JP2012171469A - 更生タイヤ用プレキュアトレッドおよびそれを用いた更生タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】台タイヤと良好に接合させることができる更生タイヤ用プレキュアトレッド、並びに、耐久性および氷雪性能に優れる更生タイヤを提供する。
【解決手段】更生タイヤの接地面となる表面側に位置するキャップゴム層と、台タイヤとの接合面となる背面側に位置するベースゴム層とを備え、キャップゴム層は、発泡率が14%以上30%以下の発泡ゴムからなり、幅方向断面視にて、プレキュアトレッド中央部の背面側の輪郭が、曲率半径が500mm以上800mm以下の曲線であり、プレキュアトレッド端部の背面側の輪郭が、曲率半径が80mm以上300mm以下の曲線である更生タイヤ用プレキュアトレッドである。また、その更生タイヤ用プレキュアトレッドを用いた更生タイヤである。
【選択図】図1

Description

本発明は、更生タイヤ用プレキュアトレッドおよびそれを用いた更生タイヤに関し、特には、スタッドレスタイヤの更生に好適に用いられる更生タイヤ用プレキュアトレッドおよび該更生タイヤ用プレキュアトレッドを用いて更生された更生タイヤに関するものである。
従来、トレッド表面が摩耗した使用済みタイヤを再利用したタイヤとして、摩耗したトレッドを除去して台タイヤとし、該台タイヤの外周面に新しいトレッド部を形成した更生(リトレッド)タイヤが知られている。
そして、台タイヤの外周面に新しいトレッド部を形成する方法としては、台タイヤの外周面に生ゴムを配設した後、該生ゴムを加硫してトレッド部を形成するリモールド方式や、予め加硫した帯状のトレッドゴム体(プレキュアトレッド)を台タイヤの外周面に巻回した後、該プレキュアトレッドを台タイヤに加硫接合して一体化することにより新しいトレッド部を形成するプレキュア方式がある。
ここで、プレキュア方式を用いてスタッドレスタイヤを更生する際に使用するプレキュアトレッドとしては、幅方向断面が台形状で、更生タイヤとした際に接地面側に位置するキャップゴム層と、台タイヤ外周面側(タイヤ内周面側)に位置するベースゴム層とからなるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。そして、このスタッドレスタイヤ用プレキュアトレッドでは、例えばキャップゴム層を発泡ゴムで構成し、更生したスタッドレスタイヤの踏面に気泡が露出し得るようにすることで、更生タイヤの氷雪性能を確保している。
しかし、台タイヤの外周面はタイヤ径方向外方に凸となる曲面形状をしているため、幅方向断面が台形状であり、底面(台タイヤの外周面に接合される面)が平坦な上記プレキュアトレッドでは、台タイヤとプレキュアトレッドとを良好に一体化することができない。即ち、幅方向断面が台形状のプレキュアトレッドでは、台タイヤとプレキュアトレッドとを加硫接合する際に台タイヤとプレキュアトレッドとの間に空気が入り込み、更生タイヤの耐久性が低下することがある。また、台タイヤとプレキュアトレッドとを加圧および加熱して加硫接合する際にプレキュアトレッドがゴム流れを起こして変形し、所望の接地面形状が得られずに接地面積が減少して更生タイヤの氷雪性能が低下することがある。
そこで、幅方向断面における底面側の輪郭が所定の曲率半径の曲線となるひれ部を幅方向両端部に形成し、台タイヤとの接合性を向上させたプレキュアトレッドが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平8−192606号公報 特開2001−180229号公報
しかし、幅方向両端部に設けたひれ部の輪郭の曲率半径のみを規定した上記従来のプレキュアトレッドでは、台タイヤとの接合性を十分に向上させることができなかった。即ち、上記従来のプレキュアトレッドでは、該プレキュアトレッドを用いて更生した更生タイヤの耐久性および氷雪性能を十分に向上することができなかった。
そこで、本発明は、台タイヤと良好に接合させることができる更生タイヤ用プレキュアトレッド、並びに、該更生タイヤ用プレキュアトレッドを用いて更生された、耐久性および氷雪性能に優れる更生タイヤを提供することを目的とする。
