JP2012082785A - 圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダボアが円筒部とテーパーを有する圧縮機において、シリンダボアの円筒部へのボルト締め付けによる歪みで、効率低下、信頼性低下を起こす課題があった。
【解決手段】シリンダヘッド123と、弁構成部品142は、ボルト152により、シリンダブロック111の圧縮室開口面に締め付け固定されることで形成され、シリンダブロック111には、ボルト152を固定するためのネジ部153を備え、ネジ部153は、少なくともシリンダボア112の円筒部130とテーパー部132の変曲点131近傍まで及ぶ座ぐり150を備えることにより、ボルト152の締め付け歪みが、テーパー部132で吸収され、円筒部130に及ぶことが無いので、全周隙間135を小さくすることが可能となり、気体の漏れを減らし、圧縮効率も維持し、さらに信頼性を確保することが可能で、効率が高く、信頼性の高い圧縮機を提供できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、家庭用冷蔵庫、冷凍空調装置で用いられる圧縮機において、特に、効率向上、信頼性向上を図る技術に関するものである。
従来、この種の圧縮機は、シリンダと、シリンダに形成されたシリンダボアと、シリンダボア内を往復運動することで気体(冷媒など)を圧縮するピストンを有し、ピストンとシリンダボアとの摺動損失を低減するために、シリンダボアの一部を、テーパーにする構成が開示されている(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。
また、シリンダボアのピストン圧縮方向開口面側には、吐出弁、吸入弁、バルブプレート、シリンダヘッド、ガスケットで、吸排気を行う構成が設けられ、一連の部品は、ボルトにより懸架され、シリンダに固定されている。
また、シリンダボアは、ボルトの締め付けにより、歪みが発生するため、歪みを回避する構成が開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
図8は、特許文献1に開示されている従来の圧縮機の縦断面図、図9は、同圧縮機の一部を切欠いた要部の平面図、図10は、同圧縮機における一部を切欠いた異なる要部の平面図である。
図8、図9、図10において、圧縮機1は、シリンダブロック4を中核とし、下部に電動要素5、上部に圧縮要素6を配置し、密閉容器2内に収納されている。圧縮要素6と電動要素5は、シリンダブロック4の一部で、サスペンションスプリング3により、密閉容器2に弾性支持されている。
圧縮要素6は、ピストン7、シリンダ8、吸入ガスケット9、バルブプレート10、吐出弁ガスケット11、図示しない吐出弁、吸入弁、シリンダヘッド12などから構成され、これらは、ボルト13により、シリンダヘッド12側からシリンダ8に具備したネジ孔8aに螺挿締結されている。
ネジ孔8aは、シリンダ8のピストン7が摺動するシリンダボア8bの近傍に開口している。ボルト13は、シリンダヘッド12、吐出ガスケット11、バルブプレート10、吸入ガスケット9を含めて、ネジ孔8aに締結する構造である。
特許文献1には、ボルト13の締結課題として、シリンダボア8bの内径の変形が指摘されており、その解決方法の一つとして、図10の構成が示されている。
図10において、ボルト22は、シリンダ21、吸入ガスケット9、バルブプレート10、吐出ガスケット11、シリンダヘッド12等を組み合わせて貫通した後、シリンダヘッド12より突出したネジ部22cにナット23で締結する。これにより、ボルト頭部22bは、シリンダ座ぐり部21bに収納され、その結果、ボルト22は、シリンダボア22cの近傍を締結せず、ナット23の締結により、シリンダボア21cの歪みを小さくしている。
次に、図11は、特許文献3に開示されている従来の圧縮機の要部断面図である。
図11において、圧縮機の基本となる構成は、図8と同じであり、シリンダボア51内をピストン52が往復運動することにより、吸入孔54から吸い込まれた冷媒などの気体を圧縮し、吐出孔55から排出する。図11は、吐出弁、吸入弁などを図示していない。ピストン52とシリンダボア51は、ピストン52のシールリング56および、ピストン52本体で、シールされているが、ピストンボア51は、ピストン52が圧縮に向かう側をストレートにした円筒部57と、圧縮とは反対側(反圧縮側)にテーパー部58を設けることにより、ピストン52とシリンダボア51間との摺動を減らし、摺動損失を低減する構成が開示されている。
特開昭56−12079号公報 特開昭63−230975号公報 特開昭54−77315号公報 特開2002−89450号公報
しかしながら、上記従来の構成では、摺動損失の低減を図るために、シリンダボアにテーパー部を設けた場合、次に示す課題がある。
まず、図8、図9、図10の従来例を用いて、ボア歪み防止の課題について説明する。
図9に示す構成では、シリンダボア8bにボルト13の締結による歪みが発生することが既に述べられている。
また、図10に示す構成においては、ボルト22とナット23を用いたシリンダヘッド12、バルブプレート10などのシリンダ21への締結には、ボルト22の挿入のため、シリンダ21のボルト22の部分を大きく取り去らなければならない。そのため、シリンダ21部において、シリンダボア21cの壁の厚みが薄くなる部分が形成され、薄い壁の部分では、ボルト22の締結による歪みがまだ残ることになる。
さらに、加工工程までさかのぼると、シリンダボア8bの加工の際、一部の壁厚が薄いので、加工ツールが発生する応力と熱による歪みが、シリンダボア21cの加工精度を低下させ、シリンダボア21cとピストン7の隙間クリアランスを小さくすることが難しいという課題を有していた。
また、前述したように、歪みは、壁厚の一部が必然的に薄いので、ボルト22の締結の際にも発生し、シリンダボア21cを精度の高い、円筒形に保つことが困難である課題を有していた。
次に、図11の従来例を用いて、シリンダボアのテーパー形成による摺動損失低減の課題について説明する。
図11には、シリンダボア51の圧縮側に円筒部57を形成し、反圧縮側にテーパー部58を形成して摺動損失を低減している。しかし、この場合は、円筒部57の長さを短くしないと、期待する摺動損失低減効果が得られない。
一方、円筒部57を短くすることは、ピストン52とシリンダボア51とのクリアランスの小さい部分、いわゆるシールする部分の長さを短くすることであり、冷媒などの気体
