JP2004108313A - 密閉形圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】組み立て時のシリンダボア変形の影響を低減し、ピストンとシリンダブロックの間のシール性を向上し高性能な密閉形圧縮機を提供する。
【解決手段】シリンダブロック2のボルト穴10に中空部10aを設け、その深さH1を、圧縮室Vの圧力が吐出圧力Pdとなるときの圧縮室Vの厚さH2よりも大きくする。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷蔵庫、ルームエアコン等に用いられる密閉形圧縮機に関し、特に、シリンダブロックを有する密閉形圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
冷蔵庫、ルームエアコンなどに用いられる密閉形圧縮機は、冷媒を圧縮し、冷凍サイクルに圧縮冷媒を供給している。この冷媒の種類としてはフロン系冷媒及び自然系冷媒があり、地球温暖化の防止の観点から自然系冷媒の使用が考えられている。
【0003】
この自然系冷媒のうち特に炭化水素系冷媒の場合、フロン系冷媒と同等の冷凍能力とするためには密閉形圧縮機のシリンダ容積を大きくしなければならない。密閉形圧縮機としてレシプロ形圧縮機で考えた場合、シリンダボア径を大径化する必要がある。
【0004】
シリンダボアが大径化すると、ピストンとシリンダボアの間のシール長さが長くなり、ピストンとシリンダボアの間に発生する圧縮冷媒の漏れが密閉形圧縮機の性能を低下させる大きな要因となる。
【0005】
ピストンとシリンダボアの間に発生する漏れの原因の一つは、シリンダボアの変形である。シリンダボアの変形は、シリンダブロックの開口端面に吸入弁板、シリンダヘッド、吐出弁板、ヘッドカバー等を締付け固定するときに発生する。
【0006】
従来、シリンダブロックにシリンダヘッドをボルトで締め付けて固定したときに生じるボアの歪を緩和するために、シリンダヘッド側に反ったバルブプレートを介してシリンダヘッドをシリンダブロックにボルトで締め付けていた(例えば、特許文献1参照。)。また、シリンダブロックのボルト孔の周囲に溝を設けることで、ボアへボルトの締結応力を遮断しようとしたものもある(例えば、特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開昭63−230975号公報 (第3−11図)
【特許文献2】
特開平2000−205136号公報 (図3、7、8)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の締付け固定方法ではそれぞれ次のような課題があった。
【0009】
特許文献1に記載されたバルブプレートを用いる方法においては、バルブプレートが反っているために吐出弁板及びシリンダヘッドとの当接面とで圧縮ガスの漏れが発生し易く特性が不安定になるという課題を有している。
【0010】
特許文献2に記載されたシリンダブロックのボルト孔の周囲に溝を設ける方法では、溝深さを充分深くしなければならなく、加工性が悪くなる。
【0011】
本発明は、上記従来の課題を解決しようとするもので、ボルト締付時のボア変形量を低減させて、圧縮ガスの漏れを抑制することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、密閉形圧縮機において、密閉容器内に、ピストンが往復動するボアを有するシリンダと、そのボアの開口端を閉塞する弁部と、その弁部を固定するボルトとを有し、シリンダのボアとピストンと弁部とからなる圧縮室の圧力が吐出圧力となるときのボアの開口端からピストンの先端位置までの距離が、ボアの開口端と同一の面からシリンダに設けられた中空部を貫通したボルトと係合する雌ネジの開始位置までの距離より短くすることによって、上記目的を達成するものである。
【0013】
本発明において、ボルトと係合し締結する雌ネジがシリンダに設けられていてもよい。また、雌ネジを有するナットによってボルトが弁部を固定してもよい。
【0014】
本発明における弁部とは、シリンダのボア開口端に取り付けられるシリンダヘッド、吐出弁板、ヘッドカバー等を含むものである。
【0015】
