JP2012097383A - 炭素繊維用サイジング剤、炭素繊維ストランドおよび繊維強化複合材料 - Google Patents

炭素繊維用サイジング剤、炭素繊維ストランドおよび繊維強化複合材料 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、熱可塑性マトリックス樹脂を補強するために用いられる炭素繊維ストランドに対して、熱可塑性マトリックス樹脂との優れた接着性を付与することができる炭素繊維用サイジング剤と、それを用いた炭素繊維ストランド、繊維強化複合材料を提供することにある。
【解決手段】 本発明は、熱可塑性マトリックス樹脂を補強するために用いられる炭素繊維用サイジング剤であって、エポキシ化合物と水酸基含有アミン化合物との反応生成物を必須に含む、炭素繊維用サイジング剤である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、熱可塑性マトリックス樹脂を補強するために用いられる炭素繊維用サイジング剤、これを用いた炭素繊維ストランドおよび繊維強化複合材料に関する。さらに詳しくは、本発明は、熱可塑性マトリックス樹脂との優れた接着性を炭素繊維ストランドに付与することができる炭素繊維用サイジング剤、これを用いた炭素繊維ストランドおよび繊維強化複合材料に関する。
自動車用途、航空・宇宙用途、スポーツ・レジャー用途、一般産業用途等に、プラスチック材料(マトリックス樹脂と称される)を炭素繊維で補強した繊維強化複合材料が幅広く利用されつつある。これらの複合材料に使用される炭素繊維は、通常、フィラメント形状で製造され、その後ホットメルト法やドラムワインディング法等により一方向プリプレグと呼ばれるシート状の中間材料に加工されたり、フィラメントワインディング法による加工や、場合によっては織物またはチョップドファイバー形状に加工されたりする等、各種高次加工工程を経て、強化繊維として使用されている。
上記のマトリックス樹脂のうち、成型が容易でリサイクル面でも有利な為注目されているポリオレフィン系樹脂、ナイロン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ABS樹脂、ポリフェニレンサルフィド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂などのいわゆる熱可塑性樹脂を用いた繊維強化複合材料の場合、炭素繊維は一般的に1〜15mm長に切断されたチョップドファイバー形状で使用されることが多い。このチョップドファイバーと熱可塑性樹脂とを混練したペレットを製造する際には、チョップドファイバーの集束性が重要で、これが不適切であると、チョップドファイバーの供給量の不安定化、ストランド切れなどが発生し、得られた複合材料の物性が低下することがある。これを防止するため、炭素繊維に適切な集束性を付与する目的で、各種熱可塑性樹脂を主剤とするサイジング剤を付与する技術が多数提案され(特許文献1〜4参照)、工業的に広く利用されている。
一方、近年においては、補強剤として用いる炭素繊維の引張強度などの特性をより効果的に得るため、長繊維ペレットと呼ばれる形態や、熱硬化性樹脂をマトリックスとする複合材料の様に、炭素繊維を一方向シートやテープ状、織物の状態で熱可塑性樹脂を含浸させて成型するケースも増加している。このような場合には、コンポジット成型時に熱溶融した熱可塑性樹脂が速やかに炭素繊維ストランド内部、具体的に繊維−繊維間に含浸することが、成型工程時間の短縮化、得られた複合材料の物性向上の面で重要である。
しかしこの様な、繊維強化複合材料の用途・用法の多様化、さらなる機械的強度向上が望まれる昨今において、従来技術に記載されたサイジング剤を適用しても、成型時のマトリックス樹脂と炭素繊維との濡れ性および接着性の悪さをさらに助長する結果となり、複合材料としての機械的特性をさらに低いものとする場合があった。
よって、熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂とする繊維強化複合材料の分野において、より炭素繊維とマトリックス樹脂との親和性を高め、強固に接着し得るサイジング剤の開発が望まれている。
特開昭58−126375号公報 特開昭60−88062号公報 特開2003−165849号公報 特開2004−149725号公報
かかる従来の技術背景に鑑み、本発明の目的は、熱可塑性マトリックス樹脂を補強するために用いられる炭素繊維ストランドに対して、熱可塑性マトリックス樹脂との優れた接着性を付与することができる炭素繊維用サイジング剤と、それを用いた炭素繊維ストランド、繊維強化複合材料を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の成分を必須に含有する炭素繊維用サイジング剤であれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、熱可塑性マトリックス樹脂を補強するために用いられる炭素繊維用サイジング剤であって、エポキシ化合物と水酸基含有アミン化合物との反応生成物を必須に含む、炭素繊維用サイジング剤である。
前記エポキシ化合物は、分子構造中に芳香環を有し、かつエポキシ基を2個以上有する芳香族エポキシ化合物であることが好ましい。
前記水酸基含有アミン化合物は、下記一般式(1)および/または下記一般式(2)で示される化合物であることが好ましい。
Figure 2012097383
(式中Rは、水素原子又は炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基であり、式中Rは、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基である。)
Figure 2012097383
(式中R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基である。)
