JP2012082126A - 多孔質シリコン複合体粒子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シリコン微粒子3とシリコン化合物粒子5が接合してなる多孔質シリコン複合体粒子1であって、前記シリコン化合物粒子は、シリコンと、As、Ba、Ca、Ce、Co、Cr、Cu、Er、Fe、Gd、Hf、Lu、Mg、Mn、Mo、Nb、Nd、Ni、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Ti、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた一つ以上の複合体元素との化合物を含み、前記多孔質シリコン複合体粒子の平均粒径が、0.1μm〜1000μmであり、多孔質シリコン複合体粒子が、連続した空隙からなる三次元網目構造を有することを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子である。
【選択図】図1
Description
他に、シリコンを使用した負極の従来の製造方法としては、シリコン基板に陽極酸化を施してスリットなどの溝を形成する方法、リボン状のバルク金属中に微細なシリコンを晶出させる方法(例えば、特許文献2を参照)などがある。
他に、導電性基板上にポリスチレンやPMMAなどの高分子の粒子を堆積し、これにリチウムと合金化する金属を鍍金により施した後、高分子の粒子を取り除くことにより金属の多孔体(多孔質体)を作製する技術(例えば、特許文献3を参照)も知られている。
更に、本発明の中間工程物であるSi中間合金に相当するものを、リチウム電池用負極材料として使用する技術(例えば、特許文献4、5を参照)が知られている。
また、これを熱処理してリチウム電池用負極材料して使用する技術(例えば、特許文献6を参照)が知られている。
また、この技術に関連して、急冷凝固技術を応用して作製したSiと元素MのSi合金から、元素Mを酸またはアルカリによって完全に溶出除去する技術(例えば、特許文献7を参照)が知られている。
更に、メタリック・シリコンをフッ酸、硝酸でエッチングする技術(例えば、特許文献8、9)も知られている。
DAS=A×RB (一般に、A:40〜100、B:−0.3〜−0.4)
そのために、結晶相を有する場合、例えばA:60、B:−0.35の場合に、R:104K/秒でDASは1μmとなる。結晶相もこのサイズに準ずるもので、10nmなどの微細な結晶相を得ることはできない。これらの理由から、Si−Ni系などの材料では、この急冷凝固技術単独で微細な結晶相からなる多孔質を得ることができない。
(1)シリコン微粒子とシリコン化合物粒子が接合してなる多孔質シリコン複合体粒子であって、前記シリコン化合物粒子は、シリコンと、As、Ba、Ca、Ce、Co、Cr、Cu、Er、Fe、Gd、Hf、Lu、Mg、Mn、Mo、Nb、Nd、Ni、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Ti、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた一つ以上の複合体元素との化合物を含み、前記多孔質シリコン複合体粒子の平均粒径が、0.1μm〜1000μmであり、多孔質シリコン複合体粒子が、連続した空隙からなる三次元網目構造を有することを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子。
(2)前記シリコン微粒子の平均粒径または平均支柱径が、2nm〜2μmであり、前記シリコン微粒子が、酸素を除く元素の比率でシリコンを80原子%以上含む中実なシリコン微粒子であることを特徴とする(1)に記載の多孔質シリコン複合体粒子。
(3)前記シリコン化合物粒子の平均粒径が50nm〜50μmであり、前記シリコン化合物粒子が、酸素を除く元素の比率で、50〜90原子%のシリコンを含むことを特徴とする中実なシリコン化合物の粒子であることを特徴とする(1)または(2)に記載の多孔質シリコン複合体粒子。
(4)前記多孔質シリコン複合体粒子の半径方向で50%以上の表面近傍領域の前記シリコン微粒子の平均粒径Dsと、前記多孔質シリコン複合体粒子の半径方向で50%以内の粒子内部領域の前記シリコン微粒子の平均粒径Diの比であるDs/Diが、0.5〜1.5であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の多孔質シリコン複合体粒子。
(5)前記多孔質シリコン複合体粒子の半径方向で50%以上の表面近傍領域の空隙率Xsと、前記多孔質シリコン複合体粒子の半径方向で50%以内の粒子内部領域の空隙率Xiの比であるXs/Xiが、0.5〜1.5であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の多孔質シリコン複合体粒子。
(6)シリコンと、1つ以上の表1に記載の中間合金元素と、1つ以上の下記表1に記載の複合体元素との合金であり、前記複合体元素の割合が前記シリコンの1〜33原子%であり、多孔質シリコン複合体の前記シリコンの割合が10原子%以上であり、含有する前記中間合金元素に対応する表1中のSi最大含有量の値以下であるシリコン中間合金を作製する工程(a)と、前記中間合金元素に対応する表1記載の1つ以上の溶湯元素の溶湯に浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、前記第2相が、前記中間合金元素と前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成されることを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
(7)前記工程(a)において、シリコン(X原子%)と中間合金元素(Y原子%)と1つ以上の複合体元素(Z1、Z2、Z3、・・・・原子%)が、以下の式を満足する組成を有するシリコン中間合金を作製することを特徴とする(6)に記載の多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
10≦X<[Si最大含有量] 式(1)
10≦a÷(a+Y)×100≦[Si最大含有量] 式(2)
但し、a=X−1.5×(Z1+Z2+Z3、・・・・)
[Si最大含有量]は、含有する中間合金元素に対応する表1中のSi最大含有量である。
(8)シリコンと、表1に記載の一つ以上の中間合金元素との合金であり、シリコンの割合が全体の10原子%以上であり、含有する前記中間合金元素に対応する表1中のSi最大含有量の中で最も高い値以下であるシリコン中間合金を作製する工程(a)と、前記中間合金元素に対応する表1記載の1つ以上の溶湯元素の溶湯であって、前記中間合金元素に対応する表1記載の1つ以上の複合体元素を各10原子%以下、合計20原子%以下含む合金浴に浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、前記第2相が、前記中間合金元素と前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成されることを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
(9)前記工程(a)において、前記シリコン中間合金が、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状、箔片状または線状であるか、粒径10μm〜50mmの粉末状、粒状または塊状であることを特徴とする(6)〜(8)のいずれかに記載の多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
