JPH07246665A - 更生タイヤの製造方法 - Google Patents

更生タイヤの製造方法

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JPH07246665A
JPH07246665A JP6065721A JP6572194A JPH07246665A JP H07246665 A JPH07246665 A JP H07246665A JP 6065721 A JP6065721 A JP 6065721A JP 6572194 A JP6572194 A JP 6572194A JP H07246665 A JPH07246665 A JP H07246665A
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tire
tread
retreaded
rubber
buffing
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JP6065721A
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Kozo Yamamoto
幸三 山本
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D30/00Producing pneumatic or solid tyres or parts thereof
    • B29D30/06Pneumatic tyres or parts thereof (e.g. produced by casting, moulding, compression moulding, injection moulding, centrifugal casting)
    • B29D30/52Unvulcanised treads, e.g. on used tyres; Retreading
    • B29D30/54Retreading
    • B29D30/56Retreading with prevulcanised tread

Abstract

(57)【要約】 【目的】サイドウォール部の外観を新品タイヤと略同程
度とし見映えを向上し、かつ耐摩耗性、耐偏摩耗性の高
い更生タイヤを製造する。 【構成】使用済みタイヤのトレッド部2をバフ掛けする
トレッドバフ掛け工程と、そのサイドウォール部3をバ
フ掛けするサイドウォールバフ掛け工程13とにより台
タイヤ5を形成するバフ工程、トレッドバフ掛け工程に
よって形成されるトレッドバフ掛け面4にクッションゴ
ム層6を介してトレッドバフ掛け工程7を巻回しトレッ
ド貼付台タイヤ9を形成する第1の貼付工程、サイドウ
ォール更生ゴムシート11をバフ掛けされたサイドウォ
ール部3に取付けゴム貼付台タイヤ12を形成する第2
の貼付工程、ゴム貼付台タイヤ12にエンベロープを装
着しエンベロープ取付台タイヤ14とする加硫予備工
程、及びこのエンベロープ取付台タイヤを加硫する加硫
工程とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリキュア方式で更生
された更生タイヤであっても、サイドウォール部の外観
を向上でき、プリキュア方式の利用の拡大を図りうる更
生タイヤの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用タイヤ、殊にトラック、バス用
など重荷重用タイヤにあっては、タイヤ経費節減のた
め、トレッド部が摩耗することにより用済みとなったタ
イヤを、トレッド部を交換し再利用を図るいわゆる更生
タイヤが増加しつつある。
【0003】従来、タイヤを更生するには、図6に示す
ように摩耗又は破損したトレッド部を取除いた台タイヤ
aに新品タイヤと略同質のトレッドゴムbを貼合わせた
後、この台タイヤaとトレッドゴムbとを加硫金型dを
用いて加硫成形し、両者を接着するとともに、トレッド