サイジング剤の不揮発分に占める前記反応生成物の重量割合は、70〜100重量%であることが好ましい。
本発明の炭素繊維用サイジング剤は、サイジング剤の不揮発分を示唆走査熱量計(DSC)で測定したとき、融解吸熱量が3J/g以上の吸熱ピークを有しないことが好ましい。
前記熱可塑性マトリックス樹脂は、ポリアミド系樹脂であることが好ましい。
本発明の炭素繊維用サイジング剤は、さらに水を含有し、前記反応生成物が水に分散した状態または水に溶解した状態であることが好ましい。
本発明の炭素繊維ストランドは、原料炭素繊維ストランドに対して、上記の炭素繊維用サイジング剤を付着させたものである。
本発明の繊維強化複合材料は、熱可塑性マトリックス樹脂と上記の炭素繊維ストランドとを含むものである。
本発明の炭素繊維用サイジング剤は、熱可塑性マトリックス樹脂を補強するために用いられる炭素繊維ストランドに対して、熱可塑性マトリックス樹脂との優れた接着性を付与することができる。
本発明の強化繊維用サイジング剤で処理して得られる炭素繊維ストランドは、熱可塑性マトリックス樹脂に対して優れた接着性を有する。本発明の繊維強化複合材料は、熱可塑性マトリックス樹脂と本発明の炭素繊維ストランドとの接着性が優れる。
本発明は、熱可塑性マトリックス樹脂を補強するために用いられる炭素繊維用のサイジング剤であり、エポキシ化合物と水酸基含有アミン化合物との反応生成物を必須に含む、炭素繊維用サイジング剤である。以下に詳細に説明する。
[エポキシ化合物]
本発明のエポキシ化合物とは、分子構造末端に反応性のエポキシ基を少なくとも1つ有する化合物である。エポキシ化合物としては、エピクロルヒドリンと活性水素化合物から得られるグリシジルエーテル型が代表的であり、その他にグリシジルエステル型、グリシジルアミン型、脂環型等が挙げられる。エポキシ化合物は、1種でもよく、2種以上を併用してもよい。
グリシジルエーテル型のエポキシ化合物としては、例えば、アルコール類を原料として製造される下記一般式(3)で示される官能基を有するエポキシ化合物、フェノール類を原料として製造される下記一般式(4)で示される官能基を有するエポキシ化合物等が挙げられる。グリシジルエステル型のエポキシ化合物としては、例えば、フタル酸誘導体や合成樹脂脂肪酸などのカルボン酸を原料として製造される下記一般式(5)で示される官能基を有するエポキシ化合物等が挙げられる。グリシジルアミン型のエポキシ化合物としては、例えば、下記一般式(6)で示される官能基を有するエポキシ化合物や下記一般式(7)で示される官能基を有するエポキシ化合物等が挙げられる。脂環型のエポキシ化合物としては、例えば、下記一般式(8)で示される官能基を有するエポキシ化合物等が挙げられる。これらの中でも、繊維とマトリックス樹脂の接着性向上の理由から、一般式(4)で示される官能基を有するエポキシ化合物が好ましい。
Figure 2012097383
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エポキシ化合物の分子構造中に含まれるエポキシ基は、後述する水酸基含有アミン化合物との反応生成物の水溶化の点から、2個以上が好ましく、2〜10個が好ましく、2〜6個がさらに好ましい。
エポキシ化合物のエポキシ当量は、100〜1500g/eqが好ましく、120〜1000g/eqがより好ましく、150〜800g/eqがさらに好ましい。エポキシ当量が100g/eq未満の場合、後述する水酸基含有アミン化合物との反応生成物を製造することが困難となることがある。エポキシ当量が1500g/eq超の場合、後述する水酸基含有アミン化合物との反応生成物の水溶化が困難となることがある。なお、エポキシ当量とは、JIS−K7236に準拠したものをいう。
エポキシ化合物の重量平均分子量は、100〜10000が好ましく、100〜8000がより好ましく、150〜7000がさらに好ましい。重量平均分子量が100未満の場合、後述する水酸基含有アミン化合物との反応生成物の耐熱性に劣ることがある。重量平均分子量が10000超の場合、後述する水酸基含有アミン化合物との反応生成物を製造することが困難となることがある。なお、重量平均分子量は、東ソー(株)製高速ゲルパーミエーションクロマトグラフィー装置HLC−8220GPCを用い、試料濃度2mg/ccで分離カラム(昭和電工(株)製Shodex(登録商標)KF−G、KF−402HQ、KF−403HQ)に注入し、RI検出器で測定されたチャートより算出した値を用いた。
本発明のエポキシ化合物は、繊維とマトリックス樹脂の接着性向上の点から、分子構造中に芳香環を有し、かつ、エポキシ基を2個以上有する芳香族エポキシ化合物がさらに好ましい。
上記の芳香族エポキシ化合物としては、ハイドロキノン、レゾルシン、ピロカテコールなどの単核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物;ジヒドロキシナフタレン、ビフェノール、ビスフェノールF、ビスフェノールA、フェノールノボラック、オルソクレゾールノボラック、レゾルシンノボラック、ビスフェノールFノボラック、ビスフェノールAノボラック、ジシクロペンタジエン変性フェノール、トリフェニルメタン、テトラフェニルエタンなどの多核多価フェノール化合物のポリグリシジルエーテル化合物などが挙げられる。
これら芳香族エポキシ化合物の中でも、下記一般式(9)で示される化合物、下記一般式(10)で示される化合物、下記一般式(11)で示される化合物、下記一般式(12)で示される化合物が好ましく、下記一般式(9)で示される化合物がさらに好ましい。
Figure 2012097383
一般式(9)において、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基である。nは0〜30の数であり、0〜20が好ましく、0〜10が更に好ましい。
