JPH11501586A - トレッド新替えしたタイヤ及び吹き付け接合剤を使用せずに該タイヤを製造する方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 トレッド新替えしたタイヤ組立体（６６）及びそのタイヤの製造方法が開示される。この方法及び組立体は、その間にクッションガム（５０）のみが配置された状態にて新たなトレッド（６０）をバフ磨きしたタイヤケーシング（１２）に施すことを可能にする。通常、ケーシングの全体のバフ磨き面（４４）に施される従来の吹き付け接合剤を使用せずに、クッションガム（５０）がタイヤケーシング（１２）のバフ磨きした外周（４４）に直接、施される。

Description

【発明の詳細な説明】 トレッド新替えしたタイヤ及び吹き付け接合剤を使用せずに該タイヤを製造す る方法 技術分野 本発明は、全体として、トレッド新替えしたタイヤを製造する方法、より具 体的には、通常、タイヤケーシングに使用される吹き付け接合剤を不要にする、 トレッド新替えしたタイヤの製造方法に関する。 発明の背景 トレッド新替えしたタイヤは、古くから利用可能であり、当初のトレッドが摩 耗した後に、タイヤケーシングを更に利用するための経済的な方法を提供する。 冷間トレッド新替え法と称されることがある、一つの従来のトレッド新替え法に よれば、使用済みのタイヤ上に残るトレッドは特殊なバフ磨き機械によって除去 し、この特殊なバフ磨き機械が古いトレッドを削り取り、バフ磨き面を形成し、 この磨き面に新たなトレッド層を接着することができるようにする。 タイヤケーシングから古いトレッドを除去する結果、そのタイヤケーシングの 外周の周りに略平滑なトレッド無しの表面が提供される。次に、このタイヤケー シングは、剃り落とし（skiving）と称されることが多い、傷の有無の点検を行 い、その傷があれば、修理ガムで充填する。この剃り落とし工程の完了後、バフ 磨き面にタイヤ接合剤を吹き付けて、接着材料及び新たなトレッドを取り付ける ための粘着面が得られるようにする。次に、裏側、即ち、新しいトレッド層の内 面にクッションガム層を付与する。このクッションガム及びトレッドは、組み合 わせてタイヤケーシングの外周の周りに付与され、加硫処理を行う用意が整った トレッド新替えしたタイヤ組立体を形成する。このクッションガムは、加硫処理 中、トレッドとタイヤケーシングとの間の接合部を形成する。 タイヤケーシング、接合剤、クッションガム及びトレッドを組み立てた後、ト レッド新替えしたタイヤ組立体の全体を可撓性のゴム型内に入れる。この型とタ イヤのビードとの間に気密シールが形成される。型に入れたタイヤ組立体の全体 を加硫チャンバ内に配置し、所定の時間、圧力及び高温度を作用させる。圧力、 温度及び時間の組み合わせにより、クッションガム層がタイヤケーシング及び新 たなタイヤトレッドの双方に化学的に接着される。 上記の冷間トレッド新替え法は、十分に機能し、トレッド新替えした高品質の タイヤが得られる。しかしながら、ある用途において、吹き付け接合剤を不要に することが有利な場合がある。これは、特に、吹き付け接合剤中の化学薬剤の使 用に関する規則が多くなっている地域の場合、特にそうである。一般に、利用可 能な吹き付け接合剤は、ヘプタン溶剤又はメチルクロロフォルムの何れか一方を 含む。ヘプタン溶剤は、霧を形成しやすく、また、メチルクロロフォルムは、霧 を発生させないものの、ヘプタン溶剤よりも著しく高価となる傾向がある。 また、吹き付け接合剤の使用は、製品のコスト及び装置のコストのため、トレ ッド新替えしたタイヤの製造コストが増す可能性がある。例えば、タイヤケーシ ングの接合は、十分に換気された吹き付けブース内でのみ行わなければならない ため、トレッド新替え工場は、適当な換気装置を設置しなければならない。この ため、吹き付け接合剤が、不要になれば、換気装置付きの吹き付けブースを用意 する必要がなくなる。 