JP2012121692A - 媒体搬送機構 - Google Patents

Abstract

【課題】サイドフレームとガイド板を別々に形成して組み立てる必要がなくなり、部品点数が少なく、安価で軽量な搬送機構を実現する。
【解決手段】左右一対のサイドフレーム２ａ、２ｂと媒体ガイド３を一体に形成してフレーム構造体１とし、このフレーム構造体１の媒体ガイド３の片面側に媒体を搬送する搬送ベルト８を配し、媒体ガイド３の他面側には搬送ベルト８との間に媒体を挟持する従動ローラ１０を配した構造とした。
【選択図】図１

Description

本発明は、紙幣入出金装置等において、紙幣等の媒体を搬送する媒体搬送機構に関する。

従来のこの種の媒体搬送機構として、例えば特許文献１に開示されたものがあり、この特許文献１における媒体搬送機構は、左右一対のサイドフレーム間に、紙幣（媒体）を挟持して搬送する上下に対向した搬送ベルトと、搬送される紙幣をガイドする上下に対向した板状の媒体ガイドを備えている。

また、紙幣入出金装置等においては、搬送経路を構成する上で、紙幣（媒体）を比較的大径の搬送ドラムに沿って搬送することも行われており、このような搬送機構として、例えば特許文献２に開示されたものがある。この特許文献２における搬送機構は、機枠（サイドフレーム）内に軸を介して支持された大径の搬送ドラムの周囲に紙幣搬送用の搬送ベルトを当接させて配し、鑑別部から送られてくる紙幣を搬送ベルトと搬送ドラムの間に挟持して、搬送ベルトの回転により紙幣を搬送ドラムに沿って搬送するものとしている。

特開平１１−２３２５２７号公報 特開平０８−２６８６１７号公報

しかしながら、上述した従来の技術においては、以下の問題がある。
すなわち、特許文献１における媒体搬送機構では、サイドフレームと媒体ガイドをそれぞれ別個に形成して組み立てると共に、搬送ベルトによる搬送手段を設けるため、部品点数が増え、高価になるという問題がある。

また、特許文献１における媒体搬送機構でも、媒体を安定して搬送するには搬送ドラムに沿って媒体ガイドを設ける必要があるが、その場合もドラムを支持するサイドフレームと媒体ガイドをそれぞれ別個に形成して組み立てて、搬送ドラムを配置することが予想されるので、それによって部品点数が増え、高価になるという問題が生じる。
本発明は、このような問題を解決することを課題とする。

そのため、本発明は、左右一対のサイドフレームと、このサイドフレーム間に配置される搬送手段と、該搬送手段により搬送される媒体をガイドする板状の媒体ガイドを備えた媒体搬送機構において、前記サイドフレームと前記媒体ガイドを一体に形成し、該媒体ガイドの片面側に前記搬送手段を配置し、他面側に前記搬送手段との間に媒体を挟持する挟持手段を設けたことを特徴とする。

このようにした本発明は、左右一対のサイドフレームと媒体ガイドを一体に形成し、この媒体ガイドの片面側に媒体を搬送する搬送ベルトを配し、媒体ガイドの他面側には搬送ベルトとの間に媒体を挟持する従動ローラを配した構造としているため、サイドフレームとガイド板を別々に形成して組み立てる必要がなくなり、部品点数が少なく、安価で軽量な搬送機構を実現することが可能になるという効果が得られる。

第１の実施例を示す側面図 第１の実施例を示す斜視図 第２の実施例を示す側面図 第２の実施例を示す斜視図 第３の実施例を示す側面図 第３の実施例を示す斜視図 フレーム構造体の斜視図 別体の媒体ガイドを組み合わせたフレーム構造体の斜視図 搬送ドラムの斜視図 実施例が適用される紙幣入出金装置の内部構造例を示す側面図

以下、図面を参照して本発明による媒体搬送機構の実施例を説明する。

図１は第１の実施例を示す側面図、図２は第１の実施例を示す斜視図で、図において１はフレーム構造体であり、このフレーム構造体１は、左右一対のサイドフレーム２ａ、２ｂと媒体の搬送をガイドする板状の媒体ガイド３をプラスチック成形により一体に形成したものである。