の漏れが生じ易い。また、クリアランス部分、即ち、シリンダボア51とピストン52の隙間をシールする潤滑油(図示していない)の隙間での保持を悪化させることとなる。その結果、気体の漏れによる圧縮損失の増大(すなわち圧縮効率の低下)や、潤滑油の不足による信頼性の低下を招く課題があった。
さらに、摺動損失の低減と気体の漏れを無くすために、円筒部57とピストン52のクリアランス(隙間寸法)を小さくすることは、容易に考え得るが、図8、図9、図10を用いて述べた課題のように、隙間を小さくするためには、加工での歪みを低減すると共に、ボルト13、22を締め付けた際の歪みの影響を無くさなければならない。歪みが発生すると、摺動部(円筒部57を指す)が短いために、ピストン52とシリンダボア51の接触圧が高くなり、信頼性の低下を招く課題も有していた。
したがって、従来の技術範囲では、摺動損失を下げ、機械効率を向上しながら、隙間からの気体の漏れを減らし、圧縮効率も維持し、さらに信頼性を確保することが困難であるという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、ピストンとシリンダボアの摺動面積を下げることで摺動低減を図ると共に、シリンダボアの摺動部分の歪みを防止するものである。そして、ピストンとシリンダボア間の気体の漏れを最大限低減することで、圧縮効率も高く維持し、且つ、シリンダボアの剛性も高く維持するものである。また、加工時に及ぶ観点からも、ボアの歪みを低減し、結果として、高効率で、且つ、信頼性の高い圧縮機を提供することを目的とする。
加えて、圧縮機は、冷媒用の圧縮機に適したものであり、とりわけ、イソブタンなどの、単位容積あたりの冷凍効果の小さい冷媒、即ち、気筒容積を大きくする必要のある圧縮機や、プロパンなどの冷媒の高圧圧力を高くする必要がある圧縮機にも適し、結果として、圧縮機を使用する機器の省エネルギーを達成すると共に、機器の寿命を延ばし、地球環境に優しい圧縮機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の圧縮機は、シリンダヘッドと、弁構成部品を、ボルトにより、シリンダブロックの圧縮室開口面に締め付け固定し、シリンダブロックには、ボルトを固定するためのネジ部を備えている。そして、ネジ部は、少なくともシリンダボアの円筒部とテーパー部の変曲点近傍にまで及ぶ座ぐりを備えることにより、ボルトの締め付け歪みが、テーパー部で吸収され、円筒部に及ぶことが無いように構成している。
その結果、ピストンとの全周隙間を小さくすることが可能となり、圧縮室内の気体の漏れを減らし、圧縮効率を高く維持し、さらに信頼性を確保することが可能で、効率が高く、信頼性の高い圧縮機を提供することができる。
本発明の圧縮機は、圧縮機の効率を高く維持でき、かつ信頼性を十分確保することが可能となる。これによって、省エネルギーで、環境に優しい圧縮機を提供することができる。
本発明の実施の形態1における圧縮機の縦断面図 同実施の形態1における圧縮機の水平断面図 同実施の形態1における圧縮機のピストン下死点近傍での要部断面図 同実施の形態1における圧縮機のピストン上死点近傍での要部断面図 同実施の形態1における圧縮機のピストン上死点での要部断面模式図 本発明の実施の形態2における圧縮機の縦断面図 同実施の形態2における圧縮機のピストン下死点近傍での要部断面図 従来の圧縮機の縦断面図 同圧縮機の一部を切欠いた要部の平面図 同圧縮機における一部を切欠いた異なる要部の平面図 従来の異なる圧縮機の要部断面図
第1の発明は、密閉容器内に、潤滑油と、固定子と回転子を備えた電動要素と、前記電動要素によって駆動される圧縮要素を収容し、前記圧縮要素を、前記回転子が固定された主軸部と偏芯軸部とを備えたクランクシャフトと、前記主軸部を軸支する軸受部と、略円筒形の円筒部とテーパー部を備えたシリンダボアからなるシリンダブロックと、前記シリンダボア内を往復運動するピストンと、前記偏芯軸部と前記ピストンを連結する連結手段を備えた構成とし、前記シリンダボアと前記ピストンによって形成される圧縮室の開口面側に、弁構成部品とともにボルトによって締め付け固定されるシリンダヘッドを設け、さらに、前記シリンダブロックの前記圧縮室開口面側に、前記ボルトを固定するためのネジ部を備え、前記ネジ部に、少なくとも前記シリンダボアの前記円筒部と前記テーパーの変曲点近傍まで延出する座ぐりを設けたものである。
かかる構成とすることにより、前記ボルトを、シリンダブロックのネジ部へ締め付けた時に発生するシリンダボアの歪みは、ネジ部の近傍のテーパー部にしか及ばず、円筒部には、歪みが及ばない。その結果、ピストン往復運動時の摩擦抵抗の増加による入力増加が無く効率、信頼性を確保することができる。
さらに、詳述すると、かかる構成は、前記シリンダボアにテーパー部を設けて、摺動損失を低減する構成の重要な課題である、円筒部の組み立て時の精度を向上することができるものである。その結果、冷媒などの気体が漏れや、クリアランス部分、即ち、シリンダボアとピストンの隙間をシールする潤滑油の隙間での保持の悪化を防ぐことができる。したがって、気体の漏れによる圧縮効率の低下、即ち、圧縮損失の増大や、潤滑油の不足による信頼性の低下を招く課題が解決され、圧縮効率が高く、さらに、摺動損失も少なくなるので、圧縮機の効率を最大限に高めることができる。
また、圧縮機の効率が高いことは、シリンダボアとピストン間の金属接触を最小とすることができ、摩耗などの起こりにくい信頼性の高い圧縮機を提供することができる。
さらに、加工工程においても、シリンダブロックに設けたネジ部は、少なくともシリンダボアの円筒部とテーパーの変曲点近傍まで延出する座ぐりを有する構成である。その結果、シリンダボアの周り全体を無くす構成と異なり、シリンダボアの周りに十分な剛性、強度を持たせることが可能となる。これにより、加工においても、シリンダボアの円筒部の形状を悪化させることが無く、加工時の精度も高く維持することが可能となる。
以上のことから、加工から組み立てによるボルトの締め付け歪みが大幅に減少し、円筒部の精度を高く維持することを可能とする構成であるので、圧縮機の効率を高くでき、かつ信頼性の高くすることが可能となる。これによって、省エネルギーで、環境に優しい圧縮機を提供することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記ピストンとシリンダボアの円筒部との全周隙間を、10マイクロメーター以下としたものである。