ヘプタン溶剤の使用に伴う霧の発生の問題に対する一つの可能な解決策は、各 トレッド新替え工場に溶剤の回収装置を設置することである。しかしながら、こ の解決策は、装置のコスト、運転コスト、及びメンテナンスコストの点で不利益 である。本発明は、タイヤのトレッドの新替え中、吹き付け接合剤の使用に伴う 欠点を解消しようとするものである。 発明の概要 本発明は、タイヤのトレッドを新替えする方法にして、タイヤケーシングから タイヤトレッドを除去し、バフ磨き面を提供するステップを含む方法からなる。 次に、そのバフ磨き面の上に接合剤を吹き付けせずに、そのバフ磨き面にクッシ ョンガム層を直接、施す。クッションガム層の周りにトレッド層を巻き付け、最 後に、ケーシングとクッションガム層との間、及びトレッド層とクッションガム 層との間の接着部を形成する。 本発明のもう一つの特異な形態は、加圧した加熱チャンバ内に投入すべく用意 されたトレッド新替えしたタイヤ組立体である。このタイヤ組立体は、一対のサ イドウォールと、該一対のサイドウォールを跨ぐ半径方向アウターウォールとを 有するタイヤケーシングを含む。この半径方向アウターウォールは、タイヤケー シングの外周の周りに配置されたバフ磨き面を有する。クッションガム層をこの バフ磨き面に対し直接、配置して、クッションガムの外周の周りにてトレッド層 をクッションガムに対して配置する。適当な熱及び圧力による処理の後、タイヤ ケーシング、クッションガム及びトレッド層が接着されて、トレッド新替えした 一体のタイヤとなり、このタイヤを適当な路上乗物に使用することができる。 図面の簡単な説明 以下、同様の構成要素を同様の参照符号で表示する添付図面に関して、本発明 を説明する。添付図面において、 図１は、一例としての当初のタイヤの断面図である。 図２は、タイヤケーシングからトレッド層が除去された後の、図１のタイヤの 断面図である。 図３は、タイヤケーシングに付与されつつあるクッションガム層及び新たなト レッド層を示す概略図である。 図４は、クッションガム層及び新たなトレッド層が加えられた、図２に示した タイヤケーシングの断面図である。 図５は、本発明によりトレッド新替えしたタイヤの一つの代替的な実施例の断 面斜視図である。 好適な実施の形態の詳細な説明 全体として、図１を参照すると、タイヤトレッド１４がそこから伸長するタイ ヤケーシング１２を有する当初のタイヤ１０が図示されている。この図示したタ イヤ１０は、ラジアルタイヤであるが、本発明は、バイアス・プライ・タイヤの ようなその他の型式のタイヤにも同様に適用される。 より具体的には、該タイヤ１０は、略半径方向アウターウォール１８によりそ の境が設定された一対のサイドウォール１６を有し、該アウターウォールは、サ イドウォール１６を跨いでいる。サイドウォール１６の各々は、アウターウォー ル１８から半径方向内方に伸長し、その終端は、タイヤのリム（図示せず）上に 取り付け得る設計とされたビード領域２０に至っている。ビード領域２０は、例 えば、タイヤの型式、タイヤのサイズ又はリムの形態に対応して、各種の形態に て設計することができる。図示した実施の形態において、ビード領域２０の各々 は、ビードヒール２２と、ビードトウ２４と、ビードソール２６とを備えている 。また、ビード領域２０の各々は、ビード束２８と、チャファ（ｃｈａｆｅｒ） プライ３０とを備えることもできる。ビード束２８及びチャファプライ３０の双 方は、例えば、ビード領域２０の強度を増すため、金属ストランド又はワイヤー を備えることができる。 また、サイドウォール１６は、ゴム層３２、ラジアルプライ３４、協働して、 丈夫であるが、可撓性のあるサイドウォールを提供するインナーライナー３６の ような多数の層を備えることができる。サイドウォール１６は、一対のショルダ ー領域３８を通じて半径方向アウターウォール１８及びトレッド１４に接続され る。