JP2012089386A - フレキシブルフラットケーブル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、高導電性を備え、かつ、高耐屈曲性を有するフレキシブルフラットケーブル及びその製造方法を提供することにある。
【解決手段】本発明は、Mg、Zr、Nb、Ca、V、Ni、Mn、Ti及びCrからなる群から選択された添加元素及び2mass ppmを越える酸素を含有し、残部が不可避的不純物及び銅である導体の両面を絶縁フィルムで挟んだ構造を有するフレキシブルフラットケーブルであって、前記導体の内部では結晶粒が大きく、表層では前記結晶粒より小さい結晶粒を有する再結晶組織であることを特徴とする。
【選択図】図13

Description

本発明は、新規なフレキシブルフラットケーブル及びその製造方法に関するものである。
近年の科学技術においては、動力源としての電力や、電気信号など、あらゆる部分に電気が用いられており、それらを伝達するためにケーブルやリード線などの導線が用いられている。そして、その導線に用いられている素材としては、銅、銀などの導電率の高い金属が用いられ、とりわけ、コスト面などを考慮し、銅線が極めて多く用いられている。
銅と一括りにする中にも、その分子の配列などに応じて、大きく分けて、硬質銅と軟質銅とに分けられる。そして利用目的に応じて所望の性質を有する種類の銅が用いられている。
電子部品用リード線には、硬質銅線が多く用いられ、例えば、医療機器、産業用ロボット、ノート型パソコンなどの電子機器などに用いられるケーブルは、過酷な曲げ、ねじれ、引張りなどが組み合わさった外力が繰り返し負荷される環境下で使用されているため、硬直な硬質銅線は不的確であり、軟質銅線が用いられている。
このような用途に使用される導線には、導電性が良好(高導電率)で、かつ、屈曲特性が良好であるという相反する特性が求められるが、今日までに、高導電性及び耐屈曲性を維持する銅材料の開発が進められている(特許文献1、特許文献2参照)。
例えば、特許文献1に係る発明は、引張強さ、伸び及び導電率が良好な耐屈曲ケーブル用導体に関する発明であり、特に純度99.99mass%以上の無酸素銅に、純度99.99mass%以上のインジウムを0.05〜0.70mass%、純度99.9mass%以上のPを0.0001〜0.003mass%の濃度範囲で含有させてなる銅合金を線材に形成した耐屈曲ケーブル用導体について記載されている。
また、特許文献2に係る発明には、インジウムが0.1〜1.0mass%、棚素が0.01〜0.1mass%、残部が銅である耐屈曲性銅合金線について記載されている。
一般に、フラットケーブルは、多数本の平板状の導体いわゆる平角導体を同一平面上に並列に配置し、導体の厚さ方向の両面から片面に接着剤層を施した絶縁体フィルムを接着剤層が内側にして挟みつけ、この絶縁フィルムの外側から加熱ロールなどで加熱して接着剤層を融着させることにより、絶縁フィルム間をラミネート一体化したものである。
又、平角導体には、錫又ははんだめっきされたタフピッチ銅又は無酸素銅の焼鈍材を適用しており、また、この種のフラットケーブル用の導体として、Cu−Sn合金を適用した例として特許文献3、Cu−Ni−Si合金を適用した例として特許文献4がある。
特開2002−363668号公報 特開平9−256084号公報 実開昭63−61703号公報 特開平11−111070号公報
しかしながら、特許文献1に係る発明は、あくまでも硬質銅線に関する発明であり、耐屈曲性に関する具体的な評価はされておらず、より耐屈曲性にすぐれる軟質銅線にっいての検討は何等なされていない。また、添加元素の量が多いため、導電性が低下してしまう。軟質銅線に関しては、まだまだ十分に検討がなされたとはいえない。
また、特許文献2に係る発明は、軟質銅線に関する発明であるが、特許文献1に係る発明と同様に、添加元素の添加量が多いため、導電性が低下してしまう。
一方で、原料となる銅材料として無酸素銅(OFC)などの高導電性銅材を選択することで高い導電性を確保することが考えられる。
しかしながら、この無酸素銅(OFC)を原料とし、導電性を維持すべく他の元素を添加せずに使用した場合には、銅荒引線の加工度をあげて伸線することにより無酸素銅線内部の結晶組織を細かくすることによって耐屈曲性を向上させることも有効と思われるが、この場合には、伸線加工による加工硬化により硬質線材としての用途には適しているが、軟質線材への適用ができないという問題がある。
近年の電子機器の小型化に伴い、機器内配線としてのフラットケーブルにおいても、高導電性、高耐屈曲性が要求されるようになってきた。
一方で、特許文献3のCu−Sn合金、特許文献4のCu−Ni−Si合金、タフピッチ銅を使用した導体では、耐屈曲性に優れるものであるものの、導電性という面においてはいまだ十分とはいえないものであった。導電性を重視すると、6N−OFC(純度99.9999mass%以上の純度)や無酸素銅(酸素含有量2mass ppm未満)を使用するのが好ましいが、耐屈曲性の面においてはいまだ十分なものとはいえなかった。
