JP5945213B2 - 光半導体装置 - Google Patents

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本発明は光半導体装置に関し、より詳しくは、直接変調方式や外部変調方式を採用する半導体レーザを搭載した光半導体装置に関する。
現在の光通信の利用の爆発的な広がりのために、光通信の光源として使用される半導体レーザの需要が、供給数、性能の両面において非常に高まっている。光通信における伝送容量拡大の要求に伴い、伝送に必要な半導体レーザ光源の個数が多くなって、光通信システムのトータルコスト、消費電力が同様に増加していく。このため、一つの半導体レーザ光源当たりの伝送容量の拡大が必須である。
直接変調方式や外部変調方式を用いた半導体レーザなどの光半導体装置は、半導体混晶基板を用いて形成され、半導体混晶基板上に結晶を成長する工程などを経て完成される。結晶成長の際には、基板材料と格子定数が整合する材料を選択することが多いが、格子定数が異なった材料からなる歪量子井戸も使用されている。歪量子井戸層は、多元系材料の組成をバリア層や基板と格子整合しない条件にするとともに、歪量子井戸層の膜厚を薄くして、強制的に基板と同じ格子定数になるようにした量子井戸である。歪量子井戸は、例えば半導体レーザの活性層に適用されており、歪を加えることによってエネルギーバンド構造の状態密度が変化し、半導体レーザの特性が向上する。また、光出力の向上のために複数の歪量子井戸を、バリア層を隔てて成長する多重量子井戸構造が多くの半導体レーザで採用されている。多重量子井戸に電流を注入すると、伝導帯の各量子井戸には電子が、価電子帯の各量子井戸には正孔(ホール)が捕獲され、伝導帯、価電子帯間でキャリアの再結合が発生し、発光が起きる。さらに、発光された光を効率的に閉じ込めるため、例えば上側クラッド層をエッチングして、いわゆるリッジメサ構造(光導波路構造)の形成を行う。これにより、光を伝搬する方向が決定され、光ファイバ中のモードと似た形をもつモードに半導体レーザを発振させる。
量子井戸の材料には、光通信で用いられる1.3μm帯, 1.5μm帯の発光が可能な、例えば、In1-xGaxAsyP1-yやIn1-x-yAlxGayAsなどが用いられ、所望の波長を発光するように井戸層の厚さや歪量が決定される。しかし、通常量子井戸からの発光スペクトルは非常に広く、そのまま光信号の伝送を行ってしまうと、多数の波長成分が含まれる。このため光ファイバの波長分散により波形の劣化がはげしくなる。従って、より高品質な伝送を行うためには、共振器から取り出される光の波長(縦モード)を単一にすることが求められる。そのために、半導体レーザ中に回折格子を設けることで、単一縦モード発振をするレーザ(DFB(Distributed Feedback:分布帰還型)レーザ)が研究開発されてきた。DFBレーザにおける回折格子は通常、量子井戸層の上部、または下部にある、半導体の薄膜を電子ビームにより描画したパターンにそって、光の進行方向に周期的な凸凹をつくることで形成される。通常、周期的な凸凹は化学薬品によるウェットエッチングによって形成する。InP基板上に形成する半導体レーザの場合には、量子井戸層の下部、または上部に回折格子を形成する層を成長した後に回折格子を形成し、回折格子の上にさらに活性層、クラッド層を再成長する。
凸凹に形成された周期構造に沿って伝搬する光は、周期構造による反射波と結合し、ブラッグの回折条件を満足する波長(ブラッグ波長)で強い反射を示すようになる。そのため、共振器のなかにはブラッグ波長の光が優先的に閉じ込められる。そして、ブラッグ波長でレーザ発振を起こすため、単一縦モード発振が可能となる。このとき、凸凹の深さが深いほど、大きな反射率を得ることができ、浅いほど反射率が小さくなる。また、非特許文献1に記載の技術のように、回折格子中に位相シフト領域を意図的に形成し、レーザの両端面に無反射コーティングをほどこすことで、より安定的な単一モード発振が可能であることが広く知られている。
L.A. Coldren and S.W. Corzine, "Diode lasers and photonic integrated circuits," Wiley, 1995年. K. Hasebe S. Matsuo H. Sanjoh A. Ohki T. Kakitsuka and Y. Shibata, "Directly Frequency Modulated DFB Laser Integrated with EA Modulator for Extended Transmission Reach," Proceedings of 2010 European Conference on Optical Communications (ECOC2010), Th.9.D.5, Italy, 2010年.