ゴムbにトレッド溝eを加工するなどトレッド部の成形
加工を併せて行うリモールド方式による更生方法が用い
られていた。
【0004】又、サイドウォール部にカット傷、小さな
ゴム割れが存在する台タイヤは、サイドウォール部の補
修も同時に行っていた。
【0005】しかし前記リモールド方式では、未加硫の
トレッドゴムと加硫済みの台タイヤとを同時に加硫する
ため、加硫後のタイヤは、トレッド部と台タイヤとの間
にゴム特性値に差が生じることとなり、接地圧に不均等
が生じがちであるため、新品タイヤに比べて耐摩耗性、
耐偏摩耗性が低く耐久性に劣る。
【0006】そこで、再生用のトレッドゴムとして予め
パターンを形成しかつ加硫を施したトレッド再生ゴムシ
ートを台タイヤに貼付け更生タイヤを製造するいわゆる
プリキュア方式が提案されている。
【0007】この方式を用いた場合は、前記トレッド再
生ゴムシートは加硫済みであることによって、最終の加
硫工程は台タイヤとトレッド再生ゴムシートとを貼合わ
せてかつ両者をシート状のエンベロープで覆った台タイ
ヤを加硫する方法である。
【0008】このプリキュア方式は、前述のリモールド
方式のような大掛りな加硫金型を必要とせず簡易な装置
でしかも複数個同時に加硫できるなど製法上の利点があ
り、しかもプリキュア方式により更生されたタイヤは、
トレッド再生ゴムシート及び台タイヤはともに加硫済み
の部材を用いてかつ両部材を接合しかつ一体化し形成さ
れたものであるため、均質なタイヤが得られることによ
り、リモールド方式で更生されたタイヤに比べて耐摩耗
性、耐偏摩耗性に優れ耐久性が高まるという利点があ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、使用済みのタ
イヤにあっては、トレッド部の摩耗のみならず、サイド
ウォール部にあってもカット傷などの損傷が目立つもの
が多々含まれており、このように損傷がサイドウォール
部に及んだタイヤにあっては、エンベロープを用いて加
硫するプリキュア方式の再生方法では補修が出来ず、耐
摩耗性の向上が図れないという問題がある。
【0010】又、プリキュア方式では、リモールド方式
のような全体を保形するための加硫金型を用いることな
く、台タイヤとトレッド更生ゴムとを接合する方法であ
るため、両部材間の接合部に段差が生じるなど、更生タ
イヤの見映えが低下する。
【0011】発明者はこのような問題点を解決すべく研
究、実験を重ねた結果、台タイヤとトレッド更生ゴムシ
ートとの境界部を含み未加硫のゴムシートをサイドウォ
ール部に取付け、かつそのゴムシートの外側を保形用の
エンベロープで覆いつつ加硫することにより、プリキュ
ア方式を用いた更生タイヤであってもサイドウォール部
の見映えを向上しうることを見出し、本発明を完成させ
たのである。
【0012】本発明は、プリキュア方式を基本とするこ
とにより、耐摩耗性、耐久性を高め、しかもサイドウォ
ール部の外観を新品タイヤと略同等に向上させうる更生
タイヤの製造方法の提供を目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、使用済みタイ
ヤのトレッド部をベルト層の近傍までバフ掛けし外周面
をタイヤ子午断面においてタイヤ軸と平行なトレッドバ
フ掛け面を形成するトレッドバフ掛け工程と、前記使用
済みタイヤの損傷したサイドウォール部をバフ掛けしサ
イドウォールゴムに生じた損傷を除去するサイドウォー
ルバフ掛け工程とにより、台タイヤを形成するバフ工
程、前記トレッドバフ掛け面に未加硫のクッションゴム
層を介し予め加硫又は半加硫されかつトレッドパターン
を予め設けたトレッド更生ゴムシートを巻回したトレッ
ド貼付台タイヤを形成する第1の貼付工程、前記トレッ
ド貼付タイヤの前記台タイヤとトレッド更生ゴムシート
との境界部を含み、未加硫のサイドウォール更生ゴムシ
ートをバフ掛けされたサイドウォール部に取付けゴム貼
付台タイヤを形成する第2の貼付工程、前記ゴム貼付台
タイヤをリム状体に装着するとともに、トレッド部から
