JP2009062954A - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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Takayuki Okamoto
貴之 岡本
Junichi Sugiyama
純一 杉山
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Abstract

【課題】潤滑油をピストン等への摺動部へ直接的に滴下することにより安定して確実に給油し、高信頼性で高効率の密閉型圧縮機を提供することを目的とする。
【解決手段】シャフト113に給油通路137を設け、給油通路137に連通し副軸部119の軸心から副軸受125との摺動部に開口する連通孔145と、連通孔145が開口する副軸部119の外周部に油溝を設けるとともに、副軸受125内部にピストン129等の摺動部へ導くオイル通路151の一部を形成し、シャフト113回転中に給油通路137とオイル通路151とを連通させることにより、給油通路137を通って連通孔145よりオイル通路151内に導入された潤滑油111を直接的にピストン129等の摺動部へ滴下されるため、シャフト113の回転数や潤滑油111の粘度が変化した場合でも安定して確実に潤滑油111を給油することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍冷蔵庫等の冷凍サイクルに用いられる密閉型圧縮機に関するものである。
近年、冷凍冷蔵庫等の冷凍装置に使用される密閉型圧縮機については、消費電力の低減のための高効率化や、低騒音化、並びに高信頼性化が望まれている。
従来、この種の密閉型圧縮機としては、ピストン等への給油方法を改善し、効率や信頼性を向上させたものがある(例えば、特許文献1参照)。
以下、図面を参照しながら上記従来の密閉型圧縮機を説明する。
図4は、特許文献1に記載された従来の密閉型圧縮機の縦断面図、図5は、同従来の密閉型圧縮機の要部断面図である。図4、図5に示すように、密閉容器1内には、固定子2と回転子3からなる電動要素4と、電動要素4によって駆動される圧縮要素5を収容し、密閉容器1内に潤滑油6を貯溜する。シャフト10は、回転子3を固定した主軸部11および主軸部11に対し偏心して形成された偏心軸部12を有する。シリンダブロック14は、略円筒形の圧縮室15と主軸受20を有する。シリンダブロック14の上壁に切り欠いた形でスロット21が設けられている。ピストン23は、シリンダブロック14の圧縮室15に往復摺動自在に挿入され、偏心軸部12との間を連結手段24とピストンピン25によって連結されている。
シャフト10の内部には給油通路30が設けられると共に、主軸部11の外周には下端が給油通路30の上端近傍と連通し、上方に向かってシャフト10の反回転方向に傾斜しながら螺旋状に刻設した螺旋溝32が形成されている。螺旋溝32の上端は給油通路33の下端近傍と連通している。偏心軸部12内の給油通路33と偏心軸部12外表面を連通するオイル飛散孔40がスロット21とほぼ同じ高さで、略水平方向に設けられている。主軸部11の下端部には一端が潤滑油6中に開口し、他端が給油通路30と連通したオイルコーン41が固定されている。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素4の回転子3はシャフト10を回転させ、偏心軸部12の回転運動が連結手段24を介してピストン23に伝えられることでピストン23は圧縮室15内を往復運動する。それにより、冷媒ガスは冷却システム(図示せず)から圧縮室15内へ吸入、圧縮された後、再び冷却システムへと吐き出される。
オイルコーン41はシャフト10の回転によりポンプ作用をするようになっている。オイルコーン41のポンプ作用により、密閉容器1底部の潤滑油6は給油通路30を介して上方に上げられる。給油通路30の上部に至った潤滑油6は、螺旋溝32へと導入される。螺旋溝32はシャフト10の回転方向と逆向きに働く慣性力と同方向に傾斜していることから、潤滑油6には新たに上方向への大きな搬送力が働く。
潤滑油6は、螺旋溝32内を上方へ上げられると共にシャフト10の摺動部へ供給される。螺旋溝32上端に至った潤滑油6は偏心軸部12の給油通路33へと導入され、遠心力によりオイル飛散孔40から水平方向に全周に飛散し、残りの潤滑油6は偏心軸部12上端部より飛散する。オイル飛散孔40から飛散した潤滑油6の一部はスロット21に当たりピストン23やピストンピン25等の潤滑を行う。従って、各摺動部に十分な潤滑油6が供給できるため、高信頼性かつ高効率とすることができる。
特開2000−145637号公報