この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の更生タイヤ用プレキュアトレッドは、更生タイヤの接地面となる表面側に位置するキャップゴム層と、台タイヤとの接合面となる背面側に位置するベースゴム層とを備える更生タイヤ用プレキュアトレッドであって、前記キャップゴム層は、発泡率が14%以上30%以下の発泡ゴムからなり、幅方向断面視にて、プレキュアトレッド中央部の背面側の輪郭が、曲率半径が500mm以上800mm以下の曲線であり、プレキュアトレッド端部の背面側の輪郭が、曲率半径が80mm以上300mm以下の曲線であることを特徴とする。このように、発泡率が14%以上の発泡ゴムでキャップゴム層を構成すれば、このプレキュアトレッドを用いて更生した更生タイヤの氷雪性能を向上させることができる。また、発泡率が30%以下の発泡ゴムでキャップゴム層を構成すれば、このプレキュアトレッドを用いて更生した更生タイヤの耐久性を向上させることができる。更にプレキュアトレッドの幅方向断面視で、プレキュアトレッド中央部の背面の輪郭の曲率半径を500mm以上800mm以下とし、プレキュアトレッド端部の背面の輪郭の曲率半径を80mm以上300mm以下とすれば、台タイヤとの接合性を向上させることができる。従って、このプレキュアトレッドを用いて更生した更生タイヤの耐久性および氷雪性能を大幅に向上させることができる。
なお、本発明において、「発泡率(V)」とは、下記式(1)を用いて算出される値を指す。
={(ρ−ρ)/(ρ−ρ)−1}×100(%)・・・(1)
[式中、ρは発泡ゴムの密度(g/cm)であり、ρは発泡ゴムの固相部の密度(g/cm)であり、ρは発泡ゴムの気泡内のガスの密度(g/cm)である。]
また、本発明において、「プレキュアトレッド中央部」とは、プレキュアトレッドの幅方向中央を中心としてトレッド幅の60%までの範囲に位置する部分を指し、「プレキュアトレッド端部」とは、プレキュアトレッドのプレキュアトレッド中央部よりも幅方向外方に位置する部分を指す。
因みに、本発明では、「曲率半径」や「トレッド幅」は、例えばプレキュアトレッドの製造に用いる金型の設計寸度から求めることができる。
ここで、本発明の更生タイヤ用プレキュアトレッドは、前記キャップゴム層の厚さが、プレキュアトレッドの厚さの0.8倍以上0.95倍以下であることが好ましい。キャップゴム層の厚さHをプレキュアトレッドの厚さHの0.8倍以上(H/H≧0.8)とすれば、プレキュアトレッドを用いて更生した更生タイヤのキャップゴム層の早期の摩滅を防止することができ、更生タイヤの氷雪性能を長期に亘って向上させることができるからである。また、キャップゴム層の厚さHをプレキュアトレッドの厚さHの0.95倍以下(0.95≧H/H)とすれば、プレキュアトレッドを用いて更生した更生タイヤの操縦安定性の低下を抑制することができるからである。
なお、本発明において、「キャップゴム層の厚さ」および「プレキュアトレッドの厚さ」とは、プレキュアトレッドの幅方向に直交する方向に測定した厚さの最大値を指す。
そして、本発明の更生タイヤ用プレキュアトレッドは、前記プレキュアトレッド中央部の背面側の輪郭と、前記プレキュアトレッド端部の背面側の輪郭とを滑らかにつなぐことが好ましい。プレキュアトレッド中央部の背面側の輪郭と、プレキュアトレッド端部の背面側の輪郭とを滑らかにつなげば、台タイヤとの接合性を更に向上させることができるからである。
また、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の更生タイヤは、上述した更生タイヤ用プレキュアトレッドのいずれかを台タイヤの外周面に接合して構成したことを特徴とする。このように、上述した更生タイヤ用プレキュアトレッドの何れかを用いれば、プレキュアトレッドと台タイヤとが良好に接合した、耐久性および氷雪性能に優れる更生タイヤを得ることができる。
本発明によれば、台タイヤと良好に接合させることができる更生タイヤ用プレキュアトレッドを提供することができる。また、耐久性および氷雪性能に優れる更生タイヤを提供することができる。