本発明の目的は、高導電性を備え、かつ、高耐屈曲性を有するフレキシブルフラットケーブル及びその製造方法を提供することにある。
本発明は、Mg、Zr、Nb、Ca、V、Ni、Mn、Ti及びCrからなる群から選択された添加元素及び2mass ppmを越える酸素を含有し、残部が不可避的不純物及び銅である導体の両面を絶縁フィルムで挟んだ構造を有するフレキシブルフラットケーブルであって、
前記導体の内部では結晶粒が大きく、表層では前記結晶粒より小さい結晶粒を有する再結晶組織であることを特徴とする。
前記導体は、その導電率が101.5%IACS以上であること、また、Ti4〜25mass ppm、硫黄3〜12mass ppm及び酸素2〜30mass ppmを含有し、残部が不可避的不純物及び銅であることが好ましい。
添加元素として、Mg、Zr、Nb、Ca、V、Ni、Mn、Ti及びCrからなる群から選択されたされたものを選んだ理由は、これらの元素は他の元素と結合しやすい活性元素であり、Sと結合しやすいためSをトラップすることができ、銅母材(マトリクス)を高純度化することができるためである。添加元素は1種以上含まれていてもよい。また、合金の性質に悪影響を及ぼすことのないその他の元素および不純物を合金に含有させることもできる。
また、以下に説明する好適な実施の形態においては、酸素含有量が2を超え30massppm以下が良好であることを説明しているが、添加元素の添加量およびSの含有量によっては、合金の性質を備える範囲において、2を超え400mass ppmを含むことができる。
本発明は、2mass ppmを越える酸素及びMg、Zr、Nb、Ca、V、Ni、Mn、Ti及びCrからなる群から選択された添加元素を含み、残部が不可避不純物及び銅である希薄銅合金材料を、SCR連続鋳造圧延により、1100℃以上1320℃以下の鋳造温度で形成した鋳造材からワイヤロッドを作製し、該ワイヤロッドを熱間圧延して、これを伸線して導体を形成する工程と、該導体の両面を絶縁フィルムで挟む工程とを備えたことを特徴とするフレキシブルフラットケーブルの製造方法にある。
前記熱間圧延での温度条件が、880℃以下、550℃以上であることが好ましい。
前記添加元素は一種又は二種以上の合計量が4〜25mass ppmを有することが好ましい。
本発明に係るTiを含み、残部が不可避的不純物及び銅からなる軟質希薄銅合金材料からなる導体は、表面から50μm深さまでの平均結晶粒サイズが20μm以下である表層を有する軟質希薄銅合金が好ましい。
本発明に係るSCR連続鋳造圧延システム(South Wire Continuous Rod System)では、SCR連続鋳造圧延装置の溶解炉内でベース素材を溶解して溶湯とし、その溶湯に所望の金属を添加して溶解し、この溶湯を用いて荒引き線(例えば直径φ8mm)を作製し、その荒引き線を、熱間圧延により例えば直径φ2.6mmに伸線加工するものである。またφ2.6mm以下のサイズ或いは板材、異形材にも同様に加工することができる。さらに、丸型線材を角状に或いは異形条に圧延しても有効であり、鋳造材をコンフォーム押出成形し、異形材を製作することもできる。
本発明に係る軟質希薄銅合金からなる導体は、2〜12mass ppmの硫黄、2を越え30mass ppm以下の酸素、Tiを4〜25mass ppm含み、残部が不可避的不純物及び銅からなる軟質希薄銅合金材料を加工し、焼鈍したものである。2を超え30mass ppm以下の酸素を含有していることから、この実施の形態では、いわゆる低酸素銅(LOC)を対象としている。
本発明に係る軟質希薄銅合金材料は、前記硫黄及び前記Tiが、主に、TiO、TiO、TiS、Ti−O−Sの形で化合物または、凝集物を形成し、残りのTiとSが固溶体の形で存在しているものが好ましい。
本発明に係る軟質希薄銅合金材料は、TiOのサイズが200nm以下、TiOは1000nm以下、TiSは200nm以下、Ti−O−Sは300nm以下に結晶粒内に分布し、500nm以下の粒子が90%以上を有するものが好ましい。
本発明に係る軟質希薄銅合金線は、ワイヤロッドを作製し、そのワイヤロッドを伸線加工したときの導電率が98%IACS以上が好ましい。
本発明に係る軟質希薄銅合金線は、その軟化温度が直径φ2.6mmサイズで130℃〜148℃が好ましい。
以下、本発明の好適な実施の形態を詳述する。
先ず、本発明においては、導電率101.5IACS(万国標準軟銅(International Annealed Copper Standard)抵抗率1.7241×10−8Ωmを100%とした導電率)を満足する軟質型銅材としての軟質希薄銅合金材料を得ることにある。また、副次的な目的は、SCR連続鋳造設備を用い、表面傷が少なく、製造範囲が広く、安定生産が可能である。また、ワイヤロッドに対する加工度90%(例えば直径φ8mm→φ2.6mm)での軟化温度が148℃以下の材料の開発にある。