DFBレーザの発振安定性を決定する要因の一つに出射端面からの反射率がある。レーザの発振波長に対する無反射コーティングの反射率が大きいと、出射端面から活性層への戻り光が大きくなるため、レーザ発振の安定性が損なわれる。そのため、出射側の導波路の出射端面に対する導波路の角度を、垂直から少し角度をつけることで、光を斜めに出射し、戻り光の影響を低減する方法が広く用いられている。
しかし、光源チップの出射光の方向を斜めにした場合、光源を送信モジュールに搭載する際に、レンズ、アイソレータ、光ファイバなどの光学部品に光を垂直に入射するために、光源チップを斜めに配置しなければならない。このとき、光源チップへ光変調するための電気信号を供給する高周波線路と光源チップ上の電極とをつなぐ空間的距離が大きくなるため、接続のためのボンディングワイヤの長さが長くなってしまう(詳細は、後述する)。ボンディングワイヤの長さが長いほど、ボンディングワイヤの有するインダクタンスの値が大きくなり、高周波信号が流れ難くなって高周波信号の透過帯域が劣化してしまうという問題があった。さらに、光源チップを搭載する角度は精密に制御する必要があるため、人間の目視によるアクティブアラインメントが必須であり、光源チップの設置に手間がかかるという問題があった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、光源チップの出射端面側において、戻り光の影響を低減するために、光源チップの光出射端面に対して光を斜めに出射している場合においても、高周波特性を劣化させず、なおかつアラインメントの容易な光半導体装置を提供する。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、直線導波路と、該直線導波路に接続され光出射端面に対して光出射方向の角度が垂直とならないように前記光出射端面付近で曲げられた曲げ導波路とからなる、光が進行するための光導波路と、前記光導波路と光学的に結合された、1つまたは複数の半導体光デバイスと、前記光を変調するための高周波信号を前記半導体光デバイスへそれぞれ入力するための1つまたは複数の電極と、を含んだ半導体レーザ光源チップと、前記電極に前記高周波信号を流すための1つまたは複数の高周波線路を含む高周波回路とを備え、前記光出射方向が前記高周波線路の入力端面と平行となるように、前記半導体レーザ光源チップおよび前記高周波回路が配置され、前記入力端面と前記高周波線路の出力端面とがなす角度(θ)が、前記高周波線路の前記入力端面の底辺と前記半導体レーザ光源チップにおける前記直線導波路を進行する光の光軸とがなす角度と一致する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光半導体装置であって、前記半導体光デバイスは、直接変調レーザ、もしくは電界吸収型変調器集積レーザであることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の光半導体装置であって、前記半導体レーザ光源チップは、半導体光変調器を含む複数の前記半導体光デバイスと、光回路とを前記光導波路に沿って略一直線状に集積した半導体レーザ光源チップであることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、光源チップ側の高周波線路の終端に角度をつけることによって、光源チップと高周波線路を接続するボンディングワイヤを短尺化し、モジュール全体での高周波特性を向上することが可能となる。