上述の構成により、ピストンとシリンダボアとの間のシール性が要求される突出圧付近の圧縮室から漏れる圧縮冷媒の量を低減する事ができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態をそれぞれ図に基づいて説明する。
【0017】
図1では、密閉容器内のフレーム1の上部に取り付けられたシリンダブロック2内を、端部にスライド管3aを接合したピストン4が往復動して圧縮要素を構成する本発明を適用したレシプロ形圧縮機が示されている。フレーム1の下部には、電動機を構成するステータ5およびロータ6が取り付けられている。クランクシャフト7の回転中心より偏心した位置に、クランクピン7aがある。このクランクシャフト7は、フレーム1の軸受け部に貫通して取り付けられている。このクランクシャフト7とロータ6とは直結していて、クランクシャフト7の回転(時計回りに回転するものとする)によって、ピストン4の端部に接合されたスライド管3a内を摺動するスライダ3を介し、ピストン4を往復動させる。
【0018】
次にシリンダブロック2について図2を用いて詳細に説明する。シリンダブロック2はピストン4が挿入されるシリンダボア8及びフレーム1とシリンダブロック2を締付け固定するためのボルト穴9、及び図1に示した弁部としての吸入弁11、シリンダヘッド12、吐出弁13、及びヘッドカバー14を締め付け固定するためのボルト穴10により構成されている。ボルト穴10の形状の詳細については後述する。
【0019】
実施形態1:
図3は、図2に示す吸入弁11、シリンダヘッド12、吐出弁13、ヘッドカバー14を締め付け固定するボルト穴10近傍のA−A断面を示している。この図では、吸入弁11やヘッドカバー14等は省略してある。圧縮機動作時の圧縮室は、シリンダブロック2とピストン4と、図3には図示していない吸入弁11とにより構成される空間Vである。
【0020】
ボルト穴10は長さH1である中空部10aと雌ネジ部10bとからなる。ボルト穴10の中空部10aの長さH1は、つまりボア8の開口端と同一平面からボア8の開口端に対する中空部10aの後端までの距離は、空間Vの圧力が吐出圧力となるときの突出圧空間Vdの厚さH2よりも長い必要がある。H1が長いほどシリンダブロック2とピストン4の間のシール性が高くなる。詳細については図4を用いて説明する。
【0021】
中空部10aの長さH1は、クランクシャフト7のクランクピン7aの偏心量Rにより決めることができる。この中空部10aの長さH1は、偏心量Rの0.6倍以上であることが望ましい。例えば、ボルト穴10の中空部10aの長さH1を7.5mm、空間Vの圧力が吐出圧力Pdとなるときの空間Vdの厚さH2を2.1mm、クランクシャフト7のクランクピン7aの偏心量Rを9.1mmとすることができる。また、冷媒を考慮すると、中空部10aの長さH1は、冷媒R600a(イソブタン)の場合は偏心量Rの0.6倍以上が好ましく、冷媒R134aの場合は偏心量Rの0.88倍以上が好ましい。
【0022】
図4において、ボルト15を締め付ける事によりボルト穴10の雌ネジ部10b近傍のシリンダボア8が外径方向に広がり局部的に変形する。しかし本実施の形態では、圧縮室Vの位置と局部的な変形部分とが離れているため、シリンダボア8とピストン4との間のシール性が低下する事はない。
【0023】
この局部的な変形は、ボルト15の雄ネジが雌ネジ部10bと締結され、雌ネジ部10b周辺の部材がボルト15に引っ張られることによる歪によって生じる。また、シリンダボア8内をピストン4が移動する際に、まだ圧縮室内の作動流体の圧力が上がらないうちはシリンダボア8が多少歪んでも作動流体の漏れは少ないが、吐出圧力付近まで圧縮された作動流体が洩れることは圧縮効率を大幅に落とすことになる。さらに、密閉容器内が吐出圧力の場合、圧縮工程の初期においてシール性が低下しても圧縮室外の圧力の方が高いため、作動流体の漏れも軽微である。したがって、シリンダボア8のシリンダヘッド側開放端からの雌ネジ部10bの位置を、圧縮工程におけるピストンの先端位置との関係で決定することで、たとえシリンダボア8が変形を起こしても所定の吐出圧力を得ることが出来る。つまり、ピストン4とシリンダボア8との間に高いシール性が要求される領域から、シリンダボア8が変形する領域が外れる構造とした。
【0024】