Figure 2012097383
Figure 2012097383
Figure 2012097383
一般式(12)において、mは0〜10の数であり、0〜8が好ましく、0〜5が更に好ましい。
上述のエポキシ化合物の製造方法としては、特に限定はなく、公知の方法を採用できる。また、上述のエポキシ化合物は、一般に市販されているものであり、本発明の炭素繊維用サイジング剤では、それら市販のエポキシ化合物を使用することができる。
[水酸基含有アミン化合物]
本発明の水酸基含有アミン化合物は、分子構造中に水酸基を有する一級アミン化合物又は二級アミン化合物であり、本発明のエポキシ化合物との反応生成物を得るために用いられる。水酸基含有アミン化合物は、1種でもよく、2種以上を併用してもよい。
水酸基含有アミン化合物としては、モノアルカノールアミン、ジアルカノールアミン等が挙げられる。これらの中でも、反応生成物の水溶化の点から、水酸基含有アミン化合物は、上記一般式(1)および/または上記一般式(2)で示される化合物であることが好ましい。
一般式(1)において、Rは、水素原子又は炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基である。これらの中でも、繊維とマトリックス樹脂との接着性が向上する点及び乳化安定性の点から、Rは、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基が好ましく、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基がさらに好ましい。脂肪族炭化水素基は、飽和であっても不飽和であってもよく、直鎖であっても分岐を有していてもよい。
一般式(1)において、Rは、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基である。これらの中でも、繊維とマトリックス樹脂との接着性が向上する点及び乳化安定性の点から、Rは、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基が好ましく、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基がさらに好ましい。脂肪族炭化水素基は、飽和であっても不飽和であってもよく、直鎖であっても分岐を有していてもよい。
一般式(2)において、R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基である。これらの中でも、繊維とマトリックス樹脂との接着性が向上する点及び乳化安定性の点から、R及びRは、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基が好ましく、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基がさらに好ましい。脂肪族炭化水素基は、飽和であっても不飽和であってもよく、直鎖であっても分岐を有していてもよい。
水酸基含有アミン化合物としては、例えば、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジエタノールアミン、メチルエタノールアミン、エチルエタノールアミン、ブチルエタノールアミン、ジプロパノールアミン等が挙げられる。
[反応生成物]
本発明の反応生成物は、前述のエポキシ化合物と前述の水酸基含有アミン化合物との反応生成物であり、エポキシ化合物のエポキシ基をアミン化合物の活性水素が開環させることにより反応が起こるものが好ましい。
反応生成物に対する水酸基含有アミン化合物の反応比率については、反応生成物のエポキシ基に対して、0.5〜2.5当量が好ましく、0.5〜2.0当量がより好ましく、1.0〜2.0当量がさらに好ましい。0.5当量を下回ると十分な水溶性が得られ難くなる場合があり、2.5当量を上回ると未反応の水酸基含有アミン化合物の割合が大きくなり、接着性が低くなる場合がある。
本発明の反応生成物は、水溶性を向上させる点から、反応生成物を生成する際に、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸などのカルボン酸を併用して、カルボン酸との塩を形成させてもよい。カルボン酸を使用する場合、水酸基含有アミン化合物のアミノ基に対して、0.5〜1.2当量が好ましく、0.6〜1.1当量がより好ましく、0.7〜1.0当量がさらに好ましい。0.5当量を下回ると十分な水溶性が得られ難くなる場合があり、1.2当量を上回ると水溶液が増粘し、取り扱いが困難になる場合がある。
本発明の反応生成物を製造する方法としては、特に限定はなく、公知の方法を採用できる。例えば、エポキシ化合物を軟化点以上の温度まで加温して液状とし、攪拌下で水酸基含有アミン化合物を滴下して反応させることにより反応生成物を作成し、その後水を徐々に添加して水溶化物とする方法等である。反応生成物の水溶性が不足する場合は、反応生成物を作成後、カルボン酸を有する化合物を添加することにより水溶性の塩を作成し、その後水を徐々に添加して水溶化物とすることもできる。更に、反応生成物の水溶化の方法としては、ホモジナイザー、ホモミキサー、ボールミル等を用いて機械せん断力を加えつつ、水を徐々に添加して転相乳化する方法等も挙げられる。
また、本発明の反応生成物は、示唆走査熱量計(DSC)で測定したときに、結晶融解に基づく融解吸熱量が3J/g以上の吸熱ピークを有しないことが好ましい。すなわち、本発明の反応生成物は、結晶融解に基づく吸熱ピークを有しないか、有する場合であっても該吸熱ピークに基づく融解吸熱量が3J/g未満であることが好ましい。その理由は必ずしも明確ではないが以下の様に考えられる。