(10)前記工程(c)が、前記第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくても1つ以上で溶解して除去する工程、または、昇温減圧して前記第2相のみを蒸発して除去する工程を具備することを特徴とする(6)〜(9)のいずれかに記載の多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
(11)前記工程(a)が、前記シリコンと前記中間合金元素と前記複合体元素の溶湯を、単ロール鋳造機もしくは双ロール鋳造機によりリボン状もしくは薄板状のシリコン中間合金を製造する工程であることを特徴とする(6)〜(10)のいずれかに記載の多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
(12)前記工程(a)が、前記シリコンと前記中間合金元素と前記複合体元素の溶湯を、アトマイズ法を用いて粉末状のシリコン中間合金を製造する工程であることを特徴とする(6)〜(10)のいずれかに記載の多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
(13)前記工程(a)が、前記シリコンと前記中間合金元素と前記複合体元素の溶湯を、鋳型内にて冷却して塊状のシリコン中間合金を製造する工程を含むことを特徴とする(6)〜(10)のいずれかに記載の多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
(14)Cu(Y原子%)に、シリコンの割合が全体に対して10〜30原子%(X原子%)で、As、Ba、Ca、Ce、Co、Cr、Er、Fe、Gd、Hf、Mn、Mo、Nb、Nd、Ni、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Ti、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた一つ以上の複合体元素(Z1、Z2、Z3、・・・・原子%)を(7)の式(1)、(2)を満足するように配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粉末状・粒状・塊状のシリコン中間合金を作製する工程(a)と、前記シリコン中間合金を、Al、Be、Cd、Ga、In、Sb、Sn、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯に浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと前記複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、前記第2相が、前記Cuと前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成され、前記工程(c)が、前記第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくても1つ以上で溶解して除去する工程、または、昇温減圧して前記第2相のみを蒸発して除去する工程を具備することを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
(15)Cu(Y原子%)に、シリコンの割合が全体に対して10〜30原子%(X原子%)を配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粒状・塊状のシリコン中間合金を作製する工程(a)と、前記シリコン中間合金を、Al、Be、Cd、Ga、In、Sb、Sn、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯にAs、Ba、Ca、Ce、Co、Cr、Er、Fe、Gd、Hf、Mn、Mo、Nb、Nd、Ni、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Ti、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた一つ以上の複合体元素を各10原子%以下、合計20原子%以下添加し作製された合金浴へ浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと前記複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、前記第2相が、前記Cuと前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成され、前記工程(c)が、前記第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくても1つ以上で溶解して除去する工程、または、昇温減圧して前記第2相のみを蒸発して除去する工程を具備することを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
(16)Mg(Y原子%)に、シリコンの割合が全体に対して10〜50原子%(X原子%)で、As、Ba、Ca、Ce、Cr、Co、Er、Fe、Gd、Hf、Mn、Mo、Nb、Nd、Ni、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Ti、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた一つ以上の複合体元素(Z1、Z2、Z3、・・・・原子%)を(7)の式(1)、(2)を満足するように配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粉末状・粒状・塊状のシリコン中間合金を作製する工程(a)と、前記シリコン中間合金を、Ag、Al、Au、Be、Bi、Ga、In、Pb、Sb、Sn、Tl、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯に浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと前記複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、前記第2相が、前記Mgと前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成され、前記工程(c)が、前記第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくても1つ以上で溶解して除去する工程、または、昇温減圧して前記第2相のみを蒸発して除去する工程を具備することを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
