JP2012087080A - 有機ケイ素化合物、並びにそれを用いたゴム組成物、タイヤ、プライマー組成物、塗料組成物及び接着剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴム組成物のヒステリシスロスを大幅に低下させると共に、耐摩耗性を大幅に向上させることが可能なことに加え、空気中でも安定な新規化合物を提供する。
【解決手段】分子内に、一つ以上の硫黄原子(S)と、一つ以上のケイ素原子(Si)と、一つ以上の窒素原子(N)とを有し、且つ前記ケイ素原子(Si)が一つのSi−O結合と三つのSi−C結合を有することを特徴とする有機ケイ素化合物である。なお、前記ケイ素原子には、アミノアルキル基を含む官能基が結合していることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機ケイ素化合物、該有機ケイ素化合物を含むゴム組成物、プライマー組成物、塗料組成物及び接着剤、並びに、該ゴム組成物を用いたタイヤに関し、特には、ゴム組成物のヒステリシスロスを低下させると共に、耐摩耗性を向上させることが可能なことに加え、空気中でも安定な有機ケイ素化合物に関するものである。
昨今、車両の安全性の観点から、タイヤの湿潤路面における安全性を向上させることが求められている。また、環境問題への関心の高まりに伴う二酸化炭素の排出量の削減の観点から、車両を更に低燃費化することも求められている。
これらの要求に対し、従来、タイヤの湿潤路面における性能の向上と転がり抵抗の低減とを両立する技術として、タイヤのトレッドに用いるゴム組成物の充填剤としてシリカ等の無機充填剤を用いる手法が有効であることが知られている。しかしながら、シリカ等の無機充填剤を配合したゴム組成物は、タイヤの転がり抵抗を低減し、湿潤路面における制動性を向上させ、操縦安定性を向上させるものの、未加硫粘度が高く、多段練り等を要するため、作業性に問題がある。そのため、シリカ等の無機充填剤を配合したゴム組成物においては、破断強力や耐摩耗性が大幅に低下し、加硫遅延や充填剤の分散不良等の問題を生じる。
そこで、トレッド用ゴム組成物にシリカ等の無機充填剤を配合した場合、ゴム組成物の未加硫粘度を低下させ、モジュラスや耐摩耗性を確保し、また、ヒステリシスロスを更に低下させるためには、シランカップリング剤を添加することが必須となっている。また、該シランカップリング剤は、プライマー組成物、塗料組成物及び接着剤等のゴム組成物以外の用途にも広く用いられている。
米国特許第3,842,111号 米国特許第3,873,489号
しかしながら、シランカップリング剤は高価であるため、シランカップリング剤の配合によって、配合コストが上昇してしまう。また、分散改良剤の添加によっても、ゴム組成物の未加硫粘度が低下し、作業性が向上するが、耐摩耗性が低下してしまう。更に、分散改良剤がイオン性の高い化合物の場合には、ロール密着等の加工性の低下も見られる。
また更に、本発明者らが検討したところ、充填剤としてシリカ等の無機充填剤を配合しつつ、従来のシランカップリング剤を添加しても、ゴム組成物のヒステリシスロスの低減と耐摩耗性の向上とを十分満足できるレベルにすることができず、依然として改良の余地が有ることが分かった。また、シランカップリング剤は、上述のように、プライマー組成物、塗料組成物及び接着剤等にも用いられるが、被着体が有機材料と無機材料からなるハイブリッド材料の場合、従来のシランカップリング剤を用いたプライマー組成物、塗料組成物及び接着剤等では、有機材料と無機材料との界面の接着性や親和性が十分とはいえず、依然として改良の余地が有ることが分かった。
これに対して、本発明者らは、シランカップリング剤の分子構造中に、シリカ等の無機充填剤の表面に存在するシラノール基又はケイ素原子と親和力の高い窒素原子を導入することで、シランカップリング剤と無機充填剤との間の反応が促進され、カップリング効率が向上し、その結果として、かかるシランカップリング剤が配合されたゴム組成物のヒステリシスロスを大幅に低下させつつ、耐摩耗性を大幅に向上させられることを見出している。
しかしながら、本発明者が更に検討したところ、上述の分子構造内に窒素原子を有するシランカップリング剤は、空気中での長期間の保管中に加水分解によりシラノール基(Si−OH)を生成し、該シラノール基が縮合して無機充填剤と反応しにくいSi−O−Si結合が生成してしまったり、ゲル化により嵩高くなって反応の立体障害となったり、また、Si−O−Si結合の生成が更に進んで高次構造化、即ち、ゲル化が更に進行してしまい、その結果、ゴム成分等のマトリクスとシリカ等の無機充填剤とを均一にカップリングできずに未反応のシリカやポリマーが存在し、それを配合したゴム組成物が歪の入力の仕方で弱い補強能を示すことが分かった。
そこで、本発明の目的は、ゴム組成物のヒステリシスロスを大幅に低下させると共に、耐摩耗性を大幅に向上させることが可能なことに加え、空気中でも長期的に安定な新規化合物を提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかる化合物を含むゴム組成物、プライマー組成物、塗料組成物及び接着剤、並びに、該ゴム組成物を用いたタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、分子内に硫黄原子(S)、ケイ素原子(Si)及び窒素原子(N)を有し、該ケイ素原子(Si)がSi−O結合を一つ及びSi−C結合を三つ有する有機ケイ素化合物は、空気中でも安定であり、更には、シリカ等の無機充填剤との反応速度が高いため、該有機ケイ素化合物を無機充填剤と共にゴム成分に配合することで、ゴム成分と無機充填剤とのカップリング反応の効率が向上して、ゴム組成物のヒステリシスロスを低下させつつ、耐摩耗性を向上させられる上、該有機ケイ素化合物が有機材料と無機材料からなるハイブリッド材料の界面の接着改善や親和性向上にも効果があることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の有機ケイ素化合物は、分子内に、一つ以上の硫黄原子(S)と、一つ以上のケイ素原子(Si)と、一つ以上の窒素原子(N)とを有し、且つ前記ケイ素原子(Si)が一つのケイ素−酸素結合(Si−O)と三つのケイ素−炭素結合(Si−C)を有することを特徴とする。