本発明に従う代表的な更生タイヤ用プレキュアトレッドの幅方向断面図である。 図1に示す更生タイヤ用プレキュアトレッドを台タイヤに接合してなる更生タイヤの一例のタイヤ幅方向断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に従う更生タイヤ用プレキュアトレッドの一例の幅方向断面を示す図である。そして、この更生タイヤ用プレキュアトレッドは、特に限定されることなく、例えば使用済みスタッドレスタイヤの更生(リトレッド)に用いられる。具体的には、図1に示す更生タイヤ用プレキュアトレッドは、トレッド表面が摩耗した使用済みタイヤを更生して更生タイヤを製造する際に、使用済タイヤから摩耗したトレッドを除去してなる台タイヤの外周面に加硫接合されて、更生タイヤの新しいトレッド部を構成する。
ここで、図1に示すプレキュアトレッド1は、図1では紙面に垂直な方向(長手方向)に延在する帯状の加硫ゴムよりなり、略アーチ形の幅方向断面を有している。なお、プレキュアトレッド1を構成する加硫ゴムの加硫進行度は、更生時の加熱条件等に応じて適宜変更することができる。即ち、プレキュアトレッド1は、加硫を完全に進行させたゴム体であっても良いし、半加硫状態のゴム体であっても良い。
また、プレキュアトレッド1は、該プレキュアトレッド1を台タイヤの外周面に接合して更生タイヤを製造した際に該更生タイヤの接地面となる表面2と、台タイヤとの接合面となる背面4とを有している。
そして、このプレキュアトレッド1は、表面2側(図1では上側)に位置するキャップゴム層3と、背面4側(図1では下側)に位置するベースゴム層5とからなる。なお、本発明のプレキュアトレッドは、キャップゴム層とベースゴム層との間に他のゴム層を備えていても良い。
キャップゴム層3は、内部に気泡6を有する発泡ゴムからなる。また、キャップゴム層3の図1では上側の表層部には、プレキュアトレッド1を用いて更生タイヤを製造した際に該更生タイヤのトレッド溝となる溝7が形成されている。
ここで、キャップゴム層3を構成する発泡ゴムは、下記式(1)に従い算出される発泡率Vが14〜30%、好ましくは20〜24%である。
={(ρ−ρ)/(ρ−ρ)−1}×100(%)・・・(1)
[式中、ρは発泡ゴムの密度(g/cm)であり、ρは発泡ゴムの固相部の密度(g/cm)であり、ρは発泡ゴムの気泡6内のガスの密度(g/cm)である。]
発泡率が14%以上の発泡ゴムでキャップゴム層3を構成すれば、プレキュアトレッド1を用いて更生タイヤを製造した際に十分な数の気泡6で路面とタイヤとの間の水膜を除去することができると共に、ゴムの柔らかさを長期間に亘って保持できるので、プレキュアトレッド1を用いて更生した更生タイヤの氷雪性能を向上させることができるからである。また、発泡率が30%以下の発泡ゴムでキャップゴム層3を構成すれば、ゴムが柔らかくなり過ぎるのを防止することができるので、プレキュアトレッド1を用いて更生した更生タイヤの耐久性を向上させることができるからである。
なお、発泡率Vは気泡内のガスの密度を考慮した上記式(1)を用いて求めるが、通常、ガスの密度は低いので、上記式(1)は、簡便に発泡率を算出する際にはガスの密度を無視して下記式(2)のように近似することもできる。
={(ρ/ρ)−1}×100(%)・・・(2)
なお、上述した発泡ゴムは、既知の手法を用いて調製することができる。具体的には、特に限定されることなく、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、ブチルゴム、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム等のゴム成分に対し、P−オキシビスベンゼンスルフォニルシドラシド、アゾジカーボンアミド、ジニトロソ・ペンタメチレン・テトラアミン、アゾビスイソブチロニトリル、トルエンスルフォニルヒドラジド、芳香族スッキニルトドラジド誘導体等の発泡剤と、カーボンブラック等の補強性充填剤と、硫黄等の架橋剤と、各種添加剤とを添加したゴム組成物を用いて調製することができる。そして、キャップゴム層3を構成する発泡ゴムの発泡率Vや気泡径は、発泡剤の配合量や、プレキュアトレッド1を加硫する際の温度や圧力を制御することにより調整することができる。