かかる構成において、全周クリアランスを、10マイクロメーター以下とした場合、ピストンの円筒精度が3マイクロメーター、シリンダボア円筒精度が3マイクロメーター、最小全周クリアランスを3マイクロメーターとすると、歪みは、1マイクロメーター以下にしなければならない。従来の構成では、ボルトの締め付けによる歪みを1マイクロメーター以下に保つことは困難であり、効率の向上、能力の向上のために、クリアランスを小さくすることができなかったが、第2の発明の構成によれば、ボルトの締め付けによるボアの歪みが円筒部にほとんど及ばないので、10マイクロメーター以下の全周クリアランスの確保が可能となる。
より具体的には、ピストンとシリンダボアの円筒精度をそれぞれ2マイクロメーター以下におさえ、さらに、全周最小クリアランスも2マイクロメーターまで縮小した構成をとれば、6マイクロメーター以下のクリアランス構成も可能であり、ピストンとシリンダボアからの漏れがさらに縮小するので、体積効率が高く、効率も高い圧縮機を提供することができる。
第3の発明は、第1または、第2の発明において、前記ピストンの圧縮側に、グルーブを設け、前記グルーブを、圧縮行程最終段階で、前記シリンダボアに直角な平面において、前記シリンダブロックの座ぐりと近接する配置関係としたものである。
かかる構成とすることにより、圧縮の最終段階で、前記ピストンが上死点に近い位置にある場合に、前記座ぐりによるシリンダボアの円筒部の歪み防止の効果に加えて、前記ピストンのグルーブが、さらにごくわずかに残るシリンダボアの円筒部の歪み影響も回避する。その結果、前記ピストンとボア間のシール性の向上と、摺動損失の低減の両立をさらに図ることが可能となり、第1または、第2の発明の効果に加えてさらに効率、信頼性の高い圧縮機を提供することができる。
この点について詳述すると、前記ピストン先端は、潤滑油により、シールされることで、漏れを維持する部位であり、ボルト締め付けによるシリンダボアの変形が、シール性の低下を起こし、性能、効率悪化を招く課題があったが、第3の発明の構成によれば、歪みは、シリンダブロックの円筒部とテーパー部の変曲点近傍まで及ぶ座ぐりと、さらに、座ぐりとネジ部が開始される位置がテーパーが始まる開始点であり、かつピストンのグルーブにより、歪みは、テーパー部で既に径が広がっている部分であるため、円筒部には影響を及ぼさない。また、テーパー開始点の位置が多少ずれたとしても、ピストンのグルーブ(溝)により、クリアランスの減少が回避されるので、歪み影響も無くなる。さらに、グルーブ自体は、潤滑油を保持する機能があるので、シール性も確保されることとなり、保持された潤滑油は、ボルトの締め付け歪みがない均等なクリアランスに近いピストンとシリンダ全周に供給されることとなり、性能、効率、信頼性の両立を図ることが可能となる。
第4の発明は、第1から第3の発明のいずれか一つの発明において、前記潤滑油の粘度を、VG8以下としたものである。
かかることにより、前記ピストン、シリンダボア部分の温度を、摂氏約120度(以下、温度の単位は、摂氏である)と想定した場合、潤滑油の粘度がおよそ2から3センチストークス以下となり、潤滑油自体の耐摩耗耐力が低くなる。その結果、少しの金属接触が摩耗の増大を招くことになり、また、潤滑油の低粘度化は、ピストンとボアのシール性の低下を引き起こすこととなる。ところが、第4の発明の構成によれば、ボアの円筒部の歪みを極めて少なくすることができ、VG8以下の粘度であっても、前述した金属接触の回避による摩耗の抑制と、シール性の確保ができることとなる。
この点について詳述すると、オイルの粘度の低減は、粘性摩擦損失を低下させ、効率向上に寄与することができるが、シリンダボアの円筒部にボルト締め付けによる歪みが発生すると、VG8以下の粘度では、潤滑油の耐力が低いので、摩耗を引き起こすこととなり、摺動損失低減による効率向上が困難となる。
しかし、第4の発明によれば、VG8以下、即ち、潤滑油の粘度がおよそ2から3センチストークス以下になっても、金属接触がきわめて起こりにくく、さらに、シール性もよいことから、潤滑油自体も安定してクリアランス内に維持される。その結果、VG8以下の粘度を用いることによる摺動損失低減、さらに、シリンダボアとピストンとの摺動部分が、円筒部のみであることによる摺動損失低減、さらに、低粘度でのシール性の安定的確保による漏れの低減が可能となる。したがって、圧縮効率と摺動損失低減による高効率化が、信頼性を高めながら可能となる。
その結果、冷媒に、イソブタン、あるいはプロパン、または二酸化炭素を用いることが可能となる。
また、プロパンや二酸化炭素の場合は、オゾン層破壊係数がゼロで、地球環境に優しい冷媒であるが、単位気筒容積あたりの能力が高く、吐出圧力も高い冷媒である。
このような冷媒を対象とする圧縮機は、気筒容積が小さく、単位当たりの能力が大きいことから、小量の漏れに対する体積効率影響度合いが大きく、ピストンとシリンダ間の漏れが体積効率、即ち、実際に得られる冷凍能力に及ぼす影響は大きい。同時にこの漏れは、ピストンとシリンダ間の潤滑油の保持を破壊し、摩耗を促進させる要因ともなる。
従来の圧縮機では、シリンダボアの歪みを減少するために、さらにボルトを締結する部分のシリンダボア外壁を削る必要があり、プロパンや二酸化炭素などの高圧の冷媒では、シリンダブロックの剛性と、シリンダボアの圧縮時の歪みを維持することが困難である。
第4の発明によれば、シリンダボアの歪みの発生の抑制と、シリンダボア自体も肉厚を確保できるので、剛性を高く維持することができ、地球環境に優しいが、プロパンや二酸化炭素を冷媒とする圧縮機の効率、信頼性の確保を図ることに適した構成となる。
第5の発明は、第1から第4のいずれか一つの発明において、前記シリンダブロックの座ぐりに、密閉容器内と連通する連通孔を設けたものである。
かかる構成とすることにより、前記座ぐりによってボルトの締め付けによるシリンダボアの変形を抑制することができる。また、前記座ぐりは、シリンダボアの圧縮最終段階で冷媒などの圧縮気体の温度上昇が最も大きい近傍に位置しているため、ヘッドと連結し、かつヘッドからの熱伝達の影響が大きいボルトを介してのシリンダボアの特に円筒部への熱伝達を低減することができる。さらに、前記連通孔によって、円筒部が、密閉容器内部空間と連通しているので、密閉容器内の冷媒などの気体部分と連通し、放熱促進によるシリンダボア内部の温度低減をさらに図ることができる。