実際に、シリンダボア8とピストン4との間のシール性が要求されるのは空間V内のガス圧力が吐出圧力付近になったときであり、吐出圧力のとき、シリンダボア8の変形が生じた部分にピストン4の先端がかかるとシールが損なわれているので圧縮ガスが漏洩する。
【0025】
本実施の形態においては、ボルト15を締め付けたときにボルト穴10の雌ネジ部10b近傍のシリンダボアが最大7.5μm外側に変形したが、その変形位置は、圧縮室圧力が吐出圧力Pdとなるときのピストン4の先端位置H2から6.2mm離れていたため、圧縮機の性能を低下させる事はなかった。
【0026】
以上のように構成した本実施の形態における密閉形圧縮機によれば、中空部10aと雌ネジ部10bで構成されたボルト穴10とボルト15により吸入弁11、シリンダヘッド12、吐出弁13、ヘッドカバー14を締め付け固定するときのシリンダボア8の変形位置を圧力が吐出圧力Pdである空間Vdから離して設けたため、シリンダブロック2とピストン4の間のシール性を向上することができ、密閉型圧縮機の性能を向上させることができる。一例として、シリンダボア8とボルト穴10の間の距離が12mm以下であり、シリンダボア8の内径が20mm以上であり、材質がねずみ鋳鉄であるシリンダブロック2を用いた密閉形圧縮機に適用した場合、良好な結果を得た。
【0027】
なお、本実施形態におけるピストン先端とは、ピストン4のうち、ボア8の内周面と接触する外周面を備えた部分のうちの弁部側端部を云う。例えば、圧縮工程における上死点にピストン4がある時、弁部に生じた無効空間を現ずる突起状の部分がピストンに設けても、上述の弁部側端部を基準とするものである。
【0028】
実施形態2:
実施形態1ではボルト穴10は中空部10aと雌ネジ部10bにより構成されているが、本実施形態ではボルト穴10は中空部10aのみである。図5において、ボルト15とナット16とで、吸入弁11、シリンダヘッド12、吐出弁13、ヘッドカバー14、シリンダブロック2を挟み込むことで締め付け固定する。
【0029】
この場合、ボルト穴10の中空部10aの長さH1は、実施形態1の場合と同様の理由により決定でき、偏心量Rの0.6倍以上であることが望ましい。本実施形態を適用した一例として、例えば、ボルト穴10の中空部10bの長さH1を7.5mm、空間Vの圧力が吐出圧力Pdとなるときの空間Vdの厚さH2を2.1mm、クランクシャフト7のクランクピン7aの偏心量Rを9.1mmとできる。また、冷媒を考慮すると、中空部10aの長さH1は、冷媒R600a(イソブタン)の場合は偏心量Rの0.6倍以上が好ましく、冷媒R134aの場合は偏心量Rの0.88倍以上が好ましい。
【0030】
図6に示したように、ボルト15とナット16を締め付ける事によりナット16近傍のシリンダボア8の内径が広がる方向に局部的に変形する。この変形が、突出圧力に近い圧縮室Vの位置と離れているため、すなわち変形が生じる場所が突出圧力Pdとなるときのピストンの先端位置から離れているので、シリンダボア8とピストン4の間のシール性が低下する事はない。本実施形態を適用した一例として、ボルト15およびナット16を締め付けたときにナット16近傍のシリンダボアが最大5.5μm外側に変形したが、圧縮室圧力が吐出圧力Pdとなるときのピストン4の先端位置H2から7.5mm離れていたため、圧縮機の性能を低下させる事はなかった。
【0031】
以上のように構成した本実施形態によれば、ボルト15とナット16によりシリンダブロック2、吸入弁11、シリンダヘッド12、吐出弁13、ヘッドカバー14を締め付け固定するときのシリンダボア8の変形位置を、圧力が吐出圧力Pdである空間Vから離す事ができ、シリンダブロック2とピストン4との間のシール性を向上することができ、密閉型圧縮機の性能を向上させることができる。一例として、例えば、シリンダボア8とボルト穴10の間の距離が12mm以下であり、シリンダボア8の内径が20mm以上であり、材質がねずみ鋳鉄であるシリンダブロック2を用いた密閉形圧縮機に適用した場合、良好な結果を得ることが出来た。
【0032】
実施形態3:
図7において、実施形態1ではボルト穴10は中空部10aと雌ネジ部10bにより構成されているが、本実施形態ではボルト穴10は中空部10aのみであり、雌ネジ部17aはシリンダブロック2と別体のブロック17に設け、ボルト15とブロック17で吸入弁11、シリンダヘッド12、吐出弁13、ヘッドカバー14、シリンダブロック2を挟み込むことで締め付け固定している。