(17)Mg(Y原子%)に、シリコンの割合が全体に対して10〜50原子%(X原子%)を配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粒状・塊状のシリコン中間合金を作製する工程(a)と、前記シリコン中間合金を、Ag、Al、Au、Be、Bi、Ga、In、Pb、Sb、Sn、Tl、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯にAs、Ba、Ca、Ce、Cr、Co、Er、Fe、Gd、Hf、Mn、Mo、Nb、Nd、Ni、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Ti、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた一つ以上の複合体元素を各10原子%以下、合計20原子%以下添加し作製された合金浴へ浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと前記複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、前記第2相が、前記Mgと前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成され、前記工程(c)が、前記第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくても1つ以上で溶解して除去する工程、または、昇温減圧して前記第2相のみを蒸発して除去する工程を具備することを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
(18)Ni(Y原子%)に、シリコンの割合が全体に対して10〜55原子%(Y原子%)で、As、Ba、Ca、Ce、Cr、Co、Er、Fe、Gd、Hf、Mn、Mo、Nb、Nd、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Ti、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた一つ以上の複合体元素(Z1、Z2、Z3、・・・・原子%)を(7)の式(1)、(2)を満足するように配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粉末状・粒状・塊状のシリコン中間合金を作製する工程(a)と、前記シリコン中間合金を、Al、Be、Cd、Ga、In、Sb、Sn、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯に浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと前記複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、前記第2相が、前記Niと前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成され、前記工程(c)が、前記第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくても1つ以上で溶解して除去する工程、または、昇温減圧して前記第2相のみを蒸発して除去する工程を具備することを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
(19)Ni(Y原子%)に、シリコンの割合が全体に対して10〜55原子%(Y原子%)を配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粒状・塊状のシリコン中間合金を作製する工程(a)と、前記シリコン中間合金を、Al、Be、Cd、Ga、In、Sb、Sn、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯にAs、Ba、Ca、Ce、Cr、Co、Er、Fe、Gd、Hf、Mn、Mo、Nb、Nd、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Ti、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた一つ以上の複合体元素を各10原子%以下、合計20原子%以下添加し作製された合金浴へ浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと前記複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、前記第2相が、前記Niと前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成され、前記工程(c)が、前記第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくても1つ以上で溶解して除去する工程、または、昇温減圧して前記第2相のみを蒸発して除去する工程を具備することを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
(20)Ti(Y原子%)に、シリコンの割合が全体に対して10〜80原子%(Y原子%)で、As、Ba、Ca、Ce、Cr、Co、Er、Fe、Gd、Hf、Lu、Mg、Mn、Mo、Nb、Nd、Ni、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた一つ以上の複合体元素(Z1、Z2、Z3、・・・・原子%)を(7)の式(1)、(2)を満足するように配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粉末状・粒状・塊状のシリコン中間合金を作製する工程(a)と、前記シリコン中間合金を、Ag、Al、Au、Be、Bi、Cd、Ga、In、Pb、Sb、Sn、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯に浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと前記複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、前記第2相が、前記Tiと前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成され、前記工程(c)が、前記第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくても1つ以上で溶解して除去する工程、または、昇温減圧して前記第2相のみを蒸発して除去する工程を具備することを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
(21)Ti(Y原子%)に、シリコンの割合が全体に対して10〜80原子%(Y原子%)を配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粒状・塊状のシリコン中間合金を作製する工程(a)と、前記シリコン中間合金を、Ag、Al、Au、Be、Bi、Cd、Ga、In、Pb、Sb、Sn、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯にAs、Ba、Ca、Ce、Cr、Co、Er、Fe、Gd、Hf、Lu、Mg、Mn、Mo、Nb、Nd、Ni、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた一つ以上の複合体元素を各10原子%以下、合計20原子%以下添加し作製された合金浴へ浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと前記複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、前記第2相が、前記Tiと前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成され、前記工程(c)が、前記第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくても1つ以上で溶解して除去する工程、または、昇温減圧して前記第2相のみを蒸発して除去する工程を具備することを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