本発明の有機ケイ素化合物の好適例においては、前記ケイ素原子に、アミノアルキル基を含む官能基が結合している。
本発明の有機ケイ素化合物としては、下記一般式(I):
[式中、Aは硫黄原子を含み且つゴム成分と反応する基であり、
1は−Cl2l−R5(ここで、R5は−NR67、−NR6−NR67、−N=NR6又は−Hであり、R6は−Cn2n+1で、R7は−Cq2q+1で、l、n及びqはそれぞれ独立して0〜12である)で表わされ、
2は−Cm2m−R8(ここで、R8は−NR67、−NR6−NR67又は−N=NR6であり、R6は−Cn2n+1で、R7は−Cq2q+1で、m、n及びqはそれぞれ独立して0〜12である)で表わされ、
3は−O−Cl2l−R5(ここで、R5は−NR67、−NR6−NR67、−N=NR6又は−Hであり、R6は−Cn2n+1で、R7は−Cq2q+1で、l、n及びqはそれぞれ独立して0〜12である)で表わされ、
4は−Cl2l−(ここで、lは0〜12である)、或いは下記一般式(II-1)又は式(II-2):
(式中、l及びmは上記と同義であり、X及びYはそれぞれ独立して−O−、−NR6−又は−CH2−であり、R9は−OR6、−NR67又は−R6であり、R10は−NR6−、−NR6−NR6−又は−N=N−であり、但し、R6及びR7は上記と同義である)で表わされる]で表わされる有機ケイ素化合物が好ましい。
ここで、前記硫黄原子(S)を含み且つゴム成分と反応する基は、ポリサルファイド基、チオエステル基、チオール基、ジチオカーボネート基、ジチオアセタール基、ヘミチオアセタール基、ビニルチオ基、α−チオカルボニル基、β−チオカルボニル基、S−CO−CH2−O部分、S−CO−CO部分、及びS−CH2−Si部分からなる群から選択される少なくとも一種を含むことが好ましく、ポリサルファイド基及びチオエステル基の少なくとも一方を含むことが特に好ましい。
また、前記一般式(I)中のAは、−Sx−A’[ここで、A’は水素、或いは下記一般式(III-1)、式(III-2)、式(III-3)、式(III-4)、式(III-5)、式(III-6)、式(III-7)又は式(III-8):
(式中、l、m及びnは上記と同義である)で表わされ、xは1〜10である]で表わされることが好ましい。
また、前記一般式(I)中のAが、下記一般式(IV):
[式中、R1、R2、及びR3は上記と同義であり、R4は−Cl2l−(ここで、lは0〜12である)であり、xは1〜10である]で表わされ、
前記一般式(I)中のR4が−Cl2l−(ここで、lは0〜12である)であることも好ましい。
また、上記一般式(I)で表わされる有機ケイ素化合物においては、前記R1がメチル基であることが好ましく、また、前記R3が−OHであることも好ましい。
また、本発明のゴム組成物は、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムからなるゴム成分(A)に対して、無機充填剤(B)と上記の有機ケイ素化合物(C)とを配合してなることを特徴とする。
本発明のゴム組成物は、前記天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムからなるゴム成分(A)100質量部に対して、前記無機充填剤(B)5〜140質量部を配合してなり、
更に、前記有機ケイ素化合物(C)を、前記無機充填剤(B)の配合量の1〜20質量%含むことが好ましい。
本発明のゴム組成物の好適例においては、前記無機充填剤(B)がシリカ又は水酸化アルミニウムである。ここで、該シリカは、BET表面積が40〜350m2/gであることが好ましい。
また、本発明のタイヤは、上記のゴム組成物を用いたことを特徴とする。更に、本発明のプライマー組成物は、上記有機ケイ素化合物を含むことを特徴とし、本発明の塗料組成物は、上記有機ケイ素化合物を含むことを特徴とし、本発明の接着剤は、上記有機ケイ素化合物を含むことを特徴とする。
本発明によれば、分子内に硫黄原子(S)、ケイ素原子(Si)及び窒素原子(N)を有し、該ケイ素原子(Si)がSi−O結合を一つ及びSi−C結合を三つ有し、空気中でも安定な上、ゴム組成物のヒステリシスロスを低下させると共に、耐摩耗性を向上させることが可能な新規有機ケイ素化合物を提供することができる。また、かかる有機ケイ素化合物を含むゴム組成物及び該ゴム組成物を用いたタイヤ、更には、かかる有機ケイ素化合物を含むプライマー組成物、塗料組成物及び接着剤を提供することができる。
<有機ケイ素化合物>
以下に、本発明の有機ケイ素化合物を詳細に説明する。本発明の有機ケイ素化合物は、分子内に、一つ以上の硫黄原子(S)と、一つ以上のケイ素原子(Si)と、一つ以上の窒素原子(N)とを有し、且つ前記ケイ素原子(Si)が一つのケイ素−酸素結合(Si−O)と三つのケイ素−炭素結合(Si−C)を有することを特徴とする。即ち、本発明の有機ケイ素化合物においては、ケイ素原子(Si)が直接的には、一つの酸素原子(O)及び三つの炭素原子(C)と結合している。本発明の有機ケイ素化合物においては、窒素原子(N)を含む原子団とケイ素原子(Si)がケイ素−炭素結合(Si−C)で結合されており、また、一つのケイ素原子(Si)がケイ素−酸素結合(Si−O)を一つしか持たず、該ケイ素−酸素結合(Si−O)は、シリカ等の無機充填剤との反応部位となり、例えば、無機充填剤がシリカの場合は、シリカとSi−O−Si結合を形成してしまうため、タイヤ等の製品の使用中に加水分解してアルコール成分を発生することがなく、製品の使用中の揮発性有機化合物(VOC)ガスの発生を低減できる。