ショルダー領域３８は、タイヤトレッド１４に向けて伸長する一方、該タイ ヤトレッドはタイヤケーシング１２のサイドウォール１８から半径方向外方の位 置にある。タイヤトレッド１４は、水を導き且つ特定の路面状態のときに更なる 静止摩擦を提供し得る設計とされた複数の溝４０を含むことができる。更に、ア ウターウォール１８は、該アウターウォール１８内でタイヤ１０の周りを周方向 に伸長する複数のベルト又はコード４２により補強可能である（図２及び図５参 照）。 タイヤトレッド１４が一定の限界値以上に摩耗したならば、タイヤ１０は、廃 棄するか、又はその後、そのタイヤを使用する設計とされた車にそのタイヤを使 用するのであれば、トレッド新替えしなければならない。冷間加工タイヤトレッ ドの新替え法において、アイオワ州、マスカティノ、バンダッグ・インコーポレ ーテッドが製造するモデル8110、バフ磨き機のようなバフ磨き機により残ったタ イヤトレッド１４をタイヤケーシング１２から除去する。このバフ磨き工程中、 当初のタイヤトレッド１４をタイヤケーシング１２から削り取って、図２に図示 するようなバフ磨き面４４が残るようにする。バフ磨き面４４は、タイヤケーシ ング１２の周りで周方向に伸長し且つ半径方向アウターウォール１８の外側を横 断状に伸長し、バフ磨きしたショルダー領域４６にて終端となる。 使用済みのトレッド層を除去した後、タイヤケーシング１２に対して剃り落と し及び充填と称される工程を行う。剃り落としは、修理する前に、タイヤから損 傷した材料を除去することである。タイヤケーシング１２は、使用中にタイヤが 接触する石又はその他の尖ったものに起因する穴、切り傷又は裂け目を有するこ とが多い。この傷が付き又は損傷した領域は、最初に適当な研磨工具で研磨して 滑らかにし、次に、バンダグの押し出し機の修理ロープ又は修理ガム、或いはそ の他の何らかな適当な材料のような修理ガムを充填する。バフ処理面４４と後か ら付与されたトレッド層との間に空所が形成されるのを防止すべくその損傷した 領域は、バフ磨き面４４の高さまで充填する必要がある。取り込まれた空気は、 トレッド新替えした典型的なタイヤの寿命に悪影響を及ぼす可能性がある。剃り 落とし及び充填工程の後、組み立てステップが行われ、バフ磨き面４４に沿って タイヤケーシング１２の外周の周りにクッションガム層及び新たなトレッド層が 巻き付けられる。 図３に最も良く図示するように、バンダッグ・インコーポレーテッドが製造し たＨＤ30クッションガムのようなクッションガム５０の層を付与するため、バン ダグ・インコーポレーテッドが製造するバンダグ5110半自動組み立て装置のよう な組み立て機械４８（概略図で図示）を使用することができる。クッションガム ５０の層は、各種の方法にてタイヤケーシング１２に付与し得るが、図３の概略 図には、組み立て機械４８に回転可能に取り付けられたクッションガム５２のロ ールが示されている。クッションガム５０の層は、バフ磨き面４４の周りで周方 向に巻き付けられる前に、緊張ローラ５４の周りを移動する。 クッションガム層５０は、例えば、ポリシートのような底部プラスチックシー ト５６及び同様の頂部プラスチックシート５８で覆われていることが好ましい。 図示するように、バフ磨き面４４に沿ってタイヤケーシング１２の周りにクッシ ョンガムが巻き付けられる直前に、底部シート５６をクッションガム層５０から 剥ぎ取る。次に、図３に示すように、底部プラスチックシート５６を緊張ローラ ５４の周りに巻き付けることができる。 クッションガム層５０は、８時間のバフ磨き時間内にバフ磨き面４４に施され ることが好ましい。更に、クッションガム５０の層が周方向に張力を加えた状態 にて施されるとき、最良の施工結果が得られることも分かった。用途に対応して 、クッションガム層５０を僅かに延伸させ、バフ磨き面４４に一層良く接着させ ることが望ましい。クッションガム層５０は、横断状に切り、切り取り縁部は前 縁と接合させ、クッションガム層５０の開始部分と末端部分との間に空隙が生じ ないようにする。