高純度銅(6N、純度99.9999%)に関しては、加工度90%での軟花温度は130℃である。したがって安定生産が可能な130℃以上で148℃以下の軟化温度で軟質材の導電率が101.5%IACS以上である軟質銅を安定して製造できる軟質希薄銅合金材料としての素材とその製造条件を求めることを検討した。
ここで、酸素濃度1〜2mass ppmの高純度銅(4N)を用い、実験室にて小型連続鋳造機を用いて、溶湯にチタンを数mass ppm添加した溶湯から製造した直径φ8mmのワイヤロッドをφ2.6mm(加工度90%)にして軟化温度を測ると160〜168℃であり、これ以上低い軟化温度にはならない。また、導電率は、101.7%IACS程度である。よって、酸素濃度を低くして、Tiを添加しても、軟化温度を下げることができず、また高純度銅(6N)の導電率102.8%IACSよりも悪くなることがわかった。
この原因は、溶湯の製造中に不可避的不純物として、硫黄を数mass ppm以上含み、この硫黄とチタンとでTiS等の硫化物が十分形成されないために、軟化温度が下がらないものと推測される。
そこで、本発明では、軟化温度を下げることと、導電率を向上させるために、2つの方策を検討し、2つの効果を合わせることで目標を達成した。
[本発明に係る希薄銅合金材料及びSCR連続鋳造設備の製造条件について]
合金組成について
本発明においては、Mg、Zr、Nb、Ca、V、Ni、Mn、Ti及びCrからなる群から選択された添加元素及び2mass ppmを越える酸素を含有し、残部が不可避的不純物及び銅である導体を用いるものである。
遵電率が101.5%IACS以上の軟質銅材を得る場合、不可避的不純物を含む純銅に3〜12mass ppmの硫黄と、2を越え30mass ppm以下の酸素と、Tiを4〜25mass ppm含む軟質希薄銅合金材料でワイヤロッドとするのがよい。
通常、純銅の工業的製造において、電気銅を製造する際に、硫黄が銅中に取り込まれてしまうため、硫黄を3mass ppm以下とするのは難しい。汎用電解銅の硫黄濃度上限は12mass ppmである。
制御する酸素は、上述したように、少ないと軟化温度が下がり難いので、2mass ppmを越える量とする。また酸素が多すぎると、熱間圧延工程で、表面傷が出やすくなるので30mass ppm以下とする。
(2)分散粒子について
分散粒子のサイズは小さく沢山分布することが望ましい。その理由は、硫黄の析出サイトとして働くためサイズが小さく数が多いことが要求される。
硫黄及びチタンは、TiO、TiO、TiS、Ti−O−Sの形で化合物または、凝集物を形成し、残りのTiとSが固溶体の形で存在し、TiOのサイズが200nm以下、TiOは1000nm以下、TiSは200nm以下、Ti−O−Sは300nm以下に結晶粒内に分布し、500nm以下の粒子が90%以上を有する軟質希薄銅合金材料とする。
但し、鋳造時の溶銅の保持時間や冷却状況により、形成される粒子サイズが変わるので鋳造条件の設定も必要である。
(3)連続鋳造圧延条件について
SCR連続鋳造圧延システム(South Wire Continuous Rod System)は、SCR連続鋳造圧延装置の溶解炉内で、べ一ス素材を溶解して溶湯とし、その溶湯に所望の金属を添加して溶解し、この溶湯を用いて荒引き線(例えば直径φ8mm)を作製し、その荒引き線を、熱間圧延により例えば直径φ2.6mmに伸線加工するものである。またφ2.6mm以下のサイズ或いは板材、異形材にも同様に加工することができる。更に、丸型線材を角状に或いは異形条に圧延しても有効であるし、鋳造材をコンフォーム押出成形し、異形材を製作することもできる。
SCR連続鋳造圧延により、鋳塊ロッドの加工度が90%(30mm)〜99.8%(5mm)でワイヤロッドを造る、一例として、加工度が99.3%でφ8mmワイヤロッドを造る方法を用いる。
(a)溶解炉内での溶銅温度は、1100℃以上1320℃以下とする。溶銅の温度が高いとブローホールが多くなり、傷が発生するとともに粒子サイズが大きくなる傾向にあるので1320℃以下とする。1100℃以上としたのは銅が固まりやすく製造が安定しないためであるが、溶銅温度は、出来るだけ低い温度が望ましい。
(b)熱間圧延温度は、最初の圧延ロールでの温度が880℃以下、最終圧延ロールでの温度が550℃以上とする。
通常の純銅製造条件と異なり、溶銅中での硫黄の晶出と熱間圧延中の硫黄の析出が本発明の課題であるので、その駆動力である固溶限をより小さくするためには、溶銅温度と熱間圧延温度を(a)、(b)とするのがよい。
従来の熱間圧延温度は、最初の圧延ロールでの温度が950℃、最終圧延ロールでの温度が600℃であるが、固溶限をより小さくするためには、最初の圧延ロールでの温度が880℃以下、最終圧延ロールでの温度が550℃以上に設定する。
550℃以上にする理由は、この温度以下ではワイヤロッドの傷が多いので製品にならないためである。熱間圧延温度は、最初の圧延ロールでの温度が880℃以下、最終圧延ロールでの温度が550℃以上で、できるだけ低い方が望ましい。こうすることで、軟化温度(φ8mm→φ2.6mmに加工後)が限りなく高純度銅(6N、軟化温度130℃)に近くなる。
