JP2009085191A - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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Hironari Akashi
浩業 明石
Masanori Kobayashi
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Abstract

【課題】片持ち軸受けにおいて、摺動部の面圧を低減するとともに、こじりによる片当たりを防止して、信頼性と効率の向上を図る。
【解決手段】軸受部120の軸心に対する偏心軸部112の傾きを吸収してピストンピン125の傾きを抑制する吸収機構をコンロッド126に備えることにより、軸受部120のクリアランスやシャフト110の変形による偏心軸部112の傾きをコンロッド126のロッド部130が変形することによって吸収し、コンロッド126の小端穴部129、大端穴部128、ピストン123の各摺動部のこじりによる片当たりを防止でき、摺動部の面圧を低くできるので、高信頼性で高効率にすることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷凍冷蔵庫等の冷凍サイクルに用いられる密閉型圧縮機に関するものである。
近年、冷凍冷蔵庫等の冷凍装置に使用される密閉型圧縮機については、消費電力の低減のための高効率化や、低騒音化、並びに高信頼性化が望まれている。
従来、この種の密閉型圧縮機としては、コンロッド小端穴部への給油方法を改善し、効率や信頼性を向上させたものがある(例えば、特許文献1参照)。
以下、図面を参照しながら上記従来の密閉型圧縮機を説明する。
図8は、特許文献1に記載された従来の密閉型圧縮機の縦断面図、図9は図8の要部断面図である。
図8、図9に示すように、密閉容器1内には、固定子2と回転子3とを備えた電動要素4と、電動要素4によって駆動される圧縮要素5を収容し、密閉容器1内に潤滑油6を貯溜する。
シャフト10は、回転子3を固定した主軸部11と、主軸部11に対し偏心して形成された偏心軸部12を有し、シリンダブロック14は、略円筒形の圧縮室15と軸受部20を有する。
ピストン23は、シリンダブロック14の圧縮室15に往復摺動自在に挿入され、ピストンピン25が固定されている。
コンロッド26は、大端穴部28と小端穴部29とロッド部30とからなり、大端穴部28に偏心軸部12が挿入され、小端穴部29にピストンピン25が挿入されることによって、偏心軸部12とピストンピン25とを連結している。
また、小端穴部29の内壁には、ピストンピン25と小端穴部29が小端穴部29の軸方向中央近傍で接触した場合に、小端穴部29の鉛直方向の上端部及び下端部に隙間ができるように、凸面状の球面部31が形成されている。
シャフト10の内部には給油通路35が設けられ、散油管36が給油通路35の上端に垂直に挿入固定されている。また、給油通路35の下端部40は潤滑油6中に開口している。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素4の回転子3はシャフト10を回転させ、偏心軸部12の回転運動がコンロッド26とピストンピン25を介してピストン23に伝えられることで、ピストン23は圧縮室15内を往復運動する。
それにより、冷媒ガスは冷却システム(図示せず)から圧縮室15内へ吸入、圧縮された後、再び冷却システムへと吐き出される。
給油通路35の下端部はシャフト10の回転によりポンプ作用をするようになっており、このポンプ作用により、密閉容器1底部の潤滑油6は給油通路35を介して上方に汲み上げられる。
給油通路35の上部に至った潤滑油6は、散油管36の上部から遠心力により水平全周方向に密閉容器1内に飛散し、その一部はピストン23やピストンピン25等に供給されて潤滑を行う。
また、小端穴部29の内壁は凸面状の球面部31となっているので、コンロッド26を上下にこじる力が生じても、球面部31の接触部分がずれることにより、ピストンピン25と小端穴部29との局所的なこじりを防ぐことができる。さらに、ピストンピン25と小端穴部29の摺動部に多量のオイルを供給でき、高信頼性かつ高効率とすることができる。
特開平09−317644号公報
しかしながら、上記従来の構成では、小端穴部29の内壁は凸面状の球面部31となっているので、球面部31とピストンピン25とは、凸面状の球面部31の一部分のみで接触し摺動する。そのため、摺動部の面圧が高くなり摩耗が発生するという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、摺動部の面圧を低減するとともに、こじりによる片当たりを防止して、高信頼性で高効率の密閉型圧縮機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の密閉型圧縮機は、軸受部の軸心に対する偏心軸部の傾きを吸収してピストンピンの傾きを抑制する吸収機構をコンロッドに備えるものであり、片持ち軸受けにおける軸受部のクリアランスや圧縮荷重による変形による偏心軸部の傾きを、コンロッドが変形することによって吸収し、コンロッドの小端穴部、大端穴部、ピストンの各摺動部のこじりによる片当たりを防止する。
