JP2008082260A - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷媒の漏れによる損失と、ピストンおよび小端部の摺動損失を低減し、高効率化を図る。
【解決手段】ピストンピン140はピストン118の開口部161側から中空部131へ挿入され、ピストン118に固定されているので、ピストンピン140の径に依らず冷媒をシールする距離を長く設定できるので、冷媒の漏れを低減し、冷媒の漏れによる損失およびピストン118と小端部151の摺動損失を低減できるので、高い効率を備えた圧縮機を提供することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷凍冷蔵庫等の冷凍サイクルに用いられる密閉型圧縮機に関するものである。
近年、地球環境保護の観点から高効率な密閉型圧縮機の開発が進められている。従来の密閉型圧縮機としては、ピストンピンとコンロッド小端部の潤滑に改良を加えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
図7は従来技術の密閉型圧縮機の断面図である。図8は従来技術の密閉型圧縮機の要部縦断面図である。
図7、図8において、密閉容器1は底部にオイル2を貯溜すると共に固定子3と回転子4とからなる電動要素5およびこれによって駆動される圧縮機構6が備えられており、冷媒ガス7で満たされている。
また、圧縮機構6は、回転子4に圧入固定されている主軸部8と主軸部8に対して偏心して形成された偏心部9とを有するクランク10と、クランク10内部に形成された給油縦孔11と、偏心部9に形成された給油横孔12と、圧縮室13を備えたシリンダブロック14と、圧縮室13内に往復摺動自在に挿入されたピストン16と、ピストン16と偏心部9とを連結するコンロッド17を備えている。
ピストン16は反圧縮室13側に中空部18を形成するとともに、中空部18を貫通するピン孔19が設けられている。
コンロッド17は偏心部9と遊嵌された大端部20と、小端部21と、大端部20と小端部21を接続する連結棒22を備え、連結棒22の内部には揺動給油孔23が形成されている。略円筒形のピストンピン24はピン孔19および小端部21に貫入され、コンロッド17をピストン16に揺動可能に連結する。
以上のように構成された圧縮機について、以下その動作を説明する。
密閉容器1に収容された固定子3と回転子4からなる電動要素5の回転子4の回転に伴って主軸部8と偏心部9を有するクランク10は回転駆動され、偏心部9の回転運動がコンロッド17を介してピストン16に伝わることで、ピストン16はシリンダブロック14の圧縮室13内を往復運動する。それにより、冷媒ガス7は冷却システム(図示せず)から圧縮室13内へ吸入、圧縮された後、再び冷却システムへと吐出される。
また、クランク10はオイル2にその下端部を浸漬しており、クランク10の回転に伴って給油縦孔11からオイル2を吸い上げて圧縮機構6の各部へと供給する。クランク10の偏心部9には給油縦孔11と連通する給油横孔12が形成されており、給油横孔12から排出されたオイル2はコンロッド17の大端部20とクランク10の偏心部9の潤滑を行うとともにコンロッド17の連結棒22の内部に形成した揺動給油孔23を通ってコンロッド17の小端部21へと供給され小端部21とピストンピン24の潤滑を行う。
特開平10−281068号公報
しかしながら、上記従来の構成では、気筒容積の大きさや冷媒ガス7の種類により、圧縮荷重が大きくなる場合や、オイル2の粘度が低いものを用いた場合には、コンロッド17の小端部21とピストンピン24の摺動状態が金属接触を伴う境界潤滑になり、損失が増加する可能性があった。
また、摺動状態の改善のためにピストンピン24の径を大きくすると、ピストン16のピン孔19の径が相対的に大きくなり、その結果として、ピストン16と圧縮室13の隙間における冷媒をシールする距離が短くなり冷媒の漏れによる損失が増加してしまう可能性があるという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、コンロッド17の小端部21とピストンピン24の摺動状態を改善し、高い効率を備えた密閉型圧縮機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために本発明の密閉型圧縮機は、ピストンピンはピストンの開口部側から中空部へ挿入されピストンに固定されたもので、ピストンとシリンダの隙間における冷媒をシールする距離はピストンピンの径に依らず設定でき、また冷媒の漏れを低減した上で、ピストンの全長を短く設定できるとともに、小端部とピストンピンの摺動状態を改善するという作用を有する。
本発明の密閉型圧縮機は、冷媒の漏れによる損失と、ピストンおよび小端部とピストンピンの摺動損失を低減することで、高い効率を備えた圧縮機を提供することができる。