(c)直径φ8mmサイズのワイヤロッドの導電率が102%IACS以上であり、冷間伸線加工後の線材(例えばφ2.6mm)の軟化温度が130℃〜148℃である軟質希薄銅合金線又は板状材料を得ることができる。
本発明のFFC用導体としては、従来のタフピッチ銅よりも高い導電率を有することが好ましく、101.5%IACS以上必要であり、軟化温度はその工業的価値から見て148℃以下である。Tiを添加しない場合は、160〜165℃である。高純度銅(6N)の軟化温度は127〜130℃であったので、得られたデータから限界値を130℃とする。このわずかな違いは、高純度銅(6N)ない不可避的不純物にある。
(4)シャフト炉による鋳造条件について
銅はシャフト炉で溶解の後、還元状態の樋になるように制御した、すなわち還元ガス(CO)雰囲気の下で、希薄合金の構成元素の硫黄濃度、Ti濃度、酸素濃度を制御して鋳造し、圧延するワイヤロッドを安定して製造する方法がよい。銅酸化物の混入や粒子サイズが大きいので品質を低下させる。
ここで、添加物としてTiを選択した理由は次の通りである。
(a)Tiは溶融銅の中で硫黄と結合し化合物を造りやすい。
(b)Zrなど他の添加金属に比べて加工でき扱いやすい。
(c)Nbなどに比べて安価である。
(d)酸化物を核として析出しやすい。
以上により、本発明に係る希薄銅合金材料は、溶融半田めっき材(線、板、箔)、軟質純銅、高導電率銅、やわらかい銅線として使用でき、生産性が高く、導電率、軟化温度、表面品質に優れた実用的な希薄銅合金材料を得ることが可能となる。
また、本発明の希薄銅合金線の表面にめっき層を形成してもよい。めっき層としては、例えば、錫、ニッケル、銀を主成分とするものを適用可能であり、いわゆるPbフリーめっきを用いてもよい。
また、上述の実施の形態では、SCR連続鋳造圧延法によりワイヤロッドを作製し、熱間圧延にて軟質材を作製する例で説明したが、本発明は、双ロール式連続鋳造圧延法またはプロペルチ式連続鋳造圧延法により製造するようにしても良い。
本発明によれば、高い導電性を備え、且つ、軟質銅材においても高い屈曲寿命を有する軟質希薄銅合金材料からなるフレキシブルフラットケーブル及びその製造方法を提供できるという優れた効果を発揮するものである。
TiS粒子のSEM像を示す図である。 図1の分析結果を示す図である。 TiO粒子のSEM像を示す図である。 図3の分析結果を示す図である。 本発明において、Ti−O−S粒子のSEM像を示す図である。 図5の分析結果を示す図である。 屈曲疲労試験装置の概略を示す図である。 400℃で1時間の焼鈍処理を施した後の、無酸素銅線を用いた比較材13と低酸素銅にTiを添加した軟質希薄銅合金線を用いた実施材7における屈曲寿命を測定したグラフである。 600℃で1時間の焼鈍処理を施した後の、無酸素銅線を用いた比較材14と低酸素銅にTiを添加した軟質希薄銅合金線を用いた実施材8における屈曲寿命を測定したグラフである。 比較材14の試料の幅方向の断面組織の写真を表した図である。 実施材8の幅方向の断面組織の写真を表した図である。 試料の表層における平均結晶粒サイズの測定方法について説明するための図面である。 本発明に係るフレキシブルフラットケーブルの断面図である。
[実施形態1]
表1は、本実施形態に係る軟質希薄銅合金材料の酸素濃度、S濃度、Ti濃度と、半軟化温度、導電率、分散粒子サイズ、総合評価について結果を示すものである。
Figure 2012089386
先ず、実験材として、表1に示した酸素濃度、硫黄濃度、Ti濃度で、直径φ8mmの銅線(ワイヤロッド):加工度99.3%をそれぞれ作製した。Φ8mmの銅線は、SCR連続鋳造圧延により、熱間圧延加工を施したものである。Tiは、シャフト炉で溶解された銅溶湯を還元ガス雰囲気で樋に流し、樋に流した銅溶湯を同じ還元ガス雰囲気の鋳造ポットに導き、この鋳造ポットにて、Tiを添加した後、これをノズルを通して鋳造輪と無端ベルトとの問に形成される鋳型にて鋳塊ロッドを作製した。この鋳塊ロッドを熱間圧延加工してφ8mmの銅線を作成したものである。その実験材を冷間伸線して、直径φ2.6mmのサイズにおける半軟化温度と導電率を測定し、またφ8mmの銅線における分散粒子サイズを評価した。
酸素濃度は、酸素分析器(レコ(Leco;商標)酸素分析器)で測定した。硫黄、Tiの各濃度はICP発光分光分析器で分析した結果である。
φ2.6mmのサイズにおける半軟化温度の測定は、400℃以下で各温度1時間の保持後、水中急冷し、引張試験を実施しその結果から求めた。室温での引張試験の結果と400℃で1時間のオイルバス熱処理した軟質銅線の引張試験の結果を用いて求め、この2つの引張試験の引張強さを足して2で割った値を示す強度に対応する温度を半軟化温度と定義し求めた。