一般的な結晶性化合物は、温度の上昇と共に、分子鎖が規則正しく配列した結晶領域の分子間力が弱まり、その性状が固体状から液状へと急激に変化する。そしてその性状変化は、DSC測定において、吸熱量が3J/g以上の明確な吸熱ピークとなり確認される。しかし、この急激な性状変化は時として、コンポジット成型の際に、加温溶融されたマトリックス樹脂中にサイジング剤成分が溶出・拡散していく原因となり、サイジング剤が繊維とマトリックス樹脂との接着に全く寄与しなくなる場合がある。
それに対して、本発明の反応生成物は、上記の一般的な結晶性化合物に比較して、加温時の固体状から液状への性状変化が緩慢な為、コンポジット成型の際にも繊維表面上にサイジング剤成分が十分に残存している為、繊維とマトリックス樹脂との接着性を向上できると考えられる。
本発明の反応生成物は、結晶融解に基づく融解吸熱量が2J/g以上の吸熱ピークを有しないこと(結晶融解に基づく吸熱ピークを有しないか、有する場合であっても該吸熱ピークに基づく融解吸熱量が2J/g未満)が好ましく、結晶融解に基づく融解吸熱量が1J/g以上の吸熱ピークを有しないこと(結晶融解に基づく吸熱ピークを有しないか、有する場合であっても該吸熱ピークに基づく融解吸熱量が1J/g未満)がより好ましく、吸熱ピークを有しないことがさらに好ましい。
結晶融解に基づく融解吸熱量が3J/g以上の吸熱ピークを有しない温度範囲としては、ガラス転移終了時の温度から300℃の範囲であればよい。
さらに、本発明の反応生成物は、DSC測定において、上述の様に結晶融解に基づく吸熱ピークを有さないことと同義的に、化合物の結晶化に基づく発熱ピークも有さない。
なお、本発明でいう吸熱ピークの結晶融解に基づく融解吸熱量とは、JIS−K7121、K7122に準拠し、後述するDSC測定により得られるDSC曲線上に発現する吸熱ピークにおいて、吸熱前後でベースラインから離れる点とベースラインに戻る点とを結んだ直線と、ピーク曲線により囲まれた面積の積分値により計算される値(単位:J/g)として定義される。
[炭素繊維用サイジング剤]
本発明のサイジング剤は、熱可塑性マトリックス樹脂を補強するために用いられる炭素繊維用であり、前述のエポキシ化合物と前述の水酸基含有アミン化合物との反応生成物を必須に含有するものである。
サイジング剤の不揮発分に占める前記反応生成物の重量割合は、70〜100重量%が好ましく、90〜99.5重量%がより好ましく、95〜99重量%がさらに好ましい。70重量%未満の場合、接着性が不十分となることがある。なお、本発明における不揮発分とは、サイジング剤を105℃で熱処理して溶媒等を除去し、恒量に達した時の絶乾成分をいう。
本発明のサイジング剤は、アセトン、メチルエチルケトン等の有機溶剤に分散させた状態や溶解させた状態のものも使用できるが、取扱い時の人体への安全性や、火災等の災害防止、自然環境の汚染防止等の観点から、さらに水を含有し、前記反応生成物が水に分散した状態(水分散体)または水に溶解した状態(水溶液)であることが好ましい。
なお、上記水分散体や水溶液には、製造時の操作性や水分散体の経日安定性を向上させる目的で、上記水分散体や水溶液の利点を損なわない範囲で有機溶剤等の水以外の溶媒を含有することができる。
有機溶剤としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールまたはグリコールエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類が例示できる。その含有量としては、溶媒の種類にもよるが、水分散体や水溶液の利点を損なわないために、サイジング剤の不揮発分に対して100重量%以下が好ましく、50重量%以下がさらに好ましい。
本発明のサイジング剤が水分散体又は水溶液の場合、その不揮発分の濃度については、特に限定はなく、そのサイジング剤の不揮発分組成により、水分散体としての安定性や、製品として取り扱いやすい粘度等を考慮して適宜選択されるものである。製品の輸送コスト等を考慮すれば、10重量%以上が好ましく、20〜60重量%がさらに好ましく、30〜50重量%が特に好ましい。
本発明のサイジング剤を構成する上記で説明した以外の成分としては、例えば、各種界面活性剤や、各種平滑剤、酸化防止剤、難燃剤、抗菌剤、結晶核剤、消泡剤等を挙げることができ、1種または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
特に、界面活性剤は、本発明のサイジング剤中に水不溶性または難溶性である樹脂成分を有する場合に、乳化剤として使用することによって、水系乳化を効率よく実施することができる。よって、サイジング剤を水分散体にすることができる。界面活性剤を使用するときの不揮発分全体に占める重量割合は、5〜40重量%が好ましく、10〜30重量%がより好ましく、15〜25重量%がさらに好ましい。
界面活性剤としては、特に限定されず、非イオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤および両性界面活性剤から、公知のものを適宜選択して使用することができる。界面活性剤は、1種または2種以上を併用してもよい。
非イオン系界面活性剤としては、たとえば、アルキレンオキサイド付加非イオン系界面活性剤(高級アルコール、高級脂肪酸、アルキルフェノール、スチレン化フェノール、ベンジルフェノール、ソルビタン、ソルビタンエステル、ヒマシ油、硬化ヒマシ油等にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイド(2種以上の併用可)を付加させたもの)、ポリアルキレングリコールに高級脂肪酸等を付加させたもの、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体等を挙げることができる。
アニオン系界面活性剤としては、たとえば、カルボン酸(塩)、高級アルコール・高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩、スルホン酸塩、高級アルコール・高級アルコールエーテルの燐酸エステル塩等を挙げることができる。