請求項1に記載の発明は、主軸部および偏心部を有するクランクシャフトと、圧縮室を形成するシリンダと、前記圧縮室内で往復運動し反圧縮室側に中空部を形成したピストンと、略円筒形のピストンピンと、前記偏心部と前記ピストンピンを連結する連結手段とを有する圧縮機構を備え、前記ピストンピンは前記ピストンの開口部側から前記中空部へ挿入され前記ピストンに固定されたもので、ピストンとシリンダの隙間における冷媒をシールする距離はピストンピンの径に依らず設定でき、また冷媒の漏れを低減した上で、ピストンの全長を短く設定できるため、冷媒の漏れによる損失およびピストンの摺動損失を低減できるとともに、小端部とピストンピンの摺動状態を改善し、損失を低減できるので、高い効率を備えた圧縮機を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ピストンピンは、前記ピストンピンに嵌入される固定ピンでピストンに固定されたもので、請求項1に記載の発明の効果に加えて、冷媒や圧縮比等に応じて固定ピンの径や本数を設定して、容易に対応できるため、生産性を良くすることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、更に、固定ピンは、ピストンピンを貫通したもので、請求項2に記載の発明の効果に加えて、少ない部品数で容易にピストンピンを固定できるため、生産性を良くすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、更に、中空部にトップ側に向って狭くなるテーパーを形成し、ピストンピンの端部に前記テーパーに対応する傾斜面を形成したもので、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、中空部のテーパーを型で形成し、傾斜面を鍛造で加工でき、ピストンピンの回転を固定できるため、生産性を良くすることができる。更に、テーパーと傾斜面の接触部で圧縮荷重を分散して受けることができるので信頼性を良くすることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、更に、中空部の開口部から挿入方向に挿入溝を形成し、ピストンピンは前記挿入溝に挿入されたもので、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、ピストンピンを挿入する際に挿入溝の縁がピストンピンをガイドして、組立が容易になるため、生産性を良くすることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、更にピストンピンの端部に凹凸部を形成するとともに、前記凹凸部に対応した凸凹部をピストンの中空部に形成したもので、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、更に中空部に凸凹部を型で形成し、凹凸部を鍛造加工でき、ピストンピンの回転を固定できるため、生産性を良くすることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の発明において、更に、粘度グレードがVG10からVG5の潤滑油を用いたもので、請求項1から6のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、低粘度の潤滑油を使用して摺動損失を低減したものにおいて、小端部とピストンピンの高い信頼性を維持した圧縮機を実現できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図、図2は、同実施の形態の密閉型圧縮機の要部拡大断面図、図3は、同実施の形態の密閉型圧縮機のピストン周りの分解斜視図である。
図1から図3において、密閉容器101内には潤滑油102を貯溜するとともに、電動要素103と電動要素103によって駆動される圧縮機構104を収容している。
尚、本圧縮機に使用される冷媒は、オゾン破壊係数がゼロのR134aやR600aに代表される温暖化係数の低い自然冷媒である炭化水素系冷媒等であり、それぞれ相溶性の有る潤滑油と組み合わせてある。潤滑油102の粘度グレードは、VG10からVG5のものを用いており、低粘度である。
圧縮機構104を構成するクランクシャフト111は偏心部112と主軸部113を有する。ブロック114にはクランクシャフト111の主軸部113を軸支する軸受115が一体に形成されており、また圧縮室116を形成するシリンダ117を備えている。ピストン118はシリンダ117に約10μmの隙間をもって往復摺動自在に挿入され、偏心部112との間を連結手段119によって連結されている。
ピストン118は、鉄系の焼結材で形成され、反圧縮室側130に形成した中空部131と、往復動方向に垂直の方向に設けたピン孔132を有する。中空部131の上側にはトップ側133に向って狭くなるテーパー134を、下側にはピストン118の往復動方向と略平行な面135を焼結金型で形成している。なお、本実施の形態におけるピストン118の全長は18mmとしている。
略円筒形のピストンピン140には、軸心に嵌入孔141が穿設され、上側の端部142にはテーパー134に対応する傾斜面143を形成している。ピストンピン140の外径は約11mmとしており、鍛造加工により形成され、外周の摺動部を窒化処理または浸炭加工がなされた上で鏡面仕上げされている。
嵌入孔141に嵌入される略円筒形の固定ピン144は鍛造加工により形成されている。ここで、固定ピン144の外径は約7mmとしている。
