袋包装体用インフレーションフィルム。
  2. 外層が、外層全体の質量を100質量%として、以下に示される50〜90質量%の樹脂組成物Aと10〜50質量%の樹脂組成物Bとから構成されている請求項1に記載の二重袋包装体用インフレーションフィルム。
    ・樹脂組成物A:主成分が密度0.930g/cm以上であり、かつメルトフローレート9g/10分以上の直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体およびこれらのアイオノマーからなる群から選ばれる少なくとも1種である樹脂組成物、
    ・樹脂組成物B:主成分がメルトフローレート2g/10分以下のポリブチレンまたはポリプロピレンである樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載のインフレーションフィルムにより製袋したイージーピール性を有する二重袋包装体。
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