光出射端面に対して光出射方向が垂直ではない半導体レーザを示す平面図である。 半導体レーザの光源チップの積層構造を示す図であり、(a)は、半導体レーザの光源チップの直線導波路の部分の斜視図であり、(b)は、半導体レーザの光源チップの構造を示すA−A線矢視断面図であり、(c)は、半導体レーザの光源チップの構造を示すB−B線矢視断面図である。 従来の実施形態で用いる、光出射端面に対して光出射方向が垂直である半導体レーザの光源チップを示す平面図である。 図2に示す半導体レーザを用いた従来の実装形態に係る光半導体装置を表す平面図である。 半導体レーザの3dB帯域のボンディングワイヤ長依存性を表すグラフである。 図1Aに示す半導体レーザを用いた従来の実装形態に係る光半導体装置を表す平面図である。 光源チップを斜めに配置した場合の各部の寸法を示す平面図である。 光の屈折を表す図である。 図1Aに示す半導体レーザを用いた本発明の第1の実施形態に係る光半導体装置を表す平面図である。 電界吸収型変調器集積半導体レーザの光源チップを示す平面図である。 電界吸収型変調器集積半導体レーザを用いた従来の実装形態に係る光半導体装置を示す平面図である。 電界吸収型変調器集積半導体レーザを用いた本発明の第2の実施形態に係る光半導体装置を示す平面図である。 直交振幅変調器集積レーザの光源チップを示す平面図である。 直交振幅変調器集積レーザを用いた本発明の第3の実施形態に係る光半導体装置を示す平面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1Aに、光出射端面に対して光出射方向が垂直ではない半導体レーザ光源チップの平面図を示す。半導体レーザ光源チップ11は、半導体レーザ光源チップ11で発光する光を変調するためのパッド電極12と、リッジ型の導波路メサ13とを含む。図1Aに示す半導体レーザ光源チップ11上の導波路メサ13は、直線導波路と、光出射端面付近で曲げられた曲げ導波路とからなる。ここで、直線導波路を進行する光の光軸と、曲げ導波路を進行する光が出射する直前(屈折する直前)の光軸の接線とがなす角度を角度θmesaとする。平面図における半導体レーザ光源チップ11は、長方形となっており、長方形の四辺のうち直線導波路と略平行である二辺の長さをチップ長という。また半導体レーザ光源チップ11の長方形の残りの二辺の長さをチップ幅という。図1Aに記載の半導体レーザ光源チップ11のチップ幅は400μm、半導体レーザ光源チップ11のチップ長は200μmである。
図1Bに、半導体レーザの光源チップの積層構造を示す。図1B(a)は、半導体レーザの光源チップの直線導波路の部分の斜視図であり、図1B(b)は、半導体レーザの光源チップの構造を示すA−A線矢視断面図(共振器方向断面図)であり、図1B(c)は、半導体レーザの光源チップの構造を示すB−B線矢視断面図(横方向断面図)である。半導体レーザ光源チップ11の積層構造はn型のInP基板1、InGaAlAs歪量子井戸層を含む半導体レーザ活性層2、InGaAsP回折格子形成層3、上面にコンタクト電極5が形成されたp型のInP上部クラッド層4からなっている。半導体レーザ活性層2はフォトルミネッセンス(PL)ピーク波長で1.3μm付近の光を発光する量子井戸構造であり、回折格子形成層3にはブラッグ波長が1.3μm程度になる周期、深さをもつ回折格子が形成されている。
図1Bに示す半導体レーザの光源チップの積層構造では、共振器方向が光の伝搬方向となる。また図1Bに示す積層構造は、直線導波路の部分を表したが、曲げ導波路の部分も同様の構造である。
次に、本実施形態に係る半導体レーザの製造方法を説明する。まず、n型のInP基板1上に、半導体レーザ活性層2、回折格子形成層3を成長させる。ウェット、ドライエッチングにより回折格子を形成し、上面にコンタクト電極5が形成される上部クラッド層4を成長させる。ウェット、ドライエッチングにより、リッジ型の導波路メサ13を形成し、スパッタリングにより絶縁膜を表面につける。そして、パッド電極12の形成プロセス後、へき開により長さ200μmの半導体レーザを作成し、両端面に無反射コーティングを施すことで完成となる。無反射コーティングを実現する方法はいくつかあるが、本実施形態ではTiO2とSiO2の多層膜をレーザ端面に堆積した。