なお、ケイ素原子にアルコキシ基等が結合しているシランカップリング剤は、空気中での安定性に問題があり、その分解機構として、ケイ素原子に結合しているアルコキシ基が加水分解してシラノール基(Si−OH)が生成し、該シラノール基(Si−OH)同士が縮合して分解が進行することが考えられる。そして、シラノール基(Si−OH)同士の縮合反応は、電子不足なケイ素原子に結合しているシラノール基同士で進行し易いことが知られている。これに対して、本発明の有機ケイ素化合物は、一つのケイ素原子(Si)が一つのケイ素−酸素結合(Si−O)と三つのケイ素−炭素結合(Si−C)を有しており、ケイ素原子上が電子豊富であるため、縮合反応が進行し難く、空気中での安定性も高い。そのため、本発明の有機ケイ素化合物は、空気中での保管中に加水分解によりゲル化して高次構造化し難く、また、反応の立体障害となることがないため、ゴム成分等のマトリクスとシリカ等の無機充填剤とを均一にカップリングできる。
但し、シリカ等の無機充填剤において、シラノール基が結合しているケイ素原子は、電子不足なため、本発明の有機ケイ素化合物と無機充填剤とは十分に反応することができる。そのため、従来のシランカップリング剤に代えて、本発明の有機ケイ素化合物を無機充填剤配合ゴム組成物に添加することで、カップリング効率が向上し、その結果として、無機充填剤の分散性が向上し、ゴム組成物の未加硫粘度が低減され、ゴム組成物のヒステリシスロスを低下させつつ、耐摩耗性を向上させることが可能となる。また、本発明の有機ケイ素化合物は、添加効率が高いため、少量でも高い効果が得られ、配合コストの低減にも寄与する。
なお、本発明の有機ケイ素化合物は、一つのケイ素原子(Si)がケイ素−酸素結合(Si−O)を一つしか有さないため、無機充填剤との反応部位が少ないが、分子構造中に存在する窒素原子が、無機充填剤の表面に存在するシラノール基やケイ素原子との親和力の高いため、無機充填剤との反応性を十分に維持することができる。
本発明の有機ケイ素化合物は、前記ケイ素原子に、アミノアルキル基を含む官能基が結合していることが好ましい。ケイ素原子にアミノアルキル基を含む官能基が結合している場合、ゴム成分と無機充填剤とのカップリング効率を向上させる効果に特に優れる。また、アミノアルキル基を含む官能基として、具体的には、N,N−ジメチルアミノメチル基、N,N−ジメチルアミノエチル基、N,N−ジエチルアミノメチル基、N,N−ジエチルアミノエチル基、4−ジメチルアミノフェニル基、4−ジエチルアミノフェニル基、2−ジメチルアミノフェニル基、2−ジエチルアミノフェニル基等が挙げられる。
本発明の有機ケイ素化合物として、より具体的には、上記一般式(I)で表わされる化合物が好ましい。なお、該有機ケイ素化合物は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
<<式(I)の化合物>>
上記一般式(I)において、Aは、硫黄原子(S)を含み且つゴム成分と反応する基である。式(I)で表わされる有機ケイ素化合物は、−O−Cl2l−R5で表わされるR3がシリカ等の無機充填剤と反応するため、分子内に更にゴム成分と反応する基を有することで、ゴム成分と無機充填剤とのカップリング能力を有することとなる。ここで、硫黄原子(S)を含み且つゴム成分と反応する基は、ポリサルファイド基、チオエステル基、チオール基、ジチオカーボネート基、ジチオアセタール基、ヘミチオアセタール基、ビニルチオ基、α−チオカルボニル基、β−チオカルボニル基、S−CO−CH2−O部分、S−CO−CO部分(チオジケトン基)、及びS−CH2−Si部分からなる群から選択される少なくとも一種を含むことが好ましく、ポリサルファイド基及びチオエステル基の少なくとも一方を含むことが特に好ましく、これらの一種以上を含む場合、ゴム成分との反応性が良好である。
上記Aは、−Sx−A’で表わされることが好ましく、ここで、xは1〜10であり、A’は水素、或いは上記一般式(III-1)、式(III-2)、式(III-3)、式(III-4)、式(III-5)、式(III-6)、式(III-7)又は式(III-8)で表わされ、l、m及びnはそれぞれ独立して0〜12である。なお、−Cl2l+1、−Cm2m+1及び−Cn2n+1は、l、m及びnが0〜12であるため、水素又は炭素数1〜12のアルキル基であり、ここで、炭素数1〜12のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等が挙げられ、該アルキル基は、直鎖状でも、分岐状でもよい。Aが−Sx−A’で表わされる場合、Aとゴム成分との反応性が高く、有機ケイ素化合物が優れたカップリング能力を発現する。
また、式(I)で表わされる有機ケイ素化合物としては、上記Aが−Sx−A’で表わされる化合物に加えて、上記Aが上記式(IV)で表わされる化合物も好ましい。該化合物もゴム成分と無機充填剤とのカップリング効率を向上させる効果に優れる。
上記一般式(I)において、R1は−Cl2l−R5で表わされ、ここで、R5は−NR67、−NR6−NR67、−N=NR6又は−Hであり、R6は−Cn2n+1で、R7は−Cq2q+1であり、l、n及びqはそれぞれ独立して0〜12である。−Cl2l−は、lが0〜12であるため、単結合又は炭素数1〜12のアルキレン基である。ここで、炭素数1〜12のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基等が挙げられ、該アルキレン基は、直鎖状でも分岐状でもよい。また、−Cn2n+1及び−Cq2q+1は、n及びqが0〜12であるため、水素又は炭素数1〜12のアルキル基である。ここで、炭素数1〜12のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等が挙げられ、該アルキル基は、直鎖状でも、分岐状でもよい。なお、R1としては、メチル基が好ましく、R1がメチル基の場合、ケイ素原子周りの立体障害が小さく、ポリマー(ゴム成分)とシリカ(無機充填剤)の反応が円滑に進行する。