４は駆動シャフト、６はアイドルシャフトで、これらのシャフトはフレーム構造体１の媒体ガイド３の片面側（図では上側）の空間に互いに平行に配置され、それぞれの両端がサイドフレーム２ａ、２ｂに回転自在に支持されていて、駆動シャフト４にはサイドフレーム２ｂ（または２ａ）の外側で図示しない動力源からギアやベルトなどを介して駆動力が伝達されるものとなっている。尚、図ではアイドルシャフト６は２本設けているが、これに限られるものではない。
５は駆動シャフト４上に所定の間隔で固定された複数の駆動プーリ、７は各アイドルシャフト６上に駆動プーリ５と同間隔で固定された複数の従動プーリである。

８は媒体を搬送する搬送手段としての搬送ベルトで、この搬送ベルト８は駆動プーリ５と複数の従動プーリ７に巻掛けられていて複数本並行に配置されており、図示しない動力源により駆動シャフト４を介して駆動プーリが回転することによって搬送ベルト８は走行し、その際各従動プーリ７は搬送ベルト８の走行に従って回転する。
尚、フレーム構造体１の媒体ガイド３には搬送ベルト８と対向する位置全体に図示しない長孔（スリット）が設けられている。また、図では駆動プーリ５は２個、従動プーリ７は各アイドルシャフト６に２個、搬送ベルト８は２本設けているが、これに限られるものではない。

９は媒体ガイド３と対を成す板状の媒体ガイド（図２では省略）で、媒体ガイド３と所定の隙間を介して対向するようにサイドフレーム２ａ、２ｂ間に配置されており、この媒体ガイド９は予め各搬送ベルト８の内側に挿入され、その両側がサイドフレーム２ａ、２ｂに固定されている。

１０は搬送ベルト８との間に図示しない紙幣等の媒体を挟持する挟持手段としての従動ローラで、駆動プーリ５及び各従動プーリ７と対応する位置で媒体ガイド３の他面側（図では下側）に配置されている。これらの従動ローラ１０を支持する図示しない各シャフトの両端はサイドフレーム２ａ、２ｂに縦方向つまり媒体ガイド３と９の対向方向に設けられている図示しない長孔に長手方向に移動可能に挿入されていて図示しないスプリング等により搬送ベルト８側に付勢され、これにより各従動ローラ１０は駆動プーリ５及び各従動プーリ７と対応する位置で搬送ベルト８に当接するようになっている。尚、従動ローラ１０が搬送ベルト８に当接する位置は、媒体ガイド３の上面と同等もしくはそれよりやや高めの位置とすることが望ましい。

このような構成による媒体搬送機構は、搬送ベルト８と従動ローラ１０との間に図示しない紙幣等の媒体を挟持し、図示しない動力源により駆動シャフト４を介して回転する駆動プーリ５によって搬送ベルト８が走行することにより媒体を搬送することができ、その際、媒体ガイド３と９により媒体をガイドして安定した搬送を可能にする。

以上説明したように第１の実施例では、左右一対のサイドフレーム２ａ、２ｂと媒体ガイド３を一体に形成してフレーム構造体１とし、このフレーム構造体１の媒体ガイド３の片面側に媒体を搬送する搬送ベルト８を配し、媒体ガイド３の他面側には搬送ベルト８との間に媒体を挟持する従動ローラ１０を配した構造としているため、サイドフレームとガイド板を別々に形成して組み立てる必要がなくなり、部品点数が少なく、安価で軽量な媒体搬送機構を実現することが可能になるという効果が得られる。

図３は第２の実施例を示す側面図、図４は第２の実施例を示す斜視図で、この第２の実施例は、媒体を搬送する搬送手段として搬送ベルト８の代わりに搬送ローラ１１を設けたものである。
この搬送ローラ１１は、フレーム構造体１の媒体ガイド３の片面側の空間に互いに平行に配置され、それぞれの両端がサイドフレーム２ａ、２ｂに回転自在に支持された複数本（図では４本）のシャフト１２上に所定の間隔で固定されている。そして、任意のシャフト１２には、サイドフレーム２ｂ（または２ａ）の外側で図示しない動力源からギアやベルトなどを介して駆動力が伝達されるものとなっていて、その駆動力は図示しないギアあるいはベルトを介して他のシャフト１２にも伝達されるものとなっている。

媒体ガイド９（図４では省略）は、媒体ガイド３と所定の隙間を介して対向するようにサイドフレーム２ａ、２ｂ間に配置されていることは、第１の実施例と同様であるが、本実施例における媒体ガイド９には、各搬送ローラ１１と対応する位置に孔が設けられ、その孔から搬送ローラ１１は媒体ガイド３側に突出している。

