JP2012143035A - 駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】駆動装置1は、モータ2と、コントロールユニット3と、ホルダ30と、を備える。ホルダ30は、モータ2とコントロールユニット3との間に設けられ、コントロールユニット3のコネクタホルダ120と嵌り合う壁部31を有する。ホルダ30とコントロールユニット3とが嵌り合うので、モータ2とコントローラ3との間であって、ホルダ30とコントロールユニット3とが嵌り合う箇所よりも径方向内側に、径方向外側から異物が侵入するのを防ぐことができる。特に、コントロールユニット3側への異物の侵入が抑制される。
【選択図】 図3
Description
また、装置全体を小型化すべく、モータとコントローラとを別体としてワイヤハーネス等で接続することに替えて、モータとコントローラとが一体となるように構成する場合、モータとコントローラとの間に隙間があると、この隙間から内部に異物が侵入する虞がある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、モータとコントロールユニットとの間への異物の侵入を低減可能な駆動装置を提供することにある。
ホルダとコントロールユニットとが嵌り合うので、モータとコントローラとの間であってホルダとコントロールユニットとが嵌り合う箇所よりも径方向内側に、径方向外側から異物が侵入するのを防ぐことができる。
請求項3に記載の発明では、ホルダは、モータケースから取り出される巻線の取出線が挿通される孔部を有する。これにより、巻線とコントロールユニットとを容易に接続することができる。
請求項4に記載の発明では、ホルダは、取出線が所定の方向に向かうように取出線を保持するガイド部を有する。これにより、取出線を適切な方向に取り出すことができる。
また、ホルダは以下のようにしてもよい。
請求項6に記載の発明では、ホルダは、金属で形成される。
請求項9に記載の発明では、壁部は、コントロールユニット側に突出する突出部を有する。径方向外側におけるコントロールユニットとホルダとの間に形成される隙間と対応する形状に突出部を形成することにより、コントロールユニット内部への異物の侵入を低減することができる。
請求項10に記載の発明では、ホルダは、コントロールユニットと締結可能なねじ部を有する。これにより、ホルダとコントロールユニットとを締結するための部材を別途設ける必要がないので、部品点数を低減することができる。この場合、強度等の面から、請求項6に記載の構成を採用することが好ましい。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による駆動装置を図1〜図15に基づいて説明する。駆動装置1は、電動パワーステアリング装置(以下、「EPS」という。)に適用される。駆動装置1は、モータ2およびコントロールユニット3を備える。
図1に示すように、駆動装置1は、車両のステアリング5の回転軸たるコラム軸6に取り付けられたギア7を介しコラム軸6に回転トルクを発生させ、ステアリング5による操舵をアシストする。具体的には、ステアリング5が運転者によって操作されると、当該操作によってコラム軸6に生じる操舵トルクをトルクセンサ8によって検出し、また、車速情報を図示しないCAN(Controller Area Network)から取得して、運転者のステアリング5による操舵をアシストする。もちろん、このような機構を利用すれば、制御手法によっては、操舵のアシストのみでなく、高速道路における車線キープ、駐車場における駐車スペースへの誘導など、ステアリング5の操作を自動制御することも可能である。
一方のインバータ80は、電界効果トランジスタの一種であるMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor、以下、「MOS」という。)81〜86を有している。MOS81〜86は、ゲート電位により、ソース−ドレイン間がON(導通)またはOFF(遮断)される。なお、MOS81〜86が「スイッチング素子」に対応している。
MOS82は、ドレインが電源ライン側に接続され、ソースがMOS85のドレインに接続されている。MOS85のソースは、グランドに接続されている。MOS82とMOS85との接続点は、モータ2のV相コイルに接続されている。
MOS83は、ドレインが電源ラインに接続され、ソースがMOS86のドレインに接続されている。MOS86のソースは、グランドに接続されている。MOS83とMOS86との接続点は、モータ2のW相コイルに接続されている。
レギュレータ部95は、電源を安定化する安定化回路である。レギュレータ部95は、各部へ供給される電源の安定化を行う。例えばマイコン94は、このレギュレータ部95により、安定した所定電圧(例えば5V)で動作することになる。
回転角センサ信号増幅部96には、回転角センサ93からの信号が入力される。回転角センサ93は、モータ2の回転位置信号を検出し、検出された回転位置信号は、回転角センサ信号増幅部96に送られる。回転角センサ信号増幅部96は、回転位置信号を増幅してマイコン94へ出力する。
検出電圧増幅部97は、シャント抵抗99の両端電圧を検出し、当該両端電圧を増幅してマイコン94へ出力する。
