JP5747152B2 - 換気用ベントキャップ - Google Patents

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Description

本発明は、住宅等の室内空気を室外に換気するときに、建物の外壁部分に設置される換気用ベントキャップに関するものである。
従来、この種の換気用ベントキャップとして室内側に風雨の吹き込みを防止する遮蔽板を設けた換気用ベントキャップが知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、その換気用ベントキャップについて図4を参照しながら説明する。
図4に示すように、建物の壁101に設けられた通風口に装着され、室内102と室外103を連通する開口を有するダクト接続部104と、このダクト接続部104の室外103側に取り付けられる取付部105に前記ダクト接続部104の開口に連通する開口を有し、この取付部105の開口の周辺に複数の支脚106を設けた本体107と、この本体107の支脚106に取り付けられた風雨侵入防止の防風板108とで構成され、壁101に取り付けられた時、前記本体107の上方部となる箇所に整流手段109を設けている。
特開平11−132513号公報(段落008、図8)
このような従来の換気用ベントキャップにおいて、特許文献1に記載された換気用ベントキャップでは、換気をすると、取付部105の開口から排出される排気流112は開口の正面にある防風板108に当り、防風板108と本体107の間から上下左右に排出される。
本体107の上部へ流れる排気流112は上方に整流手段109が設けられているため、排気流112は整流手段109の先端で絞られるとともに整流手段109の上面付近の空間部110が負圧になって、排気流112はこの空間部110に巻き込まれて上方への吹出しが弱くなって流れ、軒下の天井111に届かず、軒下の天井111を汚すのをいくらかは低減できる。しかし、防風板108の上方部において、軒下の天井111に対し垂直に向かう風が発生しているため、換気用ベントキャップが軒下の天井111の近くに設置されたときは、防風板108に当たり軒下の天井111に垂直に向かう排気流112によって軒下の天井111が汚れてしまう。
また、整流手段109が防風板108の外周より内側に位置しているため、空間部110に風が巻き込まれる現象が発生し、排気流112は壁面101aに向かっても流れ、換気用ベントキャップの上方の壁面101aが汚れてしまうという課題があった。
そして、近年、マンション等に設置される換気用ベントキャップにおいて、その設置位置は軒下の天井111近傍に設置されることが多くなってきている。そのため、室内102の換気をする際に、換気用ベントキャップから排出される排気流112が汚れていると、軒下の天井111に垂直に向かう排気流によって、軒下の天井111が汚れてしまうという事態が起こっていた。
また、軒下の天井111への汚れ防止のために整流手段109を大きくすると、換気用ベントキャップの圧力損失が大きくなり、換気性能が著しく低下するという課題があった。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、換気用のベントキャップを軒下の天井の下側近傍の壁に設置する場合において、ベントキャップから排出される空気によって壁および軒下の天井が汚れることを防止することができ、圧力損失の低下を低減し、換気性能の低下を抑える換気用ベントキャップを提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明は、建物の外壁内に設けられて室内側と室外側を連通するダクト内に嵌挿される本体筒部と、本体筒部の室外側端面に支持部材7を介して室外側に設けられる遮蔽部を備え、本体筒部の室外側端面と遮蔽部との空間でなる通風路を有し、通風路の一部に通風路の一部の通風を遮るカバー部を設け、遮蔽部は遮蔽部の外周縁から遮蔽部の中心とは異なる部分に向かうにしたがって室内側に厚みが増加し、その厚みの頂点を有した突形状部を設けたこととしたものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、建物の外壁内に設けられて室内側と室外側を連通するダクト内に嵌挿される本体筒部と、本体筒部の室外側端面に支持部材7を介して室外側に設けられる遮蔽部を備え、本体筒部の室外側端面と遮蔽部との空間でなる通風路を有し、通風路の一部に通風路の一部の通風を遮るカバー部を設け、遮蔽部は遮蔽部の外周縁から遮蔽部の中心とは異なる部分に向かうにしたがって室内側に厚みが増加し、その厚みの頂点を有した突形状部を設けた構成にしたことにより、室内からの空気が汚れを含んだ排気流であっても、その排気流はカバー部によって排気が軒下の天井側に流れないため、軒下の天井への汚れを防止できる。
また、突形状部により、排気流をカバー部方向に流れるのを抑制するので、カバー部付近の排気流の乱流を防ぐことができるので、圧力損失を低減し、換気性能の低下を抑えることができるという効果を得ることができる。
本発明の実施の形態1の換気用ベントキャップの構成および排気流の流れを示す断面図 同換気用ベントキャップの構成および排気流の流れを示す斜視図 同換気用ベントキャップの設置状態を示す正面図 従来の換気用ベントキャップの構成を示す断面図