図2に、従来の実施形態で用いる、光出射端面に対して光出射方向が垂直である半導体レーザの光源チップの平面図を示す。半導体レーザ光源チップ11の両端面に無反射コーティングを施す際、さらに端面からの反射光の影響を低減するために、次のことを行う。半導体レーザ光源チップ11の導波路メサの形状について、図2に示すように導波路メサを直線形状にするのではなく、図1Aに示すように出射端の導波路メサを角度θmesaで曲げる形状にすることである。こうすることで、出射端面からの反射光が活性層に戻る割合を減らし、安定なレーザ発振、変調などを実現することができる。
(ボンディングワイヤの長さ)
図3に、図2に示す半導体レーザを用いた従来の実装形態に係る光半導体装置の平面図を表す。光半導体装置30は、半導体レーザ光源チップ21と、高周波線路32を有する高周波回路31と、終端抵抗34とを含む。作製した半導体レーザ光源チップ21は通常、モジュールに実装されて使用される。すなわち、半導体レーザ光源チップをキャリア上にのせ、特に高速変調器として用いる場合には、図3に示すように、マイクロストリップラインなどの高周波線路32と半導体レーザ光源チップ21のパッド電極22とを、ボンディングワイヤ33を用いて接続する。さらに半導体レーザ光源チップ21のパッド電極22から終端抵抗34までボンディングワイヤ35を用いて接続する。半導体レーザ光源チップ21の前方には、半導体レーザ光源チップ21から出射された光をコリメート光に変換し、ファイバに集光するレンズ、外部からの反射を防止するアイソレータを配置する。半導体レーザ光源チップ21から出射された光は、レンズ、アイソレータ等の光学素子の入射端面に垂直に入射されなければならない。
図3において、高周波線路32からパッド電極22までのボンディングワイヤ33の長さをLw1とする。半導体レーザを高速変調する場合、高速変調された電気信号を、高周波線路を通して半導体レーザ光源チップに給電する必要があるが、ボンディングワイヤ33の長さLw1が長いほど、ボンディングワイヤ33の有するインダクタンスの値が大きくなり、電気信号がボンディングワイヤ33に流れ難くなって、高速変調された電気信号の透過帯域が劣化してしまう。
図4に、等価回路計算によって求めた電気信号の3dB帯域(給電した電気信号が3dB減衰する周波数)のボンディングワイヤの長さLw1依存性を示す。図4から、ボンディングワイヤの長さLw1が長いほど帯域が小さく、また、ボンディングワイヤの長さLw1が短い領域では帯域の変化が大きいことがわかる。現在標準化が完了している40ギガビットイーサネット(登録商標)などでは、40 Gbit/sの信号を必要とし、必要な帯域は40 GHz程度と言われている。帯域が40 GHz程度の場合、図4からボンディングワイヤの長さLw1は250μm程度にしなければならない。40 Gbit/sよりも高速の変調を実現するには、さらにボンディングワイヤの長さLw1を短くしなければならない。
一般的に、高速変調光源は外部からの摂動に弱く、特に出射端面からの戻り光に強く影響を受ける。よって、高速変調光源においても図1Aのように出射端の導波路メサを曲げた導波路メサ13を用いることが好ましい。
図5に、図1Aに示す半導体レーザを用いた従来の実装形態に係る光半導体装置の平面図を表す。出射端付近の導波路メサを曲げた導波路メサ13を用いた場合、半導体レーザ光源チップ11の出射端から出射される光は斜めになるため、半導体レーザ光源チップ11の先にあるレンズなどに光を垂直に入射するために、図5のように半導体レーザ光源チップ11を斜めに設置する必要がある。
図6に、半導体レーザ光源チップ11を斜めに設置したときの幾何学的な模式図を示す。平面図の図6における半導体レーザ光源チップ11は、長方形の形をしている。半導体レーザ光源チップ11の長方形の角は、図6の左上から時計周りに点a、点b,点c,点dとする。
図6における半導体レーザ光源チップ11のチップ長dcを線分Lとし、線分Lを二等分する法線と導波路メサ13を通るレーザ光の進行方向との交点をOとする。また、線分Lの中点をNとし、線分ONの長さをWとする。交点Oから線分Lを点cを基準として反時計回りにθ傾けた線Mに向かって垂直に降ろして交わった点を点Pとしたとき、線分OPの距離は、
Figure 0005945213
