JP2012103598A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】回収液の滞留が発生しても、液体現像剤のオーバーフローおよび液体現像剤の濃度調整不能を防止する。
【解決手段】濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの濃度が濃度センサー39で測定され、液体現像剤Tの液量が液量センサー40で測定される。前述の液量に基づいて、回収液排出配管31の回収液の流量R0 ml/sec が算出される。算出された流量が所定の閾値よ
り大きいときは回収液の滞留が検出されなく、前述の濃度に応じて濃度調整タンク27の液体現像剤Tの濃度が調整され、前述の液量に応じて濃度調整タンク27の液体現像剤Tの液量が制御される。前述の流量が所定の閾値以下のときは、回収液の滞留が検出され、濃度調整タンク27の液体現像剤Tの濃度調整および液量制御が停止される。
【選択図】図2

Description

本発明は、トナーとキャリアー液とを含む液体現像剤を用いて、潜像担持体である感光体に形成された潜像を現像して画像を形成する電子写真方式の画像形成装置および画像形成方法に関する。
従来、トナーとキャリアー液とを含む液体現像剤を用いて、潜像担持体である感光体に形成された潜像を現像して画像を形成する画像形成装置が多々知られている。この種の画像形成装置として、現像に使用されなく回収された液体現像剤を再利用する画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の画像形成装置では、濃度調整タンクから液体現像剤が現像部の液体現像剤貯留部へ送給されるとともに、液体現像剤貯留部からあふれた液体現像剤および現像後に残留する液体現像剤、つまり現像に使用されなかった液体現像剤とが濃度調整タンクに回収液として戻され、この回収液は液体現像剤として再利用される。その場合、画質を安定させるとともに連続印字を可能にするために、濃度調整タンク内の液体現像剤は濃度調整されるとともに液量制御される。
また、濃度調整タンク内の液体現像剤の濃度調整および液量制御のために、濃度調整タンク内に濃度センサーおよび液量センサーが配設された画像形成装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。この特許文献2に記載の画像形成装置では、濃度センサーおよび液量センサーの各出力に応じてトナーおよびキャリアー液の濃度調整タンク内への各供給量が制御される。
特開2009−075552号公報。 特開2009−075558号公報。
しかしながら、特許文献1および2に記載の画像形成装置では、液体現像剤が高粘度であるため、連続印字動作を行う際、現像部から濃度調整タンクへ流れる回収液の回収経路である回収液排出配管内で回収液が連続的に滑らかに流れず、一時的に回収液の滞留が発生することがある。特に、画線率の小さな印字データの連続印字を行った場合、回収液の濃度が濃くなるため滞留が発生し易い。
このように滞留が発生して回収液が濃度調整タンクへ連続的に流れないと、濃度調整タンク内の液体現像剤の濃度や液量が大きく変化する。そこで、濃度調整タンク内で前述の濃度調整および液量制御が行われ、新たなトナーやキャリアー液が濃度調整タンク内に供給される。この状態で、回収液排出配管内に滞留した回収液の液量が多くなると、滞留した回収液はその自重で濃度調整タンク内に落下する。これにより、回収液の滞留が解消する。しかし、滞留していた分の回収液が短時間で濃度調整タンク内に流れ込むため、濃度調整タンク内の液位が上昇し、濃度調整タンクの液体現像剤がオーバーフローしたり、液体現像剤の濃度が調整不能になったりする可能性がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は回収液の滞留が発生しても、液体現像剤のオーバーフローおよび液体現像剤の濃度調整不能を防止すること
のできる画像形成装置および画像形成方法を提供することである。
前述の課題を解決するために、本発明に係る画像形成装置および画像形成方法では、液体現像剤濃度調整部でトナーとキャリアー液を含む液体現像剤の濃度が第1のトナー濃度に調整されるとともに液体現像剤の液量が調整される。印字動作時に、液体現像剤濃度調整部の液体現像剤が現像部の液体現像剤貯留部に供給されて一定量貯留されるとともに液体現像剤貯留部から流出される。この液体現像剤貯留部に貯留された液体現像剤を用いて、現像部の現像剤担持体が潜像担持体に形成された潜像を現像して、潜像担持体に像が形成される。現像後に現像剤担持体に残留する液体現像剤は除去される。液体現像剤貯留部から流出した液体現像剤、および現像剤担持体から除去された液体現像剤を回収した回収液が回収液貯留部に貯留される。回収液貯留部に貯留された回収液は回収経路を通って移動して液体現像剤濃度調整部に貯留される。このとき、回収液滞留検出部で回収経路に発生する回収液の滞留が検出される。この回収液の滞留の検出は次のようにして行われる。すなわち、液量測定部によって液体現像剤濃度調整部内の液体現像剤の液量に基づいて回収経路を流れる回収液の流量を算出し、算出した回収液の流量を用いて回収経路に生じる回収液の滞留を検出している。そして、回収液滞留検出部が回収液の滞留を検出しないときは、液体現像剤濃度調整部に貯留される液体現像剤の濃度が第1のトナー濃度に調整されるとともに液体現像剤濃度調整部の液体現像剤の液量が制御される。また、回収液滞留検出部が回収液の滞留を検出したときは、液体現像剤濃度調整部に貯留される液体現像剤の濃度調整が停止されるとともに液体現像剤濃度調整部の液体現像剤の液量制御が停止される。