分散粒子のサイズは小さく沢山分布することが望ましい。その理由は、硫黄の析出サイトとして働くためサイズが小さく数が多いことが要求される。すなわち直径500μm以下の分散粒子が90%以上である場合を合格とした。ここに「サイズ」とは化合物のサイズであり、化合物の形状の長径と短径のうちの長径のサイズを意味する。また、「粒子」とは前記TiO、TiO、TiS、Ti−O−Sのことを示す。また、「90%」とは、全体の粒子数に対しての該当粒子数の割合を示すものである。
表1において、比較材1は、実験室でAr雰囲気において直径φ8mmの銅線を試作した結果であり、Tiを、0〜18mass ppm添加したものである。
このTi添加で、Ti添加量ゼロの半軟化温度215℃に対して、13mass ppmは160℃まで低下して最小となり、15、18mass ppmの添加で高くなっており、要望の軟化温度148℃以下にはならなかった。また、導電率102%以上を満足していないため、総合評価は×であった。
そこで、次にSCR連続鋳造圧延法にて、酸素濃度を7〜8mass ppmに調整してφ8mm銅線(ワイヤロッド)の試作を行った。
比較材2は、SCR連続鋳造圧延法で試作した中でTi濃度の少ないもの(0、2mass ppm)であり、導電率は101.5%IACS以上であるが、半軟化温度が164℃、157℃であり、要求の148℃以下を満足しないので、総合評価で、×となった。
実施材1については、酸素濃度7〜8mass ppmと硫黄濃度5mass ppmが、ほぼ一定、Ti濃度の異なる(4〜25mass ppm)試作材の結果である。
このTi濃度4〜25mass ppmの範囲では、軟化温度148℃以下であり、導電率も101.5%IACS以上であり、分散粒子サイズも500nm以下の粒子が90%以上であり良好である。そしてワイヤロッドの表面もきれいであり、いずれも製品性能として満足している(総合評価○)。
ここで、導電率101.5%IACS以上を満たすものは、Ti濃度が4〜25mass ppmのときである。Ti濃度が13mass ppmのとき導電率が最大値である102.4%IACSを示し、この濃度の周辺では、導電率は、僅かに低い値であった。これは、Tiが13mass ppmのときに、銅中の硫黄分を化合物として捕捉することで、高純度銅(6N)に近い導電率を示したためである。
よって、酸素濃度を高くし、Tiを添加することで、半軟化温度と導電率の双方を満足させることができる。
比較材4は、Ti濃度が25mass ppmを超える試作材である。この比較材4は、半軟化温度は要望を満足しているが、導電率が101.5%IACSを下回っているため、総合評価は×であった。
比較材5は、Ti濃度を60mass ppmと高くした試作材である。この比較材3は、導電率は要望を満足しているが、半軟化温度は148℃以上であり、製品性能を満足していない。さらにワイヤロッドの表面傷も多い結果であり、製品にすることは難しかった。よって、Tiの添加量は60mass ppm未満がよい。
次に、実施材2については、硫黄濃度を5mass ppmとし、Ti濃度を10〜13mass ppmとし、酸素濃度を変えて、酸素濃度の影響を検討した試作材である。
酸素濃度に関しては、2mass ppmを越え30mass ppm以下まで、大きく濃度が異なる試作材とした。但し、酸素が2mass ppm未満は、生産が難しく安定した製造できないため、総合評価は△とした。また酸素濃度を30mass ppmと高くしても半軟化温度と導電率の双方を満足することがわかった。
また、比較材6に示すように、酸素が40mass ppmの場合には、ワイヤロッド表面の傷が多く、製品にならない状況であった。
よって、酸素濃度が2を越え30mass ppm以下の範囲とすることで、半軟化温度、導電率101.5%IACS以上、分散粒子サイズいずれの特性も満足させることができ、またワイヤロッドの表面もきれいであり、いずれも製品性能を満足させることができる。
次に、実施材3は、それぞれ酸素濃度とTi濃度とを比較的同じ近い濃度とし、硫黄濃度を4〜20mass ppmと変えた試作材の例である。この実施材3においては、硫黄が2mass ppmより少ない試作材は、その原料面から実現できなかったが、Tiと硫黄の濃度を制御することで、半軟化温度と導電率の双方を満足させることができる。
比較材7の硫黄濃度が18mass ppmで、Ti濃度が13mass ppmの場合には、半軟化温度が162℃で高く、必要特性を満足できなかった。また、特にワイヤロッドの表面品質が悪いので、製品化は難しかった。
以上より、硫黄濃度が2〜12mass ppmの場合には、半軟化温度、導電率101.5%IACSS以上、分散粒子サイズいずれの特性も満足しており、ワイヤロッドの表面もきれいですべての製品性能を満足することがわかった。
また、比較材8としてCu(6N)を用いた検討結果を示したが、半軟化温度127〜130℃であり、導電率も102.8%IACSであり、分散粒子サイズも、500μm以下の粒子はまったく認められなかった。
Figure 2012089386