となる。線分OPの距離は、図2の直線出射の場合Wであった距離と比較して長くなっている。ここで、導波路の材料の半導体の屈折率nsemi=3.29、空気の屈折率nair=1、として、出射端における導波路曲げ角度を典型的な角度であるθmesa=7°とする。次に、図7を参照して、スネルの法則の式
semi sinθmesa=nair sinθ (式2)
により、光の出射角θは、23.6°となる。また、今回の半導体レーザ光源チップ11のチップ幅400μmに対して、Wを200μmとして、(式1)に代入すると、線分OPの距離は223μmとなる。ここでWは、図3に示す直線出射の場合の高周波線路32の出力端面32bからパッド電極22までの距離に近似し、線分OPの距離は、図5に示す半導体レーザ光源チップ11を斜めに配置した場合の高周波線路52の出力端面52bからパッド電極12までの距離に近似していると考えられる。従って、図3に示す直線出射の場合に比べて図5に示す半導体レーザ光源チップを斜めに配置した場合の高周波線路52の出力端面52bからパッド電極12までの距離が、長くなることが容易に想像でき、当然、ボンディングワイヤ長Lw1も長くなる。このとき、仮にLw1を高周波線路の終端の出力端面からパッド電極12までの距離で近似すると、図4から、200μmで43GHzであった帯域が、40GHz程度に劣化してしまう。帯域の劣化は、(式1)より、半導体レーザ光源チップ11のチップ長が長いほど、半導体レーザ光源チップ11のチップ幅が大きいほど、また、出射角が大きいほど大きくなる。また、高速の変調器実現を目指して、ボンディングワイヤ長Lw1が100μm程度になるように半導体レーザ光源チップ11のパラメータを設計した場合、図4からわかるようにボンディングワイヤ長Lw1が短い領域では、少しの長さの変化で大きく帯域が変わる。従って、半導体レーザ光源チップ11を斜めに配置することによる帯域劣化の影響が大きくなってしまう。
図8に、図1Aに示す半導体レーザを用いた本発明の第1の実施形態に係る光半導体装置の平面図を表す。図8の本実施形態の平面図において、高周波回路81の入力端面82aと出力端面82bとがなす角度と、高周波回路81の入力端面82aの底辺と半導体レーザ光源チップ11における直線導波路を進行する光の光軸とがなす角度が一致するように、高周波回路81を配置する。すなわち、図8の本実施形態の平面図において、半導体レーザ光源チップ11の光の出射方向が、高周波回路81の入力端面82aと平行となるように高周波回路81を配置する。これにより、半導体レーザ光源チップ11を斜めに配置した場合でもボンディングワイヤの長さLw1は、図3の場合と比べて変わらない。よって本発明を用いることで、帯域を劣化させずに半導体レーザ光源チップ11を斜めに配置することが可能となり、高速変調時にも戻り光に対する影響を小さくすることが可能となる。
(第2の実施形態)
図9は本発明の第2の実施形態における電界吸収型変調器集積半導体レーザの光源チップの平面図である。半導体レーザ光源チップ91は、EA変調器パッド電極92と、LDパッド電極93と、リッジ型の導波路メサ94とを含む。基本的な積層構造は第1の実施形態と同じであるが、半導体レーザの活性層に、電界吸収型(EA:Electro-Absorption)変調器のコア層がバットジョイント再成長されている。半導体レーザ活性層はフォトルミネッセンス(PL)ピーク波長で1.55μm付近の光を発光する量子井戸構造である。回折格子形成層にはブラッグ波長が1.55μm程度になる周期、深さをもつ回折格子が形成されている。また、EA変調器のコア層はInGaAlAs歪量子井戸層を含む多重量子井戸構造からなり、室温におけるPLピーク波長で1.4μm付近の光を発光する量子井戸構造である。半導体レーザの長さは200μm、EA変調器の長さは200μm、半導体レーザ光源チップ91のチップ幅は400μmとしており、各値は、EA変調器の集積レーザの典型的な値となっている。
EA変調器集積レーザでは、EA変調器に高速の電気信号を給電して、光の変調信号を得る。この際、レーザ部を同時に変調することにより、伝送距離を大幅に延伸することができることが広く知られている(例えば、非特許文献2を参照)。
