JP2009215894A - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】密閉型圧縮機のピストンとシリンダ間の冷媒漏れ及び摺動特性の改善を行い、効率の向上を図る。
【解決手段】密閉容器101内にオイル106を貯溜するとともに冷媒ガスを圧縮する圧縮機構105を収容し、ピストン130は少なくともピストンピン孔138の中心軸136よりも反トップ面139側のピストン130の外周部132に、シリンダ121と摺動しない非摺動部170を全周に形成したことで、ピストン130がシリンダ121に対して上下方向に傾いたときにもトップ面からピストンピン孔138の中心部付近の外周方向にわたり十分なシール部を確保できるので、ピストン130のトップ面131側より供給されたオイル106で摺動部134を潤滑しつつ、安定した油膜を形成することができるので冷凍能力と効率を高くすることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、冷凍冷蔵庫等の冷凍サイクルに用いられる密閉型圧縮機に関するものである。
近年、この種の密閉型圧縮機は、低価格化が進んでおり、低コスト化を実現した上での消費電力の低減が強く望まれている。低コスト化の課題としては生産性の向上が挙げられ、消費電力の低減のための課題として摺動特性の改善が挙げられる。これらの課題に対し、従来の密閉型圧縮機としては、ピストンの外形形状を改善することによりピストンとシリンダ間の摺動損失を低減して、高効率化したものがある(例えば、特許文献1参照)。
以下、図面を参照しながら上記従来の密閉型圧縮機を説明する。
図5は、特許文献1に記載された従来の密閉型圧縮機の縦断面図であり、図6は従来の密閉型圧縮機に用いるピストンの斜視図を示すものである。
図5、図6において、密閉容器1内には、固定子2と回転子3からなる電動要素4と、電動要素4によって駆動される圧縮要素5と、密閉容器1内の下部にオイル6を収容する。
クランクシャフト10は、回転子3を圧入固定した主軸部11および主軸部11に対し偏心して形成された偏心部12を有するとともに、偏心部12の下部には給油管13がオイル6中に開口するように設けてある。ブロック20は、略円筒形のシリンダ21を有し、電動要素4の下方に形成されている。
ピストン30は、外周面32にシリンダ21の内周面と密着するように形成されたシール面部34と、シリンダの内周面の一部分と密着するように形成されたピストン30の運動方向にほぼ平行に伸びる少なくとも2つの案内面部35と、シリンダ21の内周面と密着しない除去部36とを備え、ピストン30の円筒中心軸37と案内面部35の2つの境界エッジ35a、35bとをピストン30の半径方向に結ぶ線がなす角度が40°以下、好ましくは30°以下であることを特徴とする。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。
運転中、ピストン30は往復運動している。下死点付近においてピストン30はスカート側の一部がシリンダ21から外にでる。そしてピストン30がシリンダ21に入るとき、案内面部35により案内されるため、スムーズにシリンダ21に入ることができる。
米国特許第6928921号明細書
しかしながら、上記従来の構成では、除去部36を設けているのでピストン30の外周のシール面部34よりスカート側は円筒形でなく段差があるため、加工時に回転する研磨砥石が安定しないので センターレスのスルー研磨機が使用できず、生産性が低くなる可能性があるという課題を有していた。
また、上記従来の構成では、ピストン30のシリンダ21に対する上下方向の傾きは、トップ面の縁からシール面部34の縁までの短い区間と、ピストン30の外周面32とシリンダ21の隙間とで規制されるため、傾きやすく、ピストン30とシリンダ21との間に形成される油膜が減少し、冷媒の漏れが多くなるため、冷凍能力が低くなり、効率が低下してしまう可能性があるという課題を有していた。
さらに、上記従来の構成では、ピストン30に大きな側圧が生じたときに除去部36を設けているので上下方向に油膜を形成するためのオイルが逃げて、ピストン30とシリンダ21との間の油膜が減少し、流体潤滑から境界潤滑へ移行するので、入力が大きくなる可能性があるという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、生産性が高く、冷凍能力と効率の高く、信頼性の高い密閉型圧縮機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の密閉型圧縮機は、少なくともピストンピン孔の中心軸よりも反トップ面側のピストンの外周部に、シリンダと摺動しない非摺動部を全周に形成したしたもので、加工時にピストンのトップ面側からピストンピン孔の中心軸までに構成される略円筒形の外周面により回転する研磨砥石を安定させるとともに、ピストンがシリンダに対して上下方向に傾いたときにおいても、シール面部が十分に確保され、さらに上死点付近でピストンに大きな側圧が生じたときにも摺動部に安定した油膜を形成することができるという作用を有する。