これにより、冷媒などの圧縮気体の温度が低減される効果がもたらされ、体積効率の向上や、高温度に起因する有機生成物の生成の減少、また、潤滑油の劣化の減少などが得られ、効率向上と信頼性の向上が図れる。また、特に圧縮の最終段階である、シリンダボアの円筒部での温度が抑制されることから、熱歪みによる変形も抑制され、シリンダボアの円筒部の真円度はさらに高く保つことが可能となる。
第6の発明は、第5の発明において、前記クランクシャフトに、給油機構を設け、さらに、前記座ぐりと連通する連通孔に、潤滑油が流れ込む連通孔入口と、前記潤滑油を排出する連通孔出口を設けたものである。
かかる構成とすることにより、第5の発明の作用効果に加えて、潤滑油による冷却効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における圧縮機の縦断面図、図2は、本発明の実施の形態1における圧縮機の水平断面図、図3は、同実施の形態1における圧縮機のピストン下死点近傍での要部断面図、図4は、同実施の形態1における圧縮機のピストン上死点近傍での要部断面図、図5は、同実施の形態1における圧縮機のピストン上死点での要部断面模式図である。
図1乃至図5において、圧縮機101は、密閉容器102の内部に、冷媒103が封入されている。冷媒103としては、近年のオゾン保護、地球温暖化防止に対応した冷媒として、イソブタンR600a、プロパンR290、R134a、R410A、R1234yfや、二酸化炭素R744などの冷媒103があげられる。本実施の形態1では、共通事項についてはR600aを用いて説明し、個別の冷媒に特有の効果があるものについては、冷媒103の名称を指定した上で説明を行う。
密閉容器102の内部には、圧縮要素104と、固定子105、回転子106よりなる電動要素107が収納され、さらに密閉容器102の底部には、潤滑油108が貯留されている。
圧縮要素104は、シリンダブロック111、シリンダブロック111に形成されたシリンダボア112、ピストン113、ピストンピン114、連結手段115、クランクシャフト116、クランクシャフト116を構成する主軸部117と偏芯軸部118、軸受部120、およびシリンダブロック111のシリンダボア112内でピストン113により仕切られる圧縮室121、圧縮室121を隔壁して、吸入吐出部を形成するシリンダヘッド123などを具備している。
ピストン113とシリンダボア112、主軸部117と軸受部120、偏芯軸部118と連結手段115などは、潤滑油108を介して、互いに摺動する摺動部を形成している。摺動部へは、クランクシャフト116などに形成された給油機構124により、密閉容器102の底部の潤滑油108が供給される。
潤滑油108は、いわゆる冷凍機油であり、潤滑油108としては、鉱油、アルキルベンゼン、PAG(ポリアルキレングリコール)、PAO(ポリアルファオレフィン)、エステル、ポリカーボネートなどいろいろな種類の物がある。通常、潤滑油108は、冷媒103とは少なからず相溶性を有し、溶解比率は、冷媒103の種類と潤滑油108の種類、および、圧力、温度、運転や停止における冷却システムの状態・条件により異なるが、潤滑油108に冷媒103が溶解している状態が発生することは明らかである。
潤滑油108は、40度での動粘度を基準に、粘度グレードが決められており、VGの記号と数値で表現されている。
次に、図5を主体に用いて圧縮要素104の詳細について説明する。
シリンダボア112は、シリンダヘッド123側、すなわち、圧縮側に円筒部130と円筒部130の変曲点131を境に反圧縮側に広がったテーパー部132が形成されている。ボアの径Eは、シリンダボア112の円筒部の直径であり、ピストン径Fは、ピストン113の直径であり、ボアの径Eとピストンの径Fとの差、E−Fが全周隙間135である。全周隙間135は、片側隙間Gと反対片側隙間Hの和である。また、ピストン113には、グルーブ136が形成されている。
なお、図5において、符号Aは、後述する座ぐり150の最深位置(底面)を示し、符号Cは、ピストン113に形成されたグルーブ136の開始位置を示し、符号Dは、シリンダボア112において、歪が発生し易い領域を示している。
図3、図4に示すように、圧縮要素104は、バルブプレート140、バルブプレート140とシリンダヘッド123の間で冷媒103などの圧縮気体の漏れを封止するガスケット141、吐出弁、吸入弁(いずれも図示せず)などを含み、これらを総称して弁構成部品142と呼んでいる。バルブプレート140には、冷媒103などの気体の吸入と吐出の流路である吸入孔、吐出孔(いずれも図示せず)があり、前記吐出弁、吸入弁により流路の開閉を行う構成である。
次に、シリンダヘッド123、弁構成部品142を、シリンダブロック111に締結する構成について説明する。シリンダブロック111には、圧縮室121の開口側に座ぐり150が形成され、座ぐり150に連結して、ボルト152を締結するためのネジ部153が形成されている。座ぐり150の最深位置Aは、シリンダボア112の円筒部130とテーパー部132の変曲点131近傍に設けられている。シリンダヘッド123と弁構成部品142は、ボルト152により、ネジ部153にネジ締結されている。
ピストン113のグルーブ136は、ピストン113の径Fより小径に形成されており、圧縮側のグルーブ136の開始される点を、ピストングルーブ開始位置Cとして図5に示している。
尚、シリンダボア112の一部には、切りかき部160が形成されている。
以上の構成において、座ぐり150の配置と効果について、特に図3、図4、図5を用いて詳細に説明する。
図3は、ピストン113が下死点近傍にある状態を示しており、この状態から、ピストン113がシリンダヘッド123側に移動し、圧縮を行う。図4は、ピストン113が冷媒103などの気体を圧縮し、ピストン113が上死点近傍に位置する状態を示している。
上死点近傍まで圧縮された冷媒103などの気体は、高温高圧となり、冷媒103は弁構成部品142とシリンダヘッド123の吐出室(図示せず)を介して吐出されるが、弁構成部品142のバルブプレート140とシリンダヘッド123の間、また、バルブプレート140とシリンダブロック111の間には、ガスケット141をはさみ込み、さらに、これらは、ボルト152によってシリンダブロック111に締め付けることで圧接し、圧縮された冷媒103の漏れを防いでいる。