【0033】
この場合、ボルト穴10の中空部10aの長さH1は、実施形態1の場合と同様の理由により決定できる。この中空部10aの長さH1は、偏心量Rの0.6倍以上であることが望ましい。例えば、ボルト穴10の中空部10bの長さH1を7.5mm、空間Vの圧力が吐出圧力Pdとなるときの空間Vの厚さH2が2.1mm、クランクシャフト7のクランクピン7aの偏心量Rを9.1mmとできる。また、冷媒を考慮すると、中空部10aの長さH1は、冷媒R600a(イソブタン)の場合は偏心量Rの0.6倍以上が好ましく、冷媒R134aの場合は偏心量Rの0.88倍以上が好ましい。
【0034】
本実施形態において、シリンダブロック2に吸入弁11、シリンダヘッド12、吐出弁13、ヘッドカバー14をボルト15およびブロック17により締め付け固定したときのボルト穴10近傍の変形形状は、実施形態2の場合と同様に、ボルト15とブロック17を締め付ける事によりブロック17の雌ネジ部17a近傍におけるシリンダボア8の内径が広がる方向に局部的に変形する。この変形する部位が、圧縮室Vの位置と離れているためシリンダボア8とピストン4の間のシール性が低下する事はない。本実施形態においてはボルト15およびブロック16を締め付けたときにブロック17の雌ネジ部17a近傍のシリンダボアが最大5.5μm外側に変形したが、圧縮室圧力が吐出圧力Pdとなるときのピストン4の先端位置H2から7.5mm離れていたため、圧縮機の性能を低下させる事はなかった。
【0035】
以上のように構成した本実施形態によれば、ブロック17の雌ネジ部17aとボルト15によりシリンダブロック2と吸入弁11、シリンダヘッド12、吐出弁13、ヘッドカバー14を締め付け固定するときのシリンダボア8の変形位置を、圧力が吐出圧力Pdである空間Vから離す事ができ、シリンダブロック2とピストン4との間のシール性を向上することができ、密閉型圧縮機の性能を向上させることができる。一例として、例えば、シリンダボア8とボルト穴10の間の距離が12mm以下であり、シリンダボア8の内径が20mm以上であり、材質がねずみ鋳鉄であるシリンダブロック2を用いた密閉形圧縮機に適用した場合、良好な結果を得ることが出来た。
【0036】
本発明の各実施形態で述べた容積形圧縮機には、回転数が一定の圧縮機と、回転数が可変の圧縮機がある。それらの容積形圧縮機において、本発明に関係するピストンの先端位置は、必ずしも一定の位置となることはない。それらの圧縮機が組み込まれた冷凍サイクル内の圧力が変動するため、圧縮機の吐出圧力が一定とはならないからである。
【0037】
しかしながら、本発明を適用した容積形圧縮機を冷蔵庫に適用する場合は、吐出圧力の変動に伴うピストンの先端位置の変動がそんなに多くはない。例えば、冷凍冷蔵庫や冷蔵庫等の冷凍サイクルに用いられた場合の本発明を適用した容積形圧縮機のピストンの先端位置は、最もボア先端から遠くなる条件の一つは、圧縮機の回転数が最も遅い場合である。この場合、冷凍サイクル内は、冷媒を圧縮する仕事を最も求められていない状態にあり、圧縮機に求められる仕事も出来るだけ小さいことが求められる状態にある。
【0038】
尚、一定速で回転する容積形圧縮機においては、冷凍冷蔵庫や冷蔵庫の冷凍サイクルに用いられた場合、一定速で回転させるか、させないかである。そのため、その一定速で回転するときのピストン先端の位置を考慮すればよいことは云うまでもない。
【0039】
これまで述べた様に、本発明の各実施例を適用すると、ピストンがシリンダボア内を往復動してそのピストンが圧縮工程にあるときに、ボルトの締付けによるシリンダボアの変形が、圧縮室が吐出圧力になるピストンの先端位置よりもシリンダボアの開口部から離れた位置に生じさせるため、シリンダとピストンとの間のシール性を向上でき、圧縮機の効率が向上する。また、圧縮工程におけるピストンの先端位置とシリンダボアの変形位置との位置関係を考慮した構造で圧縮機の効率が向上するため、大規模な設備投資を必要としない。また、始めからシリンダボアの変形を考慮しておくことで生産性も高く、製造コストの低減を図ることが出来る。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、シリンダブロックとピストンとの間のシール性を損なうことなく、シリンダヘッド等をシリンダブロックにボルトにより締め付け固定することができ、高い効率の圧縮機とすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る容積形圧縮機の縦断面図。
