JP2012102962A - 換気用ベントキャップ - Google Patents

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Abstract

【課題】換気用のベントキャップを軒下の天井18の下側近傍の壁1に設置する場合、ベントキャップから排出される空気によって壁1および軒下の天井18が汚れることを防止することができることを目的とする。
【解決手段】カバー部10の遮蔽部8側の周長部11aを、本体筒部5の周長部11bより短くしたという構成にしたことにより、本体筒部5から排出する空気は、遮蔽部8に沿って放射状に広がり遮蔽部8の外周からカバー部10に沿って流れ、通風路9の遮蔽部8側の周長部11aの端部から主に吐き出され、反外壁1側へ排出されるとなるので、ベントキャップから排出される空気によって外壁1および軒下の天井18が汚れることを防止することができる換気用ベントキャップを得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、住宅等の室内空気を室外に換気するときに、建物の外壁部分に設置される換気用ベントキャップに関するものである。
従来、この種の換気用ベントキャップとして室内側に風雨の吹き込みを防止する遮蔽板を設けた換気用ベントキャップが知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、その換気用ベントキャップについて図6を参照しながら説明する。
図6に示すように、建物の壁101に設けられた通風口に装着され、室内102と室外103を連通する開口を有するダクト接続部104と、このダクト接続部104の室外103側に取り付けられる取付部105に前記ダクト接続部104の開口に連通する開口を有し、この取付部105の開口の周辺に複数の支脚106を設けた本体107と、この本体107の支脚106に取り付けられた風雨侵入防止の防風板108とで構成され、壁101に取り付けられた時、前記本体107の上方部となる箇所に整流手段109を設けている。
特開平11−132513号公報(段落008、図8)
このような従来の換気用ベントキャップにおいて、特許文献1に記載された換気用ベントキャップでは、換気をすると、取付部105の開口から排出される排気流112は開口の正面にある防風板108に当り、防風板108と本体107の間から上下左右に排出される。本体107の上部へ流れる排気流112は上方に整流手段109が設けられているため、排気流112は整流手段109の先端で絞られるとともに整流手段109の上面付近の空間部110が負圧になって、排気流112はこの空間部110に巻き込まれて上方への吹出しが弱くなって流れ、軒下の天井111に届かず、軒下の天井111を汚すのをいくらかは低減できるが、防風板108の上方部において、軒下の天井111に対し垂直に向かう風が発生しているため、換気用ベントキャップが軒下の天井111の近くに設置されたときは、防風板108に当たり軒下の天井111に垂直に向かう排気流112によって軒下の天井111が汚れてしまう。
また、整流手段109が防風板108の外周より内側に位置しているため、空間部110に風が巻き込まれる現象が発生し、排気流112は壁101aに向かっても流れ、換気用ベントキャップの上方の壁面101aが汚れてしまうという課題があった。
そして、近年、マンション等に設置される換気用ベントキャップにおいて、その設置位置は軒下の天井111近傍に設置されることが多くなってきている。そのため、室内102の換気をする際に、換気用ベントキャップから排出される排気流112が汚れていると、軒下の天井111に垂直に向かう排気流112によって、軒下の天井111が汚れてしまうという事態が起こっていた。このような従来の換気用ベントキャップにおいては、換気用ベントキャップを軒下の天井111の下側近傍の壁101aに設置する場合、換気用ベントキャップから排出される排気流112によって壁101aおよび軒下の天井111が汚れてしまうという課題を有していた。