表2は、製造条件としての溶融銅の温度及び圧延温度と、半軟化温度、導電率、表面状況、分散粒子サイズ、総合評価を示したものである。
比較材9は、溶銅温度が高めの1330〜1350℃で且つ圧延温度が950〜600℃でφ8mmのワイヤロッドを試作した結果を示したものである。
この比較材8は、半軟化温度と導電率は満足するものの、分散粒子のサイズに関しては、1000nm程度のものもあり500nm以上の粒子も10%を超えていた。よってこれは不適とし、総合評価は×となった。
実施材4は、溶銅温度が1200〜1320℃で且つ圧延温度が低めの880〜550℃でφ8mmのワイヤロッドを試作した結果を示したものである。この実施材4については、ワイヤ表面品質、分散粒子サイズも良好で、総合評価は○であった。
比較材10は、溶銅温度が1100℃で且つ圧延温度が低めの880〜550℃でφ8mmのワイヤロッドを試作した結果を示したものである。この比較材8は、溶銅温度が低いため、ワイヤロッドの表面傷が多く製品には適さなかった。これは、溶銅温度が低いため、圧延時に傷が発生しやすいためであり、総合評価は×となった。
比較材11は、溶銅温度が1300℃で、且つ、圧延温度が高めの950〜600℃でφ8mmのワイヤロッドを試作した結果を示したものである。この比較材10は、熱間圧延温度が高いため、ワイヤロッドの表面品質が良いが、分散粒子サイズも大きなものがあり、総合評価は×となった。
比較材12は、溶銅温度が1350℃で且つ圧延温度が低めの880〜550℃でφ8mmのワイヤロッドを試作した結果を示したものである。この比較材11は、溶銅温度が高いため、分散粒子サイズが大きなものがあり、総合評価は×となった。
[分散粒子について]
(a)素材の酸素濃度を2mass ppmを越える量に増やしてチタンを添加する。これにより、先ず溶銅中ではTiSとチタン酸化物(TiO)やTi−O−S粒子が形成されると考えられる(図1、図3のSEM像と、図2、図4の分析結果参照)。なお、図2、図4、図6において、Pt及びPdは観察のための蒸着元素である。
(b)次に熱間圧延温度を、通常の銅の製造条件(最初の圧延ロールで950℃〜最終の圧延ロールで600℃)よりも低く設定(最初の圧延ロールで880℃〜最終の圧延ロールで550℃)することで、銅中に転位を導入し、Sが析出し易いようにする。これによって転位上へのSの析出又はチタンの酸化物(TiO)を核としてSを析出させ、その一例として溶銅と同様Ti−O−S粒子等を形成させる(図5のSEM像と、図6の分析結果参照)。図1〜6は、表1の実施例1の上から三段目に示す酸素濃度、硫黄濃度、Ti濃度をもつφ8mmの銅線(ワイヤロッド)の横断面をSEM観察及びEDX分析にて評価したである。観察条件は、加速電圧15keV、エミッション電流10μAとした。
(a)と(b)により、銅中の硫黄が晶出と析出を行い、冷間伸線加工後に軟化温度と導電率を満足する銅ワイヤロッドができる。
[軟質希薄銅合金線の軟質特性について]
表3は、無酸素銅線を用いた比較材12と低酸素銅に13mass ppmのTiを含有した軟質希薄銅合金線を用いた実施材5とを試料とし、異なる焼鈍温度で1時間の焼鈍を施したもののビッカース硬さ(Hv)を検証した結果を示すものである。
実施材5は、表1の実施材1に記載した13mass ppmのTiを含む合金組成のものを使用した。なお、試料としては、2.6mm径の試料を用いた。この表によると、焼鈍温度が400℃のときに比較材12と実施材5とのビッカース硬さ(Hv)は同等レベルとなり、焼鈍温度が600℃でも同等のビッカース硬さ(Hv)を示している。このことから、本発明の軟質希薄銅合金線は十分な軟質特性を有するとともに、無酸素銅線と比較しても、特に焼鈍温度が400℃を超える領域においては優れた軟質特性を備えていることがわかる。
以上のように、本実施材によれば、FFCに用いられる希薄銅合金材料として、生産性が高く、導電率、軟化温度、表面品質に優れた実用的な材料が得られるものである。
しかし、いずれの比較材においては、FFCに用いられる希薄銅合金材料として、生産性が低く、導電率、軟化温度、表面品質が劣るもので実用的な材料が得られなかった。
Figure 2012089386
[軟質希薄銅合金線の耐力及び屈曲寿命について]
表4は、無酸素銅線を用いた比較材13と実施材1の13mass ppmのTiを含有した軟質希薄銅合金線を用いた実施材6を試料とし、異なる焼鈍温度で1時間の焼鈍を施したものの0.2%耐力値の推移を検証した結果を示すものである。なお、試料としては、2.6mm径の試料を用いた。
この表によると、焼鈍温度が400℃のときに比較材13と実施材6の0.2%耐力値が同等レベルであり、焼鈍温度600℃では実施材6も比較材13もほぼ同等の0.2%耐力値となっていることがわかる。
Figure 2012089386
図7は、屈曲疲労試験機の正面図であり、屈曲寿命の測定方法は、屈曲疲労試験機を用いて行った。屈曲疲労試験装置は、屈曲ヘッド10、対向して配置されたリング11、試料12を屈曲ヘッド10に固定するクランプ13、試料12に荷重を加える錘14を有、試料表面に引張と圧縮の繰返し曲げひずみを与える試験である。