また、キャップゴム層3の厚さHは、プレキュアトレッド1の全厚さHの0.8〜0.95倍(0.8≦H/H≦0.95)であることが好ましい。キャップゴム層3の厚さHをプレキュアトレッド1の全厚さHの0.8倍以上とすれば、キャップゴム層3が十分に厚くなるので、プレキュアトレッド1を用いて製造した更生タイヤのキャップゴム層3の早期の摩滅を防止することができ、更生タイヤの氷雪性能を長期に亘って向上させることができるからである。また、キャップゴム層3の厚さHをプレキュアトレッド1の厚さHの0.95倍以下とすれば、ベースゴム層5の厚さHを十分な大きさとすることができ、プレキュアトレッド1を用いて製造した更生タイヤの操縦安定性の低下を抑制することができるからである。
ベースゴム層5は、プレキュアトレッド1と台タイヤとの接合性を向上させるためのものである。そして、ベースゴム層5を構成するゴムは、特に限定されることなく、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、ブチルゴム、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム等のゴム成分に対し、カーボンブラック等の補強性充填剤と、硫黄等の架橋剤と、各種添加剤とを添加したゴム組成物を用いて調製することができる。
そして、プレキュアトレッド1では、ベースゴム層5の図1では下側の面(即ち、台タイヤとの接合面となるプレキュアトレッド1の背面4)の幅方向断面形状が、所定の曲率半径を有する曲線となる。
具体的には、製造に用いた金型の設計寸度に対応した形状のプレキュアトレッド1の幅方向断面視にて、プレキュアトレッド1の中央部Mの背面4が描く曲線(中央部Mの背面4側の輪郭)の曲率半径Rが、500〜800mm(500mm≦R≦800mm)であり、プレキュアトレッド1の両端部Eの背面4が描く曲線(端部Eの背面4側の輪郭)の曲率半径Rが、80〜300mm(80mm≦R≦300mm)である。なお、中央部Mは、プレキュアトレッド1の幅方向中央CLを中心としてトレッド幅TWの60%以下の範囲に位置する部分であり、端部Eは、中央部Mよりも幅方向外方に位置する部分である。
このように、中央部Mの曲率半径Rを500mm以上とすれば、トレッド中央部の径成長の大きなタイヤに適合させることができ、800mm以下とすれば、トレッド中央部の径成長の小さなタイヤに適合させることができる。また、端部Eの曲率半径Rを80mm以上とすれば、トレッド側方部(ショルダー側)の径成長の大きなタイヤに適合させることができ、300mm以下とすれば、トレッド側方部(ショルダー側)の径成長の小さなタイヤに適合させることができる。従って、プレキュアトレッド1の背面4の形状が、タイヤ径方向外方に凸となる曲面形状を有する台タイヤの外周面に適した形状となるので、プレキュアトレッド1と台タイヤとの接合性を向上させることができる。なお、このような形状を有するプレキュアトレッド1は、金型を用いた加硫成形など、既知の手法を用いて製造することができる。
なお、プレキュアトレッド1の中央部Mの背面4が描く曲線と、端部Eの背面4が描く曲線とは滑らかにつながっていることが好ましい。即ち、中央部Mの背面4が描く曲線と、端部Eの背面4が描く曲線とは、一つの共有点を持ち、この共有点において接線を共有させていることが好ましい。このように、中央部Mの背面4が描く曲線と、端部Eの背面4が描く曲線とを滑らかにつなげば、プレキュアトレッド1の背面4が滑らかな曲面となるので、台タイヤとの接合性を更に向上させることができるからである。
因みに、中央部Mの背面4が描く曲線と、端部Eの背面4が描く曲線とを滑らかにつなぐためには、例えば、中央部Mの背面4が描く曲線の曲率中心Cをプレキュアトレッド1の幅方向中央CLを通る線上に位置させると共に、該曲率中心Cと、背面4上における中央部Mと端部Eとの境界とを結ぶ直線上に端部Eの背面4が描く曲線の曲率中心を位置させれば良い。
そして、上述したように、このプレキュアトレッド1によれば、発泡率Vが14%以上30%以下の発泡ゴムでキャップゴム層3を構成すると共に、背面4の幅方向断面の曲率半径Rを500〜800mmとし、曲率半径Rを80〜300mmとしているので、このプレキュアトレッド1を用いて更生した更生タイヤの耐久性および氷雪性能を大幅に向上させることができる。
ここで、図2は、上述した更生タイヤ用プレキュアトレッド1を用いて製造した更生タイヤ100のタイヤ幅方向断面図である。