カチオン系界面活性剤としては、たとえば、第4級アンモニウム塩型カチオン系界面活性剤(ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、オレイルメチルエチルアンモニウムエトサルフェート等)、アミン塩型カチオン系界面活性剤(ポリオキシエチレンラウリルアミン乳酸塩等)等を挙げることができる。
両性界面活性剤としては、たとえば、アミノ酸型両性界面活性剤(ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等)、ベタイン型両性界面活性剤(ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタイン等)等を挙げることができる。
サイジング剤を製造する方法としては、特に限定はなく、公知の方法を採用できる。例えば、生成された前述の反応生成物を含有する水溶液そのものをサイジング剤として使用することもでき、反応生成物を含有する水溶液に、必要に応じて、水、有機溶媒、その他成分を加えて混合撹拌し、サイジング剤を調製することもできる。
また、本発明のサイジング剤は、サイジング剤の不揮発分を示唆走査熱量計(DSC)で測定したときに、結晶融解に基づく融解吸熱量が3J/g以上の吸熱ピークを有しないことが好ましい。すなわち、結晶融解に基づく吸熱ピークを有しないか、有する場合であっても該吸熱ピークに基づく融解吸熱量が3J/g未満であることが好ましい。測定方法やその理由は、反応生成物のところで記載したものと同様である。
本発明のサイジング剤の不揮発分は、結晶融解に基づく融解吸熱量が2J/g以上の吸熱ピークを有しないこと(結晶融解に基づく吸熱ピークを有しないか、有する場合であっても該吸熱ピークに基づく融解吸熱量が2J/g未満)が好ましく、結晶融解に基づく融解吸熱量が1J/g以上の吸熱ピークを有しないこと(結晶融解に基づく吸熱ピークを有しないか、有する場合であっても該吸熱ピークに基づく融解吸熱量が1J/g未満)がより好ましく、吸熱ピークを有しないことがさらに好ましい。
結晶融解に基づく融解吸熱量が3J/g以上の吸熱ピークを有しない温度範囲としては、ガラス転移終了時の温度から300℃の範囲であればよい。
さらに、本発明のサイジング剤の不揮発分は、DSC測定において、上述の様に結晶融解に基づく吸熱ピークを有さないことと同義的に、化合物の結晶化に基づく発熱ピークも有さない。
本発明の炭素繊維用サイジング剤は、接着阻害の点から、シランカップリング剤を実質的に含有しないほうが好ましい。具体的には、サイジング剤の不揮発分に占めるシランカップリング剤の重量割合は、1重量%以下が好ましく、0.5重量%以下がより好ましく、0.1重量%以下がさらに好ましく、0重量%が特に好ましい。シランカップリング剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリス−β−メトキシエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン等を挙げることができる。
〔炭素繊維ストランド〕
本発明の炭素繊維ストランドは、原料炭素繊維ストランドに対して、上記の炭素繊維用サイジング剤を付着させたものであり、熱可塑性マトリックス樹脂を補強するための強化繊維である。
原料炭素繊維ストランドへのサイジング剤の不揮発分の付着量は適宜選択でき、炭素繊維ストランドが所望の機能を有するための必要量とすればよいが、その付着量は原料炭素繊維ストランドに対して0.1〜20重量%が好ましい。連続繊維の状態の炭素繊維ストランドにおいては、その付着量は原料炭素繊維ストランドに対して0.1〜10重量%がより好ましく、0.5〜5重量%がさらに好ましい。また、所定の長さに切断された状態のストランドにおいては0.5〜20重量%がより好ましく、1〜10重量%がさらに好ましい。
サイジング剤の付着量が0.1重量%未満であると、樹脂含浸性、接着性に関する本発明の効果が得られにくく、また、炭素繊維ストランドの集束性が不足し、取扱い性が悪くなることがある。また、サイジング剤の付着量が20重量%超であると、炭素繊維ストランドが剛直になり過ぎて、かえって取扱い性が悪くなったり、コンポジット成型の際に樹脂含浸性が悪くなったりすることがあり好ましくない。
本発明の炭素繊維ストランドの製造方法は、前述のサイジング剤を含み、不揮発分の重量割合が0.5〜10重量%であり、水と不揮発分の合計の重量割合が90重量%以上である処理液を調製する調製工程と、原料炭素繊維ストランドに対して不揮発分の付着量が0.1〜20重量%となるよう、原料炭素繊維ストランドに該処理液を付着させる付着工程とを含むものである。
調製工程において、処理液に占める不揮発分の重量割合は、1〜10重量%がより好ましく、2〜5重量%がさらに好ましい。水と不揮発分の合計の重量割合は、95重量%以上がより好ましく、99重量%以上がさらに好ましく、100重量%が特に好ましい。
付着工程において、好ましい不揮発分の付着量については、前段落の通りである。サイジング剤を原料炭素繊維ストランドに付着させる方法については、特に限定はないが、サイジング剤をキスローラー法、ローラー浸漬法、スプレー法その他公知の方法で、原料炭素繊維ストランドに付着させる方法であればよい。これらの方法のうちでも、ローラー浸漬法が、サイジング剤を原料炭素繊維ストランドに均一付着できるので好ましい。
得られた付着物の乾燥方法については、特に限定はなく、例えば、加熱ローラー、熱風、熱板等で加熱乾燥することができる。