この前縁と後縁の切り取り縁部との重なり合いは、1／8インチ （3.175ｍｍ）以下に制限することが好ましい。 クッションガム層５０をタイヤケーシング１２に施した後に層５０を縫合する 、即ち、換言すれば、バフ磨き面４４に押し付けて、クッション層とバフ磨き面 ４４との間に取り込まれた全ての空気を追い出す。この縫合後、頂部のプラスチ ック層５８をクッションガム層５０から除去して、新たなトレッド層６０がクッ ションガムの上に施されるようにする。また、この縫合ステップは、プラスチッ ク層５８を除去し、トレッド層６０を施すとき、クッションがバフ磨き面４４か ら持ち上がるのを防止するのに役立つ。 タイヤケーシング１２の外周の周りにトレッド層６０を巻き付けるための各種 の方法があるが、トレッド層６０は、組み立て機械４８を使用して付与すること が好ましい。組み立て機械４８を使用するとき、トレッドロール６２を回転可能 に取り付け、トレッド層６０を案内ローラ６４によりクッションガム層５０に対 してタイヤケーシング１２の上まで案内する。 十分な長さのトレッド層６０がトレッドロール６２から巻き懈かれて、タイヤ ケーシング１２の外周の周りを伸長する迄組み立て機械４８の上でタイヤケーシ ング１２を回転させる。次に、トレッド層６０を周方向に対して略直角に切り、 その切った端部をトレッド層６０の前縁と当接させて接合部を形成する。トレッ ド層の接合部は、複数のステープル（図示せず）により共に保持されることが多 い。また、クッションガム層５０の接合領域及びトレッド層６０の接合領域は、 バ磨き面４４に沿った異なる箇所に配置することも好ましい。 組み立て機械４８によりクッションガム５０を施し且つトレッド層６０をタイ ヤケーシング１２に取り付けることは、古くから当業界にて一般に公知のことで あるが、本発明のトレッド新替え法の特異な形態は、その前のステップ、即ち、 吹き付け接合剤をバフ磨き面４４に付与するステップを省略することが可能であ る。従来、吹き付け接合剤は、最初に、バフ磨き面４４に付与していた。次に、 クッションガム層５０をトレッド層６０の内面又は下面に付与する。接合剤で覆 われたバフ磨き面４４の周りに、クッションガム層５０とトレッド層６０との組 合体を包み込み且つ共に接合する。 本発明の方法は、吹き付け接合剤を不要にして、上記の本発明の背景部分に記 載された不利益な点を解決することを可能にするものである。最初に、タイヤケ ーシング１２の外周の周りにてクッションガム層を延伸させ、クッションガム層 を縫合し、次に、その組み合わさったタイヤケーシング１２とクッションガム層 ５０の上方にトレッド層６０を施すことにより、吹き付け接合剤を使用する必要 が無くなる。この新規な方法により形成されたトレッド新替えしたタイヤは、余 分な接合ステップを必要とせずに、極めて望ましい特徴を持つことが確認されて いる。 クッションガム層５０及びトレッド層６０を付与したならば、トレッド新替え したタイヤ組立体６６が形成され、適当な熱及び圧力状態下にて加硫処理する用 意が整う。このトレッド新替えしたタイヤ組立体６６の断面図が図４に最も良く 示してある。組み立て後、トレッド新替えされる特定のタイヤ型式及びサイズに 合うように設計された、バンダグ・インコーポレーテッドの適当な加硫型のよう なゴム被覆した加硫型内に、そのタイヤ組立体の全体を入れる。 トレッド新替えしたタイヤ組立体６６は、加硫型内にて密封し且つバンダッグ ・インコーポレーテッドから販売されるモデル4130又は4120加硫処理チャンバの ような加硫チャンバ内に入れる。その加硫処理チャンバ内のトレッド新替えした タイヤ組立体６６に圧力及び熱を付与する。トレッド新替えした特定のタイヤの 加硫処理に必要な時間は、タイヤのサイズ及び使用される材料に対応する。しか しながら、タイヤケーシング１２とクッションガム層５０との間、及びトレッド 層６０とクッションガム層５０との間の十分な接着状態を形成するのに十分に長 い時間でなければならない。