JP2012164737A5 - - Google Patents
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ところで、上述したとおり、第2化合物半導体層50上に、1×102Ω以上の分離抵抗値を有する第2電極62を形成することが望ましい。GaN系半導体レーザ素子の場合、従来のGaAs系半導体レーザ素子とは異なり、p型導電型を有する化合物半導体における移動度が小さいために、p型導電型を有する第2化合物半導体層50をイオン注入等によって高抵抗化することなく、その上に形成される第2電極62を分離溝62Cで分離することで、第2電極62の第1部分62Aと第2部分62Bとの間の電気抵抗値を第2電極62と第1電極61との間の電気抵抗値の10倍以上とし、あるいは又、第2電極62の第1部分62Aと第2部分62Bとの間の電気抵抗値を1×102Ω以上とすることが可能となる。
製作した半導体レーザ素子10の第2電極62の第1部分62Aと第2部分62Bとの間の電気抵抗値を4端子法にて測定した結果、分離溝62Cの幅が20μmのとき、第2電極62の第1部分62Aと第2部分62Bとの間の電気抵抗値は15kΩであった。また、製作した半導体レーザ素子10において、第2電極62の第1部分62Aから発光領域41を経由して第1電極61に直流電流を流して順バイアス状態とし、第1電極61と第2電極62の第2部分62Bとの間に逆バイアス電圧Vsaを印加することによって可飽和吸収領域42に電界を加えることで、モード同期動作させることができた。即ち、第2電極62の第1部分62Aと第2部分62Bとの間の電気抵抗値は、第2電極62と第1電極61との間の電気抵抗値の10倍以上であり、あるいは又、1×102Ω以上である。従って、第2電極62の第1部分62Aから第2部分62Bへの漏れ電流の流れを確実に抑制することができる結果、発光領域41を順バイアス状態とし、しかも、可飽和吸収領域42を確実に逆バイアス状態とすることができ、確実にシングルモードのセルフ・パルセーション動作を生じさせることができた。
そして、半導体光増幅器200の光入射端面201、及び、光入射端面201に対向する光出射端面203には、低反射コート層(AR)202,204(図16、図20、図21には図示せず)が形成されている。ここで、低反射コート層は、例えば、酸化チタン層、酸化タンタル層、酸化ジルコニア層、酸化シリコン層及び酸化アルミニウム層から成る群から選択された少なくとも2種類の層の積層構造から成る。そして、光入射端面201側から入射されたレーザ光が半導体光増幅器200の内部で光増幅され、反対側の光出射端面203から出力される。レーザ光は基本的に一方向にのみ導波される。また、実施例2にあっては、レーザ光源は、実施例1にて説明したモード同期半導体レーザ素子10から成り、モード同期半導体レーザ素子10が出射するパルスレーザ光が半導体光増幅器200に入射する。ここで、レーザ光源は、モード同期動作に基づきパルスレーザ光を出射する。実施例2における半導体光増幅器200は、実施例1におけるモード同期半導体レーザ素子10と第2電極及び光入出射端面の構成、構造を除き、実質的に同じ構成、構造を有する。半導体光増幅器200においては、第2電極262には分離溝は設けられていない。ここで、実施例2〜実施例3の半導体光増幅器200における構成要素であって、実施例1において説明した半導体レーザ素子における構成要素と同じ構成要素には、実施例1において説明した半導体レーザ素子における構成要素の参照番号に「200」を加えた参照番号を付した。