上記一般式(I)において、R2は−Cm2m−R8で表わされる。ここで、R8は−NR67、−NR6−NR67又は−N=NR6であり、R6は−Cn2n+1で、R7は−Cq2q+1であり、m、n及びqはそれぞれ独立して0〜12である。−Cm2m−は、mが0〜12であるため、単結合又は炭素数1〜12のアルキレン基である。ここで、炭素数1〜12のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基等が挙げられ、該アルキレン基は、直鎖状でも分岐状でもよい。また、−Cn2n+1及び−Cq2q+1は、n及びqが0〜12であるため、水素又は炭素数1〜12のアルキル基である。ここで、炭素数1〜12のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等が挙げられ、該アルキル基は、直鎖状でも、分岐状でもよい。
上記一般式(I)において、R3は−O−Cl2l−R5で表わされ、ここで、R5は−NR67、−NR6−NR67、−N=NR6又は−Hであり、R6は−Cn2n+1で、R7は−Cq2q+1であり、l、n及びqはそれぞれ独立して0〜12であり、−Cl2l−、−Cn2n+1及び−Cq2q+1については、上述の通りである。R5が−Hの場合、R3は−O−Cl2l+1であり、−O−Cl2l+1は、lが0〜12であるため、水酸基(−OH)又は炭素数1〜12のアルコキシ基である。ここで、炭素数1〜12のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基等が挙げられ、該アルコキシ基は、直鎖状でも、分岐状でもよい。なお、R3としては、−OHが好ましく、R3が−OHの場合、シリカ上のシラノール(Si−OH)との反応が素早く進行する。
上記一般式(I)において、R4は−Cl2l−、或いは上記一般式(II-1)又は式(II-2)で表わされ、ここで、lは0〜12である。−Cl2l−は、lが0〜12であるため、単結合又は炭素数1〜12のアルキレン基であり、炭素数1〜12のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基等が挙げられ、該アルキレン基は、直鎖状でも分岐状でもよい。なお、R4としては、−Cl2l−が好ましい。
上記式(II-1)において、l及びmはそれぞれ独立して0〜12であり、X及びYはそれぞれ独立して−O−、−NR6−又は−CH2−であり、R9は−OR6、−NR67又は−R6である。ここで、R6は−Cn2n+1で、R7は−Cq2q+1であり、n及びqはそれぞれ独立して0〜12である。なお、−Cn2n+1及び−Cq2q+1については、上述の通りである。
上記式(II-2)において、l及びmはそれぞれ独立して0〜12であり、R10は−NR6−、−NR6−NR6−又は−N=N−である。ここで、R6は−Cn2n+1であり、nは0〜12である。なお、−Cn2n+1については、上述の通りである。
上記式(I)で表される有機ケイ素化合物としては、Aが上記一般式(IV)で表わされ、R4が−Cl2l−である化合物、Aが−Sx−A’で表わされ、A’が式(III-1)で表わされ、R4が−Cl2l−である化合物、Aが−SHで表わされ、R4が−Cl2l−である化合物が特に好ましい。式(IV)において、R1、R2及びR3は上記と同義であり、R4は−Cl2l−であり、xは1〜10である。式(I)で表され、Aが式(IV)で表わされ、R4が−Cl2l−である化合物、式(I)で表され、Aが−Sx−A’で表わされ、A’が式(III-1)で表わされ、R4が−Cl2l−である化合物、式(I)で表され、Aが−SHで表わされ、R4が−Cl2l−である化合物は、空気中でも特に安定であり、また、ゴム組成物のヒステリシスロスを低下させる効果、耐摩耗性を向上させる効果も十分に有する。
<<有機ケイ素化合物の合成方法>>
本発明の有機ケイ素化合物は、当業者に公知の有機合成の技術を適宜組み合わせて合成できる。例えば、R2−Mg−Br[式中、R2は上記と同義である]で表わされるグリニャール試薬を準備し、該グリニャール試薬をR13SiCl−R4−Cl又はR13SiOR−R4−Cl[式中、R1、R3及びR4は上記と同義であり、Rは炭化水素基であり、直鎖状でも分岐鎖状でも良く、Cn2n+1で表わされる場合、nは1〜20の範囲が好ましい]で表わされる化合物と反応させて、R123Si−R4−Clで表わされる化合物を生成させ、該化合物と硫化ナトリウムとを反応させることで、R123Si−R4−Sx−R4−SiR123で表わされる化合物、即ち、上記式(I)で表わされ、Aが上記式(IV)で表わされる化合物を生成させることができる。
また、テトラブチルアンモニウムブロミド及び硫化ナトリウムを含む水溶液にCl−CO−Cl2l+1[式中、lは上記と同義である]で表わされる塩化アシル化合物を加えて、Na−Sx−CO−Cl2l+1で表わされる化合物を準備し、該化合物と上記R123Si−R4−Clで表わされる化合物とを反応させることで、R123Si−R4−Sx−CO−Cl2l+1で表わされる化合物、即ち、上記式(I)で表わされ、Aが−Sx−A’で表わされ、A’が式(III-1)で表わされる化合物を生成させることができる。
また、チオ尿素と上記R123Si−R4−Clで表わされる化合物とを反応させることで、R123Si−R4−SHで表わされる化合物、即ち、上記式(I)で表わされ、Aが−SHで表わされる化合物を生成させることができる。
<<有機ケイ素化合物の具体例>>
本発明の有機ケイ素化合物として、具体的には、ビス{3−(N,N−ジメチルアミノエチルエトキシメチルシリル)プロピル}ジスルフィド、3−オクタノイルチオプロピル(N,N−ジメチルアミノエチル)エトキシメチルシラン、3−メルカプトプロピル(N,N−ジメチルアミノエチル)エトキシメチルシラン、ビス[3−{N,N−ジメチルアミノエチル(ヒドロキシ)メチルシリル}プロピル]ジスルフィド、3−オクタノイルチオプロピル(N,N−ジメチルアミノエチル)(ヒドロキシ)メチルシラン、3−メルカプトプロピル(N,N−ジメチルアミノエチル)(ヒドロキシ)メチルシラン等が挙げられる。
<ゴム組成物>