従動ローラ１０は、各搬送ローラ１１と対応する位置で媒体ガイド３の他面側に配置されている。そして、従動ローラ１０を支持する図示しない各シャフトの両端は、第１の実施例と同様にサイドフレーム２ａ、２ｂに設けられている図示しない長孔に長手方向に移動可能に挿入されていて図示しないスプリング等により搬送ローラ１１側に付勢され、
これにより各従動ローラ１０は各搬送ローラ１１に当接するようになっている。尚、駆動ローラ１０が搬送ローラ１１に当接する位置は、媒体ガイド３の上面と同等もしくはそれよりやや高めの位置とすることが望ましい。

このような構成による媒体搬送機構は、搬送ローラ１１と従動ローラ１０との間に図示しない紙幣等の媒体を挟持し、図示しない動力源により駆動シャフト４を介して回転する駆動プーリ５によって搬送ベルト８が走行することにより媒体を搬送することができ、その際、媒体ガイド３と媒体ガイド９により媒体の上下両面をガイドして安定した搬送を可能にする。

以上説明したように第２の実施例では、左右一対のサイドフレーム２ａ、２ｂと媒体ガイド３を一体に形成してフレーム構造体１とし、このフレーム構造体１の媒体ガイド３の片面側に媒体を搬送する搬送ローラ１１を配し、媒体ガイド３の他面側には搬送ベルト８との間に媒体を挟持する従動ローラを配した構造としているため、サイドフレームとガイド板を別々に形成して組み立てる必要がなくなり、第１の実施例と同様に部品点数が少なく、安価で軽量な媒体搬送機構を実現することが可能になるという効果が得られる。
尚上述した第２の実施例では、搬送ローラ１１を媒体ガイド３の片面側に配し、従動ローラ１０を媒体ガイド３の他面側に配置するものとしたが、逆の配置であってもよい。

図５は第３の実施例を示す側面図、図６は第３の実施例を示す斜視図で、図において１３はフレーム構造体、１６は別体の媒体ガイド、１７は媒体を搬送する搬送手段としての搬送ドラム、２０は搬送ドラム１７との間に媒体を教示する挟持手段としての従動ローラ、２２はブレードであり、搬送ドラム１７は従動ローラ２０より径の大きい大径に形成されている。

図７はフレーム構造体１３の斜視図である。この図に示したように本実施例のフレーム構造体１３は左右一対のサイドフレーム１４ａ、１４ｂと媒体の搬送をガイドする媒体ガイド１５をプラスチック成形により一体に形成したもので、媒体ガイド１５は円弧形の内周面を有し、かつその内周面は搬送ドラム１７の外周の約１／３と対向する大きさに形成されている。

図８は別体の媒体ガイド１６を組み合わせたフレーム構造体１３の斜視図で、別体の媒体ガイド１６は媒体ガイド１５と同様の円弧形の内周面を有し、かつその内周面は搬送ドラム１７の外周の約１／４と対向する大きさに形成されていて、この別体の媒体ガイド１６は媒体ガイド１５の上端から延伸するように配置され、更にその端部に媒体の搬送方向を切替えるブレード２２が配置されている。

図９は搬送ドラム１７の斜視図で、この図に示したように本実施例における搬送ドラム１７は、外周に複数の高摩擦部材１８が所定の間隔で設けられている。この搬送ドラム１７は、その外周面が媒体ガイド１５及び１６の内周面と所定の隙間を介して対向するようにサイドフレーム１４ａ、１４ｂ間に配置され、中心部のシャフト１９の両端がサイドフレーム１４ａ、１４ｂに回転自在に支持されていて、シャフト１９にはサイドフレーム１４ａまたは１４ｂの外側で図示しない動力源からギアやベルトなどを介して駆動力が伝達されるものとなっている。

従動ローラ２０は、図５に示すようにフレーム構造体１３の媒体ガイド１５及び別体の媒体ガイド１６に設けられた孔に配置され、その中心部のシャフト２１の両端は媒体ガイド１５及び１６またはサイドフレーム１４ａ、１４ｂに回転自在に支持されている。
この従動ローラ２０は、円周方向に複数（図５では４個）配置され、各々図示しないトーションスプリング等により搬送ドラム１７の外周に当接するように付勢されている。

このような構成による媒体搬送機構は、搬送ドラム１７と従動ローラ２０との間に図示しない紙幣等の媒体を挟持し、図示しない動力源によりシャフト１９を介して搬送ドラム１７が回転することにより媒体を搬送ドラムに沿って搬送することができ、その際、媒体ガイド１５及び１６により媒体をガイドして安定した搬送を可能にする。