また、マイコン94は、検出電圧増幅部97から入力されるシャント抵抗99の両端電圧に基づき、モータ2へ供給する電流を正弦波に近づけるべくインバータ80を制御する。なお、制御部90は、インバータ89についてもインバータ80と同様に制御する。
図2〜図9に示すように、本実施形態の駆動装置1は、モータ2の軸方向の一方の端部にコントロールユニット3が設けられており、モータ2とコントロールユニット3とが積層構造になっている。
モータ2の外郭を形成するモータケース10は、周壁11およびコントロールユニット側壁部15を有し、鉄等により有底円筒状に形成される。周壁11のコントロールユニット側壁部15の反対側には、鍔部12が形成され、アルミ等により形成されるフレームエンド13がねじ14により固定される。コントロールユニット側壁部15には、モータ2とコントロールユニット3とを直接接続するためのカラム19が設けられる。
なお、本実施形態では、取出部17が「モータケースのコントロールユニット側壁部に形成される開口」に対応している。
コントロールユニット3は、外部の電子部品との接続に係るコネクタ45、79等の部品以外のほとんどの構成がモータケース10を軸方向に投影した領域であるモータケース領域に収まるように設けられている。図8および図9に示すように、コントロールユニット3は、軸方向において、モータ2側から、制御基板40、ヒートシンク50およびパワーモジュール60、パワー基板70がこの順で配列されている。すなわち、軸方向において、モータケース10、制御基板40、ヒートシンク50およびパワーモジュール60、パワー基板70が、この順で配列されている。
制御コネクタ45は、後述するコネクタホルダ120に形成される。制御コネクタ45は、モータケース10の径方向外側に形成され、軸方向においてモータ2側から配線を接続可能に設けられ、トルクセンサやCANなどの信号が入力される。
制御端子64は、モールド部61の幅広面の長手方向に垂直な面に形成される。また、パワー端子65は、制御端子64が設けられる面と平行な面に形成される。本実施形態では、パワーモジュール60は、制御端子64が制御基板40側、パワー端子65がパワー基板70側となるように、ヒートシンク50の受熱部55に沿って縦配置される。すなわち、制御端子64が制御基板40側に突設され、パワー端子65がパワー基板70側に突設される。
チョークコイル76およびコンデンサ77、78は、ヒートシンク50の内側に形成される空間に配置される。また、軸方向において、チョークコイル76およびコンデンサ77、78は、パワー基板70と制御基板40との間に設けられる。
コンデンサ77、78は、いずれもアルミ電解コンデンサである。なお、4つのコンデンサ78は、コンデンサ77よりも電気的な容量が大きいものが用いられる。なお、コンデンサ77、78は、アルミ電解コンデンサに限らず、容量等に応じて適宜選択可能である。
ホルダ30は、モータケース10と略同等の径の略円板状に形成される。本実施形態では、ホルダ30は、樹脂で形成される。ホルダ30の外周には、コントロールユニット3側に立ち上がる壁部31が全周に亘って形成される。壁部31は、外周に沿って形成される第1壁311、および、軸方向において第1壁311のコントロールユニット3側であって径方向において第1壁311の径方向内側に形成される第2壁312から構成される。第2壁312は、コネクタホルダ120の薄肉部122の径方向内側に挿入され、ホルダ30とコネクタホルダ120が嵌り合う。ホルダ30とコネクタホルダ120とが全周に亘って当接することにより、径方向外側から駆動装置1内部への異物の侵入が低減される。
制御基板40上のマイコン94は、回転角センサ93、トルクセンサ8、シャント抵抗99等からの信号に基づき、車速に応じてステアリング5の操舵をアシストするように、プリドライバ91を介してPWM制御により作出されたパルス信号を生成する。
すなわち、巻線22に通電される巻線電流により、モータ2を駆動している。この意味で、巻線22に通電される巻線電流は、モータ2を駆動する駆動電流である、といえる。
これにより、ホルダ30とコントロールユニット3とが嵌り合うので、モータ2とコントローラ3との間であって、ホルダ30とコントロールユニット3とが嵌り合う箇所よりも径方向内側に、径方向外側から異物が侵入するのを防ぐことができる。特に、コントロールユニット3側への異物の侵入が抑制される。
ホルダ30は、モータケース10から取り出される巻線22の取出線23が挿通される孔部33を有する。これにより、巻線22とコントロールユニット3とを容易に接続することができる。
また、ホルダ30の孔部33は、取出線23が所定の方向に向かうように取出線23を保持する。これにより、取出線23を適切な方向に取り出すことができる。
本実施形態のホルダ30は、絶縁材料で形成される。これにより、モータケース10と巻線22の取出線23との絶縁のための部材を別途設ける必要がなく、部品点数を低減することができる。
また、ホルダ30の壁部31は、カバー部材110のコネクタホルダ120の径方向内側に挿入されて嵌り合う。これにより、カバー部材110の径方向内側のスペースを大きく確保しつつ、コントロールユニット内部への異物の侵入を低減することができる。