一般に、この接着は、タイヤケーシング、クッショ ンガム層及びトレッド層同士を加硫処理することで形成される。加硫処理チャン バ内の時間、圧力及び温度は、当業者に公知のものである。しかしながら、加硫 処理チャンバ内の加硫処理中の一例としてのパラメータは約210°Ｆ（98.9℃） の温度、約85ｐｓｉの圧力及び約3.5時間の時間である。上記の温度、圧力及び 時間パラメータは、単に一例として掲げたものであり、本発明の範囲を限定する ことを意図するものではない。上述したように、加硫処理チャンバ内の時間は、 タイヤのサイズ及びタイヤの材料に対応して相違するものとすることができる。 更に、温度及び圧力のその他の組み合わせでも満足し得る結果が得られる。加硫 処理後、トレッド新替えしたタイヤには、特定の僅かな縁処理工程を行うことが できるが、さもなければ、これで車に使用する用意が整う。 トレッド新替えしたタイヤ組立体６６の別の実施の形態が図５に図示されてい る。トレッド新替えしたこの型式のタイヤに使用される工程は、上述したものと 同一であるが、僅かに異なるトレッド層７２の円弧状の外側フランジ７０を受け 入れるべくクッションガムの一対のショルダストリップ６８が追加される点が異 なる。この実施の形態において、上述したように、トレッド層７２はタイヤケー シング１２の外周の周りを伸長するが、円弧状の外側フランジ７０は、タイヤケ ーシング１２のショルダ領域４６の略周りにて横断方向に湾曲する。従って、タ イヤケーシング１２の各ショルダ領域４６に略沿って且つフランジ７０の下方を 伸長するショルダストリップの形態とした更なるクッションガムを追加する必要 がある。 このように、クッションガム層５０をバフ磨き面４４に施し、該バフ磨き面に 縫合したならば、頂部のプラスチック層５８を除去し且つショルダストリップ６ ８をショルダ領域４６に沿って施す。その円弧状の外側フランジ７０を含むトレ ッド層７２をクッションガム層５０の上方に付与し、ショルダストリップ６８を 測定し切断し且つ上述した方法と同様に接合する。 接合剤を使用しない、トレッド新替え法に関係する各種のパラメータは、トレ ッド新替えされるタイヤの全体的な設計及びトレッド新替え材料の組成に対応し て、相違したものとすることができる。しかしながら、一般に、クッションガム 層がバフ磨き面４４に施されるとき、タイヤケーシング１２及びクッションガム 層５０の双方の温度は、少なくとも65°Ｆ（18.3℃）であることが好ましい。更 に、クッションは、接合剤を使用しないケーシングに対し８時間のバフ磨き時間 内に付与するか、又はバフ磨きしたケーシングがポリで覆われている場合、72時 間のバフ磨き時間内にクッションを付与する必要がある。更に、トレッド新替え した高品質のタイヤであるようにするため、クッション層５０の中心線をバフ磨 きしたケーシングの中心線と±1／8インチ（3.175ｍｍ）の範囲内で整合させる ことが好ましい。図４に図示した平坦な型式のトレッドを付与するとき、クッシ ョン層５０の少なくとも1／8インチ（3.175ｍｍ）がトレッド層６０の各側部に てトレッドの基部を通って横断状に伸長するようにする必要がある。同様に、ク ッション層５０は、バフ磨き面４４に順応し易いように十分な張力を加えて付与 する必要があるが、この張力は、クッション層５０の幅が1／8インチ（3.175ｍ ｍ）以上、縮小しないようなものでなければならない。一般に、クッション層５ ０の長さは、バフ磨き面４４の外周よりも約２乃至８インチ（50.8乃至203.2ｍ ｍ）だけ短い。 上記の説明は、本発明の好適な実施の形態の一例であり、本発明は、図示した 特定の形態にのみ限定されるものではないことを理解すべきである。例えば、本 発明は、吹き付け接合剤を使用する必要のない、タイヤ組立体及びタイヤのトレ ッド新替え法に関するものであり、従って、クッションガム層及びトレッドをタ イヤケーシングに施すため、各種の装置を使用することができる。