このように、回収経路に回収液の滞留が発生したときは、液体現像剤濃度調整部の液体現像剤の濃度調整および液体現像剤濃度調整部の液体現像剤の液量制御が行われない。したがって、回収液の滞留により液体現像剤濃度調整部の液体現像剤の濃度や液量が大きく変化しても、液体現像剤濃度調整部には前述の第1のトナー濃度より高い第2のトナー濃度の新たなトナーや新たなキャリアー液は供給されない。これにより、液体現像剤濃度調整部に貯留される液体現像剤の液位は上昇しない。そして、この状態で回収経路内に滞留した回収液がその自重で液体現像剤濃度調整部に落下して回収液の滞留が解消したとき、滞留していた分の回収液が短時間で液体現像剤濃度調整部内に流れ込むため、液体現像剤濃度調整部内の液位が上昇する。しかし、新たなトナーや新たなキャリアー液が供給されないことにより液体現像剤濃度調整部内の液位が上昇していないので、このように回収液で液体現像剤濃度調整部内の液位が上昇しても、液体現像剤濃度調整部内の液位は大きく上昇しない。したがって、液体現像剤濃度調整部内の液体現像剤がオーバーフローするのを防止することができる。これにより、液体現像剤濃度調整部内の液体現像剤の液量を所定の範囲内に保持することが可能となる。また、液体現像剤のオーバーフローが防止されることから、液体現像剤の濃度を容易にかつ確実に調整することが可能となる。
したがって、高粘度の液体現像剤を用いても、液体現像剤濃度調整部内の液体現像剤の濃度を所定の第1のトナー濃度に保持するとともに液体現像剤濃度調整部内の液体現像剤の液量を所定の範囲内に保持した状態で、連続印字動作を行うことができる。これにより、連続印字動作を途中停止させることなく、高画質での連続印字を安定的に行うことが可能となる。
特に、従来から濃度・液量制御システムに用いられている液量測定部を用いるだけであるので、回収液の流量を測定するための特別の流量センサー等を用いなくても済ませることができる。これにより、従来の濃度・液量制御システムの設計変更をほとんど必要とせずに、回収経路に発生した回収液の滞留を、簡単な構成で、より確実に検出することが可能となる。
本発明にかかる画像形成方法に用いられる画像形成装置の実施の形態の一例の一部を模式的にかつ部分的に示す図である。 図1に示す例の感光体、現像部、感光体スクイーズ部、現像剤回収補給部、および濃度・液量制御システムを模式的に示す部分拡大図である。 濃度・液量制御システムのブロック図である。 回収液の滞留による回収液の流量変化を説明する図である。 回収液の滞留による回収液の他の流量変化を説明する図である。 濃度・液量制御システムによる濃度調整および液量制御のフローを示す図である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明にかかる画像形成方法に用いられる画像形成装置の実施の形態の一例の一部を模式的にかつ部分的に示す図である。
図1に示すように、この例の画像形成装置1は、水平またはほぼ水平にタンデムに配置されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の潜像担持体である感光体2Y,2M,2C,2Kを備えている。これらの感光体2Y,2M,2C,2Kには、それぞれ、対応する色Y,M,C,Kの静電潜像が形成されて担持される。各感光体
2Y,2M,2C,2Kは、それぞれ、図示しない駆動部により駆動されて図1において矢
印方向(図1において時計回り)に回転する。ここで、各感光体2Y,2M,2C,2Kに
おいて、2Yはイエローの感光体、2Mはマゼンタの感光体、2Cはシアンの感光体、2Kはブラックの感光体を表す。また、他の部材についても同じように、部材の符号にそれぞれ各色のY,M,C,Kを添えて各色の部材を表す。
各感光体2Y,2M,2C,2Kの周囲には、それぞれ、帯電部3Y,3M,3C,3Kが配設されている。更に、各帯電部3Y,3M,3C,3Kから、それぞれ、各感光体2Y,2M,2C,2Kの回転方向に向かって、順に、露光部4Y,4M,4C,4K、現像部5Y,5M,5C,5K、感光体スクイーズ部6Y,6M,6C,6K、および一次転写部7Y,7M,7
C,7Kが配設されている。なお、図示しないが、一次転写部7Y,7M,7C,7Kから、それぞれ、各感光体2Y,2M,2C,2Kの回転方向に向かって,順に、一次転写後に各
感光体2Y,2M,2C,2Kを除電する除電部および各感光体2Y,2M,2C,2Kをクリーニングする感光体クリーニング部が配設されている。
更に、各現像部5Y,5M,5C,5Kに対応して現像剤回収補給部8Y,8M,8C,8Kが配設されているとともに、濃度・液量制御システム9Y,9M,9C,9Kが配設されて
いる。なお、図1には、濃度・液量制御システム9Y,9M,9C,9Kの一部が記載され
ている。
更に、画像形成装置1は、無端状の中間転写ベルト10を備えている。この中間転写ベルト10は、各感光体2Y,2M,2C,2Kの上方に配置されている。そして、中間転写
ベルト10は各一次転写部7Y,7M,7C,7Kでそれぞれ各一次転写ローラー7Y1,7
1,7C1,7K1で各感光体2Y,2M,2C,2Kに離間当接可能に圧接される。
図示しないが、中間転写ベルト10は、例えば樹脂等の可撓性の基材と、この基材の表面に形成されたゴム等の弾性層と、この弾性層の表面に形成された表層とを有する3層構造の比較的柔らかい弾性ベルトに形成されている。もちろん、これに限定されることはない。中間転写ベルト10は図示しないモーターの駆動力が伝達される中間転写ベルト駆動
ローラー11および中間転写ベルトテンションローラー12に巻き掛けられている。そして、中間転写ベルト10はテンションを付与された状態で、矢印方向(図1において反時計回り)に回転するようにされている。なお、各色Y、M、C、Kに対応する感光体等の部材の配置順は、図1に示す例に限定されることはなく、任意に設定することができる。
中間転写ベルト10の中間転写ベルト駆動ローラー11側には二次転写部13が設けられている。二次転写部13は、二次転写ローラー14を有している。二次転写ローラー14は矢印方向(図1において時計回り)に回転する。この二次転写ローラー14は、中間転写ベルト駆動ローラー11に巻き掛けられる中間転写ベルト10に圧接されて二次転写ニップを形成する。また、中間転写ベルト10の中間転写ベルトテンションローラー12側には、中間転写ベルトクリーニング部15が設けられている。