なお、本発明のサイジング剤の原料炭素繊維ストランドへの付着にあたっては、サイジング剤の構成成分全てを混合後に付着させてもよいし、構成成分を別々に二段階以上に分けて付着させてもよい。また、本発明の効果を阻害しない範囲で、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂および/または本発明のポリマー成分以外のウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂、アクリル系樹脂などの熱可塑性樹脂を原料炭素繊維ストランドに付着させてもよい。
本発明の炭素繊維ストランドは、各種熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂とする複合材料の強化繊維として使用され、使用させる形態としては、連続繊維の状態でも、所定の長さに切断された状態でもよい。
〔繊維強化複合材料〕
本発明の繊維強化複合材料は、熱可塑性マトリックス樹脂と前述の強化繊維としての炭素繊維ストランドを含むものである。炭素繊維ストランドは本発明のサイジング剤により処理されているので、炭素繊維ストランドおよび熱可塑性マトリックス樹脂との親和性が良好となり、接着性に優れた繊維強化複合材料となる。
ここで、本発明の熱可塑性マトリックス樹脂とは、熱可塑性樹脂からなるマトリックス樹脂をいい、1種または2種以上含んでいてもよい。熱可塑性マトリックス樹脂としては特に制限はなく、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ABS樹脂、フェノキシ樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリフェニレンサルフィド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂等が挙げられる。これら熱可塑性マトリックス樹脂は、炭素繊維ストランドとの接着性をさらに向上させるなどの目的で、その一部または全部が変性したものであっても差し支えない。
これら熱可塑性マトリックス樹脂の中でも、本発明のサイジング剤による接着性向上効果がより高いポリアミド系樹脂が好ましい。ここで、ポリアミド系樹脂とは、二塩基性脂肪酸とジアミン、ω−アミノ酸、ラクタムあるいはこれらの誘導体から合成される、主鎖に複数のアミド基を有する高分子化合物であり、ホモポリマーやコポリマー(共重合体)なども含まれる。また、主鎖や末端に置換基を導入した変性体でもよい。
繊維強化複合材料の製造方法としては、特に限定はなく、チョップドファイバー、長繊維ペレットなどによるコンパウンド射出成型、UDシート、織物シートなどによるプレス成型、その他フィラメントワインディング成型など公知の方法を採用できる。
繊維強化複合材料中の炭素繊維ストランドの含有量についても特に限定はなく、繊維の種類、形態、熱可塑性マトリックス樹脂の種類などにより適宜選択すればよいが、得られる繊維強化複合材料に対して、5〜70重量%が好ましく、20〜60重量%がより好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、ここに記載した実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例に示されるパーセント(%)は特に限定しない限り、「重量%」を示す。各特性値の測定は以下に示す方法に基づいて行った。
<接着性>
複合材料界面特性評価装置HM410(東栄産業株式会社製)を使用し、マイクロドロップレット法により接着性を評価した。
実施例および比較例で製造した炭素繊維ストランドより、炭素繊維フィラメントを取り出し、複合材料界面特性評価装置にセッティングする。装置上で溶融したポリアミド樹脂T−860(東洋紡社製)のドロップを炭素繊維フィラメント上に形成させ、室温で十分に冷却し、測定用の試料を得た。再度測定試料を装置にセッティングし、ドロップを装置ブレードで挟み、炭素繊維フィラメントを装置上で0.06mm/分の速度で走行させ、炭素繊維フィラメントからドロップを引き抜く際の最大引き抜き荷重Fを測定した。
次式により界面剪断強度τを算出し、炭素繊維フィラメントとポリアミド樹脂との接着性を評価した。
界面剪断強度τ(単位:MPa)=F/πdl
(F:最大引き抜き荷重 d:炭素繊維フィラメント直径 l:ドロップの引き抜き方向の粒子径)
<マトリックス樹脂濡れ性>
上述の接着性評価における測定用試料について、引き抜き方向のドロップ径が100〜120μmの範囲にあるドロップを20個選定し、炭素繊維フィラメントに対する接触角を測定し、その平均値aを得た。サイジング剤未処理炭素繊維ストランドより取り出した炭素繊維フィラメントを用いて同様にして得た接触角の平均値bと比較して、下記基準に従いマトリックス樹脂濡れ性を評価した。
◎: a−b≦−1.5°
○:−1.5°<a−b≦−0.5°
△:−0.5°<a−b<0.5°
×: 0.5°≦a−b<1.5°
××: 1.5°≦a−b
<融解吸熱量>
JIS−K7121、K7122に準拠し、示差走査熱量計(DSC)(パーキンエルマー・インスツルメント社製JADE DSC LAB SYSTEM)により、試料重量約10mg、昇温速度10℃/分の条件下で測定した。具体的には、10±1mgで精秤した試料を示差走査熱量計にセットし、予備測定にて確認した試料溶融温度Tm+30℃まで昇温する。次に、予備測定にて確認したガラス転移点Tg−50℃まで降温した後、昇温速度10℃/分で300℃まで昇温する。得られたDSC曲線の上に発現する吸熱ピークにおいて、吸熱前後でベースラインから離れる点とベースラインに戻る点とを結んだ直線と、ピーク曲線により囲まれた面積の積分値により計算される値(単位:J/g)を融解吸熱量とした。
〔エポキシ化合物と水酸基含有アミン化合物との反応生成物の製造〕
〔製造例1〕