実施例2においては、半導体光増幅器を透過型半導体光増幅器から構成したが、これに限定するものではなく、図19の(A)、(B)、(C)に概念図を示すように、反射型半導体光増幅器や、共振型半導体光増幅器、モノリシック型半導体光増幅器から構成することもできる。反射型半導体光増幅器にあっては、図19の(A)に示すように、半導体光増幅器200の一方の端面(光入出射端面)206には低反射コート層(AR)207が形成され、対向する他方の端面208には高反射コート層(HR)209が形成されている。そして、一方の端面206から入射されたレーザ光が半導体光増幅器200の内部で光増幅され、反対側の端面208で反射され、半導体光増幅器200の内部を再び通過して光増幅され、一方の端面206から出射される。この半導体光増幅器200から出射されたレーザ光は、半導体光増幅器200に入射するレーザ光と適切な光学部品(例えば、ビームスプリッタやハーフミラー)によって分離される。同じデバイス長の半導体光増幅器においては、透過型半導体光増幅器よりも反射型半導体光増幅器の方が増幅パスが2倍となり、より高い増幅が可能になるが、入力レーザ光と出力レーザ光を分離する光学部品が必要となる。共振型半導体光増幅器にあっては、図19の(B)に示すように、両端面に適度な反射率を有するコーティングが施されており、レーザ光が共振型半導体光増幅器の内部を共振して増幅される。コーティングの反射率が高すぎると、レーザ発振してしまうため、光増幅器として機能させるには反射率の調整が必要である。モノリシック型半導体光増幅器は、図19の(C)に示すように、半導体レーザ素子と半導体光増幅器とが一体になったものである。
Claims (27)
- 光入出射端面の法線に対して軸線がθWG(度)傾き、屈折率nLEを有する半導体材料から成る導波路を備えた半導体発光素子を固定するためのサブマウントであって、
半導体発光素子を取り付ける第1面には、半導体発光素子を固定するための融着材料層が設けられており、
半導体発光素子の光入出射端面の外側近傍の光通過媒質の屈折率をn0としたとき、角度θSM=sin-1[nLE・sin(θWG)/n0]を識別できるアライメントマークが、融着材料層に形成されているサブマウント。 - 0.1度≦θ WG ≦10度を満足する請求項1に記載のサブマウント。
- 2度≦θ WG ≦6度を満足する請求項1に記載のサブマウント。
- 半導体発光素子をサブマウントに取り付けたとき、サブマウントの軸線と半導体発光素子の軸線とはθSM(度)を成して交わる請求項1に記載のサブマウント。
- 融着材料層には、少なくとも2つの点状のアライメントマークが設けられており、
2つのアライメントマークを結ぶ直線は、サブマウントの軸線とθSM(度)又は(90−θSM)(度)を成して交わっている請求項4に記載のサブマウント。 - 融着材料層には、少なくとも1つの帯状のアライメントマークが設けられており、
アライメントマークの軸線は、サブマウントの軸線とθSM(度)又は(90−θSM)(度)を成して交わっている請求項4に記載のサブマウント。 - 第1面と対向する第2面には、接着層が形成されており、
サブマウントは接着層を介してヒートシンクに取り付けられ、
サブマウントをヒートシンクに取り付けたとき、サブマウントの軸線とヒートシンクの軸線とはθSM(度)を成して交わる請求項1に記載のサブマウント。 - 融着材料層には、少なくとも2つの点状のアライメントマークが設けられており、
2つのアライメントマークを結ぶ直線は、サブマウントの軸線とθSM(度)又は(90−θSM)(度)を成して交わっている請求項7に記載のサブマウント。 - 融着材料層には、少なくとも1つの帯状のアライメントマークが設けられており、
アライメントマークの軸線は、サブマウントの軸線とθSM(度)又は(90−θSM)(度)を成して交わっている請求項7に記載のサブマウント。 - 融着材料層は、第1面側から、Au層、及び、Au−Sn合金層の積層構造を有し、
アライメントマークは、Au−Sn合金層に設けられた開口部から成り、
開口部の底部にAu層が露出している請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のサブマウント。 - Au−Sn合金層の射影像はAu層の射影像に含まれる請求項10に記載のサブマウント。
- アライメントマークは半導体発光素子と重なり得る請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のサブマウント。
- アライメントマークは半導体発光素子と重ならない請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のサブマウント。