本発明の密閉型圧縮機は、生産性が高く、ピストンとシリンダ間からの冷媒の漏れと油膜の減少を抑制して冷凍能力と効率が高く、信頼性の高い密閉型圧縮機を提供できる。
請求項1に記載の発明は、密閉容器内にオイルを貯留するとともに冷媒ガスを圧縮する圧縮機構を収容し、前記圧縮機構は、主軸部および偏心部を有するクランクシャフトと、前記クランクシャフトを支持する軸受部と、シリンダを形成するブロックと、前記シリンダ内を往復動するピストンと、前記ピストンのピストンピン孔に配設された略円筒形のピストンピンと、前記偏心部と前記ピストンピンとを連結する連結手段と、前記オイルを前記ピストンと前記シリンダに供給する給油手段とを備え、少なくとも前記ピストンピン孔の中心軸よりも反トップ面側の前記ピストンの外周部に、シリンダと摺動しない非摺動部を全周に形成したことで、加工時に回転する研磨砥石を安定させることができるとともに、ピストンがシリンダに対して上下方向に傾いたときにもトップ面からピストンピン孔の中心部付近の外周方向にわたり十分なシール部を確保でき、上死点付近でピストンに大きな側圧が生じたときにも上下方向にオイルが逃げることがないので、ピストンのトップ面側より供給されたオイルで摺動部全周を潤滑しつつ、安定した油膜を形成することができるので、生産性が高くでき、冷凍能力と効率を高くすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、ピストン下死点位置において、非摺動部の少なくとも一部はシリンダ内に存在するように構成したもので、負荷の少ない下死点付近でのピストンの挙動が不安定な領域においても、摺動部がシリンダから出ることなく油膜が形成され、ピストンとシリンダ間に発生する入力の増加を抑制することができるので効率を高くすることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明に加えて、ピストンピン孔の中心軸よりもトップ面側で、かつトップ面より8mm以上反トップ面側のピストンの外周部位置にシリンダと摺動しない中抜き部を形成し、前記中抜き部は前記ピストンピン孔に一部が連通するように構成したもので、ピストンとシリンダ間からの冷媒の漏れを抑制した上で、ピストンとシリンダとの間の摺動損失を低減することができるとともに、中抜き部に生じる可能性がある冷媒が気化してできる気泡をピストンピン孔へ逃がすことができるので、シリンダの周りの潤滑を阻害しないので更に冷凍能力と効率を高くすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明に加えて、中抜き部の深さは0.05mm以下としたもので、ピストンとシリンダ間の摺動損失を低減するとともに、中抜き部にはピストンのトップ面側から供給されるオイルが留まりシール性が向上するので、更に冷凍能力と効率を高くすることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明に加えて、ピストンの非摺動部は、鋳抜きまたは焼結により形成したもので、シリンダと摺動しない非摺動部を機械加工せずに形成することができるので、生産性を高くすることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の発明に加えて、少なくとも電源周波数以下の運転周波数を含む複数の運転周波数でインバータ駆動されるとしたもので、低速運転においてシリンダ周りのオイルの供給量が減るにも関わらず、十分なシール面積を確保した上で、冷媒の漏れを抑制するため、更に冷凍能力と効率を高くすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図、図2は、同実施の形態の密閉型圧縮機に用いるピストンの斜視図である。
図1、図2において、密閉容器101内には、固定子102と回転子103からなり、電源周波数以下の運転周波数を含む複数の運転周波数で制御回路等を用いることでインバータ駆動できる電動要素104を収容し、電動要素104によって駆動される圧縮機構105を収容し、密閉容器101内にはオイル106を貯溜している。
クランクシャフト110は、回転子103を圧入固定した主軸部111、主軸部111に対し偏心して形成された偏芯部112を有するとともに、偏心部112の下部には給油管113がオイル106中に開口するように設けてある。
ブロック120は、略円筒形のシリンダ121を有し、電動要素104の下方に形成されている。