しかしながら、上記従来の構成では、シャフト10の回転により汲み上げられた潤滑油6は、ピストン23等の摺動部へ密閉容器1内を飛散することで間接的に供給されるため、特に低速回転の運転時やオイル飛散孔40の内径が比較的大きい場合には、オイル飛散孔40内の潤滑油6に作用する遠心力が小さくなり、オイル飛散孔40から飛散する潤滑油6が水平方向に飛ばずに重力により水平方向よりやや下向きに飛んだり、潤滑油6の粘性の影響でスロット21以外の方向に飛んだりして、スロット21に安定して当たらなくなり、ピストン23やシリンダブロック14等の摺動部へ安定して給油ができなくなるという課題を有していた。
ピストン23とシリンダブロック14間の摺動部に潤滑油6が不足した場合、摺動部では金属接触が起こり摺動に起因する騒音が増大する。また、圧縮室15からの冷媒ガスの漏れ量が多くなり冷凍能力や効率が低下したり、ピストン23とシリンダブロック14の摺動部が潤滑不良となり摩耗が発生したりするといった信頼性低下を引き起こす原因となるという課題を有していた。
また、オイル飛散孔40内の潤滑油6に十分な遠心力を作用するために、オイル飛散孔40の内径を小さくする場合は、オイル飛散孔40を加工する工具が細くなるために折れやすくなり、工具寿命が短く、また加工速度も速く出来ないことから生産性が悪く、コストが高くなるという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、ピストン等の摺動部へ安定して潤滑油を供給し、高信頼性で高効率の密閉型圧縮機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の密閉型圧縮機は、シャフトに、下端が潤滑油に連通し上端がシャフトの上部で密閉容器内に開口した給油通路を設け、一端が給油通路に連通し副軸部の軸心から略法線方向に向かって他端が副軸部と副軸受との摺動部に開口する連通孔と、連通孔が開口する副軸部の外周部に円周方向に延設された油溝とを設けるとともに、副軸部に導かれた潤滑油をピストンの摺動面へと導くオイル通路の一部を副軸受内部に形成し、シャフトの回転中に給油通路とオイル通路とが連通するものであり、給油通路を通って副軸部まで汲み上げられた潤滑油が、連通孔より油溝を介してオイル通路内に導入され、直接的にピストンやピストンピンへ滴下されるため、シャフトの回転数や潤滑油の粘度が変化した場合でも安定して確実に多くの潤滑油を摺動部に供給することができるので、高信頼性で高効率の密閉型圧縮機を提供することができる。
本発明の密閉型圧縮機は、潤滑油をピストン等への摺動部へ直接的に滴下することにより安定して確実に給油できるので、高信頼性で高効率の密閉型圧縮機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、密閉容器内に潤滑油を貯溜するとともに電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素を収容し、前記圧縮要素は偏芯軸部と前記偏芯軸部を挟んで上下に同軸状に設けた副軸部及び主軸部とを有したシャフトと、略円筒形の圧縮室を備えたシリンダブロックと、前記シリンダブロックに固定されるか又は一体に形成され、前記シャフトの前記主軸部を軸支する主軸受と、前記シリンダブロックに固定されるか又は一体に形成され、前記シャフトの前記副軸部を軸支する副軸受と、前記圧縮室内で往復運動するピストンと、前記ピストンと前記偏芯軸とを連結する連結手段とを備え、前記シャフトに、下端が前記潤滑油に連通し上端が前記シャフトの上部で前記密閉容器内に開口した給油通路を設け、一端が前記給油通路に連通し前記副軸部の軸心から略法線方向に向かって他端が前記副軸部と前記副軸受との摺動部に開口する連通孔と、前記連通孔が開口する副軸部の外周部に円周方向に延設された油溝とを設けるとともに、前記副軸部に導かれた前記潤滑油を前記ピストンの摺動面へと導くオイル通路の一部を前記副軸受内部に形成し、前記シャフトの回転中に前記給油通路と前記オイル通路とが連通するもので、油溝がシャフト一回転中にオイル通路と連通する期間を長くすることで、連通孔より油溝内に排出された潤滑油の多くをオイル通路に導くことができ、直接的にピストンやピストンピンへ滴下されるため、シャフトの回転数や潤滑油の粘度が変化した場合でも安定して確実に多くの潤滑油を摺動部に供給することができるので、高信頼性で高効率の密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、油溝は連通孔の開口部から反回転方向に延設されたもので、開口部より油溝内に排出された潤滑油は、シャフトの回転に伴って連通孔近傍に停滞することなく油溝内を移動し、オイル通路へと導かれるため、請求項1に記載の発明の効果に加え、さらに潤滑油の摺動部への供給量を増加させることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、油溝は反負荷側に設けられたもので、副軸部と副軸受との摺動における負荷時の受圧面積を大きくすることができるので、請求項1または請求項2に記載の発明の効果に加えて、面圧を低く抑えることで、副軸部と副軸受の摺動部の局所的な摺動を防止することができ、摺動損失増大を抑制するとともに摺動部の信頼性を高めることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、副軸受内部に形成したオイル通路は、副軸部と副軸受との摺動部からピストン側が低くなるように傾斜したもので、オイル通路に導かれた潤滑油は特別な搬送力を得なくとも重力によりピストンやピストンピンに向かって流すことが出来るとともに、密閉型圧縮機本体が水平方向に対して傾斜して設置された場合においても、オイル通路内に導入された潤滑油を傾斜により逆流することなく確実にピストン方向に向かって速やかに流すことができるので、請求項1から請求項3いずれか一項に記載の発明の効果に加えて、さらに安定してピストン等の摺動部に潤滑油を供給することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明において、オイル通路は、シリンダブロックのピストン上部に設けた凹部と、前記凹部の底部からピストンの上部に開口する給油連通孔とをさらに備えたもので、圧縮の停止中はピストンによって給油連通孔はほぼ塞がれているため、凹部や給油通路内に潤滑油を保持することができ、その潤滑油を圧縮機の起動と同時にピストンやピストンピンなどの摺動部へ供給が開始されるため、潤滑油が不足しがちな圧縮機の起動時からピストンとシリンダブロックなどの摺動部に安定して潤滑油を供給することできるので、圧縮室からの冷媒ガスの漏れ量を低減できるとともに、摺動部の金属接触を低減できるため請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、圧縮機の起動時から、冷凍能力の低下を防止することができるとともに、摺動部の摩耗や騒音の増大を防ぐことができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発明において、少なくとも電源周波数以下の運転周波数を含む複数の運転周波数でインバータ駆動されるもので、低い運転周波数による運転により圧縮負荷を低減し消費電力量を抑えることができるので、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、さらに消費電力を抑えた効率の高い運転をすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図、図2は、同実施の形態における密閉型圧縮機の要部断面図、図3は、同実施の形態における密閉型圧縮機のシャフト斜視図である。
図1、図2、図3において、密閉容器101内には、固定子103と回転子105からなる電動要素107と、電動要素107によって駆動される圧縮要素109を収容し、密閉容器101の底部に潤滑油111を貯溜する。
シャフト113は、回転子105を固定した主軸部115と、主軸部115の上部に配設され主軸部115に対し偏心して形成された偏心軸部117と、偏心軸部117の上部に波右折され偏心軸部117を挟んで主軸部115と同軸上に設けた副軸部119を有する。
シリンダブロック121は、略円筒形の圧縮室123、主軸部115を軸支する主軸受124、並びに副軸部119を軸支する副軸受125を有する。
ピストン129は、シリンダブロック121の圧縮室123に往復摺動自在に挿入され、偏心軸部117との間を連結手段133とピストンピン135によって連結されている。
シャフト113の内部には給油通路137が設けられると共に、主軸部115の外周には下端が給油通路137の上端近傍と連通し、上方に向かってシャフト113の反回転方向に傾斜しながら螺旋状に刻設した螺旋溝139が形成されている。螺旋溝139の上端は給油通路137の下端近傍と連通している。給油通路137は偏心軸部117、副軸部119内を通って副軸部119上端部に開口している。
主軸部115の下端部には一端が潤滑油111中に開口し、他端が給油通路137と連通したオイルコーン141が固定されている。オイルコーン141はシャフト113の回転によりポンプ作用をするようになっている。シャフト113の副軸部119の上部には回転のアンバランスを小さくするためのバランスウェイト143が固定されている。
シャフト113の副軸部119には、一端が給油通路137に連通し、副軸部119の軸心から略法線方向に向かって他端が副軸部119と副軸受125との摺動部に開口する連通孔145が設けられている。
連通孔145が開口する副軸部119の外周部には、円周方向に延設された油溝149が形成されており、油溝149は連通孔145の開口部から反回転方向、且つ反負荷側に延設されている。
また副軸受125の内部には、オイル通路151の一部が形成されており、シャフト113の一回転中に少なくとも一回は給油通路137がオイル通路151と連通するようになっている。