本発明の換気用ベントキャップは、建物の外壁内に設けられて室内側と室外側を連通するダクト内に嵌挿される本体筒部と、本体筒部の室外側端面に支持部材7を介して室外側に設けられる遮蔽部を備え、本体筒部の室外側端面と遮蔽部との空間でなる通風路を有し、通風路の一部に通風路の一部の通風を遮るカバー部を設け、遮蔽部は遮蔽部の外周縁から遮蔽部の中心とは異なる部分に向かうにしたがって室内側に厚みが増加し、その厚みの頂点を有した突形状部を設けた構成を有する。
これにより、室内からの空気が汚れを含んだ排気流であっても、その排気流はカバー部によって排気が軒下の天井側に流れないため、軒下の天井への汚れを防止でき、かつ、突形状部により、排気流をカバー部方向に流れるのを抑制するので、カバー部付近の排気流の乱流を防ぐことができるので、圧力損失を低減し、換気性能の低下を抑えることができるという効果を奏する。
また、突形状の頂点の位置を本体筒部の室外側開口部よりもカバー側に設けるという構成にしてもよい。これにより、排気風がカバーの方向に向かうのを抑制し、排気風の乱流の発生を防止し、効率よく室外に排出できるので、圧力損失がよくなり、換気風量の低下を防止できるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1〜図3に示すように、建物の外壁1内に設けられて室内2側と室外3側を連通するダクト4内に嵌挿される本体筒部5と、本体筒部5の室外側端面6に支持部材7を介して室外3側に設けられる遮蔽部8を備え、本体筒部5の室外側端面6と遮蔽部8との空間でなる通風路9を有し、通風路9の一部に通風路9の一部の通風を遮るカバー部10を設け、遮蔽部8は遮蔽部8の外周縁11から遮蔽部8の中心12とは異なる部分に向かうにしたがって室内2側に厚みが増加し、その頂点13を有した突形状部14を設けるという構成としている。外周縁11の近傍では、遮蔽部8の室外3側面と突形状部14とでなる角度をθとしている。
また、突形状部14の頂点13の位置を本体筒部5の室外側開口部15の最上部点16よりもカバー部10側に設けている。
上記構成において、換気をすると、室内2の汚れた空気は本体筒部5を通り、遮蔽部8付近に近づくと、遮蔽部8の突形状部14の面に沿って外周方向に流され、排気流17が遮蔽部8の外周縁11に位置する通風路9から出る際には、
排気流17は外周縁11の角度成分θを維持したまま、外壁面1aから離れる方向に向かって流れる。このため、室内2からの排出される排気流17が汚れていても、その排気流17は遮蔽部8の外周縁11に位置する通風路9から出る際に反外壁面1a側に流れ、排気流17が外壁面1aに当たらないので、排気流17によって外壁面1aが汚れるのを防止できることとなる。
また、図2に示すように通風路9の一部にカバー部10を設けており、このカバー部10の位置を換気用ベントキャップ18の上部側、すなわち図3に示す軒下の天井19側に位置させることにより、換気用ベントキャップ18が軒下の天井19の近傍の設けられても、図2に示すように通風路9の上部がカバー部10で塞がっているため、排気流17が上方に流れることがないため、汚れた排気流17が軒下の天井19に当たらなくなり、軒下の天井19が図2に示すように汚れるのを防止できる。
さらに、突形状部の頂点13の位置が本体筒部5の室外側開口部15の最上部点16よりもカバー部10側に設けていて、最上部点16の付近は室外側端面6との距離が最も近くなっている構成となっており、かつその場所が本体筒部5の室外側開口部15より上(換気用ベントキャップ18の軒下の天井19側)となっているので、排気流17はこの最上部点16と室外側端面6の間には流れにくくなるので、排気流17はカバー部10側に流れるのを抑制される。このため、カバー部10付近の排気流17の乱流を防ぐことができるので、排気流17は効率よく流れるので、圧力損失を低減し、換気性能の低下を抑えることができるという効果を得ることができる。
本発明にかかるベントキャップは、排気流による外壁の汚れ防止ができるという効果を有し、建物の外壁に装着される屋外フード等に有用である。
1 外壁
2 室内
3 室外
4 ダクト
5 本体筒部
6 室外側端面
7 支持部材
8 遮蔽部
9 通風路
10 カバー部
11 外周縁
12 中心
13 頂点
14 突形状部
15 室外側開口部
16 最上部点

Claims (1)

  1. 建物の外壁内に設けられて室内側と室外側を連通するダクト内に嵌挿される本体筒部と、前記本体筒部の室外側端面に支持部材を介して前記室外側に設けられる遮蔽部を備え、前記本体筒部の前記室外側端面と前記遮蔽部との空間でなる通風路を有し、前記通風路の一部に前記通風路の一部の通風を遮るカバー部を設け、前記遮蔽部は前記遮蔽部の外周縁から前記遮蔽部の中心とは異なる部分に向かうにしたがって前記室内側に厚みが増加し、その厚みの頂点を有した突形状部を設けるものであって、前記突形状部の頂点の位置を前記本体筒部の室外側開口部の最上部点よりも前記カバー側に設けることを特徴とした換気用ベントキャップ。
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