- 半導体発光素子の光入出射端面は、サブマウントから突出し得る請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載のサブマウント。
- 光入出射端面の法線に対して軸線がθWG(度)傾き、屈折率nLEを有する半導体材料から成る導波路を備えた半導体発光素子、及び、
半導体発光素子を固定するためのサブマウント、
を具備したサブマウント組立体であって、
サブマウントの半導体発光素子を取り付ける第1面には、半導体発光素子を固定するための融着材料層が設けられており、
半導体発光素子の光入出射端面の外側近傍の光通過媒質の屈折率をn0としたとき、角度θSM=sin-1[nLE・sin(θWG)/n0]を識別できるアライメントマークが、融着材料層に形成されているサブマウント組立体。 - 0.1度≦θ WG ≦10度を満足する請求項15に記載のサブマウント組立体。
- 2度≦θ WG ≦6度を満足する請求項15に記載のサブマウント組立体。
- サブマウントを取り付けるためのヒートシンクを更に具備している請求項15に記載のサブマウント組立体。
- 半導体発光素子は、半導体レーザ素子から成る請求項15又は請求項18に記載のサブマウント組立体。
- 半導体発光素子は、半導体光増幅器から成る請求項15又は請求項18に記載のサブマウント組立体。
- 光入出射端面の法線に対して軸線がθWG(度)傾き、屈折率nLEを有する半導体材料から成る導波路を備えた半導体発光素子を固定するためのサブマウント、及び、
サブマウントを取り付けるためのヒートシンク、
を具備したサブマウント組立体であって、
サブマウントの半導体発光素子を取り付ける第1面には、半導体発光素子を固定するための融着材料層が設けられており、
サブマウントの第1面と対向する第2面には、接着層が形成されており、
サブマウントは接着層を介してヒートシンクに取り付けられており、
半導体発光素子の光入出射端面の外側近傍の光通過媒質の屈折率をn0としたとき、角度θSM=sin-1[nLE・sin(θWG)/n0]を識別できるアライメントマークが、融着材料層に形成されているサブマウント組立体。 - 0.1度≦θ WG ≦10度を満足する請求項21に記載のサブマウント組立体。
- 2度≦θ WG ≦6度を満足する請求項21に記載のサブマウント組立体。
- 光入出射端面の法線に対して軸線がθWG(度)傾き、屈折率nLEを有する半導体材料から成る導波路を備えた半導体発光素子、及び、
半導体発光素子を固定するためのサブマウント、
を具備し、
サブマウントの半導体発光素子を取り付ける第1面には、半導体発光素子を固定するための融着材料層が設けられており、
半導体発光素子の光入出射端面の外側近傍の光通過媒質の屈折率をn0としたとき、角度θSM=sin-1[nLE・sin(θWG)/n0]を識別できるアライメントマークが、融着材料層に形成されたサブマウント組立体の組立方法であって、
アライメントマークを基準として、サブマウントと半導体発光素子とを位置合わせした後、融着材料層を溶融・冷却させて、サブマウントに半導体発光素子を取り付けるサブマウント組立方法。 - 光入出射端面の法線に対して軸線がθWG(度)傾き、屈折率nLEを有する半導体材料から成る導波路を備えた半導体発光素子を固定するためのサブマウント、及び、
サブマウントを取り付けるためのヒートシンク、
を具備し、
サブマウントの半導体発光素子を取り付ける第1面には、半導体発光素子を固定するための融着材料層が設けられており、
半導体発光素子の光入出射端面の外側近傍の光通過媒質の屈折率をn0としたとき、角度θSM=sin-1[nLE・sin(θWG)/n0]を識別できるアライメントマークが、融着材料層に形成されたサブマウント組立体の組立方法であって、
アライメントマークを基準として、サブマウントとヒートシンクとを位置合わせした後、接着層を溶融・冷却させて、サブマウントをヒートシンクに取り付けるサブマウント組立方法。 - 0.1度≦θ WG ≦10度を満足する請求項24又は請求項25に記載のサブマウント組立方法。
- 2度≦θ WG ≦6度を満足する請求項24又は請求項25に記載のサブマウント組立方法。
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