オイル通路151は、副軸部119と副軸受125との摺動部からピストン129側に向かって低くなるように傾斜している。具体的には、圧縮機本体の設置後の傾斜よりも大きくすることが望ましく、5度以上の角度が付いている。
オイル通路151の一方は、圧縮室123の上方のシリンダブロック121に突出形成して設けられた凹部127に開口しており、凹部127の底部にはピストン129の上部まで開口する給油連通孔131が設けられている。
また凹部127の底部は水平方向に対してピストン129トップ側が低くなるように下方に傾斜している。具体的には、密閉型圧縮機本体の設置後の傾斜よりも大きくすることが望ましく、5度以上の角度が付いている。
尚、本密閉型圧縮機に使用される冷媒は、オゾン破壊係数がゼロのR134aやR600aに代表される温暖化係数の低い自然冷媒である炭化水素系冷媒等であり、それぞれ相溶性の高い潤滑油111と組み合わせてある。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素107の回転子105はシャフト113を回転させ、偏心軸部117の回転運動が連結手段133を介してピストン129に伝えられることでピストン129は圧縮室123内を往復運動する。それにより、冷媒ガスは冷却システム(図示せず)から圧縮室123内へ吸入、圧縮された後、再び冷却システムへと吐き出される。
密閉容器101底部の潤滑油111は、オイルコーン141のポンプ作用により、給油通路137を介して上方に汲み上げられる。給油通路137の上部に至った潤滑油111は、螺旋溝139へと導入される。螺旋溝139はシャフト113の回転方向と逆向きに働く慣性力と同方向に傾斜していることから、潤滑油111には新たに上方向への大きな搬送力が働く。
潤滑油111は、螺旋溝139内を上方へ上げられるとともに、シャフト113の摺動部へ供給される。螺旋溝139上端に至った潤滑油111は偏心軸部117と副軸部119の給油通路137へと導入され、潤滑油111の一部は遠心力に従い連通孔145を通って副軸部119の外周部へと排出され、残りの潤滑油111は副軸部119上端部より飛散する。
連通孔145を通って副軸部119の外周部へと導かれた潤滑油111は、副軸部119の外周部に設けた連通孔145が開口する油溝149内に導かれる。
ここで、副軸部119の外周部に、油溝149を円周方向に延設させたことで、シャフト113一回転中において油溝149とオイル通路151とが連通する期間が長くなり、多くの潤滑油111をオイル通路151に導くことができるため、潤滑油111の摺動部への供給量を増加させることができる。
また、油溝149をシャフト113の反回転方向に延設させたことで、潤滑油111はシャフト113の回転に伴って連通孔145近傍に停滞することなく、油溝149内を移動し、オイル通路151へと導くことができ、潤滑油111の供給量をさらに増加させることができる。
また、油溝149を反負荷側に設けたことによって、副軸部119と副軸受125との摺動における負荷時の受圧面積を大きくすることができるため、面圧を低く抑えることができることで、副軸部119と副軸受125の摺動部の局所的な摺動を防止することができ、摺動損失増大を抑制するとともに、摺動部の信頼性を高めることができる。
オイル通路151に導かれた潤滑油111は、特別な搬送力を得なくとも重力により傾斜に沿ってピストン129やピストンピン135に向かって流れ、オイル通路151の開口端から圧縮室123上部に設けた凹部127へ排出される。
本実施の形態では、オイル通路151の傾斜角度を、圧縮機本体設置後の傾斜角度よりも大きくしたことで、オイル通路151に導かれた潤滑油111を逆流させることなく、確実にピストン129方向に向かって速やかに流すことができる。
凹部127へ排出された潤滑油111は、底部に備えた給油連通孔131を介して、直接ピストン129やピストンピン135等の摺動部へ滴下されることにより、確実且つ安定的に摺動部へ給油を行うことができる。
本実施の形態では、凹部127の底部をピストン129トップ側が低くなるような傾斜にしたことによって、凹部127に排出された直後の滴下前の潤滑油111は重力により傾斜に沿ってピストン129のトップ側に集まりやすくなるため、トップ側の滴下量を増やすことができる。
その結果、圧縮行程で潤滑油111がピストン129とシリンダブロック121間に入り込みやすくなり、シール性の向上により圧縮室123からの冷媒ガスの漏れ量を低減できたことによって、体積効率を向上させることができ、密閉型圧縮機の運転効率を改善することができる。
この効率改善効果は、特に冷媒ガスの漏れ量が大きくなりやすいインバータによる低速回転域において著しく、この低速回転域における効率を飛躍的に向上させることができる。