サイドウォール部を覆う環状かつ内周部を欠除した保形
用のエンベロープを装着したエンベロープ取付台タイヤ
とする加硫予備工程、および前記エンベロープ取付台タ
イヤに正規内圧を充填するとともに炉内で加硫する加硫
工程からなる更生タイヤの製造方法。
【0014】なお、保形用のエンベロープは、その内面
にサイドウォール部刻印用の凹凸を設けることが出来
る。
【0015】又、サイドウォール更生ゴムシートはその
厚みが0.5〜1.5mmとするのが好ましい。
【0016】
【作用】トレッドバフ掛け工程において、トレッドバフ
掛け面はタイヤ軸と平行する面に形成される。これによ
って、トレッド更生ゴムシートとの接合部が平面状に形
成でき、従って完成された更生タイヤのトレッド面は平
衡状態を保持することができるため、接地圧分布の均一
性が高まることによって、偏摩耗の発生を効果的に低減
しうる。
【0017】トレッド更生ゴムシートは、予め加硫又は
半加硫されているため、更生タイヤとして形成されたト
レッド部はゴム質が緻密に成形され、耐摩耗性に優れた
更生タイヤを形成しうる。
【0018】しかも、トレッド更生ゴムシートはクッシ
ョンゴム層を介して台タイヤに接合しているため、境界
部は強固な接合部を形成しうる。
【0019】さらにサイドウォール更生ゴムシートは、
台タイヤとトレッド更生ゴムシートとの境界部を含んで
覆うため、この境界部にバリ、ずれが生じた場合であっ
ても、更生されたタイヤでは、これらのバリ、ずれが露
見することがない。さらに、使用済みタイヤに発生して
いたサイドウォール面のカット傷等もバフ掛けにより除
去されるため、高品質かつ見映えのよい更生タイヤを提
供しうる。
【0020】又、加硫時において、エンベロープ取付台
タイヤに、正規内圧を充填しつつ炉内で加硫する方法で
あるため、エンベロープ取付台タイヤは使用時における
タイヤ形状に近い形状で加硫されることとなり、加硫時
にはカーカス、ベルト層などのタイヤ骨組体が使用時に
おける形状を保ちつつ加硫される。従って完成された更
生タイヤにあっては、カーカス、ベルト層は応力の残留
が極めて少なく走行の安全性が高まり、又使用時におけ
るカーカス、ベルト層の破損が減少し、耐久性を高めう
る。
【0021】加うるに、加硫工程においては、トレッド
更生ゴムシートは既に成形済みであり、又エンベロープ
で覆われているため、複数のタイヤを同時に加硫するこ
とが出来、リモールド方式のように個々に加硫金型に装
入する方法に比して、加硫処理が簡易にでき作業の能率
を高めうる。
【0022】このように、本願発明は前記した各工程が
有機的に結合しかつ一体化することにより、耐摩耗性、
耐偏摩耗性に優れ、しかもサイドウォール面が新品に近
い状態の見映えのよい更生タイヤを製造しうるのであ
る。
【0023】なお保形用のエンベロープの内面にサイド
ウォール部刻印用の凹凸を設けた場合には、加硫時にそ
の凹凸をサイドウォール更生ゴムシートの外面に転写す
ることが出来、完成された更生タイヤの見映えを一層高
めうる。
【0024】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。本発明の更生タイヤの製造方法は、図4にその工程
を略示するように使用済みタイヤのトレッド部2をバフ
掛けするトレッドバフ掛け工程Aと、そのタイヤのサイ
ドウォール部3をバフ掛けするサイドウォールバフ掛け
工程Bとにより台タイヤ5を形成するバフ工程C、
【0025】トレッドバフ掛け工程Aによって形成され
るトレッドバフ掛け面4にクッションゴム層6を介して
トレッド更生ゴムシート7を巻回しトレッド貼付台タイ
ヤ9を形成する第1の貼付工程D、
【0026】サイドウォール更生ゴムシート11をバフ
掛けされたサイドウォール部3に取付けゴム貼付台タイ
ヤ12を形成する第2の貼付工程E、
【0027】前記ゴム貼付台タイヤ12にエンベロープ
13を装着しエンベロープ取付台タイヤ14とする加硫
予備工程F、
【0028】及び前記エンベロープ取付台タイヤ14を