本発明に係る多孔質シリコン複合体粒子を、図1を参照して説明する。図1(a)に示すように、本発明に係る多孔質シリコン複合体粒子1は、シリコン微粒子3とシリコン化合物粒子5が接合してなり、多孔質シリコン複合体粒子1の平均粒径が0.1μm〜1000μmであり、多孔質シリコン複合体粒子1の平均空隙率が15〜93%であり、連続した空隙からなる三次元網目構造を有する。
つまり、本発明にかかる多孔質シリコン複合体粒子は、表面近傍領域と粒子内部領域とで、同様の細孔構造を有しており、粒子全体がほぼ均一な細孔構造を有する。
空隙率Xsは、多孔質シリコン複合体粒子1の表面をSEM観察して求めることができ、空隙率Xiは、多孔質シリコン複合体粒子1の断面の粒子内部領域に該当する箇所をSEM観察して求めることができる。
平均粒径Dsは、多孔質シリコン複合体粒子1の表面をSEM観察して求めることができ、平均粒径Diは、多孔質シリコン複合体粒子1の粒子内部領域に該当する箇所の断面をSEM観察して求めることができる。
多孔質シリコン複合体粒子1の表面の酸化物層は、第2相を除去した後に0.0001〜0.1Nの硝酸に浸漬することで形成することが出来る。もしくは、第2相を除去した後に、0.00000001〜0.02MPaの酸素分圧下で保持することでも形成することができる。このシリコンなどの酸化物層が形成されると、多孔質シリコン複合体粒子1は、大気中でも極めて安定になり、グローブボックス等の中で取り扱われる必要がなくなる。
また、多孔質シリコン複合体粒子を構成するシリコン微粒子とシリコン化合物粒子は、互いに接合しているため、主に表面走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡を用いて平均粒径を求める。
また、平均支柱径とは、アスペクト比が5以上の棒状(柱状)のシリコン粒子において、その柱の直径を支柱径と定義する。この支柱径の平均値を平均支柱径とする。この支柱径は、おもに粒子のSEM観察を行って求める。
図2を用いて、多孔質シリコン複合体粒子1の製造方法の概略を説明する。
まず、図2(a)に示すように、シリコンと、中間合金元素と複合体元素とを、加熱・溶融させ、シリコン中間合金7を作製する。この際、シリコンと複合体元素と中間合金元素を溶融、凝固すると、シリコンと複合体元素と中間合金元素の中間合金7及び、シリコンと複合体元素からなるシリコン化合物粒子が形成される。
・条件1:シリコンの融点より、溶湯元素の融点が50K以上低いこと。
仮に溶湯元素の融点とシリコンの融点が近いと、シリコン中間合金を溶湯元素の溶湯に浸漬する際、シリコンが溶湯中に溶解してしまうため、条件1が必要である。
・条件2:シリコンと中間合金元素を凝固させた際にSi初晶が発生しないこと。
シリコンと中間合金元素の合金を形成する際に、シリコン濃度が増加する場合に過共晶領域になると粗大なシリコン初晶が形成される。このシリコン初晶は浸漬工程中での、シリコン原子の拡散・再凝集が生じず、三次元網目構造を形成しない。
・条件3:溶湯元素へのシリコンの溶解度が5原子%よりも低いこと。
中間合金元素と溶湯元素が第2相を形成する際、シリコンを第2相に含まないようにする必要があるためである。
・条件4:中間合金元素と溶湯元素とが2相に分離しないこと。
中間合金元素と溶湯元素が2相に分離してしまう場合、シリコン中間合金より中間合金元素が分離されず、シリコン原子の拡散・再凝集が生じない。さらには、酸による処理を行っても、シリコン粒子中に中間合金元素が残ってしまう。
シリコンと複合体元素が2相に分離しやすい場合、最終的にシリコンと複合体元素の合金からなるシリコン化合物粒子が得られない。
・条件6:溶湯元素に対応する中間合金元素は、選択可能な元素に複合体元素を含まないこと。
複合体元素が、中間合金元素として選択可能な元素であり、前述のような中間合金元素の特徴を備える場合、溶湯元素と複合体元素が第2相を形成し、酸による処理を行う際に複合体元素が除去されてしまう。
10≦X<[Si最大含有量] (1)
10≦a÷(a+Y)×100≦[Si最大含有量] (2)
但し、a=X−1.5×(Z1+Z2+Z3、・・・・)
本発明に係る多孔質シリコン複合体粒子の製造方法について説明する。
まず、シリコンと、表1に記載のCo,Cr,Cu,Fe,Mg,Mn,Mo,Ni,P,Ti,Zrからなる群より選ばれた1以上の中間合金元素と、中間合金元素に対応する表1に記載の一つ以上の複合体元素を用い、シリコン、中間合金元素、複合体元素を配合した混合物を真空炉などで加熱し、溶解する。この際、シリコンと中間合金元素の合金と、シリコンと複合体元素の化合物が形成される。
その後、例えば、図3に示すような単ロール鋳造機11などを用いて、溶融したシリコン合金13を、るつぼ15より滴下し、回転する鋼製ロール17に接しながら凝固させリボン状シリコン中間合金19もしくは線状シリコン中間合金を製造する。シリコン中間合金の凝固時の冷却速度は10K/s以上、好ましくは100K/s以上、より好ましくは200K/s以上である。この冷却速度の高速化は、ミクロ組織的に凝固初期に生成するシリコン化合物粒子を小さくすることに寄与するものである。シリコン化合物粒子の大きさを細かくすることは、次工程での熱処理時間を短縮することに寄与するものである。リボン状シリコン中間合金19もしくは線状のシリコン中間合金の厚さは0.1μm〜2mmであり、好ましくは0.1〜500μmであり、更に0.1〜50μmであることが好ましい。または、シリコン中間合金を、線状やリボン状とは異なり、一定の長さを持つ箔片状としてもよい。
多孔質シリコン複合体粒子1の第1の製造方法の他の例として、線状やリボン状シリコン中間合金19に代えて、粉末状、粒状、塊状のシリコン中間合金を用いても良い。
まず、シリコンと、表1に記載のCo,Cr,Cu,Fe,Mg,Mn,Mo,Ni,P,Ti,Zrからなる群より選ばれた1以上の中間合金元素と、中間合金元素に対応する表1に記載の1つ以上の複合体元素を用い、シリコン、中間合金元素、複合体元素を配合した混合物を真空炉などで加熱し、溶解する。
その後、図5(a)、(b)に示すようなアトマイズ法で略球状の粒・粉状のシリコン中間合金を製造する方法や、図6に示すインゴット製造法で塊状の鋳塊を得て、必要に応じて更に機械的な粉砕を行う方法で粉末状、粒状または塊状のシリコン中間合金を製造する。
本発明に係る多孔質シリコン複合体粒子の第2の製造方法について説明する。第2の製造方法では、図8(a)に示すように、シリコンと中間合金元素からなるシリコン中間合金111を形成する。その後、溶湯元素に複合体元素を加えた溶湯に浸漬させることで、図8(b)に示すように、シリコン微粒子3とシリコン化合物粒子5と第2相9を形成する。その後、図8(c)に示すように、第2相9を除去して多孔質シリコン複合体粒子1を得る。
まず、シリコンの粉末と、表1に記載のCo,Cr,Cu,Fe,Mg,Mn,Mo,Ni,P,Ti,Zrからなる群より選ばれた1以上の中間合金元素の粉末とを、シリコン(X原子%)、中間合金元素(Y原子%)を式(3)を満足するように溶解する。
X÷(X+Y)×100≦[Si最大含有量] (3)
本発明によれば、従来にない3次元網目状構造を有する多孔質シリコン複合体粒子を得ることができる。
[実施例1]
Si:Fe:Mg=25:5:70(原子%)の割合でシリコン粉末(塊状 純度95.0%以上)と鉄粉末(粒状:2mm、純度:99.999%以上)とマグネシウム粉末(粉末 純度:98.0%以上)を配合し、これをアルゴン雰囲気中にて1120℃で溶解した。その後、単ロール鋳造機を用いて冷却速度:800K/sで急冷し板厚40μmのシリコン合金製リボンを作製した。これを500℃のビスマス溶湯に1分浸漬させた後に、直ちにアルゴンガスにて急冷した。この処理により、シリコン微粒子と、Si−Fe合金からなるシリコン化合物粒子と、Mg−Bi合金またはBiからなる第2相の複合体が得られた。この複合体を硝酸20%水溶液中に5分浸漬させ、多孔質シリコン複合体粒子を得た。