更に、本発明 は、本発明に従って組み立てることのできる多岐に亙るタイヤ、材料及びトレッ ドデザインを包含するものである。タイヤケーシングの製作方法、及びトレッド 新替えしたタイヤ組立体の加硫処理方法は、トレッド新替えしたタイヤを製造す る材料、装置及び技術の相違により著しく相違したものとすることができる。請 求の範囲に記載した本発明の範囲から逸脱せずに、構成要素の設計及び配置の点 で上記及びその他の改変例が実現可能である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，Ｂ Ｙ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ， ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，Ｍ Ｄ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ， ＴＭ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 カールソン，ローレンス アメリカ合衆国アイオワ州52761，マスカ ティン，フェアヘイブン 2903 (72)発明者 ログスデン，ジョナサン・レスリー アメリカ合衆国アイオワ州52772，ティプ トン，シカモア 502 (72)発明者 メイヤーズ，フロイド・エス アメリカ合衆国アイオワ州52761，マスカ ティン，ノース・ヒルトップ・ドライブ 2295 (72)発明者 シュネドラー，ゲイリー・ダブリュー アメリカ合衆国アイオワ州52754，レッツ, ピー・オー・ボックス 86 (72)発明者 セイラー，ロナルド アメリカ合衆国アイオワ州52761，マスカ ティン，ウエスト・エーカー・ドライブ 1538

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．タイヤのトレッド新替え法にして、 バフ磨き面を提供すべくタイヤトレッドをタイヤケーシングから除去するステ ップと、 クッションガム層を前記バフ磨き面に直接、付与するステップと、 前記クッションガム層の周りにトレッド層を巻き付けるステップと、 前記ケーシングと前記クッションガム層との間及び前記トレッド層と前記クッ ションガム層との間の接着部を形成すべく前記タイヤを処理するステップとを含 む、タイヤのトレッド新替え法。 ２．請求項１に記載のタイヤのトレッド新替え法にして、前記クッションガム 層を付与する前記ステップが、前記ケーシングと前記クッションガム層との間か ら空気を追い出すのに十分な圧力にて、前記クッションガム層を前記バフ磨き面 に押し付けるステップを含む、タイヤのトレッドの新替え法。 ３．請求項２に記載のタイヤのトレッド新替え法にして、前記クッションガム 層を付与する前記ステップが、前記ケーシングの周りで前記クッションガム層を 周方向に延伸させるステップを含む、タイヤのトレッド新替え法。 ４．請求項１に記載のタイヤのトレッド新替え法にして、前記クッションガム 層を付与する前記ステップが、一対のショルダストリップを前記バフ磨き面に付 与するステップを含む、タイヤのトレッド新替え法。 ５．請求項３に記載のタイヤのトレッド新替え法にして、前記クッションガム 層を付与する前記ステップが、前記周方向に対し略横断状に前記層を切るステッ プと、前記層を該切断領域にて接合するステップとを含む、タイヤのトレッド新 替え法。 ６．請求項５に記載のタイヤのトレッド新替え法にして、前記トレッド層を巻 き付ける前記ステップが、前記周方向に対し略横断状に前記トレッド層を切るス テップと、前記トレッド層を該切断領域にて接合するステップとを含む、タイヤ のトレッド新替え法。 ７．