以上説明したように第３の実施例では、左右一対のサイドフレーム１４ａ、１４ｂと円弧状の内周面を有する媒体ガイド１５を一体に形成してフレーム構造体１３とし、比較的大径の搬送ドラム１７をその外周面をフレーム構造体１３の媒体ガイド１５の内周面と対向させてサイドフレーム１４ａ、１４ｂ間に配し、媒体ガイド１５側には搬送ドラム１７との間に媒体を挟持する従動ローラ２０を配した構造としているため、サイドフレーム１４ａ、１４ｂと媒体ガイド１５を別々に形成して組み立てる必要がなくなり、第１の実施例と同様に部品点数が少なく、安価で軽量な媒体搬送機構を実現することが可能になるという効果が得られる。

更にこの第３の実施例における、媒体ガイド１５は円弧状の内周面を有する構造であるため、サイドフレーム１４ａ、１４ｂと一体に形成することで、フレーム構造体１３が強度的に頑丈な構造になるという効果も得られる。

図１０は上述した第１〜第３の実施例が適用される紙幣入出金装置の内部構造例を示す側面図で、１０１は媒体である入金する紙幣の投入及び出金する紙幣の払出しを行う接客部、１０２は紙幣の真偽、金種等を鑑別する鑑別部、１０３は入金取引時に鑑別後の紙幣を一時保留する一時保留部、１０４〜１０６は金種別に紙幣を収納する紙幣収納庫、１０７は接客部１０１と鑑別部１０２の間で紙幣を搬送する搬送路、１０８は鑑別後の紙幣を一時保留部１０３または接客部１０１方向に搬送する搬送路、１０９は一時保留部１０３と搬送路１０８の間で紙幣を搬送する搬送路、１１０は搬送路１０８から紙幣を接客部１０１に搬送する搬送路、１１１は一時保留部１０３から繰出されて鑑別部１０２を経た紙幣を紙幣収納庫１０４〜１０６へ搬送する搬送路である。

この紙幣入出金装置の動作については本発明と直接関係がないので省略するが、第１及び第２の実施例で説明した媒体搬送機構は搬送路１０７、１１０、１１１として使用可能であり、第３の実施例の媒体搬送機構は搬送路１０８として使用可能である。この場合第３の実施例の媒体搬送機構における媒体ガイド１６は一時保留部１０３を有するユニット等に取付けられる。

１ フレーム構造体
２ａ、２ｂ サイドフレーム
３ 媒体ガイド
４ 駆動シャフト
５ 駆動プーリ
６ アイドルシャフト
７ 従動プーリ
８ 搬送ベルト
９ 媒体ガイド
１０ 従動ローラ
１１ 搬送ローラ
１２ シャフト
１３ フレーム構造体
１４ａ、１４ｂ サイドフレーム
１５ 媒体ガイド
１６ 媒体ガイド
１７ 搬送ドラム
１８ 高摩擦部材
１９ シャフト
２０ 従動ローラ
２１ シャフト
２２ ブレード

Claims (5)

1. 左右一対のサイドフレームと、このサイドフレーム間に配置される搬送手段と、該搬送手段により搬送される媒体をガイドする板状の媒体ガイドを備えた媒体搬送機構において、
   前記サイドフレームと前記媒体ガイドを一体に形成し、該媒体ガイドの片面側に前記搬送手段を配置し、他面側に前記搬送手段との間に媒体を挟持する挟持手段を設けたことを特徴とする媒体搬送機構。
2. 請求項１記載の媒体搬送機構において、
   前記搬送手段は搬送ベルトとし、前記挟持手段は従動ローラとしたことを特徴とする媒体搬送機構。
3. 請求項１記載の媒体搬送機構において、
   前記搬送手段は搬送ローラとし、前記挟持手段は従動ローラとしたことを特徴とする媒体搬送機構。
4. 請求項１記載の媒体搬送機構において、
   前記搬送手段は従動ローラより径の大きい大径の搬送ドラムとすると共に前記挟持手段は従動ローラとし、
   かつ前記媒体ガイドは円弧形の内周面を有する形状として、前記搬送ドラムをその外周面を前記媒体ガイドの円弧形の内周面に対向させて配置すると共に、前記従動ローラを前記媒体ガイド側に配置したことを特徴とする媒体搬送機構。
5. 請求項４記載の媒体搬送機構において、
   前記媒体ガイドの内周面は前記搬送ドラムの約１／３と対向する大きさとしたことを特徴とする媒体搬送機構。

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