ボルト152の締め付けトルクは、圧縮機101の大きさや用途によりさまざまであるが、たとえば、イソブタン用で、冷凍冷蔵庫用の圧縮機101では、およそ、600〜1
200ニュートンセンチメーターで締め付けており、締め付けにより、ボルト152の締結部であるシリンダブロック111には、締め付けによる変形が発生する。
変形は、シリンダボア112にも変形をもたらす。本実施の形態1の構成では、シリンダボア112の歪みは、図5に示す点線で囲んだ領域Dに発生するが、D部分は、シリンダボア112のテーパー部132の位置であるため、歪み変形が起こったとしても、既に、ピストン113とシリンダボア112の隙間(クリアランス)は、円筒部130とピストン113の圧縮側部分で規定される全周隙間135より広がっている。その結果、歪みが発生しても、全周隙間135の円筒より広い幾何位置での変形であるため、ピストン113とシリンダボア112の摺動を阻害することが無く、また、摺動損失の要因になるような、ピストン113とシリンダボア112の局部的接触も無い。したがって、摩耗進行の要因となる金属接触の発生も起こらない。
次に、ピストン113とシリンダボア112の隙間(クリアランス)、全周隙間135について詳説する。
図5は、ピストン113が上死点近傍にある断面模式図である。
図5において、シリンダボア112とピストン113の全周隙間135は、シリンダボア112の円筒部130の径、即ち、ボアの径Eとピストン113の径Fとの差分F−Eである。この寸法は、ピストン113とシリンダボア112からの圧縮時における冷媒103の漏れと大きく関係し、隙間寸法を小さくする方が、漏れ量が少なく、単位気筒容積あたりの能力を高められるだけでなく、漏れ損失も小さくできる。特に、家庭用冷蔵庫用途に用いられる圧縮機では、圧縮比が10以上になることから、漏れによる損失影響は大きく、特にできる限り全周隙間135を小さくすることが望ましい。
発明者らは、円筒部130とテーパー部132をシリンダボア112に設けた構成において、全周隙間135が10マイクロメーターを超えると、特に多大な漏れが発生することを検証している。したがって、ピストン113の円筒精度が3マイクロメーター、シリンダボア112の加工上の円筒精度を3マイクロメーター、最小クリアランスを3マイクロメーターとすると、歪みは、1マイクロメーター以下にしなければならないことになる。
従来の構成においては、特許文献1、特許文献2などにおいて既に開示されているように、シリンダボア112の圧縮側部分が変形しており、発明者らの検討では、変形量は、ボルト152の締め付けトルクに依存するが、1マイクロメーター以上になっている。
このことは、従来の構成では、10マイクロメーター以下の全周隙間で、金属接触が発生しないためには、歪みを1マイクロメーター以下とする必要があることを示唆し、さらに、小さな全周隙間135を得るためには、シリンダボア112とピストン113の加工精度を向上させるとともに、歪みは、10マイクロメーター以下の全周隙間135の確保のために、1マイクロメーター以下にしなければならないこととなる。
次に、歪みの発生に対し、全周隙間135を10マイクロメーター以下にする本実施の形態1の構成と構成要素の幾何位置について説明する。
まず、シリンダボア112は、前述したように、円筒部130とテーパー部132が形成されており、円筒部130から、テーパー部に移行する点、あるいはシリンダボア112の内面において、前記点を通る全周の線が変曲点131である。一方、座ぐり150の最も反圧縮側に掘りこんだ位置が座ぐり150の最深位置Aであり、本実施の形態1にお
いては、この位置は、ネジ部153の開始点であり、変曲点131の近傍にある。本実施の形態1においては、やや座ぐり150の底面(ネジ部153の開始点A)を、変曲点131より、やや反圧縮側に位置させている。
また、本実施の形態1においては、座ぐり150の底面(ネジ部153の開始点A)を通るシリンダボア112に直角な平面が、ピストン113に設けたグルーブ136の範囲内に位置するように設定しており、前記平面は、ピストン113のグルーブ136の開始位置Cの近傍に位置している。
前述したように、ボルト152の締め付けは、ネジ部153に変形をもたらし、その変形影響は、図5の領域Dに及ぶが、この領域Dは、シリンダボア112のテーパー部132であるため、歪みが発生しても、円筒部の最小の全周隙間135を超える範囲では無く、ピストン113とシリンダボア112の摺動に直接関与しない。
したがって、円筒部130の真円度は歪み影響を受けず、ボルト152を締め付けても変形が起こらない。その結果、円筒部130におけるピストン113とシリンダボア112との全周隙間135を小さくして、シール性の向上による漏れ損失を低減し、体積効率の高い圧縮機を提供することができる。また、歪みの影響は、最小の全周隙間135の確保を妨げるものでは無いので、ピストン113とシリンダボア112の金属接触も発生せず、摩耗の発生しにくい、信頼性が高い圧縮機が提供できる。さらに、摺動部分が少ないことによる損失低減の効果を、最大限得ることとなり、効率が高く、信頼性の高い圧縮機を提供することができる。
さらに付け加えると、本実施の形態1の圧縮機101は、シリンダボア112に切りかき部160を設けているので、さらに、歪みの発生位置は、図5に示す領域Dの中でも、切りかき部160近傍に発生することとなり、より一層テーパー部132における歪み発生位置をコントロールすることが可能となる。
さらに、ピストン113のグルーブ136の幾何位置における効果について詳しく説明すると、ピストン113の先端は、潤滑油108により、シールされることで、漏れを維持する部位であり、ボルト152の締め付けによるシリンダボア112の変形が、シール性の低下を起こし、性能、効率悪化を招くことになる。ところが、本実施の形態1の構成によれば、シリンダボア112の円筒部130とテーパー部132の変曲点131近傍まで及ぶ座ぐり150と、さらに、座ぐり150にネジ部153が開始される位置を、シリンダボア112のテーパー部132が始まる変曲点131(近傍を含む)とし、さらに、この変曲点131に、ピストン113のグルーブ136(溝)が位置する構成とすることにより、歪みは、テーパー部132で既に径が広がっている部分であることから円筒部130に影響を及ぼすことはない。