本発明の第2実施形態による駆動装置を図15〜図17に基づいて説明する。
本実施形態の駆動装置200は、コネクタホルダを備えていない。また、制御コネクタ45とパワーコネクタ79とは、同じ側に隣り合って配置され、電源75等の外部の電子部品と径方向外側から接続可能に設けられている。
また、上記実施形態と同様の効果を奏する。
上記実施形態では、ホルダは樹脂により形成されていたが、金属等の他の材料で形成してもよい。
また、コントロールユニットの例えばカバー部材の側壁のモータ側の端部と直接ねじ合うように、コントロールユニットと締結可能なねじ部をホルダに設けてもよい。これにより、ホルダとコントロールユニットとを締結するための部材を別途設ける必要がないので、部品点数を低減することができる。この場合、強度等の面から、ホルダは金属で形成することが好ましい。
なお、ホルダを金属で形成する場合、取出線とホルダ等の部材との絶縁を確保するための絶縁部材を別途設けることが好ましい。
また、ホルダの壁部は、コントロールユニット等の形状に応じ、全周に設けなくてもよい。
上記実施形態では、パワーモジュールは複数のスイッチング素子を有し、1系統が1つのモジュールとして形成されていたが、スイッチング素子ごとに別々の半導体モジュールとしてもよい。また、上記実施形態では、パワーモジュールがヒートシンクの受熱部に沿って縦配置されていたが、モータの回転軸と垂直に配置する等、どのような角度で配置してもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
2・・・モータ
3・・・コントロールユニット
10・・・モータケース
11・・・周壁
15・・・コントロールユニット側壁部
20・・・ステータ
22・・・巻線
23・・・取出線
25・・・ロータ
27・・・シャフト
28・・・マグネット
30・・・ホルダ
31・・・壁部
33・・・孔部(孔部、ガイド部)
34・・・嵌合部
40・・・制御基板
50・・・ヒートシンク(保持部材)
60・・・パワーモジュール(半導体モジュール)
70・・・パワー基板
81〜86・・・MOS(スイッチング素子)
110・・・カバー部材
111・・・エンドカバー
120・・・コネクタホルダ
210・・・エンドカバー(カバー部材)
230・・・ホルダ
231・・・壁部
232・・・突出部
Claims (10)
- 外郭を形成する筒状のモータケース、前記モータケースの径方向内側に配置され複数相を構成するよう巻線が巻回されるステータ、前記ステータの径方向内側に配置され前記ステータに対して相対回転可能に設けられるロータ、および前記ロータとともに回転するシャフトを有するモータと、
前記巻線への通電を切り替えるスイッチング素子を有する半導体モジュール、前記半導体モジュールを保持する保持部材、および、前記半導体モジュールと前記保持部材とを径方向内側に収容するカバー部材を有し、前記モータの軸方向の一側に配置されるコントロールユニットと、
前記モータと前記コントロールユニットとの間に設けられ、前記コントロールユニット側に立ち上がり前記コントロールユニットと嵌り合う壁部を有するホルダと、
を備えることを特徴とする駆動装置。 - 前記壁部は、前記ホルダの全周に亘って形成されることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
- 前記ホルダは、前記モータケースから取り出される前記巻線の取出線が挿通される孔部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の駆動装置。
- 前記ホルダは、前記取出線が所定の方向に向かうように前記取出線を保持するガイド部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の駆動装置。
- 前記ホルダは、絶縁材料で形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の駆動装置。
- 前記ホルダは、金属で形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の駆動装置。
- 前記ホルダは、前記モータケース側に突出し、前記モータケースのコントロールユニット側壁部に形成される開口に嵌合する嵌合部を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の駆動装置。
- 前記壁部は、前記カバー部材の径方向内側に挿入されて嵌り合うことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の駆動装置。
- 前記壁部は、前記コントロールユニット側に突出する突出部を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の駆動装置。
- 前記ホルダは、前記コントロールユニットと締結可能なねじ部を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の駆動装置。
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