連結手段119は、偏心部112に嵌合される大端部150と、ピストンピン140と嵌合される小端部151と、大端部150と小端部151を接続する連結部152を有している。
ピストンピン140は連結手段119の小端部151に挿入され、ピストン118の開口部161側から中空部131へ挿入される。そして固定ピン144がピン孔132を介してピストンピン140の嵌入孔141に嵌入されることでピストンピン140はピストン118に固定される。
この際、固定ピン144は図2におけるピストン118の下側からピン孔132を介してピストンピン140の嵌入孔141に嵌入される。そして固定ピン144が嵌入孔141及び少なくとも一方のピン孔132に圧入されることで、ピストンピン140の傾斜面143はテーパー134側に押し付けられ、テーパー134と密接した状態で固定されるので、ピストンピン140は軸芯を中心とした回転方向に対してより確実に拘束される。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
電動要素103がクランクシャフト111を回転させ、偏心部112の回転運動が連結手段119を介してピストン118に伝えられることで、ピストン118は圧縮室116内を往復運動する。それにより、冷媒ガスは冷却システム(図示せず)から圧縮室116内へ吸入・圧縮された後、再び冷却システムへと吐出される。
この際、ピストン118の外周とシリンダ117の内周の隙間から圧縮された冷媒が密閉容器101内に微小に漏れ、これが損失となる。冷媒の漏れ量はピストン118の外周とシリンダ117の内周の隙間と、ピストン118の往復運動方向のシール距離(図2中のA)との影響が大きい。
ここで本発明に対して、従来の構成であるピストンピン140がピストン118に設けたピン孔132に嵌入されることを当てはめると、ピストン118の全長(図2中のB)が18mmであるのに対して、ピストンピン140の外径約11mmと同じ径のピン孔132が必要になり、そして生産性を考えた場合、反圧縮室側130の摺動部の長さ(図2中のC)は最低でも約2mmは必要であり、またピン孔132周りの面取りが直径で約1mm程度であることから、冷媒をシールする距離(図2中のA)は最大でも約4mmとなる。そして更に、気筒容積違いで部品の共用化を図るため、ピストンピン140の中心軸のトップ側133からの距離に設計自由度をもたせるため、ピストン118の全長を20mm〜23mm程度に設定せざるをえない。
一方、本実施の形態では、固定ピン144の外径は約7mmとしているので、冷媒をシールする距離(図2中のA)は、約8mmと約2倍近くまで大きく設定することができる。従ってピストン118の外周とシリンダ117の内周の隙間から密閉容器101内に漏れる冷媒の量を少なくすることができ、高い効率を備えた圧縮機を提供することができる。
さらに本実施の形態によれば、固定ピン144の径に依らずピストンピン140の外径を任意に設定できるため、小端部151とピストンピン140との摺動面積を大きく取ることで、ピストン118にかかる圧縮荷重に対して面圧を低下させることができる。その結果、小端部151とピストンピン140の摺動状態を改善し、損失を低減できるので、高い効率を備えた信頼性の高い圧縮機を提供することができる。
また、固定ピン144を固定するにあたっては、ピストン118およびピストンピン140を固定ピン144によって貫通し圧入しているだけなので、部品点数が少なくまた組立性もよいため、良好な生産性が得られる。
また、ピストンピン140は固定ピン144を嵌入してピストン118に固定しているので、冷媒の種類や使用圧力条件が異なる圧縮機に対して、ピストン118を兼用し、ピストンピン140や固定ピン144の径を変更することで容易に適切な面圧を得ることができ、さらに生産性が良い。
また、ピストン118は焼結材で形成されており、中空部131のテーパー134を金型による成型によって容易に形成することができる。そしてピストンピン140の傾斜面143は鍛造加工で所定の形状に形成することができるので、極めて生産性が良い。
また、テーパー134と傾斜面143の接触部で圧縮荷重を分散して受けることができるので信頼性を良くすることができる。
また、低粘度の潤滑油102を使用して、摺動損失を低減した場合では、主軸部113や大端部150などの他の摺動部の損失は低下するが、小端部151は、摺動状態が悪くなるが、逆に小端部151の径を大きく設定していることで、小端部151とピストンピン140の面圧が低くなり、摺動状態を改善でき、摺動損失を低減することができるため、低粘度の潤滑油102を用いたものにおいて高い効率と信頼性を備えた圧縮機を実現できる。
なお、本実施の形態において、固定ピン144は、一本で、ピストンピン140を貫通し圧入される構成としたが、複数の固定ピン144でピストンピン140を貫通せずにピストンピン140に嵌入、固定することができる。この場合、冷媒や使用圧力条件が異なる複数の仕様においても、固定ピン144の本数を増減することで、ピストン118の冷媒をシールする距離を長く設定ことができ、さらにピストンピン140の回転を容易に固定することができる。