加硫する加硫固定G、とからなる。
【0029】トレッドバフ掛け工程Aは、使用済みタイ
ヤ15のトレッド部2をベルト層16近傍までバフ掛け
することにより外周面をタイヤ子午断面においてタイヤ
軸と平衡なトレッドバフ掛け面4を形成する工程であ
る。
【0030】サイドウォールバフ掛け工程Bは、前記使
用済みタイヤ15の損傷したサイドウォール部3をバフ
掛けし、サイドウォールゴム19に生じた比較的浅いカ
ット傷、凹みなどの損傷を除去する工程である。
【0031】このトレッドバフ掛け工程Aとサイドウォ
ールバフ掛け工程Bとからなるバフ工程Cにより台タイ
ヤ5が形成される。
【0032】第1の貼付工程Dは、前記トレッドバフ掛
け面4に未加硫のクッションゴム層6を介してトレッド
更生ゴムシート7を巻回し、かつ接着剤等を用いてこれ
らの部材を貼合わせすることにより、トレッド貼付台タ
イヤ9を形成する工程である。
【0033】クッションゴム層6は、例えば表1に示す
ゴム組成からなり、トレッド更生ゴムシート7に比べて
軟質のゴムを用いて形成し、台タイヤ5と、トレッド更
生ゴムシート7との接着性を高めている。
【0034】
【表1】
【0035】トレッド更生ゴムシート7は、例えば表2
に示すゴム組成のように使用済みタイヤ15においてト
レッド部を形成していたトレッドゴムと略同質のゴムを
用いて、予め加硫金型(図示せず)によってトレッド溝
21などトレッドパターンが形成され、かつ加硫又は半
加硫が施されている。
【0036】
【表2】
【0037】第2の貼付工程Eは、未加硫のサイドウォ
ール更生ゴムシート11をサイドウォール部3の外壁面
3aに接着剤等を用いて貼付けを行う工程である。
【0038】サイドウォール更生ゴムシート11は、使
用済みタイヤ15の前記サイドウォールバフ掛け工程B
において削り採ったサイドウォールゴム19と略同のゴ
ム組成、例えば表3に示すゴム組成からなり、その厚さ
tは0.5〜1.5mmの範囲であることが好ましい。
【0039】
【表3】
【0040】なお厚さtが0.5mm未満では更生タイヤ
として形成した際に耐カット性が低くカット傷等が発生
しやすい。逆に1.5mmをこえると使用済みタイヤのサ
イドウォールバフ掛け工程Bにおいてバフ掛けの量が大
となり、作業能率が低下する。
【0041】サイドウォール更生ゴムシート11は、サ
イドウォール部3のバットレス部分3Aからタイヤ半径
方向内方にのびビード部22との境界部近傍に至るサイ
ドウォール部3の外壁面3aの略全面に亘り貼付けら
れ、従ってサイドウォール更生ゴムシート11は、トレ
ッド貼付台タイヤ9の台タイヤ5と、トレッド更生ゴム
シート7との境界部LOを含んで前記トレッド貼付台タ
イヤ9に取付けられ、ゴム貼付台タイヤ12が形成され
る。
【0042】加硫予備工程Fは、前記ゴム貼付台タイヤ
12のビード部22を、規定された標準のリムと略同一
寸法のシート面24を有するリム状体20に装着すると
ともに、前記リム状体20と嵌まり合うゴム貼付台タイ
ヤ12外向き面を除いてトレッド部2からサイドウォー
ル部3を覆う保形用のエンベロープ13を装着すること
によりエンベロープ取付台タイヤ14を形成する工程で
ある。なおリム状体20には、台タイヤ5の内腔8に通
じ台タイヤ5に内圧を充填するための送気管25が付設
される。
【0043】保形用のエンベロープ13は、例えばゴム
組成の一例を表4に示すように、柔軟性に富む合成樹脂
材等を用いて形成された環状のシート体であり、トレッ
ド溝21を含むトレッド部2、サイドウォール部3の外
向き面と密に接触して覆うことが出来る。従ってゴム貼
付台タイヤ12は、その外向き面がリム状体20と前記
保形用のエンベロープ13とによって、略全面的に覆わ
れることとなる。又、エンベロープ13とトレッド更生
ゴムシート7との間及びエンベロープ13とサイドウォ
ール更生ゴムシート11との間に介在する残留空気はエ
ンベロープ13に付設される排気用バルブ31に接続さ
れるバキューム管30を通じて排出し、エンベロープ1