反応器中に、一般式(9)で示されるエポキシ化合物Eq−a(R〜R:CH、n:0、理論分子量:340)162部およびエチレングリコールモノイソプロピルエーテル32部を仕込み、90〜110℃で溶融、撹拌均一化した。次にジエタノールアミン90部を撹拌下で添加し、90〜110℃で2時間反応させ、アミン付加を行った(当量で1:1)。続いて酢酸48部を徐々に添加し中和反応を行った後、70〜80℃に冷却して水668部を徐々に添加して水溶化し、不揮発分30重量%の水エマルジョンである、アミン変性芳香族エポキシ化合物を含むサイジング剤S−1を得た。なお、理論分子量は、化学式に基づいて求めた式量である。
〔製造例2〕
反応器中に、一般式(9)で示されるエポキシ化合物Eq−b(R〜R:CH、n:2、理論分子量:908)223部およびエチレングリコールモノイソプロピルエーテル35部を仕込み、90〜110℃で溶融、撹拌均一化した。次にジエタノールアミン52部を撹拌下で添加し、90〜110℃で2時間反応させ、アミン付加を行った(当量で1:1)。続いて酢酸25部を徐々に添加し中和反応を行った後、70〜80℃に冷却して水665部を徐々に添加して水溶化し、不揮発分30重量%の水エマルジョンである、アミン変性芳香族エポキシ化合物を含むサイジング剤S−2を得た。
〔製造例3〕
反応器中に、一般式(9)で示されるエポキシ化合物Eq−c(R〜R:CH、n:3、理論分子量:1192)234部およびエチレングリコールモノイソプロピルエーテル60部を仕込み、90〜110℃で溶融、撹拌均一化した。次にジエタノールアミン41部を撹拌下で添加し、90〜110℃で2時間反応させ、アミン付加を行った(当量で1:1)。続いて酢酸25部を徐々に添加し中和反応を行った後、70〜80℃に冷却して水640部を徐々に添加して水溶化し、不揮発分30重量%の水エマルジョンである、アミン変性芳香族エポキシ化合物S−3を含むサイジング剤を得た。
〔製造例4〕
反応器中に、一般式(10)で示されるエポキシ化合物Eq−d(理論分子量:272)152部およびエチレングリコールモノイソプロピルエーテル35部を仕込み、90〜110℃で溶融、撹拌均一化した。次にジエタノールアミン105部を撹拌下で添加し、90〜110℃で2時間反応させ、アミン付加を行った(当量で1:1)。続いて酢酸43部を徐々に添加し中和反応を行った後、70〜80℃に冷却して水665部を徐々に添加して水溶化し、不揮発分30重量%の水エマルジョンである、アミン変性芳香族エポキシ化合物を含むサイジング剤S−4を得た。
〔製造例5〕
反応器中に、一般式(11)で示されるエポキシ化合物Eq−e(理論分子量:556)152部およびエチレングリコールモノイソプロピルエーテル70部を仕込み、90〜110℃で溶融、撹拌均一化した。次にジエタノールアミン100部を撹拌下で添加し、90〜110℃で2時間反応させ、アミン付加を行った(当量で1:1)。続いて酢酸48部を徐々に添加し中和反応を行った後、70〜80℃に冷却して水630部を徐々に添加して水溶化し、不揮発分30重量%の水エマルジョンである、アミン変性芳香族エポキシ化合物を含むサイジング剤S−5を得た。
〔製造例6〕
反応器中に、一般式(12)で示されるエポキシ化合物Eq−f(m:1、理論分子量:720)187部およびエチレングリコールモノイソプロピルエーテル35部を仕込み、90〜110℃で溶融、撹拌均一化した。次にジエタノールアミン76部を撹拌下で添加し、90〜110℃で2時間反応させ、アミン付加を行った(当量で1:1)。続いて酢酸37部を徐々に添加し中和反応を行った後、70〜80℃に冷却して水665部を徐々に添加して水溶化し、不揮発分30重量%の水エマルジョンである、アミン変性芳香族エポキシ化合物を含むサイジング剤S−6を得た。
〔製造例7〕
反応器中に、製造例2と同じエポキシ化合物Eq−b235部およびエチレングリコールモノイソプロピルエーテル35部を仕込み、90〜110℃で溶融、撹拌均一化した。次にメチルエタノールアミン39部を撹拌下で添加し、90〜110℃で2時間反応させ、アミン付加を行った(当量で1:1)。続いて酢酸26部を徐々に添加し中和反応を行った後、70〜80℃に冷却して水665部を徐々に添加して水溶化し、不揮発分30重量%の水エマルジョンである、アミン変性芳香族エポキシ化合物を含むサイジング剤S−7を得た。
〔製造例8〕
反応器中に、製造例2と同じエポキシ化合物Eq−b227部およびエチレングリコールモノイソプロピルエーテル35部を仕込み、90〜110℃で溶融、撹拌均一化した。次にエチルエタノールアミン44部を撹拌下で添加し、90〜110℃で2時間反応させ、アミン付加を行った(当量で1:1)。続いて酢酸29部を徐々に添加し中和反応を行った後、70〜80℃に冷却して水665部を徐々に添加して水溶化し、不揮発分30重量%の水エマルジョンである、アミン変性芳香族エポキシ化合物を含むサイジング剤S−8を得た。
〔製造例9〕
反応器中に、製造例2と同じエポキシ化合物Eq−b158部およびエチレングリコールモノイソプロピルエーテル30部を仕込み、90〜110℃で溶融、撹拌均一化した。次にジエタノールアミン92部を撹拌下で添加し、90〜110℃で2時間反応させ、アミン付加を行った(当量で1:2.5)。続いて酢酸50部を徐々に添加し中和反応を行った後、70〜80℃に冷却して水670部を徐々に添加して水溶化し、不揮発分30重量%の水エマルジョンである、アミン変性芳香族エポキシ化合物を含むサイジング剤S−9を得た。
上記製造例1〜9のサイジング剤を製造する際に使用したエポキシ化合物のエポキシ基数、エポキシ当量、重量平均分子量を表1に示した。エポキシ基数は、エポキシ化合物に含まれるエポキシ基の数を示す。エポキシ当量は、前述したようにJIS−K7236に準拠して測定した値を示す。重量平均分子量は、前述したようにGPCを用いて測定した値を示す。
上記製造例1〜9における水エマルジョンを105℃で熱処理、溶媒等を除去して得られた絶乾物について、DSC測定により融解吸熱量を測定した。その結果を表2に示した。
〔実施例1〕