本発明のゴム組成物は、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムからなるゴム成分(A)に対して、無機充填剤(B)と上述の有機ケイ素化合物(C)とを配合してなることを特徴とし、好ましくは、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムからなるゴム成分(A)100質量部に対して、無機充填剤(B)5〜140質量部を配合し、更に、上述の有機ケイ素化合物(C)を、前記無機充填剤(B)の配合量の1〜20質量%配合してなる。
ここで、有機ケイ素化合物(C)の含有量が無機充填剤(B)の配合量の1質量%未満では、ゴム組成物のヒステリシスロスを低下させる効果、並びに耐摩耗性を向上させる効果が不十分であり、一方、20質量%を超えると、効果が飽和してしまう。
本発明のゴム組成物のゴム成分(A)は、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムからなる。ここで、ジエン系合成ゴムとしては、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン共重合体等が挙げられる。なお、該ゴム成分(A)は、有機ケイ素化合物(C)と反応するために、分子内に炭素−炭素二重結合を有することが好ましい。これらゴム成分(A)は、一種単独で用いても、二種以上をブレンドして用いてもよい。
本発明のゴム組成物に用いる無機充填剤(B)としては、シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、クレー、炭酸カルシウム等が挙げられ、これらの中でも、補強性の観点から、シリカ及び水酸化アルミニウムが好ましく、シリカが特に好ましい。無機充填剤(B)がシリカの場合は、有機ケイ素化合物(C)は、シリカ表面のシラノール基との親和力の高い官能基及び/又はケイ素原子(Si)との親和性が高い官能基を有するため、カップリング効率が大幅に向上して、ゴム組成物のヒステリシスロスを低下させ、耐摩耗性を向上させる効果が一層顕著になる。なお、シリカとしては、特に制限はなく、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)等を使用することができ、一方、水酸化アルミニウムとしては、ハイジライト(登録商標、昭和電工製)を用いることが好ましい。
上記シリカは、BET表面積が40〜350m2/gであることが好ましい。シリカのBET表面積が40m2/g未満の場合、該シリカの粒子径が大きすぎるために耐摩耗性が大きく低下してしまい、また、シリカのBET表面積が350m2/gを超える場合、該シリカの粒子径が小さすぎるためにヒステリシスロスが大きく増加してしまう。
上記無機充填剤(B)の配合量は、上記ゴム成分(A)100質量部に対して5〜140質量部の範囲が好ましい。無機充填剤(B)の配合量が上記ゴム成分(A)100質量部に対して5質量部未満では、ヒステリシスロスを低下させる効果が不十分であり、一方、140質量部を超えると、作業性が著しく悪化するためである。
本発明のゴム組成物には、上記ゴム成分(A)、無機充填剤(B)、有機ケイ素化合物(C)の他に、ゴム業界で通常使用される配合剤、例えば、カーボンブラック、軟化剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、亜鉛華、ステアリン酸等を目的に応じて適宜配合することができる。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。なお、本発明のゴム組成物は、ゴム成分(A)に、無機充填剤(B)及び有機ケイ素化合物(C)と共に、必要に応じて適宜選択した各種配合剤を配合して、混練り、熱入れ、押出等することにより製造することができる。
<タイヤ>
また、本発明のタイヤは、上述のゴム組成物を用いたことを特徴とし、上述のゴム組成物がトレッドに用いられていることが好ましい。本発明のタイヤは、転がり抵抗が大幅に低減されていることに加え、耐摩耗性も大幅に向上している。なお、本発明のタイヤは、従来公知の構造で、特に限定はなく、通常の方法で製造できる。また、本発明のタイヤが空気入りタイヤの場合、タイヤ内に充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。
<プライマー組成物、塗料組成物及び接着剤>
更に、本発明のプライマー組成物は、上記有機ケイ素化合物を含むことを特徴とし、本発明の塗料組成物は、上記有機ケイ素化合物を含むことを特徴とし、本発明の接着剤は、上記有機ケイ素化合物を含むことを特徴とする。上述した本発明の有機ケイ素化合物は、シラノール基以外のヒドロキシ基であっても高い親和性を有するため、ヒドロキシ基を有する種々の無機化合物との反応も促進でき、有機材料と無機材料のハイブリッド材料の界面の接着改善や親和性向上に効果がある。従って、上記有機ケイ素化合物を含むプライマー組成物、塗料組成物、接着剤は、有機材料と無機材料の界面の接着性及び親和性を向上させることができる。
ここで、本発明のプライマー組成物は、上記有機ケイ素化合物の他に、硬化促進成分として、スズ、チタン等の金属又は金属化合物からなる触媒を含有させてもよく、また、プライマー組成物の粘度を調整するために、有機溶剤を含有させてもよい。また、本発明の塗料組成物は、上記有機ケイ素化合物の他に、顔料、金属粒子、樹脂、更には、有機溶剤や水を含有させることができる。更に、本発明の接着剤は、上記有機ケイ素化合物の他に、樹脂、更には、接着剤の粘度を調整するための有機溶剤を含有させることができる。なお、本発明のプライマー組成物、塗料組成物、接着剤は、それぞれ、上記有機ケイ素化合物と共に、目的に応じて適宜選択した配合剤や溶剤を混合して、公知の方法で作製できる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<有機ケイ素化合物(C−1)の合成(比較化合物)>
500mLの四つ口フラスコに、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド 40g、N−メチルジエタノールアミン 20g、チタンテトラ−n−ブトキシド 0.8g、トルエン 220mLを加えた。反応溶液をメカニカルスターラーで撹拌しながら、乾燥窒素を流しつつ(0.2L/min)、フラスコをオイルバスで加熱し、ジムロートコンデンサーを取り付け、11時間還流を行った。その後、エバポレーターを用いて溶媒を除去することにより、下記化学式:
で表わされるビス{3−(エトキシ)1,3−ジオキサ−6−メチルアザ−2−シラシクロオクチルプロピル}ジスルフィド[有機ケイ素化合物(C−1)]50gを得た。生成物の同定は1H−NMRにより行った。1H−NMRでの分析結果を以下に示す。
1H−NMR:0.58(4H, t), 1.22(6H, t), 1.60(4H, m), 2.27(6H, t), 2.55(12H, m), 3.83(4H, q), 3.89(8H, m)
<有機ケイ素化合物(C−2)の合成(比較化合物)>
500mLの四つ口フラスコに、3−オクタノイルチオ−プロピルトリエトキシシラン 60g、N−メチルジエタノールアミン 20g、チタンテトラ−n−ブトキシド 0.8g、トルエン 220mLを加えた。反応溶液をメカニカルスターラーで撹拌しながら、乾燥窒素を流しつつ(0.2L/min)、フラスコをオイルバスで加熱し、ジムロートコンデンサーを取り付け、11時間還流を行った。その後、エバポレーターを用いて溶媒を除去することにより、下記化学式:
で表わされる3−オクタノイルチオ−プロピル(エトキシ)1,3−ジオキサ−6−メチルアザ−2−シラシクロオクタン[有機ケイ素化合物(C−2)]70gを得た。生成物の同定は1H−NMRにより行った。1H−NMRでの分析結果を以下に示す。
1H−NMR:0.58(2H, t), 0.96(3H, t), 1.22(3H, t), 1.29-1.33(8H, m), 1.62(2H, m), 2.00(2H, m), 2.27(3H, t), 2.40(2H, m), 2.55(4H, m), 2.87(2H, m), 3.83(2H, q), 3.89(4H, m)
<有機ケイ素化合物(C−3)の合成>
まず、500mLの四つ口フラスコに、マグネシウム 4.80gとジエチルエーテル 220mLを加え、乾燥窒素を流しつつ(0.2L/min)、撹拌しながら、滴下ロートを用いて30.02gのN,N−ジメチルアミノエチル−ブロミドのジエチルエーテル溶液 30mLを少しずつ滴下し、N,N−ジメチルアミノエチル−マグネシウム−ブロミドを調製した。
続いて、上記で調製したN,N−ジメチルアミノエチル−マグネシウム−ブロミドの溶液を氷浴に浸け、滴下ロートを用い、温度が上がらないように41.62gの3−クロロプロピル−エトキシメチルシランのジエチルエーテル溶液 30mLを少しずつ滴下した。更に、氷浴を除去し、オイルバスを用いて50℃に加熱しながら、反応溶液を2時間撹拌した。その後、反応溶液を塩化アンモニウムの飽和水溶液で洗浄し、続いて、飽和食塩水で洗浄した後、残った水相をジエチルエーテルで抽出し、洗浄した有機相と併せて硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。1時間後、乾燥した有機相を濾過して不純物を除去し、エバポレーターを用いて溶媒を除去することにより、3−クロロプロピル−N,N−ジメチルアミノエチルエトキシメチルシラン 44.61g(収率95%)を得た。
得られた3−クロロプロピル−N,N−ジメチルアミノエチルエトキシメチルシラン 38.05gのTHF溶液 200mLを、氷浴を用いて0℃に保ちつつ、撹拌しながら硫化ナトリウム 8.81gを加え、氷浴を除去した後に、オイルバスを用いて50℃に加熱しながら、2時間撹拌した。その後、反応溶液を室温まで冷却し、濾過して不純物を除去し、エバポレーターを用いて溶媒を除去することにより、下記化学式:
で表わされるビス{3−(N,N−ジメチルアミノエチルエトキシメチルシリル)プロピル}ジスルフィド[有機ケイ素化合物(C−3)]44.61g(収率95%)を得た。生成物の同定は1H−NMRにより行った。1H−NMRでの分析結果を以下に示す。
1H−NMR:0.08(6H, s), 0.30(4H, t), 0.40(4H, t), 1.22(6H, t), 1.60(4H, m), 2.27(12H, s), 2.40(4H, t), 2.56(4H, t), 3.83(4H, t)
<有機ケイ素化合物(C−4)の合成>
まず、500mLの四つ口フラスコに、マグネシウム 4.80gとジエチルエーテル 220mLを加え、乾燥窒素を流しつつ(0.2L/min)、撹拌しながら、滴下ロートを用いて30.02gのN,N−ジメチルアミノエチル−ブロミドのジエチルエーテル溶液 30mLを少しずつ滴下し、N,N−ジメチルアミノエチル−マグネシウム−ブロミドを調製した。
続いて、上記で調製したN,N−ジメチルアミノエチル−マグネシウム−ブロミドの溶液を氷浴に浸け、滴下ロートを用い、温度が上がらないように41.62gの3−クロロプロピル−エトキシメチルシランのジエチルエーテル溶液 30mLを少しずつ滴下した。更に、氷浴を除去し、オイルバスを用いて50℃に加熱しながら、反応溶液を2時間撹拌した。その後、反応溶液を塩化アンモニウムの飽和水溶液で洗浄し、続いて、飽和食塩水で洗浄した後、残った水相をジエチルエーテルで抽出し、洗浄した有機相と併せて硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。1時間後、乾燥した有機相を濾過して不純物を除去し、エバポレーターを用いて溶媒を除去することにより、3−クロロプロピル−N,N−ジメチルアミノエチルエトキシメチルシラン 44.61g(収率95%)を得た。
次に、テトラブチルアンモニウムブロミド 0.52gと硫化ナトリウム 12.49gの水溶液 100mLを氷浴で0℃に保ちながら撹拌し、オクタノイルクロリド 26.03gを加え、氷浴を除去した後に、オイルバスを用いて50℃に加熱しながら、2時間撹拌し、オクタノイルチオナトリウムの水溶液を調製した。