3と更生ゴムシート7及びエンベロープ13とサイドウ
ォール更生ゴムシート11とを密着させる。
【0044】
【表4】
【0045】なお本実施例ではエンベロープ13の内面
13aに後述する加硫工程Gにおいてサイドウォール更
生ゴムシート11の外面に刻印するための凹凸の文字又
は模様が設けられる。
【0046】加硫工程Gは、前記エンベロープ取付台タ
イヤ14の内腔8にチューブ18を介してリム状体20
の前記送気管25を通して内圧が正規圧になるまで空気
源Iからの高圧空気を送り込み空気圧を付加するととも
に、エンベロープ取付台タイヤ14、即ちエンベロープ
13で覆われたゴム貼付台タイヤ12を直接に炉19内
に装入し、その炉内で加硫する工程である。
【0047】炉19は図1に示す如くオーブン炉であり
内腔8に高圧空気源Iからの高圧空気を送り込み前記内
腔8に常用の内圧を付加したエンベロープ取付台タイヤ
14を、単数又は2〜4本単位で装入するとともに、炉
19内に高温の蒸気を通してエンベロープ13に包まれ
たゴム貼付台タイヤ14を加硫する。この加硫工程によ
って、台タイヤ5とトレッド更生ゴムシート7、及び台
タイヤ5とサイドウォール更生ゴムシート11は接着さ
れ、更生タイヤ1が形成される。本例ではタイヤ内腔8
に7.7kg/cm2 の内圧を付加し、かつ炉19内には圧
力が4〜6kg/cm2 のもとで約100〜200℃の蒸気
を熱源Hから送入している。
【0048】このようにタイヤ内腔8に圧力を付加した
状態で加硫を行うため、ゴム貼付台タイヤ12は、タイ
ヤが走行する際の形状を略保ちつつ加硫される。これに
よって、カーカス23、ベルト層16などのタイヤ骨組
体に残留応力が生じることがなく、又台タイヤ5とトレ
ッド更生ゴムシート7との間、及び台タイヤ5とサイド
ウォール更生ゴムシート11との間の接合部が強固に装
着でき、完成された更生タイヤ1の耐久性を向上しうる
のである。
【0049】なお加硫に際して、サイドウォール更生ゴ
ムシート11は未加硫の状態で装入されるため、エンベ
ロープ13の内面13aに設けた凹凸は、この加硫工程
によって、サイドウォール更生ゴムシート11の外向き
面に転写することが出来、完成された更生タイヤ1のサ
イドウォール部3の見映えを向上することが出来る。
【0050】前記加硫工程Gにおいて、図5に示す加硫
炉19Aを用いて形成することも出来る。図5に示す炉
19Aは、内腔に内圧を付加しかつエンベロープ13に
よって覆われたゴム貼付台タイヤ12からなるエンベロ
ープ取付台タイヤ17を4〜20本単位で装入しうる。
この炉19Aにおいては、炉内の圧力を5〜7kg/c
m2 、炉内を100℃前後に保ち、かつエンベロープ1
3とゴム貼付台タイヤ12との間に介在する空気はバキ
ューム管30を通じて炉外へ排出しつつエンベロープ取
付台タイヤ14を比較的長い時間をかけて加硫する。
【0051】前記加硫工程Gにより加硫処理を終えたゴ
ム貼付台タイヤ12は、ばり等を除く仕上げ工程Jを経
て更生タイヤ1が製造される。
【0052】このように本実施例による製造方法によっ
て製造された更生タイヤ1は、 (1)使用済みタイヤのトレッド部をタイヤ軸と平行な
外周面となるようバフ掛けし、トレッドバフ掛け面4を
形成し台タイヤ5を形成しているため、台タイヤ5にト
レッド更生ゴムシート7を強固にかつ精度よく取付けで
き、完成された更生タイヤ1の接地圧分布が均等となり
走行安定性を向上しかつ耐摩耗性、耐偏摩耗性が高まり
耐久性の向上を図りうる。
【0053】(2)加硫又は半加硫され、しかもトレッ
ドパターンを予め設けたトレッド更生ゴムシート7を更
生タイヤに取付ける方法であるため、更生タイヤ用の金
型を用いることなく加硫処理を行うことが出来る。
【0054】(3)タイヤの常用内圧に略等しい内圧の
もとで加硫処理されるため、タイヤ構造体、台タイヤ5
とトレッド更生ゴムシート7との間、台タイヤ5とサイ
ドウォール更生ゴムシート11との間に残留応力が生じ
ることなく、従って耐久性の高い更生タイヤを形成しう
る。