屈曲疲労試験は、荷重を負荷し、試料表面に引張と圧縮の繰返し曲げひずみを与える試験である。試料は、(A)のように曲げ治具(図中リングと記載)の間にセットし荷重を負荷したまま、(B)のように治具が90度回転し曲げを与える。この操作で、曲げ治具に接している線材表面には、圧縮ひずみが、これに対応して反対側の表面には、引張ひずみが負荷される。その後、再び(A)の状態に戻る。次に(B)に示した向きと反対方向に90度回転し曲げを与える。この場合も、曲げ治具に接している線材表面には、圧縮ひずみが、これに対応して反対側の表面には、引張ひずみが負荷され(C)の状態になる。そして(C)から最初の状態(A)に戻る。この屈曲疲労1サイクル(A)(B)(A)(C)(A)に要する時間は4秒である。表面曲げ歪は以下の式により求めることができる。
表面曲げ歪(%)=r/(R+r)×100
[R:素線曲げ半径(30mm)、r=素線半径]
図8は、無酸素銅線を用いた比較材14と実施材1のTi13mass ppmを添加した軟質希薄銅合金線を用いた実施材7における屈曲寿命を測定した結果を表すグラフである。ここでは試料としては、0.26mm径の線材に対して焼鈍温度400℃で1時間の焼鈍を施したものを用い、比較材14は比較材12と同様の成分組成であり、実施材7も実施材5と同様の成分組成のものを使用した。尚、本発明に係る軟質希薄銅合金線は、屈曲寿命の高さが要求される。図8の実験データによると、本発明に係る実施材7は比較材12に比して高い屈曲寿命を示した。
図9は、無酸素銅線を用いた比較材13と低酸素銅にTiを添加した軟質希薄銅合金線を用いた実施材8における屈曲寿命を測定した結果を示すグラフである。ここでは試料としては、0.26mm径の線材に対して焼鈍温度600℃で1時間の焼鈍を施したものを用い、比較材15は比較材11と同様の成分組成であり、実施材8も実施材5と同様の成分組成のものを使用した。屈曲寿命の測定方法は、図8の測定方法と同様の条件によって行った。この場合も、本発明に係る実施材8は比較材14に比して高い屈曲寿命を示した。この結果は、いずれの焼鈍条件下においても実施材7、8の方が比較材14、15比して0.2%耐力値が大きい値を示していたことに起因するものであると理解される。
[軟質希薄銅合金線の結晶構造について]
図10は、実施材8の試料の幅方向の断面組織の写真を表したものであり、図11は、比較材14の幅方向の断面組織の写真を表したものである。
これをみると、比較材15の結晶構造は、表面部から中央部にかけて全体的に大きさの等しい結晶粒が均一に並んでいることがわかる。これに対し、実施材8の結晶構造は、全体的に結晶粒の大きさがまばらであり、特筆すべきは、試料の断面方向の表面付近に薄く形成されている層における結晶粒サイズが内部の結晶粒サイズに比べて極めて小さくなっていることである。
発明者らは、比較材15には形成されていない、表層に現れた微細結晶粒層が実施材8の屈曲特性の向上に寄与しているものと考えている。このことは、通常であれば、焼鈍温度600℃で1時間の焼鈍処理を行えば、比較材15のように再結晶により均一に粗大化した結晶粒が形成されるものであると理解されるが、本発明の場合には、焼鈍温度600℃で1時間の焼鈍処理を行ってもなお、その表層には微細結晶粒層が残存していることから、軟質銅材でありながら、屈曲特性の良好な軟質希薄銅合金材料が得られたものであると考えられる。
図12は、表層における平均結晶粒サイズの測定方法を説明するもので、図10及び図11に示す結晶構造の断面写真をもとに、実施材8および比較材15の試料の表層における平均結晶粒サイズを測定した。ここに、表層における平均結晶粒サイズの測定は、0.26mm径の幅方向断面の表面から深さ方向に10μm間隔で50μmの深さまでのところの長さ1mmの線上の範囲での結晶粒サイズを測定し、夫々の実測値を平均した値を表層における平均結晶粒サイズとした。
測定の結果、比較材15の表層における平均結晶粒サイズは、50μm程度であったのに対し、実施材8の表層における平均結晶粒サイズは、10μmである点で大きく異なっていた。表層の平均結晶粒サイズが細かいことによって、屈曲疲労試験による亀裂の進展が抑制され、屈曲疲労寿命が延びたと考えられる(結晶粒サイズが大きいと結晶粒界に沿って亀裂が進展してしまうが、結晶粒サイズが小さいと亀裂の進展の方向が変わるため、進展が抑制される)。このことが、上述のとおり、比較材と実施材との屈曲特性の面で大きな相違を生じたものと考えられる。
また、2.6mm径である実施材6、比較例13の表層における平均結晶粒サイズは、2.6mm径の幅方向断面の表面から深さ方向に50μmの深さのところの長さ10mmの範囲での結晶粒サイズを測定した。測定の結果、比較材13の表層における平均結晶粒サイズは、100μmであったのに対し、実施材6の表層30μmにおける平均結晶粒サイズは、20μmであった。本発明の効果を奏するものとして、表層の平均結晶粒サイズの上限値としては、20μm以下のものが好ましく、製造上の限界値から5μm以上のものが想定される。