なお、使用される冷媒は、R134aやR600a等を例示して説明したが、冷媒は圧縮荷重の大きくなるR404a、R290、二酸化炭素としても、同様の作用、効果が得られることはいうまでもない。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の縦断面図、図5は、同実施の形態の密閉型圧縮機の要部拡大断面図、図6は、同実施の形態の密閉型圧縮機のピストン周りの分解斜視図である。
図4から図6において、密閉容器201内には潤滑油202を貯溜するとともに、電動要素203と電動要素203によって駆動される圧縮機構204を収容している。
尚、本圧縮機に使用される冷媒は、オゾン破壊係数がゼロのR134aやR600aに代表される温暖化係数の低い自然冷媒である炭化水素系冷媒等であり、それぞれ相溶性の有る潤滑油と組み合わせてある。潤滑油202の粘度グレードは、VG10からVG5のものを用いており、低粘度である。
圧縮機構204を構成するクランクシャフト211は偏心部212と主軸部213を有する。ブロック214にはクランクシャフト211の主軸部213を軸支する軸受215が一体に形成されており、また圧縮室216を形成するシリンダ217を備えている。ピストン218はシリンダ217に約10μmの隙間をもって往復摺動自在に挿入され、偏心部212との間を連結手段219によって連結されている。
ピストン218は、鉄系の焼結材で形成され、反圧縮室側230に形成した中空部231と、往復動方向に垂直の方向に設けたピン孔232を有する。中空部231の開口部233から挿入方向に挿入溝234と、台形形状に形成された凸凹部235を焼結金型で形成している。本実施の形態におけるピストン218の全長は18mmとしている。
略円筒形のピストンピン240には、軸心に嵌入孔241が穿設され、端部242に凸凹部235の形状に対応した凹凸部243を形成している。ピストンピン240の外径は約11mmとしており、鍛造加工により形成され、外周の摺動部を窒化処理または浸炭加工がなされた上で鏡面仕上げされている。
嵌入孔241に嵌入される略円筒形の固定ピン244は鍛造加工により形成されている。ここで、固定ピン244の外径は約7mmとしている。
連結手段219は、偏心部212に嵌合される大端部250と、ピストンピン240と嵌合される小端部251と、大端部250と小端部251を接続する連結部252を有している。
ピストンピン240は連結手段219の小端部251に挿入され、ピストン218の開口部233側から中空部231へ、挿入溝234に沿うように挿入され、ピストンピン240の凹凸部243は、ピストン218の凸凹部235に係合される。
そして固定ピン244がピン孔232を介してピストンピン240の嵌入孔241に嵌入されることでピストンピン240はピストン218に固定される。この際、固定ピン244は少なくとも一方のピン孔132に圧入されている。
ピストンピン240の凹凸部243は、ピストン218の凸凹部235に係合された状態でピストンピン240はピストン218に固定されるため、ピストンピン240は軸芯を中心とした回転方向に対してより確実に拘束される。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
電動要素203がクランクシャフト211を回転させ、偏心部212の回転運動が連結手段219を介してピストン218に伝えられることで、ピストン218は圧縮室216内を往復運動する。それにより、冷媒ガスは冷却システム(図示せず)から圧縮室216内へ吸入・圧縮された後、再び冷却システムへと吐出される。
この際、ピストン218の外周とシリンダ217の内周の隙間から圧縮された冷媒が密閉容器201内に微小に漏れ、これが損失となる。冷媒の漏れ量はピストン218の外周とシリンダ217の内周の隙間と、ピストン218の往復運動方向のシール距離(図5中のE)との影響が大きい。
一方、ここで本発明に対して、従来の構成であるピストンピン240がピストン218に設けたピン孔232に嵌入されることを当てはめると、ピストン218の全長(図5中のF)が18mmであるのに対して、ピストンピン240の外径約11mmと同じ径のピン孔232が必要になり、そして生産性を考えた場合、反圧縮室側230の摺動部の長さ(図5中のG)は最低でも約2mmは必要であり、またピン孔232周りの面取りが直径で約1mm程度であることから、冷媒をシールする距離(図5中のE)は最大でも約4mmとなる。そして更に、気筒容積違いで部品の共用化を図るため、ピストンピン240の中心軸の圧縮室216側からの距離に設計自由度をもたせるため、ピストン218の全長を20mm〜23mm程度に設定せざるをえない。
一方、本実施の形態では、固定ピン244の外径は約7mmとしているので、冷媒をシールする距離(図5中のE)は、約8mmと約2倍に大きく設定することができる。従ってピストン218の外周とシリンダ217の内周の隙間から密閉容器201内に漏れる冷媒の量を少なくすることができ、高い効率を備えた圧縮機を提供することができる。