【0055】(4)サイドウォール更生ゴムシート11
は、台タイヤ5とトレッド更生ゴムシート7との境界部
LOを含みサイドウォール部3を覆っているため、境界
部LOが露見することがなく、又サイドウォール部3の
損傷も併せて補修できるため、サイドウォール部3の外
壁面が新品タイヤと同様に美しくなり見映えが向上す
る。
【0056】(5)さらに、エンベロープ13の内面1
3aに刻印用の凹凸を設けた場合には加硫によってその
凹凸をサイドウォール更生ゴムシート11の外面に転写
できサイドウォール部3の見映えを一層向上することが
出来る。
【0057】
【発明の効果】叙上の如く本発明の更生タイヤは前記し
た、工程により更生タイヤを製造する方法であるため、
プリキュア方式によるタイヤ再生により耐摩耗性、耐偏
摩耗性の高い更生タイヤを、サイドウォール部の見映え
を新品タイヤと同程度に高めて更生でき、プリキュア方
式に採用可能な使用済タイヤの範囲を拡大しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法をその加硫工程において示す
断面図である。
【図2】本発明の製造方法により製造された更生タイヤ
の一例を示す断面図である。
【図3】その分解斜視図である。
【図4】本発明の製造方法の工程を示す線図である。
【図5】加硫工程の他の例を示す断面図である。
【図6】従来の加硫方法を示す断面図である。
【符号の説明】
1 更生タイヤ 2 トレッド部 3 サイドウォール部 4 トレッドバフ掛け面 5 台タイヤ 6 クッションゴム層 7 トレッド更生ゴムシート 9 トレッド貼付台タイヤ 11 サイドウォール更生ゴムシート 12 ゴム貼付台タイヤ 13 エンベロープ 13a 内面 14 エンベロープ取付台タイヤ 15 使用済みタイヤ 19 炉 A トレッドバフ掛け面 B サイドウォールバフ掛け工程 C バフ工程 D 第1の貼付工程 E 第2の貼付工程 F 加硫予備工程 G 加硫工程 CO タイヤ子午断面 LO 境界部 t サイドウォール更生ゴムシートの厚さ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】使用済みタイヤのトレッド部をベルト層の
    近傍までバフ掛けし外周面をタイヤ子午断面においてタ
    イヤ軸と平行なトレッドバフ掛け面を形成するトレッド
    バフ掛け工程と、 前記使用済みタイヤの損傷したサイドウォール部をバフ
    掛けしサイドウォールゴムに生じた損傷を除去するサイ
    ドウォールバフ掛け工程とにより、台タイヤを形成する
    バフ工程、 前記トレッドバフ掛け面に未加硫のクッションゴム層を
    介し予め加硫又は半加硫されかつトレッドパターンを予
    め設けたトレッド更生ゴムシートを巻回したトレッド貼
    付台タイヤを形成する第1の貼付工程、 前記トレッド貼付タイヤの前記台タイヤとトレッド更生
    ゴムシートとの境界部を含み、未加硫のサイドウォール
    更生ゴムシートをバフ掛けされたサイドウォール部に取
    付けゴム貼付台タイヤを形成する第2の貼付工程、 前記ゴム貼付台タイヤをリム状体に装着するとともに、
    トレッド部からサイドウォール部を覆う環状かつ内周部
    を欠除した保形用のエンベロープを装着したエンベロー
    プ取付台タイヤとする加硫予備工程、 および前記エンベロープ取付台タイヤに正規内圧を充填
    するとともに炉内で加硫する加硫工程からなる更生タイ
    ヤの製造方法。
  2. 【請求項2】前記保形用のエンベロープは、その内面に
    サイドウォール部刻印用の凹凸を設けてなることを特徴
    とする請求項1記載の更生タイヤの製造方法。
  3. 【請求項3】前記サイドウォール更生ゴムシートは、そ
    の厚みが0.5〜1.5mmであることを特徴とする請求
    項1記載の更生タイヤの製造方法。
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