そして、各感光体2Y,2M,2C,2K、各帯電部3Y,3M,3C,3K、各露光部4Y,4M,4C,4K、各現像部5Y,5M,5C,5K、各感光体スクイーズ部6Y,6M,6C,6K、各一次転写部7Y,7M,7C,7K、各感光体クリーニング部、および各除電部により、それぞれ、この例の画像形成装置1の各色の画像形成ユニットが構成される。
このように構成されたこの例の画像形成装置1においては、従来と同様に各画像形成ユニットで形成された各色のトナー像が各一次転写部7Y,7M,7C,7Kで、中間転写ベ
ルト10に転写される。このとき、この例の画像形成装置1では各色Y,M,C,Kのトナ
ー像はこれらの順に中間転写ベルト10に色重ねされて転写され、中間転写ベルト10にフルカラーのトナー像が形成される。更に、中間転写ベルト10に転写されたトナー像は二次転写部13のニップにおいて、二次転写ローラー14によって中間転写ベルト10に圧接された転写紙等の転写材16に転写される。そして、転写材に転写されたトナー像が図示しない定着部で定着されることで、転写材16に画像が形成される。
次に、この例の各現像部5Y,5M,5C,5K、各感光体スクイーズ部6Y,6M,6C,6K、各現像剤回収補給部8Y,8M,8C,8K、および各濃度・液量制御システム9Y,9M,9C,9Kについてより詳細に説明する。
図2は、図1に示す例の感光体、現像部、感光体スクイーズ部、現像剤回収補給部、および濃度・液量制御システムを模式的に示す部分拡大図である。なお、各現像部5Y,5
M,5C,5K、各感光体スクイーズ部6Y,6M,6C,6K、各現像剤回収補給部8Y,8M,8C,8K、および各濃度・液量制御システム9Y,9M,9C,9Kは、いずれも各色
Y,M,C,Kについて同じ構成を有している。そこで、図2には、各色に共通して説明す
るため、各色の符号Y,M,C,Kを省略して示す。しかし、図1には、図2に示す構成要
素の一部に対応して符号に各色の符号Y,M,C,Kを付して示す。
図2に示すように、現像部5は、液体現像剤貯留部17、アニロックスローラー18、液体現像剤供給部材である中間ローラー19、現像剤担持体である現像ローラー20、液体現像剤供給部材クリーニング部材である中間ローラークリーニングブレード21、および現像剤担持体クリーニング部材である現像ローラークリーニングブレード22を有している。液体現像剤貯留部17は液体現像剤Tを貯留する。アニロックスローラー18は、その一部が液体現像剤貯留部17に貯留された液体現像剤T内に浸漬されていて、図2において時計回りに回転することでこの液体現像剤Tを汲み上げる。中間ローラー19は図2において反時計回りに回転することで、アニロックスローラー18から所定量の液体現像剤Tを供給される。現像ローラー20は図2において反時計回りに回転することで、中間ローラー19から液体現像剤Tを供給されて担持するとともに、担持した液体現像剤Tのトナーで感光体2の静電潜像を現像して感光体2にトナー像を形成する。中間ローラークリーニングブレード21は現像ローラー20とのニップを通過した中間ローラー19を
クリーニングして、この中間ローラー19に残留する余剰分の液体現像剤T(主にキャリアー液)を除去する。現像ローラークリーニングブレード22は感光体2の静電潜像を現像した後の現像ローラー20をクリーニングして、この現像ローラー20に残留する余剰分の液体現像剤T(主にキャリアー液)を除去する。
感光体スクイーズ部6は、第1の感光体スクイーズローラー23(本発明のスクイーズ部材に相当)、第2の感光体スクイーズローラー24(本発明のスクイーズ部材に相当)、第1のスクイーズローラークリーニングブレード25、および第2のスクイーズローラークリーニングブレード26を有している。第1および第2の感光体スクイーズローラー23,24はいずれも図2において反時計回りに回転して現像部5による現像後の感光体
2をスクイーズすることにより、この感光体2上の所定量のキャリアー液を除去する。第1のスクイーズローラークリーニングブレード25は感光体2をスクイーズした後の第1の感光体スクイーズローラー23をクリーニングして、この第1の感光体スクイーズローラー23上のキャリアー液を除去する。第2のスクイーズローラークリーニングブレード26は感光体2をスクイーズした後の第2の感光体スクイーズローラー24をクリーニングして、この第2の感光体スクイーズローラー24上のキャリアー液を除去する。
現像剤回収補給部8は、液体現像剤濃度調整部である濃度調整タンク27、液体現像剤供給ポンプ(P)28(本発明の液体現像剤供給部材に相当)、液体現像剤供給配管29、回収液貯留部30、および回収液排出配管31を有する。濃度調整タンク27は第2のトナー濃度のコンクトナーT1とキャリアー液T2とを混合して液体現像剤Tを作製するとともにこの液体現像剤Tの濃度を所定の第1の濃度(例えば、25重量%)に調整するためのタンクである。液体現像剤供給ポンプ28は濃度調整タンク27内の所定濃度の液体現像剤Tを液体現像剤供給配管29を通して現像部5の液体現像剤貯留部17に送給する。
回収液貯留部30は液体現像剤貯留部17と1つの容器で構成される。その場合、液体現像剤貯留部17と回収液貯留部30とは仕切板32(本発明の仕切り部に相当)で仕切られている。図示しないが、この仕切板32の上端縁には切り欠き(本発明の流動部に相当)が設けられている。そして、現像剤貯留部17内の液体現像剤Tの上面(液面)が仕切板32の切り欠きの最下位置より高くなると、現像剤貯留部17内の液体現像剤Tは仕切板32の切り欠きを通して(乗り越えて)回収液貯留部30にあふれ出る(流出する)ようになっている。その場合、印字動作中は、液体現像剤供給ポンプ28により現像に必要な量以上の液体現像剤Tが液体現像剤貯留部17へ送給されて、常時液体現像剤貯留部17から回収液貯留部30へ仕切板32の切り欠きを通してあふれ出るようにしている。このように液体現像剤Tが液体現像剤貯留部17から回収液貯留部30へ常時あふれ出ることで、液体現像剤貯留部17内の液体現像剤Tの液量を常に一定に保ち、液体現像剤Tがアニロックスローラー18に安定して供給されるようにしている。