上記で調製したオクタノイルチオナトリウムの水溶液を室温で撹拌しながら、3−クロロプロピル−N,N−ジメチルアミノエチルエトキシメチルシラン 38.05gを滴下し、滴下後に、オイルバスを用いて50℃に加熱しながら、3時間撹拌した。その後、反応溶液を室温まで冷却し、濾過して不純物を除去し、エバポレーターを用いて溶媒を除去することにより、下記化学式:
で表わされる3−オクタノイルチオプロピル(N,N−ジメチルアミノエチル)エトキシメチルシラン[有機ケイ素化合物(C−4)]52.661g(収率93%)を得た。生成物の同定は1H−NMRにより行った。1H−NMRでの分析結果を以下に示す。
1H−NMR:0.08(3H, s), 0.30(2H, t), 0.40(2H, t), 0.96(3H, t), 1.22(3H, t), 1.29-1.33(8H, m), 1.62(2H, m), 2.00(2H, m), 2.27(6H, s), 2.40(4H, m), 2.87(2H, t), 3.83(2H, t)
<有機ケイ素化合物(C−5)の合成>
まず、500mLの四つ口フラスコに、マグネシウム 4.80gとジエチルエーテル 220mLを加え、乾燥窒素を流しつつ(0.2L/min)、撹拌しながら、滴下ロートを用いて30.02gのN,N−ジメチルアミノエチル−ブロミドのジエチルエーテル溶液 30mLを少しずつ滴下し、N,N−ジメチルアミノエチル−マグネシウム−ブロミドを調製した。
続いて、上記で調製したN,N−ジメチルアミノエチル−マグネシウム−ブロミドの溶液を氷浴に浸け、滴下ロートを用い、温度が上がらないように41.62gの3−クロロプロピル−エトキシメチルシランのジエチルエーテル溶液 30mLを少しずつ滴下した。更に、氷浴を除去し、オイルバスを用いて50℃に加熱しながら、反応溶液を2時間撹拌した。その後、反応溶液を塩化アンモニウムの飽和水溶液で洗浄し、続いて、飽和食塩水で洗浄した後、残った水相をジエチルエーテルで抽出し、洗浄した有機相と併せて硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。1時間後、乾燥した有機相を濾過して不純物を除去し、エバポレーターを用いて溶媒を除去することにより、3−クロロプロピル−N,N−ジメチルアミノエチルエトキシメチルシラン 44.61g(収率95%)を得た。
得られた3−クロロプロピル−N,N−ジメチルアミノエチルエトキシメチルシラン 38.05gのTHF溶液 200mLを、氷浴を用いて0℃に保ちつつ、撹拌しながらチオ尿素 36.53gを加え、氷浴を除去した後に、オイルバスを用いて50℃に加熱しながら、1時間撹拌した。その後、反応溶液を塩化アンモニウムの飽和水溶液で洗浄し、続いて、飽和食塩水で洗浄した後、残った水相をジエチルエーテルで抽出し、洗浄した有機相と併せて硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。1時間後、乾燥した有機相を濾過して不純物を除去し、エバポレーターを用いて溶媒を除去することにより、下記化学式:
で表わされる3−メルカプトプロピル(N,N−ジメチルアミノエチル)エトキシメチルシラン[有機ケイ素化合物(C−5)]33.91g(収率90%)を得た。生成物の同定は1H−NMRにより行った。1H−NMRでの分析結果を以下に示す。
1H−NMR:0.08(3H, s), 0.30(2H, t), 0.40(2H, m),1.22(3H, t), 1.60(2H, m), 2.27(6H, s), 2.40(2H, t), 2.56(2H, m), 3.83(2H, q)
<有機ケイ素化合物の安定性評価>
上記で合成した有機ケイ素化合物 10gを100mLのガラス容器に入れ、蓋を開けたまま空気中に3ヶ月間放置した。その後、サンプルを採取し、GPCを用いて縮合反応が起こらずに残っている有機ケイ素化合物の割合を評価した。また、比較として、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(比較例1)、3−オクタノイルチオ−プロピルトリエトキシシラン(比較例2)についても、同様にして評価した。次に、各化合物の縮合反応が起こらずに残っている割合を、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(比較例1)の縮合反応が起こらずに残っている割合を100として指数表示した。指数値が大きい程、縮合反応が起こらずに残っている割合が高く、安定性が良好であることを示す。結果を表1に示す。
<ゴム組成物の調製及び評価>
表1に従う配合処方のゴム組成物を、バンバリーミキサーにて混練して調製した。次に、得られたゴム組成物の加硫物性を下記の方法で測定した。結果を表1に示す。
(1)動的粘弾性
上島製作所製スペクトロメーター(動的粘弾性測定試験機)を用い、周波数52Hz、初期歪10%、測定温度60℃、動歪1%で、加硫ゴムのtanδを測定し、比較例1のtanδの値を100として指数表示した。指数値が小さい程、tanδが低く、ゴム組成物が低発熱性であることを示す。
(2)耐摩耗性試験
JIS K 6264−2:2005に準拠し、ランボーン型摩耗試験機を用いて、室温、スリップ率25%の条件で試験を行い、比較例1の摩耗量の逆数を100として指数表示した。指数値が大きい程、摩耗量が少なく、耐摩耗性に優れることを示す。

*1 JSR製、乳化重合SBR、#1500
*2 旭カーボン製、#80
*3 日本シリカ工業(株)製、ニップシールAQ、BET表面積=220m2/g
*4 ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド
*5 3−オクタノイルチオ−プロピルトリエトキシシラン
*6 大内新興化学工業製、ノクラック6C
*7 大内新興化学工業製、ノクラック224
*8 三新化学工業製、サンセラーD
*9 三新化学工業製、サンセラーDM
*10 三新化学工業製、サンセラーNS
表1から、分子構造内に窒素原子を有し、ケイ素原子が複数のSi−O結合を有する比較例3及び4の有機ケイ素化合物(C−1)及び(C−2)は、空気中での安定性が低いことが分かる。一方、分子構造内に窒素原子を有し、ケイ素原子が一つのSi−O結合と三つのSi−C結合を有する実施例1〜3の有機ケイ素化合物(C−3)、(C−4)及び(C−5)は、空気中での安定性が高いことが分かる。