請求項６に記載のタイヤのトレッド新替え法にして、前記タイヤを型内に 収容するステップと、前記タイヤを加熱するステップと、前記型内で負圧を付与 するステップと、前記型の前記外側に圧力を付与するステップとを更に含む、タ イヤのトレッド新替え法。 ８．タイヤのトレッド新替え法にして、 バフ磨き面を提供すべく古いタイヤトレッドをタイヤケーシングから除去する ステップと、 前記ケーシングの前記外周に沿って前記バフ磨き面を包み込むのに十分な長さ にトレッド層を切るステップと、 前記バフ磨き面をタイヤのトレッド新替え用接合剤が存在しない状態に保つス テップと、 前記バフ磨き面と前記トレッド層との間にクッションガム層を配置するステッ プと、 前記バフ磨き面と前記トレッド層との間にてクッションガム層を圧搾するステ ップと、 前記組み合わさったタイヤケーシング及びトレッド層及びクッションガム層を 加熱して、その間に加硫処理した接着部を形成するステップを含む、タイヤのト レッド新替え法。 ９．請求項８に記載のタイヤのトレッド新替え法にして、古いタイヤトレッド を除去する前記ステップが、前記タイヤケーシングから前記タイヤトレッドを削 り取ることを含む、タイヤのトレッド新替え法。 １０．請求項９に記載のタイヤのトレッド新替え法にして、前記バフ磨き面の状 態を保つ前記ステップが、該バフ磨き面から汚染物質を除去することを含む、タ イヤのトレッド新替え法。 １１．請求項８に記載のタイヤのトレッド新替え法にして、前記クッションガム 層を配置する前記ステップが、前記タイヤケーシングの外周の周りに前記クッシ ョンガム層が巻き付けられたとき、周方向に張力を付与することを含む、タイヤ のトレッド新替え法。 １２．請求項１１に記載のタイヤのトレッド新替え法にして、前記クッションガ ム層を配置する前記ステップが、前記クッションガム層をバフ磨き面に縫合し、 その間から空気を追い出すようにすることを含む、タイヤのトレッド新替え法。 １３．請求項８に記載のタイヤのトレッド新替え法にして、前記圧搾ステップが 組み合わさったタイヤケーシング、トレッド層及びクッションガム層を圧力チャ ンバ内に入れるステップを含む、タイヤのトレッド新替え法。 １４．請求項１３に記載のタイヤのトレッド新替え法にして、前記圧搾ステップ が、前記組み合わさったタイヤケーシング、トレッド層及びクッションガム層を 型内に入れるステップと、該型内にて負圧を発生させるステップとを含む、タイ ヤのトレッド新替え法。 １５．請求項１４に記載のタイヤのトレッド新替え法にして、前記組み合わさっ たタイヤケーシング、トレッド層及びクッションガム層が前記圧力チャンバ内に ある間に、前記加熱ステップが行われる、タイヤのトレッド新替え法。 １６．加圧された加熱チャンバ内に投入すべく準備されたトレッド新替えしたタ イヤ組立体にして、 一対のサイドウォールと、該一対のサイドウォールを跨ぐ半径方向アウターウ ォールとを有するタイヤケーシングであって、該半径方向アウターウォールが該 タイヤケーシングの外周の周りに配置されたバフ磨き面を有する、前記タイヤケ ーシングと、 前記バフ磨き面に対し直接、配置されたクッションガム層と、 該クッションガム層に対し配置されたトレッド層とを備える、トレッド新替え したタイヤ組立体。 １７．請求項１６に記載のトレッド新替えしたタイヤ組立体にして、前記クッシ ョンガム層が、前記タイヤケーシングの前記外周の周りで張力状態に取り付けら れた、トレッド新替えしたタイヤ組立体。 １８．請求項１７に記載のトレッド新替えしたタイヤ組立体にして、前記クッシ ョンガム層が、中央ストリップと、一対のショルダストリップとを含む、トレッ ド新替えしたタイヤ組立体。 １９．請求項１７に記載のトレッド新替えしたタイヤ組立体にして、前記トレッ ド層が、前記周方向及び前記横断方向の双方に向けて円弧状である、トレッド新 替えしたタイヤ組立体。 ２０．請求項１７に記載のトレッド新替えしたタイヤ組立体にして、前記トレッ ド層が、前記周方向に向けてのみ円弧状である、トレッド新替えしたタイヤ組立 体。