図10に、電界吸収型変調器集積半導体レーザを用いた従来の実装形態に係る光半導体装置の平面図を示す。光半導体装置100は、半導体レーザ光源チップ91と、第1の高周波線路102および第2の高周波線路103を有する高周波回路101と、終端抵抗106、107とを含む。EA変調器パッド電極92は、ボンディングワイヤ104で第1の高周波線路102と電気的に接続され、ボンディングワイヤ108で終端抵抗106と電気的に接続されている。LDパッド電極93は、ボンディングワイヤ105で第2の高周波線路103と電気的に接続され、ボンディングワイヤ109で終端抵抗107と電気的に接続されている。半導体レーザ部を変調する信号のレートはEA変調器部を変調するレートと同じであるが、出射端を斜めにしている場合、図10に示すように従来の実装方法では、特に半導体レーザ部へのボンディングワイヤ105の長さが長くなってしまう。本実施形態の半導体レーザ光源チップ91のチップサイズでは、EA変調器のパッド電極92から第1の高周波線路102の終端までの長さは223μmであるが、半導体レーザのパッド電極93から第2の高周波線路103の終端までの長さは303μmと大幅に長くなってしまう。このとき、図4より、半導体レーザ部の帯域は35GHz程度と大幅に劣化し、EA変調器がもつ最高の変調速度では駆動できなくなってしまう。
図11に、電界吸収型変調器集積半導体レーザを用いた本発明の第2の実施形態に係る光半導体装置の平面図を示す。図11の本実施形態の平面図において、高周波回路111の入力端面112a、113aと出力端面112b、113bとがなす角度と、高周波回路111の入力端面112a、113aと半導体レーザ光源チップ91の直線導波路を進行する光の光軸とがなす角度が一致するように、高周波回路111を配置する。これにより、半導体レーザ部、EA変調器部の両方に対して、直線出射の場合と変わらない長さでボンディングワイヤを接続することが可能である。第1の実施形態と同様に、ワイヤ長の長尺化によって帯域を劣化させずに、出射端を斜めにして、戻り光に対する耐性を強めることが可能である。本実施形態からわかるように、本発明は複数の光変調器が一列に並んで光学的に結合されている場合に特に有効である。
(第3の実施形態)
図12は本発明の第3の実施形態の直交振幅変調器集積半導体レーザの光源チップの平面図である。半導体レーザ光源チップ121は、位相変調器パッド電極122と、EA変調器パッド電極123と、LDパッド電極124と、リッジ型の導波路メサ125とを含む。基本的な積層構造は第1の実施形態と同じであるが、半導体レーザの活性層に、電界吸収型(EA)変調器のコア層、及び、位相変調器のコア層がバットジョイント再成長されている。半導体レーザ活性層はフォトルミネッセンス(PL)ピーク波長で1.55μm付近の光を発光する量子井戸構造である。回折格子形成層にはブラッグ波長が1.55μm程度になる周期、深さをもつ回折格子が形成されている。また、EA変調器のコア層はInGaAlAs歪量子井戸層を含む多重量子井戸構造からなり、室温におけるPLピーク波長で1.4μm付近の光を発光する量子井戸構造である。位相変調器のコア層はInGaAsPのバルクであり、室温におけるPLピーク波長で1.3μm付近の光を発光する組成となっている。半導体レーザの長さは400μm、EA変調器の長さは200μm、位相変調器の長さは200μm、半導体レーザ光源チップ121のチップ幅は400μmとした。