本発明の密閉型圧縮機は、小端穴部、大端穴部、ピストンの各摺動部のこじりによる片当たりを、コンロッドが変形することによって吸収することができるので、コンロッドの小端穴部、大端穴部、ピストンの各摺動部のこじりによる片当たりを防止でき、高信頼性で高効率の密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項1に記載の発明は、密閉容器内に潤滑油を貯溜するとともに電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素を収容し、前記圧縮要素は偏心軸部と主軸部とを有するシャフトと、前記シャフトの前記主軸部を軸支することで片持ち軸受を形成した軸受部と、略円筒形の圧縮室を備えたシリンダブロックと、前記圧縮室内を往復動するピストンと、前記ピストンに軸心が前記偏心軸部と平行となるよう配設されたピストンピンと、前記ピストンピンと前記偏心軸部とを連結し、大端穴部と小端穴部とロッド部を有するコンロッドとを備え、前記コンロッドは、前記軸受部の軸心に対する前記偏心軸部の傾きを吸収して前記ピストンピンの傾きを抑制する吸収機構を備えたもので、片持ち軸受けにおける軸受部のクリアランスや圧縮荷重による偏心軸部の傾きをコンロッドが変形することによって吸収することで、コンロッドの小端穴部、大端穴部、ピストンの各摺動部のこじりによる片当たりを防止することができるとともに、各摺動部の面圧を低減することができるので、高信頼性で高効率の密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ロッド部と大端穴部および小端穴部との連結部の少なくともいずれか一方は、前記ロッド部の軸中心が前記大端穴部または前記小端穴部の軸心方向高さの中央部よりも反軸受部側となるように連結されたもので、コンロッドや偏心軸部に圧縮荷重が作用して偏心軸部が傾いた際に、コンロッドに作用する荷重の作用点が上下にずれるために、コンロッドのロッド部にモーメントが作用し、ロッド部は偏心軸部の傾きに沿う方向に変形するので、コンロッドの小端穴部、大端穴部、ピストンの各摺動部のこじりによる片当たりを防止することができるとともに、各摺動部の面圧を低減することができるので、高信頼性で高効率の密閉型圧縮機を提供することができ、また簡単な構造であり生産性を良くすることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、ロッド部と大端穴部および小端穴部との連結部の少なくともいずれか一方は、前記ロッド部が全て前記大端穴部または前記小端穴部の軸心方向高さの中央部より反軸受部側に配置されて連結されたもので、コンロッドに作用する荷重の作用点間の距離が大きくなるためにコンロッドのロッド部にさらに大きなモーメントが作用し、ロッド部は偏心軸部の傾きに沿う方向にさらに変形しやすくなるため、請求項1または2に記載の発明の効果に加えて、さらにコンロッドの小端穴部、大端穴部、ピストンの各摺動部のこじりによる片当たりを確実に防止することができるとともに、各摺動部の面圧を低減することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、ロッド部は、大端穴部の軸心方向の断面高さよりも断面高さと垂直方向の断面幅の方が大きい断面形状のもので、同じ断面積でもロッド部の上下方向の曲げに対する剛性が小さくなるため、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、偏心軸部の傾きに沿う方向にロッド部がさらに変形しやすくなり、摺動部のこじりによる片当たりを確実に防止することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、ロッド部の断面形状は略長方形であり、大端穴部の軸心方向の断面高さが短辺で、断面幅が長辺であるもので、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明の効果を簡単な構造で得ることができ、生産性を良くすることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の発明において、ロッド部は反軸受部側に凸形状をなしているもので、コンロッドのロッド部の曲げ方向が一定に保たれ、ロッド部は偏心軸部の傾きに沿う方向に確実に変形するとともに、ロッド部が凸形状で曲線となるので長くなって変形しやすいので、請求項1から5のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、さらに確実に摺動部の片当たりを防止でき、さらに高信頼性で高効率の密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の発明において、ロッド部は大端穴部および小端穴部との連結部の中央部近傍が最も断面二次モーメントが小さい断面形状であり、ロッド部の中央部近傍の変形が最も大きくなるので、ロッド部の変形の影響が距離の離れた大端穴部および小端穴部の内周面におよびにくく、大端穴部および小端穴部の内周面の真円度の悪化を防止でき、良好な摺動状態が維持できるため、請求項1から6のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、さらに摺動部の潤滑状態を良くすることができ、高信頼性で高効率の密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載の発明において、大端穴部または小端穴部の反軸受部側の内周部に、偏心軸部またはピストンピンと摺動しない非摺動部を設けたもので、コンロッドに作用する荷重の作用点間の距離が確実に長くなるためにコンロッドのロッド部にさらに大きなモーメントが作用し、ロッド部は偏心軸部の傾きに沿う方向にさらに変形しやすくなり、請求項1から7のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、小さな圧縮荷重でも摺動部の片当たりを防止でき、広い運転条件において高効率で高信頼性を確保することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図、図2は、同実施の形態の密閉型圧縮機における圧縮荷重が作用しない時の図1の要部断面図、図3は、同実施の形態の密閉型圧縮機における圧縮荷重が作用する時の図1の要部断面図、図4は、同実施の形態の密閉型圧縮機におけるロッド部の断面図である。尚、図3において、荷重の作用を分かりやすくするため要部の変形を誇張して示している。
図1から図4において、密閉容器101内には、固定子102と回転子103とを備えた電動要素104と、電動要素104によって駆動される圧縮要素105を収容し、密閉容器101内の底部に潤滑油106を貯溜する。
シャフト110は、回転子103を固定した主軸部111と、主軸部111の上部に配設され主軸部111に対し偏心して形成された偏心軸部112を有し、シャフト110の内部や表面には給油通路113が設けられ、給油通路113の下端部は潤滑油106中に開口している。
シリンダブロック114は、略円筒形の圧縮室115を備え、軸受部120はシャフト110の主軸部111を軸支することで片持ち軸受を形成している。
ピストン123は、シリンダブロック114の圧縮室115に往復摺動自在に挿入され、軸心が偏心軸部112と平行となるようにピストンピン125が固定されている。
コンロッド126は、大端穴部128と小端穴部129とロッド部130とを有し、大端穴部128に偏心軸部112が挿入され、小端穴部129にピストンピン125が挿入されることによって、偏心軸部112とピストンピン125とを連結している。
ロッド部130と小端穴部129との連結部135は、ロッド部130の軸中心が小端穴部129の軸心方向高さの中央部よりも反軸受部120側となるように連結されている。
また、ロッド部130と大端穴部128との連結部136は、ロッド部130全体が大端穴部128の軸心方向高さの中央部より反軸受部120側に配置されて連結されている。
ロッド部130は、図4に示すように、圧縮室115を形成するピストン123の端面140に平行な面による断面形状は略長方形であり、大端穴部128の軸心方向の断面高さが短辺で、断面幅が長辺であり、断面幅が断面高さの2倍となっている。
尚、本密閉型圧縮機に使用される冷媒ガスは、オゾン破壊係数がゼロのR134aやR600aに代表される温暖化係数の低い自然冷媒である炭化水素系冷媒等であり、それぞれ相溶性の高い潤滑油と組み合わせてある。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素104の回転子103はシャフト110を回転させ、偏心軸部112の回転運動がコンロッド126、ピストンピン125を介してピストン123に伝えられることで、ピストン123は圧縮室115内を往復運動する。
それにより、冷媒ガスは冷却システム(図示せず)から圧縮室115内へ吸入、圧縮された後、再び冷却システムへと吐き出される。給油通路113の下端部はシャフト110の回転によりポンプ作用をするようになっており、このポンプ作用により、密閉容器101底部の潤滑油106は給油通路113を介して上方に汲み上げられ、各摺動部へ供給される。