この更生タイヤ100は、トレッド表面が摩耗した使用済みスタッドレスタイヤを更生したものである。そして、更生タイヤ100は、プレキュアトレッド1を用いて形成したトレッド部20と、トレッド部20の側部からタイヤ径方向内方に延びる一対のサイドウォール部30と、各サイドウォール部30のタイヤ径方向内方に連なるビード部40とを備えている。
また、更生タイヤ100は、1プライのラジアルカーカス50を備えている。そして、該ラジアルカーカス50は、トレッド部20から一対のサイドウォール部30を介して一対のビード部40にわたってトロイド状に延び、ビード部40内に埋設されたビードコア41の周りに折り返すことで係止されている。なお、更生タイヤ100のビード部40のビードコア41のタイヤ径方向外方には、ラジアルカーカス50に沿ってタイヤ径方向外方に向けて厚みが漸減する断面略三角形のスティフナーゴム42が配設されている。
更に、トレッド部20のラジアルカーカス50のタイヤ径方向外側(クラウン部外周側)には、コードがタイヤ赤道面を挟んで相互に交差する方向に傾斜して延びる2層の傾斜ベルト層(交差ベルト層)61,62と、コードがタイヤ周方向に対して5°以下の傾斜角度で螺旋巻回することにより配列された周方向ベルト層63とを順次配設してなるベルト60が配設されている。また、ベルト60のタイヤ径方向外方には、前述したプレキュアトレッド1が配設されている。
そして、このような更生タイヤ100は、使用済みスタッドレスタイヤを例えば以下のようにして更生して製造する。
まず、使用済みのスタッドレスタイヤのトレッド部にバフ加工を施し、摩耗したトレッドを使用済みスタッドレスタイヤから除去して台タイヤ10を調製する。なお、トレッドを除去する範囲は、例えばベルト60の上側までとすることができる。また、バフ加工は、タイヤ幅方向断面視にて、台タイヤ10の外周面が描く曲線の曲率半径が、中央部(トレッド部の幅方向中央を中心としてトレッド幅の60%までの部分)で500〜800mmとなり、端部(中央部よりもタイヤ幅方向外方の部分)で80〜300mmとなるように施すことができる。
次に、台タイヤ10のクラウン部(外周面)に未加硫ゴムからなる接着用クッションゴム(図示せず)を配設する。その後、台タイヤ10の外周面上に接着用クッションゴムを介してプレキュアトレッド1を巻き付け、プレキュアトレッド1の背面4(接合面)と台タイヤ10の外周面とを接着用クッションゴムを介して密着させる。なお、プレキュアトレッド1の背面4の幅方向断面形状は、上述した所定の曲率半径R,Rを有する曲線であるので、プレキュアトレッド1と台タイヤ10の外周面とは良好に密着する。
そして最後に、プレキュアトレッド1を巻き付けた台タイヤ10を加硫装置(図示せず)に搬入して加硫し、台タイヤ10の外周面にプレキュアトレッド1を加硫接合して更生タイヤ100とする。なお、この更生タイヤ100では、上述した発泡率Vのキャップゴム層3および曲率半径R,Rの背面4を有するプレキュアトレッド1を用いているので、台タイヤ10とプレキュアトレッド1とを加硫接合する際に台タイヤ10とプレキュアトレッド1との間に空気が入り込むのを抑制することができる。また、プレキュアトレッド1がゴム流れを起こして変形するのを抑制して、所望の接地面形状および接地面積を得ることができる。従って、この更生タイヤ100では、プレキュアトレッド1と台タイヤ10とが良好に接合しており、この更生タイヤ100は、優れた耐久性および氷雪性能を有している。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明の更生タイヤ用プレキュアトレッドおよび更生タイヤは上述した一例に限定されることは無く、本発明の更生タイヤ用プレキュアトレッドおよび更生タイヤには、適宜変更を加えることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
表1に示す諸元で、図1に示すような断面形状を有するプレキュアトレッドを試作した。そして、試作したプレキュアトレッドを別途準備しておいた台タイヤの外周面に加硫接合し、サイズが195/65R15の更生タイヤを作製した。
作製した更生タイヤの各種性能を下記の方法で評価した結果を表1に示す。
(従来例1)
表1に示す諸元で、断面形状が台形状のプレキュアトレッドを試作した。そして、試作したプレキュアトレッドを別途準備しておいた台タイヤの外周面に加硫接合し、サイズが195/65R15の更生タイヤを作製した。