以上、本発明に係る実施材5〜8のいずれも、比較材に比べて、硬さが低く、耐力が高く、屈曲回数が多い、優れた特性が得られるものである。
[実施形態2]
図13は、本実施例のフレキシブルフラットケーブルの断面図である。図13に示すように、本発明材により得られた平角導体1を複数本同一平面上に並列に配置して、導体フラット面の両面から片面接着剤層つきの絶縁性フィルム3を接着剤層2が内側となるように挟みつけて加熱により融着一体化したものである。接着剤層2は融着により平角導体1の面及び平角導体1間及び平角導体の両外側で一体化されたものである。以下に、本発明の実施例を比較例と併せて示す。
本実施例は、実施材1の上から3番目の素材に記載のTi13mass ppmを含む合金組成のものを使用して作製した素線にSnめっきを施し、これを幅0.2mm、厚さ0.02mmに圧延して得られた平角導体に、絶縁体フィルムにPETフィルム、接着剤層にポリエステルを用いて、図13に示す構造のフレキシブルフラットケーブルを作製した。ここに上記導体に使用する素線の製造方法は、SCR連続鋳造圧延により溶銅温度1320℃で、熱間圧延での最初の圧延ロール温度が880℃以下〜最終圧延ロール温度を550℃以上で直径φ8mmのワイヤロッドを作製し、これを伸線加工して直径32μmの素線を得て、さらにこれを平角導体に加工し、焼鈍して作製された平角導体のその内部の平均結晶粒径が50μm程度で、その表面の深さ50μmにおいてその平均結晶粒径が10μm程度の微細結晶層が形成されていた。
[比較材14]
導体として、無酸素銅(OFC)を用い、実施例1と同様にFFCを作製した。
[比較材15]
導体として、タフピッチ銅(TPC)を用い、実施例1と同様にFFCを作製した。
[比較材16]
導体として、Cu−0.3%Sn合金を用い、実施例1と同様にFFCを作製した。
Figure 2012089386
表5は、本実施形態の屈曲試験及び導電性についての結果を示すものである。
屈曲試験は、前述した屈曲試験機を用いて、左右90°屈曲試験を行い、前述した屈曲試験と同様の方法によった。屈曲試験の評価において、○記号は、比較例14を基準に屈曲寿命がそれを超えていたものとした。△記号は、比較例1と同等のものとした。
導電性の評価においては、○記号は、比較材14を基準に導電率がそれと同等であるものとした。×記号は、比較例14よりも低い値を示したものである。
比較例15、16の構造では、比較例14のOFC素材を用いたものに比して屈曲回数が多いが、いずれも導電性に劣っていた。
これに対し、実施例1の構造では比較例14に比して屈曲回数が多く、かつ、導電性の点においても同等レベルであることがわかった。
以上のように、本実施例においては、導体の結晶組織において、内部では結晶粒が大きく、外周部ではその内部より結晶粒が小さい粒度分布を有する再結晶組織を有するものであり、その結果、屈曲回数が多く、かつ、導電性の高い優れたフレキシブルフラットケーブルが得られるものである。
1・・・平角導体、2・・・接着剤層、3・・・絶縁性フィルム、10・・・屈曲ヘッド10、11・・・リング11、12・・・試料12、13・・・クランプ13、14・・・錘。

Claims (5)

  1. Mg、Zr、Nb、Ca、V、Ni、Mn、Ti及びCrからなる群から選択された添加元素及び2mass ppmを越える酸素を含有し、残部が不可避的不純物及び銅である導体の両面を絶縁フィルムで挟んだ構造を有するフレキシブルフラットケーブルであって、
    前記導体の内部では結晶粒が大きく、表層では前記結晶粒より小さい結晶粒を有する再結晶組織であることを特徴とするフレキシブルフラットケーブル。
  2. 請求項1において、前記導体は、その導電率が101.5%IACS以上であることを特徴とするフレキシブルフラットケーブル。
  3. 請求項1又は2において、前記導体は、Ti4〜25mass ppm、硫黄3〜12mass ppm及び酸素2〜30mass ppmを含有し、残部が不可避的不純物及び銅であることを特徴とするフレキシブルフラットケーブル。
  4. 2mass ppmを越える酸素及びMg、Zr、Nb、Ca、V、Ni、Mn、Ti及びCrからなる群から選択された添加元素を含み、残部が不可避不純物及び銅である希薄銅合金材料を、SCR連続鋳造圧延により、1100℃以上1320℃以下の鋳造温度で形成した鋳造材からワイヤロッドを作製し、該ワイヤロッドを熱間圧延して、これを伸線して導体を形成する工程と、該導体の両面を絶縁フィルムで挟む工程とを備えたことを特徴とするフレキシブルフラットケーブルの製造方法。
  5. 請求項4において、前記熱間圧延での温度条件が、880℃以下、550℃以上であることを特徴とするフレキシブルフラットケーブルの製造方法。
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