また、圧縮の停止中は、ピストン129によって給油連通孔131はほぼ塞がれているため、給油通路137内及び凹部127に潤滑油111を保持させることができる。その潤滑油111が、起動と同時にピストン129やピストンピン135へ供給が開始されるため、潤滑油111が不足しがちな圧縮機の起動時からピストン129とシリンダブロック121などの摺動部に安定して潤滑油111を供給できるようになるため、摺動部の金属接触が減り騒音や摩耗の増大を防止でき、より高い信頼性を備えた密閉型圧縮機を提供することができる。
また圧縮機の起動時から給油は、ピストン129とシリンダブロック121間のシール性も向上させ、圧縮室123からの冷媒ガスの漏れ量を低減できるので、冷凍能力の低下を防止した効率の高い密閉型圧縮機を提供することができる。
また本実施の形態では、直接的な滴下によって摺動部へ給油を行うため、副軸部119上部に潤滑油111を飛散させるための別部品を新たに追加する必要は無いので、副軸部119を長くする必要もなく、密閉型圧縮機の高さを低く抑えることができる。
以上のように、本発明にかかる密閉型圧縮機は、潤滑油をピストン等への摺動部へ直接的に滴下することにより安定して確実に給油させることができるので、エアーコンディショナーや冷凍冷蔵装置の密閉型圧縮機の用途にも展開できる。
本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機の要部断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機のシャフト斜視図 従来の密閉型圧縮機の縦断面図 従来の密閉型圧縮機の要部断面図
符号の説明
101 密閉容器
107 電動要素
109 圧縮要素
111 潤滑油
113 シャフト
115 主軸部
117 偏心軸部
119 副軸部
121 シリンダブロック
123 圧縮室
124 主軸受
125 副軸受
127 凹部
129 ピストン
131 給油連通孔
133 連結手段
137 給油通路
145 連通孔
149 油溝
151 オイル通路

Claims (6)

  1. 密閉容器内に潤滑油を貯溜するとともに電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素を収容し、前記圧縮要素は偏芯軸部と前記偏芯軸部を挟んで上下に同軸状に設けた副軸部及び主軸部とを有したシャフトと、略円筒形の圧縮室を備えたシリンダブロックと、前記シリンダブロックに固定されるか又は一体に形成され、前記シャフトの前記主軸部を軸支する主軸受と、前記シリンダブロックに固定されるか又は一体に形成され、前記シャフトの前記副軸部を軸支する副軸受と、前記圧縮室内で往復運動するピストンと、前記ピストンと前記偏芯軸とを連結する連結手段とを備え、前記シャフトに、下端が前記潤滑油に連通し上端が前記シャフトの上部で前記密閉容器内に開口した給油通路を設け、一端が前記給油通路に連通し前記副軸部の軸心から略法線方向に向かって他端が前記副軸部と前記副軸受との摺動部に開口する連通孔と、前記連通孔が開口する前記副軸部の外周部に円周方向に延設された油溝とを設けるとともに、前記副軸部に導かれた前記潤滑油を前記ピストンの摺動面へと導くオイル通路の一部を前記副軸受内部に形成し、前記シャフトの回転中に前記給油通路と前記オイル通路とが連通する密閉型圧縮機。
  2. 油溝は連通孔の開口部から反回転方向に延設された請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. 油溝は反負荷側に設けられている請求項1または請求項2に記載の密閉型圧縮機。
  4. 副軸受内部に形成したオイル通路は、副軸部と前記副軸受との摺動部からピストン側が低くなるように傾斜している請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  5. オイル通路は、シリンダブロックのピストン上部に設けた凹部と、前記凹部の底部から前記ピストンの上部に開口する給油連通孔とをさらに備えた請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  6. 少なくとも電源周波数以下の運転周波数を含む複数の運転周波数でインバータ駆動される請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016130491A (ja) * 2015-01-14 2016-07-21 三菱重工業株式会社 回転軸機構およびポンプ
CN110925167A (zh) * 2019-11-18 2020-03-27 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 气缸供油组件、气缸组件和压缩机

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