また、回収液貯留部30には、中間ローラークリーニングブレード21によって中間ローラー19から除去された液体現像剤T(主にキャリアー液)、現像ローラークリーニングブレード22によって現像ローラー20から除去された液体現像剤T(主にキャリアー液)、および、第1および第2のスクイーズローラークリーニングブレード25,26に
よって、それぞれ、第1および第2の感光体スクイーズローラー23,24から除去され
たキャリアー液が回収される。回収液貯留部30に回収された液体現像剤Tは、回収液排出配管31を通って移動して濃度調整タンク27内に排出される。したがって、回収液排出配管31は回収経路を構成している。
濃度・液量制御システム9は、コンクトナー供給タンク33、コンクトナー供給ポンプ(P)34(本発明のトナー供給部に相当)、コンクトナー供給配管35、キャリアー液
供給タンク36、キャリアー液供給ポンプ(P)37(本発明のキャリアー液供給部に相当)、キャリアー液供給配管38、濃度センサー39(本発明の濃度測定部に相当)、および液量センサー40(本発明の液量測定部に相当)を有している。
コンクトナー供給タンク33は、濃度調整タンク27に供給する前述の第1のトナー濃度より高い第2のトナー濃度のコンクトナーT1を貯留する。コンクトナー供給ポンプ3
4は、コンクトナー供給配管35を通してコンクトナー供給タンク33内のコンクトナーT1を濃度調整タンク27に送給する。キャリアー液供給タンク36は、濃度調整タンク
27に供給するキャリアー液T2を貯留する。キャリアー液供給ポンプ37は、キャリア
ー液供給配管38を通してキャリアー液供給タンク36内のキャリアー液T2を濃度調整
タンク27に送給する。
図3に示すように、濃度・液量制御システム9は、更に、濃度・液量制御部42、第1のメモリー43、第1の演算器44、第1のルックアップテーブル(LUT)45、第2のメモリー46、第2の演算器47,第2のルックアップテーブル(LUT)48、微分器49、流量演算部50、第1のランダムアクセスメモリ(RAM)51、第2のランダムアクセスメモリ(RAM)52、第3のランダムアクセスメモリ(RAM)53、比較器54、コンクトナーモーター制御部55、およびキャリアー液モーター制御部56を有する。
濃度・液量制御部42は、濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの濃度を測定するにあたって濃度センサー39に濃度測定信号を出力する。すると、濃度センサー39から測定された濃度測定信号が電圧として出力される。この濃度測定信号の電圧は第1のメモリー43に格納される。そして、第1の演算器44が第1のメモリー43に格納された電圧を、電圧と濃度との関係を表す第1のLUT45に基づいて濃度に変換して濃度・液量制御部42に出力する。
また、濃度・液量制御部42は、濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの液量を測定するにあたって液量センサー40に液量測定信号を出力する。すると、液量センサー40から測定された液量測定信号が電圧として出力される。この液量測定信号の電圧は第2のメモリー46に格納される。そして、第2の演算器47が第2のメモリー46に格納された電圧を、電圧と液量との関係を表す第2のLUT48に基づいて液量に変換して濃度・液量制御部42に出力する。
更に、第1のRAM51に格納されている濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの濃度目標値、濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの液量上限値および液量下限値が濃度・液量制御部42に出力される。
濃度・液量制御部42は、濃度センサー39で測定された濃度を第1のRAM51からの濃度目標値と比較するとともに液量センサー40で測定された液量を第1のRAM51からの液量上限値および液量下限値で決まる所定の液量制御範囲と比較し、これらの比較の結果に基づいて濃度調整タンク27に供給するコンクトナーの供給量およびキャリアー液の供給量を算出する。そして、濃度・液量制御部42は、算出した各供給量をコンクトナーモーター制御部55およびキャリアー液モーター制御部56に出力する。コンクトナーモーター制御部55およびキャリアー液モーター制御部56は、それぞれ、コンクトナーポンプモーター(不図示)およびキャリアー液ポンプモーター(不図示)に、入力された各供給量に応じて周期およびデューティ比を変えたパルス信号を出力する。これにより、濃度調整タンク27内の液体現像剤Tが所定の濃度および所定の液量範囲となるように、コンクトナー供給ポンプ34およびキャリアー液供給ポンプ37が運転制御される。こうして、濃度・液量制御システム9による濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの濃度・
液量制御が行われる。
微分器49は、液量センサー40によって測定された液量の電圧信号を第2の演算器47で変換された液量を時間で微分する。流量演算部50は、微分器49から液量の時間微分値と、濃度・液量制御部42によって算出されたコンクトナーの供給量およびキャリアー液の供給量と、第2のRAM52からの現像部供給流量とに基づいて、回収液流量R0 ml/sec を算出して比較器54に出力する。比較器54は、入力された流量を予め設定さ
れて第3のRAM53に格納されている滞留判定流量である閾値と比較し、比較の結果、回収液の滞留発生の有無を検出する。そして、比較器54は、回収液の滞留発生を検出しないときは濃度・液量制御システム9による濃度・液量制御を実行し、回収液の滞留発生を検出したときは濃度・液量制御システム9による濃度・液量制御を停止するオン/オフ信号を濃度・液量制御部42に出力する。したがって、流量演算部50、第3のRAM53、および比較器54により、本発明の回収液滞留検出部が構成される。
また、濃度・液量制御部42は、比較器54から入力される濃度・液量制御のオン/オフ信号に基づいて濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの濃度・液量制御を実行または停止する。この濃度・液量制御システム9による濃度・液量制御の実行または停止について更に詳述する。