各実施例、比較例の製造条件を、表2にまとめた。実施例2〜8、10、11は、表2に示す中間合金元素、複合体元素、各元素の配合比率、などの製造条件にて、他は実施例1の方法と同様にして多孔質シリコン複合体を得た。なお、実施例4においては、連続したリボン状のシリコン合金を形成できず、1〜2cmで切れてしまったため、箔片状のシリコン合金となった。実施例5の線状シリコン中間合金でのφ100μmとは、線状の中間合金の直径が100μmであることを意味する。実施例8でも同様である。
Si:V:P=40:1:59(原子%)の割合でシリコン粉末とバナジウム粉末とリン粉末を配合し、これをアルゴン雰囲気中にて1439℃で溶解した。その後、ガスアトマイズ装置を用いて冷却速度:800K/sで急冷し平均粒径40μmの粒状のシリコン合金を作製した。これを750℃のカドミウム溶湯に1分浸漬させた後に、直ちにアルゴンガスにて急冷した。この処理により、シリコン微粒子と、SiとVの合金からなるシリコン化合物粒子と、P−Cd合金またはCdからなる第2相の複合体が得られた。この複合体を硝酸20%水溶液中に5分浸漬させ、多孔質シリコン複合体粒子を得た。また、粒状中間合金でのφ40μmとは、粒状中間合金の平均粒径が40μmであることを意味する。
Si:Mg=31:69(原子%)の割合でシリコンとマグネシウムを配合し、これをアルゴン雰囲気中にて溶解した。その後、鋳型内で冷却し、5mm角の大きさのシリコン合金製インゴットを作製した。これを1原子%のヒ素を含むビスマス溶湯に1分浸漬させた後に、直ちにアルゴンガスにて急冷した。この処理により、シリコン微粒子と、Si−As合金からなるシリコン化合物粒子と、Mg−Bi合金またはBiからなる第2相の複合体が得られた。この複合体を硝酸20%水溶液中に50分浸漬させ、多孔質シリコン複合体粒子を得た。
実施例13〜16は、表2に示す中間合金元素、各元素の配合比率、などの製造条件にて、他は実施例12の方法と同様にして多孔質シリコン複合体粒子を得た。なお、実施例13,15,16は、水冷式ブロックを用いて冷却速度を高めている。
Si:Fe:Mg=55:1:44(原子%)の割合でシリコン粉末と鉄粉末とマグネシウム粉末を配合し、これを真空炉中にて1195℃で溶解した。その後、銅ブロックを用いて鋳造し、冷却速度:1K/sで5mm角のシリコン合金製ブロックを作製した。これを500℃のビスマス溶湯に10分浸漬させた後に、直ちにアルゴンガスにて急冷した。この2相複合体を硝酸20%水溶液中に50分浸漬させた。本比較例は、式(2)のa÷(a+Y)×100≦[Si最大含有量]を満足しない。
[比較例2]
Si:Fe:Mg=25:11:64(原子%)の割合でシリコン粉末と鉄粉末とマグネシウム粉末を配合し、これを真空炉中にて1105℃で溶解した。その後、銅ブロックを用いて鋳造し、冷却速度:1K/sで5mm角のシリコン合金製ブロックを作製した。これを500℃のビスマス溶湯に10分浸漬させた後に、直ちにアルゴンガスにて急冷した。この2相複合体を硝酸20%水溶液中に50分浸漬させた。本比較例は、式(2)の10≦a÷(a+Y)×100を満足しない。
[比較例3]
Si:Mg=24:76(原子%)の割合でシリコン粉末とマグネシウム粉末を配合し、これを真空炉中にて1095℃で溶解した。その後、水冷銅ブロックを用いて鋳造し、冷却速度:41K/sで5mm角のシリコン合金製ブロックを作製した。これを500℃のビスマス85原子%とニッケル15原子%の合金浴に10分浸漬させた後に、直ちにアルゴンガスにて急冷した。この2相複合体を硝酸20%水溶液中に50分浸漬させた。本比較例は、合金浴中の単独の複合体元素の濃度が10原子%を超えている。
Si:Fe=90:10(原子%)の割合でシリコン粉末と鉄粉末を配合し、これを真空炉中にて1390℃で溶解した。その後、単ロール鋳造機を用いて冷却速度:110K/sで急冷しシリコン合金製箔片を作製した。これをフッ硝酸に10分浸漬させた後に、水洗した。
[比較例5]
Si:Fe=66:34(原子%)の割合でシリコン粉末と鉄粉末を配合し、これを真空炉中にて1250℃で溶解した。その後、ガスアトマイズ装置で急冷凝固を行い、FeSi2金属間化合物を作製した。これを篩に掛けて粒径分布1〜10μmの粒子を回収した。この粒子と平均粒径5μmのシリコン粒子(SIE23PB、高純度化学研究所製)を2:1で混合し、結着剤としてスチレンブタジエンラバー(SBR)を用いて造粒した。
多孔質シリコン複合体粒子の粒子形状の観察を、走査透過型電子顕微鏡(日本電子製、JEM 3100FEF)を用いて行った。図9に、実施例1に係る粒子の表面のSEM写真を示し、図10に、実施例1に係る粒子内部の断面のSEM写真を示し、図11に、実施例1に係る粒子の表面のSEM写真を示す。図9、図10には、粒径20nm〜50nmのシリコン微粒子が互いに接合して多数集まり、多孔質シリコン複合体粒子を形成していることが観察される。また、図9と図10で、空隙率やシリコン微粒子の粒径に大きな差がないことが観察される。図11には、大きなシリサイドの粒子に、小さなシリコン粒子が接合している様子が観察される。
(i)負極スラリーの調製
シリコン粒子を微粒子化粉砕処理で粗な粒子へ粉砕し、それを造粒することで1〜20μmのポーラス体を成形した。実施例や比較例に係る粒子65質量部とアセチレンブラック(電気化学工業株式会社製)20質量部の比率でミキサーに投入した。さらに結着剤としてスチレンブタジエンラバー(SBR)5質量%のエマルジョン(日本ゼオン(株)製、BM400B)を固形分換算で5質量部、スラリーの粘度を調整する増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム(ダイセル化学工業(株)製)1質量%溶液を固形分換算で10質量部の割合で混合してスラリーを作製した。
(ii)負極の作製
調製したスラリーを自動塗工装置を用いて、厚さ10μmの集電体用電解銅箔(古河電気工業(株)製、NC−WS)上に10μmの厚みで塗布し、70℃で乾燥させた後、プレスによる調厚工程を経て、リチウムイオン電池用負極を製造した。
(iii)特性評価
リチウムイオン電池用負極をφ20mmに切り抜き、対極と参照極に金属Liを用い、1mol/LのLiPF6を含むエチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶液からなる電解液を中益し、電気化学試験セルを構成した。なお、電気化学試験セルの組み立ては、露点−60℃以下のグローブボックス内で行った。充放電特性の評価は、初回の放電容量及び50サイクルの充電・放電後の放電容量を測定し、放電容量の維持率を算出することによって行った。放電容量は、シリサイドと、リチウムの吸蔵・放出に有効な活物質Siの総重量を基準として算出した。まず、25℃環境下において、電流値を0.1Cの定電流条件で充電を行い、電圧値が0.02V(参照極Li/Li+の酸化還元電位を0V基準とする、以下同じ)まで低下した時点で充電を停止した。次いで、電流値0.1Cの条件で、参照極に対する電圧が1.5Vとなるまで放電を行い、0.1C初期放電容量を測定した。なお、0.1Cとは、10時間で満充電できる電流値である。次いで、0.1Cでの充放電速度で上記充放電を50サイクル繰り返した。初期放電容量に対する、充放電を50サイクル繰り返したときの放電容量の割合を百分率で求め、50サイクル後放電容量維持率とした。