また、変曲点131の位置が多少ずれたとしても、ピストン113のグルーブ136の溝により、クリアランスの減少が回避されるので、歪み影響が無くなる。また、グルーブ136自体は、潤滑油108を保持する機能があるので、シール性も確保されることとなり、さらに保持された潤滑油108は、ボルト152の締め付け歪みがない均等なクリアランスに近いピストン113とシリンダ全周に供給されることとなり、性能、効率、信頼性の両立が図ることが可能となる。
次に、潤滑油108の給油と粘度との関連性について説明する。
図1において、本実施の形態1における冷媒103と潤滑油108の一つの組合せにおいて、冷媒103がイソブタンで、潤滑油108には、粘度グレードがVG8以下の潤滑
油108を用いている。
潤滑油108の粘度グレードは、前述した、ピストン113とシリンダボア112の隙間(クリアランス)、特に円筒部130とピストン113の圧縮側部の全周隙間135にかかわり、粘度グレードが、VG8以下となると、圧縮部での潤滑油の温度が120度近傍であるので、粘度は3センチストークス以下となる。発明者らの検討では、粘度が3センチストークス以下となる領域では、全周隙間135は、10マイクロメーター以下にしないと、全周隙間135における潤滑油108の保持を十分確保することができないことを見出している。したがって、潤滑油108の保持ができなくなると、この全周隙間135からの冷媒103の漏れが急激に増大し、体積効率の低下となる。
このことは、特に、家庭用冷蔵庫、冷凍冷蔵庫において、冷媒103をイソブタンとした時に、冷媒が、単位気筒容積あたり、冷凍能力の低い冷媒特性であることから、HFC134aなどと比べると、気筒容積が約倍程度になる。したがって、一層シリンダボア112のボア径Eを大きくする必要があると共に、シリンダボア112は大きくなっても、圧縮機101全体を小さく維持しようとすると、シリンダブロック111のシリンダボア112外壁は薄くなる。
このように、本実施の形態1の構成は、小型で材料を少なくし、省資源化を図りながら、単位気筒容積あたりの能力(体積効率)を高くし、小型高能力とすることができる。また、ピストン113とシリンダボア112の摺動部分の長さの低減、および潤滑油108の粘度を低くすることによる粘性損失の低減で、摺動損失の低減を図ることができる。さらに、前述した、座ぐり150の位置を変曲点131近傍に構成することや、上死点近傍における、ピストン113のグルーブ136の位置を、座ぐり150の近傍とする構成により、円筒部130の歪みを低減することができる。その結果、VG8以下の潤滑油108を用いた場合の課題を解決しながら、効率を最大化することができる。
次に、冷媒103が、高圧冷媒、特に、環境に優しい冷媒である、プロパン、二酸化炭素の場合について説明する。
本実施の形態1においては、冷媒103を、特に環境に優しい冷媒に絞り、高効率、信頼性の確保、省資源など全ての技術思想が地球環境に優しいことを前提としている。その観点から、プロパンと二酸化炭素は、いずれも環境に優しい冷媒であり、かつ、冷蔵用、冷凍用途にも適用が可能であるが、課題は、高圧圧力が高いことである。
高圧圧力が高いと圧縮機101の負荷が高い条件においては、高圧圧力による、圧縮時の歪みもシリンダボア112に変形をもたらす。また、高圧圧力が高いことは、シリンダヘッド123と、弁構成部品142をより高い力で密着させないと漏れが発生することとなる。そのため、より強い力で締め付けた場合でも、シリンダボア112の円筒部130の歪み変形の回避が重要になる。また、さらに、漏れについては、高圧冷媒になるほど、ピストン113とシリンダボア112の円筒部130でのシール性の確保が重要となる。このことは、全周隙間135をより小さくすることで容易に確保することができ、そのためにも、円筒部130の歪みを小さくできる本実施の形態1の構成は有効である。
したがって、プロパンや二酸化炭素などの高圧の冷媒103に対する特有の課題に対して、損失低減と体積効率の向上には、特有の効果を得ることができる。
次に、加工時における実施の形態1の作用と効果について説明する。
本実施の形態1の構成は、主軸部117を軸支する軸受部120と、略円筒形の円筒部
130とテーパー部132を備えたシリンダボア112からなるシリンダブロック111を有している。これにより、シリンダボア112の加工段階においては、シリンダブロック111を治具などで固定して、シリンダボア112を加工することとなる。加工は、シリンダボア112のドリルなどによる孔あけと、仕上げのホーニング加工である。
いずれの工程においても、シリンダボア112の周りは、ある程度の剛性を有していないと、シリンダボア112は加工時に変形を起こしてしまう。特に、特許文献1のような構成では、ボルトの締め付け時のシリンダボア112の変形は回避できたとしても、シリンダボア112の周りにボルト締め付け空間を必要とし、シリンダボア112周りの剛性が低下し、加工時の、ドリルやホーニングツールの加工圧力で、シリンダボア112の、特に円筒部130に変形が残ってしまうこととなる。
本発明の実施の形態1によれば、シリンダボア112の周りは、加工時の圧力に耐えうる十分な剛性を確保しながら、シリンダヘッド123および、弁構成部品142を、ボルト152でシリンダブロック111のネジ部153に締め付け固定しても、円筒部130の変形は、大幅に低減される。その結果、加工時の歪みと、締めつけた後の歪みも低減され、上述したように、効率の確保と信頼性の確保が両立できることとなる。
本実施の形態1では、コンロッド・ピストン方式のレシプロ圧縮機において説明したが、他の圧縮方式においても、応用展開できるものである。
また、冷媒についても限定されることはないが、上述のとおり、環境に優しい特に自然冷媒を用いるにあたり、有効な構成である。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2における圧縮機の縦断面図、図7は、同実施の形態2における圧縮機のピストン下死点近傍での要部断面図である。
本発明の実施の形態2の構成は、以下に新しい番号を付与して説明する以外の構成は、実施の形態1の図1において説明した構成と同一であり、詳細な説明を省略する。
図6と図7において、圧縮機201は、密閉容器202の内部に、冷媒203が封入されている。冷媒203としては、近年のオゾン保護、地球温暖化防止に対応した冷媒として、イソブタンR600a、プロパンR290、R134a、R410A、R1234yfや、二酸化炭素R744などの冷媒203があげられる。本実施の形態2では、共通事項については、R600aを用いて説明し、個別の冷媒に特有の効果があるものについては、冷媒203の名称を指定した上で説明を行う。