作製した更生タイヤの各種性能を下記の方法で評価した結果を表1に示す。
(実施例2、比較例1〜3)
諸元を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にしてプレキュアトレッドを試作し、更生タイヤを作製した。そして、作製した更生タイヤの各種性能を実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
<耐久性>
作製したタイヤをサイズ15×6.0Jのリムに装着し、空気圧220kPa、荷重430kgの条件でドラム走行試験(速度:80km/hr)を行った。そして、故障が発生するまでの走行距離を測定し、耐久性を評価した。具体的には、従来例1のタイヤの走行距離を100として指数評価した。表中、指数が大きいほど高速耐久性が高く、耐久性に優れていることを示す。
<氷雪性能>
作製したタイヤをリムサイズ15×6.0Jのリムに装着し、内圧を220kPaとして、乗用車両に装着した。そして、氷路において100km/hの速度からフルブレーキをかけた際に速度が80km/hrになるまでの制動距離を測定し、フルブレーキ前後の速度と制動距離から平均減速度を算出した。そして、従来例1のタイヤの平均減速度を100として指数化した。表中、値が大きいほど氷上ブレーキ性能が良好であり、氷雪性能に優れていることを示す。
<摩耗後氷雪性能>
作製したタイヤをリムサイズ15×6.0Jのリムに装着し、内圧を220kPaとして、乗用車両に装着した。そして、1万km走行した。その後、氷路において100km/hの速度からフルブレーキをかけた際に速度が80km/hrになるまでの制動距離を測定し、フルブレーキ前後の速度と制動距離から平均減速度を算出した。そして、従来例1のタイヤの平均減速度を100として指数化した。表中、値が大きいほど摩耗後の氷上ブレーキ性能が良好であり、摩耗後の氷雪性能に優れていることを示す。
Figure 2012171469
表1より、実施例1のプレキュアトレッドを用いて製造した更生タイヤは、従来例1および比較例1〜3のプレキュアトレッドを用いて製造した更生タイヤよりも耐久性および氷雪性能が優れていることが分かる。また、実施例1のプレキュアトレッドを用いて製造した更生タイヤは、実施例2のプレキュアトレッドを用いて製造した更生タイヤよりも摩耗後氷雪性能が優れていることが分かる。
本発明によれば、台タイヤと良好に接合させることができる更生タイヤ用プレキュアトレッドを提供することができる。また、耐久性および氷雪性能に優れる更生タイヤを提供することができる。
1 プレキュアトレッド
2 表面
3 キャップゴム層
4 背面(接合面)
5 ベースゴム層
6 気泡
7 溝
10 台タイヤ
20 トレッド部
30 サイドウォール部
40 ビード部
41 ビードコア
42 ビードフィラー
50 カーカス
60 ベルト
61 傾斜ベルト
62 傾斜ベルト
63 周方向ベルト
100 更生タイヤ

Claims (4)

  1. 更生タイヤの接地面となる表面側に位置するキャップゴム層と、台タイヤとの接合面となる背面側に位置するベースゴム層とを備える更生タイヤ用プレキュアトレッドであって、
    前記キャップゴム層は、発泡率が14%以上30%以下の発泡ゴムからなり、
    幅方向断面視にて、
    プレキュアトレッド中央部の背面側の輪郭が、曲率半径が500mm以上800mm以下の曲線であり、
    プレキュアトレッド端部の背面側の輪郭が、曲率半径が80mm以上300mm以下の曲線であることを特徴とする、更生タイヤ用プレキュアトレッド。
  2. 前記キャップゴム層の厚さが、プレキュアトレッドの厚さの0.8倍以上0.95倍以下であることを特徴とする、請求項1に記載の更生タイヤ用プレキュアトレッド。
  3. 前記プレキュアトレッド中央部の背面側の輪郭と、前記プレキュアトレッド端部の背面側の輪郭とを滑らかにつないだことを特徴とする、請求項1または2に記載の更生タイヤ用プレキュアトレッド。
  4. 請求項1に記載の更生タイヤ用プレキュアトレッドを台タイヤの外周面に接合して構成したことを特徴とする、更生タイヤ。
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