連続印字動作中において、回収液が回収液排出配管31内に滞留しなくこの回収液排出配管31内を滑らかに移動している(流れている)場合、回収液排出配管31内の回収液の回収液流量R0 ml/sec は印字データによって変動するものの、一定の範囲内の値を取
る。一方、回収液が回収液排出配管31内に滞留した場合、回収液流量R0 ml/sec は大
きく変動して0ml/sec に近づく。この回収液流量R0 ml/sec は、液量センサー40により測定される濃度調整タンク27内の液量変動から算出可能である。すなわち、濃度調整タンク27内の液量をV ml、回収液流量R0 ml/sec、回収液排出配管31以外の他の経
路から濃度調整タンク27へ流入する液体現像剤の流入流量Sin ml/sec、濃度調整タン
ク27から流出する液体現像剤の流出流量Sout ml/sec とすると、濃度調整タンク27
内の液体現像剤Tの液量の時間変動dV/dt ml/sec は、
dV/dt = R0 + Sin − Sout (1)
で与えられる。この数式(1)を回収液流量R0 ml/sec について変形すると、
0 = dV/dt − Sin + Sout (2)
となる。したがって、この数式(2)を用いることで、回収液流量R0 ml/sec は、液量
センサー40により測定される濃度調整タンク27内の液量変動から算出される。そして、この例の画像形成装置1では、前述のように、流量演算部50で回収液排出配管31内の回収液の回収液流量R0 ml/sec を算出し、回収液流量R0 ml/sec の変動が一定の範囲を超えて大きい場合、比較器54により、回収液排出配管31内に回収液の滞留が発生したと判別している。
この滞留発生の判別について具体的な一実施例を説明する。
図2に示すように、濃度調整タンク27から現像部5の液体現像剤貯留部17へ送給される液体現像剤Tの送給液量S0 ml/sec は、アニロックスローラー18によって汲み上
げられる液体現像剤Tの汲み上げ液量Saxr ml/sec と、液体現像剤貯留部17から回収
液貯留部30へあふれ出る液体現像剤Tのあふれ液量Rof ml/sec とに分かれる。したがって、アニロックスローラー18へ現像に必要な一定量の液体現像剤Tを安定して供給するためには、液体現像剤貯留部17への送給液量S0 ml/sec は、アニロックスローラー
18の汲み上げ液量Saxr ml/sec の最適値に比較して大きく設定する必要がある。
そこで、この実施例では、アニロックスローラー18の汲み上げ液量Saxr ml/sec を
0.6ml/sec、液体現像剤貯留部17への送給液量S0を2.0ml/sec、回収液貯留部30
へのあふれ液量Rof ml/sec を1.4ml/sec となるようにしている。また、この実施例では、印字動作中に、中間ローラー19、現像ローラー20、感光体2から回収される単位時間あたりの液体現像剤Tの回収液量RCL ml/sec は印字する画像データにより異なるが、0ml/sec より大きく、0.6ml/sec 未満の値を取る。そして、図4に示すように、回
収液排出配管31内に回収液の滞留がなく、回収液が回収液貯留部30から濃度調整タンク27に連続的に滑らかに移動している場合、その回収液流量R0 ml/sec は、あふれ液
量Rof ml/sec と回収液量RCL ml/sec との和(R0=Rof+RCL)に一致する。したが
って、回収液流量R0 ml/sec は、図4に(i)で示す1.4ml/sec より大きく、2.0ml/sec 未満の値(1.4ml/sec 〜2.0ml/sec)を取る。
回収液排出配管31内に回収液の滞留が発生すると、回収液の回収液流量R0 ml/sec
が大きく変化する。すなわち、回収液量R0 ml/sec は、図4に(ii)で示す0ml/sec、あ
るいは(Rof+RCL)ml/sec に比較して小さな値を取る。また、回収液の滞留が比較的
速い速度で解消中のときは、滞留していた回収液が濃度調整タンク27内に短時間で流れ込むため、回収液流量R0 ml/sec は、図4に(iii)で示すように大きく増加する。そして、滞留していた回収液が全て濃度調整タンク27内に流れ終わると、排出液量R0 ml/sec
は、図4に(i′)で示すように再び(i)と同様に1.4ml/sec 〜2.0ml/sec の範囲の値
を取る。
そこで、この例の画像形成装置1は、回収液の滞留の有無により、回収液の排出状態を次の3つの状態に分けるとともに、回収液流量R0 ml/sec の値により、回収液の排出状
態がこれらのいずれの排出状態であるかを判定している。すなわち、
(i) 滞留なし (1.4ml/sec < R0 ml/sec < 2.0ml/sec )
(ii) 滞留あり (R0 ml/sec ≦ 1.4ml/sec )
(iii) 滞留解消中 (R0 ml/sec ≧ 2.0ml/sec )。
ところで、回収液排出配管31内の実際の回収液の流動は、必ずしも図4に示すように(i)→(ii)→(iii)→(i′)の順に変化するわけではなく、例えば図5に示すように様々な
変化をする。すなわち、例えば図5にAで示すように回収液の滞留が発生して回収液流量R0 ml/sec が図5に(ii)で示す小さな値に変化した後、滞留の解消中に滞留が徐々に解
消していくことで、回収液流量R0 ml/sec は徐々に増加する。しかし、回収液流量R0 ml/sec は図4に(iii)で示すように大きく増加せずに(つまり、図4に示す(iii)を経ずに)、図5に(i)で示す滞留なしの状態(図4に(i′)で示す状態と同じ状態)に戻るように変化する場合がある。
また、図5にBで示すように回収液の滞留が発生して回収液流量R0 ml/sec が図5に(ii)で示す小さな値に変化した後、滞留の解消中に滞留が比較的速い速度で解消すること
で回収液流量R0 ml/sec が大きく増加する。この滞留の解消中(滞留なしに至らない状
態)で滞留が再び発生したときは、排出液量R0 ml/secは1.4 ml/sec以下の小さな値に変化する、つまり図5において(iii)→(ii)で示すように変化する場合がある。