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、換気用のベントキャップを軒下の天井の下側近傍の壁に設置する場合、換気用ベントキャップから排出される空気によって壁および軒下の天井が汚れることを防止することができる換気用ベントキャップを提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明は、建物の外壁内に設けられて室内側と室外側を連通するダクト内に嵌挿される本体筒部と、前記本体筒部の室外側端面に支持部材を介して室外側に設けられる遮蔽部を備え、前記本体筒部の室外側端面と前記遮蔽部との空間でなる通風路を有し、前記通風路の一部に通風路の一部の通風を遮るカバー部を設け、前記カバー部の前記遮蔽部側の周長部を、前記本体筒部側の周長部より短くした、としたものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、カバー部の遮蔽部側の周長部を、本体筒部側の周長部より短くしたという構成にしたことにより、本体筒部から排出する空気は、遮蔽部に沿って放射状に広がり遮蔽部の外周からカバー部に沿って流れ、通風路の遮蔽部側の周長部の端部から主に吐き出され、反外壁側へ排出されることとなるので、換気用のベントキャップを軒下の天井の下側近傍の壁に設置する場合、換気用ベントキャップから排出される空気によって壁および軒下の天井が汚れることを防止することができるという効果を得ることができる。
本発明の実施の形態1の換気用ベントキャップの構成および風の流れを示す断面図 同換気用ベントキャップの構成および排気流の流れを示す斜視図 同換気用ベントキャップの設置状態を示す正面図 本発明の実施の形態2の換気用ベントキャップの構成および排気流の流れを示す断面図 本発明の実施の形態3の構成および排気流の流れを示す断面図 従来の換気用ベントキャップの構成を示す断面図
本発明の請求項1記載の換気用ベントキャップは、建物の外壁内に設けられて室内側と室外側を連通するダクト内に嵌挿される本体筒部と、前記本体筒部の室外側端面に支持部材を介して室外側に設けられる遮蔽部を備え、前記本体筒部の室外側端面と前記遮蔽部との空間でなる通風路を有し、前記通風路の一部に通風路の一部の通風を遮るカバー部を設け、前記カバー部の前記遮蔽部側の周長部を、前記本体筒部側の周長部より短くしたという構成を有する。これにより、本体筒部から排出する空気は、遮蔽部に沿って放射状に広がり遮蔽部の外周からカバー部に沿って流れ、吹出口の遮蔽部側の周長部の端部から主に吐き出され、反外壁側へ排出されるとなるので、換気用のベントキャップを軒下の天井の下側近傍の壁に設置される場合でも、換気用ベントキャップから排出される空気によって壁および軒下の天井が汚れることを防止することができるという効果を奏する。
また、遮蔽部を、外周縁から中心に向かうにしたがって室内側に厚みが増加する突形状部を設けたという構成にしてもよい。これにより排気流は遮蔽部の外周縁から離れる際、外壁から離れる方向に流れるとなるので、換気用のベントキャップを軒下の天井の下側近傍の壁に設置する場合、ベントキャップから排出される空気によって壁および軒下の天井が汚れることを防止することができるという効果を奏する。
また、突形状部は、傾斜角度が異なる複数の円錐を複合してなり、内側の円錐は外側の円錐より鉛直方向に対する傾斜角度が小さいという構成にしてもよい。これにより、換気風量の低下を抑え、排気流を突形状部に沿わせるという作用効果を維持したうえで、突形状部の厚み寸法を最大限に薄くすることができる。また、外壁からの出代を少なくした薄型の換気用ベントキャップとするこができ、エクステリア性を向上させることができるという効果を奏する。
また、突形状部が複数の球面を複合してなるというという構成にしてもよい。これにより、排気流がその進行方向を本体筒部から遮蔽部側に向かう直進方向から遮蔽部の中心から、吹出口に向かう方向に滑らかに排気角度を換えることができ、換気風量の低下を抑えることができる。また、各々の球面の繋ぎ部はなだらかになり、稜線を生じさせないので、稜線部などに埃が溜まるという現象も起こらず、突形状部の表面をクリーンに保つことができ、商品自体の美観を保つこともできるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1〜図3に示すように、建物の外壁1内に設けられて室内2側と室外3側を連通するダクト4内に嵌挿される本体筒部5と、本体筒部5の室外側端面6に支持部材7を介して室外3側に設けられる遮蔽部8を備え、本体筒部5の室外側端面6と遮蔽部8との空間でなる通風路9を有し、通風路9の一部に通風路9の一部の通風を遮るカバー部10を設け、図2に示すようにカバー部10の遮蔽部8側の周長部11a(遮蔽部8とカバー部10とでなる陵)を、本体筒部5側の周長部11bより短くしている。