給油手段160はシリンダ121と連通した圧縮部150に取り付けられ先端部がオイル106に開口している。
ピストン130は、ブロック120のシリンダ121に往復摺動自在に挿入されており、ピストンピン140を介して偏芯部112と連結手段141にて連結されている。
ピストン130は、ピストンピン140を保持するためのピストンピン孔138を設け、少なくともピストンピン孔138の中心軸136よりも反トップ面側のピストン130の外周部132に、シリンダ121と摺動しない非摺動部170を全周に形成している。
ピストン130の反トップ面側に設けた外周部132は、ピストン130の下死点位置において、非摺動部170の少なくとも一部はシリンダ121内に存在するように構成されている。
ピストン130の反トップ面側に設けられる非摺動部170は、鋳抜きまたは焼結により形成されている。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
電動要素104の回転子103はクランクシャフト110を回転させ、偏芯部112の回転運動が連結手段141を介してピストン130に伝えられることでピストン130はシリンダ121内を往復運動する。それにより、冷媒ガスは冷却システム(図示せず)からシリンダ121内へ吸入・圧縮された後、再び冷却システムへと吐き出される。
オイル106は、クランクシャフト110の回転に伴って給油管113が回転することで発生する遠心力によって汲み上げられ偏心部112および主軸部111を含む各摺動部へ供給される。
またオイル106は給油手段160により圧縮部150を通じてシリンダ121内に供給され、ピストン130とシリンダ121の間を潤滑する。
ピストン130が上死点付近にあるとき、シリンダ121内は圧縮された冷媒により高圧となり、その後吐出される。このとき、密閉容器101内とシリンダ121内の圧力差が最大となり、シリンダ121とピストン130との間からの冷媒ガスの漏れが大きくなると同時に、給油手段160を通りシリンダ121とピストン130の間に供給されるオイル106の漏れも大きくなりシール性が減少する。
また、ピストン130には、シリンダ121内で生じた冷媒の流れによる圧力分布が発生して、シリンダ121に対して傾く力が生じる。
しかしながら本実施の形態1におけるピストン130には、少なくともピストンピン孔138の中心軸136よりも反トップ面139側の外周部132に非摺動部170を全周に設けていることでトップ面131からピストンピン孔138の中心部付近の外周方向にわたり十分なシール長を確保することができ、給油手段160を通じてピストン130のトップ面131側より供給されたオイル106で摺動部134を潤滑しつつ、安定した油膜を形成することができるので、冷媒の漏れを防止して冷凍能力を高くすることができる。
それと同時に、シリンダ121とピストン130の摺動損失を低減することができるので、効率を高くすることができる。
また、ピストン130の上死点付近においてピストン130に大きな側圧が生じてもピストンピン孔138以外の全周に摺動部134が存在するため上下方向にオイル106が逃げることがなく、給油手段160を通じてピストン130のトップ面側より供給されたオイル106で摺動部134を潤滑しつつ、安定した油膜を形成することができるので、冷媒の漏れを防止して冷凍能力を高くすることができる。
ピストン130が下死点付近にあるときには、非摺動部170の少なくとも一部はシリンダ121内に存在するように構成しているので、負荷の少ない下死点付近でのピストン130の挙動が不安定な領域においても、摺動部134がシリンダ121から出ることがなく油膜が形成されるので、ピストン130とシリンダ121間に生じる入力の増大を低減することができるので効率を高くすることができる。
本実施の形態1におけるピストン130の反トップ面139側に設けられる非摺動部170は、鋳抜きまたは焼結により形成されているので、加工による切削工程を低減することができるので生産性が高く安価で提供することができる。
更に、少なくとも電源周波数以下の運転周波数を含む複数の運転周波数でインバータ駆動する場合には、低速運転においてピストン130の往復運動速度が遅くなることと、給油手段160からシリンダ121内に供給されるオイル106の量が減るのでピストン130とシリンダ121の間からの冷媒の漏れが大きくなる。
しかしながら本実施の形態1においては、シール長が十分長く確保されつつ摺動損失を低減することができるため、冷凍能力と効率を高く維持することができる。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における密閉型圧縮機の縦断面図、図4は、同実施の形態の密閉型圧縮機に用いるピストンの斜視図である。