さらに本実施の形態によれば、固定ピン244の径に依らずピストンピン240の外径を任意に設定できるため、小端部251とピストンピン240との摺動面積を大きく取ることで、ピストン218にかかる圧縮荷重に対して面圧を低下させることができる。その結果、小端部251とピストンピン240の摺動状態を改善し、損失を低減できるので、高い効率を備えた信頼性の高い圧縮機を提供することができる。
また、固定ピン244を固定するにあたっては、ピストン218およびピストンピン240を固定ピン244によって貫通し圧入しているだけなので、部品点数が少なくまた組立性もよいため、良好な生産性が得られる。
また、ピストンピン240は固定ピン244を嵌入してピストン218に固定しているので、冷媒の種類や使用圧力条件が異なる圧縮機に対して、ピストン218を兼用し、ピストンピン240や固定ピン244の径を変更することで容易に適切な面圧を得ることができ、さらに生産性が良い。
ピストン218は焼結材で形成されており、中空部231の挿入溝234と凸凹部235を金型による成型によって容易に形成することができる。そしてピストンピン240の凹凸部243は鍛造加工で所定の形状に形成することができるので、極めて生産性が良い。
さらに、ピストンピン240を中空部231に挿入する際に、挿入溝234の縁によってピストンピン240がガイドされピストンピン240を所定の位置に配置することができるため、組立が容易で生産性が良い。
また、低粘度の潤滑油202を使用して、摺動損失を低減した場合では、主軸部213や大端部250などの他の摺動部の損失は低下するが、小端部251は、摺動状態が悪くなるが、逆に小端部251の径を大きく設定していることで、小端部251とピストンピン240の面圧が低くなり、摺動状態を改善でき、摺動損失を低減することができるため、低粘度の潤滑油202を用いたものにおいて高い効率と信頼性を備えた圧縮機を実現できる。
なお、使用される冷媒は、R134aやR600a等を例示して説明したが、冷媒は圧縮荷重の大きくなるR404a、R290、二酸化炭素としても、同様の作用、効果が得られることはいうまでもない。
以上のように、本発明にかかる密閉型圧縮機は、小端部とピストンピンの摺動状態を改善することでき、効率を良くすることができるため、エアーコンディショナーや自動販売機等の密閉型圧縮機の用途にも展開できる。
本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図 同実施の形態の密閉型圧縮機の要部拡大断面図 同実施の形態の密閉型圧縮機のピストン周りの分解斜視図 本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の縦断面図 同実施の形態の密閉型圧縮機の要部拡大断面図 同実施の形態の密閉型圧縮機のピストン周りの分解斜視図 従来の密閉型圧縮機の縦断面図 従来の密閉型圧縮機の要部拡大断面図
符号の説明
102,202 潤滑油
104,204 圧縮機構
111,211 クランクシャフト
112,212 偏心部
113,213 主軸部
116,216 圧縮室
117,217 シリンダ
118,218 ピストン
119,219 連結手段
130,230 反圧縮室側
131,231 中空部
133 トップ側
134 テーパー
140,240 ピストンピン
142,242 端部
143 傾斜面
144,244 固定ピン
161,233 開口部
234 挿入溝
235 凸凹部
243 凹凸部

Claims (7)

  1. 主軸部および偏心部を有するクランクシャフトと、圧縮室を形成するシリンダと、前記圧縮室内で往復運動し反圧縮室側に中空部を形成したピストンと、略円筒形のピストンピンと、前記偏心部と前記ピストンピンを連結する連結手段とを有する圧縮機構を備え、前記ピストンピンは前記ピストンの開口部側から前記中空部へ挿入され前記ピストンに固定された密閉型圧縮機。
  2. ピストンピンは、前記ピストンピンに嵌入される固定ピンでピストンに固定された請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. 固定ピンは、ピストンピンを貫通した請求項2に記載の密閉型圧縮機。
  4. 中空部にトップ側に向って狭くなるテーパーを形成し、ピストンピンの端部に前記テーパーに対応する傾斜面を形成した請求項1から3のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  5. 中空部の開口部から挿入方向に挿入溝を形成し、ピストンピンは前記挿入溝に挿入された請求項1から3のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  6. ピストンピンの端部に凹凸部を形成するとともに、前記凹凸部に対応した凸凹部をピストンの中空部に形成した請求項1から3のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  7. 粘度グレードがVG10からVG5の潤滑油を用いた請求項1から6のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
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