各実施例においては、負極活物質が、三次元網目構造を持つ多孔質シリコン複合体粒子であるため、充放電時のLiとSiの合金化・脱合金化による膨張・収縮の体積変化が生じても、シリコン複合体粒子の割れや微粉化を生じず、放電容量維持率が高い。
3………シリコン微粒子
5………シリコン化合物粒子
S………表面近傍領域
I………粒子内部領域
7………シリコン中間合金
9………第2相
11………単ロール鋳造機
13………シリコン合金
15………るつぼ
17………鋼製ロール
19………リボン状シリコン中間合金
21………溶湯装置
23………溶湯
25………シンクロール
27………サポートロール
31………ガスアトマイズ装置
33………るつぼ
35………ノズル
36………噴出ガス
37………ガス噴射機
38………ガスジェット流
39………粉末状シリコン中間合金
41………回転円盤アトマイズ装置
43………るつぼ
45………ノズル
49………回転円盤
51………粉末状シリコン合金
53………るつぼ
55………鋳型
57………塊状シリコン中間合金
61………溶湯浸漬装置
63………粒状シリコン中間合金
65………浸漬用籠
67………押付けシリンダー
69………溶湯
71………溶湯浸漬装置
73………粒状シリコン中間合金
75………浸漬用籠
79………溶湯
81………機械式撹拌機
83………ガス吹き込みプラグ
111………シリコン中間合金
Claims (21)
- シリコン微粒子とシリコン化合物粒子が接合してなる多孔質シリコン複合体粒子であって、
前記シリコン化合物粒子は、シリコンと、As、Ba、Ca、Ce、Co、Cr、Cu、Er、Fe、Gd、Hf、Lu、Mg、Mn、Mo、Nb、Nd、Ni、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Ti、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた一つ以上の複合体元素との化合物を含み、
前記多孔質シリコン複合体粒子の平均粒径が、0.1μm〜1000μmであり、
多孔質シリコン複合体粒子が、連続した空隙からなる三次元網目構造を有する
ことを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子。 - 前記シリコン微粒子の平均粒径または平均支柱径が、2nm〜2μmであり、
前記シリコン微粒子が、酸素を除く元素の比率でシリコンを80原子%以上含む中実なシリコン微粒子である
ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質シリコン複合体粒子。 - 前記シリコン化合物粒子の平均粒径が50nm〜50μmであり、
前記シリコン化合物粒子が、酸素を除く元素の比率で、50〜90原子%のシリコンを含むことを特徴とする中実なシリコン化合物の粒子である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の多孔質シリコン複合体粒子。 - 前記多孔質シリコン複合体粒子の半径方向で50%以上の表面近傍領域の前記シリコン微粒子の平均粒径Dsと、前記多孔質シリコン複合体粒子の半径方向で50%以内の粒子内部領域の前記シリコン微粒子の平均粒径Diの比であるDs/Diが、0.5〜1.5であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の多孔質シリコン複合体粒子。
- 前記多孔質シリコン複合体粒子の半径方向で50%以上の表面近傍領域の空隙率Xsと、前記多孔質シリコン複合体粒子の半径方向で50%以内の粒子内部領域の空隙率Xiの比であるXs/Xiが、0.5〜1.5であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の多孔質シリコン複合体粒子。
- シリコンと、1つ以上の下記表1に記載の中間合金元素と、1つ以上の下記表1に記載の複合体元素との合金であり、前記複合体元素の割合が前記シリコンの1〜33原子%であり、多孔質シリコン複合体の前記シリコンの割合が10原子%以上であり、含有する前記中間合金元素に対応する下記表1中のSi最大含有量の値以下であるシリコン中間合金を作製する工程(a)と、
前記中間合金元素に対応する下記表1記載の1つ以上の溶湯元素の溶湯に浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、
前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、
前記第2相が、前記中間合金元素と前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成される
ことを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
- 前記工程(a)において、
シリコン(X原子%)と中間合金元素(Y原子%)と1つ以上の複合体元素(Z1、Z2、Z3、・・・・原子%)が、以下の式を満足する組成を有するシリコン中間合金を作製することを特徴とする請求項6に記載の多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
10≦X<[Si最大含有量] 式(1)
10≦a÷(a+Y)×100≦[Si最大含有量] 式(2)
但し、a=X−1.5×(Z1+Z2+Z3、・・・・)
[Si最大含有量]は、含有する中間合金元素に対応する表1中のSi最大含有量である。 - シリコンと、表1に記載の一つ以上の中間合金元素との合金であり、シリコンの割合が全体の10原子%以上であり、含有する前記中間合金元素に対応する表1中のSi最大含有量の中で最も高い値以下であるシリコン中間合金を作製する工程(a)と、
前記中間合金元素に対応する表1記載の1つ以上の溶湯元素の溶湯であって、前記中間合金元素に対応する表1記載の1つ以上の複合体元素を各10原子%以下、合計20原子%以下含む合金浴に浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、
前記第2相を取り除く工程(c)と、
を具備し、
前記第2相が、前記中間合金元素と前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成される
ことを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。 - 前記工程(a)において、
前記シリコン中間合金が、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状、箔片状または線状であるか、粒径10μm〜50mmの粉末状、粒状または塊状であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。 - 前記工程(c)が、
前記第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくても1つ以上で溶解して除去する工程、
または、昇温減圧して前記第2相のみを蒸発して除去する工程を具備することを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。 - 前記工程(a)が、
前記シリコンと前記中間合金元素と前記複合体元素の溶湯を、単ロール鋳造機もしくは双ロール鋳造機によりリボン状もしくは薄板状のシリコン中間合金を製造する工程であることを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載の多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。 - 前記工程(a)が、