また、図1に示すように、遮蔽部8には、外周縁12から遮蔽部8の中心に向かうにしたがって室内2側に厚みが増加する突形状部13を設けている。
上記構成において、換気をすると、室内2の汚れた空気である排気流14はダクト4を通過して本体筒部5を通り、遮蔽部8付近に近づくと、遮蔽部8に設けている突形状部13の面に沿って外周方向に流され、排気流14が遮蔽部8の外周縁12に位置する通風路9から出る際には、排気流14は外周縁12の角度成分θを維持したまま、外壁面1aから離れる方向に向かって流れる。このため、室内2からの排出される空気が汚れていても、その排気流14は遮蔽部8の外周縁12に位置する通風路9から出る際に反外壁面1a側に流れ、排気流14が外壁面1aに当たらないので、排気流14によって外壁面1aが汚れるのを防止できることとなる。
また、室内2の汚れた空気が本体筒部5を通り、遮蔽部8の突形状部13の面に沿って外周方向に流され、換気用ベントキャップ17の天井23側に設けたカバー部10側に向かう排気流15は、図2に示すようにカバー部10の遮蔽部8側の周長部11aと遮蔽部8とでなる陵16に沿ってカバー部10の端辺11cの両側に流れ、カバー部10の端辺11cと遮蔽部8とでなる略V字状の領域Sから室外3に排出される。
このとき、図2に示すようにカバー部10に沿って流れる排気流15の主流は略V字状の領域Sの遮蔽部8側の頂点Tの付近から先に室外3に排出されるため、排気流15は反外壁1側に流れる。このように排気流15は反外壁1側に流れる方向に誘引されるので、排気流14、15全体が外壁面1aに当たらないため、外壁1が汚れるのを防止できる。
特に、換気用ベントキャップの左右の通風路9は、カバー部10側の周長部11bが遮蔽部側の周長部11aよりも短くなっているため、カバー部の端辺11cは図2のように、位置されるので、室外側端面6に比べると遮蔽部8側がより多く排気流14、15が流れるような通風路9の構成となっている。その理由から、換気用ベントキャップ17から排出される排気流14、15が外壁面1a側に向かわないのである。
また、通風路9の一部にカバー部10を設けており、このカバー部10の位置を換気用ベントキャップ17の上部側に位置させることにより、図3に示すように換気用ベントキャップ17が軒下の天井18の近傍の設けられても、図1に示すように通風路9の上部がカバー部10で塞がっているため、排気流15が図3に示す天井18側すなわち上方に流れることがないため、汚れた排気流が軒下の天井18に当たらないため、軒下の天井18が汚れるのを防止できる。
また、遮蔽部8には、外周縁12から中心に向かうにしたがって室内2側に厚みが増加する突形状部13を設けているため、排気流が通風路9から出るとき、突形状部13の外周の角度θの角度に沿って流れることにより、反外壁側に流れるために、排気流が外壁1に流れないようにされている。θは30°〜70°の範囲であることが望ましい。
(実施の形態2)
実施の形態1と同じところには同じ符号とし、詳細な説明は省略する。実施の形態1と異なるところは実施の形態2である。
図4および図5に示すように、また、遮蔽部8Aの突形状部13Aは傾斜角度が異なる複数の円錐19A、円錐19Bを複合してなり、各々の円錐19A、円錐19Bはその遮蔽部8Aの面F(外壁面1aと水平)に対する傾斜角度A1,A2が異なる角度で構成されており、ダクト4側の円錐19Bの傾斜角度A2は外側の円錐19Aの傾斜角度A1より小さく形成されている。
上記構成において、排気流14、15が外壁1に向かうのを防止するためには、突形状部13Aの外周縁12から離れる際の吹き出し角度θを大きくすることが望ましいが、外周縁12の傾斜角度を大きくとると突形状部13Aの厚み寸法B(遮蔽部8のF面と突形状13Aの室外側端面6に一番近い箇所つまり中心部20)が増大することとなり、厚み寸法Bが増大すると、中心部20が本体筒部5の開口部21を塞ぐようになり、これを回避するために外壁面1aからの出代寸法C(外壁面1aから遮蔽部8のF面間の距離)を大きくする必要がある。