サイジング剤S−1を水で希釈して、不揮発分濃度10重量%のサイジング剤エマルジョンを調製し、サイジング剤未処理炭素繊維ストランド(繊度800tex、フィラメント数12000本)を浸漬・含浸させた後、105℃で15分間熱風乾燥させて、理論付着量が5%であるサイジング剤処理炭素繊維ストランドを得た。本ストランドについて、前述の方法によりマトリックス樹脂接着性、濡れ性を評価した。その結果を表3に示した。
〔実施例2〜9〕
実施例1において、サイジング剤S−1を表3に示すサイジング剤S−2〜S−9に変更する以外は実施例1と同様にして、サイジング剤処理炭素繊維ストランドを得、各特性を評価した。その結果を表3に示した。
〔比較例1〕
加圧反応器中に、アミノエチルピペラジンとアジピン酸からなる塩の50%水溶液160gとビスアミノプロピルポリエチレングリコールとアジピン酸からなる塩の50%水溶液40gを仕込み、窒素置換後、250℃で1MPaの加圧下で2時間重合した。その後系内を常圧まで放圧後、さらに2時間重合し、反応を終了した。その後撹拌下で冷却しつつ水を88g添加して3時間撹拌溶解し、不揮発分50重量%の水エマルジョンである、親水性ポリアミド樹脂を含むサイジング剤PA−1を得た。得られたPA−1を水で希釈して、不揮発分濃度10重量%のサイジング剤エマルジョンR−1を調製した以外は、実施例1と同様にしてサイジング剤処理炭素繊維ストランドを得、各特性を評価した。その結果を表3に示した。
〔比較例2〕
乳化器中にN−メトキシメチル化ポリアミド(DIC社製“ラッカマイド(登録商標)5003”、N−メトキシメチル化率:30%)105g、ポリオキシエチレン3〜10モル付加ラウリルジエタノールアミドエーテル45g、エチレングリコール120gを仕込み、90〜100℃で溶融、撹拌均一化した。その後70〜80℃まで冷却し、ホモミキサーによる撹拌下で、水730gを徐々に投入し、不揮発分15重量%の水エマルジョンである、ポリアミド水分散体を含むサイジング剤PA−2を得た。得られたPA−2を水で希釈して、不揮発分濃度10重量%のサイジング剤エマルジョンR−2を調製した以外は、実施例1と同様にしてサイジング剤処理炭素繊維ストランドを得、各特性を評価した。その結果を表3に示した。
〔比較例3〕
撹拌装置を備えたオートクレーブ中に、無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(プロピレン/無水マレイン酸グラフト共重合比率(重量%):95/5、重量平均分子量:30000)228g、ポリオキシエチレン8モル付加オレイルエーテル57g、および水酸化ナトリウム15gを仕込み、窒素ガス還流、撹拌下で170〜180℃まで昇温した。ついで撹拌下水700gを徐々に投入、170〜180℃で2時間撹拌し、内容物を均一溶解した。その後常温まで冷却し、水分調整を行い、不揮発分30重量%の水エマルジョンである、ポリプロピレン水分散体を含むサイジング剤PP−1を得た。得られたPP−1を水で希釈して、不揮発分濃度10重量%のサイジング剤エマルジョンR−3を調製した以外は、実施例1と同様にしてサイジング剤処理炭素繊維ストランドを得、各特性を評価した。その結果を表3に示した。
〔比較例4〕
不揮発分30重量%のウレタン樹脂水エマルジョンであるDIC社製“ハイドラン(登録商標)HW−310”を水で希釈して、不揮発分濃度10重量%のサイジング剤エマルジョンR−4を調製した以外は、実施例1と同様にしてサイジング剤処理炭素繊維ストランドを得、各特性を評価した。その結果を表3に示した。
Figure 2012097383
Figure 2012097383
Figure 2012097383
表1〜3から明らかなように、比較例と比較して実施例では、いずれもマトリックス樹脂濡れ性及び接着性に関し良好な結果が得られた。

Claims (9)

  1. 熱可塑性マトリックス樹脂を補強するために用いられる炭素繊維用サイジング剤であって、エポキシ化合物と水酸基含有アミン化合物との反応生成物を必須に含む、炭素繊維用サイジング剤。
  2. 前記エポキシ化合物が、分子構造中に芳香環を有し、かつエポキシ基を2個以上有する芳香族エポキシ化合物である、請求項1に記載の炭素繊維用サイジング剤。
  3. 前記水酸基含有アミン化合物が、下記一般式(1)および/または下記一般式(2)で示される化合物である、請求項1又は2に記載の炭素繊維用サイジング剤。
    Figure 2012097383
    (式中Rは、水素原子又は炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基であり、式中Rは、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基である。)
    Figure 2012097383
    (式中R及びRは、それぞれ独立して、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基である。)
  4. サイジング剤の不揮発分に占める前記反応生成物の重量割合が、70〜100重量%である、請求項1〜3のいずれかに記載の炭素繊維用サイジング剤。
  5. サイジング剤の不揮発分を示唆走査熱量計(DSC)で測定したとき、融解吸熱量が3J/g以上の吸熱ピークを有しない、請求項1〜4のいずれかに記載の炭素繊維用サイジング剤。
  6. 前記熱可塑性マトリックス樹脂が、ポリアミド系樹脂である、請求項1〜5のいずれかに記載の炭素繊維用サイジング剤。
  7. さらに水を含有し、前記反応生成物が水に分散した状態または水に溶解した状態である、請求項1〜6のいずれかに記載の炭素繊維用サイジング剤。
  8. 原料炭素繊維ストランドに対して、請求項1〜7のいずれかに記載の炭素繊維用サイジング剤を付着させた、炭素繊維ストランド。
  9. 熱可塑性マトリックス樹脂と請求項8に記載の炭素繊維ストランドとを含む、繊維強化複合材料。
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