片持ち軸受けでは、冷媒ガスを圧縮するときの圧縮荷重をシャフト110の片側である主軸部111のみで支持するため、図3に示すように、主軸部111は軸受部120のクリアランス内で傾き、さらに軸受部120や偏心軸部112が変形するために、偏心軸部112は反軸受部120側の先端がピストン123から離れる方向に傾く。
そのため、コンロッド126の大端穴部128と偏心軸部112、および小端穴部129とピストンピン125は軸方向の全面で接触せずに主に摺動部の下側(圧縮荷重Bの矢印部)でのみ接触しようとし、こじりによる片当たりが起こりそうになる。
しかし、本発明では、図3に示すように、ロッド部130が大端穴部128の反軸受部120側で連結されているので、大端穴部128に作用する圧縮荷重Aとその反力である圧縮荷重Bはそれらの作用点が軸方向上下に大きくずれるためにモーメントCが作用する。
このモーメントCにより、コンロッド126のロッド部130は偏心軸部112の傾きに沿う方向に変形する、即ちロッド部130の長手方向の中央部近傍が反軸受部120側に凸形状となるように変形する。
以上のようなコンロッド126の作用により、軸受部120の軸心に対する偏心軸部112の傾きを吸収してピストンピン125の傾きを抑制する吸収機構145として作用する。
そのため、大端穴部128の摺動部のこじりによる片当たりを防止でき、摺動部の面圧を低くできる。この大端穴部128のモーメントCの作用と同様の作用が小端穴部129でもなされて、小端穴部129の摺動部のこじりによる片当たりを防止でき、摺動部の面圧を低くすることができる。
さらに、偏心軸部112の傾きをコンロッド126が変形することによって吸収し、ピストンピン125の傾きを抑制するために、ピストン123の傾きを抑制することができ、ピストン123とシリンダブロック114の摺動部のこじりによる片当たりを低減することができる。
このように、簡単なコンロッド126の構造で各摺動部のこじりによる片当たりを防止でき、摺動部の面圧を低くできるので、高信頼性で高効率、低騒音にでき、生産性を良くすることができる。
また、ロッド部130は断面幅が断面高さの2倍であるので、同じ断面積でもロッド部130の上下方向の曲げに対する剛性が小さくなるため、ロッド部130は偏心軸部112の傾きに沿う方向に変形しやすい、即ちロッド部130の長手方向の中央部近傍が反軸受部120側に凸形状となるように変形しやすくなり、各摺動部のこじりによる片当たりを防止でき、摺動部の面圧を低減することができる。
なお、本実施の形態において、ロッド部130の断面形状は略長方形としたが、その他の断面形状であっても、大端穴部128の軸心方向の断面高さよりも断面幅の方が大きい断面形状であれば、上下方向の曲げに対する剛性が小さくなるため、同様の効果を得ることができる。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の縦断面図、図6は、同実施の形態の密閉型圧縮機における圧縮荷重が作用しない時の図5の要部断面図、図7は、同実施の形態の密閉型圧縮機における圧縮荷重が作用する時の図5の要部断面図である。尚、図7において、荷重の作用を分かりやすくするため要部の変形を誇張して示している。
図5から図7において、密閉容器201内には、固定子202と回転子203とを備えた電動要素204と、電動要素204によって駆動される圧縮要素205を収容し、密閉容器201内の底部に潤滑油206を貯溜する。
シャフト210は、回転子203を固定した主軸部211と、主軸部211の上部に配設され主軸部211に対し偏心して形成された偏心軸部212を有し、シャフト210の内部や表面には給油通路213が設けられ、給油通路213の下端部は潤滑油206中に開口している。
シリンダブロック214は、略円筒形の圧縮室215を備え、軸受部220はシャフト210の主軸部211を軸支することで片持ち軸受を形成している。
ピストン223は、シリンダブロック214の圧縮室215に往復摺動自在に挿入され、軸心が偏心軸部212と平行となるようにピストンピン225が固定されている。
コンロッド226は、大端穴部228と小端穴部229とロッド部230とを有し、大端穴部228に偏心軸部212が挿入され、小端穴部229にピストンピン225が挿入されることによって、偏心軸部212とピストンピン225とを連結している。
ロッド部230と小端穴部229との連結部235は、ロッド部230の軸中心が小端穴部229の軸心方向高さの中央部よりも反軸受部220側となるように連結されている。
また、ロッド部230と大端穴部228との連結部236は、ロッド部230全体が大端穴部228の軸心方向高さの中央部より反軸受部220側に配置されて連結されている。
ロッド部230は、反軸受部220側に凸形状をなしている。
また、ロッド部230は、大端穴部228および小端穴部229との連結部235、236の中央部近傍のピストン223の端面237に平行な面の断面二次モーメントが最も小さい断面形状となっている。具体的には、ロッド部230の断面幅は同じで、中央部近傍の断面高さが最も小さい構成となっている。