【図2】本発明の一実施形態に係るシリンダブロックに設けられたボルト穴の説明図。
【図3】中空部を有するボルト穴のA−A断面の拡大図。
【図4】図3のシリンダブロック2に各部材をボルト15で締め付けて固定したときのボルト穴10近傍における変形形状の模式図。
【図5】ボルト及びナットにより各部材をシリンダブロックに締め付けて固定したときのボルト穴10近傍におけるA−A断面の拡大図。
【図6】ボルト及びナットによりシリンダブロックに各部材を締め付けて固定したときのボルト穴10近傍におけるA−A断面の変形形状の模式図。
【図7】図2における各部材をシリンダヘッドに締め付けて固定するボルト穴10近傍のB−B断面図。
【符号の説明】
1・・・フレーム、2・・・シリンダブロック、3・・・スライダ、4・・・ピストン、7・・・クランクシャフト、7a・・・クランクピン、8・・・シリンダボア、10・・・ボルト穴、11・・・吸入弁、12・・・シリンダヘッド、13・・・吐出弁、14・・・ヘッドカバー、15・・・ボルト、16・・・ナット、17・・・ブロック、17・・・雌ネジ部

Claims (9)

  1. 密閉容器内に、ピストンが往復動するボアを有するシリンダと、前記ボアの開口端を閉塞する弁部と、その弁部を固定するボルトとを有し、前記ボアと前記ピストンと前記弁部とからなる圧縮室を備えた密閉形圧縮機において、その密閉形圧縮機は、前記シリンダに設けられて前記ボルトを貫通する中空部を有し、前記ボアの開口端から前記圧縮室の圧力が吐出圧力になるときの前記ピストンの先端位置までの距離が、前記ボアの開口端と同一の平面から前記中空部を貫通したボルトが係合する雌ネジの開始位置までの距離よりも短い構造を備えた密閉形圧縮機。
  2. 前記雌ネジが前記シリンダに設けられている請求項1記載の密閉形圧縮機。
  3. 前記ボルトが前記弁部を固定するときに、前記雌ネジを備えたナットが前記ボルトと締結している請求項1記載の密閉形圧縮機。
  4. 密閉容器内に、ピストンが往復動するボアを有するシリンダと、前記ボアの開口端を閉塞する弁部と、その弁部を固定するボルトとを有し、前記ボアと前記ピストンと前記弁部とからなる圧縮室を備えた密閉形圧縮機において、その密閉形圧縮機は、前記シリンダに設けられて前記ボルトを貫通する中空部を有し、前記ボアの開口端から前記圧縮室の圧力が吐出圧力になるときの前記ピストンの先端位置までの距離が、前記ボアの開口端と同一の平面から前記中空部の後端までの距離よりも短い構造を備えた密閉形圧縮機。
  5. 前記中空部と連続して、前記シリンダに前記ボルトと締結する雌ネジが前記シリンダに設けられている請求項4記載の密閉形圧縮機。
  6. 前記ボルトと締結する前記雌ネジを有するナットを備え、前記ボルトが前記中空部を介して前記弁部を固定する請求項4記載の密閉形圧縮機。
  7. 密閉容器内に、モータの回転駆動に応じてピストンが往復動するボアを有するシリンダと、前記ボアの開口端を閉塞する弁部と、その弁部を固定するボルトとを有し、前記ボアと前記ピストンと前記弁部とからなる圧縮室を備えた密閉形圧縮機において、その密閉形圧縮機は、前記シリンダに設けられて前記ボルトを貫通する中空部を有し、前記モータの回転数に応じた吐出圧に前記圧縮室の圧力がなったときの前記ボアの開口端からの前記ピストンの先端位置までの距離が、前記ボアの開口端と同一の平面から前記中空部を貫通したボルトが係合する雌ネジの開始位置までの距離よりも短い構造を備えた密閉形圧縮機。
  8. 前記ボアの開口端からの前記ピストンの先端位置までの距離が、前記モータの回転数が当該圧縮機の運転中で最も低い回転数のときに前記圧縮室が吐出圧になったときの前記ピストンの先端位置と前記ボアの開口端の距離である請求項7記載の密閉形圧縮機。
  9. 前記ボアの開口端からの前記ピストンの先端位置までの距離が、当該圧縮機が定格運転時の前記モータ回転数のときに前記圧縮室が吐出圧になったときの前記ピストンの先端位置と前記ボアの開口端の距離である請求項7記載の密閉形圧縮機。
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