また、本発明の有機ケイ素化合物を配合した実施例1〜3のゴム組成物は、従来のシランカップリング剤(*4)を配合した比較例1のゴム組成物よりも、tanδが大幅に低く、即ち、ヒステリシスロスが大幅に低減されており、低発熱性であることが分かる。また、本発明の有機ケイ素化合物を配合した実施例1〜3のゴム組成物は、従来のシランカップリング剤(*5)を配合した比較例2のゴム組成物よりも、耐摩耗性が大幅に向上していることが分かる。
以上の結果から、本発明によれば、ゴム組成物のヒステリシスロスを低下させると共に、耐摩耗性を向上させることが可能なことに加え、空気中でも安定な新規有機ケイ素化合物を提供できることが分かる。

Claims (17)

  1. 分子内に、一つ以上の硫黄原子と、一つ以上のケイ素原子と、一つ以上の窒素原子とを有し、且つ前記ケイ素原子が一つのSi−O結合と三つのSi−C結合を有することを特徴とする有機ケイ素化合物。
  2. 前記ケイ素原子に、アミノアルキル基を含む官能基が結合していることを特徴とする請求項1に記載の有機ケイ素化合物。
  3. 下記一般式(I):
    [式中、Aは硫黄原子を含み且つゴム成分と反応する基であり、
    1は−Cl2l−R5(ここで、R5は−NR67、−NR6−NR67、−N=NR6又は−Hであり、R6は−Cn2n+1で、R7は−Cq2q+1で、l、n及びqはそれぞれ独立して0〜12である)で表わされ、
    2は−Cm2m−R8(ここで、R8は−NR67、−NR6−NR67又は−N=NR6であり、R6は−Cn2n+1で、R7は−Cq2q+1で、m、n及びqはそれぞれ独立して0〜12である)で表わされ、
    3は−O−Cl2l−R5(ここで、R5は−NR67、−NR6−NR67、−N=NR6又は−Hであり、R6は−Cn2n+1で、R7は−Cq2q+1で、l、n及びqはそれぞれ独立して0〜12である)で表わされ、
    4は−Cl2l−(ここで、lは0〜12である)、或いは下記一般式(II-1)又は式(II-2):
    (式中、l及びmは上記と同義であり、X及びYはそれぞれ独立して−O−、−NR6−又は−CH2−であり、R9は−OR6、−NR67又は−R6であり、R10は−NR6−、−NR6−NR6−又は−N=N−であり、但し、R6及びR7は上記と同義である)で表わされる]で表わされることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機ケイ素化合物。
  4. 前記硫黄原子を含み且つゴム成分と反応する基が、ポリサルファイド基、チオエステル基、チオール基、ジチオカーボネート基、ジチオアセタール基、ヘミチオアセタール基、ビニルチオ基、α−チオカルボニル基、β−チオカルボニル基、S−CO−CH2−O部分、S−CO−CO部分、及びS−CH2−Si部分からなる群から選択される少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項3に記載の有機ケイ素化合物。
  5. 前記硫黄原子を含み且つゴム成分と反応する基が、ポリサルファイド基及びチオエステル基の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項4に記載の有機ケイ素化合物。
  6. 前記一般式(I)中のAが−Sx−A’[ここで、A’は水素、或いは下記一般式(III-1)、式(III-2)、式(III-3)、式(III-4)、式(III-5)、式(III-6)、式(III-7)又は式(III-8):
    (式中、l、m及びnは上記と同義である)で表わされ、xは1〜10である]で表わされることを特徴とする請求項3に記載の有機ケイ素化合物。
  7. 前記一般式(I)中のAが、下記一般式(IV):
    [式中、R1、R2、及びR3は上記と同義であり、R4は−Cl2l−(ここで、lは0〜12である)であり、xは1〜10である]で表わされ、
    前記一般式(I)中のR4が−Cl2l−(ここで、lは0〜12である)である
    ことを特徴とする請求項3に記載の有機ケイ素化合物。
  8. 前記R1がメチル基であることを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載の有機ケイ素化合物。
  9. 前記R3が−OHであることを特徴とする請求項3〜8のいずれかに記載の有機ケイ素化合物。
  10. 天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムからなるゴム成分(A)に対して、無機充填剤(B)と請求項1〜9のいずれかに記載の有機ケイ素化合物(C)とを配合してなるゴム組成物。
  11. 前記天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムからなるゴム成分(A)100質量部に対して、前記無機充填剤(B)5〜140質量部を配合してなり、
    更に、前記有機ケイ素化合物(C)を、前記無機充填剤(B)の配合量の1〜20質量%含むことを特徴とする請求項10に記載のゴム組成物。
  12. 前記無機充填剤(B)がシリカ又は水酸化アルミニウムであることを特徴とする請求項10に記載のゴム組成物。
  13. 前記シリカのBET表面積が40〜350m2/gであることを特徴とする請求項12に記載のゴム組成物。
  14. 請求項10〜13のいずれかに記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  15. 請求項1〜9のいずれかに記載の有機ケイ素化合物を含むプライマー組成物。
  16. 請求項1〜9のいずれかに記載の有機ケイ素化合物を含む塗料組成物。
  17. 請求項1〜9のいずれかに記載の有機ケイ素化合物を含む接着剤。
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