密閉容器202の内部には、圧縮要素204と、固定子205、回転子206よりなる電動要素207が収納され、さらに密閉容器202の底部には、潤滑油208が貯留されている。
圧縮要素204は、シリンダブロック211、シリンダブロック211に形成されたシリンダボア212、ピストン213、ピストンピン214、連結手段215、クランクシャフト216、クランクシャフト216を構成する、主軸部217と偏芯軸部218、軸受部220、およびシリンダブロック211のシリンダボア212内でピストン213により仕切られる圧縮室221、圧縮室221を隔壁して、吸入吐出部を形成するシリンダヘッド223などを具備している。
ピストン213とシリンダボア212、主軸部217と軸受部220、偏芯軸部218
と連結手段215などは、潤滑油208を介して、互いに摺動する摺動部を形成している。摺動部へは、クランクシャフト216などに形成された給油機構224により、密閉容器202の底部の潤滑油208が供給される。
潤滑油208は、いわゆる冷凍機油であり、潤滑油208としては、鉱油、アルキルベンゼン、PAG(ポリアルキレングリコール)、PAO(ポリアルファオレフィン)、エステル、ポリカーボネートなどいろいろな種類の物がある。通常、潤滑油208は、冷媒203とは少なからず相溶性を有し、溶解比率は、冷媒203の種類と潤滑油208の種類、および、圧力、温度、運転や停止における冷却システムの状態・条件により異なるが、潤滑油208に冷媒203が溶解している状態が発生することは明らかである。
潤滑油208は、40度での動粘度を基準に、粘度グレードが決められており、VGの記号と数値で表現されている。
次に、図7を主体に用いて圧縮要素204の詳細について説明する。
シリンダボア212は、シリンダヘッド223側、すなわち、圧縮側に円筒部230と円筒部230の変曲点231を境に反圧縮側に広がったテーパー部232が形成されている。ボアの径は、シリンダボア212の円筒部の直径であり、ピストン径は、ピストン213の直径であり、シリンダボア212の径とピストン213の径の差が全周隙間である。
圧縮要素204は、バルブプレート240、バルブプレート240とシリンダヘッド223の間で冷媒203などの圧縮気体の漏れを封止するガスケット241、吐出弁、吸入弁(いずれも図示せず)などを含み、これらを総称して弁構成部品242と呼んでいる。バルブプレート240には、冷媒203などの気体の吸入と吐出の流路である吸入孔、吐出孔(いずれも図示せず)があり、前記吐出弁、吸入弁により流路の開閉を行う構成である。
次に、シリンダヘッド223、弁構成部品242を、シリンダブロック211に締結する構成について説明する。シリンダブロック211には、圧縮室121の開口側に座ぐり250が形成され、座ぐり250に連結して、ボルト252を締結するためのネジ部253が形成されている。座ぐり250の最深位置は、シリンダボア212の円筒部230とテーパー部232の変曲点231近傍に設けられている。シリンダヘッド223と弁構成部品242は、ボルト252により、ネジ部253にネジ締結されている。
圧縮要素204の構成において、上述までの構成については、符号は異なるが、実施の形態1と同じである。
シリンダブロック211の座ぐり250には、密閉容器202内と連通する連通孔301が設けられている。連通孔301は、連通孔入口311と、潤滑油208を排出する連通孔出口312を有する。この連通孔入口311と連通孔出口312は、それぞれ座ぐり250と連通し、異なった位置に開口している。
以下、図6、図7を参照しながら、本発明の実施の形態2についてその詳細を説明する。尚、実施の形態1と、その作用、効果の同じ部分は説明を省略し、実施の形態1とその作用、効果が異なる部分について説明する。
まず、圧縮時の発生熱と、シリンダ部分の冷却について説明する。圧縮気体が冷媒203の場合、特に、圧縮による温度上昇は大きく、冷媒203や圧縮の条件によっても異な
るが、150度を超える温度となることも少なくない。このような部分的な温度の上昇は、シリンダボア212の円筒部230の局部的な温度上昇、また、シリンダヘッド223の吐出室(図示せず)の温度上昇とシリンダヘッド223に発生する局部的な温度上昇となる。
これらの局部的な温度上昇は、直接的に円筒部230の熱歪みや、シリンダヘッド223を締め付けるボルト252に加わる応力の増大としての円筒部230の熱歪みとして現れる。これらの熱歪みを低減するためには、円筒部230近傍を、また、間接的にシリンダヘッド223を、ボルト252を介して冷却する、あるいは、ボルト252自体を冷却することにより、低減することが可能となる。
本実施の形態2に示す構成では、座ぐり250に設けた連通孔301により、座ぐり250と密閉容器202の内部の冷媒203が連通している。その結果、冷媒203により、座ぐり250の空間の冷却が行われ、前述した熱歪みによる変形の抑制が可能となり、円筒部230の真円度はさらに高く保つことが可能となる。
さらに、座ぐり250に連通孔301を設けた構成は、冷媒などの圧縮気体の温度が低減される効果をもたらす。その結果、体積効率の向上や、高温度に起因する有機生成物の生成の減少、また、潤滑油の劣化の減少などが得られ、効率向上と信頼性の向上を図ることができる。さらに、特に圧縮の最終段階である、シリンダボア212の円筒部230での温度が抑制されることから、熱歪みによる変形も抑制され、シリンダボア212の円筒部230の真円度はさらに高く保つことが可能となる。
また、連通孔301は、連通孔入口311と連通孔出口312を有し、連通孔入口311から、座ぐり250内へ潤滑油208が入り込んだ場合においても、連通孔出口312から潤滑油208を排出することができ、この潤滑油208によっても、前述した冷媒203による冷却効果以上の冷却効果を得ることができる。
さらに、潤滑油208による効果を得るための、給油構成について説明する。
潤滑油208は、密閉容器202の底部に貯留されており、クランクシャフト226に形成された給油機構224によって、各摺動部に送られるとともに、偏芯軸部228の上端から吹き出し、連通孔入口311にもふりかかる。ふりかかった潤滑油208は、連続的に座ぐり250にも送られ、連通孔出口312から連続的に排出される。これによって、座ぐり250の内部が冷却され、前述したシリンダボア212の円筒部230などの冷却が可能となる。
このような、冷却効果を得るために、オゾン層破壊係数ゼロ、地球温暖化係数も極めて低く、地球環境に優しい冷媒203としてイソブタンを用いた場合は、冷媒203の特性として、単位容積あたりの冷凍能力が比較的小さいため、圧縮機201の気筒容積を比較的大きくする必要がある。
一方、圧縮機201を小型化することで、省資源化を図ることも鑑みれば、シリンダボア212の径を大きくしながら、シリンダブロック211全体を小さくする必要がある。このことは、結果としてシリンダボア212外壁の厚みが小さくなる。また、単位体積当たりの能力が小さいことから、シリンダボア212の径を大きくした時の漏れ影響などによる体積効率の低下、ひいては効率の低下は顕著に現れる。
従来の圧縮機では、シリンダボア212の歪みを減少するために、さらにボルト252を締結する部分のシリンダボア212の外壁を削る必要がある。このことは、加工歪みも
増大させることになるが、本実施の形態2の構成によれば、シリンダボア212の径を大きくし、シリンダボア212の外壁の厚みが小さくなっても、シリンダブロック211全体のサイズ、ひいては圧縮機201全体のサイズを小さくすることができる。また、シリンダボア212の外壁の厚みを十分なものとし、さらに、座ぐり250によって、ボルト252の締め付けに伴うシリンダボア212の歪みも円筒部230に及ぶことはない。また、ピストン213の外径、即ち、シリンダボア212の内径が大きくなり、ピストン213とシリンダボア212との摺動面積が大きくなることに対しても、円筒部230でのみの摺動であり、且つ円筒部230の歪みがなく、実施の形態1で説明したようにクリアランスも小さくすることが可能となる。
さらに、座ぐり250に、連通孔301を構成する連通孔入口311と連通孔出口312を設けることにより、冷媒203などの気体や、潤滑油208による冷却効果も得ることができ、冷却による体積効率の向上や、シリンダボア212の円筒部230の歪み抑制も可能となる。したがって、環境に優しい冷媒203を用いながら、効率を最大化することが可能となるので、冷媒203として、イソブタンに適した構成となる。
また、従来の圧縮機では、シリンダボア212の歪みを減少するために、さらにボルト252を締結する部分のシリンダボア212外壁を削る必要があり、かかる加工は、プロパンや二酸化炭素などの高圧の冷媒203では、シリンダブロック211の剛性と、シリンダボア212の圧縮時の歪みを維持することが困難である。
しかしながら、本実施の形態2の構成によれば、シリンダボア212の歪みの発生の抑制と、シリンダボア212自体の肉厚を確保できるので、剛性を高く維持することができる。さらに、座ぐり250に設けた連通孔301の構成により、冷媒203などの気体や、潤滑油208による冷却効果も得ることができ、冷却による体積効率の向上や、シリンダボア212の円筒部230の歪み抑制もさらに可能となる。したがって、冷媒203に、地球環境に優しく、かつ高圧となるプロパンや二酸化炭素を用いても、効率、信頼性を確保する構成が得られる。
以上のように、本発明にかかる圧縮機は、摺動損失低減による高効率、省エネと信頼性の向上による、機器の寿命向上を可能とし、より地球環境に優しい、エコロジーな圧縮機の提供が可能となり、冷蔵庫などのような家庭用冷凍・冷蔵機器、さらには、大型の各種冷凍空調機器などへの用途に適応し得る。
101 圧縮機
102 密閉容器
103 冷媒
104 圧縮要素
105 固定子
106 回転子
107 電動要素
108 潤滑油
111 シリンダブロック
112 シリンダボア
113 ピストン
115 連結手段
116 クランクシャフト
117 主軸部
118 偏芯軸部
120 軸受部
121 圧縮室
123 シリンダヘッド
124 給油機構
130 円筒部
131 変曲点
132 テーパー部
136 グルーブ
142 弁構成部品
150 座ぐり
152 ボルト
153 ネジ部
201 圧縮機
202 密閉容器
203 冷媒
204 圧縮要素
205 固定子
206 回転子
207 電動要素
208 潤滑油
211 シリンダブロック
212 シリンダボア
213 ピストン
215 連結手段
216 クランクシャフト
217 主軸部
218 偏芯軸部
220 軸受部
221 圧縮室
223 シリンダヘッド
224 給油機構
230 円筒部
231 変曲点
232 テーパー部
242 弁構成部品
250 座ぐり
252 ボルト
253 ネジ部
301 連通孔
311 連通孔入口
312 連通孔出口

Claims (6)

  1. 密閉容器内に、潤滑油と、固定子と回転子を備えた電動要素と、前記電動要素によって駆動される圧縮要素を収容し、前記圧縮要素を、前記回転子が固定された主軸部と偏芯軸部とを備えたクランクシャフトと、前記主軸部を軸支する軸受部と、略円筒形の円筒部とテーパー部を備えたシリンダボアからなるシリンダブロックと、前記シリンダボア内を往復運動するピストンと、前記偏芯軸部と前記ピストンを連結する連結手段を備えた構成とし、前記シリンダボアと前記ピストンによって形成される圧縮室の開口面側に、弁構成部品とともにボルトによって締め付け固定されるシリンダヘッドを設け、さらに、前記シリンダブロックの前記圧縮室開口面側に、前記ボルトを固定するためのネジ部を備え、前記ネジ部に、少なくとも前記シリンダボアの前記円筒部と前記テーパーの変曲点近傍まで延出する座ぐりを設けた圧縮機。
  2. 前記ピストンとシリンダボアの円筒部との全周隙間を、10マイクロメーター以下とした請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記ピストンの圧縮側に、グルーブを設け、前記グルーブを、圧縮行程最終段階で、前記シリンダボアに直角な平面において、前記シリンダブロックの座ぐりと近接する配置関係とした請求項1または2に記載の圧縮機。
  4. 前記潤滑油の粘度を、VG8以下とした請求項1から3のいずれか一項に記載の圧縮機。
  5. 前記シリンダブロックの座ぐりに、密閉容器内と連通する連通孔を設けた請求項1から4のいずれか一項に記載の圧縮機。
  6. 前記クランクシャフトに、給油機構を設け、さらに、前記座ぐりと連通する連通孔に、潤滑油が流れ込む連通孔入口と、前記潤滑油を排出する連通孔出口を設けた請求項5に記載の圧縮機。
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