また、大端穴部228の反軸受部220側の内周部には、偏心軸部212と摺動しない非摺動部238を設けている。
尚、本密閉型圧縮機に使用される冷媒ガスは、オゾン破壊係数がゼロのR134aやR600aに代表される温暖化係数の低い自然冷媒である炭化水素系冷媒等であり、それぞれ相溶性の高い潤滑油と組み合わせてある。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素204の回転子203はシャフト210を回転させ、偏心軸部212の回転運動がコンロッド226、ピストンピン225を介してピストン223に伝えられることで、ピストン223は圧縮室215内を往復運動する。
それにより、冷媒ガスは冷却システム(図示せず)から圧縮室215内へ吸入、圧縮された後、再び冷却システムへと吐き出される。給油通路213の下端部はシャフト210の回転によりポンプ作用をするようになっており、このポンプ作用により、密閉容器201底部の潤滑油206は給油通路213を介して上方に汲み上げられ、各摺動部へ供給される。
片持ち軸受けでは、冷媒ガスを圧縮するときの圧縮荷重をシャフト210の片側である主軸部211のみで支持するため、図7に示すように、主軸部211は軸受部220のクリアランス内で傾き、さらに軸受部220や偏心軸部212が変形するために、偏心軸部212は反軸受部220側の先端がピストン223から離れる方向に傾く。
そのため、コンロッド226の大端穴部228と偏心軸部212、および小端穴部229とピストンピン225は軸方向の全面で接触せずに主に摺動部の下側(圧縮荷重Eの矢印部)でのみ接触しようとし、こじりによる片当たりが起こりそうになる。
しかし、本発明では、図7に示すように、ロッド部230が大端穴部228の反軸受部220側で連結されているので、大端穴部228に作用する圧縮荷重Dとその反力である圧縮荷重Eはそれらの作用点が軸方向上下に大きくずれるためにモーメントFが作用する。
このモーメントFにより、コンロッド226のロッド部230は偏心軸部212の傾きに沿う方向に変形する、即ちロッド部230の長手方向の中央部近傍が反軸受部220側に凸形状となるように変形する。
以上のようなコンロッド226の作用により、軸受部220の軸心に対する偏心軸部212の傾きを吸収してピストンピン225の傾きを抑制する吸収機構245として作用する。
そのため、大端穴部228の摺動部のこじりによる片当たりを防止でき、摺動部の面圧を低くできる。この大端穴部228のモーメントFの作用と同様の作用が小端穴部229でもなされて、小端穴部229の摺動部のこじりによる片当たりを防止でき、摺動部の面圧を低くすることができる。
さらに、偏心軸部212の傾きをコンロッド226が変形することによって吸収しピストンピン225の傾きを抑制するために、ピストン223の傾きを抑制することができ、ピストン223とシリンダブロック214の摺動部のこじりによる片当たりを低減することができる。
このように、簡単なコンロッド226の構造で各摺動部のこじりによる片当たりを防止でき、摺動部の面圧を低くできるので、高信頼性で高効率、低騒音にでき、生産性を良くすることができる。
また、ロッド部230は、反軸受部220側に凸形状をなしているので、圧縮荷重が作用したときは常に凸形状がさらに凸起するように変形する。この変形は大端穴部228の軸心と小端穴部229の軸心が反軸受部220側に開く方向であり、偏心軸部212の傾きに沿う方向と同じである。
このようにロッド部230の曲げ方向は常に偏心軸部212の傾きに沿う方向となり、さらにロッド部230が曲線になっているため、ロッド部230長さが長く変形しやすいので、容易に摺動部の片当たりを防止することができる。
また、コンロッド226に作用する荷重の作用点が上下にずれていなくても、ロッド部230が凸形状であれば同様の効果が得られる。
また、ロッド部230は、大端穴部228および小端穴部229との連結部235,236の中央部近傍が最も断面二次モーメントが小さいため、ロッド部230の中央部近傍の変形が最も大きくなり、ロッド部230の変形の影響が距離の離れた大端穴部228および小端穴部229の内周面におよびにくい。
そのため、大端穴部228および小端穴部229の内周面の変形による真円度の悪化を防止することができ、良好な摺動状態が維持できるため、さらに摺動部の潤滑状態を良くすることができる。
また、大端穴部228の反軸受部220側の内周部に、偏心軸部212と摺動しない非摺動部238を設けているので、コンロッド226に作用する荷重の作用点間の距離が確実に長くなる。
そのため、コンロッド226のロッド部230にさらに大きなモーメントが作用し、ロッド部230は偏心軸部212の傾きに沿う方向にさらに変形しやすくなり、さらに、小さな圧縮荷重でも摺動部の片当たりを防止でき、広い運転条件において高効率で高信頼性を確保することができる。