図13に直交振幅変調器集積レーザを用いた本発明の第3の実施形態に係る光半導体装置の平面図を示す。光半導体装置130は、半導体レーザ光源チップ121と、第1の高周波線路132、第2の高周波線路133、第3の高周波線路134を有する高周波回路131と、終端抵抗138、139、140とを含む。位相変調器パッド電極122は、ボンディングワイヤ135で第1の高周波線路132と電気的に接続され、ボンディングワイヤ141で終端抵抗138と電気的に接続されている。EA変調器パッド電極123は、ボンディングワイヤ136で第2の高周波線路133と電気的に接続され、ボンディングワイヤ142で終端抵抗139と電気的に接続されている。LDパッド電極124は、ボンディングワイヤ137で第3の高周波線路134と電気的に接続され、ボンディングワイヤ143で終端抵抗140と電気的に接続されている。本実施形態においても、図13に示す実装形態をとることにより、第1の実施形態、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上より本発明によれば、光の出射端面側において、端面からの反射光の影響を弱めるために出射導波路を出射端面に対して斜めにしている半導体半導体レーザ光源チップに関して、半導体レーザ光源チップへと高周波電気信号を供給する高周波線路を搭載したサブキャリアの高周波線路の半導体レーザ光源チップ側の終端に角度をつけることによって、半導体レーザ光源チップと高周波線路を接続するボンディングワイヤを短尺化し、モジュール全体での高周波特性を向上する。
本発明による光半導体装置は、変調帯域を劣化させずに光源への戻り光の影響を弱めることができ、光通信の更なる普及に大きな効果がある。
1 基板
2 半導体レーザ活性層
3 回折格子形成層
4 上部クラッド層
5 コンタクト電極
11,21,91,121 半導体レーザ光源チップ
12,22 パッド電極
13,23,94,125 導波路メサ
30,50,80,100,110,130 光半導体装置
31,51,81 高周波回路
32,52,82 高周波線路
32a,52a,82a 入力端面
32b,52b,82b 出力端面
33,35,53,55,83,85,104,105,108,109,114,115,118,119,135,136,137,141,142,143 ボンディングワイヤ
34,54,84,106,107,116,117,138,139,140 終端抵抗
93,124 LDパッド電極
92,123 EA変調器パッド電極
102,112,132 第1の高周波線路
103,113,133 第2の高周波線路
134 第3の高周波線路
102a,112a,132a 第1の入力端面
102b,112b,132b 第1の出力端面
103a,113a,133a 第2の入力端面
103b,113b,133b 第2の出力端面
122 位相変調器パッド電極
134a 第3の入力端面
134b 第3の出力端面

Claims (3)

  1. 直線導波路と、該直線導波路に接続され光出射端面に対して光出射方向の角度が垂直とならないように前記光出射端面付近で曲げられた曲げ導波路とからなる、光が進行するための光導波路と、
    前記光導波路と光学的に結合された、1つまたは複数の半導体光デバイスと、
    前記光を変調するための高周波信号を前記半導体光デバイスへそれぞれ入力するための1つまたは複数の電極と、を含んだ半導体レーザ光源チップと、
    前記電極に前記高周波信号を流すための1つまたは複数の高周波線路を含む高周波回路とを備え、
    前記光出射方向が前記高周波線路の入力端面と平行となるように、前記半導体レーザ光源チップおよび前記高周波回路が配置され、
    前記入力端面と前記高周波線路の出力端面とがなす角度(θ)が、前記高周波線路の前記入力端面の底辺と前記半導体レーザ光源チップにおける前記直線導波路を進行する光の光軸とがなす角度と一致することを特徴とする光半導体装置。
  2. 前記半導体光デバイスは、
    直接変調レーザ、もしくは電界吸収型変調器集積レーザであることを特徴とする請求項1に記載の光半導体装置。
  3. 前記半導体レーザ光源チップは、
    半導体光変調器を含む複数の前記半導体光デバイスと、光回路とを前記光導波路に沿って略一直線状に集積した半導体レーザ光源チップであることを特徴とする請求項1に記載の光半導体装置。
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