更に、図5にCで示すように回収液の滞留が発生して回収液流量R0 ml/sec が図5に(ii)で示す小さな値に変化した後、滞留発生時間が比較的短く滞留量が少ないときは、前
述の回収液流量R0 ml/sec が図4に示す(iii)を経ず図5に(i)で示す滞留なしの状態に
戻る場合と同様に、回収液流量R0 ml/sec は滞留なし状態に変化する、つまり図5にお
いて(ii)→(i)で示すように変化する場合がある。回収液排出配管31内の実際の回収液
の流動は、その他にも種々に変化する場合がある。その場合、実際の回収液の流動がどのように変化しても、前述のように液量センサー40で測定された濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの液量の変動に基づいて回収液排出配管31の回収液流量R0 ml/sec を数
式(2)を用いて算出することで、その液量測定時(つまり、現在)における回収液の滞
留状態の判定が可能となる。
すなわち、この例の画像形成装置1においては、まず濃度調整タンク27からの液体現像剤Tの流出流量Sout ml/sec は、現像部5への液体現像剤の送給液量S0 ml/sec のみである。したがって、
out = S0 (3)
である。また、濃度調整タンク27への他経路からの液体現像剤Tの流入流量Sin ml/sec は、コンクトナー供給タンク33からのコンクトナーT1の送給トナー量Sto ml/sec
と、キャリアー液供給タンク36からのキャリアー液T2の送給液量Sca ml/sec である
。したがって、
in = Sto + Sca (4)
である。これらの送給トナー量Sto ml/sec および送給液量Sca ml/sec を、数式(2)に代入すると、
0 = dV/dt + S0 − Sto - Sca (5)
となる。
そして、現像部5への液体現像剤Tの送給流量S0 ml/sec は一定値2.0 ml/sec であり、コンクトナーT1の送給トナー量Sto ml/sec およびキャリアー液T2の送給液量Sca
ml/sec はいずれも濃度・制御部42で決定される値である。また、濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの液量の時間変化(dV/dt)は、液量センサー40により測定された液量により求められる。したがって、これらの値を数式(5)に代入することで、回収液流量R0 ml/sec が求められる。このようにして求められた回収液流量R0 ml/sec に基づいて、回収液排出配管31内の回収液の滞留状態が判定される。
次に、回収液の滞留発生時における濃度・液量制御システム9の動作について説明する。(i)(図4で示される(i′)の状態も含む)で示す滞留なしの状態と、(iii)で示す滞留
解消中の状態との場合には、濃度・液量制御システム9は、濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの濃度が濃度目標値となるとともに濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの液量が予め設定された液量上限値と液量下限値との間の所定の液量制御範囲となるように、濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの濃度調整および液量制御を同時に行う。
一方、(ii)で示す滞留ありの状態の場合には、濃度・液量制御システム9により前述の(i)および(iii)で示す状態の場合と同じように液体現像剤Tの濃度調整および液量制御を行うと、濃度調整タンク27内の液体現像剤Tが滞留解消時にオーバーフローを引き起こす可能性がある。また、滞留発生時には濃度調整タンク27内に戻される回収液の液量がわずかであるため、濃度調整タンク27内の濃度変動が生じ難い。そこで、(ii)で示す滞留ありの状態の場合には、濃度・液量制御システム9は液体現像剤Tの濃度調整および液量制御を停止して、コンクトナーやキャリアー液を濃度調整タンク27に補給しないようにしている。更に、回収液の滞留が解消されて、回収液の排出状態が(ii)や(iii)で示す
状態となると、濃度・液量制御システム9は前述の濃度調整および液量制御を再開するようにしている。
図6は、濃度・液量制御システムによる濃度調整および液量制御のフローを示す図である。
図6に示すように、濃度調整および液量制御にあたって、まずステップS1で濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの濃度が濃度センサー39で測定されるとともに、ステップS2で濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの液量が液量センサー40で測定される。更に、ステップS3で回収液排出配管31を移動する回収液の流量R0 ml/sec が前述のよ
うにして算出される。次いで、ステップS4で回収液の流量R0 ml/sec が予め設定され
た閾値より大きいか否かが判断される。つまり、回収液排出配管31に液体現像剤の滞留
が発生しているか否かが判別される。この閾値は、例えば前述の実施例の(ii)で示される滞留ありの状態を判定する1.4ml/sec に設定することができる。
回収液の回収液流量R0 ml/sec が閾値より大きい(流量>閾値)と判断される、つま
り液体現像剤の滞留が発生していないと判別されると、ステップS5で濃度・液量制御部42が測定された濃度および液量に基づいてコンクトナー供給量を算出するとともに、ステップS6でコンクトナーモーター制御部55が算出されたコンクトナー供給量に基づいてパルス信号を出力してコンクトナーポンプモーター(不図示)を駆動する。また、ステップS7で濃度・液量制御部42が測定された濃度および液量に基づいてキャリアー液供給量を算出するとともに、ステップS8でキャリアー液モーター制御部56が算出されたキャリアー液供給量に基づいてパルス信号を出力してキャリアー液ポンプモーター(不図示)を駆動する。これにより、コンクトナー供給ポンプ34およびキャリアー液供給ポンプ37が運転されて濃度・液量制御システム9による濃度調整および液量制御が行われ、濃度調整タンク27内の液体現像剤Tが所定の第1のトナー濃度に調整されるとともに所定範囲の液量に制御される。その後、液体現像剤Tの濃度が所定の濃度に調整されるとともに液体現像剤Tの液量が所定範囲の液量に制御されると、コンクトナー供給ポンプ34およびキャリアー液供給ポンプ37が停止され、濃度・液量制御システム9による濃度調整および液量制御が終了する。