なお、本実施の形態において、非摺動部238は大端穴部228に設けたが、小端穴部229に設けても、同様の効果を得ることができる。
以上のように、本発明にかかる密閉型圧縮機は、偏心軸部の傾きに伴う各摺動部のこじりによる片当たりを防止でき、摺動部の面圧を低くできるので、冷凍冷蔵庫に加えて空調や自販機の密閉型圧縮機の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図 同実施の形態の密閉型圧縮機における圧縮荷重が作用しない時の図1の要部断面図 同実施の形態の密閉型圧縮機における圧縮荷重が作用する時の図1の要部断面図 同実施の形態の密閉型圧縮機におけるロッド部の断面図 本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の縦断面図 同実施の形態の密閉型圧縮機における圧縮荷重が作用しない時の図5の要部断面図 同実施の形態の密閉型圧縮機における圧縮荷重が作用する時の図5の要部断面図 従来の密閉型圧縮機の縦断面図 図8の要部断面図
符号の説明
101,201 密閉容器
104,204 電動要素
105,205 圧縮要素
106,206 潤滑油
110,210 シャフト
111,211 主軸部
112,212 偏心軸部
114,214 シリンダブロック
115,215 圧縮室
120,220 軸受部
123,223 ピストン
125,225 ピストンピン
126,226 コンロッド
128,228 大端穴部
129,229 小端穴部
130,230 ロッド部
135,136,235,236 連結部
145,245 吸収機構
238 非摺動部

Claims (8)

  1. 密閉容器内に潤滑油を貯溜するとともに電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素を収容し、前記圧縮要素は偏心軸部と主軸部とを有するシャフトと、前記シャフトの前記主軸部を軸支することで片持ち軸受を形成した軸受部と、略円筒形の圧縮室を備えたシリンダブロックと、前記圧縮室内を往復動するピストンと、前記ピストンに軸心が前記偏心軸部と平行となるよう配設されたピストンピンと、前記ピストンピンと前記偏心軸部とを連結し、大端穴部と小端穴部とロッド部を有するコンロッドとを備え、前記コンロッドは、前記軸受部の軸心に対する前記偏心軸部の傾きを吸収して前記ピストンピンの傾きを抑制する吸収機構を備えることを特徴とする密閉型圧縮機。
  2. ロッド部と大端穴部および小端穴部との連結部の少なくともいずれか一方は、前記ロッド部の軸中心が前記大端穴部または前記小端穴部の軸心方向高さの中央部よりも反軸受部側となるように連結された請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. ロッド部と大端穴部および小端穴部との連結部の少なくともいずれか一方は、前記ロッド部が全て前記大端穴部または前記小端穴部の軸心方向高さの中央部より反軸受部側に配置されて連結された請求項1または2に記載の密閉型圧縮機。
  4. ロッド部は、大端穴部の軸心方向の断面高さよりも断面高さと垂直方向の断面幅の方が大きい断面形状である請求項1から3のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  5. ロッド部の断面形状は略長方形であり、大端穴部の軸心方向の断面高さが短辺で、断面幅が長辺である請求項1から4のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  6. ロッド部は、反軸受部側に凸形状をなしている請求項1から5のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  7. ロッド部は、大端穴部および小端穴部との連結部の中央部近傍が最も断面二次モーメントが小さい断面形状である請求項1から6のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  8. 大端穴部または小端穴部の反軸受部側の内周部に、偏心軸部またはピストンピンと摺動しない非摺動部を設けた請求項1から7のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013502535A (ja) * 2009-08-27 2013-01-24 ワールプール・エシ・ア 往復動冷凍圧縮機ブロック
JP2015158179A (ja) * 2014-02-25 2015-09-03 パナソニックIpマネジメント株式会社 密閉型圧縮機および冷凍装置
JP2016003580A (ja) * 2014-06-13 2016-01-12 日本電産サンキョー株式会社 ポンプ装置

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