本実施の形態2では突形状部13Aを2個の円錐19A、19Bで構成されて、かつその内側の(突形状の中心側の)円錐19Bの傾斜角度A2が外側の円錐19Aの傾斜角度A1よりも小さい角度としているので、排気流を突形状部13Aに沿わせるという作用効果を維持しつつ、突形状部13Aの厚み寸法を最大限薄くすることができる。排気流の流れは以下のとおりである。ダクト4内を流れる排気流14、15は円錐19Bに近づくと、円錐19Bの面に沿って、放射状に外側に流れ、そして、円錐19Aに達すると円錐19Aに沿って流れ、排気流14、15は外周縁12の部位で換気用ベントキャップ17から離れ、室外3に放出される。排気流14、15は外周縁12の部位では角度A1の方向成分を有しているので、排気流14、15が外壁1に向かうことがない。
換気用ベントキャップ17の圧力損失は突形状部13Aの中心20と室外側端面6との距離が広いほど良く(換気風量が多く流れるので良い)、また外周縁12の角度A1が大きいほど排気流14、15が外壁面1aに対して離れる角度で排気できるため、外壁1の防汚効果が高くなる。(A1の角度は最大70°が望ましい)このため、突形状部13Aが複数の円錐を用いて構成されていることより、突形状の中心20と室外側端面6との距離の適正な距離を持たせることで、換気風量の低下を抑え、また、外周縁12の角度をより多くすることができるので、外壁1の防汚効果を高め、かつ、出代寸法Cを小さくすることができるので、薄型の換気用ベントキャップとなり、エクステリア性に優れた換気用ベントキャップを提供できる。なお、本実施の形態2では突形状部13Aを2つの円錐からなるものとしたが、3個以上の傾斜角度の異なる円錐を複合して構成しても、その作用効果に差異を生じない。
(実施の形態3)
実施の形態1、2と同じところには同じ符号を付し詳細な説明は省略する。実施の形態1、2と異なるところには詳細な説明は省略する。実施の形態1、2と異なるところは実施の形態3である。
図5に示すように、突形状部13Bは曲率半径の異なる球面22A、球面22Bを複合してなる。
上記構成において、室内から出た排気流14、15は突形状部13Bの中心部20に当たって外周縁12まで流れる際に、突形状部13Bが2つの球面22A、球面22Bでなっているので、排気流が滑らかにその進行方向を直進方向Jから吹きだし方向Gに角度成分を変えることができ、換気風量の低下を抑えることができる。また、排気流14、15が換気用ベントキャップから離れる外周縁12では、球面22Aの外周縁付近の角度Gで室外3側に流れるため、外壁1側に流れることがないので、外壁1が排気流によって汚れることがない。また、突形状部13Bの表面は2つの球面22A、球面22Bからなっているので、各々の球面22A、球面22Bの繋ぎ部はなだらかになり、稜線を生じさせないので、稜線部などに埃が溜まるという現象も起こらないため、突形状部13Bの表面をクリーンに保てることができ、商品自体の美観を保てることもできる。
本発明にかかるベントキャップは、排気流による外壁の汚れ防止ができるという効果を有し、建物の外壁に装着される屋外フード等に有用である。
1 外壁
2 室内
3 室外
4 ダクト
5 本体筒部
6 室外側端面
7 支持部材
8 遮蔽部
8A 遮蔽部
9 通風路
10 カバー部
11a 周長部
11b 周長部
12 外周縁
13 突形状部
13A 突形状部
13B 突形状部
19A 円錐
19B 円錐
22A 球面
22B 球面

Claims (4)

  1. 建物の外壁内に設けられて室内側と室外側を連通するダクト内に嵌挿される本体筒部と、本体筒部の室外側端面に支持部材を介して室外側に設けられる遮蔽部を備え、本体筒部の室外側端面と遮蔽部との空間でなる通風路を有し、通風路の一部に通風路の一部の通風を遮るカバー部を設け、カバー部の遮蔽部側の周長部を、本体筒部側の周長部より短くしたことを特徴とする換気用ベントキャップ。
  2. 遮蔽部に外周縁から中心に向かうにしたがって室内側に厚みが増加する突形状部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の換気用ベントキャップ。
  3. 突形状部は、傾斜角度が異なる複数の円錐を複合してなり、各々の円錐はその遮蔽部の面に対する傾斜角度が異なる角度で構成されており、内側の円錐の傾斜角度は外側の円錐Aの傾斜角度より小さく形成されている請求項2記載の換気用ベントキャップ。
  4. 突形状部は、曲率半径の異なる球面を複合してなる請求項2記載の換気用ベントキャップ。
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