ステップS4で回収液の回収液流量R0 ml/sec が閾値より大きくない(流量≦閾値)
と判断される、つまり液体現像剤の滞留が発生していると判別されると、ステップS5ないしS8の各処理がバイパスされて行われず、濃度・液量制御システム9の作動が終了する。すなわち、この場合は、(ii)で示す回収液の滞留ありと判定されて、濃度・液量制御システム9による濃度調整および液量制御が停止される(行われない)。
この例の画像形成装置1によれば、液量センサー40によって測定された濃度調整タンク27に貯留された液体現像剤Tの液量に基づいて、回収液排出配管31を移動する回収液の流量R0 ml/sec が算出される。そして、算出された回収液流量R0 ml/sec が予め設定された閾値より大きいときは、回収液が回収液排出配管31を連続して滑らかに移動していることになるので、回収液排出配管31に回収液の滞留は発生していないと判別する。したがって、このときは、濃度センサー39で測定された濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの濃度および液量センサー40で測定された液量調整タンク27内の液体現像剤Tの液量に応じて、濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの濃度が調整されるとともに液体現像剤濃度調整部の液体現像剤の液量が制御される。これらの液体現像剤の濃度調整および液体現像剤の液量制御により、コンクトナー供給タンク33のコンクトナーT1、お
よびキャリアー液供給タンク33のキャリアー液T2が濃度調整タンク27に供給される
。また、前述のように算出された回収液流量R0 ml/sec が前述の閾値以下のときは、回
収液排出配管31を移動する回収液の移動が滞ることになるので、回収液排出配管31に回収液の滞留が発生していると判別する。したがって、このときは、濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの濃度調整および濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの液量制御は停止される。これにより、濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの液量が少なくなっても、コンクトナー供給タンク33のコンクトナーT1、およびキャリアー液供給タンク33の
キャリアー液T2は濃度調整タンク27に供給されない。
このように、回収液排出配管31に回収液の滞留が発生したときは、濃度調整タンク27に貯留された液体現像剤Tの濃度調整および濃度調整タンク27の液体現像剤Tの液量制御が行われない。したがって、回収液の滞留により濃度調整タンク27の液体現像剤Tの濃度や液量が大きく変化しても、濃度調整タンク27には新たなコンクトナーT1や新
たなキャリアー液T2は供給されない。これにより、濃度調整タンク27内の液体現像剤
Tの液位は上昇しない。そして、この状態で回収液排出配管31に滞留した回収液がその
自重で濃度調整タンク27に落下して回収液の滞留が解消したとき、滞留していた分の回収液が短時間で濃度調整タンク27内に流れ込むため、濃度調整タンク27内の液位が上昇する。しかし、新たなコンクトナーT1や新たなキャリアー液T2が供給されないことにより濃度調整タンク27内の液位が上昇していないので、このように回収液で濃度調整タンク27内の液位が上昇しても、濃度調整タンク27内の液位は大きく上昇しない。これにより、濃度調整タンク27内の液体現像剤Tがオーバーフローするのを防止することができる。また、液体現像剤Tのオーバーフローが防止されることから、コンクトナーT1
の供給自由度およびキャリアー液T2の供給自由度が高くなるので、液体現像剤Tの濃度
を容易にかつ確実に調整することが可能となる。
したがって、高粘度の液体現像剤を用いても、濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの濃度を所定の濃度に保持するとともに濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの液量を所定の範囲内に保持した状態で、連続印字動作を行うことができる。これにより、連続印字動作を途中停止させることなく、高画質での連続印字を安定的に行うことが可能となる。
特に、従来から用いられている液量センサー40によって濃度調整タンク27内の液体現像剤Tの液量に基づいて回収液排出配管31の回収液の流量を算出し、算出した回収液の流量を用いて回収液排出配管31に生じる回収液の滞留を判別している。したがって、回収液の流量を測定するための特別の流量センサー等を用いなくても済ませることができる。これにより、従来の濃度・液量制御システム9の設計変更をほとんど必要とせずに、回収液排出配管31に発生した回収液の滞留を、簡単な構成で、より確実に検出することが可能となる。
なお、本発明の画像形成方法および画像形成装置は、前述の実施の形態の各例に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で種々の設計変更が可能である。
1…画像形成装置、2,2Y,2M,2C,2K…感光体、3Y,3M,3C,3K…帯電部、
4Y,4M,4C,4K…露光部、5,5Y,5M,5C,5K…現像部、6,6Y,6M,6C,