前記シリコンと前記中間合金元素と前記複合体元素の溶湯を、アトマイズ法を用いて粉末状のシリコン中間合金を製造する工程であることを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載の多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。 - 前記工程(a)が、
前記シリコンと前記中間合金元素と前記複合体元素の溶湯を、鋳型内にて冷却して塊状のシリコン中間合金を製造する工程を含むことを特徴とする請求項6〜10のいずれか1項に記載の多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
- Cu(Y原子%)に、シリコンの割合が全体に対して10〜30原子%(X原子%)で、As、Ba、Ca、Ce、Co、Cr、Er、Fe、Gd、Hf、Mn、Mo、Nb、Nd、Ni、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Ti、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた一つ以上の複合体元素(Z1、Z2、Z3、・・・・原子%)を請求項7の式(1)、(2)を満足するように配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粉末状・粒状・塊状のシリコン中間合金を作製する工程(a)と、
前記シリコン中間合金を、Al、Be、Cd、Ga、In、Sb、Sn、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯に浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと前記複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、
前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、
前記第2相が、前記Cuと前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成され、
前記工程(c)が、前記第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくても1つ以上で溶解して除去する工程、または、昇温減圧して前記第2相のみを蒸発して除去する工程を具備する
ことを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。 - Cu(Y原子%)に、シリコンの割合が全体に対して10〜30原子%(X原子%)を配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粒状・塊状のシリコン中間合金を作製する工程(a)と、
前記シリコン中間合金を、Al、Be、Cd、Ga、In、Sb、Sn、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯にAs、Ba、Ca、Ce、Co、Cr、Er、Fe、Gd、Hf、Mn、Mo、Nb、Nd、Ni、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Ti、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた一つ以上の複合体元素を各10原子%以下、合計20原子%以下添加し作製された合金浴へ浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと前記複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、
前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、
前記第2相が、前記Cuと前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成され、
前記工程(c)が、前記第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくても1つ以上で溶解して除去する工程、または、昇温減圧して前記第2相のみを蒸発して除去する工程を具備する
ことを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。 - Mg(Y原子%)に、シリコンの割合が全体に対して10〜50原子%(X原子%)で、As、Ba、Ca、Ce、Cr、Co、Er、Fe、Gd、Hf、Mn、Mo、Nb、Nd、Ni、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Ti、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた一つ以上の複合体元素(Z1、Z2、Z3、・・・・原子%)を請求項7の式(1)、(2)を満足するように配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粉末状・粒状・塊状のシリコン中間合金を作製する工程(a)と、
前記シリコン中間合金を、Ag、Al、Au、Be、Bi、Ga、In、Pb、Sb、Sn、Tl、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯に浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと前記複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、
前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、
前記第2相が、前記Mgと前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成され、
前記工程(c)が、前記第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくても1つ以上で溶解して除去する工程、または、昇温減圧して前記第2相のみを蒸発して除去する工程を具備する
ことを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。 - Mg(Y原子%)に、シリコンの割合が全体に対して10〜50原子%(X原子%)を配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粒状・塊状のシリコン中間合金を作製する工程(a)と、
前記シリコン中間合金を、Ag、Al、Au、Be、Bi、Ga、In、Pb、Sb、Sn、Tl、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯にAs、Ba、Ca、Ce、Cr、Co、Er、Fe、Gd、Hf、Mn、Mo、Nb、Nd、Ni、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Ti、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた一つ以上の複合体元素を各10原子%以下、合計20原子%以下添加し作製された合金浴へ浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと前記複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、
前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、