図3、図4において、密閉容器201内には、固定子202と回転子203からなり、電動要素204を収容し、電動要素204によって駆動される圧縮機構205を収容し、密閉容器201内にはオイル206を貯溜している。
クランクシャフト210は、回転子203を圧入固定した主軸部211、主軸部211に対し偏心して形成された偏芯部212を有するとともに、偏心部212の下部には給油管213がオイル206中に開口するように設けてある。
ブロック220は、略円筒形のシリンダ221を有し、電動要素204の下方に形成されている。
給油手段260はシリンダ221と連通した圧縮部250に取り付けられ先端部がオイル206に開口している。
ピストン230は、ブロック220のシリンダ221に往復摺動自在に挿入されており、ピストンピン240を介して偏芯部212と連結手段241にて連結されている。
ピストン230は、ピストンピン240を保持するためのピストンピン孔238を設け、少なくともピストンピン孔238の中心軸236よりも反トップ面側のピストン230の外周部232に、シリンダ221と摺動しない非摺動部270を全周に形成している。
ピストン230の反トップ面側に設けた外周部232は、ピストン130の下死点位置において、非摺動部270の少なくとも一部はシリンダ221内に存在するように構成されている。
ピストン230はピストンピン孔238の中心軸236よりもトップ面231側で、かつトップ面231より8mm以上反トップ面139側のピストン230の外周部232の位置にシリンダ221と摺動しない中抜き部290を形成している。
中抜き部290は深さが0.05mm以下としピストン230のピストンピン孔238に一部が連通するように構成されている。
ピストン230の反トップ面239側に設けられる非摺動部270は、鋳抜きまたは焼結により形成されている。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
電動要素204の回転子203はクランクシャフト210を回転させ、偏心部212の回転運動が連結手段241を介してピストン230に伝えられることでピストン230はシリンダ221内を往復運動する。それにより、冷媒ガスは冷却システム(図示せず)からシリンダ221内へ吸入・圧縮された後、再び冷却システムへと吐き出される。
オイル206は、クランクシャフト210の回転に伴って給油管213が回転することで発生する遠心力によって汲み上げられ偏心部212および主軸部211を含む各摺動部へ供給される。
またオイル206は給油手段260により圧縮部250を通じてシリンダ221内に供給され、ピストン230とシリンダ221の間を潤滑する。
ピストン230が上死点付近にあるとき、シリンダ221内は圧縮された冷媒により高圧となり、その後吐出される。このとき、密閉容器201内とシリンダ221内の圧力差が最大となり、シリンダ221とピストン230との間からの冷媒ガスの漏れが大きくなると同時に、給油手段260を通りシリンダ221とピストン230の間に供給されるオイル206の漏れも大きくなりシール性が減少する。
また、ピストン230には、シリンダ221内で生じた冷媒の流れによる圧力分布が発生して、シリンダ221に対して傾く力が生じる。
しかしながら本実施の形態2におけるピストン230には、少なくともピストンピン孔238の中心軸236よりも反トップ面239側の外周部232に非摺動部270を全周に設けていることでトップ面231からピストンピン孔238の中心部付近の外周方向にわたり十分なシール長を確保することができ、給油手段260を通じてピストン230のトップ面231側より供給されたオイル206で摺動部234を潤滑しつつ、安定した油膜を形成することができるので、冷媒の漏れを防止して冷凍能力を高くすることができる。
それと同時に、シリンダ221とピストン230の摺動損失を低減することができるので、効率を高くすることができる。
また、ピストン230の上死点付近においてピストン230に大きな側圧が生じてもピストンピン孔238以外の全周に摺動部234が存在するため上下方向にオイル206が逃げることがなく、給油手段260を通じてピストン230のトップ面231側より供給されたオイル206で摺動部234を潤滑しつつ、安定した油膜を形成することができるので、冷媒の漏れを防止して冷凍能力を高くすることができる。
ピストン230が下死点付近にあるときには、非摺動部270の少なくとも一部はシリンダ221内に存在するように構成しているので、負荷の少ない下死点付近でのピストン230の挙動が不安定な領域においても、摺動部234がシリンダ221から出ることがなく油膜が形成されるので、ピストン230とシリンダ221間に生じる入力の増大を低減することができるので効率を高くすることができる。