6K…感光体スクイーズ部、8,8Y,8M,8C,8K…現像剤回収補給部、9,9Y,9M,9C,9K…濃度・液量制御システム、10…中間転写ベルト、13は二次転写部、17は液体現像剤貯留部、18…アニロックスローラー、19…中間ローラー、20…現像ローラー、21…中間ローラークリーニングブレード、22…現像ローラークリーニングブレード、23…第1の感光体スクイーズローラー、24…第2の感光体スクイーズローラー、25…第1のスクイーズローラークリーニングブレード、26…第2のスクイーズローラークリーニングブレード、27…濃度調整タンク、28…液体現像剤供給ポンプ(P)、29…液体現像剤供給配管、30…回収液貯留部、31…回収液排出配管、32…仕切板、33…コンクトナー供給タンク、34…コンクトナー供給ポンプ(P)、35…コンクトナー供給配管、36…キャリアー液供給タンク、37…キャリアー液供給ポンプ(P)、38…キャリアー液供給配管、39…濃度センサー、40…液量センサー、42…濃度・液量制御部、54…比較器、55…コンクトナーモーター制御部、56…キャリアー液モーター制御部、T…液体現像剤、T1…コンクトナー、T2…キャリアー液

Claims (7)

  1. 潜像が形成される潜像担持体と、
    トナー及びキャリアー液を含む液体現像剤を貯留する液体現像剤貯留部、液体現像剤で前記潜像担持体に形成された前記潜像を現像する現像剤担持体、及び前記潜像を現像した前記現像剤担持体をクリーニングする現像剤担持体クリーニング部材を有する現像部と、
    貯留された液体現像剤のトナー濃度を測定する濃度測定部、及び液体現像剤の液量を測定する液量測定部を有し、前記現像部の前記液体現像剤貯留部に供給する液体現像剤のトナー濃度を第1のトナー濃度に調整するとともに前記液体現像剤の液量を制御する液体現像剤濃度調整部と、
    前記液体現像剤濃度調整部で調整された第1のトナー濃度の液体現像剤を前記液体現像剤貯留部に供給する液体現像剤供給部と、
    前記第1のトナー濃度よりトナー濃度の高い第2のトナー濃度の液体現像剤を前記液体現像剤濃度調整部に供給するトナー供給部と、
    キャリアー液を前記液体現像剤濃度調整部に供給するキャリアー液供給部と、
    前記現像剤担持体クリーニング部材で回収された液体現像剤を貯留する回収液貯留部と、
    前記濃度測定部で測定された液体現像剤のトナー濃度および前記液量測定部で測定された液体現像剤の液量に基づいて前記トナー供給部から供給される液体現像剤の供給量および前記キャリアー液供給部から供給されるキャリアー液の供給量を制御して前記液体現像剤濃度調整部の前記液体現像剤のトナー濃度を調整するとともに前記液体現像剤濃度調整部の前記液体現像剤の液量を制御する制御部と、
    前記回収液貯留部に貯留された液体現像剤を前記液体現像剤濃度調整部に移動させる回収経路と、
    前記液量測定部で測定された前記液体現像剤濃度調整部の液体現像剤の液量に基づいて前記回収経路を移動する液体現像剤の滞留を検出する回収液滞留検出部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記回収液滞留検出部が前記回収液の前記滞留を検出しないときは、前記液体現像剤濃度調整部の液体現像剤のトナー濃度を調整するとともに前記液体現像剤濃度調整部の液体現像剤の液量を制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記回収液滞留検出部が前記回収経路を移動する液体現像剤の滞留を検出したときは、前記液体現像剤濃度調整部の液体現像剤のトナー濃度の調整を停止するとともに前記液体現像剤濃度調整部の液体現像剤の液量の制御を停止する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記回収液滞留検出部は、
    前記液量測定部で測定された前記液体現像剤濃度調整部の液体現像剤の液量に基づいて前記回収経路を移動する液体現像剤の流量を算出する流量演算部と、
    前記流量演算部で算出された前記液体現像剤の流量と予め設定された閾値とを比較する比較器と、
    を有し、
    前記比較器は、前記流量演算部で算出された液体現像剤の流量が前記閾値より大きいときは、前記液体現像剤の前記滞留が発生していないと判別し、前記流量演算部で算出された前記回収液の流量が前記閾値以下のとき、前記液体現像剤の前記滞留が発生していると判別する請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記回収液貯留部と前記液体現像剤貯留部とを仕切るとともに、前記液体現像剤貯留部から前記回収液貯留部へ前記液体現像剤貯留部に貯留された液体現像剤を流動させる流動部を有する仕切り部を有する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記現像部は、
    前記液体現像剤貯留部の前記液体現像剤を担持するとともに担持した前記液体現像剤を前記現像剤担持体に供給する液体現像剤供給部材と、
    前記液体現像剤を前記現像剤担持体に供給した前記液体現像剤供給部材をクリーニングする液体現像剤供給部材クリーニング部材と、
    を有する請求項4に記載の画像形成装置。
  6. トナー及びキャリアー液を含む液体現像剤を担持した現像剤担持体で潜像を現像し、
    前記潜像を現像した前記現像剤担持体をクリーニングして液体現像剤を回収し、
    回収された液体現像剤を回収経路で移動させて液体現像剤濃度調整部に貯留し、
    前記液体現像剤濃度調整部に貯留された液体現像剤の液量を測定し、
    測定された液体現像剤の液量に基づいて前記回収経路を移動する液体現像剤の対流を判別し、
    前記回収経路の液体現像剤が滞留していないと判別したときは、前記液体現像剤濃度調整部の液体現像剤のトナー濃度を調整するとともに前記液体現像剤濃度調整部の液体現像剤の液量を制御することを特徴とする画像形成方法。
  7. 液体現像剤が滞留していると判別したときは、前記液体現像剤濃度調整部の液体現像剤のトナー濃度の調整を停止する請求項6に記載の画像形成方法。
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