前記第2相が、前記Mgと前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成され、
前記工程(c)が、前記第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくても1つ以上で溶解して除去する工程、または、昇温減圧して前記第2相のみを蒸発して除去する工程を具備する
ことを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。 - Ni(Y原子%)に、シリコンの割合が全体に対して10〜55原子%(Y原子%)で、As、Ba、Ca、Ce、Cr、Co、Er、Fe、Gd、Hf、Mn、Mo、Nb、Nd、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Ti、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた一つ以上の複合体元素(Z1、Z2、Z3、・・・・原子%)を請求項7の式(1)、(2)を満足するように配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粉末状・粒状・塊状のシリコン中間合金を作製する工程(a)と、
前記シリコン中間合金を、Al、Be、Cd、Ga、In、Sb、Sn、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯に浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと前記複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、
前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、
前記第2相が、前記Niと前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成され、
前記工程(c)が、前記第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくても1つ以上で溶解して除去する工程、または、昇温減圧して前記第2相のみを蒸発して除去する工程を具備する
ことを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。 - Ni(Y原子%)に、シリコンの割合が全体に対して10〜55原子%(Y原子%)を配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粒状・塊状のシリコン中間合金を作製する工程(a)と、
前記シリコン中間合金を、Al、Be、Cd、Ga、In、Sb、Sn、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯にAs、Ba、Ca、Ce、Cr、Co、Er、Fe、Gd、Hf、Mn、Mo、Nb、Nd、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Ti、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた一つ以上の複合体元素を各10原子%以下、合計20原子%以下添加し作製された合金浴へ浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと前記複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、
前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、
前記第2相が、前記Niと前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成され、
前記工程(c)が、前記第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくても1つ以上で溶解して除去する工程、または、昇温減圧して前記第2相のみを蒸発して除去する工程を具備する
ことを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。 - Ti(Y原子%)に、シリコンの割合が全体に対して10〜80原子%(Y原子%)で、As、Ba、Ca、Ce、Cr、Co、Er、Fe、Gd、Hf、Lu、Mg、Mn、Mo、Nb、Nd、Ni、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた一つ以上の複合体元素(Z1、Z2、Z3、・・・・原子%)を請求項7の式(1)、(2)を満足するように配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粉末状・粒状・塊状のシリコン中間合金を作製する工程(a)と、
前記シリコン中間合金を、Ag、Al、Au、Be、Bi、Cd、Ga、In、Pb、Sb、Sn、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯に浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと前記複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、
前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、
前記第2相が、前記Tiと前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成され、
前記工程(c)が、前記第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくても1つ以上で溶解して除去する工程、または、昇温減圧して前記第2相のみを蒸発して除去する工程を具備する
ことを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。 - Ti(Y原子%)に、シリコンの割合が全体に対して10〜80原子%(Y原子%)を配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粒状・塊状のシリコン中間合金を作製する工程(a)と、
前記シリコン中間合金を、Ag、Al、Au、Be、Bi、Cd、Ga、In、Pb、Sb、Sn、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯にAs、Ba、Ca、Ce、Cr、Co、Er、Fe、Gd、Hf、Lu、Mg、Mn、Mo、Nb、Nd、Ni、Os、Pr、Pt、Pu、Re、Rh、Ru、Sc、Sm、Sr、Ta、Te、Th、Tm、U、V、W、Y、Yb、Zrからなる群より選ばれた一つ以上の複合体元素を各10原子%以下、合計20原子%以下添加し作製された合金浴へ浸漬させて、シリコン微粒子と、シリコンと前記複合体元素のシリコン化合物粒子と、第2相と、に分離させる工程(b)と、
前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、
前記第2相が、前記Tiと前記溶湯元素の合金及び/又は前記溶湯元素で構成され、
前記工程(c)が、前記第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくても1つ以上で溶解して除去する工程、または、昇温減圧して前記第2相のみを蒸発して除去する工程を具備する
ことを特徴とする多孔質シリコン複合体粒子の製造方法。
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