さらにピストン230はピストンピン孔238の中心軸236よりもトップ面231側に、中抜き部290を形成している。
通常ピストン230のトップ面付近に中抜き部290を形成すると、ピストン230が上死点付近にあるとき、シリンダ221内は圧縮された冷媒により高圧となり、密閉容器201内とシリンダ221内の圧力差が最大となった際に、シリンダ221とピストン230との間からの冷媒ガスの漏れは大きくなる。
しかしながら本実施の形態2においては、ピストン230のトップ面より8mm以上反トップ面239側の外周部232の位置に、中抜き部290を形成することで冷媒の漏れの増大を防止できることが実験により確認された。
結果として、ピストン230とシリンダ221の間の摺動損失を低減しつつ冷凍能力の低下を防ぐことができる。
また、圧縮行程時にシリンダ121内の高圧ガスが中抜き部290に漏出するが、中抜き部290は常にピストン230のピストンピン孔238に一部が連通するように構成したため、漏出した冷媒ガスが中抜き部290に溜まることはない。よって、中抜き部290に溜まった高圧ガスが吸入行程時にシリンダ221内へ逆流し、再膨張損失を増大させることはない。
さらに中抜き部290の深さは0.05mm以下としたもので、ピストン230が上死点付近にあるとき、シリンダ221内は圧縮された冷媒により高圧となり、密閉容器201内とシリンダ221内の圧力差が最大となった際にも、オイル206が中抜き部290に留まりシール性が向上するので、冷凍能力の低下を防ぐことができる。
本実施の形態2におけるピストン230の反トップ面239側に設けられる非摺動部270は、鋳抜きまたは焼結により形成されているので、加工による切削工程を工数を削減することができるので生産性が高く安価で提供することができる。
以上のように、本発明にかかる密閉型圧縮機は、冷凍能力が高く、効率と信頼性を高くすることが可能となるので、エアーコンディショナーや冷凍冷蔵装置の密閉型圧縮機の用途にも展開できる。
本発明による実施の形態1における密閉型圧縮機の縦断面図 同実施の形態の密閉型圧縮機に用いるピストンの斜視図 本発明による実施の形態2における密閉型圧縮機の縦断面図 同実施の形態の密閉型圧縮機に用いるピストンの斜視図 従来の密閉型圧縮機の縦断面図 従来の密閉型圧縮機に用いるピストンの斜視図
符号の説明
101,201 密閉容器
105,205 圧縮機構
106,206 オイル
110,210 クランクシャフト
111,211 主軸部
112,212 偏心部
120,220 ブロック
121,221 シリンダ
130,230 ピストン
131,231 トップ面
132,232 外周部
136,236 中心軸
138,238 ピストンピン孔
139,239 反トップ面
140,240 ピストンピン
141,241 連結手段
160,260 給油手段
170,270 非摺動部
290 中抜き部

Claims (6)

  1. 密閉容器内にオイルを貯留するとともに冷媒ガスを圧縮する圧縮機構を収容し、前記圧縮機構は、主軸部および偏心部を有するクランクシャフトと、前記クランクシャフトを支持する軸受部と、シリンダを形成するブロックと、前記シリンダ内を往復動するピストンと、前記ピストンのピストンピン孔に配設された略円筒形のピストンピンと、前記偏心部と前記ピストンピンとを連結する連結手段と、前記オイルを前記ピストンと前記シリンダに供給する給油手段とを備え、少なくとも前記ピストンピン孔の中心軸よりも反トップ面側の前記ピストンの外周部に、シリンダと摺動しない非摺動部を全周に形成した密閉型圧縮機。
  2. ピストン下死点位置において、非摺動部の少なくとも一部はシリンダ内に存在するように構成した請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. ピストンピン孔の中心軸よりもトップ面側で、かつトップ面より8mm以上反トップ面側のピストンの外周部位置にシリンダと摺動しない中抜き部を形成し、前記中抜き部は前記ピストンピン孔に一部が連通する請求項1または2に記載の密閉型圧縮機。
  4. 中抜き部の深さは0.05mm以下とした請求項3に記載の密閉型圧縮機。
  5. ピストンの非摺動部は、鋳抜きまたは焼結により形成した請求項1から4のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  6. 少なくとも電源周波数以下の運転周波数を含む複数の運転周波数でインバータ駆動される請求項1から5のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
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